JPH1018827A - 船外機用v型エンジンのオイルポンプ配置構造 - Google Patents

船外機用v型エンジンのオイルポンプ配置構造

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JPH1018827A
JPH1018827A JP8176261A JP17626196A JPH1018827A JP H1018827 A JPH1018827 A JP H1018827A JP 8176261 A JP8176261 A JP 8176261A JP 17626196 A JP17626196 A JP 17626196A JP H1018827 A JPH1018827 A JP H1018827A
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JP
Japan
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engine
chain
oil pump
exhaust
idler
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JP8176261A
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English (en)
Inventor
Noriyoshi Hiraoka
徳由 平岡
Masaaki Takahashi
正哲 高橋
Atsushi Isogawa
敦 五十川
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Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B67/00Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
    • F02B67/04Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
    • F02B67/06Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペースの有効利用を図り、エンジン補機を
効果的に収納してコンパクトな構造を得ることができる
オイルポンプ配置構造を実現する。 【解決手段】 縦置きV型エンジンの左右両バンク間
に、バルブカム駆動用チェーン60に係合するアイドラ
ー61を配置し、エンジンの下側にオイルパン23を備
えた船外機用V型エンジンにおいて、前記アイドラー6
1の軸にオイルポンプ50を装着し、アイドラー61の
回転によりオイルポンプ50が回転するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのオイル
ポンプ配置構造に関し、特に、縦置き配置の船外機用4
サイクルV型エンジンのオイルポンプ配置構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】船外機用エンジンとして2サイクルV型
エンジンが実用化され、また4サイクルV型エンジンが
特開平6ー264757号公報に開示されている。
【0003】この公報記載の公知技術によれば、縦置き
配置の船外機用4サイクルV型エンジンにおいて、V型
に配置した各バンクの内側に排気ポートを設け、この排
気ポートに連通する排気通路をエンジン下方で排気管に
接続するとともに、各バンクの外側に吸気ポートおよび
これに連通する吸気系を配置することにより、コンパク
トなV型エンジン構造を達成している。
【0004】このような船外機においては、通常のエン
ジンと同様に、潤滑用オイルを循環させるためにオイル
ポンプが設けられる。従来このオイルポンプは、エンジ
ンを収納するカウリング内にポンプ専用の軸あるいはバ
ルブ駆動用カム軸に連結した回転軸を設けこの軸上にオ
イルポンプを装着していた。
【0005】一方、船外機においては、エンジン駆動の
ための必須の構成要件であるスタータモータ、オルタネ
ータあるいは燃料系のフィルター、ポンプ、ベーパセパ
レータ等のエンジン補機を、エンジンを収容するカウリ
ング内の限られたスペース内に、極めてコンパクトに収
納する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
船外機においては、カウリング内にオイルポンプ専用の
軸あるいはカム軸に直結した回転軸を設けていたため、
構造が複雑になりスペースを多く要し、全体の構造が大
型化していた。
【0007】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みなさ
れたものであって、前述の公報記載のV型エンジンをさ
らに改善して、スペースの有効利用を図り、エンジン補
機を効果的に収納してさらにコンパクトな構造を得るこ
とができるオイルポンプ配置構造を実現することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、縦置きV型エンジンの左右両バンク間
に、バルブカム駆動用チェーンに係合するアイドラーを
配置した船外機用V型エンジンにおいて、前記アイドラ
ーの軸にオイルポンプを装着し、アイドラーの回転によ
りオイルポンプが回転するように構成したことを特徴と
する船外機用V型エンジンのオイルポンプ配置構造を提
供する。
【0009】このような構成においては、Vバンク間に
アイドラーを配置してスペースの有効利用が図られると
ともに、このアイドラー軸上にオイルポンプを装着する
ために、ポンプ専用の軸が不要になり、他のエンジン補
機の配置スペースが広がりレイアウトの自由度が大きく
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態においては、
前記チェーンは、エンジンの上側に配置され、前記アイ
ドラー軸の下端部にオイルポンプを装着したことを特徴
としている。別の好ましい実施の形態においては、前記
チェーンは、エンジンの下側に配置され、このチェーン
の上側のアイドラー軸上にオイルポンプを装着したこと
を特徴としている。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の実施例に係る4サイクル6
気筒縦置きV型エンジンを搭載した船外機の要部構成図
である。また、図2〜図4は図1の船外機の上部、中央
部及び下部の詳細構成図である。
【0012】この船外機1は、ブラケット2を介して船
体後尾の船板3にクランプされ、図示しない油圧シリン
ダにより又は手動で、チルト軸2aを中心に回転可能に
装着される。船外機1は、さらにスイベル軸4の廻りに
回転可能であり、操舵自在に装着される。
【0013】この船外機1の外側は、エンジン収納部で
あるアッパカウリング5aおよびロアカウリング5bか
らなるカウリング5と、その下側のアッパケーシング6
aおよびロアケーシング6bで覆われる。カウリング5
内には、6気筒V型エンジン7が、運転時にクランク軸
52(図2)の軸心13(図1)がほぼ鉛直方向に配置
されるようにした縦置き形式で収納されている。エンジ
ン7の各気筒のシリンダヘッド8には、後に詳述する吸
気通路11が接続される。図1では、6気筒V型配置の
縦置き3気筒からなる一方のバンクに接続する3本の吸
気通路11が示されている。各吸気通路11はサージタ
ンク10から分岐し、このサージタンク10には外気に
連通する吸気管9が接続される。吸気管9上には、吸気
量調節用バタフライバルブ等を備えたスロットルボディ
62が装着される。
【0014】エンジン7の上部には、フライホイル12
が、クランク軸52(図2)と同軸上にナット51によ
り締結固定して装着される。フライホイル12の下部に
はプーリ58(図2)が装着されオルタネータ(図示し
ない)に連結される。フライホイル12の上部はフライ
ホイルカバー57(図2)で覆われる。プーリ58の下
側のクランク軸52には、バルブカム駆動用チェーン6
0が装着され、各気筒の吸気弁および排気弁(図示しな
い)をクランク軸52に同期して開閉動作させる。チェ
ーン60には、アイドラ61が係合して回転する。この
チェーン60はチェーンカバー59で覆われる。
【0015】エンジン下部のクランク軸52の下側には
駆動軸14の頭部53が連結固定される。駆動軸14の
下端部には、かさ歯車やドッグクラッチ等からなる伝達
機構15(図1)が装着され、この伝達機構15を介し
て、エンジンの回転が正方向または逆方向に選択されて
プロペラ軸16に伝達される。プロペラ軸16の後端部
にはプロペラ17が装着される。
【0016】エンジン7の各気筒からは、排気通路18
が、後述のように、左右バンクの内側後方に向けて設け
られる。各排気通路18は、左右バンクの内側に縦方向
に、エンジン7の各気筒のシリンダブロック31(図
5)に沿わせて下側に向けて形成した排気集合通路19
内で相互に連通する。
【0017】エンジン7はエキゾーストガイド20(図
3)を介してアッパケーシング6aの上面に固定してい
る。また、このエキゾーストガイド20の下側にはオイ
ルパン23が取り付けられる。エキゾーストガイド20
の後方よりには、排気通路43が形成される。前述の左
右各バンクの排気集合通路19は、このエキゾーストガ
イド20の排気通路43(図1、図2)に連通する。エ
キゾーストガイド20の下側には排気通路43に連続し
て排気管22が設けられる。この排気管22は、アッパ
ケーシング6a内の主排気室21内に臨んで配設され
る。エンジン7からの排気は、各排気通路18、排気集
合通路19、排気通路43及び排気管22を通って主排
気室21に導入され、さらに下方にガイドされて、プロ
ペラ軸16の周囲の環状空間を通過して後端部から水中
に排出される。
【0018】エキゾーストガイド20の下部のアッパケ
ーシング6a内には、オイルパン23が設けられ、その
内部にオイルストレーナ24が設けられる。
【0019】本実施例においては、前述のバルブカム駆
動用チェーン60に係合するアイドラ61の下端部にオ
イルポンプ50が装着され、アイドラ61とともに回転
する。オイルパン23内のオイルは、オイルストレーナ
24を介してオイルポンプ50で吸引され、メインオイ
ル通路55(図1、図2)を通ってエンジン側に圧送さ
れる。メインオイル通路55からは、各気筒およびバル
ブカム軸に通ずる分岐オイル通路56が形成される。オ
イルは、これらの分岐オイル通路56を通ってエンジン
内部のカム軸やクランク軸周囲およびシリンダブロック
周囲を循環して、オイルパン23に戻される。このよう
にオイルポンプ50をアイドラ軸上に装着することによ
り、オイルポンプ専用の回転軸が不要になり、コンパク
トな構成が図られる。
【0020】冷却水は、駆動軸14に連結された冷却水
ポンプ26(図1、図4)により、取水口25から取り
入れられる。この冷却水は、図の矢印で示すように、上
方に導かれ、まず、排気集合通路19の周囲に形成され
た排気冷却水路44を通ってこの排気集合通路19をそ
の下側から冷却し、その上部からメインオイル通路55
に隣接させたオイル冷却水路の上部に導入され下降して
メインオイル通路55を冷却した後、さらにシリンダヘ
ッド、シリンダブロック内に導入されてシリンダ周りを
冷却する。その後、図のようにA,B2系統に分れ、A
系統はオイルパン23の周囲を冷却して水中に放出さ
れ、B系統は排気管22の周囲のジャケットを通って主
排気室21で排気内に放出され、排気と合流して排気と
ともに、プロペラ軸16の周囲を通過してその後端部よ
り水中に放出される。
【0021】このような経路で冷却水を流すことによ
り、排気集合通路19やシリンダ周りだけでなく、メイ
ンオイル通路55やオイルパン23を冷却することがで
き、これによれば燃焼時に発生する熱エネルギーにより
エンジン7が高温になっても、エンジンオイルは、排気
集合通路19を冷却した後の冷却水により冷却され、適
温に保たれる。また、エンジンオイルの温度が排気集合
通路19を冷却した後の冷却水の温度より低い場合に
は、エンジンオイルは、排気集合通路19を冷却した後
の冷却水から熱を吸収し、適温に保たれる。
【0022】前記排気冷却水路44とオイル冷却水路8
5との間の水路の、排気集合通路19を冷却した直後の
部分には、所定圧力以上になると冷却水を排出するプレ
ッシャバルブ300(図1)が設けられる。さらにこの
ような冷却系の水路の適当な位置には、エンジン7の温
度が所定温度以下になると前記メインオイル通路55に
隣接させた冷却水路を含む水路を遮断するサーモスタッ
ト301(図1)と、通水温度に応じて水量を調節する
コントロールバルブ302(図1)とが設けられる。
【0023】エンジンが回転すると、前述のようにクラ
ンク軸直結の冷却水ポンプが回転し冷却水を循環させ
る。このときエンジン温度が低いとポンプが回転したま
まサーモスタットにより冷却水系路が閉じられ、圧力が
上昇する。この圧力上昇をプレッシャバルブ300で逃
す。このプレッシャバルブを排気冷却水路44の上端に
設けることにより、サーモスタット302によりエンジ
ン内の冷却水の循環が停止した場合でも排気だけは常に
冷却されるため、適正なエンジン運転状態が維持され
る。
【0024】また、コントロールバルブ301の作用に
より、サーモスタット302が開になったときに、低温
多量の冷却水が急激に循環してエンジンを急激に冷却す
ることを防止して急激な温度変化による不安定な燃焼を
防止することができる。このコントロールバルブは、サ
ーモスタットの開弁面積や水温に応じて流量を制御す
る。
【0025】図5は、前記実施例のカウリング内エンジ
ン部分の要部水平断面図であり、Fは前側、Rは後側を
示す。エンジン7は、クランク軸52から斜め後方に左
右両側にV型に設けた3気筒ずつ縦置き配置した2つの
バンク30a,30bからなり、各バンクの各気筒のシ
リンダヘッド8には、シリンダブロック31が接合さ
れ、各シリンダブロック31はクランクケース74に固
定される。このクランク軸52を収容するクランクケー
ス74は、適当な複数箇所に設けたボルト75(図では
1本のみを示す)によりV型配置のシリンダブロック3
1に組み付けられ固定される。このクランクケース74
の両外側にそれぞれ、始動時にフライホイル12を回転
させるためのスタータモータ72およびその反対側にク
ランク軸52とともに回転する発電機(オルタネータ)
73が設けられる。
【0026】さらにこのクランクケース74の前側に
は、高圧ポンプおよびレギュレータを備えたベーパセパ
レーター(図示しない)が設けられる。このベーパセパ
レーターは、低圧ポンプにより船体内に置かれた燃料タ
ンクからフィルターを介して導入される燃料を、高圧ポ
ンプにより高圧にした状態で、水平方向に延びた供給路
を介して、エンジンの右側バンク30aに沿わせた上方
に延びる燃料通路を上昇させて各シリンダヘッド8に設
けたインジェクタに供給し、さらに連通路を介して左バ
ンク30bに沿わせた下方に延びる燃料通路を下降させ
て各シリンダヘッド8に設けたインジェクタに供給した
後、水平方向に延びた戻り通路を介して循環させる。
【0027】各シリンダブロック31は、共通のクラン
ク室32の後方に向けて形成され、内部をピストン34
が摺動する。各ピストン34とクランク軸52は、所定
のクランク位相差の角度で連接ロッド33を介して連結
される。
【0028】左右の各バンク30a,30bには、それ
ぞれ吸気サージタンク10および吸気通路11が設けら
れ、各気筒の吸気通路35に連通する。各気筒の吸気通
路35の途中にはこれに臨ませて前記インジェクタ38
が装着され、また吸気通路端部の吸気ポートには吸気弁
36が装着される。吸気弁36は、その弁軸上端のバル
ブリフタ77を、クランク軸52に同期して回転するカ
ム軸37に装着したカム(図示しない)がスプリング7
8に抗して押圧することにより、バルブガイド76に沿
って摺動し、クランク軸52の回転に同期して開閉動作
する。アルミ合金からなるシリンダブロック31の内面
には、ピストン34の摺動動作を円滑にするために、鋳
鉄等からなるシリンダスリーブ70が圧入される。各気
筒のシリンダヘッド8には、排気通路18が形成され、
その端部の排気ポートには排気弁39が装着される。各
排気弁39は、吸気弁36と同様にカム軸40に装着さ
れたカムにより所定のタイミングで開閉動作する。各シ
リンダヘッド8の中央部には点火プラグ装着用の孔が形
成される。各バンクの3本の排気通路18は、左右バン
ク30a,30bの内側に斜め後方に向けてシリンダヘ
ッド8内に形成される。両バンクの6本の排気通路18
が集合する排気集合通路19の周囲には、排気冷却水路
44が形成され、前述のように、冷却水ポンプ26から
送り出された冷却水が最初に通過し、この排気集合通路
19を最初に冷却する。
【0029】排気集合通路19は、その下端部において
両バンクの6気筒全部の排気が集合する構成であり、例
えば右バンクの#1、左バンクの#2、右バンクの#
3、左バンクの#4、右バンクの#5、左バンクの#6
の気筒の排気が上から順次合流して下端部において全排
気が集合する。この集合した排気は、エキゾーストガイ
ド20の排気通路43に連通する。
【0030】図6は、上記実施例の吸気系部分を示す側
面図である。左右各バンクに対応して2つの吸気サージ
タンク10、10が設けられ、両サージタンク10を連
通させてその上部に吸気通路9(図5では図示省略)が
接続される。この吸気通路9の中央部上側には吸気量調
節用のスロットルボディ62が設けられる。各サージタ
ンク10から3本の吸気通路11が分岐して設けられ、
それぞれ各バンク内で縦に配置された3つの気筒の各吸
気通路35(図5)に接続される。このサージタンク1
0と各気筒間を連結する3本の吸気通路11は、吸気通
路長を等しくして各気筒での燃焼状態を均一にするため
に、中央の吸気通路を外側に膨らませている。即ち、図
5のハッチング断面で示した吸気通路11は上と下の2
本の吸気通路を示し、ハッチングなしの白抜き断面で示
した外側に広がった吸気通路11は中央の吸気通路を示
す。このような構成により、各気筒に対する吸気通路1
1の長さが等しくなり、均一な燃焼作用が得られる。前
述のように、各バンク間にわたって設けたバルブカム駆
動用チェーンにアイドラ軸61が係合し、このアイドラ
軸61の下端部には、オイルポンプ50が設けられる。
【0031】図7および図8は、前記バルブカム駆動用
チェーン構造の一例を示す平面図および側面図である。
【0032】バルブカム駆動用チェーン60は、第1、
第2および第3のチェーン601,602,603によ
り構成される。第1チェーン601は、前記クランク軸
52と右バンク30aの排気バルブ39のカム軸40と
左バンク30bの吸気バルブ36のカム軸37との間に
スプロケットを介して懸架され、これらバルブを開閉動
作させる。第2チェーン602は、右バンク30aの前
記排気バルブ39のカム軸40と右バンク30aの吸気
バルブ36のカム軸37との間にスプロケットを介して
懸架され、これらバルブを開閉動作させる。第3チェー
ン603は、左バンク30bの前記吸気バルブ36のカ
ム軸37と左バンク30bの排気バルブ39のカム軸4
0との間にスプロケットを介して懸架され、これらバル
ブを開閉動作させる。
【0033】前記第1チェーン601は、3つのチェー
ンガイド101に案内され、アイドラ61で方向転換さ
れ、さらに3つのチェーンガイド101のうちの1つに
装着されたテンショナ102により外側から張力調整さ
れる。また、前記第2チェーン602と第3チェーン6
03は、テンショナ103により内側から張力調整され
る。また、上記各バルブのカム軸は、ジャーナル107
(図8)により所定間隔の4箇所で保持されている。こ
のようなチェーン構造により、クランク軸52の回転に
同期して、各気筒の吸気バルブおよび排気バルブが所定
のタイミングで開閉動作する。
【0034】なお、各気筒の吸気および排気バルブカム
軸37、40同士を連結する第2、第3チェーン60
2、603に代えて、各バルブカム軸に装着され相互に
噛み合うギヤを用いてもよい。また、第1チェーン60
1を内側の2つのバルブカム40同士を連結して巻回
し、構造のコンパクト化を図ってもよい。
【0035】図9は、本発明の別の実施例の構成図であ
る。この実施例は、バルブカム駆動用のチェーン60を
エンジンの下側に配置したものである。即ち、クランク
軸52の下端部にスプロケット99が装着され、このス
プロケット99にバルブカム駆動用チェーン60が巻回
される。このチェーン60の中間部に係合して、例えば
図7に示すように(但し図7ではスプロケット99を図
示省略してある)、アイドラ軸61が設けられる。チェ
ーン60は、アイドラ軸61の下端部に係合し、その上
側のアイドラ軸61にオイルポンプ50が装着される。
【0036】図1、図2および図6に示すように、クラ
ンク軸52の支持部より外側の上端部分(エンジン上側
に突出するクランク軸端部)には、重量大のフライホイ
ル12が装着されている。このフライホイル12は、ク
ランク軸に大きな慣性力を付与して円滑な運転を維持
し、エンジンの駆動力、すなわちクランク軸52の回転
力を駆動軸14を介してプロペラ軸16にスムーズに伝
えるためのものである。このフライホイル12は、クラ
ンク軸52の上端に片持ちで取り付けられ、その下側の
クランク軸52には、オルタネータに連結されるプーリ
58が装着されている。したがって、クランク軸52の
上端部分にはフライホイル12のオーバーハングによる
曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントはエン
ジン上側に突出するクランク軸端部の長さに対応するも
のであり、クランク軸に対する曲げ力を小さくするため
になるべく小さくすることが望ましい。
【0037】本実施例では、チェーン60をエンジンの
下側に配設することにより、エンジンの上側に突出する
クランク軸の長さを短くしてフライホイルのオーバーハ
ングを小さくし、クランク軸に対する曲げ力を軽減させ
ることができる。また、このようにチェーン60をエン
ジンの下側に配設することにより、エンジン各部を循環
した潤滑用オイルが自然落下により、その下側にあるオ
イルパンに戻るときに、このオイルがチェーン60上に
滴下され、充分なオイルがチェーン60に行渡って円滑
な潤滑作用が達成される。
【0038】図10〜図12は、本発明に係る船外機の
別の構成例を示す。図10は要部縦断面図、図11は平
面図、図12は吸気側の正面図である。この例は、左右
両バンクの吸気用サージタンク10をエンジンのフロン
ト側で共通化したものである。これに伴い、排気管18
を両バンク間の内側前方に向け、排気集合通路19を両
バンク間内に入り込ませて設け、両バンク後方スペース
に、高圧ポンプを含むベーパーセパレータ81やこれに
連結された燃料配管、およびフィルターや低圧ポンプ
(いずれも図示しない)等のエンジン補機を配設してい
る。このように、左右バンクのサージタンクを共通化す
ることにより、燃焼室に至るインテークマニホルド(吸
気通路)の長さが長くなり、特に船外機において必要と
される中低速でのトルク性能が向上する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、4サイクルエンジン船外機のバルブカム駆動用チェ
ーンに係合するアイドラ軸にオイルポンプを装着したた
め、ポンプ専用の回転軸を設けることなく、アイドラ軸
の回転を利用してポンプ駆動が可能になる。したがっ
て、部品点数が減少して構造の簡素化が図られるととも
に組立ても容易になり、カウリング内スペースの有効利
用が図られ、他のエンジン補機の収容スペースが効率良
く得られ、小型でコンパクトな構成の船外機が実現され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される船外機の実施の一例の構
成説明図である。
【図2】 図1の船外機の上側部分の詳細図である。
【図3】 図1の船外機の中央部分の詳細図である。
【図4】 図1の船外機の下側部分の詳細図である。
【図5】 図1の船外機の要部の水平断面図である。
【図6】 図1の船外機の吸気系の側面図である。
【図7】 本発明に係る船外機のバルブカム駆動用チェ
ーン構造の実施例を示す平面図である。
【図8】 図7のバルブカム駆動用チェーン構造の側面
図である。
【図9】 本発明の別の実施例の要部構成図である。
【図10】 本発明に係る船外機の別の構成例を示す縦
断面図である。
【図11】 図10の船外機の要部平面図である。
【図12】 図10の船外機のフロント側の正面図であ
る。
【符号の説明】
1:船外機、2:ブラケット、2a:チルト軸、3:船
板、4:スイベル軸、5:カウリング、5a:アッパカ
ウリング、5b:ロアカウリング、6a:アッパケーシ
ング、6b:ロアケーシング、7:エンジン、8:シリ
ンダヘッド、9:吸気管、10:サージタンク、11:
吸気通路、12:フライホイル、13:軸心、14:駆
動軸、15:伝達機構、16:プロペラ軸、17:プロ
ペラ、18:排気通路、19:排気集合通路、20:エ
キゾーストガイド、21:主排気室、22:排気管、2
3:オイルパン、24:オイルストレーナ、26:冷却
水ポンプ、30a,30b:バンク、31:シリンダブ
ロック、32:クランク室、33:連接ロッド、34:
ピストン、35:吸気通路、36:吸気弁、37:カム
軸、38:インジェクタ、40:カム軸、43:排気通
路、44:排気冷却水路、50:オイルポンプ、51:
ナット、52:クランク軸、53:頭部、55:メイン
オイル通路、56:分岐オイル通路、57:フライホイ
ルカバー、58:プーリ、59:チェーンカバー、6
0:チェーン、61:アイドラ、62:スロットルボデ
ィ、70:シリンダスリーブ、72:スタータモータ、
73:発電機、74:クランクケース、75:ボルト、
76:バルブガイド、77:バルブリフタ、78:スプ
リング、81:ベーパセパレータ、101:チェーンガ
イド、102,103テンショナ、105,106:バ
ルブカム駆動用ギヤ、107:ジャーナル、601:第
1チェーン、602:第2チェーン、603:第3チェ
ーン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦置きV型エンジンの左右両バンク間
    に、バルブカム駆動用チェーンに係合するアイドラーを
    配置した船外機用V型エンジンにおいて、前記アイドラ
    ーの軸にオイルポンプを装着し、アイドラーの回転によ
    りオイルポンプが回転するように構成したことを特徴と
    する船外機用V型エンジンのオイルポンプ配置構造。
  2. 【請求項2】 前記チェーンは、エンジンの上側に配置
    され、前記アイドラー軸の下端部にオイルポンプを装着
    したことを特徴とする請求項1に記載の船外機用V型エ
    ンジンのオイルポンプ配置構造。
  3. 【請求項3】 前記チェーンは、エンジンの下側に配置
    され、このチェーンの上側のアイドラー軸上にオイルポ
    ンプを装着したことを特徴とする請求項1に記載の船外
    機用V型エンジンのオイルポンプ配置構造。
JP8176261A 1996-07-05 1996-07-05 船外機用v型エンジンのオイルポンプ配置構造 Pending JPH1018827A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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