JPH10192613A - 内燃機関のバルブシート面を正常に維持する方法 - Google Patents

内燃機関のバルブシート面を正常に維持する方法

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JPH10192613A
JPH10192613A JP8356608A JP35660896A JPH10192613A JP H10192613 A JPH10192613 A JP H10192613A JP 8356608 A JP8356608 A JP 8356608A JP 35660896 A JP35660896 A JP 35660896A JP H10192613 A JPH10192613 A JP H10192613A
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lubricating oil
valve
lubricant
face
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JP8356608A
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Morihisa Sumimoto
守央 住本
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Sumimoto Kagaku Kenkyusho KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/11Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with bag, cage, hose, tube, sleeve or like filtering elements
    • B01D29/114Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with bag, cage, hose, tube, sleeve or like filtering elements arranged for inward flow filtration
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M175/00Working-up used lubricants to recover useful products ; Cleaning
    • C10M175/0091Treatment of oils in a continuous lubricating circuit (e.g. motor oil system)
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 不完全燃焼物と潤滑油中の添加剤との反
応により生成される固体粒子や金属摩耗粉が、バルブや
バルブシート面に付着して、面を損傷したりあるいは局
部的なガスの吹き抜けが生ずるのを防止し、バルブやバ
ルブシート面を正常に維持するようにせんとするもので
ある。 【解決手段】 多数の薄紙を積層して構成したフィルタ
ーエレメント1の積層間隙と平行に潤滑油を流過させ
て、潤滑油中の不純物のブラウン運動等により、エンジ
ンの不完全燃焼物であるカーボンが潤滑油の添加剤に含
まれるカルシューム、亜鉛、リン、マグネシューム等と
反応して生成される固体粒子、燃料より混入した不燃物
及び金属摩耗粉等の固体不純物の内1μm以上の不純物
を紙の繊維に付着させて潤滑油中から除去すると共に、
1μmより微細な固体不純物は潤滑油中に残存させるこ
とにより、バルブ及びバルブシート面を正常に保持する
ようしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、内燃機関のバルブシ
ート面を正常に維持する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のエンジンは、ピストンが
往復動する円筒状のシリンダーのヘッドに吸入口と排気
口が設けられ、ピストンに連動するバルブで、交互に開
閉する構造となっている。吸入口及び排気口には、イン
レットバルブ及びエキゾーストバルブが着座するバルブ
シート面が形成されており、バルブとバルブシート面は
平滑度の高い摺り合わせ面に形成され、確実な密閉性を
得るようになっている。
【0003】シリンダー内の燃焼排ガス中には、燃料中
に含まれる不燃物、燃焼により発生したカーボン、水等
の不完全燃焼物が存在しており、これらの不完全燃焼物
の一つであるカーボンや酸等は、潤滑油中の添加剤に含
まれるカルシューム、亜鉛、リン、マグネシューム等と
反応して燃焼すると固形粒子に変化する。又、潤滑油中
には、燃料よりの混入不燃物、シリンダー内面や軸受、
ベアリングから発生した金属摩耗粉が存在している。こ
のような固形粒子、混入不純物や金属摩耗粉がバルブ面
やバルブシート面に付着すると面を損傷すると共に、密
閉度が失われて局部的なガスの吹き抜けを招来しコンプ
レッションの低下をもたらす。コンプレッションの低下
は、燃焼効率を悪くし燃費の増大につながると共に、自
動車の場合などはエンジンブレーキの利きを悪くする。
【0004】潤滑油に必要に応じて添加された添加剤
は、役目を終わった時点からデメリットなる。このよう
な不完全燃焼物と潤滑油中の添加剤との反応により生成
される固体粒子や金属摩耗粉が、バルブやバルブシート
面に付着することによる悪影響を防止することは、エン
ジンの性能を向上させ燃費の低下をもたらすと共に、エ
ンジンブレーキの利きを良くし走行性能を良好にするこ
とが出来、エンジンの性能を維持する点できわめて重要
な事項である。従来、燃費の悪化やエンジンブレーキの
利きの悪さをもたらすエンジンのコンプレッションの低
下は、ライナーやリングの摩耗による経年変化と考えら
れて来た。しかしながら、本発明者の知見によるとエン
ジンのコンプレッション低下の原因は、そのほととんど
がバルブ若しくはバルブシート面に付着する固体粒子や
金属摩耗粉であり、経年変化に起因するものではなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、不完全燃
焼物と潤滑油中の添加剤との反応により生成される固体
粒子や金属摩耗粉が、バルブやバルブシート面に付着、
堆積して、面を損傷したりあるいは局部的なガスの吹き
抜けが生ずるのを防止し、バルブやバルブシート面を正
常に維持するようにせんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、多数の薄紙を積層し積層間
隙と平行に潤滑油を流過させて、潤滑油中の不純物のブ
ラウン運動等により、エンジンの不完全燃焼物であるカ
ーボンや酸性物質が潤滑油の添加剤に含まれるカルシュ
ーム、亜鉛、リン、マグネシューム等と反応して生成さ
れる固体粒子、燃料に含まれる不燃物及び金属摩耗粉等
の固体不純物の内、1μm以上の不純物を紙の繊維に付
着させて潤滑油中から除去すると共に、1μmより微細
な固体不純物は潤滑油中に残存させることにより、バル
ブ及びバルブシート面を正常に保持するようしたことを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態
を、以下に詳細に説明する。この発明は、エンジンの不
完全燃焼物であるカーボンや酸性物質が潤滑油の添加剤
に含まれるカルシューム、亜鉛、リン、マグネシューム
等と反応して生成される固体粒子、燃料に含まれる不燃
物及び金属摩耗粉等の固体不純物の内、1μm以上の不
純物を潤滑油中から効果的に除去すると共に、1μmよ
り微細な固体不純物は潤滑油中に残存させることによ
り、バルブ及びバルブシート面を正常に保持するようし
たことを特徴とする。エンジン内での石油系燃料の燃焼
により、燃焼生成物である炭酸ガス、水、酸並びに不完
全燃焼物が生成される。炭酸ガスや水は排ガスとして排
出されるが、排気ガスと共に排出されなかったカーボン
を主体とする一部の不完全燃焼物や燃焼生成物は、シリ
ンダー内に滞留し、潤滑油中に混合して来る。潤滑油中
に混合したカーボンは、潤滑油の添加剤であるカルシュ
ーム、亜鉛、リン、マグネシューム等と反応し、燃焼さ
れると固体粒子になる。
【0008】バルブとバルブシートの当たり面を通過す
る物質が気体若しくは液体の場合、当たり面は良好な状
態に保持されるが、添加剤と結合し固体粒子となったカ
ーボン、燃焼生成物や金属粉等の固体があたり面に堆積
したり、通過すると、面に咬み込まれて密閉度が失われ
る。又、固体がバルブやバルブシート面に付着すると、
バルブ面を損傷し、局部的なガスの吹き抜けを招来させ
る。このような密閉度の低下やガスの吹き抜けは、エン
ジンのコンプレッションを低下させ、燃焼を悪化させ燃
費を増大すると共に、エンジンブレーキの利きを悪化さ
せる。従来、このような密閉度の低下やガスの吹き抜け
は、エンジンの経年変化によるものであり改善すること
は出来ないものと考えられてきた。しかしながら、本発
明者が種々研究の結果、バルブシート面の当たり不良に
起因する密閉度の低下やガスの吹き抜けは、主として潤
滑油中に存在する固体に原因が存しており、潤滑油中の
固体化要因を適切に除去することにより、長期間バルブ
シート面の当たり不良やガスの吹き抜けを防止できるこ
とが判明した。
【0009】本発明者は、潤滑油中から1μm以上の固
体不純物を除去すると共に、1μmより微細な固体不純
物は潤滑油中にそのまま残存させることにより、バルブ
シート面の当たり不良やガスの吹き抜けを効果的に防止
することが出来ると共に、残存させた1μmより微細な
固体不純物がシート面において摺り合わせ効果を惹起さ
せ、バルブシート面を良好な状態に再生することが出来
ることを見い出した。バルブシート面及びバルブ面の仕
上げ精度は、現在の通常の技術では1μmよりも小さな
凹凸面に仕上げ、維持することは困難である。したがっ
て、1μm以上の大きさの不純物を除去すれば、不純物
の存在による前記のような不都合は排除することが出来
る。1μmより微細な不純物は、バルブシート面或はバ
ルブ面の凹凸より小さなサイズであるため、面間に挟ま
って凹凸を削り摺り合わせ効果をもたらす。1μmより
微細な不純物による、かかる摺り合わせ効果により、面
の平滑度が向上する。しかも、当たり面に傷が存在して
いても削り取られて、摺り合わせが行われ平滑に再生さ
れることとなる。
【0010】潤滑油中の固体不純物を除去する手段とし
ては、ティッシュペーパーの如き薄紙を多数積層したフ
ィルターエレメントが好ましい。かかるフィルターエレ
メントの積層された紙の積層間隙と平行に潤滑油を流入
させると、積層された紙の層間を潤滑油が通過中に、紙
の繊維に不純物がそのブラウン運動等により付着し油中
から分離、除去される。不純物をそのブラウン運動等に
より紙の繊維に付着させて除去するため、1μm以上の
不純物の除去を効果的に行うことが出来ると共に、1μ
mより微細な不純物は除去されることなく潤滑油中に残
され、前述したような当たり面の再生効果をもたらすこ
とが出来る。薄紙を多数積層したフィルターエレメント
の濾過面積は、1枚の紙の表裏両面が濾過面として使用
されるから、1枚の紙の表面積を2倍にし更に積層枚数
を乗じた数値が1個のフィルターエレメントの全濾過面
積となり、極めて大きな濾過能力を有するフィルターエ
レメントである。本発明者が実際のフィルターエレメン
トの濾過能力を確認するため、このフィルターエレメン
トを用いてディーゼルエンジン用潤滑油の濾過を300
0時間行い、その後焼却して灰分の重量を測定したとこ
ろ210gであった。これに対して濾過前のフィルター
エレメントをそのまま焼却して得られた灰分の重量は2
0gであったので、1個のフィルターエレメントで19
0gの固体不純物が濾過、分離出来たことが判明した。
【0011】又、濾過された潤滑油中に残存している不
純物の粒度を分析したところ、図1〜4に示す通りであ
った。図1,2は、この発明にかかる潤滑油の粒度分析
測定値であり、図3は従来のフィルターにより濾過を行
った潤滑油の粒度分析測定値を、図4は複数の車両から
排出された潤滑油を混合した潤滑油の粒度分析測定値を
示している。図1の潤滑油は2000Km走行後のもので
あり、図2は5000Km走行後のものであるが、いずれ
の潤滑油でも1μm以下の不純物が大部分を占めてお
り、1μm以上の不純物はほとんど含まれていないこと
が理解できる。これに対して、図3,4の潤滑油中に
は、1μm以上、特に10μm以上の不純物が多数残存
していることが理解できる。このような10μm以上の
不純物は、バルブの当たり面を損傷し、堆積するとガス
吹き抜けの原因となるものである。
【0012】図5は、この発明のフィルターで濾過した
潤滑油、従来のフィルターにより濾過した潤滑油、濾過
をしていない潤滑油、夫々についての運転時間と不溶解
分との関係を示すグラフである。このグラフから明らか
なように従来の潤滑油は濾過をしたものも濾過をしてい
ないものも、不溶解分の増加が著しく約3000〜50
00時間で潤滑油の交換が必要であったのに対し、この
発明の潤滑油は運転時間の経過に関わらず不溶解分の増
加はほとんど見られず、潤滑油の交換を必要とせず、資
源保護や環境保全に役立っている。
【0013】図6は、この発明のフィルターの構造を概
略的に示す図であり、多数の薄紙を積層したフィルター
エレメント(1)をカートリッジ容器(2)内に収納し、フ
ィルターエレメント(1)の上面には圧力板(3)が配置さ
れる。カートリッジ容器(2)の上面中央に汚染した潤滑
油の入口(4)が形成され、入口(4)から流入した潤滑油
は圧力板(3)を押圧しつつフィルターエレメント(1)の
側面に流れ、フィルターエレメント(1)の層間間隙を通
って中央の通路(5)に入り、カートリッジ容器(2)の下
面に形成された流出口(6)から流出する。層間間隙にお
いて、図7に示すように、潤滑油中の不純物(7)は、紙
(8)の表面に付着し除去される。図8は、エンジンの潤
滑油循環回路を概略的に示し、循環回路(9)から濾過回
路(10)が分岐され、濾過回路(10)に前記フィルターが配
置される。循環回路(9)を流れている潤滑油の一部が濾
過回路(11)に取り出され、フィルターの入口(4)からカ
ートリッジ(2)内に流入しフィルターエレメント(1)で
濾過される。濾過された清浄な潤滑油が流出口(6)から
濾過回路(10)を通って循環回路(9)に戻される。
【0014】
【発明の効果】この発明によれば、エンジンのバルブ面
及びバルブシート面を損傷したり或はガス吹き抜けの原
因となっている1μm以上の不純物を潤滑油中から除去
し、逆にバルブとバルブシートの当たり面を正常な状態
に再生することの出来る1μmより微少な不純物を残存
させるようにしてあるので、エンジンコンプレッション
の低下を防止し、エンジンの燃焼効率を向上、維持する
ことが出来ると共に、エンジンブレーキの利きを良好に
維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる潤滑油の粒度分析測定値を示
すグラフ
【図2】この発明にかかる潤滑油の粒度分析測定値を示
すグラフ
【図3】従来のフィルターにより濾過を行った潤滑油の
粒度分析測定値を示すグラフ
【図4】複数の車両から排出された潤滑油を混合した潤
滑油の粒度分析測定値を示すグラフ
【図5】この発明のフィルターで濾過した潤滑油、従来
のフィルターにより濾過した潤滑油、濾過をしていない
潤滑油、夫々についての運転時間と不溶解分との関係を
示すグラフ
【図6】この発明のフィルターの構造を概略的に示す図
【図7】この発明にかかるフィルターの濾過の機能を模
式的に示す図
【図8】この発明の潤滑油の濾過回路を概略的に示す図
【符号の説明】
(1)フィルターエレメント (2)カートリッジ容器 (3)圧力板 (4)入口 (5)中央通路 (6)流出口 (7)不純物 (8)紙 (9)循環回路 (10)濾過回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の薄紙を積層し積層間隙と平行に潤滑
    油を流過させて、潤滑油中の不純物のブラウン運動等に
    より、エンジンの不完全燃焼物であるカーボンが潤滑油
    の添加剤に含まれるカルシューム、亜鉛、リン、マグネ
    シューム等と反応して生成される固体粒子、燃料よりの
    不燃物及び金属摩耗粉等の固体不純物の内1μm以上の
    不純物を紙の繊維に付着させて潤滑油中から除去すると
    共に、1μmより微細な固体不純物は潤滑油中に残存さ
    せることにより、バルブ及びバルブシート面を正常に保
    持するようしたことを特徴とする内燃機関のバルブシー
    ト面を正常に維持する方法。
JP8356608A 1996-12-27 1996-12-27 内燃機関のバルブシート面を正常に維持する方法 Pending JPH10192613A (ja)

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