JPH10191410A - 無線基地局 - Google Patents

無線基地局

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JPH10191410A
JPH10191410A JP720498A JP720498A JPH10191410A JP H10191410 A JPH10191410 A JP H10191410A JP 720498 A JP720498 A JP 720498A JP 720498 A JP720498 A JP 720498A JP H10191410 A JPH10191410 A JP H10191410A
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雅則 尾関
Tadahiko Akiyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理能力の低い装置であっても高速に同期を
獲得できるとともに、通話時の秘話性を向上させる。 【構成】 制御手段240が電話網400から着呼要
求のある被呼端末装置を識別すると、制御手段は、複数
のスペクトラム拡散変復調手段210のうち空状態のス
ペクトラム拡散変復調手段を選択し、選択されたスペク
トラム拡散変復調手段に同期用拡散符号を設定し、選択
されたスペクトラム拡散変復調手段は、前記同期用拡散
符号にて変調し、送受信手段は、同期用拡散符号にて変
調された信号を被呼端末装置に送信し被呼端末装置との
間で同期を獲得すると、制御手段は、同期用拡散符号と
は異なり前記被呼端末装置に固有の通信用拡散符号を前
記選択されたスペクトラム拡散変復調手段に設定し前記
被呼端末装置と通信する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、音声、デ−タ、画像等
の情報の交換接続を行なう電話交換システムに係り、特
に、電話機、デ−タ端末装置のような通信端末装置と、
交換装置の間の伝送路を無線化し、かつ、その無線化さ
れた伝送路をディジタル伝送路とした無線基地局に関す
る。 【0002】 【従来の技術】ワイヤレス電話システムに例をとれば、
自動車電話やワイヤレス電話機が実用化されている。前
者においては、無線部分における情報の変調方式とし
て、位相変調や周波数変調が採用されている。例えば、
科学新聞社発行の「新版・移動通信方式」(1979年
5月10日発行)(以下「参考文献1」という)第23
9項〜第260項にその概要が見られる。後者は、一般
的には、電話局から加入者宅内まではケ−ブルが引かれ
ており、加入者宅内におけるワイヤレス化であり、周波
数変調が多く用いられている。(参考文献1、第294
項〜第301項) また、比較的本発明が対象とする使用環境に近い試験的
なシステムも試みられてきたが、位相変調方式を採用し
ており、交換機もクロスバ方式であるため、秘話性、耐
雑音性、耐妨害性の問題は解決されていない。(参考文
献1、第291項〜第294項)なお、ディジタル交換
方式を採用した移動無線方式としては、例えば、特開昭
59−58927号公報等が挙げられる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、交換
装置と通信端末装置間の無線伝送路は、アナログ方式を
用いているため、秘話性、耐雑音性、耐妨害性に問題が
あり、また、ディジタル交換方式を採用している電話交
換システムに対する適合性もあまり良いものではなかっ
た。本発明の課題は、上述のようなアナログ無線方式を
用いた無線基地局の問題点を解消すべく、改良された無
線基地局を提供することに有り、より具体的には、無線
基地局が収容する無線端末との同期の確立を容易ならし
めた無線基地局を提供することにある。また、また、電
話通信端末装置と交換装置の間のワイヤレス化を可能に
し、秘話性と耐雑音性を向上させ、かつ、ディジタル交
換方式を採用している電話交換システムに対する適合性
を向上させた無線基地局を提供することにある。また、
交換装置においては、無線端末の数によるのではなく、
トラヒックに応じた端末インタフェースを備えておけ
ば、そのインタフェースを適当に制御する構成とするこ
とで、経済的な構成で多数の無線端末の交換動作が可能
となる無線基地局を提供することにある。さらに、無線
端末と通信する相手を接続交換する場合に接続経路等に
制約が生じない柔軟なシステム構成がとれて、交換接続
やシステムの設置および設定変更等の工事が容易な無線
基地局を簡単な構成で提供することにある。そして、無
線端末が移動され様々な場所で使用されるても、上述の
問題点が解消され前述までの課題を満足させることので
きる、使い勝手の良い分散型の無線基地局を提供するこ
とにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の無線基地局は、複数の無線端末と無線回線
を介して電話網と接続する無線基地局において、前記複
数の無線端末との接続を制御する制御手段と、前記複数
の無線端末の少なくとも一つの無線端末へ信号を送信す
る送信手段と、前記複数の無線端末との同期をとるため
の同期信号を発生させる同期信号発生手段と、前記同期
信号発生手段により生成された同期信号を、前記複数の
無線端末に共通の拡散符号でスペクトラム拡散変調した
拡散同期信号を出力する拡散同期信号手段とを備え、前
記制御手段は、前記拡散同期信号手段から出力された拡
散同期信号を前記送信手段を介して送信するよう制御す
るよう構成する。 【0005】 【作用】上記した構成により、通信端末装置と交換装置
の間のワイヤレス化を可能にし、秘話性と耐雑音性を向
上させ、かつ、ディジタル交換方式を採用している電話
交換システムに対する適合性を向上させることが可能と
なる。また、無線基地局が収容する全無線端末に共通の
拡散符号でスペクトラム拡散変調した全無線端末に共通
の拡散同期信号により、全無線端末と同期を確立するた
め同期確立までの処理を簡素化できる。さらに、拡散同
期信号は各タイムスロットに対応して出力することで、
同期確立を容易化すると共に、同期確立後に同期の追従
を容易ならしめることができる。 【0006】 【実施例】 1.本発明の概要 本発明は、通信端末装置と、時分割多重化交換装置の間
の情報伝送に、スペクトラム拡散変復調技術を導入し、
スペクトラム拡散変復調装置を、交換装置の中央制御装
置によって制御せしめることによって、経済的な交換シ
ステム、特にワイヤレス交換システムを実現せんとする
ものである。オフィス内の端末装置と交換装置間の接続
をワイヤレス化する場合には、端末装置は使用状態では
静止していると考えて良く、移動無線等における通信中
に端末装置が動くことにより生ずる問題は考えない。ま
た端末装置と交換装置側のアンテナ間の距離も、アンテ
ナを部屋毎に設置したり、漏洩同軸ケ−ブルを天井等に
布設する等の方法によって、ほぼ均等にすることが可能
であり、端末装置側でアンテナとの距離差を補償するた
めの送信電力の制御をすることなく、スペクトラム拡散
通信が可能になる。さらに、一つのアンテナから送信す
る電波の到達範囲も、同一室内とか、同一フロア内とい
った、比較的狭い範囲に限定し得るので、微弱電波が使
用可能であり、電波の有効利用が可能である。スペクト
ラム拡散変復調のための擬似雑音符号も、オフィスを対
象に考えれば、同一システム内の端末装置数はあまり多
くなく、一方、信号解読の難易性についても、軍事通信
における様な高度の秘密性は要求されないと考えられる
ので、比較的簡単な符号を用いることができる。即ちス
ペクトラム拡散変復調器を簡単なものになし得る。 【0007】この様な前提に立ち、本発明は、端末装
置、交換装置にそれぞれスペクトラム拡散変復調器、擬
似雑音符号発生器、アンテナなどを含む送受信機を設
け、例えば各アンテナから送信される電波の到達範囲か
ら決る一定地域内では、重複しない擬似雑音符号を少な
くとも端末装置毎に個別に与える。 【0008】端末装置からの発信の場合は、端末装置
は、自端末装置に与えられた擬似雑音符号でスペクトラ
ム拡散変調した起呼信号を送出し、交換装置の復調器に
おいてはこの信号を捕捉し、捕捉した擬似雑音符号ある
いはこの符号によって伝送された情報を、交換装置の中
央制御装置に転送し、中央制御装置は発呼端末装置を識
別する。中央制御装置は当該発呼端末の擬似雑音符号を
交換装置側のスペクトラム拡散変調器に設定し、発呼端
末装置への下りチャネルを設定する。 【0009】端末装置への着信の場合には、交換装置内
の中央制御装置には被呼番号が送られて来るので、この
番号から被呼端末装置を識別し、対応する交換装置側の
スペクトラム拡散変調器、復調器の擬似雑音符号を、被
呼端末装置の符号に設定し、端末装置の制御信号をこの
チャネルに乗せて送出することによって、被呼端末を呼
出す。 【0010】発信の場合も着信の場合も、以上説明した
方法によって端末装置、交換装置間のチャネル設定後
は、例えば音声であれば8000サンプル/秒の8ビッ
ト圧伸PCM符号が、端末装置に与えられた擬似雑音符
号でスペクトラム拡散して送受される。この様にして、
秘話性が高く、耐妨害性の強い通信システムが実現でき
る。なおスペクトラム拡散には、直接シ−ケンス、周波
数ホッピング等、いくつかの変調方法が考えられている
が、本発明は変調方法に左右されることは無い。 【0011】図4は、ビルにおける通信システムの一例
で、外部からのケ−ブル400、例えば局線が入って来
るフロアに主交換装置300を置き、各フロアには子交
換装置200を設置し、主交換装置300および各子交
換装置200は、ケ−ブル600、例えば光ファイバケ
−ブル、でノ−ド装置610を介して相互に接続されて
いる。主交換装置300および子交換装置200は、ア
ンテナ500、例えば漏洩同軸ケ−ブル、に接続され
る。端末装置100は音声・デ−タ複合端末装置で、ア
ンテナを有し、前記アンテナ500を介して交換装置2
00または300へ無線で接続されるものである。この
通信システムにおいては、交換装置200/300と端
末装置100の間は無線化されているので、設置工事
は、交換装置200/300の据付と、ノ−ド装置61
0との接続、外部ケ−ブル400との接続、アンテナ5
00の布設および接続で良く、交換装置200/300
と端末装置100間の配線は一切必要なくなる。さらに
ケ−ブル600に光ファイバを採用し、時分割多重化す
れば、大量のケ−ブルを引きまわす必要が無くなり、工
事が非常に簡単になる。 【0012】図1および図2は、図4における主交換装
置300あるいは子交換装置200の本発明に関連する
部分の第1及び第2の実施例を示すものであり、図3は
端末装置100の一実施例を示す。以下、図1を用いて
第1の実施例について詳細に説明する。 【0013】2.a 第1の実施例 この実施例は、図1に示す如く変復調装置210をトラ
ヒックに応じ、同時通話/通信数だけ設ける方式で、変
復調装置210は一回線分の情報しか扱わないので低速
で動作する特徴がある。 【0014】図4における端末装置100と交換装置2
00または300との間の情報は、インテグレィテイッ
ド・サ−ビス・ディジタル・ネットワ−ク(ISDN:
Integrated Services Digital Network)として標準化
されつつある、音声あるいはデ−タ用の64kb/sの
チャネルBと、デ−タおよび信号用の16kb/sのチ
ャネルDから成るものとする。図5は、交換装置内のハ
イウェイ上と、交換装置と端末装置間の伝送路上の上記
チャネルBおよびDの関係を示したものである。図5
(a)は音声中心の場合で、端末装置とはB+Dの情報
をやりとりする場合、図5(b)はISDNの標準にな
ると考えられているB+B+Dの情報をやりとりする場
合である。 【0015】図5(a)のフレ−ムとは、毎秒8000
サンプルの割合で音声がサンプリングされる、1サンプ
ル分の時間で125us相当する。このフレ−ム内には
n個のタイムスロットが時分割多重化されており、1つ
のタイムスロット、例えばTS0は8ビットで構成され
ている。端末装置への伝送路へ送出する場合には、Dチ
ャネルとしての2ビットを加え、時間的に伸長して、8
0kb/sの速度で送出される。端末装置から送られて
きた情報は、逆にDチャネルの2ビットを取り去った上
で、時間的に圧縮され、ハイウェイ上の指定されたタイ
ムスロットに挿入される。また、図5(b)は、前記B
+B+Dの場合で、端末装置との信号速度は144kb
/sになる。なお、図ではB+Bとしてタイムスロット
TS0とTS1を割当ててあるが、必ずしも隣接するタ
イムスロットとは限らず、また異なるハイウェイの場合
もあり得る。本実施例では、簡単のために図5(a)の
場合で説明する。 【0016】先ず、通話/通信状態に無い場合、図1の
交換装置200/300においては、中央制御装置24
0は信号受信分配装置230を介して変復調装置210
を制御し、発呼検出に備える。即ち中央制御装置240
は空き変復調装置210を指定し、仮にプリアンブル同
期を採用しているとすれば当該変復調装置210の擬似
雑音符号発生器(以下PN発生器と言う)213に発呼
検出すべき端末装置100に割当てられているプリアン
ブル符号と擬似雑音符号(以下PN符号と言う)を指定
し、同期捕捉のためプリアンブル符号で拡散復調器21
2を駆動する様指示する。複数の端末装置の発呼検出に
当たっては中央制御装置240は、変復調装置210の
復調部が同期捕捉するに充分な時間をおいて、復調部を
発呼の可能性のある端末装置100のプリアンブル符号
およびPN符号で逐次切替えて駆動し、発呼検出してゆ
く。この場合、複数の変復調装置210を使い、同時に
複数の発呼検出を行なうこともできる。 【0017】即ち、公知の交換装置においては、中央制
御装置がラインインタフェ−ス回路を空間的にスキャン
するのに対し、本発明のシステムの交換装置において
は、中央制御装置240が変復調装置210を用い、拡
散復調器212のプリアンブル符号およびPN符号を逐
次切替えてスキャンし、同期捕捉が行なわれた場合に発
呼とみなすことになる。なお、同一端末装置に与えられ
たPN符号が、上り(端末装置から交換装置への伝送)
と、下り(交換装置から端末装置への伝送)で異なる場
合には、前記拡散復調器212に設定されるPN符号は
上り用の符号になる。次に端末装置100においても、
通話/通信状態に無い場合には、図3における拡散復調
器112のみが、PN発生器113によって発生され
た、自端末装置の下りプリアンブル符号で同期捕捉動作
を行ない、受信準備している。 【0018】2.a.1 発信動作 まず、端末装置の発信動作を図1、図3及び図6のフロ
−チャ−トを用いて説明する。 【0019】図4の#m1端末装置100において送受
器を上げると(図6、601)、図3に示す制御装置1
40がこれを検出する(図示省略)。制御装置140は
インタフェ−ス回路150を介してPN発生器113
に、上りプリアンブル符号を拡散変調器111へ供給す
るよう指示し、拡散変調器111からプリアンブル信号
を送出する。自端末装置の上りプリアンブル符号でスペ
クトラム拡散変調されたプリアンブル信号が、送受信機
120で所定の電力まで増幅され、アンテナ130から
送出される(図6、602)。 【0020】アンテナ130から送出されたプリアンブ
ル信号は、図1のアンテナ500で受信され、送受信機
220で増幅され、すべての変復調装置210の拡散復
調器212に入力される。今、No.1変復調装置21
0の拡散復調器212が、中央制御装置240の発呼検
出のための制御によって前記#m1発呼端末装置の上り
プリアンブル符号にセットされているとすれば、同期回
路214が作動し、同期捕捉する(図6、611)。 【0021】交換装置200/300では、No.1変
復調装置210の同期回路214から、同期捕捉したと
言う信号が、信号受信分配装置230を通して、中央制
御装置240へ送られる。中央制御装置240はNo.
1変復調装置210の拡散復調器212が#m1端末装
置の上りプリアンブル符号で同期捕捉したことを知り、
#m1端末装置が発呼したことを識別する(図6、61
2)。 【0022】中央制御装置240は、No.1変復調装
置210の拡散変調器211に対し、#m1端末装置1
00の下りプリアンブル符号およびPN符号をPN符号
発生器213にセットする(図6、613)。これによ
って拡散変調器211は下りプリアンブル信号を、送受
信機220、アンテナ500を通して送出する。 【0023】#m1発呼端末装置100では、このプリ
アンブル信号をアンテナ130、送受信機120を通し
て拡散復調器112で受け、同期回路114の制御で同
期捕捉する(図6、603)。これによって上り回線、
下り回線共に同期捕捉したことを、#m1端末装置10
0は確認できるので、上り回線のスペクトラム拡散符号
をプリアンブル符号から通信用のPN符号に切替え、以
後、同期回路114は同期追跡を続ける。切替に先立っ
て、端末装置100は切替信号をプリアンブル信号に乗
せて交換装置200の拡散復調器212に送り、端末装
置側の拡散変調器111と交換装置側の拡散復調器21
2は同期をとりながらPN符号への切替を行なう(図
6、604、および図6、615)。 【0024】交換装置200では、拡散復調器212が
プリアンブル符号から通信用のPN符号に切替ったこと
によって、端末装置100でも下りプリアンブル信号を
同期捕捉したことを確認し、下りプリアンブル信号に切
替指示信号を乗せて送り、上り回線と同じ手順で下り回
線をプリアンブル符号から通信用のPN符号に切替える
(図6、616、および図6、605)。 【0025】以上の動作によって、端末装置100と、
交換装置200の間の双方向の回線が設定されたので、
交換装置200においては発呼端末装置に対し発信音を
送出し(図6、617)、ダイヤルの監視に入る。これ
以降の交換装置の動作は、公知の交換装置の動作と同様
に行なわれる。回線設定後の通信は、図5で説明した様
に通話および高速デ−タはBチャネルを用い、制御信号
および低速デ−タはDチャネルを用いて行なわれる。 【0026】発信音送出以降の動作を図1および図3を
用いて簡単に説明する。 【0027】中央制御装置240は、No.1変復調装
置210の拡散変調器211の拡散符号がプリアンブル
符号からPN符号に切替ったことをPN発生器213か
ら信号受信分配装置230を通して検知すると、発信音
送出回路(図示省略)とNo.1変復調装置210と
を、例えば送信ハイウェイ261、スイッチングネット
ワ−ク250、受信ハイウェイ260を通し空きタイム
スロットを選んで接続する。ここでスイッチングネット
ワ−ク250は、タイムスイッチ、空間スイッチ、ある
いは両者を組み合わせたもののいずれであっても良い。 【0028】上記接続が行なわれた時、中央制御装置2
40は信号受信分配装置230を通して、No.1変復
調装置210におけるバッファメモリ215内のタイム
スロットメモリ215−2に選んだ受信ハイウェイ26
0上のタイムスロットを記憶させる。以後、当該タイム
スロットにおいて、タイムスロットスイッチ215−1
を閉じ、8ビットの符号化発信音をシフトレジスタ21
5−3において受信する。シフトレジスタ215−3に
入った8ビットの情報は、直ちに、もう一つのシフトレ
ジスタ215−4に転送され、シフトレジスタ215−
3は次のフレ−ムの当該タイムスロットの信号の受信に
備える。 【0029】シフトレジスタ215−4に転送された8
ビット情報の後には、計2ビットのデ−タおよび制御ビ
ットが、中央制御装置240の制御で付加され(図1の
シフトレジスタ215−4のハッチング部分)、図5
(a)に示すように80kb/sの速度で拡散変調器2
11に送り込まれ、#m1端末装置に与えられた下りP
N符号でスペクトラム拡散変調され、送受信機220で
増幅され、アンテナ500から送信される。 【0030】#m1端末装置100では、この信号を図
3に示す如くアンテナ130で受信し、送受信機120
で増巾し、拡散復調器112に入力する。 【0031】拡散復調器112では、自端末装置(#m
1)の下りPN符号で復調し、制御装置140の制御に
よってインタフェ−ス回路150を介し、Bチャネルの
信号のみが取出され、PCM復調器162に所定の速度
に変換して送出される。PCM復調器162では800
0サンプル/秒の割合で送られて来る8ビットコ−ドを
アナログ信号に直し、所定の電力で受話器164を動作
させ、発呼者に発信音を聞かせる。 【0032】発呼者がダイヤル165によって、接続先
の番号をダイヤルすると、制御装置140がインタフェ
−ス回路150を介してこれを検出し、インタフェ−ス
回路150を介して拡散変調器111に対し、図5のD
チャネルの位置に所定のコ−ドで入力し、上りPN符号
で拡散変調した上で、送受信機120で増幅してアンテ
ナ130から送信する。 【0033】交換装置側では、この無線信号は図1のア
ンテナ500で受信され送受信機220で増幅された後
拡散復調器212で復調され、信号はシフトレジスタ2
16−4に送り込まれる。制御信号は図中、ハッチング
部分に入力されるので、この部分が信号受信分配装置2
30経由で、中央制御装置240に読み取られる。 【0034】所定のダイヤルを受け終ると、中央制御装
置240は被呼端末装置を識別し、呼出し動作を行なっ
た後発呼端末装置との間の空きチャネル、即ち発呼端末
装置側の送信、受信両ハイウェイの空きタイムスロッ
ト、被呼端末装置側の送信、受信両ハイウェイ上の空き
タイムスロットを選択し、信号受信分配装置230を通
して、発呼、被呼端末装置210のタイムスロットメモ
リ215−2および216−2へ、選択したタイムスロ
ット番号を書き込む。一方、スイッチングネットワ−ク
250を制御して発呼側タイムスロットと被呼側タイム
スロットを接続する。 【0035】2.a.2 着信動作 次に、被呼端末装置の呼出動作を、図1、図3および図
7のフロ−チャ−トによって説明する。 【0036】図1で、中央制御装置240がダイヤル
(被呼番号)を受信すると(図7、711)、該番号が
どの端末装置のものかを識別する。今、被呼端末装置が
図4における#miであるとすると、中央制御装置24
0は、被呼端末装置#miを呼出可能な、空き変復調装
置、例えば図1、No.n変復調装置210を選択、捕
捉する(図7、712)。 【0037】続いて中央制御装置240は、被呼端末装
置#miに割当てられた、上り、下りそれぞれのプリア
ンブルおよび通信用PN符号を、信号受信分配装置23
0を介して、No.n変復調装置210のPN発生器2
13にセットする(図7、713)。これによって拡散
変調器211はプリアンブル信号の送出を始め(図7、
714)、拡散復調器212は#mi端末装置からの上
りプリアンブル信号の受信に備える。プリアンブル信号
は送受信機220、アンテナ500を通して送信され、
#mi端末装置100では、図3のアンテナ130で受
信され、送受信機120を通して拡散復調器に入力され
る。発呼の場合に説明した様に、端末装置が空きの状態
では、拡散復調器112は常に同期捕捉できる様、プリ
アンブル符号で動作しているので、プリアンブル信号が
入力されると同期回路114の制御によって同期捕捉が
行なわれる(図7、701)。 【0038】下りプリアンブル信号を同期捕捉すると、
直ちに制御装置140の制御によって、上りプリアンブ
ル信号を拡散変調器111から送受信機120、アンテ
ナ130を通して送信する(図7、702)。この上り
プリアンブル信号は、図1のアンテナ500、送受信機
220を通して拡散復調器212に入力される。 【0039】No.n変復調装置210の拡散復調器2
12は、上述の如く、すでに#mi端末装置からのプリ
アンブル信号を受信する様設定されているので、入力さ
れたプリアンブル信号は直ちに同期捕捉される(図7、
715)。 【0040】同期捕捉完了によって拡散変調器211
は、#mi端末装置100と同期をとりながら、プリア
ンブル符号を通信用のPN符号に切替える(図7、71
6)。端末装置100でも、これに応動して拡散復調器
112の符号を、プリアンブル符号から通信用のPN符
号に切替え(図7、703)、続いて拡散変調器111
の拡散符号を、プリアンブル符号から通信用のPN符号
に切替える(図7、704)。 【0041】交換装置側では、No.n変復調装置の拡
散復調器212の拡散符号を、端末装置側と同期をとり
つつプリアンブル符号から通信用のPN符号に切替え
(図7、717)、No.n変復調装置210と#mi
端末装置100間の、上り、下り両無線チャネルの設定
が完了する。 【0042】以上説明した様に、プリアンブル信号によ
る同期捕捉、通信用PN符号への切替を、コンペルド形
式で行なわせているので、図7、717の符号切替によ
って、中央制御装置240は下り、上り両チャネルが設
定完了したことを確認できる。 【0043】以後、中央制御装置240は通常の交換装
置におけると同様、発呼者には呼出音を送出し、被呼者
には呼出信号を送出するよう制御を行なう(図7、71
8)。なお呼出信号の送出に当っては、中央制御装置2
40の制御によって、呼出信号送出を制御する命令を図
5におけるDチャネルにのせて端末装置に伝送し、端末
装置100では、制御装置140がこれを受信してリン
ガ−166を駆動する。 【0044】以上説明した様に、発呼あるいは着信時
に、空き変復調装置210を使って端末装置100と交
換装置200の間に、スペクトラム拡散通信による無線
チャネルを設定することによって、同時通話/通信数が
nのワイヤレス通信システムが実現できる。この方式で
は、交換装置側の設備は、同時通話/通信数がnの範囲
内においては、端末装置数に無関係になるので、比較的
端末装置当たりの呼量が小さい適用領域では、経済的で
ある。 【0045】また上記実施例では、図4における端末装
置#m1と#miが、当該フロアの子交換装置200を
通して通話する場合について説明したが、主交換装置3
00を介して、例えば#1と#l端末装置が通話/通信
する場合も同じであり、また#m1端末装置と#nj端
末装置が、#mおよび#n子交換装置を通して通話/通
信する場合も、交換装置の交換動作が多少異なるだけで
あって、端末装置と交換装置内の変復調装置間の無線チ
ャネルの設定、発呼検出、呼出等の、本発明に関する部
分については同じである。従って、交換方式は、分散制
御、集中制御あるいは時分割通話路の構成等によって何
ら影響されることなく、本発明を適用可能である。 【0046】交換装置−端末装置間の信号の伝送方法
も、実施例における図5(a)の形式に限定されるもの
では無く、図5(b)に示すB+B+Dでも良いし、全
く異なる方式であっても何ら支障ない。更に実施例にお
いては、電話の場合について、ダイヤル165で発信
し、スピ−カからト−ンリンガ166で呼出し、送受話
器163、164で通話する場合について説明したが、
通話路設定後、端末装置100内の拡散変復調装置11
1、112とPCM変復調器161、162の接続を、
デ−タ端末装置170に切替えてデ−タ通信を行なうこ
とも可能であるし、ダイヤル165の代りにデ−タ端末
装置170内のキ−ボ−ドを使って相手番号/符号を入
力して接続を行なうことも可能であることは言うまでも
無い。 【0047】本実施例は、電話を対象に、1タイムスロ
ット8ビット、8000フレ−ム/秒の場合について説
明したが、端末装置−交換装置間に、ディジタル無線チ
ャネルが1チャネル設定されるので、交換装置がパケッ
ト交換装置であっても、画像信号を送っても何ら支障が
無い。 【0048】2.b 第2の実施例 第2の実施例は、図2に示す如く交換装置からスペクト
ラム拡散信号による同期信号を拡散同期信号発生回路2
80から送信し、交換装置と端末装置をスペクトラム拡
散通信チャネルを通して相互に同期しながら動作せしめ
ることにより、交換装置側のスペクトラム拡散変復調装
置210の時分割多重化使用を可能にしたものである。 【0049】交換装置200および300は、第1の実
施例と同様、毎秒、8000のフレ−ムで構成され、ハ
イウェイ260−1〜260−rおよび261−1〜2
61−r上では1フレ−ムはn個のタイムスロットから
成るものとする。これらのフレ−ム、タイムスロット等
は、図2の同期信号発生回路270から供給される同期
信号によって、同期がとられている。 【0050】各端末装置100には、個別に、スペクト
ラム拡散用のPN符号、PNU(上り用)およびPND
(下り用)が与えられる。端末装置J(図4では図示省
略)に対するPN符号をPNUjおよびPNDjと表わ
す。本実施例では、さらに、同一同期信号で動作する全
端末装置に共通の、同期信号受信用のPN符号PNCが
設けられる。このPNCはプリアンブル符号の役割も果
たす。 【0051】交換装置、例えば200が動作状態に入る
と、図2の拡散同期信号発生回路280が同期信号発生
回路270からの同期信号を受けて、端末装置同期信号
を拡散符号PNCでスペクトラム拡散し、送受信機22
0、アンテナ500を通して送信する。送信される拡散
同期信号を図示したものが、図8である。 【0052】図8(a)は、交換装置から送信される拡
散同期信号を時間軸上で示したもので、図の横軸の下側
のPNCは、横軸の上側の信号SNC1〜SNCnが拡
散符号PNCで拡散変調されていることを示す。同期信
号SNC1〜SNCnは、タイムスロットに対応してお
り、受信側ではこれを受信することにより、タイムスロ
ット番号を識別できる。即ちフレ−ム同期信号にもなっ
ている。 【0053】ここで、この同期信号はプリアンブル信号
も兼ねているので、同期捕捉までの時間を短くするため
には拡散符号PNCは簡単な符号であることと、同じ符
号の繰り返しであることが要求されるので、拡散符号P
NCの長さは、タイムスロット長あるいはその整数分の
一であることが好ましい。 【0054】2.b.1 端末装置立上り動作 端末装置側では、電源が投入されると共に前記同期信号
を受信して同期捕捉し、以後は交換装置200/300
と同期した状態で着信の待期あるいは発信動作をする。
この状態を図3、図8及び図9のフロ−チャ−トにより
説明する。 【0055】図8において、端末装置Jの電源投入は、
交換装置の動作とは無関係に行なわれるので、最初は同
期がとれていない。 【0056】端末装置Jの電源が投入されると(図8
(b))、図3の制御装置140が起動され、制御装置
140の制御によって動作を開始する(図9、90
1)。先ず、PN発生器113が拡散同期信号受信用の
PN符号PNCを発生し(図9、902)、拡散復調器
112は、PN符号PNCで復調動作を開始する(図
9、903)。一方、同期回路114は、PN発生器1
13を制御して同期捕捉動作を開始する(図9、91
1)。電源投入時、図8(b)に示す様に、受信信号と
拡散復調器112のPN符号は、同期がとれていないの
で拡散復調器112から出力は得られないが、同期回路
114の制御で受信信号と同期がとれると、拡散復調器
112から出力が得られ(図9、904)、同期捕捉が
完了し(図9、912)、同期回路114は同期捕捉動
作から、同期追跡動作に移る(図9、913)。 【0057】同期捕捉を完了したことにより、受信同期
信号から交換装置のタイムスロット番号が得られるの
で、これによって端末装置100内のクロック、タイム
スロット、フレ−ム等の同期信号を交換装置に合わせ
る。以後は図8(b)に示す如く、略1フレ−ム毎に受
信する同期信号によって同期ずれを修正する。 【0058】制御装置140は、同期捕捉が完了したこ
とにより、PN発生器113を制御して拡散復調器11
2へのPN符号をPNCから自端末装置に与えられた下
りPN符号PNDjに切替え(図9、905)、拡散復
調器112はPN符号、PNDjで復調動作を開始する
(図9、906)。この時端末装置100では、交換装
置200/300がどのタイムスロットで呼出して来る
かわからないので、図8(b)に示す様に全タイムスロ
ットについてPNDjで復調動作を行なう。同期維持の
ため、例えば図8(b)に示す様にn+1タイムスロッ
ト目毎に、PN発生器113を制御して拡散復調器11
2のPN符号をPNCに変えて同期信号を受信する。 【0059】制御装置140は拡散復調器112の出力
を監視し、信号が検出されない場合には次のタイムスロ
ットでの復調動作を続け(図9、907)、信号が検出
された場合は、当該タイムスロットを使って着信があっ
たことを識別し、拡散復調器112の動作を当該タイム
スロットに固定し、誤動作防止のためそれ以外のタイム
スロットでの復調動作は停止する(図9、908)。な
お同期信号の受信も、制御を簡単にするために例えば後
述する様に当該タイムスロットの1つ前のタイムスロッ
トに固定する。 【0060】以上の動作のうち、図9、907の判定が
ノ−となる場合の動作が、端末装置が空き状態の場合の
動作である。 【0061】2.b.2 発信動作 次に、端末装置が発信する場合の動作を図2、図3、及
び図10の時間関係図、並びに図11のフローチャート
を使って説明する。 【0062】発呼者が端末装置Jの送受器を上げると、
フックスイッチ(図示省略)が閉じたことを図3の制御
装置140が検出し(図11、1101)、インタフェ
ース回路150を介してPN発生器113から上りPN
符号(PNUj)を発生させ、拡散変調器111によっ
て起呼信号を、全タイムスロットを用いて該PN符号で
拡散変調させて、送受信機120、アンテナ130を通
して送信する(図11、1102)。ここで、拡散変調
される信号は、例えば図5に示す如く、B+D、あるい
はB+B+D等の構成を持つ信号で、ここではB+Dの
形式を仮定して説明する。即ち、図10(a)の横軸上
部のTS1,TS2等はタイムスロット番号を表わし、
ハッチング部分がD信号、ハッチングのない部分がB信
号を表わす。図10(a),(b),(e),(f)に
おいて、各フレームがTS1から始まっていないのは、
交換装置のハイウェイを基準にしているためである。 【0063】起呼信号は、特定パターンの信号、あるい
は発呼者、発呼条件(電話、データ等)を送るものと
し、システムによって決まる。また、時間関係において
は、図8(b)、および図10(f)に示す、交換装置
から送られて来る同期信号SNC〜を基準に、交換装置
と同期をとって送信する。 【0064】交換装置200/300においては、図2
の中央制御装置240が各変復調装置210(同一サー
ビス地区内に複数の変復調装置が設けられている場合に
は、少なくともそのうちの一つ)について、空きタイム
スロットを用いて各端末装置100の上りPN信号(P
NU〜)で逐次拡散復調器212を駆動し、空き全端末
装置について発呼の有無をスキャンする(図11、11
11)。 【0065】今、図10(b)について説明する。対応
する交換装置側の変復調装置210をNo.1装置とす
ると、中央制御装置240はフレームqのタイムスロッ
ト1(ハイウェイ上)において、端末装置mの発呼検出
のため、No.1装置のPN発生器213に、端末装置
mの上りPN符号PNUmを発生させ、拡散復調器21
2を起動させたが、信号は得られず、発呼は検出されな
かったことを示す。続くタイムスロット2(ハイウェイ
上)は、すでに端末装置iとの通信に使われている。 【0066】フレームqのタイムスロット3(ハイウェ
イ上)では、端末装置Jの発呼検出のため、タイムスロ
ット1の場合と同様の制御により、PN符号PNUjで
拡散復調器212を駆動する(図11、1112)。端
末装置Jでは図10(a)に示すように、すでに起呼信
号をPN符号PNUjで拡散変調して送信しているの
で、拡散復調器212でこの起呼信号が復調され、制御
装置217で検出される。そして信号受信分配装置23
0経由で中央制御装置240へ通知される(図11、1
113)。中央制御装置240は、拡散復調器212が
PN符号PNUjで起呼信号を検出したことから、端末
装置Jが発呼したことを識別する(図11、111
4)。 【0067】中央制御装置240は、発信音接続(発信
音の送出、あるいは押釦信号受信器への接続等)のた
め、上り(ハイウェイの送信)タイムスロットと、下り
(ハイウェイの受信)タイムスロットを選択する。この
とき、上りタイムスロットは、起呼検出に使ったタイム
スロットでも、異なるタイムスロットでも良い(図1
1、1115)。続いて、選択した下りタイムスロッ
ト、例えばTSn(ハイウェイ上ではタイムスロット
1)において、No.1変復調装置210の拡散変調器
211をPN符号PNDjで動作させるよう、信号受信
分配装置230経由で制御装置217に指示すると共
に、上りタイムスロットも、例えばTS2(ハイウェイ
上のタイムスロット3)を端末装置Jに割当てるよう指
示する。 【0068】制御装置217はPN発生器213を制御
し、拡散変調器211はタイムスロットTSnにおいて
PN符号PNDjで動作し、拡散復調器212はタイム
スロットTS2においてPN符号PNUjで動作するよ
う設定する(図11、1116)。同時にバッファメモ
リ215経由で、前記上りタイムスロット番号TS2を
信号として拡散変調器211へ入力し、端末装置Jへ送
信する(図10(e)、図11、1117)。 【0069】なお、この時点では変復調装置210とハ
イウェイ260〜/261〜を接続する必要はない。ま
た、上りタイムスロットが、起呼検出に使ったタイムス
ロットから変わる様なシステムにおいては、上りタイム
スロット番号を端末装置へ送った後、端末装置の拡散変
調器111と同期をとりながら、交換装置側のタイムス
ロットの切替えを行なうことが好ましい。図2の同期回
路214は、拡散復調器212の同期追跡を行なう。 【0070】端末装置Jにおいては、図8(b)および
図10(f)に示す様に、拡散復調器112(図3)が
全タイムスロットにおいてPN符号PNDjで動作して
いるので、タイムスロットTSnにおいて上りタイムス
ロット番号TS2を受信し(図11、1103)、交換
装置200/300において起呼検出が行なわれたこと
を確認すると、制御装置140がPN発生器113を制
御して、拡散変調器111の動作をTS2に固定し、さ
らに拡散復調器112の動作をTSnに固定する(図1
0(a),(f)、図11、1104)。 【0071】端末装置100における同期信号の受信
は、どのタイムスロットに着信があっても、たかだか1
フレ−ム遅れで信号検出ができる様n+1タイムスロッ
ト目毎に受信すると仮定(図8(b))したが、通信用
タイムスロットが固定した後は、同期信号を受信するタ
イムスロットも固定する。これはn+1タイムスロット
目毎に同期信号を受け続けるとnフレ−ムに1回、通信
用タイムスロットで同期信号を受けることになるため
で、図10の例では、通信用タイムスロットの一つ前の
タイムスロットで同期信号を受信している。 【0072】交換装置側では、端末装置100へ上りタ
イムスロット番号を送出した後、(端末装置100から
上りタイムスロット番号を受信したことを確認する信号
を送らせ、これを受信した後にしても良い)、例えば押
釦信号受信器(図示省略)を選択捕捉し、すでに発呼端
末用に選択してあるハイウェイ上のタイムスロットとの
間のチャネルを設定すると共に、このハイウェイ上のタ
イムスロット番号で、図2のバッファメモリ、215お
よび216を動作させ、No.1変復調装置210とハ
イウェイ260−1および261−1を接続する(図1
1、1118)。 【0073】押釦信号受信器から発信音が送出され、端
末装置でダイヤルすると、ダイヤルに対応した多周波信
号が押釦信号受信器に送られる。 【0074】なお、端末装置100内における多周波信
号送出動作の詳細は説明を省略するが、制御装置140
が受信したダイヤル信号に対応した、PCM符号化され
た多周波信号を、拡散変調器111に逐次入力すること
によって行なわれる。 【0075】以上の動作で、端末装置100と交換装置
200/300間の無線チャネルが設定されたので、以
後の交換装置200/300の動作は、公知のものと同
様に行なわれる。なお、以上の説明中、例えば図10で
上りタイムスロット番号を交換装置から端末装置に送る
場合、1フレ−ム内に送る如く書いてあるが、Dチャネ
ルを使って、複数フレ−ムにわたって送っても、何ら支
障の無いことは明らかであり、図に限定されるものでは
無い。説明を省略したが、Dチャネルの付加等は、図1
に示す、第1の実施例と同様の方法でバッファメモリ2
15、216内で行なわれる。 【0076】2.b.3 着信動作 図2、図3、及び図12の時間関係図、並びに図13の
フローチャートによって着信の場合の動作を説明する。 【0077】図2において、中央制御装置240が被呼
番号を受信すると(図13、1311)、直ちに被呼番
号から被呼端末装置が例えば“J”であることを識別す
る(図13、1312)。続いて中央制御装置240
は、被呼端末装置Jを呼出すことのできる変復調装置2
10を選択する。端末装置Jを呼出し得る変復調装置2
10が唯1個の場合には、一義的に決まるが、複数個あ
る場合には発呼端末あるいは入回線との間に空チャネル
のある変復調装置を選択する(図13、1313)。 【0078】これと併行して、発呼端末装置あるいは入
回線と選択した変復調装置210、例えばNo.n装置
との間の空きタイムスロットを送信、受信両ハイウェイ
260−r、261−r上において選択する。本実施例
では、ハイウェイのタイムスロットと無線チャネルのタ
イムスロットを対応させているので、No.n変復調装
置210と被呼端末装置Jとの間に上り、下り両タイム
スロットを選択したことになる(図13、1314)。
ここで、上りタイムスロットとしてTSn、下りタイム
スロットとしてTS2が選択されたとする(図12)。 【0079】以上によって、変復調装置210、端末装
置100、上り、下りタイムスロットがそれぞれNo.
n、No.J、TSn、TS2と決まったので、中央制
御装置240は、信号受信分配装置230を介してN
o.n変復調装置210の制御装置217に指示を与
え、制御装置217の制御により拡散変調器211はタ
イムスロットTS2においてPN符号PNDjで拡散変
調動作をするよう(図13、1315)、また拡散復調
器212はタイムスロットTSnにおいてPN符号PN
Ujで拡散復調動作をするよう(図13、1316)、
設定する。 【0080】さらに制御装置217は、タイムスロット
TS2において下りバッファメモリ215に、着信信号
として必要な情報と、使用すべき上りタイムスロット番
号TSnを入力し、拡散変調器211で、PNDjで拡
散変調して送受信機220、アンテナ500を通して送
信する(図12(b)、図13、1317)。 【0081】No.J端末装置100においては、アン
テナ130でこの信号を受信し、送受信機120で増幅
し、拡散変調器112へ入力する。No.J端末装置1
00では、図8(b)に示すように、常時拡散復調器1
12がPN符号PNDjで全タイムスロットにおいて、
拡散復調動作を行なっているので、送受信機120から
入力された信号は直ちに復調され、着信信号、上りタイ
ムスロット番号TSnが信号として検出される(図12
(c)、図13、1301)。 【0082】端末装置100では、制御装置140がイ
ンタフェース回路150を通してこれを受信し、着信処
理をすると共に、PN発生器113を制御して拡散復調
器112の動作をタイムスロットTS2に固定し、一
方、同期信号の受信を1つ前のタイムスロットに固定す
る。即ちタイムスロットTS1の位置でPN符号PNC
で復調動作させ、同期信号SNC2を受信させる(図1
2(c)、図13、1303)。 【0083】同様に、拡散変調器111に対しても、受
信したタイムスロットTSnにおいて動作するよう、P
N発生器113を制御する(図12(d)、図13、1
302)。制御装置140は、拡散変調器111に着信
信号を受信したことを確認する確認信号を入力し、送受
信機120、アンテナ130を通して交換装置200/
300に対して送出する(図13、1304)。 【0084】以上の動作によって、交換装置200/3
00と端末装置100との間のチャネルが設定されたの
で、制御装置140はインタフェース回路150経由
で、リンガー166を鳴動させ、呼出信号を送出する
(図13、1305)。 【0085】一方、交換装置側では、すでにNo.n変
復調装置210の拡散復調器212は、タイムスロット
TSnにおいてPN符号PNUjで動作しているので、
端末装置100から送られて来た確認信号は、直ちに復
調され(図13、1318)、制御装置217から信号
受信分配装置230経由で中央制御装置240に転送さ
れる。中央制御装置240は端末装置との間のチャネル
設定を確認できたので、呼出音送出等の着信接続処理を
行なう(図13、1319)。 【0086】以上のように、本発明によれば交換装置−
端末装置間をワイヤレス化することが可能になる。 【0087】なお、図12の(b)、(e)の状態を参
考のため説明すると、先ず(b)は、タイムスロットT
Snは端末装置Kに、タイムスロットTS1は端末装置
Iに使われており、タイムスロットTS2はフレームq
から端末装置Jに使われ始めたことを示している。 【0088】図12(e)は、フレームqのタイムスロ
ットTSn(ハイウェイではTS1)では端末装置Mの
発呼検出が行なわれたが、発呼検出をしていなかったこ
とを示しており、フレームq+1からタイムスロットT
Snは端末装置Jに使われたことを示している。従っ
て、以後の発呼検出は他の空きタイムスロットを使って
行なわれることになる。また、タイムスロットTS1は
端末装置Kに、タイムスロットTS2は端末装置Iに使
用されていることを示している。 【0089】以上、第2の実施例について簡単に説明し
たが、無線回線が設定された後は、端末装置内にタイム
スロットメモリを持った、ディジタル交換システムと同
じ動作をすることは明らかであり、公知の通信システム
の機能はすべて導入可能である。 【0090】本実施例では、交換装置のハイウェイをそ
のまま、交換装置−端末装置間の無線チャネルに延長し
た例を説明したが、図2のバッファメモリ215および
216にタイムスイッチの機能、即ちタイムスロット入
れ換えの機能を持たせれば、無線チャネル上のタイムス
ロットの割当ては、交換装置のハイウェイとは全く独立
に決めることができるし、タイムスロット数、即ち伝送
速度も独立にすることが可能である。例えば、無線チャ
ネルのタイムスロットは、各端末装置にくくりつけにし
ておき、バッファメモリ215、216からハイウェイ
へ接続するところで集線する等の構成も可能になる。 【0091】また、第2の実施例は、図4に示す通り、
主交換装置、子交換装置共に交換機能を有している、換
言すれば、同一子交換装置に収容された端末装置間の接
続は、子交換装置内で処理される場合であるが、図2の
バッファメモリ215および216にタイムスイッチの
機能を持たせ、ハイウェイ260−1〜260−r、2
61−1〜261−rはケーブル600(例えば光ファ
イバによる高速ディジタルハイウェイ)そのもので置き
換え、主交換装置内に設けられた中央制御装置240と
変復調装置210内の制御装置217との通信は、ハイ
ウェイ上のタイムスロットの一部を信号チャネルとして
用いるよう構成すれば、図4の子交換装置は、変復調装
置210そのもので良くなる。なお、このときは、同一
変復調装置内の端末装置間の通信も、すべてノード装置
610、ケーブル600を介し、主交換装置300経由
で行なわれることになる。換言すれば、変復調装置21
0を遠隔集線装置として用いる交換システムを構成する
ことも可能である。 【0092】以上の実施例は、64kb/sの音声を基
準にしたISDNについて説明したが、例えば、タイム
スロットを大きくすれば、メッセージスロット方式のパ
ケット通信に利用することも可能である。 【0093】また、本発明の交換システムは、端末装置
から交換装置へのアクセスチャネルは、端末装置が個別
にもっているので、機能上はスター形の配線をしてある
のと等価になり、従ってコンテンション制御を交換装置
で行なえば、即ち、端末装置が起呼信号送出後、交換装
置からの通信開始許可信号を受取って通信の開始、例え
ばパケットの送信を行なえば、スター形ローカルエリア
ネットワーク(LAN)と同じ機能をも実現できる。 【0094】スペクトラム拡散変調の特徴の一つであ
る、耐雑音性を活かせば、高周波領域では減衰量の大き
い既設の音声通信用ローカルケーブルを用いて有線伝送
も可能で、ISDNにおける加入者線伝送方式としても
活用できる。 【0095】第2の実施例に示したような、時分割多重
化した信号をスペクトラム拡散変調する場合において、
端末装置と交換装置間の伝送路としてツイステッドペ
ア、あるいは同軸ケーブル等の有線伝送路を用い、しか
も同一ケーブル上に複数の端末装置を接続する、いわゆ
る連接形、あるいはマルチドロップ形にすれば、空間電
磁波を用いることなく、一本のケーブルで複数の端末装
置−交換装置間の通信を提供することも可能になる。 【0096】この方式は、鉄道沿い、道路沿い、あるい
は電力線沿いに設置されたケーブルを用いて通信するよ
うな場合、一本のケーブルで多数の端末に独立した複数
の通信路を提供し得るので、非常に経済的である。 【0097】 【発明の効果】本発明によれば、高速に同期を獲得でき
ると共に、秘話性、耐雑音性が高く、かつ、ディジタル
交換方式を採用している電話交換システムへの適合性が
良い無線電話交換システムを提供することができる。ま
た、これによって、オフィス内の配置換え、端末装置の
移動等の場合にも、一切の配線工事が必要ないので、極
めてフレキシブルな電話交換システムを構築できる。特
に、オフィス内への適用においては、電波も微弱電波が
使えるので、電波管理上の問題もなく、システムをワイ
ヤレス化できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施例を示す交換装置側のシス
テム構成図である。 【図2】本発明の第2の実施例を示す交換装置側のシス
テム構成図である。 【図3】本発明による端末装置側の一実施例を示すシス
テム構成図である。 【図4】本発明による交換システムの一例を示す分散交
換システムの構成図である。 【図5】本発明の第1の実施例のハイウェイ上の信号と
端末装置への無線伝送路上の信号の関係を示す時間関係
図である。 【図6】本発明の第1の実施例の起呼動作を示すフロー
チャートである。 【図7】本発明の第1の実施例の着信動作を示すフロー
チャートである。 【図8】本発明の第2の実施例の同期信号と端末装置の
電源投入から同期捕捉着信待機に到る復調動作の信号の
状態を示す時間関係図である。 【図9】本発明の第2の実施例の端末装置の電源投入か
ら着信待機に到る動作を示すフローチャートである。 【図10】本発明の第2の実施例の起呼動作時の信号の
関係を示す時間関係図である。 【図11】本発明の第2の実施例の起呼動作を示すフロ
ーチャートである。 【図12】本発明の第2の実施例の着信動作時の信号の
関係を示す時間関係図である。 【図13】本発明の第2の実施例の着信動作を示すフロ
ーチャートである。 【符号の説明】 100…端末装置、 111…拡散変調器、 112
…拡散復調器、113…PN発生器、 114…同期回
路、 120…送受信機、130…アンテナ、 1
40…制御装置、150…インタフェース回路、
161…PCM変調器、162…PCM復調
器、163…送話器、164…受話器、 165…
ダイヤル、 166…リンガー、170…データ端末
装置、200…交換装置、 210…変復調装置、
211…拡散変調器、212…拡散復調器、 213…
PN発生器、 214…同期回路、215、216…バ
ッファメモリ、 217…制御装置、220
…送受信機、 230…信号受信分配装置、240…
中央制御装置、250…スイッチングネットワーク、3
00…交換装置、 400…外部ケーブル、500…
アンテナ、600…ケーブル、610…ノード装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04Q 7/28

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数の無線端末と無線回線を介して電話網と接続す
    る無線基地局において、前記複数の無線端末との接続を
    制御する制御手段と、前記複数の無線端末の少なくとも
    一つの無線端末へ信号を送信する送信手段と、前記複数
    の無線端末との同期をとるための同期信号を発生させる
    同期信号発生手段と、前記同期信号発生手段により生成
    された同期信号を、前記複数の無線端末に共通の拡散符
    号でスペクトラム拡散変調した拡散同期信号を出力する
    拡散同期信号手段とを備え、前記制御手段は、前記拡散
    同期信号手段から出力された拡散同期信号を前記送信手
    段を介して送信するよう制御することを特徴とする無線
    基地局。 2.特許請求の範囲第1項記載の無線基地局において、
    前記制御手段は、前記拡散同期信号がタイムスロットに
    対応して送信されるように前記送受信手段を制御するこ
    とを特徴とする無線基地局。 3.特許請求の範囲第2項記載の無線基地局において、
    前記同期信号をスペクトラム拡散する拡散符号の長さ
    は、前記タイムスロット長の整数分の一であることを特
    徴とする無線基地局。
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