JPH10192294A - 非同期レーザ補助式心筋血管移植方法 - Google Patents

非同期レーザ補助式心筋血管移植方法

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JPH10192294A
JPH10192294A JP9318855A JP31885597A JPH10192294A JP H10192294 A JPH10192294 A JP H10192294A JP 9318855 A JP9318855 A JP 9318855A JP 31885597 A JP31885597 A JP 31885597A JP H10192294 A JPH10192294 A JP H10192294A
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laser energy
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Richard L Mueller
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Jeffrey J Giba
ジェイ ジーバ ジェフリー
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ジー キンリー フレッド
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    • A61B2018/00392Transmyocardial revascularisation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不整脈を防止すべく選択されるパラメータを
もつレーザエネルギを用いて、TMRおよびPTMRの
両方を行なう方法を提供することにある。 【解決手段】 不整脈を防止するため選択されるパラメ
ータを有するレーザエネルギにより、TMRまたはPT
MRを行なう装置を使用する方法において、TMRを行
なうべく選択されたレーザから、レーザエネルギの波長
を決定する段階と、決定された波長を使用して、非方形
波を作るためのレーザエネルギのパラメータを選択する
段階と、選択されたパラメータをもつ決定された波長で
レーザエネルギを発生して、非方形波を作る段階とを有
し、前記装置は、発生されたレーザエネルギを、1つ以
上のパルスで、心臓組織の選択された部分に供給して、
不整脈を誘発することなくかつレーザエネルギを心周期
に同期供給することなく心筋層のTMRを遂行すること
を特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ補助式心筋
血管移植方法(laser-assisted myocardial revascular
ization)として知られた手術に関し、より詳しくは、レ
ーザ供給手段を介して供給されるレーザエネルギを用い
て、可変周波数を含む特定パラメータに従って、かつレ
ーザエネルギの供給と心臓の拍動とを同期させる必要な
く、心臓の所定部位を通る複数の小さな通路すなわちチ
ャンネルを創成することにより心臓の血管移植を行なう
優れた方法に関する。
【0002】
【従来の技術】心臓の大部分は、心筋層と呼ばれる特殊
な筋肉からなる。心筋層は、これが収縮して血管系の全
体に亘って血液を送り出すことができるためには、酸素
および栄養素の一定供給を必要とする。低下した心筋血
液供給を改善させる1つの方法として心筋横断血管移植
法(transmyocardial revascularization 、TMR)が
あり、これは、経皮血管横断心筋血管移植法(percutan
eous transluminal myocardial revascularization、P
TMR)において、一般に、手術時に、心臓の心外膜表
面から、または心臓の心内膜室の心内膜細胞で覆われた
表面から、心筋層内に通路すなわちチャンネルを創成す
る方法である。1960年代には、心筋穿刺形式の針を
用いた手術が行なわれた。例えば、Deckelbaum. L. I.
著「レーザ技術の心臓血管手術への適用(Application
of Laser Technology)」(Laser in Surgery and Medic
ine:15巻、第315〜341頁、1994年)を参照
されたい。この技術は、血液を、心室からチャンネルを
通して、直接、チャンネルにより穿孔された他の血管内
に、または心筋微小循環に連結されている心筋洞様毛細
血管内に流すことができるため、虚血を緩和できる。こ
れらの洞様毛細血管による連通は、サイズおよび構造が
変化しているが、直接的動脈−血管連結、動脈−動脈連
結、動脈−静脈連結を代表するものである。機械的に創
成されたチャンネルが、後で起きる凝血の器質化および
線維組織化による急性血栓症のため閉塞されることが判
明すると、組織を機械的に変位させまたは除去する心筋
穿刺法または心筋ボーリング法への関心は低下した。
【0003】これに対し、開存性の最近の組織学的痕跡
である、レーザエネルギにより創成された通路内の内皮
内張り路は、レーザ通路の管孔が血液相容性を有しかつ
血栓活性化および/または線維症により引き起こされる
閉塞に耐えるとの仮定を裏付けている。光放射が心臓血
管組織に与える良く知られた熱的作用によるレーザ創成
心筋横断チャンネルの周囲に、薄い焦げ領域が生じる。
この形式の境界面は、炭素の固有の血液相容性のため、
固有の凝血機構の瞬時の活性化を妨げる。また、レーザ
エネルギ(CO2 、Ho等)の高吸収および低散乱特性
から生じる正確な切断作用は、側副組織に与える構造的
損傷を最小にし、従って、外因性凝固の組織トロンボプ
ラスチン介在活性化を制限する。最近の組織学的研究
は、開存性チャンネルおよび非開存性チャンネルの両者
が交互循環の成長を促進することを実証しており、これ
らの機構の1つが手術後に有効であると考えられる。
【0004】レーザによる開存性チャンネルおよび通路
の創成でも、レーザTMR手術に関する問題が報告され
ている。このような問題として、上記組織学的痕跡にお
いて検出される特性をもつチャンネルを作らないTMR
レーザパラメータの選択および使用により引き起こされ
るチャンネル閉鎖がある。TMR手術で遭遇する別の報
告された問題は、TMR患者の病んだ心臓へのレーザ照
射により生じる悪影響である。Hardy の1987年4月
21日付米国特許第4,658,817 号は、レーザビームを所
望部位に向けるハンドピースを備えた手術用CO2 レー
ザ装置を使用するTMRのための方法および装置を教示
している。この米国特許は、レーザを使用するTMRチ
ャンネルの創成が、心臓の収縮性に影響を与えることを
示唆しており、従って孔の数を制限すべきことを述べて
いる。
【0005】Aita等の1995年1月10日付米国特許
第5,380,316 号および1995年2月14日付米国特許
第5,389,096 号は、それぞれ、術中血管移植および経皮
心筋血管移植を行なう一般的方法を開示している。両特
許は、不整脈を防止するには、レーザと心臓の拍動とを
同期させる必要があることを示唆している。また、Aita
等の1996年11月14日付国際出願WO96/35469号
にも、不整脈を防止するため、心臓の拍動と同期した経
皮心筋血管移植装置および方法が開示されている。Rudk
o 等の1992年1月30日付米国特許第5,125,926 号
でも、レーザ誘発攣縮のチャンスを低下させるには、レ
ーザエネルギ供給と拍動とを同期させることが重要な手
段であると考えられている。この米国特許は、TMR用
心臓同期パルス形レーザ装置を教示している。電気的検
出の使用により、拍動はEGK装置を用いてモニタリン
グされる。この装置は、拍動周期の所定部分の電気的検
出のみに応答して、方形パルスであると考えられるレー
ザエネルギを心臓に自動的に供給する。
【0006】上記従来技術は、少なくとも幾つかのパル
ス形レーザ装置およびパラメータが拍動する心臓および
その作用にとって潜在的に有害で、攣縮または不整脈を
誘発するため、これらを最小にするには心臓同期化が必
要であることを示唆している。「非同期レーザ補助式心
筋横断血管移植方法(METHOD FOR NON-SYNCHRONOUS LAS
ER-ASSISTED TRANSMYOCARDIAL REVASCULARIZATION)」と
いう名称に係る1996年10月15日付米国特許出願
第98/729,325号。上記従来技術は、少なくとも幾つかの
パルス形レーザ装置およびパラメータが拍動する心臓お
よびその作用にとって潜在的に有害で、攣縮または不整
脈を誘発するため、これらを最小にするには心臓同期化
が必要であることを示唆している。
【0007】不整脈は、しばしば、迅速粗動により証拠
付けられる心臓の1次リズムまたは心筋の他のリズムの
ようになる乱れた心臓リズムであり、この乱れたリズム
では、血液を血管系に効率的に送り出すことはできな
い。組織へのレーザエネルギの供給により、レーザエネ
ルギが供給される領域の心臓の個々の細胞に分極が生じ
る。特殊化された導電細胞並びに心筋細胞の分極は、応
答性収縮運動を引き起こす細胞の活動電位を駆動する。
レーザエネルギを供給すると、拍動の正常なリズムが混
乱する。なぜならば、心リズムが、心悸動の正常な経路
に沿って心臓を通って伝播されるのではなく、分極した
細胞の心リズムにサイドトラッキングされるからであ
る。心臓の自然の1次ペースメーカは、上大静脈と右心
房との接合部の近くに位置する洞房または洞房結節と呼
ばれる細胞群に見出される。電気インパルスは心内膜内
に発生し、心筋を通って心外膜面に伝播する。電気イン
パルスは、洞房結節から、心房に伝導され(ここで、心
房筋細胞を刺激して収縮させる)、かつ房室結節にも伝
導される。房室結節を出ると、電気インパルスは、伝導
系を下ってヒス束に伝導し、更にヒス束の左右分枝へと
伝導を続ける。右ヒス束は電気インパルスを右心室に拡
大し、左ヒス束分枝はインパルスを左心室の前方および
後方位置に伝播して、プルキンエ線維に到達させる。こ
れらの小さな線維は、心筋を通る迅速伝導網を形成し、
インパルスを心筋の個々の収縮性筋細胞の全てに供給す
る。
【0008】電気信号は、伝導網の種々の部分を種々の
速度で伝播する。心房を通って延びる伝導網の部分で
は、電気信号は約1m/秒の速度で伝播するが、房室結
節を通るときには約0.2 m/秒に低下する。しかしなが
ら、心室のプルキンエ伝導網を通る信号伝播は非常に速
い(約4m/秒)。従って、洞房結節は、最終的に心臓
の筋細胞を反復波状痙攣で収縮させる反復電気インパル
スを発生させる原因となる。上記従来技術において提案
された同期化解決法は、損傷のある心臓に生じる検出が
困難な異常伝導パターンまたはリズムを検出しかつ補償
する方法に対処できない。また、EGKモニタリング法
は、心臓組織の他の領域と同期されない心臓組織の局部
領域または隔絶領域を検出しかつ補償することができな
い。このような隔絶領域を興奮させると不整脈が引き起
こされる。上記問題に加え、従来技術に記載された心臓
同期化は、心周期中に付勢されるレーザの照射時間を制
限し、これにより、TMR手術が長くなる。
【0009】従来技術には、起こり得る不整脈を、拍動
をモニタリングする必要なく最小にすべく選択される特
定レーザパラメータを用いてTMR手術およびPTMR
手術を迅速に遂行する方法および装置に対する要望が存
在する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の長所
は、不整脈を防止すべく選択されるパラメータをもつレ
ーザエネルギを用いて、心筋横断血管移植(TMR)お
よび経皮血管横断心筋血管移植(PTMR)の両方を行
なう方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】不整脈を防止するため選
択されるパラメータを有するレーザエネルギにより、T
MRおよびPTMRを行なう方法において、TMRまた
はPTMRを行なうべく選択されたレーザから、レーザ
エネルギの波長を決定する段階と、決定された波長を使
用して、非方形波を作るためのレーザエネルギのパラメ
ータを選択する段階と、選択されたパラメータをもつ決
定された波長でレーザエネルギを発生して、非方形波を
作る段階とを有し、発生されたレーザエネルギを、1つ
以上のパルスで、心臓組織の選択された部位に供給し
て、不整脈を誘発することなくかつレーザエネルギを心
周期に同期供給することなくTMRまたはPTMRを遂
行する段階からなる方法。TMRまたはPTMR手術に
ホルミウムYAGレーザを使用するときに選択されるパ
ラメータは、出力レベル、エネルギ束、パルス幅および
パルス周波数である。TMRまたはPTMR手術では、
レーザエネルギは、約1.8 〜2.2 ミクロンの間の波長、
0.7 〜1.78J/mm2 の間のエネルギ束、および少なくとも
約3ワットの出力レベルを有する。レーザエネルギは、
少なくとも約5ヘルツのパルス周波数および約150〜
350ミリ秒のパルス幅で供給され、レーザエネルギが
供給されると、TMRを包囲する約5mm以下の側方壊死
を引き起こす。TMRまたはPTMR手術にXe:Cl
エキシマレーザを使用する場合には、レーザエネルギ
は、約0.308 ミクロンの波長、約2ワットの出力レベル
および約25〜80mJ/mm2のエネルギ束を有し、かつ約
5〜25ヘルツのパルス周波数および約10〜200ミ
リ秒のパルス幅で供給され、これにより形成されるTM
Rチャンネルを包囲する約5ミクロンの側方壊死を引き
起こす。TMR手術にCO2 レーザを使用するとき、レ
ーザエネルギは、約10.6ミクロンの波長、約51J/mm2
のエネルギ束および少なくとも約800ワットの出力レ
ベルおよびを有し、約0.05秒の単一パルスで供給され、
かつ、これにより形成されるTMRチャンネルを包囲す
る約0.03〜0.2mm の側方壊死を引き起こす。TMRにア
ルゴンレーザを使用するときには、レーザエネルギは、
約0.488 〜0.514 ミクロンの波長、約1.3 〜12.74J/mm2
のエネルギ束および少なくとも約1〜10ワットの出力
レベルおよびを有し、単一パルスで供給され、かつ、こ
れにより形成されるTMRチャンネルを包囲する約4mm
の側方壊死を引き起こす。TMR手術にNd:YAGレ
ーザを使用するとき、レーザエネルギは、約1.06ミクロ
ンの波長、約9.5 〜13J/cm2 のエネルギ束および少な
くとも約2〜100ワットの出力レベルおよびを有し、
約1〜10ヘルツのパルス周波数および約10ナノ秒の
パルス幅で供給され、かつ、これにより形成されるTM
Rチャンネルを包囲する少なくとも約15mmの側方壊死
を引き起こす。TMRにEr:YAGレーザを使用する
ときには、レーザエネルギは、約2.94ミクロンの波長お
よび約50〜500J/mm2 のエネルギ束を有し、約1〜
15ヘルツのパルス周波数および約1〜250マイクロ
秒のパルス幅で供給され、かつ、Er:YAGレーザに
より形成されるTMRチャンネルを包囲する約0.1 mmの
側方壊死を引き起こす。
【0012】好ましい実施形態では、レーザエネルギ
は、レーザ供給手段を備えたカテーテル装置を用いて心
臓の選択部位に供給される。この方法は、更に、レーザ
供給手段を備えたカテーテル装置を、経皮的に患者の血
管系内に導入する段階と、レーザ供給手段を、心臓組織
の選択部位の心内膜表面に位置決めする段階とを更に有
する。好ましい実施形態では、レーザエネルギは、レー
ザ供給手段を用いる手術で心臓組織の選択部位に供給さ
れ、血管移植部位には、レーザ供給手段を、患者の冠状
動脈内を通って心臓組織の心内膜表面に位置決めするこ
とによりアクセスされる。好ましい実施形態では、この
方法は、心筋層内にレーザエネルギを供給する前に、心
内膜および/または心筋層の心臓組織に機械的に穿刺
し、これにより周囲の心内膜組織に井戸掘り作用(well
ing affect) をする段階を更に有する。好ましい実施形
態では、この方法は、心筋層内にレーザエネルギを供給
する前に、心臓組織の選択部位に隣接する心内膜表面に
機械的に穿刺して、心筋層の壁厚の1/2以下まで透過
させる段階を更に有する。
【0013】TMR法は、非方形の形状、選択波長、選
択エネルギ束および選択出力レベルを有するレーザエネ
ルギを発生させる段階と、選択パルス周波数および選択
パルス幅を有するレーザエネルギを、複数のパルスで、
不整脈を引き起こすことなくかつレーザビームを心周期
と同期供給することなく、心筋層の選択部位に供給する
段階とを有する。好ましい実施形態では、レーザエネル
ギの可変パルス数は、5〜20ヘルツの間の可変パルス
周波数で供給される。好ましい実施形態では、レーザエ
ネルギは、約1〜10ヘルツの間の可変パルス反復速度
で供給される。好ましい実施形態では、レーザエネルギ
は、約5〜20ヘルツの間の一定パルス周波数および約
1〜10パルスの間の可変パルス予設定範囲で供給され
る。好ましい実施形態では、レーザエネルギは、一定周
波数の高い反復速度で、パルスモードで供給される。こ
の方法は、光学シャッタを使用し、レーザのシャッタ
が、指令のランダムなシーケンスに応答して開閉され
る。好ましい実施形態では、レーザエネルギは、一定周
波数の高い反復速度で、パルスモードで供給される。こ
の方法は、制御可能なフラッシュランプを備えたレーザ
を使用し、フラッシュランプは、指令のランダムなシー
ケンスに応答して、一定周波数のレーザ作動において或
るパルスの間でのみ点火が許容される。好ましい実施形
態では、レーザエネルギは、ランダムな可変周波数速度
でパルシングされるパルスモードで供給される。
【0014】本発明の他の長所は、不整脈を防止するた
め、レーザエネルギの供給を患者の心周期に同期させる
ことなくレーザ補助式TMRまたはPTMRを行なうレ
ーザパラメータを選択する方法を提供することにある。
この方法は、使用すべきレーザエネルギの最小出力レベ
ルを選択する段階を有し、最小出力レベルは心臓組織を
剥離(ablate) するのに充分なレベルであり、パルス周
波数を、総和効果を防止すべくできる限り大きく設定す
る段階と、TMRまたはPTMR中に好ましくないレベ
ルの熱的損傷を引き起こすことなく、過度に高いピーク
出力を防止すべく、パルス幅をできる限り長く設定する
段階と、レーザエネルギの各パルスの前端部を、TMR
中に不整脈を防止する非リニアパルスが得られるように
形成する段階と、選択された出力レベル、パルス幅、パ
ルス周波数および機械的事象の形態を矯正する段階とを
更に有している。好ましい実施形態では、選択されるパ
ラメータは、単一パルス、出力レベル、エネルギ束およ
びパルス幅である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の他の多くの長所および特
徴は、本発明の以下に述べる詳細な説明および本発明の
実施形態、および本発明の詳細を本願明細書の一部とし
て完全に開示する特許請求の範囲の記載および添付図面
から容易に明らかになるであろう。本発明は、レーザ補
助式TMRおよびPTMRを遂行する間に不整脈の危険
を低減または無くす最適組合せのレーザパラメータを教
示する。本願に開示する方法は、心臓モニタリングまた
はレーザ供給と自然の心臓リズムとの他のいかなる形態
の同期化をも必要としない。本発明は、あらゆる医療用
レーザに使用することを意図している。より詳しくは、
エキシマレーザおよびホルミウムレーザ(現在知られて
おり、いつでも入手できる種々の多くの形式のレーザを
含む)が、本発明に特に適している。しかしながら、パ
ルス形または他の任意の適当なレーザ源を使用して、本
発明の方法を遂行する本発明のレーザ供給手段にレーザ
エネルギを供給することもできる。他のレーザ源とし
て、CO2 、アルゴン、ネオジウムレーザ;イットリウ
ム、アルミニウム、ガーネット(Nd:YAG)並びに
エルビウムレーザ;イットリウム、アルミニウム、ガー
ネット(Er:YAG)レーザがあるが、これらに限定
されるものではない。次のレーザ作動パラメータは、不
整脈を引き起こすことなくレーザ補助式血管移植を遂行
するための最適パラメータとして決定された。
【0016】
【表1】 レーザ作動パラメータ 形式 Xe:CL Ho:YAG CO2 アルゴン Nd:YAG Er:YAG 波長(μm) 0.308 2.1 10.6 0.488-0.514 1.06 2.94 レーザパルス 5-25Hz >約5Hz 単一パ CW- マルチ 1-10Hz、 1-15Hz ルス、 モード、q- CW または CWまたは スイッチ パルス形、 スーパー ゲーティ CW はA ゲー パルス形 ング可 ティング可 エネルギ束 約25-80 約0.7- 約 51 約1.3- 約9.5-13パル 約50 (mJ/mm2) 1.78 12.75 ス形、約8-27 -500 CW 形 レーザ 約20- 約150- 約0.05s N/A 10ns、CW 約1- パルス幅 200ns 350 μs または 250Fs パルス形 波形 非方形 非方形 非方形 N/A 非方形 平均出力 0.3-2.0 >3 800 1-10 2-100 (W) 側方壊死 約5 μm 約0.5mm 約0.05- >約4mm >約15mm、約0.25- 0.2mm q-スイッチ 0.1mm 形 10-15Fm 種々の形式のレーザについての上記作動パラメータは、
レーザエネルギが心臓の組織と円滑かつ漸次的に相互作
用し、従って組織との激しくかつ急激な相互作用を回避
できるように選択された。エネルギのなだらかで(cont
oured)、円滑かつ漸次的付与により、心臓自体に与える
ショックは殆どない。このような円滑かつ漸次的な組織
との相互作用を達成するには、比較的短いパルス幅をも
つ非方形波が好ましい。当業者には、所望効果を達成す
るには、選択したレーザの形式に基づいて個々のレーザ
作動要素を変える必要があることが理解されよう。各レ
ーザ作動パラメータについて、以下に別々に説明する。 波長 現在、異なる波長をもつ多くの医療用レーザを利用でき
ることを理解されたい。適当な波長の選択の少なくとも
一部は、レーザで治療すべき組織に基づいて定まる。T
MRの場合には、心臓組織の水成分へのレーザエネルギ
供給機構が、高効率で剥離およびチャンネリングを行な
う。約1.4 ミクロンより長い波長は非常に良く水に吸収
されるため、心臓組織の切断および剥離を行なうには、
2.1 ミクロンの波長をもつホルミウムYAGレーザのよ
うな中間赤外線レーザが非常に適している。水へのこの
強い吸収により、中間赤外線レーザエネルギが組織中で
熱エネルギに変換される。
【0017】組織中のエネルギ密度が充分に高いと、組
織が蒸発する。水と組織との間並びに異なる種類の組織
の間には、中間赤外線エネルギの吸収に小さな差がある
けれども、水が大部分の軟質組織の主成分(約80%以
上)であるため、この相関関係はかなり正確である。水
の中間赤外線吸収スペクトルは良く知られており、広範
囲に亘る吸収係数を利用できる。2.1 ミクロンのホルミ
ウムYAGレーザの吸収係数αは約26cm-1である。こ
の様相は、切断および剥離を行なうのに非常に有効であ
る。ネオジウムYAGレーザにより発生される1.06ミク
ロン波長エネルギの吸収係数と、CO2 レーザにより発
生される10.6ミクロン放射線の吸収係数とを比較する
と、それぞれ、0.13および823cm-1である。吸収係数
の逆数は、次式のようにエネルギ吸収深さdと直接的な
相関関係を有する。
【0018】d=1/α 吸収係数が大きいことは、透過深さが浅いことを意味す
る。エネルギは、レーザ源に最も近い細胞により直ちに
吸収されるため、透過深さが浅く、組織まで到達しな
い。他のレーザとして、0.308 μm でエネルギを供給す
るXe:Clエキシマレーザ、約0.488 〜0.514 Fmでエ
ネルギを供給するCO2 レーザおよび1.06μm でエネル
ギを供給するNd:YAGレーザがある。近接触手術
(near-contact procedure) の流体環境で使用されるC
2 レーザは、透過深さが比較的浅いにも係わらず、吸
収係数が大きいためファイバと組織との間の水の薄膜で
あってもレーザ出力が大幅に減少されるという欠点を有
する。従って、CO2 レーザには、一般にガス注入の使
用をする必要がある。また、一般に、CO2 レーザは、
パラメータを更に操作してTMRチャンネルを作る必要
がある。
【0019】レーザの特定波長を選択しかつパラメータ
を調節して組織による吸収の差を補償する場合、非方形
波の目的結果を達成する必要性を考慮することが重要で
ある。 パルス幅および周波数 TMRまたはPTMR中の電気的不整脈を防止するに
は、或るパルス幅は、周囲の組織への最小で予測可能な
熱的損傷を確保するだけでなく、不整脈を招く心臓信号
とインターフェースし難くなることが判明している。パ
ルス間の間隔を、約60回/分すなわち1回/分(1ヘ
ルツ)の拍動心臓の脈拍間隔より非常に小さくすること
により、単一レーザパルスが電気リズムをサイドトラッ
キングしかつ心臓全体に亘る電気インパルスの伝播が行
なわれるチャンスが非常に低下する。また、周波数が高
いほど、高速で孔が創成され、従ってチャンネル創成領
域のレーザ分極細胞群が拍動信号を短絡する蓋然性が低
下する。本発明の方法の好ましい実施形態では、約30
0ミリ秒以下、好ましくは約200ミリ秒以下のパルス
幅が最も有効であることが判明している。かくして、本
発明の好ましい実施形態では、5ヘルツより高い周波数
速度、好ましくは約5〜25ヘルツの周波数速度が、T
MR中の電気的不整脈を最も誘発し難い。
【0020】ホルミウムYAGレーザまたはこれに匹敵
する他のパルス形レーザが、或る速度でまたは一定速度
範囲内でパルシングされる。或る場合には、レーザエネ
ルギをパルス的に適用して組織の蒸発および剥離を行な
う方が、単一パルスでレーザエネルギを適用するよりも
好ましいことが実証されている。エネルギを組織に供給
する場合、所与の体積の組織がレーザエネルギを吸収
し、該エネルギを熱に変換する。組織の所与の目的体積
を剥離するには、充分な熱エネルギを該体積に供給して
これを蒸発させる必要がある。加熱された組織の体積か
ら熱が拡散する現象である熱弛緩効果を相殺するのに、
エネルギの或る最小量の供給が必要になる。熱弛緩時間
τは、所与の熱量が組織の所与の体積から拡散するのに
要する時間として定義される。組織と接触するか組織に
非常に近接して配置される直径400ミクロンのファイ
バを用いる組織のスポットサイズの熱弛緩時間は、組織
の熱拡散性が水の熱拡散性に非常に近いとの見積りに基
づき、古典的な伝熱理論を用いて、次式により約57〜
286ミリ秒の間にあると計算される。
【0021】1/τ−4α2 K+16K/d2 ここで、K=組織の熱拡散性、d=照射スポットの直径
である。この計算は、K−1.4 ×10-3cm-2/sであると
の見積りに基づいて行なわれる。一般に、剥離または他
の任意の手術のための所定のエネルギ束を達成する間の
ピーク出力を防止するには、パルス幅を最適化しなけれ
ばならない。持続時間が短過ぎると、非常に高いピーク
出力レベルをもつ非常に鋭いエネルギスパイクが必要に
なる。一方、パルスが長過ぎると、エネルギ効果が総和
され、このため、過熱、熱壊死ゾーンの増大、他の凝集
形効果が引き起こされる。Nd:YAGレーザ、Ho:
YAGレーザ、Xe:ClエキシマレーザおよびEr:
YAGレーザは、少なくとも好ましい形態をなす全パル
ス形レーザであり、従って最適パルス幅を選択できる。
適当なパルシングにより、総和効果が防止されかつエネ
ルギ供給輪郭のなだらかな前縁部を形成できる。
【0022】アルゴンレーザ、或るNd:YAGレーザ
および或るCO2 レーザ等の連続波レーザの使用は、連
続波を機械的に切断して好ましくない熱効果を低下させ
ることにより増強される。このようなレーザビームを切
断することの長所は、組織への悪い総和効果を低下させ
または無くすことである。しかしながら、連続波の機械
的切断は、レーザエネルギの非方形波供給すなわち急襲
性の小さいレーザエネルギ供給の達成を一層困難にす
る。とにかく、以下に述べるように、パルスエネルギ供
給または連続波エネルギ供給のいずれであっても、エネ
ルギ供給速度が重要である。パルス幅が小さ過ぎかつ出
力レベルが低過ぎると、開存チャンネルの創成ができな
い。従って、レーザビームの出力、または組織に供給さ
れるエネルギ量(ジュール/秒)も考慮すべき重要なフ
ァクタである。
【0023】一般に、不整脈を防止するため、比較的高
いパルス周波数で供給される比較的狭いパルス幅を創出
すべく、最適パルス周波数とパルス幅とが組み合わされ
る。 エネルギ束および出力 エネルギ束Epulse すなわちフルエンス(放射露光また
はエネルギ密度とも呼ばれる)は、単位面積当たりのパ
ルスエネルギ(すなわち、J/cm2 )で表される。放射露
光閾値Fthは、生物学的組織の剥離を行なう単一パルス
閾値として定義される。この閾値より低い放射露光で
は、組織が蒸発または剥離されることはないが、加熱さ
れる。この閾値より高い放射露光では、組織が蒸発され
る。従って、有効な剥離を行なうには、スポットサイズ
の面積で除したパルス当たりのエネルギは、放射露光閾
値より大きくしなければならない。
【0024】Epulse /A>Fth 近似値として、水の単位体積当たりのエネルギ閾値は、
2,500 J/cm3 であることが知られている。これは、気化
熱、すなわち、1cm3 をほぼ本体温度から100℃での
蒸気まで上昇させるのに要する熱でもある。この単位体
積当たりのエネルギ閾値は、次式で求められる。 Fth×αまたはFth/d 上記透過深さは吸収係数の逆数に等しく、生物学的組織
の放射露光閾値は約100J/cm2 である。有効エネルギ
束は、少なくともこれより大きくなくてはならない。実
験的に、約5〜75J/cm2 のエネルギ束閾値が求められ
た。反復パルシングされるレーザの平均出力Pavは、パ
ルス当たりエネルギと、単位時間当たりパルス数とを掛
けたものに等しい(Pav=(ジュール/パルス)×(パ
ルス数/秒)ワット)。1秒間当たりに剥離される組織
区画の数は、1秒間当たりのパルス数(すなわち、ヘル
ツ)でのレーザの反復速度に等しい。かくして、組織に
供給される平均出力を増大させるべくパルス反復数を増
大させると、組織除去速度がリニアに増大する。
【0025】組織の一領域が1以上のパルスで照射され
ると、組織中に過剰のエネルギが蓄積する。例えば、個
々のパルスエネルギおよびスポットサイズが単一パルス
の放射露光閾値Fthより小さいエネルギ束を供給する
が、特定反復速度でのパルス間の間隔が特徴的熱弛緩時
間τより短い場合には、多数のパルスが組織に衝突した
後に、組織の区画すなわち所与の体積が剥離される。こ
のプロセスは総和(summation)と呼ばれている。図1〜
図3は、総和プロセスのグラフ表示である。図1におい
て、エネルギ80の初期パルスが、組織の温度(T)を
局部的に上昇させる。しかしながら、パルス間に長い時
間(t)を与えると、組織の温度は、遅延時間(D)の
開始時に参照番号82で示すように迅速かつ瞬時に低下
し、その後、正味結果が得られない照射が続く。ここで
図2を参照すると、パルス間の時間を短縮すると、確実
な正味結果および組織の剥離が得られる。エネルギ84
の初期パルスが局部温度を或る点86まで上昇させ、次
に、温度は時間88の間に低下し始め、この直後に第1
照射段階が続く。中間温度レベル90で、レーザエネル
ギの他のパルスが供給され、組織に衝突する。付加パル
スが、温度を、温度レベル90から、剥離を生じさせる
のに充分高い温度91に上昇させる。図2に示す反復周
期は、この手術モード中に周囲の組織に過度の熱的損傷
を引き起こすことなく剥離を達成するのに非常に有効で
あり、この系は次式で説明される。
【0026】(Pav/A)−(Fth/τ)>0 (この状況では、Fthは一定に維持されないことに留意
すべきである。最初のパルスのみが、完全に水和した体
温での生の組織に遭遇する。)この基準は、エネルギ
が、その拡散よりも速く供給される場合にのみ、剥離が
一般に行なわれることを有効に示すものである。熱弛緩
時間τは57〜286ミリ秒の間にあるので、パルス間
の間隔を20〜50ミリ秒に短縮でき、この時間は、生
物学的組織とのレーザの相互作用から生じる最短の熱弛
緩時間より短い。3.5 ヘルツより大きい反復速度は、こ
の図2の状況に入ることを許容するが、上記のように、
電気的不整脈の危険が最適に減少されるレーザ補助式T
MRには、5〜15ヘルツのパルス周波数が最適であ
る。これらのパラメータを使用すると、平均出力供給は
6ワット(すなわち6ジュール/秒)より大きくなるで
あろう。
【0027】レーザパルス間の時間を更に短縮すること
により、組織には、図3に示すように過剰の熱が発生す
るであろう。初期温度上昇92および短時間の熱拡散9
4の後、他のエネルギ96のパルスが、組織の温度を上
昇させ続ける。これは、血管移植にとって非効率的な様
相であるだけでなく、熱的暴走(thermal runaway)およ
びこれに関連する周囲組織への熱的損傷の危険が非常に
大きい。また、上昇した温度および過度の組織損傷の両
方により、不整脈の危険は高くなる。温度が上昇した細
胞は容易に減極するだけでなく、細胞への熱的損傷が電
気的インパルスの正常な発射および伝播にも干渉する。
従って、一般に、使用されるレーザの出力、または組織
へのエネルギの供給速度は、その後のパルスによる副次
損傷を防止するため適合化される。総和および過熱は連
続波レーザに付随する問題であるが、Xe:Clエキシ
マレーザのようにパルスが小さ過ぎかつピーク出力パル
スが高過ぎると、他のパルス形レーザと同様に有害で爆
発的な結果が生じる。
【0028】要約すれば、エネルギ束および出力パラメ
ータは、重大な総和効果を引き起こすことなく剥離を確
保できるように、選択されたレーザに基づいて調節すべ
きである。このような最適化の正味結果は、TMRまた
は他のレーザ手術中の不整脈の発生率の低下である。 波形 前述のように、上記パラメータの調節は、TMRおよび
他のレーザ手術のための非方形波を創出するように設計
される。不整脈の可能性と波形との間には、直接的相関
関係がある。方形をもつ波、すなわち、ほぼ最大レベル
まで直ちにかつリニアに増大し、下位レベルに鋭く降下
するまで前記最大レベルを続ける波を用いてTMRを遂
行すると。非方形波とはリニアでない波であり、一層漸
次的に増大する振幅を有する曲線、すなわち、比較的小
さく傾斜し、次に漸次減少する曲線である。方形波レー
ザをPTMRおよびTMR手術に使用した過去の経験
は、方形波は心臓にとってより爆発的で、外傷を与え易
いことを明瞭に証明している。ガウスのベル形または他
の波形をもつ同等のエネルギ波は不整脈を創出する傾向
はなく、これに対し、方形波は、心臓全体に悪い衝撃を
与える衝撃波により不整脈を誘発する強い傾向を有す
る。
【0029】図4および図5は、方形波による剥離と非
方形波による剥離との差異をグラフで比較するものであ
る。両グラフにおいて、縦軸は、単一パルスにより加熱
される組織の体積内の個々の細胞の温度並びにこれらの
個々の細胞のエネルギレベルを示す。図4に示すよう
に、方形波パルスを組織に適用すると、組織の温度は、
時間t0 とt1 との間で鋭く上昇する。閾値温度Tth
超える最高温度Tmax に加熱された個々の細胞の個体群
密度は比較的大きいので、個々の細胞が減極しかつ心臓
のリズムを捕捉するチャンスが増大する。心臓を支配し
かつ不整脈を引き起こす危険のあるこれらの細胞は、グ
ラフの陰影を付した部分100により区別される。細胞
の大部分の群は急速に減極し、いずれの細胞も不整脈活
動部位として機能する。レーザエネルギのパルスが図5
に示すように非方形波であるときは、TthとTmax との
間の細胞個体群中の単一細胞が電気周期を捕捉して不整
脈になる統計学的蓋然性は非常に低い。閾値温度T
th(この温度より高い温度では個々の細胞が減極される
が、この温度より低い温度ではこの危険が非常に小さ
い)が存在すると仮定すると、図5にほぼベル形の曲線
で示す非方形波の下の領域102は、領域100に比べ
て非常に小さい。閾値温度Tthレベルより高い曲線の下
の陰影を付した領域は、一般に、不整脈が形成される蓋
然性に比例する(すなわち、この領域が小さいほど、不
整脈心周期を誘発する傾向が小さい)ことが理解されよ
う。かくして、領域104、106の大きさは、減極細
胞が心周期を捕捉して不整脈を引き起こす傾向の低下に
比例するということができる。
【0030】非方形波を供給することの正味効果は、多
分、少し長い時間を要するだろうが、不整脈誘発する危
険を低減させて同量の剥離が行なえることである。ベル
形すなわちガウス形波形は、TMR手術でのチャンネリ
ングに非常に有効であり、不整脈を誘発する危険を最適
に減少できる。なだらかな非方形波は、患者のTMRお
よびPTMR手術において不整脈を引き起こす危険性を
低減させることが証明されている。これは、連続波レー
ザで達成することは一般に困難である。なぜならば、C
Wレーザビームを切断しても、方形その他のかなり鋭い
波先を防止できないからである。しかしながら、パルス
形レーザの使用により、なだらかな波の最適化によっ
て、パルスの中心または中心近くの高いピーク出力スパ
イクが更に減少される。このような最適化に、上記パラ
メータ以外の調節が含まれる。 側方壊死領域 TMRチャンネル開存性または他の所望のTMRの結果
に与える熱的損傷の正確な影響は明白ではないが、側方
の熱的壊死の度合いは、レーザおよびその作動パラメー
タを入念に選択することにより制御される。一般に、側
方組織の壊死を最小化することにより、チャンネル自体
から効率的な組織除去ができかつ周囲組織に与える外傷
を最小にできる。側方壊死による損傷は多くの適用にお
いて捜索されるけれども、一般に、周囲組織への外傷が
最小であることは望ましい目標である。
【0031】CO2 レーザは、別の循環の形成および促
進とは矛盾する激しい炎症反応を生じることが判明して
おり、治療機構の1つはTMRと関連していると考えら
れる。機械的に形成されたチャンネルは、最終的に瘢痕
組織を形成する細胞浸潤により、形成から2日以内に完
全に閉塞されてしまうけれども、レーザで創成された多
くのチャンネルは長期間の開存性を維持する。しかしな
がら、レーザで創成された多くのチャンネルは、線維芽
細胞、マクロファージおよびその後のコラーゲンにより
閉塞されることがある。明らかに目で見ることができる
開存チャンネルが存在しなくてもチャンネルを通る体外
血液の流れを妨げることはないが、チャンネルを包囲す
る心筋への熱的損傷は、治癒を遅延させ、従って開存期
間を増大させる。しかしながら、パルスエネルギまたは
反復速度を変えることにより、例えばHo:YAGレー
ザによる熱的損傷の度合いを変えることができることが
証明されている。また、レーザで創成されたチャンネル
では、チャンネルの創成に付随する組織損傷の度合い
が、形成される線維症の度合いに反映される。初期損傷
に関連する線維症は、隣接筋細胞の組織崩壊を引き起こ
す。観察される混乱は、治癒された梗塞に隣接する生存
可能な筋肉に見られる混乱と同じである。従って、筋肉
組織の崩壊度合いは、チャンネル関連線維症の量により
決定される。
【0032】側方熱的壊死による上記構造変化は、心臓
機能を低下させかつ異常な導電性をもつ基板を形成す
る。これは、このような手術中に不整脈を誘発するチャ
ンスを増大させる。介在性コラーゲンの増大は、収縮
性、弾性および血液送出強度を減少させることにより、
心臓機能に影響を与えることが期待され、かつ細胞対細
胞接触を減少させることも期待される。かくして、一般
に、熱的壊死は少なくとも最低度合いで存在するのが好
ましいと考えられる。しかしながら、過度の側方壊死は
防止すべきである。なぜならば、熱的損傷量が大き過ぎ
ると、TMR患者にとって有益でない他の合併症を引き
起こすからである。 組合せパラメータ 組織損傷の他の原因は、レーザにより剥離される組織中
に蒸気泡を作ることである。このような音響的損傷によ
る心筋崩壊の度合いは、約2〜3ヘルツの間の反復速度
の僅かなものであるが、蒸気泡効果は温度上昇により引
き起こされる組織損傷より大きい組織損傷を引き起こ
す。
【0033】心臓自体の温度について更に考察する。T
MR手術では、心臓を冷却することにより、好ましくな
い潜在的に有害な熱の蓄積を防止する。換言すれば、総
和効果は、心臓自体または心臓の一部に選択的に外的冷
却を加え、組織の熱弛緩時間を有効(数倍以上)に増大
させることにより最小にされる。 可変パラメータ 上記論議は、不整脈の可能性を最小にすべく選択される
種々のレーザエネルギについての種々のパラメータを説
明したものであり、かつこれらのパラメータを用いてレ
ーザエネルギをほぼ一定で規則的に供給することに基づ
いている。また、不整脈は、レーザエネルギの可変供給
または非同期供給を行なうことによっても防止される。
非同期TMR手術およびPTMR手術は、拍動を捕捉す
るチャンスを低下させる。なぜならば、これらのいずれ
の手術も、心臓が従うべき予測可能な一定の発射シーケ
ンス(firing sequence)を使用しないからである。図6
は、可変パラメータを用いた非同期レーザ補助式TMR
方法の好ましい実施形態を示すブロック図である。可変
レーザパラメータを設けることにより、周囲組織が拍動
の規則的パターンを見捨てて、レーザTMR手術に使用
される特定のレーザパラメータに従う危険がさらに低下
する。下記表には、不整脈の危険を低下させるTMR手
術における幾つかの可変レーザパラメータを示す。
【0034】
【表2】 可変パラメータ モード ランダムに変化 可変パルス反復 一定パルス反復 パルス列 する可変パルス 速度で供給され 速度/ランダムゲ 数 る一定パルス数 ートパルス パルス列#1 2パルス 2パルス 2パルス 5ヘルツ 5ヘルツ 15ヘルツ 7ワット 7ワット 7ワット パルス列#2 3パルス 2パルス 3パルス 15ヘルツ 10ヘルツ 15ヘルツ 7ワット 7ワット 0ワット=OFF パルス列#3 1パルス 2パルス 3パルス 8ヘルツ 15ヘルツ 15ヘルツ 7ワット 7ワット 7ワット パルス列#4 2パルス 2パルス 1パルス 6ヘルツ 8ヘルツ 15ヘルツ 7ワット 7ワット 0ワット=OFF パルス列#5 6パルス 15ヘルツ 7ワット 可変パラメータは、レーザコンソール制御パネルで予設
定される。図示のように、TMR手術において心筋に加
えられるレーザエネルギは、(1)ランダムに変化する
パルス反復速度での可変パルス数を与え、(2)可変パ
ルス反復速度で供給される一定パルス数を与え、または
(3)一定反復速度でのランダムにゲーティングされる
パルス供給を与えることにより変化される。ゲーティン
グを変えるのに、機械的変調または直接変調を使用でき
るが、自動シャッタまたはビームチョッパ等の機械装置
を用いた機械的変調が好ましい。
【0035】図7は、本発明の可変レーザパラメータ法
に使用できるビームパターンを示すものである。パルス
のランダム周波数を創出する1つの方法は、キャビティ
内ビームシャッタを作ることである。レーザは、一定間
隔(例えば15〜20ヘルツ)の高反復速度でパルシン
グされる。装置の中央処理装置(CPU)すなわちコン
ピュータは、シャッタをランダムな時間長さだけ開きか
つフートスイッチが解放されるまでのランダムな時間長
さだけ閉じておくという指令からなる予プログラムされ
たランダムなシーケンスを有している。かくして、ライ
ン200は、レーザの一定間隔パルス速度を表し、これ
は、例えば15〜20ヘルツの一定速度である。ライン
210は制御装置のシャッタ作動を表す。この時間長さ
中の実際のレーザ出力は、装置のCPUまたは他のプロ
セッサの作動プログラムにより、自動的にオン・オフさ
せることにより制御される。ライン220は、Aオン期
間中にレーザエネルギのパルスを発射できるようにしか
つAオフ期間中にシャッタを通るレーザ発射を停止させ
る、レーザの実際の出力を表す。
【0036】可変レーザ出力を作る第2の新規な方法
は、機械的シャッタではなく、レーザのフラッシュラン
プを制御することである。機械的腔内シャッタでは、レ
ーザは、一般に15〜20ヘルツの一定反復速度でパル
シングされる。装置のCPUは、フラッシュランプドラ
イバが、或るパルスの間にのみ、一定反復速度で点火す
ることを可能にする予めプログラムされた指令のランダ
ム化されたシーケンスを有している。この方法により、
ライン220で示されたものと同様なパターンが可能で
ある。可変レーザ出力を作る第3の方法は、フラッシュ
ランプを直接制御することである。連続一定反復速度
(これらのうち、或るパルスのみが生じることが許容さ
れる)を維持する代わりに、この方法は、フートスイッ
チが解放されるまで組織に直接供給される約5〜20ヘ
ルツの間の可変反復速度の予プログラムメモリを使用す
る。この合成ビームパターンがライン230のランダム
パターンに示されている。
【0037】可変レーザ出力を作る第4の方法は、所定
の設定パルス数が供給された後に、反復速度を変えるこ
とである。例えば、ライン240で示されたパターン
は、使用される各パルス反復速度につき2つずつのパル
スからなる組である。ライン250(ここには、1秒当
たりのパルス数が示されている)で示すように、ランダ
ムな可変反復速度は2パルスの組毎の後に変化する。こ
の合成ビームパターンがライン260のランダムパター
ンに示されている。 経皮血管横断心筋血管移植法(PTMR) 経皮血管横断心筋血管移植手術(PTMR)用のレーザ
パラメータの選択は、殆どの経皮心室手術において遭遇
する多数の困難性の考察および特にPTMRに関連する
ファクタの考察を必要とする。前述の1995年2月1
4日付米国特許第5,389,096 号およびAita等の1996
年11月14日付国際出願WO96/35469号には、不整脈
を防止するため、心臓と同期化させた経皮血管横断血管
移植装置および方法が開示されている。「内的手術心筋
装置による血管移植方法(A Method for Intra-Operati
ve Myocardial Device Revascularization) 」という名
称に係るAitaの米国特許第5,380,316 号(該特許は、外
科的TMRは心外膜を通るレージングにより遂行すべき
ことを提案している)と同様に、これらの教示は、慣用
的なチャンネルは、心内膜表面からレーザエネルギを発
射することにより(従って、心内膜組織を破壊して)、
経皮手術で形成すべきことを示唆している。この経皮技
術は、チャンネルは10mmまでの深さで心筋内に形成す
べきであることを一般的な観点で簡単に示唆しているに
過ぎない。より詳しくは、0.096 より大きい開存性を維
持するには、チャンネルの直径を1.5 〜2.0mm とし、か
つ心内膜から心筋層内に10〜30mmの深さに配置する
のが好ましいことを示唆している。これらの両文献は、
特に、心室内の光ファイバ装置を安定化させることを試
みる方法および装置に引用されたものである。両文献に
は心外膜の穿孔を回避する明瞭な必要性が記載されてい
るが、いずれの文献も、特に、PTMR設定におけるレ
ーザ血管移植チャンネルの形成に関する多くの問題につ
いては全く触れていない。
【0038】「操縦可能なカテーテル(A Steerable Ca
theter) 」という名称に係るGiba等の1997年4月3
日付米国特許出願第08/ 号(該出願は本願に
援用する)には、PTMR手術での心室へのアクセスが
記載されている。この米国特許出願は、PTMR治療で
心外膜の近くに位置決め可能な経皮操縦可能なレーザ供
給カテーテルを教示している。不整脈を防止するパルス
形レーザエネルギは、カテーテル内に配置される光ファ
イバを介して心臓組織の部位に供給される。カテーテル
は、鼡径部領域における大腿動脈を通して挿入されかつ
大動脈弓上の心臓内に通されて、左心室に導かれる。P
TMR手術でのチャンネル形成は、120cmまでの長さ
のカテーテルを必要とし、これには、体外の遠隔位置か
らチャンネル形成装置を制御する心臓病専門医によって
解決されるべき多くの問題がある。より詳しくは、心内
膜壁に対してカテーテルを正確に位置決めするには、カ
テーテルの管孔を通して光ファイバを前進させるときに
多くの動的な力が発生する。
【0039】これらの力として、カテーテルの管孔内の
摩擦力並びに患者の心臓活動により遭遇する力がある。
例えば、これらの可変力は、1)カテーテルの全長およ
びカテーテル内での光ファイバの前進により引き起こさ
れる摩擦力、2)心臓が拍動するときの心臓壁の運動、
および3)スポンジ状の可変密度心筋層を通り、次によ
り密度の高い心筋層を通る光ファイバの前進に対する可
変組織の抵抗によって引き起こされる。心臓が収縮およ
び拡大するときに、心筋層および多孔質の可変密度組織
層は、位置決めされたカテーテル供給装置に近づく方向
およびこれから離れる方向に移動する。この運動は、心
内膜壁に対しカテーテルチップを押圧することを試みる
チップの弾性により抵抗を受ける。また、心筋層とカテ
ーテルの遠位端チップとの間の動的遭遇は、心筋層に対
する光ファイバの配置、および次に心内膜層を通って光
ファイバを心筋層内に前進させることにより発生する機
械的な力による好ましくない不整脈をも潜在的に所有し
ている。PTMR手術中、心臓専門医は、カテーテルチ
ップに生じるこれらの累積的可変力をモニタリングし、
かつチャンネル形成時の光ファイバチップの位置決めお
よび光ファイバの前進の両方を行なうのに、カテーテル
の近位端側ハンドピースを用いてレーザ組織剥離を遂行
しなければならない。
【0040】PTMRチャンネルは組織に創成しなけれ
ばならず、該チャンネルは可変密度を有することに加
え、深さを変化させることができる。心内膜の平均厚さ
は約1mm以下であり、心筋層の厚さは一般に数cm以下で
ある。しかしながら、10mm以下の厚さの心筋層の部位
には、冠状吻合不規則性が生じる。心筋層の薄い領域で
の意図しない組織剥離によって、心外膜壁を通る孔が形
成され、これにより心タンポナーデが生じる。組織密度
の差異の評価を誤っても、意図しない側方壊死を有する
不規則なチャンネルが形成される。レーザパラメータ
は、密度の高い心筋層中への穿刺および前進が比較的困
難であるのに対し、密度の低い心内膜への穿刺および前
進させることが比較的容易であることを考慮に入れて選
択すべきである。意図しない側方壊死をもつ不規則なチ
ャンネル形成を防止するには、レーザ出力レベル(単一
または複数)および/またはパルス速度(単一または複
数)を矯正して、光ファイバを適正に前進させなくては
ならない。患者の安全および健康を確保する上で最も重
要な処置段階は、適正なレーザ出力レベル(単一または
複数)および/またはパルス速度(単一または複数)を
観察して選択することである。
【0041】一般に、PTMRレーザパラメータは、可
能性のある幾つかの光ファイバ供給装置の位置、すなわ
ち1)心内膜を押圧することなく、心内膜に対して並置
または軽く置かれる位置、2)心筋層に対して押圧され
る位置、および3)心内膜内に穿刺されかつ心筋層に並
置される位置を補償すべく調節しなければならない。こ
れは、より小さな光ファイバ供給装置について特にいえ
ることである。直径1mm以下の特別な光ファイバでは、
穿刺は、上記力で、心内膜を通して容易に行なわれる。
心臓が拍動している間に、これらの3つの筋書きのうち
のいずれか1つが生じ、これにより可変密度の心内膜お
よび心筋層が生じる。レーザエネルギの供給前に、光フ
ァイバ供給装置の位置が知られていないか、確実性をも
って決定できない場合には、レーザパラメータは、光フ
ァイバ供給装置の所与の任意の位置でいかなる害も生じ
ることがないように選択すべきである。例えば、光ファ
イバを前進させない筋書き1で比較的高出力のレーザエ
ネルギを供給すると生存可能な心内膜層の創成および破
壊を引き起こし、光ファイバを大きく前進させる筋書き
3でこのようなエネルギを供給すると、心外膜の穿孔を
引き起こす。かくして、遭遇するカテーテルの力および
可変組織密度に対して光ファイバチップを位置決めする
ことに関する不確実性が、PTMRチャンネル形成の性
質および品質に影響を与える。最近の臨床的研究によれ
ば、浅いチャンネルを形成すべく選択されたレーザパラ
メータを用いるPTMR手術は、狭心症症状を緩和し、
心内膜に大きな損傷またはクレータを形成することなく
チャンネルを創成し、かつ患者に与える危険を最小にす
ることが証明されている。
【0042】PTMRレーザパラメータは、PTMRを
遂行する安全モードを与えるべく、限定された心筋穿刺
を行なうための限定数のパルスを用いる全体として低い
出力アプローチがなされるように選択される。形成され
るチャンネル当たりのパルスを制限した、低出力レベル
の経皮レーザ血管移植手術は、患者の最適安全性を確保
すると同時に、患者の狭心症症状を緩和する。これらの
研究は、ホルミウムYAGレーザ源を使用する非同期形
PTMR装置(例えば:Eclipse Surgical Technologies
社のTMR-2000) を使用し、該装置は、直径1mmの内部光
ファイバを有するレーザカテーテル供給装置を備えてい
る。カテーテルは、左心室壁の位置に基づいて、5mmま
での浅い穿刺を行なうべくファイバを前進させる機構を
有している。この治療を受けた患者は、ホルミウムYA
Gレーザを、3〜4ワットの平均出力をもつ5パルス/
周期までの予設定パルス発射モードで、5ヘルツで作動
(ここで、レーザパルス幅は100〜250ms、形成さ
れる1チャンネル当たりのパルス数は5より小さい)さ
せたときに良い結果が得られた。パラメータ的には、パ
ルス予設定モードでの平均出力密度/パルスは約1〜4.
5 w/mm2、エネルギ密度は約0.9J/cm2であり、所与の光
ファイバの直径は600〜1,100 ミクロンの間で変化す
る。患者は、心筋層穿刺が3mm以下であるとき、過酷な
狭心症の症状が緩和された。直径1mmの光ファイバによ
る3〜4w/パルスでの低出力および5mmまでの光ファイ
バ前進量は、上記多くの変数を補償した。
【0043】5ヘルツで作動する3.5 ワットの設定で、
レーザは、最初のパルスの間に、約1mmのスポンジ状心
内膜の壁厚およびより密度の高い0.5 mmの心筋層の壁厚
を容易に剥離し、チップ位置に基づいて、次の各パルス
は約0.5 mmの心筋層組織を剥離する。この段階では、心
筋層に形成されたチャンネル内への酸素含有血液の搬送
を補助する井戸掘り作用を、心内膜層に与える。平均的
な患者についての部分心筋層壁穿刺は、心筋層内に2〜
3mmのチャンネルを達成するのに3または4のパルスを
必要とする。より大きな所定の左心室壁厚をもつ患者に
ついては、ファイバの前進により、5つのレーザパルス
を発射して5mmまで穿刺できる。3〜4ワットおよび最
大5パルスを用いて供給されるエネルギ量は、上記3つ
の可能なカテーテルチップ供給位置のいずれかにおいて
好ましくない側方壊死または心外膜穿刺を引き起こすに
は不充分であるが、狭心症症状を緩和させるには充分で
ある。例えば、光ファイバチップが、3〜5パルスが発
射される5.5 ワットの設定で心内膜に並置されるとき
に、光ファイバ前進量を5mmに制限すると、一般に、光
ファイバが各パルスの発射後に静止しているか、前進す
るかに基づいて、約2.5 〜3.5 mmのチャンネルを形成す
るであろう。最初のパルス発射の前に光ファイバチップ
が心内膜を穿刺しかつレーザが同じ出力レベルおよび3
〜5パルスのパルス予設定発射モードにある場合には、
チャンネルの深さは、光ファイバが各パルス発射後に静
止しているか、前進するかに基づいて、約3.5 〜4.5 mm
の範囲内にある。かくして、低出力設定は、最悪の場合
の筋書きにおける患者の安全を確保する余裕を与える。
【0044】3〜4ワットの低出力が好ましいけれど
も、心臓が収縮しているときには、別のパラメータとし
て、7〜9ワットのレーザ平均出力設定をもつ単一レー
ザパルスにすることができる。一般に、供給装置が心内
膜に対して押圧されるときは、別のパラメータが特に適
しており、エネルギはファイバを前進させることなく供
給される。単一パルスはクレータ形成を防止し、エネル
ギは約5mm以下の孔(すなわち、心筋層の1/2の厚
さ)を穿ける。 Xe:Clエキシマレーザを、PTMR手術のレーザ源
として使用する場合には、エキシマレーザは、15ヘル
ツでの約50mJ/mm2のアクティブフルエンスエネルギ設
定で作動する。レーザは、心内膜内壁での最初のパルシ
ング中に約0.5mmのスポンジ状心内膜の壁厚を剥離で
き、この場合、心筋層での次のパルスは0.5 mmより僅か
に小さい心筋層組織を剥離する。これらのファクタは、
心臓の状態およびパルシング前のファイバの位置に基づ
いて定める。平均的な患者の心筋層壁のチャンネルは8
〜10パルスを必要とする。左心室の大きな壁厚をもつ
患者の場合には、ファイバの前進により、10回までの
レーザパルスを用いて5mmまで穿刺できる。
【0045】所望ならば、カテーテルチップの位置は、
最初のレーザパルスを供給する前に、心内膜壁の一部ま
たは全部を穿刺することにより確実に決定できる。小さ
な直径(すなわち、1mm以下)または大きな直径のファ
イバ上の穿刺チップ形光ファイバは、「レーザ手術用光
ファイバ装置(An Optical Fiber Device Laser Surger
y Procedure)」という名称に係る米国特許出願第08/63
8, 677 号(該米国特許出願は本願に援用する)。穿刺
は、PTMR手術中の心内膜組織の破壊を防止しかつ心
筋層への酸素含有血液の搬送のための井戸掘り作用がで
きるようにするため、カテーテルチップの安定性を更に
高める。パルスは、最小の側方壊死で円筒状のほぼ均一
なチャンネルを創成すべく、各レーザパルスの後約0.5
mm光ファイバ前進速度で心筋層を透過する。別の心臓解
剖学的構造は、5つまでのパルスを必要とする。心臓が
収縮状態にありかつ心臓組織の密度が大きい場合に、単
一の高出力レーザパルスを供給すると、心筋層における
とほぼ同じ深さのPTMRチャンネルが形成される。
【0046】心臓専門医は、例えば良く知られたX線透
視法を用いて、画像スクリーン上でPTMR手術を観察
し、心内膜壁に対するカテーテルの位置を観察する。ま
た、特に好ましい低出力実施形態で、3〜5パルスの供
給中にファイバを前進させるときは、「軸線方向範囲を
定めるための超音波装置(An Ultrasound Device ForAx
ial Ranging) 」という名称に係る米国特許出願第08・7
xxx号(該米国特許出願は本願に援用する)に教示され
ているように、PTMRカテーテルと組み合わせて超音
波撮像/範囲決め装置を使用して、カテーテルのチップ
位置を決定することができる。超音波装置は、ファイバ
前進が各パルスと同時的に行なわれるようにするため、
間欠的にまたはリアルタイムで使用されるのが理想的で
ある。レーザ供給装置でのファイバ前進は、一般に5mm
までにすることができる。形成されるチャンネルの出力
および/またはパルス数を調節することにより、より大
きな制御された透過深さの補償を行なうことができる。
上記パラメータのうちの任意のパラメータは、レーザ供
給機構(一般的には、自動レーザ遮断手段を備えたフー
トペダル)の付勢時に、連続的にフートペダルを付勢し
ても、所望数のパルスのみが供給されるようにし、TM
RおよびPTMR中に安全性および制御可能性を確保す
るレーザパルス予設定モードを使用することにより容易
に制御される。 最適パラメータを選択する方法 以上より、利用可能な任意の適当な医療用レーザを用い
るTMRを遂行する最適パラメータを決定する好ましい
方法が明らかになったであろう。先ず最初の考察は、組
織剥離のための最小閾値を達成し、手術の完了に使用さ
れるエネルギの全量を最小にすることである。パラメー
タをこの考察に適用すると、心臓に与える全外傷が小さ
くなりかつ不整脈を誘発する危険が最小になる。短く爆
発的に高いピーク出力パルスのような潜在的なリニア効
果を低下させる出力設定が一層望まれる。
【0047】また、一般に連続波レーザより好ましいパ
ルス形レーザを使用するときには、過度に高いピーク出
力を防止し、かつ所与のパルスの所定量のエネルギを、
総和効果により引き起こされる熱的損傷の点まで供給す
べく、パルス幅を増大させることが好ましい。換言すれ
ば、熱弛緩時間およびこの値に影響を与える虞のあるフ
ァクタ(心臓温度を含むが、これに限定されるものでは
ない)が考察される。更に、効率的な切断または剥離波
形を得るべく波形の前端部をなだらかにして、爆発的で
リニアな方形波にならないようにする。また、パルス内
に過度に高いピーク出力スパイクが生じないようにする
ことも有効である。最後は、選択されたTMR装置に固
有の機械的事象(心臓への選択されたアクセス、全手術
時間、レーザ供給手段の操作、および拍動する心臓の運
動等を含む。ただし、これらに限定されるものではな
い)および個々の患者に固有の機械的事象(心臓の形
状、持病の不整脈、またはこれらの疾病を引き起こす他
のファクタを含む。ただし、これらに限定されるもので
はない)を矯正することである。
【0048】本発明は、あらゆる医療用レーザに使用す
ることを意図している。より詳しくは、ホルミウムレー
ザまたはエキシマレーザは、本発明に特に適している。
しかしながら、パルス形またはその他の適当なレーザ源
も、本発明の方法を遂行するための本発明のレーザ供給
手段にレーザエネルギを供給できる。同様に、本願明細
書で言及するレーザ供給手段を含むカテーテルおよび手
術器具並びに既知のものおよび医療界で使用されている
ものおよび現在および将来の他の訓練も本発明の範囲に
含まれる。このようなレーザ供給手段として、個々の光
ファイバ並びにファイバ束、ロッド、ミラーおよび合焦
レンズ等を含む(または含まない)他のレーザ供給手段
があるが、これらに限定されものではない。また、当業
者に知られたあらゆる慣用的な機構または方法との新規
な組合せまたは使用を含む、本願で説明する装置および
方法も本発明の範囲内に包含されることを理解すべきで
ある。
【0049】また、本発明は左心室の心内膜表面にTM
Rを遂行することについて説明したが、本願で説明する
装置および方法は、レーザ治療、視覚化、生体組織検査
等を含む他の医療処置(ただし、これらに限定されるも
のではない)を行なうため、任意の装置を、身体内の開
口または他の点までガイドカテーテルを介して配置する
必要のあるあらゆる適当な手術に使用することを等しく
意図したものであることを理解すべきである。例えばレ
ーザエネルギを使用して刺激を与え、組織を通って剥離
された小さなチャンネルにより少なくとも最初は任意に
相互連結されるゾーンまたはポケットを創成し、成長お
よび治癒ファクタを支えかつレーザが当てられたゾーン
またはポケットを包囲する刺激された毛細血管成長を支
える血液を導入して、組織への酸素の大量供給を創出
し、かくして心筋の血管移植を行なう。刺激を与える方
法および装置は、係属中の1996年6月13日付米国
特許出願第08/664,956GOU により完全に開示されてい
る。
【0050】本発明の原理は例示の実施形態において明
瞭にされたが、当業者には、本発明の原理から逸脱する
ことなく、本発明の実施に使用されさ、もなくば特定の
環境および作動条件に特に適合するる構造、構成、比
率、要素、材料および構成部品についての多くの変更が
直ちに明らかになるであろう。特許請求の範囲の記載
は、本発明の精神および範囲のみにより制限されるこれ
らの全ての変更をカバーする。
【図面の簡単な説明】
【図1】総和プロセスを示すグラフである。
【図2】総和プロセスを示すグラフである。
【図3】総和プロセスを示すグラフである。
【図4】方形波による剥離と非方形波による剥離との差
異を比較するグラフである。
【図5】方形波による剥離と非方形波による剥離との差
異を比較するグラフである。
【図6】可変レーザパラメータの選択および設定方法を
示すフローチャートである。
【図7】可変レーザパラメータの例を示す図面である。
【符号の説明】
th 放射露光閾値 Tmax 最高温度
フロントページの続き (72)発明者 リチャード エル マーラー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94514 バイロン サイプレス ポイント 2305 (72)発明者 スチュアート ディー ハーマン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95136 サン ホセ ビーチモント アベ ニュー 4321 (72)発明者 ジェフリー ジェイ ジーバ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92557 マリーナ ヴァリー スプリング ミスト ドライヴ 22701 (72)発明者 マーク ルーシュ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95030 ロス ガトス マンザニータ ド ライヴ 19510 (72)発明者 フレッド ジー キンリー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92691 ミッション ヴイエホ ラ カピ ーラ 21432

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不整脈を防止するため選択されるパラメ
    ータを有するレーザエネルギにより、心筋横断血管移植
    (TMR)または経皮血管横断心筋血管移植(PTM
    R)を行なう装置を使用する方法において、 心筋横断血管移植を行なうべく選択されたレーザから、
    レーザエネルギの波長を決定する段階と、 決定された波長を使用して、非方形波を作るためのレー
    ザエネルギのパラメータを選択する段階と、 選択されたパラメータをもつ決定された波長でレーザエ
    ネルギを発生して、非方形波を作る段階とを有し、 前記装置は、発生されたレーザエネルギを、1つ以上の
    パルスで、心臓組織の選択された部位に供給して、不整
    脈を誘発することなくかつレーザエネルギを心周期に同
    期供給することなく心筋層の心筋横断血管移植を遂行す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記選択されたパラメータは、出力レベ
    ル、エネルギ束、パルス幅およびパルス周波数であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザエネルギは、約1.8 〜2.2 ミ
    クロンの間の波長、約1.78J/mm2 のエネルギ束および少
    なくとも約6ワットの出力レベルを有し、前記レーザエ
    ネルギは、少なくとも約5ヘルツのパルス周波数および
    約150〜350ミリ秒のパルス幅で供給され、レーザ
    エネルギが供給されると、心筋横断治療部位を包囲する
    約5mm以下の側方壊死を引き起こすことを特徴とする請
    求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザエネルギは、ホルミウムYA
    Gレーザにより発生されることを特徴とする請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザエネルギは、約0.308 ミクロ
    ンの波長、約2ワットの出力レベルおよび約2〜8J/mm
    2 のエネルギ束を有し、かつ約5〜25ヘルツのパルス
    周波数および約10〜200ミリ秒のパルス幅で供給さ
    れ、これにより形成されるTMRチャンネルを包囲する
    約5ミクロンの側方壊死を引き起こすことを特徴とする
    請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記レーザエネルギは、Xe:Clエキ
    シマレーザにより発生されることを特徴とする請求項5
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記レーザエネルギは、約10.6ミクロン
    の波長、約51J/mm 2 のエネルギ束および少なくとも約
    800ワットの出力レベルおよびを有し、約0.03秒の単
    一パルスで供給され、かつ、これにより形成されるTM
    Rチャンネルを包囲する約0.05〜0.2mm の側方壊死を引
    き起こすことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記レーザエネルギは、CO2 レーザに
    より発生されることを特徴とする請求項7に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記レーザエネルギは、約0.488 〜0.51
    4 ミクロンの波長、約1.3 〜12.74J/mm2のエネルギ束お
    よび少なくとも約1〜10ワットの出力レベルおよびを
    有し、単一パルスで供給され、かつ、これにより形成さ
    れるTMRチャンネルを包囲する約4mmの側方壊死を引
    き起こすことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記レーザエネルギは、アルゴンレー
    ザにより発生されることを特徴とする請求項9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 前記レーザエネルギは、約1.06ミクロ
    ンの波長、約9.5 〜13J/cm2 のエネルギ束および少な
    くとも約2〜100ワットの出力レベルおよびを有し、
    約1〜10ヘルツのパルス周波数および約10ナノ秒の
    パルス幅で供給され、かつ、これにより形成されるTM
    Rチャンネルを包囲する少なくとも約15mmの側方壊死
    を引き起こすことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記レーザエネルギは、Nd:YAG
    レーザにより発生されることを特徴とする請求項11に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記レーザエネルギは、約2.94ミクロ
    ンの波長および約50〜500J/mm2 のエネルギ束を有
    し、約1〜15ヘルツのパルス周波数および約1〜25
    0マイクロ秒のパルス幅で供給され、かつ、これにより
    形成されるTMRチャンネルを包囲する約0.1 mmの側方
    壊死を引き起こすことを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 前記レーザエネルギは、Er:YAG
    レーザにより発生されることを特徴とする請求項13に
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 上記請求項のいずれか1項に記載の方
    法により構成される心筋横断血管移植(TMR)を実施
    する装置。
  16. 【請求項16】 カテーテル装置およびレーザ供給手段
    を有することを特徴とする請求項15に記載の装置。
  17. 【請求項17】 狭心症症状を緩和しかつ不整脈を防止
    するため患者の心筋層の経皮血管横断心筋血管移植を行
    なう装置において、 光ファイバを備えかつ患者の血管系内に挿入可能な細長
    い案内可能な可撓性レーザ装置を有し、 該レーザ装置の遠位端は、患者の心臓内の領域に案内可
    能でありかつ血管形成すべき心臓内の領域に導かれ、 約5ヘルツで作動し、レーザ装置の遠位端から発射され
    る100〜250ミリ秒で、約0.7 〜0.9 J/mm2 のレー
    ザパルス幅をもつホルミウムYAGレーザ源を更に有す
    ることを特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 前記レーザ装置は600〜1,100 ミク
    ロンの直径を有し、平均レーザ出力は3.5 ワットである
    ことを特徴とする請求項17 に記載の装置。
  19. 【請求項19】 手術中の狭心症症状を緩和すると同時
    に不整脈を防止するため患者の心筋層の経皮血管横断心
    筋血管移植を行なう装置において、 患者の血管系内に挿入可能な光ファイバを備えた、細長
    い案内可能な可撓性レーザ装置を有し、光ファイバは6
    00〜1,100 ミクロンの直径を有し、 該レーザ装置の遠位端は、患者の心臓内の領域に案内可
    能でありかつ血管形成すべき心臓内の領域に導かれ、 単一パルスのレーザエネルギを有し、レーザ装置の光フ
    ァイバの端部から発射される100〜250ミリ秒で、
    約0.7 〜0.9 J/mm2 のレーザパルス幅を供給するように
    構成されたホルミウムYAGレーザ源を更に有すること
    を特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 狭心症症状を緩和しかつ不整脈を防止
    するため患者の心臓の経皮血管横断心筋血管移植を行な
    う装置において、 a)遠位端をもつ光ファイバを備えかつ患者の血管系内
    に挿入可能な細長い案内可能な可撓性レーザ装置を有
    し、該レーザ装置の遠位端は、患者の心臓内の領域に案
    内可能でありかつ血管形成すべき心臓内の領域に導か
    れ、 b)該レーザ装置が心臓組織内に前進される距離を制御
    する手段と、 c)約5ヘルツで作動し、レーザ装置の遠位端から発射
    される100〜250ミリ秒のレーザパルス幅をもつホ
    ルミウムYAGレーザ源と、 d)レーザ装置の遠位端の制御された距離に基づいて、
    遠位端から発射されるレーザ出力を選択する手段と、 e)前記制御された距離に基づいて、レーザパルス数を
    選択する手段とを更に有することを特徴とする装置。
  21. 【請求項21】 各レーザパルス前に、心室内に対して
    遠位端の位置を決定する超音波装置を更に有することを
    特徴とする請求項20に記載の装置。
  22. 【請求項22】 狭心症症状を緩和しかつ不整脈を防止
    するため患者の心臓の経皮血管横断心筋血管移植を行な
    う装置において、 a)光学遠位端をもつ光ファイバを備えかつ患者の血管
    系内に挿入可能な細長い案内可能な可撓性レーザ装置を
    有し、該レーザ装置の遠位端は、患者の心臓内の領域に
    案内可能でありかつ血管形成すべき心臓内の領域に導か
    れ、 b)前記遠位端が心臓組織内に前進される距離を制御す
    る手段と、 c)約5ヘルツで作動し、前記遠位端が少なくとも約5
    0mJ/mm2の放射線を発射できるレーザパルス幅をもつエ
    キシマレーザ源と、 d)レーザ装置の遠位端の制御された距離に基づいて、
    レーザ装置の遠位端から発射されるレーザ出力を選択す
    る手段と、 e)前記制御された距離に基づいて、レーザパルス数を
    選択する手段とを更に有することを特徴とする装置。
  23. 【請求項23】 不整脈を防止するため、レーザエネル
    ギの供給を患者の心周期に同期させることなくレーザ補
    助式経皮血管横断血管移植(PTMR)を行なうレーザ
    パラメータを選択する方法において、 使用すべきレーザエネルギの最小出力レベルを選択する
    段階を有し、最小出力レベルは心臓組織を剥離するのに
    充分なレベルであり、 パルス周波数を、総和効果を防止すべくできる限り大き
    く設定する段階と、 PTMR中に好ましくないレベルの熱的損傷を引き起こ
    すことなく、過度に高いピーク出力を防止すべく、パル
    ス幅をできる限り長く設定する段階と、 レーザエネルギの各パルスの前端部を、PTMR中に不
    整脈を防止する非リニアパルスが得られるように形成す
    る段階と、 形成されるチャンネルの深さを、患者の心筋層の壁厚の
    1/2以下に制限すべく、選択された出力レベル、パル
    ス幅、パルス周波数およびパルス形状を矯正する段階と
    を更に有することを特徴とする方法。
JP9318855A 1996-10-15 1997-10-15 非同期レーザ補助式心筋血管移植方法 Pending JPH10192294A (ja)

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US08/904222 1997-07-31

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