JPH1018601A - 建方工法用の水平計測装置 - Google Patents

建方工法用の水平計測装置

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JPH1018601A
JPH1018601A JP19144496A JP19144496A JPH1018601A JP H1018601 A JPH1018601 A JP H1018601A JP 19144496 A JP19144496 A JP 19144496A JP 19144496 A JP19144496 A JP 19144496A JP H1018601 A JPH1018601 A JP H1018601A
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roof
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horizontal measuring
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Shuji Takase
州治 高瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根部の先行組み上げ、押し上げ後に外壁材
の組み付けを行う施工方法を、デッカー車を不要にして
行う。 【解決手段】 屋根部押し上げ用のジャッキ装置及び水
平方向位置保持用の水平計測装置とワイヤー緊張装置を
設置し、そのワイヤーを屋根部に弛みの無い状態で取付
け、ジャッキ装置で屋根部Aを押し上げることに伴って
ワイヤーが繰り出される様にして、ジャッキアップ及び
倒壊防止を別々の装置、作用で、且つ複数個所で分担し
て行うことで、個々の装置を小型化する。又、水平計測
装置は屋根部Aと基準ワイヤー160 のタッチスイッチ式
のものと成して、小型化している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート基礎
上で建屋の屋根部を組上げ、この屋根部をジャッキ装置
で押し上げた後、コンクリート基礎と屋根部の間の空間
に壁軸組や外壁材などを組み付ける建方工法用の水平計
測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄骨構造住宅、木造住宅、PCコ
ンクリート住宅、プレハブ住宅などの施工方法として、
構築したコンクリート基礎上に、1階部の床材、外壁
材、2階部の床材、外壁材、天井、屋根などを下方から
順次上方に組み立てるのに際し、デッカー車(トラック
クレーン)で建築資材を吊り上げながら建屋をコンクリ
ート基礎上に組み建てる施工方法が行われていた。
【0003】しかしながら、住宅密集地や進入道路が狭
い場所ではデッカー車を使用した上記工法が行えず、即
ち、建築地の隣接道路の道幅に対してデッカー車は安定
作業のために、台車の側方に設けたアウトリガーを側方
に張り出しながら地上に着地させることにより、道路を
占拠して交通障害を発生したり、道幅の狭い生活道路の
奥方位置への建築時には、生活道路にデッカー車が入れ
ず、デッカー車を使用した上記建方工法を採用出来なか
った。
【0004】又、デッカー車はレンタル使用が一般的で
あり、常置場所と建築現場は通常離間しており、1日の
デッカー車の使用形態としては、常置場所と建築現場の
往復移動が建築現場での使用時以外にも必要であり、レ
ンタル料が高価なデッカー車を効率的に使用出来ず、コ
ストアップの原因となっていたり、デッカー車のオペレ
ーターと建築作業者である大工は別々であるために、オ
ペレーターと大工の日程調整が必要となる欠点を有して
いた。
【0005】又、コンクリート基礎上から順次、上方へ
建築を行う場合には、建築作業場所が順次高所となり、
危険であると共に高所建築作業が嫌われ人手不足に繋が
り、且つ雨天時に作業が出来ない欠点を有していた。
【0006】そこで、コンクリート基礎上で建屋の屋根
部から組み付け、仕上げた部分から建築用ジャッキ装置
で順次ジャッキアップする工法が一部で採用される様に
なってきた。
【0007】しかしながら、かかるジャッキアップ工法
にも弱点があり、例えば、建築用ジャッキ装置が大型且
つ相当な重量を有しているために、デッカー車の進入が
不可能な建築地では、デッカー車で行う建築用ジャッキ
アップ装置の設置が不可能となっていた。
【0008】又、屋根部等のジャッキアップを行う時、
コンクリート基礎と床梁又は小屋梁との間では、ジャッ
キアップ装置だけが介在した状態であるため、強風時そ
の他のアクシデント時に建屋が倒壊する危険性があり、
かかる目的で設置される倒壊防止装置もジャッキアップ
装置と同様に大型な装置となり、或いは倒壊防止作用を
兼備するジャッキアップ装置は非常に大型重厚な装置と
なり、ジャッキアップ工法は全面的な採用には到ってい
ないのが現状である。
【0009】又、ジャッキアップ装置及び倒壊防止装置
は大型であり、且つ、建屋の完成後に建屋の内部に存在
するために、その撤去作業が非常に困難である欠点を有
していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジャッキア
ップ装置及び倒壊防止装置の採用、及びこれらの作用分
担化、小型化、分割化により、屋根部の先行組み上げ、
押し上げ後に外壁材の組み付けを行う施工方法を、デッ
カー車を不要にして大工だけで建築を可能にすると共
に、安全に建屋の構築を行うことが出来る様にした建方
工法用の水平計測装置を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、ジャッキアップ装置及び倒壊防止装置は大型
な装置で、依然としてデッカー車を必要とする課題に鑑
み、地面上等に屋根部押し上げ用のジャッキ装置、屋根
部の水平方向位置保持用のワイヤー緊張装置及び屋根部
の水平状態を検知する水平計測装置を夫々複数設置し、
ワイヤー緊張装置のワイヤーを屋根部にワイヤーが弛み
の無い状態で取付け、ジャッキ装置で屋根部を押し上げ
ると共に、屋根部の上昇に伴ってワイヤーが繰り出され
る様にすることによって、ジャッキアップ及び倒壊防止
を別々の装置、作用で、且つ複数個所で分担して行うこ
とで、個々のジャッキアップ装置及び倒壊防止装置を小
型化する。
【0012】そして、屋根部の垂直方向の押し上げに伴
うワイヤーの繰り出し状態において、ワイヤーの中間部
をローラーに掛けると共に、ローラーを介して、ワイヤ
ーをその軸線直交方向に折曲し、且つローラーにスプリ
ング付勢力を付与することによって、ローラーの位置の
移動、ワイヤーの折曲状態の変化、及びドラムからのワ
イヤー繰り出し等の各種作用で、屋根部の複数個所の水
平方向引張を常時付与する様にして、屋根部の水平方向
の倒壊防止を行う。
【0013】又、ワイヤー緊張装置による水平方向引張
を行っても、水平方向の少量の維持が崩れた時に、水平
計測装置で非水平状態を検知してジャッキアップを停止
すると共に、一部のワイヤー緊張装置でワイヤー収納を
行って水平状態の復活、建て直しを行う様にして、上記
課題を解決せんとしたものである。
【0014】又、上記のワイヤー緊張装置は、ワイヤー
の中間部にテンションを付与する他、ワイヤーの先端
部、即ち、屋根部の接続位置でテンション付与して行っ
たり、上記の水平計測装置は鉛直方向の基準ワイヤーと
検知板の接触で感知して行う。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基
づいて説明すると、本発明の建方工法に使用する装置
は、図1、2、3に示す様に、天井を含む屋根部Aを垂
直方向に押し上げる複数のジャッキ装置1、1a…、上昇
される屋根部Aの水平方向の倒壊を防止する複数の倒壊
防止装置2、2a…、及び屋根部Aの均等上昇を検出し、
複数のジャッキ装置1、1a…の作動を制御する複数の高
さ検出装置3、3a…(又は第2高さ検出装置6)で構成
している。
【0016】そして、上記ジャッキ装置1、1a…、倒壊
防止装置2、2a…及び高さ検出装置3、3a…を使用した
建方工法の概略においては、図2に示す様に、地面GL
上に構築したコンクリート基礎Bの突出基礎C上で建屋
Dの屋根部Aを先行して組上げ、地面GL上又はコンク
リート基礎B上に設置した夫々複数のジャッキ装置1、
1a…、倒壊防止装置2、2a…及び高さ検出装置3、3a…
の上端、先端等を屋根部Aの所定個所に装着している。
【0017】そして、図3に示す様に、ジャッキ装置
1、1a…で屋根部Aの複数個所を下方から支承して、総
スパンTSPの高さ分を垂直上方方向に押し上げ、倒壊
防止装置2、2a…で屋根部Aの複数個所を水平方向に引
張保持し、又高さ検出装置3、3a…で屋根部Aの複数個
所の押し上げ高さを検出して、ジャッキ装置1、1a…、
倒壊防止装置2、2a…及び高さ検出装置3、3a…の協働
で屋根部Aを略均等に上昇させ、コンクリート基礎Bの
突出基礎Cと屋根部Aの間に柱を含む外壁材Eを組み付
けて施工する。
【0018】又、上記倒壊防止装置2、2a…はワイヤー
緊張装置4、4a…と水平計測装置5、5aで構成し、その
設置数は同一又は非同一で良く、ワイヤー緊張装置4、
4a…と水平計測装置5、5aの作用は、後述する様に、屋
根部Aの水平状態の確認のために水平計測装置5、5aを
使用し、屋根部Aの上昇時に、その水平状態を維持する
ためにワイヤー緊張装置4、4a…を使用し、又屋根部A
の上昇中、上昇後に、その水平度が所定量変動した時
に、屋根部Aの水平状態を復活するためにもワイヤー緊
張装置4、4a…を使用する。
【0019】尚、図2、3に示す様に、突出基礎Cと屋
根部Aの間には地組台Fを設置しているが、かかる地組
台Fは特に必要でなく、又屋根部Aは外壁材Eを介して
突出基礎Cの上方に構築する実施例を示しているが、コ
ンクリート基礎B上に外壁材Eを介して屋根部Aを設置
しても勿論良い。
【0020】又、地面GL上に構築するコンクリート基
礎B及び突出基礎Cとしては、例えば、べた基礎(総基
礎)、布基礎、独立基礎、捨てコンクリート等を含み、
一部は地面GL中に、地面GL上で平面的に、或いは地
面GL上で上方突出状と成している。
【0021】又、ジャッキ装置1、1a…、倒壊防止装置
2、2a…及び高さ検出装置3、3a…の設置場所として
は、地面GL上であったり、コンクリート基礎B上、即
ち、べた基礎のスラブ上であり、又地組台Fの設置場所
としては、梁(壁状のものを含む)、布石、これらの上
部に設けた土台、地面GLから若干上方突出させた柱で
あるが、コンクリート基礎B上に直接設置しても良い。
【0022】又、コンクリート基礎B及び突出基礎C又
は屋根部Aに対するジャッキ装置1、1a…、倒壊防止装
置2、2a…のワイヤー緊張装置4、4a…及び高さ検出装
置3、3a…の設置場所としては、図1に示す様に、1部
屋の屋根部Aに対して4偶4個所、8個所を夫々設置し
ている。
【0023】そして、通常、建屋Dは複数の部屋を有す
るので、図4に示す様に、部屋数に対応してジャッキ装
置1、1a…、倒壊防止装置2、2a…のワイヤー緊張装置
4、4a…及び高さ検出装置3、3a…(図示せず)の総数
も増加させるが、倒壊防止装置2、2a…の水平計測装置
5、5aは屋根部Aの外側に設置したり、水平計測装置
5、5aの設置個数は基本的に2基と成している。
【0024】又、ジャッキ装置1、1a…の上下端の設
置、固定例としては、下方のコンクリート基礎B及び突
出基礎Cに関しては、例えば45度傾斜させて固定され
た火打土台(図示せず)を活用したり、上方の屋根部A
に関しては、図2、3、5等に示す様に、下方の火打土
台と同様状態に固定された上方の火打梁Hを活用する。
【0025】以下、本発明に係る建方工法に使用する機
材について順次説明すると、図5、6、7の全体図に示
す様に、屋根部Aを複数個所で支承して垂直上方方向に
押し上げるジャッキ装置1、1a…にあっては、モーター
ベース10上に作動部11の運転で上下駆動されるジャッキ
テーブル12を、火打土台(火打梁H)の方向(以下、内
側方向又は内方側と称する)に向けて上下動自在に設置
すると共に、モーターベース10上に主柱13、13a …を介
してガイド固定テーブル14を上方に水平設置している。
【0026】詳細には、図11、12、13、14に示
す様に、地面GL又はコンクリート基礎Bに接地され操
作ハンドル15、15a …を有した高さ調整自在なロータリ
ーアジャスター16、16a …を介して、図中、5基のベー
ス台17、17a …を設置すると共に、突出基礎Cの角部内
方側で45度方向、即ち、火打土台(火打梁H)の直交
方向に、所定間隔を設けたL字状の2本のベース梁18、
18a をベース台17、17a …に設置している。
【0027】そして、2本のベース梁18、18a 間で、そ
の直交方向に所定間隔を有した中空角柱状の3本の第2
ベース梁18b 、18c 、18d を固定すると共に、2本の第
2ベース梁18c 、18d 間に後方のベース板19を固定し、
ベース板19上にジャッキテーブル12用の作動部11の駆動
源11a を設置している。
【0028】尚、図中、20、20a はベース梁18、18a を
地面GLに固定するアンカーであり、詳細には、図37
に示す様に、ベース梁18、18a に対して上下位置調整自
在なアンカー板20b をアンカーボルト20c で地面GLに
固定する様にしている。
【0029】又、2本のベース梁17、17a 上に所定間隔
を有した中空角柱状及びL字状の主柱13、13a 、13b 、
13c を上下方向に夫々固設し、又図6、11、12、1
3、20、21、22、23に示す様に、突出基礎Cの
角部反対側で2本の主柱13、13a …奥方で、ベース梁1
8、18a にジャッキテーブル12用の中空角柱状の一対の
ガイドレール21、21a を上下方向に夫々固設している。
【0030】又、図11、12、13に示す様に、2本
のガイドレール21、21a の下部において対向するベース
梁18、18a 間に中空角柱状の第3ベース梁18e を設置
し、該第3ベース梁18e 上に固定した第2ベース板19a
上に作動部11における軸駆動部11b を設置し、又第2ベ
ース板19a の4角部に脚柱22、22a …を設けて第2ベー
ス板19a の上方に第3ベース板19b を平行に設置してい
る。
【0031】そして、ジャッキテーブル12の作動部11を
構成する駆動源11a 及び軸駆動部11b はベース板19及び
第2ベース板19a 上に離れて夫々設置され、即ち、図1
4に示す様に、ベース板19上に設置したスライドベース
板19c 上に、正逆回転するギヤードモートルの主モータ
ー24を連結したウォーム減速機23を載置固定し、該ウォ
ーム減速機23の出力軸23a に伝導プーリー23b を取付け
ている。
【0032】又、第2ベース板19a 上に設置した軸受25
に送りネジ27の下端を回転自在に支承し、その若干上方
位置に伝導プーリー23c をキーで固定し、駆動源11a の
伝導プーリー23b と軸駆動部11b の伝導プーリー23c を
無端状のベルト26で連結して、ジャッキテーブル12を上
下動させる送りネジ27を上下方向に回転自在に設置して
いる。
【0033】尚、駆動源11a を設置したスライドベース
板19c 上でスライド調整させる構成にあっては、図14
に示す様に、第2ベース梁18d 上に設置した軸受28に送
りネジ軸29を回転自在に取付け、又スライドベース板19
c に立設固定した調整板19dに送りネジ軸29の先端を螺
入し、送りネジ軸29の後端に設けた操作ハンドル29a
で、送りネジ軸29を回転させてスライドベース板19c を
スライドさせ、駆動源11a と軸駆動部11b 間に設けたベ
ルト26の張り具合を調整している。
【0034】又、図15、16、17、18に示す様
に、30、30a は主柱13、13a …の上端に固定したガイド
固定テーブル14における一対の角柱状の天井梁であり、
該天井梁30、30a は下方のベース梁17、17a と同様の配
置と成すと共に、又天井梁30、30a の前面側に角柱状の
第2天井梁31を設けると共に、天井梁30、30a と第2天
井梁31の間に筋交状の第3天井梁31a 、31b を設け、天
井梁30、30a 、第2天井梁31及び天井ベース板32を跨設
している。
【0035】又、図19、26、27に示す様に、一対
のガイドレール21、21a の上端に送りネジ27用の第2天
井板32a を跨設し、該第2天井板32a に2個所のサブ天
井板32b 、32c を設置し、そして、上記第2天井板32a
の中央部に貫設した貫通孔33に、上記した様に、作動部
11で駆動されジャッキテーブル12を上下動させる送りネ
ジ27の上端を挿通突出させ、第2天井板32a 上に設けた
軸受34で送りネジ27の上端を回転自在に支持している
(サブ天井板32b の位置)。
【0036】又、図19、26、27に示す様に、送り
ネジ27の上端にプーリー131 を取付けると共に、サブ天
井板32c の位置における第2天井板32a に軸受132 で回
転自在に設置された検出軸133 にもプーリー134 を設
け、該プーリー134 を送りネジ27のプーリー131 とベル
ト135 で連結し、送りネジ27の回転と同期して検出軸13
3 を回転させる様に成している。
【0037】更に、検出軸133 を第2天井板32a の下面
側に突出させてエンコーダ136 に接続し、かかる構成と
することにより、送りネジ27の回転数を計測し、即ち、
ジャッキテーブル12の上昇量を計測し、かかる構成のも
のを第2高さ検出装置6と成している。
【0038】次に、モーターベース10その他の部材で支
持されたガイドレール21、21a 及び送りネジ27により上
下動するジャッキテーブル12について説明すると、図
5、6、7の全体図、及び図20、21、22、23、
24、25の部分図に示す様に、ジャッキテーブル12に
あっては、後方開口門型状の後方ガイド板41b と前方突
出平面視三角状の前方ガイド板41a から成る鉛直方向の
ガイド板41に対して、その内外方両側に水平方向の第
1、2テーブル42、43を夫々取付けている。
【0039】そして、図20、21、22に示す様に、
前方ガイド板41a と上下方向のガイドレール21、21a の
間で、前方ガイド板41a に1本のガイドレール21、21a
に対して内方側の上下2個所で、又前後側の上下2個所
で、ガイドレール21、21a に接触させた回転自在なガイ
ドローラー40、40a …を設置して、ガイドレール21、21
a に沿ってジャッキテーブル12を上下動自在に支持して
いる。
【0040】又、図24に示す様に、ジャッキテーブル
12の内方側の第1テーブル42の所定個所に貫設したネジ
軸挿通孔44内に送りネジ27を挿通しており、詳細には、
送りネジ27の周囲で第1テーブル42に取付けた支持部材
45、45a で支持される、上面に樹脂層46を有した保持体
47を、第1テーブル42の下面に取付けると共に、保持体
47の下面に軸受基板48を設置し、該軸受基板48の上部に
送りナット49を設けて送りネジ27と螺合させ、送りネジ
27の回転により、送りナット49を介してジャッキテーブ
ル12が上下動する様に成している。
【0041】図7、14、18、24、25に示す様
に、上記の様に送りネジ27の回転で上下動するジャッキ
テーブル12とモーターベース10、天井ベース板32の間に
おいて、送りネジ27の周囲に伸縮自在なジャバラ状の保
護部材50、50a を設置しており、第3ベース19b の上面
と軸受基板48の下面に取付けた支持板51の間にリング等
で下方の支持板51を取付け、又第1テーブル42の上面と
第2天井板32a の下面の間に上方の前方ガイド板41a を
取付けている。
【0042】又、図20、22に示す様に、ジャッキテ
ーブル12の外方側の第2テーブル43の上面と前方ガイド
板41a の間に補強プレート52、52a を固設すると共に、
図20、22、23、24、25及び図10(b)、
(c)に示す様に、第2テーブル43上の所定個所(図面
上では3個所)に、中央に嵌合部53を形成したリング状
の高さH1の台座54、54a …を上方突出状態で設けると
共に、該台座54、54a …の上端線内周側を内側方向への
傾斜面55を形成し、台座54、54a …内に、後述する押し
上げ支柱60の下端を載置自在と成している。
【0043】次に、ジャッキテーブル12上に載置され、
上端に屋根部Aを固定し、ジャッキテーブル12の上昇に
応じて屋根部Aを押し上げ上昇する押し上げ支柱60につ
いて説明すると、図3に示す様に、押し上げ支柱60は、
屋根部Aの全体上昇量(総スパンTSP)を分割した分
割上昇量(スパンSP)に相当する複数の平面三角形状
の分割支柱61、61a …を、その最下端側から上方向に押
し上げる様にして、順次積み上げるものと成している。
【0044】図5、6、7に示す様に、上記分割支柱6
1、61a …の上下方向には3本の夫々円筒状の支持柱6
2、62a …を設定すると共に、該支持柱62、62a …間に
固定棒63、63a …を上下適宜間隔で水平に取付けてい
る。
【0045】又、図10に示す様に、夫々の円筒状の支
持柱62、62a …の下端部を、ジャッキテーブル12におけ
る台座54、54a …内の嵌合部53に嵌入自在と成す嵌合部
64、64a …と成している。
【0046】又、図5、6、7に示す様に、最上方に位
置される分割支柱61z にあっては、支持柱62、62a …の
上端に載置ベース65を設けると共に、送りナット65a を
取付け、該送りナット65a に下方から受承ネジ65b を調
整自在に螺入すると共に、受承ネジ65b の上端を載置ベ
ース65から突出させ、又最上方のものを除く分割支柱6
1、61a …にあっては、図10に示す様に、支持柱62、6
2a …の上端に嵌合突部66、66a …を設けている。
【0047】又、支持柱62、62a …の下端部に設定した
嵌合部64、64a …は、ジャッキテーブル12における台座
54、54a …内に嵌入自在であると共に、支持柱62、62a
…の上端に設けた嵌合突部66、66a …にも勿論、外嵌自
在と成しており、上下に位置する分割支柱61、61a …の
支持柱62、62a …相互を上下方向に連結自在と成してい
る。
【0048】又、嵌合突部66、66a …と上方の分割支柱
61、61a …の嵌合部64、64a …の嵌合において、図3
5、36に示す様に、嵌合突部66、66a …に横方向の嵌
合孔71を設けると共に、嵌合部64、64a …の外側に設け
た嵌合基体部72に、嵌合孔71方向に嵌合孔73を設け、嵌
合孔71、73に外側から嵌合ピン74を嵌入自在と成し、更
に嵌合基体部72及び嵌合ピン74に上下方向に嵌合孔75、
76を設けると共に、該嵌合孔75、76に上方から第2嵌合
ピン77を嵌入自在と成し、且つ第2嵌合ピン77の上端に
リング78を回動自在に設け、下方回転自在に嵌合基体部
72の下面に当接する様に成している。
【0049】又、図5、6、7、15、18に示す様
に、分割支柱61、61a …の下方部で支持柱62、62a …間
に、補強板67、67a …と共に位置保持バー68、68a …を
取付け、又分割支柱61、61a …の下端はジャッキテーブ
ル12上に載置されると共に、分割支柱61、61a …の上端
は第2天井梁31、31a …の空間69内に挿通載置し、支持
柱62、62a …上端に設けた載置ベース65上に設けた受承
ネジ65b は屋根部Aに設けたブラケット70と着脱自在と
成し、屋根部Aの火打梁Hを下方から支持している。
【0050】又、図15乃至18に示す様に、又図28
乃至図34の詳細図に示す様に、80、80a …はガイド固
定テーブル14上で、分割支柱61、61a …が挿通配置され
る空間69に指向させて設けた案内部であり、該案内部8
0、80a …は、ガイド固定テーブル14上に固定した取付
座81、81a …に分割支柱61、61a …の支持柱62、62a …
の外周面に適合する案内面を有する案内ローラー82、82
a …を回動自在に取付けて構成し、上下動する分割支柱
61、61a …の姿勢を保持している。
【0051】又、案内部80、80a …の側方にはストッパ
ー83、83a …を設けており、該ストッパー83、83a …は
図面に示す様な揺動式のものが使用され、即ち、ガイド
固定テーブル14に設けた取付座84、84a …に回転軸85、
85a …を取付け、該回転軸85、85a …に一対のストッパ
ー腕86、86a …を空間69方向に取付け、該ストッパー腕
86、86a …の先端上面に設けた受座87、87a …で分割支
柱61、61a …の位置保持バー68、68a …を受承する様に
成している。
【0052】尚、ガイド固定テーブル14とストッパー腕
86、86a …の間において、ガイド固定テーブル14及び回
転軸85、85a …にスプリング座88a 、88b を設けると共
に、ストッパー腕86、86a …を下方に引張するスプリン
グ88を介在させて、ストッパー腕86、86a …を下方に付
勢しているが、ストッパー腕86、86a …の自重で下方に
揺動させる様にしても良い。
【0053】かかる構成とすることにより、図8
(ロ)、(ニ)、図10(b)に示す様に、分割支柱6
1、61a …の上昇(総ストロークTS)に応じて、スト
ッパー腕86、86a …は分割支柱61、61a …の固定棒63、
63a …又は位置保持バー68、68a …で押し上げられて上
昇揺動し、位置保持バー68、68a …等の通過により、ス
プリング88の作用でストッパー腕86、86a …は降下して
原位置の水平状態に復帰する。
【0054】そして、分割支柱61、61a …の固定ストロ
ークKS分の降下時には、水平位置に復帰したストッパ
ー腕86、86a …で分割支柱61、61a …の位置保持バー6
8、68a …を受承し、分割支柱61、61a …の上昇(スト
ロークS)が完了する様に成している。
【0055】又、図28、29、33に示す様に、スト
ッパー腕86、86a …の回転軸85に揺動軸89を延設すると
共に、該揺動軸89に操作ハンドル90を取付けており、操
作ハンドル90の下方揺動操作時の対向位置にプランジャ
ー91を設けて操作ハンドル90を固定自在と成している。
【0056】尚、ストッパー83、83a …は図示した揺動
式以外のものでも勿論可能であり、例えば、進退式のも
のにあっては、ガイド固定テーブル14に設けた電気式、
油圧式、空圧式等の進退動自在なストッパー棒に受座を
設けて、分割支柱61、61a …の位置保持バー68、68a …
を受承する様に成しても良い。
【0057】次に、屋根部Aを複数個所で位置保持する
倒壊防止装置2、2a…のワイヤー緊張装置4、4a…につ
いて説明すると、図38、39に示す様に、ワイヤー緊
張装置4、4a…はベース板100 上にワイヤー巻取部101
、制御BOX102 及びテンション付与部103 を夫々設
置して構成している。
【0058】尚、図1、2、3、4、45、46に示す
様に、一対のワイヤー緊張装置4、4a…で一組作動形式
と成しているが、別々のベース板100 上にワイヤー巻取
部101 、制御BOX102 及びテンション付与部103 を設
置しても良い(図示せず)。
【0059】又、テンション付与部103 はワイヤー105
の中間部に対して作動させる形式と成しているが、かか
る作動形式も変更可能であり、例えば、図示しないが、
屋根部Aに基板110 を取付けてテンション付与部103 を
設置すると共に、上述の作動軸114aの先端に取付けたロ
ーラー106 その他を取り外し、作動軸114aにワイヤー10
5 の先端部を取付け、即ち、ワイヤー105 の先端と屋根
部Aの間にワイヤー緊張装置4、4a…を取付けることに
より、ワイヤー105 の軸線方向に直接、テンションを付
与する様にしても良い。
【0060】そして、図45、46に示す様に、一方の
ワイヤー緊張装置4のワイヤー巻取部101 (ウインチ)
のドラム104 に巻き付けられたワイヤー105 の中間部
を、他方の対向するワイヤー緊張装置4aのテンション付
与部103 のローラー106 に掛け渡し、更にワイヤー105
の先端を屋根部Aの所定個所に固定している。
【0061】又、図1、2、3に示す様に、屋根部Aの
複数所定個所を押し上げるジャッキ装置1、1a…に対し
て、上記の2基で一対のワイヤー緊張装置4、4a…を異
なった方向に設置しており、図面のものでは、突出基礎
Cに沿った方向で、ジャッキ装置1、1a…に最も遠い位
置にワイヤー緊張装置4、4a…のテンション付与部103
を設置すると共に、近いワイヤー緊張装置4、4a…のワ
イヤー巻取部101 を設置し、テンション付与部103 と屋
根部Aの間のワイヤー105 を傾斜状態に張設している。
【0062】又、図38、39に示す様に、ワイヤー緊
張装置4、4a…におけるワイヤー巻取部101 にあって
は、ベース板100 上に正逆回転自在なモーター107 を配
置し、該モーター107 の回転軸107aに対して、電磁式の
ブレーキ108 及びギヤー式の減速機109 を夫々接続し、
更に減速機109 の出力側に回転自在なドラム104 を接続
している。
【0063】又、図38、39の全体図及び図40、4
1、42に示す様に、ワイヤー緊張装置4、4a…におけ
るテンション付与部103 にあっては、ベース板100 上に
基板110 を立設すると共に、該基板110 上方部に設けた
挿通孔に枢軸110aを回転自在に取付け、又基板110 の両
側に配置した一対の揺動板111 、111aの基端を枢軸110a
に固定して、揺動板111 、111aを基板110 に対して揺動
自在と成している。
【0064】又、図40、41、42に示す様に、揺動
板111 、111aの先端に取付けた基端板112 に対して、円
筒状の調整箱113 及び先端板112aをボルト113a、113b等
で順次取付け、調整箱113 内に作動体114 を調整箱113
の軸方向にスライド自在に収納すると共に、作動体114
の作動軸114aの先端を先端板112aから突出させている。
【0065】又、調整箱113 内における作動体114 の基
端側に大径のピストン114bを固定すると共に、該ピスト
ン114bと先端板112aの間で作動体114 (作動軸114a)に
スプリング115 を巻装して、作動体114 を基端板112 の
方向(基端側)へ付勢している。
【0066】又、調整箱113 から突出させた作動軸114a
の先端側に、平行な一対の支持板116 、116aを設けると
共に、該支持板116 、116aの間に、ワイヤー105 を掛け
るローラー106 を枢軸116bで回転自在に設置し、更にロ
ーラー106 の外周基端側に案内板117 、117aを配置して
いる。
【0067】又、図40、41の正面図、平面図及び図
42、43、44の断面図に示す様に、調整箱113 の所
定位置(基端側外周)に対して、一対の近接センサー11
8 、118aを設置し、一方のワイヤー緊張装置2の近接セ
ンサー118 、118aを対向配置した他方のワイヤー緊張装
置4aの制御BOX102 に接続し、ワイヤー緊張装置4、
4a…におけるモーター107 は制御BOX102 からの信号
で正逆回転自在と成している。
【0068】尚、ワイヤー緊張装置4、4a…のワイヤー
巻取部101 に設置したモーター107の作動は、テンショ
ン付与部103 又は全体の装置からの信号の他、後述する
水平計測装置5、5aからの信号で水平状態を復活するた
めにも作動する。
【0069】従って、ワイヤー緊張装置4、4a…におけ
るワイヤー巻取部101 のモーター107 を正回転させる
と、減速機109 で減速されてドラム104 が正回転し、適
宜長さのワイヤー105 を送り出し、テンション付与部10
3 及び制御BOX102 の信号でモーター107 を停止させ
ると共に、ブレーキ108 を作動させて、ドラム104 の回
転及びワイヤー105 の繰り出しを停止する。
【0070】又、図45、46に示し、後述する様に、
基端がワイヤー巻取部101 のドラム104 に巻き付けられ
ると共に、中間部がテンション付与部103 のローラー10
6 に掛けられたワイヤー105 の先端が屋根部Aの上昇で
引張された時に、ドラム104に送り出し方向である正回
転の外力が作用するが、ブレーキ108 の作用でドラム10
4 が回転不能であると共に、後述するテンション付与部
103 の作用でワイヤー105 は引張された状態のままで、
ワイヤー105 のドラム104 からの繰り出しは不可能と成
っている。
【0071】そして、図46(イ)に示す様に、ドラム
104 からの繰り出しが不可能なワイヤー105 に対する引
張作用に対して、ワイヤー105 の中間部を折曲状態でテ
ンション付与部103 のローラー106 に掛けていることに
より、図46(ロ)の矢印で示す様に、ワイヤー105 の
軸線方向の直交方向に対して、応力が発生し、即ち、テ
ンション付与部103 の先端方向に外力が作用する。
【0072】すると、テンション付与部103 のローラー
106 に対する外力は、図42、43に示す様に、調整箱
113 内のスプリング115 を圧縮して作動体114 を先端方
向に引っ張り出し、所定量進行した時に、近接センサー
118aが前進する作動体114 のピストン114bを検知してワ
イヤー105 の繰り出しの必要性を検知する。
【0073】そこで、図46(ハ)に示す様に、ワイヤ
ー巻取部101 におけるモーター107を正回転しワイヤー1
05 を繰り出すと、テンション付与部103 におけるスプ
リング115 の抗力で作動体114 は後退し、図42に示す
様に、近接センサー118 が後退するピストン114bを検知
し、ワイヤー105 の繰り出し完了を検知しモーター107
を停止させる。
【0074】尚、図示しないワイヤー105 の先端と屋根
部Aの間にワイヤー緊張装置4、4a…を取付けたものに
あっては、屋根部Aの上昇によるワイヤー引張力は作動
体114 の軸線方向に直接作用し、その後の作用はワイヤ
ー105 の中間部に取付けたものと同様である。
【0075】次に、屋根部Aの水平状態を確認する倒壊
防止装置2、2a…の水平計測装置5、5a(第1番目の実
施例)について説明すると、図51に示す様に、ベース
板140 の下面に複数のロータリーアジャスター141、141
a…が取付けられて、地面GL上で水平状態に設置され
ている。
【0076】そして、ベース板140 の中央部に角パイプ
の支柱142 を鉛直上方方向に固定すると共に、該支柱14
2 の上部に、図51、55に示す様に、四角状の保持部
143b、143cを有するクランプ143 、143aで、角パイプの
保持柱144 を鉛直上方方向に固定し、該保持柱144 とベ
ース板140 の間に基準計測空間145 を設定している。
【0077】そして、図51、54に示す様に、支柱14
2 の若干上方位置における保持柱144 の下端部に、四角
状の保持部146aを有したクランプ146 を一体化した下部
取付板147 を、一側方に突出状態で取付けている。
【0078】又、図51、52に示す様に、保持柱144
の上端部に、四角状の保持部148aを有したクランプ148
を一体化した上部取付板149 を、下部取付板147 と同一
方向に突出状態で取付け、更に上部取付板149 を他側方
に延出して、保持柱144 の上方部に上部第3取付板150
を設けている。
【0079】上記上部第3取付板150 の保持柱144 の対
向上方位置にはワイヤー挿通孔151を穿設すると共に、
上部第3取付板150 の他側方端部上方に支持台152 、枢
軸153 を介してワイヤーローラー154 を回転自在に設置
している。
【0080】又、図51に示す様に、ベース板140 上の
他側方に手巻作動式のウインチ155を設置し、該ウイン
チ155 のドラム156 に鉛直方向設定用の基準設定ワイヤ
ー157 の基端を巻装し、該基準設定ワイヤー157 の中間
部を上方部のワイヤーローラー154 に巻回し、又基準設
定ワイヤー157 の先端を、上部第3取付板150 のワイヤ
ー挿通孔151 及び保持柱144 を挿通させて基準計測空間
145 に配置している。
【0081】そして、ベース板140 上で保持柱144 の直
下位置に円錐状の基準分銅158 を固定すると共に、保持
柱144 内を下方に挿通させた基準設定ワイヤー157 の先
端に、基準分銅158 に上方側から対向する円錐状の設定
分銅159 を設け、上下対向の一対の基準分銅158 と設定
分銅159 の一致により、保持柱144 内を挿通させた基準
設定ワイヤー157 を鉛直方向に設定(確認)している
(図51、54、55参照)。
【0082】又、図51、52に示す様に、上部取付板
149 の先端部に、基準ワイヤー160の上端を取付具161
で固定すると共に、図51、54に示す様に、下部取付
板147 の先端部に横U字溝状の取付孔162 を設け、又図
51に示す様に、ベース板140 上にドラム163 を有する
手巻作動式のウインチ164 を設置し、基準ワイヤー160
の中間部を取付具161 の取付孔162 に挿通すると共に、
基準ワイヤー160 の基端部をドラム163 に巻回し張設し
ている。
【0083】そして、上部取付板149 に取付けた取付具
161 及び下部取付板147 に設けた取付孔162 の水平方向
位置は同一と成し、更にウインチ164 は取付具161 及び
取付孔162 より保持柱144 側に偏位させ、取付具161 及
び取付孔162 で保持した基準ワイヤー160 を基準設定ワ
イヤー157 又は保持柱144 と平行状態の鉛直方向に張設
している。
【0084】又、図51、53に示す様に、下部取付板
147 と上部取付板149 の間における基準ワイヤー160 に
対して検知板165 を設けており、該検知板165 は上下動
される屋根部Aに固定すると共に、検知板165 の先端部
に検知孔166 を開口し、該検知孔166 内に基準ワイヤー
160 を挿通させて、円形の検知孔166 で全方位の横ズレ
を検知可能としている。
【0085】又、図51、54に示す様に、ベース板14
0 上にワイヤー緊張装置4、4a…の制御BOX102 に接
続した水平計測装置5、5aの制御BOX167 を設置し、
該制御BOX167 の入力端子168 、168aに接続した配線
169 、169aを、ウインチ164が設置されたベース板140
及び検知板165 に夫々接続して制御回路170 を構成して
いる。
【0086】上記制御回路170 (タッチスイッチ)の構
成及び作用としては、入力端子168、168aをスイッチン
グ回路171 に接続し、基準ワイヤー160 と検知板165 の
接触により配線169 、169a及び入力端子168 、168aを介
してスイッチング回路171 に電流が流れた時に、ブザー
172 を鳴動させたり、ジャッキ装置1、1a…への停止信
号又はワイヤー緊張装置4、4a…の作動信号を出力させ
る様に成している。
【0087】尚、図51中、173 、174 は鉛直方向に立
設した保持柱144 の固定、傾斜、転倒防止用のクランプ
及びワイヤーであり、又図53に示す様に、屋根部Aと
検知板165 の間には絶縁体175 を介装している。
【0088】そして、水平計測装置5、5aの操作として
は、ウインチ155 の操作で一対の基準分銅158 と設定分
銅159 を非接触近接状態と成し、図示しない水準器を使
用してロータリーアジャスター141 、141a…を操作し
て、基準分銅158 と設定分銅159 を対向一致状態と成
し、保持柱144 を鉛直方向に調整立設する。
【0089】又、鉛直方向に調整された基準設定ワイヤ
ー157 (保持柱144 )に平行の基準ワイヤー160 に対し
て上下動する検知板165 において、検知板165 を取付け
る屋根部Aの水平状態が維持されず、横ズレした時に、
検知孔166 に挿通した基準ワイヤー160 は検知板165 と
接触し、制御BOX167 に対して電流が流れた時に制御
回路170 が作動して、その他の装置に信号を送出する。
【0090】尚、基準設定ワイヤー157 の基端はワイヤ
ーローラー154 を介してベース板140 に設けたウインチ
155 に巻回しているが、保持柱144 に挿通した基準設定
ワイヤー157 の上端は上部第3取付板150 に固定しても
良い。
【0091】又、基準ワイヤー160 の基端はベース板14
0 上に設けたウインチ164 に巻回しているが、基準ワイ
ヤー160 の基端は下部取付板147 に固定しても良い。
【0092】次に、高さ検出装置3、3a…について説明
すると、図47、48に示す様に、121 はベース板120
上に設置したワイヤー収納体であり、該ワイヤー収納体
121 内にセンサーワイヤー122 を巻き取るドラム123 を
回転自在に内蔵すると共に、該ドラム123 にセンサーワ
イヤー122 を巻き取る方向の回転力を付与すると共に、
ワイヤー収納体121 内にセンサーワイヤー122 の引き出
し量を検出するエンコーダ124 を内蔵している。
【0093】又、図47、48、50に示す様に、ベー
ス板120 上に設置した保持板125 に案内ローラー126 を
回転自在に取付け、ワイヤー収納体121 内から引き出さ
れるセンサーワイヤー122 の先端を、案内ローラー126
を介して折曲し、上方に指向させて屋根部Aの適宜個所
に取付けると共に、ジャッキ装置1、1a…の近傍に高さ
検出装置3、3a…を設置している。
【0094】尚、ワイヤー収納体121 と案内ローラー12
6 の間には、センサーワイヤー122の巻取調整部材127
を設置しており、その詳細としては、図49に示す様
に、保持板125 と平行で、保持板125 との間にセンサー
ワイヤー122 を挿通配置する位置に第2保持板128 を設
け、該第2保持板128 に固定したナット129 にネジ部を
有して進退自在と成した固定部材130 を保持板125 の対
向位置に取付け、保持板125 と固定部材130 でセンサー
ワイヤー122 の中間を挾持自在と成している。
【0095】尚、ジャッキ装置1、1a…、倒壊防止装置
2、2a…のワイヤー緊張装置4、4a…と水平計測装置
5、5a、及び高さ検出装置3、3a…において、夫々の作
動、作用は連繋させ、図示した制御BOX、検出機構以
外に全体の制御装置で、全体を管理する様に成してい
る。
【0096】次に本発明に係る建方工法について説明す
ると、先ず、図8(イ)に示す様に、ジャッキ装置1、
1a…において、ジャッキテーブル12を最下端位置と成
し、ジャッキテーブル12上の台座54、54a …上に押し上
げ支柱60における最上位の分割支柱61z を配置する。
【0097】又、倒壊防止装置2、2a…のワイヤー緊張
装置4、4a…において、図2に示す様に、モーター107
を正回転させてワイヤー105 を繰り出して、その先端を
押し上げ支柱60に固定し、その後モーター107 を逆回転
させてワイヤー105 の自重で垂れ下がらない、即ち、弛
みのない状態で直線状と成したワイヤー105 を傾斜状に
張る。
【0098】又、倒壊防止装置2、2a…の水平計測装置
5、5aにおいて、図51に示す様に、基準ワイヤー160
を検知孔166 内に挿通した検知板165 を屋根部Aに取付
ける。
【0099】又、高さ検出装置3、3a…において、図2
に示す様に、センサーワイヤー122を引き出して、その
先端を屋根部Aの適宜位置に取付け、ジャッキ装置1、
1a…、倒壊防止装置2、2a…のワイヤー緊張装置4、4a
…、水平計測装置5、5a及び高さ検出装置3、3a…(又
は第2高さ検出装置6)の制御を連動状態に設定する。
【0100】そして、全てのジャッキ装置1、1a…にお
ける主モーター24を始動させると、ウォーム減速機23を
介して送りネジ27は減速定速回転し、該送りネジ27にジ
ャッキテーブル12の送りナット49が噛合されているた
め、ジャッキテーブル12は定速で上昇し、最上位の分割
支柱61z は押し上げられ、該分割支柱61z 上の受承ネジ
65b は屋根部A下面のブラケット70を介して屋根部Aは
若干量定速上昇する。
【0101】屋根部Aの定速上昇中において、図32に
示す様に、分割支柱61z の固定棒63、63a …及び位置保
持バー68、68a …の上昇による接触により、ストッパー
腕86、86a …は上昇揺動し、固定棒63、63a …及び位置
保持バー68、68a …の上昇通過後にストッパー腕86、86
a …は下方揺動し、位置保持バー68、68a …の通過後
に、図8(ロ)及び図10(a)に示す総ストロークT
Sの最上昇位置でジャッキテーブル12の上昇を停止す
る。
【0102】逆に、図8(ロ)から(ハ)及び図10
(a)から(b)に示す固定ストロークKSの所定量だ
けジャッキテーブル12を降下させると、ストッパー腕8
6、86a…は原水平位置に復帰(図31参照)しているた
めに、該ストッパー腕86、86a…で押し上げ支柱60を図
8(ハ)及び図10(b)の位置で保持する(図31参
照)。
【0103】押し上げ支柱60の降下停止後も引き続い
て、図8(ハ)及び図10(b)に示す様に、ジャッキ
テーブル12を降下させて、初期の最下端位置まで降下さ
せ、ジャッキテーブル12を停止して最上位の分割支柱61
z の上昇設置を終了する。
【0104】尚、ジャッキテーブル12の上下動における
総ストロークTSは分割支柱61のストロークSと固定ス
トロークKSを合計したもの、又ストロークSは分割支
柱61のスパンSP、台座54、54a …の高さH1、嵌合突
部66、66a …の高さH2及び余裕αの間隔を合計したも
のである。
【0105】そして、最初の分割支柱61を配置し、上述
の作業と同様に、ジャッキ装置1、1a…における主モー
ター24の作動により、ジャッキテーブル12を上昇させ
て、図10(d)に示す様に、下方の分割支柱61は上方
の分割支柱61z に連結し、即ち、分割支柱61の嵌合部6
4、64a …に分割支柱61z の嵌合突部66、66a …が嵌合
して連結する。
【0106】そして、図35、36に示す様に、嵌合部
64、64a …と嵌合突部66、66a …の連結部に、嵌合ピン
74、第2嵌合ピン77を順次挿入し、更にリング78を回動
させて連結状態を強固な状態と成し、図9(ニ)、
(ホ)に示す様に、最初の分割支柱61を上昇させた後、
次の分割支柱61a を設置する。
【0107】以下、上記と同様に、ジャッキテーブル12
の上下動等により、第2、3…スパン用の分割支柱61、
61a …を設置、上昇させ、図3に示す様に、必要な上昇
量(総スパンTSP)だけ屋根部Aを上昇させた時に、
外壁材Eを突出基礎Cと屋根部Aの間に取付ける。
【0108】又、2階建以上の建屋Dにあっては、突出
基礎Cに設置した外壁材Eに対して、1階の外壁材Eと
略同様手順でハウスアップ作業を行う。
【0109】一方、ジャッキ装置1、1a…による屋根部
Aの持ち上げに際して、倒壊防止装置2、2a…のワイヤ
ー緊張装置4、4a…及び水平計測装置5、5aは次の様な
作用を発生し、持ち上げ上昇される屋根部Aの水平方向
の倒壊防止を行う。
【0110】即ち、地面GL上に設置したワイヤー緊張
装置4、4a…の多数のワイヤー105の先端を屋根部Aに
固定し、一部の瞬間的に緊張状態設定中のものを除い
て、図46(イ)に示す様に、ワイヤー105 を弛みの無
い状態の直線状、傾斜状に張設すると共に、屋根部Aは
少量ずつ定速度で上昇し、非回転状態のドラム104 に巻
き付けられ繰り出し不能状態で、且つテンション付与部
103 でテンションを付与されたワイヤー105 により、屋
根部Aは複数の水平方向に引張され、屋根部Aは倒壊を
阻止される。
【0111】そして、図46(ロ)に示す様に、屋根部
Aの上昇により、弛みの無い状態のワイヤー105 に引張
作用が継続して作用することにより、ワイヤー105 の中
間部はテンション付与部103 におけるローラー106 で折
曲状態と成っていると共に、スプリング115 で引張され
ていて、屋根部Aの上昇によりローラー106 が前進し、
屋根部Aに対する引張作用は継続維持される。
【0112】上記スプリング115 の作用によるワイヤー
105 の引張り状態において、複数のワイヤー緊張装置
4、4a…を順次作動させ、即ち、ワイヤー緊張装置4、
4a…のモーター107 を正回転させて、ワイヤー105 の最
大引張り状態(作動体114 の前進状態)を解消すると共
に、ワイヤー105 の最小引張り状態(作動体114 の後退
状態)を設定して弛みの無い状態を維持する。
【0113】尚、1個のジャッキ装置1、1a…に対して
2個のワイヤー緊張装置4、4a…を設置し、1個の区画
に対して夫々4個所を設置していることにより、ジャッ
キ装置1、1a…は常時定速で屋根部Aを上昇させること
に対して、ワイヤー緊張装置4、4a…は適宜ローテーシ
ョンで行う。
【0114】例えば、1個のジャッキ装置1、1a…に対
する2個のワイヤー緊張装置4、4a…を時間差を持って
行い、又4個所のワイヤー緊張装置4、4a…を順番に1
つずつ時間差を持って行うことにより、少なくとも、1
個所のジャッキ装置1、1a…に対して常時、ワイヤー10
5 による引張作用を付与すると共に、4個所のジャッキ
装置1、1a…に対して3個所の引張作用を付与する様に
行い、緊張状態設定中の1個のワイヤー緊張装置4、4a
…以外の大多数のワイヤー緊張装置4、4a…は緊張状態
であるために、屋根部Aの倒壊は防止される。
【0115】又、ジャッキ装置1、1a…及びワイヤー緊
張装置4、4a…の作動に対して、水平計測装置5、5a及
び高さ検出装置3、3a…(又は第2高さ検出装置6)は
屋根部Aの水平状態及び均等上昇状態を夫々検知、制御
する。
【0116】即ち、水平計測装置5、5aの作動にあって
は、屋根部Aの上昇中又は上昇完了時に、屋根部Aが鉛
直方向に上昇せず、所定量又は若干量の横ズレ、非水平
状態で屋根部Aが上昇した時に、屋根部Aの水平状態を
補正、復活、修正する。
【0117】例えば、屋根部Aの上昇中又は上昇完了時
にあっては、高さ検出装置3、3a…及びワイヤー緊張装
置4、4a…を活用しながらジャッキ装置1、1a…で屋根
部Aを鉛直方向に上昇させるが、複数のジャッキ装置
1、1a…が同期状態であるとしても屋根部Aを4ヵ所で
上昇させているために、又は風などの外的要因により、
又は分割上昇であるために、完全な水平状態を維持する
ことが困難であった。
【0118】即ち、微妙な非水平状態でも風圧等による
倒壊危険が存在したり、3〜5mの屋根部Aの上昇に対
し、屋根部Aと地組台Fの間に外壁材Eを設置するため
に、完全な(数mm以下の)鉛直方向の一致が必要なこ
とには対応が困難であった。
【0119】そこで、水平計測装置5、5aの設置により
基準ワイヤー160 と検知板165 が接触した時に、例えば
検知板165 の検知孔166 の半径(図示のものでは50m
m)以上の横ズレが発生した時に、タッチスイッチ式の
スイッチング回路171 の感応でジャッキ装置1、1a…の
作動を停止させる。
【0120】そして、2基設置した水平計測装置5、5a
において、基準ワイヤー160 と検知板165 の検知孔166
の位置関係により、検知板165 、即ち、屋根部Aの横ズ
レ方向を確認し、必要な方向のワイヤー緊張装置4、4a
…を作動させて、横ズレを修正、補正し(建て直し)、
上昇再開又は外壁材Eの設置を行う。
【0121】尚、図51の水平計測装置5、5aでは、屋
根部A及び検知板165 が基準ワイヤー160 に沿った略鉛
直方向に、実線から二点鎖線の状態に上昇し、外壁材E
を設置し、又2階建以上の時には、検知板165 を屋根部
Aから取り外し、新たに設置した外壁材Eの下端等に設
置し直す。
【0122】又、高さ検出装置3、3a…又は第2高さ検
出装置6の作動にあっては、例えば、何らかの原因で屋
根部Aの均等上昇が行われなかった場合に、高さ検出装
置3、3a…のエンコーダ124 又は第2高さ検出装置6の
エンコーダ136 で異常上昇を検出し、上昇量が少ない個
所に対して、ジャッキ装置1、1a…及びワイヤー緊張装
置4、4a…の作動を促したり、その他のものの作動を一
時的に停止して、屋根部Aの均等上昇を行う。
【0123】次に、屋根部Aの上昇完了後、外壁材Eを
構築した後に、押し上げ支柱60上端のブラケット70の固
定を解除した後におけるジャッキ装置1、1a…、倒壊防
止装置2、2a…のワイヤー緊張装置4、4a…、水平計測
装置5、5a及び高さ検出装置3、3a…の取り外しを説明
する。
【0124】ジャッキ装置1、1a…にあっては、図33
に示す様に、2個のもののストッパー腕86、86a …を、
例えば上方側に退避させて最上端まで上昇揺動させ、1
個のストッパー83、83a …のストッパー腕86、86a …を
一旦退避状態と成すと共に、分割支柱61、61a …を降下
させてストッパー腕86、86a …を復帰し、分割支柱61、
61a …の最下降時に上方側の分割支柱61、61a …を保持
する。
【0125】そして、分割支柱61、61a …の連結と逆の
順序で、ジャッキテーブル12と上方の分割支柱61、61a
…の間に配置されている下方の分割支柱61、61a …を取
り外し、その後、上記手順で順次下方に降ろす。
【0126】尚、分割支柱61、61a …の上昇時は屋根部
Aを持ち上げるために、2個のストッパー83、83a …を
使用するが、分割支柱61、61a …の降下時には、分割支
柱61、61a …の自重だけであるため、1個のストッパー
83、83a …だけで荷重に耐えることが出来る。
【0127】又、倒壊防止装置2、2a…のワイヤー緊張
装置4、4a…にあっては、モーター107 の作動でワイヤ
ー105 を巻き取り、又水平計測装置5、5aにあっては、
検知板165 を屋根部Aから取り外し、又高さ検出装置
3、3a…にあっては、巻取調整部材127 でセンサーワイ
ヤー122 を固定した後、センサーワイヤー122 の先端を
取り外し、地上に全てのセンサーワイヤー122 を落下さ
せた後、巻取調整部材127 の調整を行いながらセンサー
ワイヤー122 をドラム123 に整然と巻き取る。
【0128】尚、ワイヤー緊張装置4、4a…は、屋根部
Aの押し上げを行うジャッキ装置1、1a…と共に使用さ
れ、実施例に示す様なジャッキ装置1、1a…にあって
は、分割支柱61、61a …を押し上げるだけでなく、分割
支柱61、61a …の追加設定及びその連結に際して、一時
的な停止状態(例えば、図9(ニ)の分割支柱61、61a
…の追加設定時)及び降下状態(図8(ロ)、(ハ)の固
定ストロークKS参照)も存在し、全体的な単調な押し
上げ以外の降下状態が複合されていても、近接センサー
118 、118aの検知及び全体管理の制御で屋根部Aの倒壊
防止を行う。
【0129】尚、上記実施例の他、建方工法の変更例を
説明すると、先ず、ジャッキ装置1、1a…にあっては、
その作動源を主モーター24と成しているが、電気作動式
以外の作動源でも良く、例えば、油圧式、空圧式、シリ
ンダー式その他のものでも良く、電気作動式とすること
により、通常の建築現場では、電源は存在するために、
ジャッキ装置1、1a…の設置、作動を容易にすることが
出来ると云う利点がある。
【0130】又、ジャッキ装置1、1a…における上昇量
設定を分割したものと成しているが、かかる形式にも限
定されず、一度に全体上昇量を上昇させるものでも良
く、又送りネジ27と送りナット49によりジャッキテーブ
ル12を上昇させているが、これらの変更も勿論可能であ
り、パンタグラフ式その他の形式でも良い。
【0131】
【発明の効果】要するに本発明は、ベース板140 上に基
準計測空間145 を形成して保持柱144を垂直に立設し、
保持柱144 の下方部及び上方部に下部取付板147 及び上
部取付板149 を同一方向に突出し、保持柱144 に平行と
成した基準ワイヤー160 を下部取付板147 と上部取付板
149 の間に張設し、基準ワイヤー160 に対して近接位置
に上下動する屋根部Aに取付けられ、基準ワイヤー160
に対する水平位置を計測する検知板165 を設置したの
で、屋根部Aの上昇中はワイヤー緊張装置4、4a…の作
用で、建て直し必要の検知は水平計測装置5、5aの作用
で、又建て直し必要時はワイヤー緊張装置4、4a…の作
用で夫々行って、安全に屋根部Aのジャッキアップを行
うことが出来、又水平計測装置5、5aの基本は、基準ワ
イヤー160 と屋根部Aに取付ける検知板165 だけで構成
することにより、簡易な装置で屋根部Aの上昇時におけ
る水平状態の検知を行って安全な作業を行うことが出来
る。
【0132】又、ベース板140 上における保持柱144 の
直下位置に基準分銅158 を設け、上部取付板149 に固定
した上部第3取付板150 に取付けた基準設定ワイヤー15
7 の中間部を保持柱144 内に挿通したので、半屋外であ
る屋根部Aの下部に設置される水平計測装置5、5aは無
風下ではないが、鉛直方向設定の基準設定ワイヤー157
は保持柱144 内であることにより、風の影響を排除して
鉛直方向の設定を行うことが出来、又基準設定ワイヤー
157 の先端に基準分銅158 と近接対向状態となる設定分
銅159 を取付けたので、簡易な基準分銅158 と設定分銅
159 の部材で鉛直方向の設定を行うことが出来る。
【0133】又、上部取付板149 に固定した上部第3取
付板150 にワイヤーローラー154 を回転自在に設けると
共に、ベース板140 上にウインチ155 を設け、又ベース
板140 上における保持柱144 の直下位置に基準分銅158
を設け、基準設定ワイヤー157 の基端をウインチ155 に
取付け、基準設定ワイヤー157 の中間部をワイヤーロー
ラー154 に巻回すると共に、保持柱144 内に挿通し、基
準設定ワイヤー157 の先端に基準分銅158 と近接対向状
態となる設定分銅159 を取付けたので、ベース板140 上
に取付けた基準分銅158 に近接状態で対向する設定分銅
159 の高さ位置をウインチ155 の操作で容易に行うこと
が出来、又基準設定ワイヤー157 の上端を上部第3取付
板150 に固定せず、地面GLでウインチ155 の操作で基
準設定ワイヤー157 の上端固定作業を行うことが出来
る。
【0134】又、ベース板140 の下にロータリーアジャ
スター141 、141a…を設置して、ベース板140 の水平度
調整を自在と成したので、基準ワイヤー160 の鉛直方向
の基本設定をロータリーアジャスター141 、141a…で簡
易に行うことが出来る。
【0135】又、保持柱144 は中空四角柱状と成し、又
保持柱144 に連結する下部取付板147 及び上部取付板14
9 のクランプ146 、148 における保持部146a、148aは保
持柱144 の外形と略同一形状と成したので、保持柱144
に対する下部取付板147 及び上部取付板149 の突出方向
の同一は、連結部材のクランプ146 、148 等の形状によ
り、自然に同一方向と成すことが出来る。
【0136】又、ベース板140 上に中空四角柱状の支柱
142 を垂直に立設し、該支柱142 の上端に保持柱144 の
下端をクランプ143 、143a…で固定し、保持部143b、14
3cは支柱142 及び保持柱144 の外形と略同一形状と成し
たので、保持柱144 の下方部に基準計測空間145 を形成
することが容易と成ると共に、支柱142 に対する保持柱
144 の位置も自然と設定され、基準分銅158 と保持柱14
4 から垂下する設定分銅159 の位置設定を容易に行うこ
とが出来る。
【0137】又、ベース板140 上にウインチ164 を設
け、上端を固定された基準ワイヤー160 の下端をウイン
チ164 に取付け、基準ワイヤー160 の中間部を下部取付
板147に掛止される様にしたので、基準ワイヤー160 は
張設状態と成すことが必要であることに対して、基準ワ
イヤー160 の上下端を張設することが困難であることを
ウインチ164 の作動で容易に行うことが出来る。
【0138】又、基準ワイヤーに対する検知板の位置検
知に際し、基準ワイヤーと検知板の接触で電流が通電す
る接触感知型のものと成したので、簡易なタッチスイッ
チで屋根部Aの非水平状態を感知することが出来、又検
知結果により即座に電気信号として制御装置に連絡する
ことが出来る。
【0139】又、検知板165 に検知孔166 を設けると共
に、検知孔166 内に基準ワイヤー160 を挿通配置し、検
知板165 の横方向移動で基準ワイヤー160 に接触した時
に電流が通電するものと成したので、検知板165 の移動
方向は水平面での全方向を検知することが出来る等その
実用的効果甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建方工法を説明する施工平面図で
ある。
【図2】図1の施工側面図である。
【図3】屋根部上昇時の施工側面図である。
【図4】建屋全体を示す概略施工平面図である。
【図5】ジャッキ装置の正面図である。
【図6】ジャッキ装置の側面図である。
【図7】図5のAーA断面図である。
【図8】ジャッキ装置における工程図である。
【図9】図8に続くジャッキ装置における工程図であ
る。
【図10】ジャッキ装置における分割支柱の接続を示す
説明図である。
【図11】ジャッキ装置におけるモーターベースの平面
図である。
【図12】図11の正面図である。
【図13】図11の右側面図である。
【図14】図12のBーB部分断面図である。
【図15】ジャッキ装置におけるガイドの平面図であ
る。
【図16】図15の要部正面図である。
【図17】図15の右側面図である。
【図18】図16のCーC断面図である。
【図19】図15より上部の一部省略平面図である。
【図20】ジャッキテーブルの平面図である。
【図21】図20における第2テーブル下面に沿った断
面図である。
【図22】図20の正面図である。
【図23】図20の右側面図である。
【図24】図22のDーD断面図である。
【図25】図22のEーE断面図である。
【図26】送りネジの上部の支持部の平面図である。
【図27】図26のFーF断面図である。
【図28】図15の要部拡大平面図である。
【図29】図28の部分正面図である。
【図30】図28の部分側面図である。
【図31】ストッパーのオートロック固定時を示す要部
拡大図である。
【図32】ストッパーのオートロック通過時を示す要部
拡大図である。
【図33】ストッパーの手動ロック通過時を示す要部拡
大図である。
【図34】ストッパーの一連の動作状態を示す要部拡大
図である。
【図35】上下の分割支柱の連結状態を示す要部拡大正
面図である。
【図36】図35の平面図である。
【図37】アンカーボルトを説明する3面図である。
【図38】ワイヤー緊張装置の平面図である。
【図39】図38の側面図である。
【図40】図38におけるテンション付与部の正面図で
ある。
【図41】テンション付与部の要部平面図である。
【図42】図41の部分断面正面図である。
【図43】図42の動作図である。
【図44】図41のGーG断面図である。
【図45】テンション付与状態を示す全体模式図であ
る。
【図46】テンション付与状態、過程を示す要部模式図
である。
【図47】高さ検出装置の正面図である。
【図48】図47の平面図である。
【図49】図47のHーH断面図である。
【図50】図47のIーI断面図である。
【図51】水平計測装置の正面図である。
【図52】図51のJーJ拡大矢視図である。
【図53】図51のKーK拡大断面図及びその正面拡大
断面図である。
【図54】図51のLーL拡大断面図である。
【図55】図51のMーM拡大断面図である。
【図56】水平計測装置の制御回路図である。
【符号の説明】
140 ベース板 141 、141a… ロータリーアジャスター 142 支柱 143 、143a… クランプ 143b、143c 保持部 144 保持柱 145 基準計測空間 146 クランプ 146a 保持部 147 下部取付板 148 クランプ 148a 保持部 149 上部取付板 150 上部第3取付板 154 ワイヤーローラー 155 ウインチ 157 基準設定ワイヤー 158 基準分銅 159 設定分銅 160 基準ワイヤー 164 ウインチ 165 検知板 166 検知孔 A 屋根部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース板上に基準計測空間を形成して保
    持柱を垂直に立設し、保持柱の下方部及び上方部に下部
    取付板及び上部取付板を同一方向に突出し、 保持柱に平行と成した基準ワイヤーを下部取付板と上部
    取付板の間に張設し、基準ワイヤーに対して近接位置に
    上下動する屋根部に取付けられ、基準ワイヤーに対する
    水平位置を計測する検知板を設置し、 ベース板上における保持柱の直下位置に基準分銅を設
    け、上部取付板に固定した上部第3取付板に取付けた基
    準設定ワイヤーの中間部を保持柱内に挿通し、基準設定
    ワイヤーの先端に基準分銅と近接対向状態となる設定分
    銅を取付けたことを特徴とする建方工法用の水平計測装
    置。
  2. 【請求項2】 上部取付板に固定した上部第3取付板に
    ワイヤーローラーを回転自在に設けると共に、ベース板
    上にウインチを設け、 又ベース板上における保持柱の直下位置に基準分銅を設
    け、基準設定ワイヤーの基端をウインチに取付け、基準
    設定ワイヤーの中間部をワイヤーローラーに巻回すると
    共に、保持柱内に挿通し、基準設定ワイヤーの先端に基
    準分銅と近接対向状態となる設定分銅を取付けたことを
    特徴とする請求項1の建方工法用の水平計測装置。
  3. 【請求項3】 ベース板の下にロータリーアジャスター
    を設置して、ベース板の水平度調整を自在と成したこと
    を特徴とする請求項1又は2の建方工法用の水平計測装
    置。
  4. 【請求項4】 保持柱は中空四角柱状と成し、又保持柱
    に連結する下部取付板及び上部取付板のクランプにおけ
    る保持部は保持柱の外形と略同一形状と成したことを特
    徴とする請求項1、2又は3の建方工法用の水平計測装
    置。
  5. 【請求項5】 ベース板上に中空四角柱状の支柱を垂直
    に立設し、該支柱の上端に保持柱の下端をクランプで固
    定し、保持部は支柱及び保持柱の外形と略同一形状と成
    したことを特徴とする請求項4の建方工法用の水平計測
    装置。
  6. 【請求項6】 ベース板上にウインチを設け、上端を固
    定された基準ワイヤーの下端をウインチに取付け、基準
    ワイヤーの中間部を下部取付板に掛止される様にしたこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の建方工法
    用の水平計測装置。
  7. 【請求項7】 基準ワイヤーに対する検知板の位置検知
    に際し、基準ワイヤーと検知板の接触で電流が通電する
    接触感知型のものと成したことを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5又は6の建方工法用の水平計測装置。
  8. 【請求項8】 検知板に検知孔を設けると共に、検知孔
    内に基準ワイヤーを挿通配置し、検知板の横方向移動で
    基準ワイヤーに接触した時に電流が通電するものと成し
    たことを特徴とする請求項7の建方工法用の水平計測装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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