JPH10188250A - 磁気ヘッドレール面の露光方法 - Google Patents

磁気ヘッドレール面の露光方法

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JPH10188250A
JPH10188250A JP35574196A JP35574196A JPH10188250A JP H10188250 A JPH10188250 A JP H10188250A JP 35574196 A JP35574196 A JP 35574196A JP 35574196 A JP35574196 A JP 35574196A JP H10188250 A JPH10188250 A JP H10188250A
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JP
Japan
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exposing
magnetic head
exposure
mask
rail
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JP35574196A
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English (en)
Inventor
Masahiro Sugiura
正浩 杉浦
Shigeru Shoji
茂 庄司
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライダの左右位置に磁気ヘッド素子を形成
し、そのうち特性が良好な素子を使用するようにした磁
気ヘッドに、いずれの素子を使用するかに応じて別々の
レールパターンをフォトリソグラフィを用いて形成する
ために、個々のスライダに切断する前のローの状態で当
該レールパターンを形成する面に形成された感光膜を当
該レールパターンが描かれたマスクを通して露光する場
合に、少ないマスク数で各磁気ヘッドに適正なレールパ
ターンを露光して、高歩留りを維持しつつ、露光効率を
高める。 【解決手段】 露光用マスクとして左素子用3個同時露
光マスク54、右素子用3個同時露光マスク55、左素
子用単独露光マスク56、右素子用単独露光マスク57
を用意し、3個同時露光を優先して、これらマスクを順
次切り換えて露光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固定ディスク装
置等に用いられる磁気ヘッドにおいて、レール面をフォ
トリソグラフィを用いて加工する際に、レール面を形成
する面に形成された感光膜を露光する方法に関し、異な
る種類のレールパターンを少ないマスク数で歩留りよく
かつ生産性よく露光できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】固定ディスク装置に用いられるエアフロ
ー式磁気ヘッドは、スライダの下面(ABS(Air Bear
ing Surface )面)に2本以上のレールを形成し、この
レールの後端部に磁気ヘッド素子を配置して構成され
る。従来のレールは平行な直線状レールが一般的であっ
たが、このような平行レールを持つ磁気ヘッドの浮上量
は、回転している磁気ディスクとの相対スピードに依存
し、通常、スピードの増大とともに浮上量も大きくな
る。そこで、近年、磁気ヘッドと磁気ディスクとの相対
スピードにかかわらず浮上量を一定にしたいという要望
が出てきており、それを実現するための一手法として、
例えば図2に示すような非対称非平行レール10,12
を有する磁気ヘッド14が提案されている。各レール1
0,12の後端部には薄膜磁気ヘッド素子16,18が
配設され、特性のよい一方の素子が用いられる。非対称
非平行レール10,12は、回転ブレード等による機械
加工(溝入加工)によって製作するのは困難である。こ
のため、フォトリソグラフィを用いてマスクパターンで
非対称非平行レール10,12が形成される。
【0003】ところで、非対称非平行レール10,12
のレールパターンは、磁気ディスクの上面側で用いられ
る磁気ヘッドと下面側で用いられる磁気ヘッドとでは異
なる(左右を反転したパターンになる。)。また、磁気
ディスクの上面側と下面側では、左右の磁気ヘッド素子
(以下「左素子」、「右素子」という場合がある。)1
6,18のうち使用するものが異なる(通常、外側の素
子が使用される。)。一方、薄膜形成技術を利用して作
られる磁気ヘッド素子16,18の中には所望の特性が
得られない欠陥品が頻繁に生じる。したがって、一方の
素子に欠陥がある磁気ヘッドは、良好な特性が得られる
他方の素子を生かせるように、特性が良好な方の素子に
合致したレールパターンを形成して、このレールパター
ンに合致した側の磁気ディスクの面に配置して使用する
のが合理的である。
【0004】フォトリソグラフィを用いたレールパター
ンの露光は通常、基板を一方向に切断したローの状態で
行われる。1本のローには多数の磁気ヘッドが横方向に
一列に配列されている。露光は、ABS面に感光膜を被
せた複数本のローをX−Yワークステージ上に配置し、
それに対向して、左素子用あるいは右素子用のレールパ
ターンが描かれたマスクをマスクステージに配置し、レ
ーザビーム等の露光用光線をマスクを通してローのAB
S面に照射することにより行われる。露光後これを現像
することにより、ABS面上に所定のレールパターンに
形成されたレジストパターンが形成される。次いで、イ
オンエッチング等でレジストパターンで覆われてない部
分をエッチング掘込みし、掘込後レジストパターンを除
去することにより、ABS面に非対称非平行レールが形
成される。
【0005】上記の工程において、マスクを用いてAB
S面上の感光膜を露光する手順としては、次の各種方法
が考えられる。 (a) 予め測定した各素子の良否データに基づき、各
磁気ヘッドごとに、形成すべきレールパターン(左素子
用または右素子用)を決定してメモリにマップとして登
録しておく。一方、マスクとして、左素子用レールパタ
ーンを1つの磁気ヘッドに単独露光するパターンが描か
れたマスク(左素子用単独露光マスク)と、右素子用レ
ールパターンを1つの磁気ヘッドに単独露光するパター
ンが描かれたマスク(右素子用単独露光マスク)の2つ
のマスクをマスクステージに並べて配列する。そして、
マスクステージを駆動して始めに例えば左素子用単独露
光マスクを露光用光源の直下に位置決めして、左素子用
レールパターンを形成すべき磁気ヘッドをX−Yワーク
ステージの駆動によりマスクの位置に順次位置決めして
露光する。
【0006】X−Yワークステージ上に配列されたすべ
てのローについて、左素子用レールパターンを形成すべ
き磁気ヘッドの露光がすべて終了したら、マスクステー
ジを切り換えて、右素子用単独露光マスクを露光用光源
の直下に位置決めして、右素子用レールパターンを形成
すべき磁気ヘッドをX−Yステージの駆動によりマスク
の位置に順次位置決めして露光する。X−Yワークステ
ージ上に配列されたすべてのローについて、右素子用レ
ールパターンを形成すべき磁気ヘッドの露光がすべて終
了したらすべての露光が終了する。この方法は、本出願
人が特願平6−78216号で提案した方法である。以
下この方法を「単独露光2マスク切換方式」という。
【0007】(b) 隣接するn個の磁気ヘッドに左素
子用レールパターンを同時に露光するマスク(左素子用
n個同時露光マスク)と、隣接するn個の磁気ヘッドに
右素子用レールパターンを同時に露光するマスク(右素
子用n個同時露光マスク)の2つのマスクをマスクステ
ージに並べて配列する。そして、マスクステージを駆動
して、始めに例えば左素子用n個同時露光マスクを露光
用光源の直下に位置決めして、X−Yワークステージを
所定ステップずつ順次移動して、磁気ヘッドをn個ずつ
順次露光する。X−Yワークステージ上の半分のローに
ついて露光が終了したら、マスクステージを切り換えて
右素子用n個同時露光マスクを露光用光源の直下に位置
決めして、残りのローについてn個ずつ順次露光する。
以下この方法を「n個同時2マスク切換方式」という。
【0008】(c) 予め測定した各素子の良否データ
に基づき、各磁気ヘッドごとに、形成すべきレールパタ
ーン(左素子用または右素子用)を決定してメモリにマ
ップとして登録しておく。一方、マスクとして、隣接す
るn個の磁気ヘッドにレールパターンを同時露光するマ
スクであって左素子用レールパターンと右素子用レール
パターンの組み合わせを異ならせたn2 個のマスクをマ
スクステージに並べて配列する。そして、そのうちの1
つのマスクを露光用光源の直下に位置決めして、このマ
スクで露光すべきn個の磁気ヘッドの位置(すなわち、
左素子のみ良好な磁気ヘッドには左素子用レールパター
ンが露光され、右素子のみ良好な磁気ヘッドには右素子
用レールパターンが露光される位置)にX−Yワークス
テージを位置決めして順次露光し、以後順次マスクを切
り換えて露光する。この方法は、本出願人が特願平8−
108334号で提案した方法である。以下この方法を
「n個同時n2 マスク切換方式」という。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記(a)の単独露光
2マスク切換方式によれば、左素子のみ良好な磁気ヘッ
ドには左素子用レールパターンを露光し、右素子のみ良
好な磁気ヘッドには右素子用レールパターンを露光でき
るので、左右両素子とも不良な磁気ヘッド以外はすべて
生かすことができ、歩留りが良い。しかし、磁気ヘッド
を同時に1個ずつしか露光できないので、長いタクトタ
イム(ラインの停止時間)を要し、スループット(生産
性)が低い。
【0010】前記(b)のn個同時露光2マスク切換方
式では、左素子のみ良好な磁気ヘッドに右素子用レール
パターンが形成されたり、右素子のみ良好な磁気ヘッド
に左素子用レールパターンが形成されたりするので、歩
留りが悪くなる。
【0011】前記(c)のn個同時露光n2 マスク切換
方式では、左右両素子とも不良な磁気ヘッド以外はすべ
て生かすことができ、歩留りが良い。しかし、nが大き
くなると用意すべきマスクの種類が増え、マスクステー
ジの移動量(最大ストローク)を延ばすかまたはマスク
ステージの移動軸を1軸(X軸)から2軸(X−Y軸)
に増やさなければならない。また、その際位置決め精度
が要求されるので、マスクステージ機能の改良が要求さ
れる。
【0012】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
ので、少ないマスク数で歩留りよくかつ生産性よく露光
できるようにした磁気ヘッドレール面の露光方法を提供
しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、1本のロー
上の連続するn個の磁気ヘッドに共に左素子用のレール
パターンを同時に露光する左素子用n個同時露光マスク
と、1本のロー上の連続するn個の磁気ヘッドに共に右
素子用のレールパターンを同時に露光する右素子用n個
同時露光マスクと、1本のロー上の1個の磁気ヘッドに
左素子用のレールパターンを単独露光する左素子用単独
露光マスクと、1本のロー上の1個の磁気ヘッドに右素
子用のレールパターンを単独露光する右素子用単独露光
マスクの4個のマスクをマスクステージに並べて配列
し、これらを順次切り換えて露光するようにしたもので
ある。
【0014】この発明によれば、左右素子とも良好な磁
気ヘッド、左素子のみ良好な磁気ヘッド、左右素子とも
不良な磁気ヘッドで構成されている連続するn個の磁気
ヘッドについては、左素子用n個同時露光マスクを用い
て同時に露光し、左右素子とも良好な磁気ヘッド、右素
子のみ良好な磁気ヘッド、左右素子とも不良な磁気ヘッ
ドで構成されている連続するn個の磁気ヘッドについて
は右素子用n個同時露光マスクを用いて同時に露光し、
残りの磁気ヘッドについては、左素子用単独露光マスク
あるいは右素子用単独露光マスクを用いて個々に露光す
る(左右素子とも不良な磁気ヘッドについては単独露光
不要)ことにより、左右素子とも不良な磁気ヘッド以外
はすべて生かすことができ歩留りがよい。しかも、右素
子用n個同時露光マスクあるいは右素子用n個同時露光
マスクを使用して露光できる箇所は、これらのマスクを
用いてn個同時に露光できるので総露光回数が減り、生
産性ががよい。また、マスク数は4個ですむので既存の
マスクステージを使用することができる。
【0015】尚、同時露光の個数nは、左右素子の良品
率に応じて定めることができる。すなわち、左右素子と
も良品である確率が高い場合にはn値を大きくして生産
性を向上させることができる。また、左右いずれか一方
の素子が不良である確率が高い場合は、n値を小さくす
ることにより、単独露光回数を減らして生産性を向上さ
せることができる。現状の左右素子の良品率の実績から
は、n=3とした場合高い生産効率が得られた。良品率
が現状よりも低い場合は、n=2とした方が単独露光数
が少なくなる分総露光回数が少なくなって生産性が高め
られる場合もあり、また良品率が現状よりも高い場合
は、n=4以上とした方が一度に露光する数が増える分
総露光回数が減って生産性が高められる場合もある。
【0016】また、所定のロットごと(例えば1枚のウ
ェファーごと等)に左側の素子を使用する磁気ヘッドと
右側の素子を使用する磁気ヘッドの数が略々同等となる
ように、左右両素子とも良好な磁気ヘッドに形成するレ
ールパターンを決定することにより、左側の素子を使用
する磁気ヘッドと右側の素子を使用する磁気ヘッドを略
々同等数作ることができ、無駄が出ず歩留りがより向上
する。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図1を参
照して説明する。この実施の形態では同時露光ヘッド数
nを3とした場合について説明する。 Al2 3 −TiC系セラミック板等のウェファー
21上にフォトリソグラフィ等により多数の薄膜磁気ヘ
ッド素子を形成する。ここでは、各スライダ(磁気ヘッ
ド)の左右にそれぞれ薄膜磁気ヘッド素子16,18を
形成するものとする。
【0018】 各薄膜磁気ヘッド素子16,18につ
いてプローバ検査を行なう。すなわち、磁気ヘッドごと
に左素子16のみ良好、右素子18のみ良好、左右の素
子16,18とも良好、左右の素子16,18とも不良
等の情報を得て、コンピュータ44の素子状態メモリ4
6に1ロット分(例えば1枚のウェファー21分)の情
報を記憶する。
【0019】コンピュータ44の演算手段48は、1ロ
ット分で、左素子16を用いる左素子用磁気ヘッドと右
素子を用いる右素子用磁気ヘッドの割合が所望の割合と
なるように、各磁気ヘッドを左素子用、右素子用に振り
分ける。すなわち、左素子16のみ良好なものは左素子
用とし、右素子18のみ良好なものは右素子用とし、左
右両素子16,18とも良好なものは左素子用または右
素子用に振り分けて、1ロット分で左素子用磁気ヘッド
と右素子用磁気ヘッドの割合が所望の割合となるように
する。
【0020】例えば、1ロット分で、少くとも左右いず
れか一方の素子が良好な磁気ヘッドの総数をMとし、そ
のうち左素子16のみ良好な個数をa個、右素子18の
み良好な個数をb個とすると、両素子とも良好なものM
−(a+b)のうち、M÷2−a個を右素子用とし、M
÷2−bを右素子用とする(Mが奇数の場合は左素子用
または右素子用を1個多くする。)このように左右両素
子16,18とも良好な磁気ヘッドを左素子用、右素子
用に振り分けることにより、左素子用磁気ヘッドと右素
子用磁気ヘッドが所望の割合で得られ、無駄が出ず歩留
りが最良となる。すなわち、一般に固定ディスク装置用
薄膜磁気ヘッドは左右2個の素子のうち外周側の素子だ
けが用いられる。そして、1枚の磁気ディスク記録媒体
に対し磁気ヘッドはその上面および下面に1個ずつ配置
されてペアで用いられるので、外周側に来る素子が上面
と下面で左右逆になる。したがって、右側の素子を用い
る右素子用磁気ヘッドと左側の素子を用いる左素子用磁
気ヘッドの数を等しく取ることができれば余りが出ず歩
留りが最良になる。
【0021】演算手段48は、各ロー26を左右一端部
から3個の磁気ヘッドずつ区切っていった場合の各区間
ごとの3個の磁気ヘッドの組合せとして、左素子16の
み良好な磁気ヘッド、右素子18のみ良好な磁気ヘッ
ド、左右素子16,18とも良好な磁気ヘッド、左右素
子16,18とも不良な磁気ヘッドの4種類の磁気ヘッ
ドの組合わせを求め(ロー26の他端部で端数(1また
は2)が出る場合は、その箇所について不足の個数(2
または1)分を左右の素子とも不良な磁気ヘッドとして
取り扱うことができる。)、各組合せごとに左素子用3
個同時露光、右素子用3個同時露光、左素子用単独露
光、右素子用単独露光のいずれを行うかを決定して(3
個同時露光を行える箇所はすべて3個同時露光を行うよ
うにして、3個同時露光を優先する。)、露光パターン
データメモリ49にマップとして記憶しておく。
【0022】3個の磁気ヘッドの組合せと、各組合せに
適用される4種類の露光パターン(左素子用3個同時露
光、右素子用3個同時露光、左素子用単独露光、右素子
用単独露光)の関係を表1に示す。
【0023】
【表1】 演算手段48は、左素子用3個同時露光と右素子用3個
同時露光のいずれも使用できる磁気ヘッドの組合せおよ
び左素子用単独露光と右素子用単独露光のいずれも使用
できる磁気ヘッドの組合せについては、1ロットで得ら
れる左素子用磁気ヘッドと右素子用磁気ヘッドの割合が
所定の割合(例えば1対1)となるように、使用する露
光種類を決定する。
【0024】 ウェファー21を切断してロー26に
分割する。 ロー26のレール面28を研磨する。 レール面28にレジストを塗布しあるいはドライフ
ィルムをラミネートする等により感光膜40を形成す
る。 ロー26をX−Yワークステージ50上に並べて
(ウェファー21に並べられていた順序で並べる)20
〜30本配列する(ロー26の長さ方向をX軸方向に合
わせ、ロー26,26,……の配列方向をY軸方向に合
わせる)。X−Yワークステージ50は、X,Y方向に
移動可能である。X−Yワークステージ50の上方に
は、レーザ光源52(例えばエキシマレーザ光源)が照
射方向を下方に向けて固定配設されている。レーザ光源
52とX−Yワークステージ50との間には、X−Yマ
スクステージ58がX,Y方向に移動可能に配設されて
いる(X軸方向のみ移動する1軸ステージでも可)。X
−Yマスクステージ58には、左素子用3個同時露光マ
スク54、右素子用3個同時露光マスク55、左素子用
単独露光マスク56、右素子用単独露光マスク57の4
種類のマスクが配列されている。尚、図1の例では4個
のマスク54〜57をX軸方向に1列に並べているが、
X軸方向に2個ずつ並べたものをY軸方向に2列に並べ
ることもできる。
【0025】露光用光源としてエキシマレーザビームを
用いる場合は、マスク54〜57は、例えばSiO2
どのエキシマレーザビームに対して透明な材料をマスク
基板として用い、その上にエキシマレーザビームに対し
て不透明でかつ損傷を受け難い金属材料をマスク材とし
てマスクパターンを形成して構成されている。その場
合、マスクパターンの形成には、リソグラフィを用いる
ことができる。すなわち、はじめにマスク基板上にマス
ク材を構成する金属材料を一定の厚さに付着させ、その
上に感光剤レジストを塗布し、レジストをマスクパター
ンに露光する。そして、これを現像してパターンカット
し、露出したマスク材部分をプラズマエッチング加工等
により除去し、最後に不用なレジストを取り除くことに
より、マスク54〜57が完成する。
【0026】制御装置61は、X−Yワークステージ5
0の移動制御、X−Yマスクステージ58の移動制御、
レーザ光源52の発振オン、オフ制御等を行なって、ロ
ー26の各磁気ヘッドレール面の感光膜40にレールパ
ターンの露光を行なう。この露光の手順の一例を図3を
参照して説明する。
【0027】制御装置61は、まず露光パターンデータ
メモリ49から露光パターンデータを読み込む(S
1)。次にX−Yマスクステージ58に対するマスク5
4〜57の位置決めと、X−Yワークステージ50に対
する各ロー26の位置決めを行う(S2)。露光開始前
には、X−Yマスクステージ58は、最初のマスク54
(左素子用3個同時露光のパターン)がレーザ光59の
直下に位置するように移動する(S3)。また、X−Y
ワークステージ50は露光パターンデータに基づき、左
素子用3個同時露光を行う3個の磁気ヘッドがレーザ光
59の直下に位置するように移動し、所定時間露光する
(S4)。
【0028】X−Yワークステージ50を順次移動させ
て全てのロー26について左素子用3個同時露光が終了
したら、X−Yマスクステージ58を次のマスク55
(右素子用3個同時露光のパターン)がレーザ光59の
直下に位置するように移動し(S5)、X−Yワークス
テージ50を右素子用3個同時露光を行う3個の磁気ヘ
ッドがレーザ光59の直下に位置するように移動して露
光する(S6)。
【0029】X−Yワークステージ50を順次移動させ
て全てのロー26について右素子用3個同時露光が終了
したら、X−Yマスクステージ58を次のマスク56
(左素子用単独露光のパターン)がレーザ光59の直下
に位置するように移動し(S7)、X−Yワークステー
ジ50を左素子用単独露光を行う1個の磁気ヘッドがレ
ーザ光59の直下に位置するように移動して露光する
(S8)。
【0030】X−Yワークステージ50を順次移動させ
て全てのロー26の左素子用単独露光のパターンを形成
すべき磁気ヘッドについて露光が終了したら、X−Yマ
スクステージ58をマスク57(右素子用単独露光のパ
ターン)がレーザ光59の直下に位置するように移動し
(S9)、X−Yワークステージ50を右素子用単独露
光を行う1個の磁気ヘッドがレーザ光59の直下に位置
するように移動して露光する(S10)。以上3回のマ
スク交換ですべての磁気ヘッドの露光が終了する。
【0031】 以上のようにして、すべてのロー26
のすべてのスイラダチップについてレールパターンの露
光が終了したら、これを現像することにより、感光膜が
レールパターンの形状に残されてレジストパターン4
0′が形成される。
【0032】 イオンビームエッチング、パウダーブ
ラスト、反応性エッチング等によるエッチング掘込加工
によりレジストパターン40′が無い部分のロー26の
表面が掘込まれる。
【0033】 レジストパターン40′を除去してロ
ー26をスライダごとに切断すると、右側用、左側用で
別々のパターン60,62に形成された非対称非平行レ
ール10,12を有する磁気ヘッド14ができ上がる。
【0034】ここで、n=3とした場合について、この
発明を用いて露光とした場合の総露光時間と他の方法に
より露光した場合の総露光時間の比較例を示す。表2は
実際のウェアァーにおいて左右素子16,18とも良好
な場合Bと、左素子16のみ良好な場合Lと、も右素子
18のみ良好な場合Rと、左右素子とも不良な場合Nの
発生確率と、ロー上で連続する3個の磁気ヘッドにおけ
るB,L,R,Nの各種組合せの発生確率の実績を示し
たものである。ケース1〜4のうちケース2が現状での
最も平均的な例で、このときLR混在率(L,Rが混在
しているヘッドの組合せが発生する確率)は約1.16
%である。
【0035】
【表2】 ケース2について下記の条件で露光を行う場合について
総露光時間を求める。
【0036】 [条 件] 露光時間 0.01秒/ショット(ショット:1回の露光) ワークステージ移動時間 0.05秒/ヘッド ワークステージ整定時間 0.35秒/ショット 同時露光ヘッド数 n個/ショット 総露光ヘッド数 N個/ワーク マスク切換時間 1秒 上記条件より、 総露光時間=(0.01+0.05n+0.35)×N/n+マスク交換時間 一般にNは1000以上であるため、右辺第1項>>第2項となり、 =(0.36/n+0.05)N となる。したがって、総露光時間は、前記従来の技術で
述べた単独露光2マスク切換方式の場合0.41N、n
個同時2マスク切換方式(n=3)の場合0.17N、
n個同時n2 マスク切換方式(n=3)の場合0.17
Nとなる。これに対し、この発明の露光方法による場合
の総露光時間(表2のケース2の場合)は、単独露光の
割合(=LR混在率)は1.16%であるので、 総露光時間=0.41×0.0116N+0.17×(1−0.0116)N =0.1728N となる。この総露光時間はn個同時2マスク切換方式、
n個同時n2 マスク切換方式の総露光時間(0.17
N)とほとんど差がない。
【0037】この発明の露光方法を他の露光方法の比較
を表3に示す(いずれもn=3でケース2の場合)。
【0038】
【表3】 表3によれば、この発明による方法では、少ないマスク
数が歩留りよくかつ生産性よく露光できることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態を示す工程図で、この
発明の露光方法を適用した磁気ヘッドの製造工程全体を
示したものである。
【図2】 非対称非平行レール面を有する磁気ヘッドを
示す斜視図である。
【図3】 図1における制御装置57による制御フロー
の一例を示す図である。
【符号の説明】
10,12 レール 14 磁気ヘッド(スライダ) 16,18 磁気ヘッド素子 26 ロー 40 感光膜 50 ワークステージ 52 レーザ光源 54 左素子用3個同時露光マスク 55 右素子用3個同時露光マスク 56 左素子用単独露光マスク 57 右素子用単独露光マスク 58 マスクステージ 59 レーザ光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右に磁気ヘッド素子を形成しそのうち特
    性が良好な一方の素子を使用するようにした磁気ヘッド
    に、左右いずれの素子を使用するかに応じて左素子用と
    右素子用の別々のレールパターンをフォトリソグラフィ
    を用いて形成するために、個々のスライダに切断する前
    のローの状態で当該レールパターンを形成する面に形成
    された感光膜を当該レールパターンが描かれたマスクを
    通して露光する方法であって、 前記ローを前記感光膜が形成された面を露光方向に向け
    てワークステージに複数本並べて配列し、 1本のロー上の連続する2個の磁気ヘッドに共に左素子
    用のレールパターンを同時に露光する左素子用2個同時
    露光マスク、1本のロー上の連続する2個の磁気ヘッド
    に共に右素子用のレールパターンを同時に露光する右素
    子用2個同時露光マスク、1本のロー上の1個の磁気ヘ
    ッドに左素子用のレールパターンを単独露光する左素子
    用単独露光マスク、1本のロー上の1個の磁気ヘッドに
    右素子用のレールパターンを単独露光する右素子用単独
    露光マスクの4個のマスクをマスクステージに並べて配
    列し、 前記左素子用2個同時露光マスクを使って同時に露光す
    る2個の磁気ヘッドが存在する1または複数箇所に前記
    ワークステージを順次移動して露光する工程、前記右素
    子用2個同時露光マスクを使って同時に露光する2個の
    磁気ヘッドが存在する1または複数箇所に前記ワークス
    テージを順次移動して露光する工程、前記左素子用単独
    露光マスクを使って露光する1個の磁気ヘッドが存在す
    る1または複数箇所に前記ワークステージを順次移動し
    て露光する工程、前記右素子用単独露光マスクを使って
    露光する1個の磁気ヘッドが存在する1または複数箇所
    に前記ワークステージを順次移動して露光する工程を前
    記マスクステージを順次切り換えながら任意の順序で実
    行することを特徴とする磁気ヘッドレール面の露光方
    法。
  2. 【請求項2】左右に磁気ヘッド素子を形成しそのうち特
    性が良好な一方の素子を使用するようにした磁気ヘッド
    に、左右いずれの素子を使用するかに応じて左素子用と
    右素子用の別々のレールパターンをフォトリソグラフィ
    を用いて形成するために、個々のスライダに切断する前
    のローの状態で当該レールパターンを形成する面に形成
    された感光膜を当該レールパターンが描かれたマスクを
    通して露光する方法であって、 前記ローを前記感光膜が形成された面を露光方向に向け
    てワークステージに複数本並べて配列し、 1本のロー上の連続する3個の磁気ヘッドに共に左素子
    用のレールパターンを同時に露光する左素子用3個同時
    露光マスク、1本のロー上の連続する3個の磁気ヘッド
    に共に右素子用のレールパターンを同時に露光する右素
    子用3個同時露光マスク、1本のロー上の1個の磁気ヘ
    ッドに左素子用のレールパターンを単独露光する左素子
    用単独露光マスク、1本のロー上の1個の磁気ヘッドに
    右素子用のレールパターンを単独露光する右素子用単独
    露光マスクの4個のマスクをマスクステージに並べて配
    列し、 前記左素子用3個同時露光マスクを使って同時に露光す
    る3個の磁気ヘッドが存在する1または複数箇所に前記
    ワークステージを順次移動して露光する工程、前記右素
    子用3個同時露光マスクを使って同時に露光する3個の
    磁気ヘッドが存在する1または複数箇所に前記ワークス
    テージを順次移動して露光する工程、前記左素子用単独
    露光マスクを使って露光する1個の磁気ヘッドが存在す
    る1または複数箇所に前記ワークステージを順次移動し
    て露光する工程、前記右素子用単独露光マスクを使って
    露光する1個の磁気ヘッドが存在する1または複数箇所
    に前記ワークステージを順次移動して露光する工程を前
    記マスクステージを順次切り換えながら任意の順序で実
    行することを特徴とする磁気ヘッドレール面の露光方
    法。
  3. 【請求項3】左右に磁気ヘッド素子を形成しそのうち特
    性が良好な一方の素子を使用するようにした磁気ヘッド
    に、左右いずれの素子を使用するかに応じて左素子用と
    右素子用の別々のレールパターンをフォトリソグラフィ
    を用いて形成するために、個々のスライダに切断する前
    のローの状態で当該レールパターンを形成する面に形成
    された感光膜を当該レールパターンが描かれたマスクを
    通して露光する方法であって、 前記ローを前記感光膜が形成された面を露光方向に向け
    てワークステージに複数本並べて配列し、 1本のロー上の連続するn個の磁気ヘッドに共に左素子
    用のレールパターンを同時に露光する左素子用n個同時
    露光マスク、1本のロー上の連続するn個の磁気ヘッド
    に共に右素子用のレールパターンを同時に露光する右素
    子用n個同時露光マスク、1本のロー上の1個の磁気ヘ
    ッドに左素子用のレールパターンを単独露光する左素子
    用単独露光マスク、1本のロー上の1個の磁気ヘッドに
    右素子用のレールパターンを単独露光する右素子用単独
    露光マスクの4個のマスクをマスクステージに並べて配
    列し、 前記左素子用n個同時露光マスクを使って同時に露光す
    るn個の磁気ヘッドが存在する1または複数箇所に前記
    ワークステージを順次移動して露光する工程、前記右素
    子用n個同時露光マスクを使って同時に露光するn個の
    磁気ヘッドが存在する1または複数箇所に前記ワークス
    テージを順次移動して露光する工程、前記左素子用単独
    露光マスクを使って露光する1個の磁気ヘッドが存在す
    る1または複数箇所に前記ワークステージを順次移動し
    て露光する工程、前記右素子用単独露光マスクを使って
    露光する1個の磁気ヘッドが存在する1または複数箇所
    に前記ワークステージを順次移動して露光する工程を前
    記マスクステージを順次切り換えながら任意の順序で実
    行することを特徴とする磁気ヘッドレール面の露光方
    法。
  4. 【請求項4】所定のロットごとに、左側の素子を用いる
    磁気ヘッドと、右側の素子を用いる磁気ヘッドの数がほ
    ぼ同数となるように、左右の素子とも良好な磁気ヘッド
    に形成するレールパターンが決定されていることを特徴
    とする請求項1から3のいずれかに記載の磁気ヘッドレ
    ール面の露光方法。
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