JPH10184322A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JPH10184322A
JPH10184322A JP34409196A JP34409196A JPH10184322A JP H10184322 A JPH10184322 A JP H10184322A JP 34409196 A JP34409196 A JP 34409196A JP 34409196 A JP34409196 A JP 34409196A JP H10184322 A JPH10184322 A JP H10184322A
Authority
JP
Japan
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chamber
vane
passage
fluid
advance
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Pending
Application number
JP34409196A
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English (en)
Inventor
Kazumi Ogawa
和己 小川
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ベーンの先端摺動面と被摺動面間での摩擦
抵抗の増加を抑えながら、各ベーンの先端摺動面と被摺
動面間のシール力を上げること。 【解決手段】 内部ロータ20と外部ロータ30との間に形
成されベーンにより進角用室R1と遅角用室R2に二分され
る流体圧室Roと、進角用室R1に流体を給排する通路24
と、遅角用室R2に流体を給排する通路25とを備えた弁開
閉時期制御装置において、前記ベーンとこれのためのベ
ーン溝をそれぞれ一対としてベーン40a,40b間に容積変
化しない中間室R3が形成されるようにし、また進角用室
側ベーン溝21aの底部を進角用室R1に連通させ、遅角用
室側ベーン溝21bの底部を遅角用室R2に連通させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁装
置において排気弁又は吸気弁の開閉時期を制御するため
に使用される弁開閉時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弁開閉時期制御装置の一つとし
て、弁開閉用の回転軸に所定範囲で相対回転可能に外装
されクランクプーリからの回転動力が伝達される回転伝
達部材と、前記回転軸(カムシャフトとこれに一体的に
設けた内部ロータからなる)に設けたベーン溝に径方向
へ摺動可能に組付けられたベーンと、前記回転軸と前記
回転伝達部材との間に形成され前記ベーンによって進角
用室と遅角用室とに二分される流体圧室と、前記進角用
室に流体を給排する第1流体通路と、前記遅角用室に流
体を給排する第2流体通路とを備えたものがあり、例え
ば特開平1−92504号公報や実開平2−50105
号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した各公報に開示
されている弁開閉時期制御装置においては、流体圧室を
進角用室と遅角用室とに二分するベーンがベーン溝の底
部に収容したスプリングによってベーン溝から飛び出す
方向に付勢されていて、かかる構成により各ベーンの先
端摺動面が被摺動面に摺動可能に密着して進角用室と遅
角用室間のシールが得られるようになっている。
【0004】ところで、この構造では、進角用室又は遅
角用室の圧力が高くなると、その圧力が各ベーンの先端
摺動面に作用して各ベーンをスプリングに抗して押圧す
るため、各ベーンの先端摺動面と被摺動面間のシール力
が低下し、進角用室と遅角用室間にて流体が高圧側から
低圧側にリークして当該装置の作動を阻害するおそれが
ある。かかる問題は、スプリングのばね力(取付荷重)
を上げて各ベーンの先端摺動面と被摺動面間のシール力
を上げることにより解消し得るものの、この場合には各
ベーンの先端摺動面と被摺動面間での摩擦抵抗が増加し
て、当該装置の作動速度(相対回転速度)の低下或いは
接触部の摩耗等の問題が発生する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した相反
する問題に対処すべくなされたものであり、弁開閉用の
回転軸に所定範囲で相対回転可能に外装されクランクプ
ーリからの回転動力が伝達される回転伝達部材と、前記
回転軸又は前記回転伝達部材の一方に設けたベーン溝に
径方向へ摺動可能に組付けられたベーンと、前記回転軸
と前記回転伝達部材との間に形成され前記ベーンによっ
て進角用室と遅角用室とに二分される流体圧室と、前記
進角用室に流体を給排する第1流体通路と、前記遅角用
室に流体を給排する第2流体通路とを備えた弁開閉時期
制御装置において、前記ベーン溝とベーンをそれぞれ一
対としてこれらベーン間に容積変化しない中間室が形成
されるようにし、また前記進角用室側のベーン溝の底部
を前記進角用室に連通させるとともに、前記遅角用室側
のベーン溝の底部を前記遅角用室に連通させるようにし
たことに特徴がある。
【0006】この場合において、前記各ベーンの先端摺
動面側端部を回転方向にて曲面形状として、各ベーンの
先端摺動面の前記中間室側に前記中間室の流体圧が前記
各ベーン溝の底部に向けて作用する受圧面を形成すると
ともに、各ベーンの先端摺動面の前記進角用室側又は遅
角用室側に前記進角用室又は遅角用室の流体圧が前記各
ベーン溝の底部に向けて作用する受圧面を形成するこ
と、或いは前記進角用室側のベーン溝の底部を前記進角
用室に連通させる通路を前記第1流体通路で兼用すると
ともに、前記遅角用室側のベーン溝の底部を前記遅角用
室に連通させる通路を前記第2流体通路で兼用すること
が望ましい。
【0007】
【発明の作用・効果】本発明による弁開閉時期制御装置
においては、ベーン溝とベーンをそれぞれ一対としてこ
れらベーン間に容積変化しない中間室が形成されるよう
にし、また進角用室側のベーン溝の底部を前記進角用室
に連通させるとともに、遅角用室側のベーン溝の底部を
遅角用室に連通させたため、進角用室(又は遅角用室)
に流体が供給されるとともに遅角用室(又は進角用室)
から流体が排出されるときには、進角用室(又は遅角用
室)に供給される流体の圧力が進角用室(又は遅角用
室)側のベーン溝の底部にも付与されて、進角用室(又
は遅角用室)に供給される流体の圧力とこれより低圧の
中間室の圧力との差により、同ベーン溝に組付けられて
いるベーンがベーン溝から飛び出す方向に押圧される。
したがって、進角用室(又は遅角用室)側のベーンの先
端摺動面と被摺動面間のシール力が向上し、進角用室と
遅角用室間の良好なシール性を確保することができる。
【0008】また、このときには、進角用室(又は遅角
用室)側のベーンの先端摺動面の進角用室側(又は遅角
用室側)に進角用室(又は遅角用室)内の圧力が作用し
て同ベーンをベーン溝内に向けて押圧し、同ベーンの被
摺動面に対する過度な押しつけを抑制するため、各ベー
ンの先端摺動面が被摺動面に過度に押しつけられること
はなく、各ベーンの先端摺動面と被摺動面間での摩擦抵
抗の増加が抑えられて、当該装置の作動速度(相対回転
速度)の低下が抑制されるとともに摺動接触部での摩耗
等が抑制される。
【0009】また、本発明の実施に際して、各ベーンの
先端摺動面側端部を回転方向にて曲面形状として、各ベ
ーンの先端摺動面の前記中間室側に前記中間室の流体圧
が前記各ベーン溝の底部に向けて作用する受圧面を形成
するとともに、各ベーンの先端摺動面の前記進角用室側
又は遅角用室側に前記進角用室又は遅角用室の流体圧が
前記各ベーン溝の底部に向けて作用する受圧面を形成し
た場合には、上述した各作用がそれぞれ的確に得られ
て、進角用室と遅角用室間の良好なシール性を的確に確
保することができるとともに、当該装置の作動速度(相
対回転速度)の低下及び摺動接触部での摩耗等を的確に
抑制することができる。
【0010】また、本発明の実施に際して、進角用室側
のベーン溝の底部を進角用室に連通させる通路を第1流
体通路で兼用するとともに、遅角用室側のベーン溝の底
部を遅角用室に連通させる通路を第2流体通路で兼用し
た場合には、通路構成を簡素化できてコスト低減を図る
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1〜図3に示した本発明によ
る弁開閉時期制御装置は、当該内燃機関のシリンダヘッ
ド110に回転自在に支持されたカムシャフト10とこ
れの先端部に一体的に設けた内部ロータ20からなる弁
開閉用の回転軸と、この回転軸に所定範囲で相対回転可
能に外装された外部ロータ30、ベーン40a,40
b、ロックピン50及びタイミングプーリ60等回転伝
達部材によって構成されている。なお、タイミングプー
リ60には、周知のように、クランクプーリからタイミ
ングベルト(共に図示省略)を介して図2の反時計方向
に回転動力が伝達されるように構成されている。
【0012】カムシャフト10は、吸気弁又は排気弁
(図示省略)を開閉する周知のカム(図示省略)を有し
ていて、内部にはカムシャフト10の軸方向に延びる進
角通路11と遅角通路12が設けられている。進角通路
11は、径方向の通路13と環状の通路14と接続通路
72を介して切換弁100の接続ポート101に接続さ
れている。また、遅角通路12は、環状の通路15と接
続通路74を介して切換弁100の接続ポート102に
接続されている。
【0013】切換弁100は、ソレノイド103へ通電
することによってスプール104をスプリング105に
抗して図1の右方向へ移動できるものであり、非通電時
には当該内燃機関によって駆動されるオイルポンプ(図
示省略)に接続された供給ポート106が接続ポート1
01に連通するとともに、接続ポート102が排出ポー
ト107に連通するように、また通電時には供給ポート
106が接続ポート102に連通するとともに、接続ポ
ート101が排出ポート108に連通するように構成さ
れている。このため、ソレノイド103の非通電時には
進角通路11にオイルが供給され、通電時には遅角通路
12にオイルが供給される。
【0014】内部ロータ20は、中空状のボルト19に
よってカムシャフト10に一体的に固着されていて、4
対の各ベーン40a,40bをそれぞれ径方向へ摺動可
能に組付けるための4対のベーン溝21a,21bを有
するとともに、図2に示した状態、すなわちカムシャフ
ト10及び内部ロータ20と外部ロータ30の相対位相
が所定の位相で同期したときロックピン50の頭部51
が所定量嵌入して係合する受容孔22と、この受容孔2
2に進角通路11からオイルを給排する通路23と、各
ベーン40a,40bによって区画された進角用室R1
に進角通路11からオイルを給排する通路24と、各ベ
ーン40a,40bによって区画された遅角用室R2に
遅角通路12からオイルを給排する通路25を有してい
る。
【0015】外部ロータ30は、内部ロータ20の外周
に所定範囲で相対回転可能に組付けられていて、その両
側には側板81,82がシール部材83,84を介して
接合され、タイミングプーリ60とともにボルト85に
よって一体的に連結されている。側板81にはキャップ
86が液密的に組付けられていて、これによってカムシ
ャフト10の進角通路11と内部ロータ20の通路2
3,24を接続する通路87が形成されている。また、
外部ロータ30には、各ベーン40a,40bを収容し
各ベーン40a,40bによって容積変化する進角用室
R1及び遅角用室R2と容積変化しない中間室R3に区
画される流体圧室Roを内部ロータ20とによって形成
する凹所32が形成されるとともに、ロックピン50と
これを内部ロータ20に向けて付勢するスプリング91
を収容する退避孔33が外部ロータ30の径方向に形成
されている。なお、スプリング91はクリップ92によ
って抜け止めされたリテーナ93とロックピン50間に
介装されている。
【0016】各ベーン40a,40bは、図3に拡大し
て詳細に示したように、先端摺動面側端部が回転方向に
て曲面形状とされていて、各ベーン40aの先端摺動面
S1の図3右側には進角用室R1のオイル圧がベーン溝
21aの底部に向けて作用する受圧面S2が形成され図
3左側には中間室R3のオイル圧がベーン溝21aの底
部に向けて作用する受圧面S3が形成されており、また
各ベーン40bの先端摺動面S4の図3右側には中間室
R3のオイル圧がベーン溝21bの底部に向けて作用す
る受圧面S5が形成され図3左側には遅角用室R2のオ
イル圧がベーン溝21bの底部に向けて作用する受圧面
S6が形成されている。
【0017】また、各ベーン40a,40bは、各ベー
ン溝21a,21bの底部に収容したスプリング41
(図1参照)によって径外方に付勢されるとともに、各
ベーン溝21a,21bの底部に付与されるオイル圧に
よって径外方に付勢されるようになっていて、各ベーン
溝21aの底部には進角用室R1にオイルを給排する通
路24を通してオイル圧が付与されるとともに、各ベー
ン溝21bの底部には遅角用室R2にオイルを給排する
通路25を通してオイル圧が付与されるようになってい
る。スプリング41の取付荷重は、各ベーン40a,4
0bを各ベーン溝21a,21b内で摺動抵抗に抗して
径外方へ移動させるだけのものでよく、従来のスプリン
グの取付荷重に比して極めて小さいものであり、スプリ
ング41を無くして実施することも可能である。
【0018】上記のように構成した本実施形態の弁開閉
時期制御装置においては、図2に示した状態、すなわち
当該内燃機関が停止してオイルポンプが停止するととも
に切換弁100が図1に示した状態にあり、またロック
ピン50の頭部51が受容孔22に所定量嵌入して、最
遅角位置にて内部ロータ20と外部ロータ30の相対回
転を規制しているロック状態にて、当該内燃機関が始動
してオイルポンプが駆動されても、当該内燃機関の始動
と略同時に切換弁100のソレノイド103が通電され
ておれば、切換弁100からカムシャフト10の進角通
路11にはオイルが供給されず、弁開閉時期制御装置は
図2に示したロック状態に維持される。なお、当該内燃
機関の停止時に、退避孔33と受容孔22との位置が一
致していないことにより、ロックピン50が受容孔22
に嵌入できない場合であっても、内燃機関の始動時に進
角用室R1と遅角用室R2のオイル圧力が低いことによ
り、外部ロータ30及びタイミングプーリ60等が図2
の反時計方向に回転されて内部ロータ20及びベーン4
0a,40b等が遅角側に相対回転し、最遅角位置とな
ると同時にロックピン50がスプリング91によって押
動されて受容孔22に嵌入される。
【0019】また、当該内燃機関が駆動しオイルポンプ
が駆動されている状態にて、切換弁100のソレノイド
103が通電状態から非通電状態に切り替えられると、
切換弁100からカムシャフト10の進角通路11にオ
イルが供給されて、同オイルが通路87と各通路24を
通して各進角用室R1に供給されるとともに、通路87
から通路23を通して受容孔22に供給され、また各遅
角用室R2から各通路25と遅角通路12と切換弁10
0等を通してオイルが排出される。
【0020】このため、受容孔22に供給されるオイル
によってロックピン50がスプリング91に抗して押動
されて受容孔22から抜けでるとともに、各進角用室R
1に供給されるオイルによってカムシャフト10,内部
ロータ20及びベーン40a,40b等回転軸側部材が
外部ロータ30及びタイミングプーリ60等回転伝達部
材に対して図2の反時計方向に相対回転する。
【0021】上記した相対回転は各ベーン40bが外部
ロータ30の凹所32の端面に当接するまで得られ、こ
れによって当該装置が最遅角状態から最進角状態とされ
る。また、この最進角状態にて、切換弁100のソレノ
イド103が非通電状態から通電状態に切り替えられる
と、切換弁100からカムシャフト10の遅角通路12
にオイルが供給されて、同オイルが各通路25を通して
各遅角用室R2に供給されるとともに、各進角用室R1
から各通路24と進角通路11と切換弁100等を通し
てオイルが排出される。
【0022】このため、カムシャフト10,内部ロータ
20及びベーン40a,40b等回転軸側部材が外部ロ
ータ30及びタイミングプーリ60等回転伝達部材に対
して図2の時計方向に相対回転し、最進角状態から図2
に示した最遅角状態となる。このときには、退避孔33
と受容孔22との位置が一致したときにロックピン50
がスプリング91のばね付勢力で受容孔22に向けて移
動し、ロックピン50の頭部51が受容孔22に嵌入す
る。
【0023】ところで、上記実施形態においては、各流
体圧室Roに収容される各ベーン40a,40bとこれ
らのためのベーン溝21a,21bをそれぞれ一対とし
て、これら各ベーン40a,40b間に容積変化しない
中間室R3が形成されるようにし、また進角用室R1側
のベーン溝21aの底部を通路24を通して進角用室R
1に連通させるとともに、遅角用室R2側のベーン溝2
1bの底部を通路25を通して遅角用室R2に連通させ
たため、進角用室R1(又は遅角用室R2)に流体が供
給されるとともに遅角用室R2(又は進角用室R1)か
ら流体が排出されるときには、進角用室R1(又は遅角
用室R2)に供給されるオイルの圧力が進角用室R1
(又は遅角用室R2)側のベーン溝21a(又は21
b)の底部にも付与されて、進角用室R1(又は遅角用
室R2)に供給されるオイルの圧力とこれより低圧の中
間室R3の圧力との差により、同ベーン溝21a(又は
21b)に組付けられているベーン40a(又は40
b)がベーン溝21a(又は21b)から飛び出す方向
に押圧される。したがって、進角用室R1(又は遅角用
室R2)側のベーン40a(又は40b)の先端摺動面
S1(又はS4)と被摺動面So(外部ロータ30に形
成した凹所32の円弧面)間のシール力が向上し、進角
用室R1と遅角用室R2間の良好なシール性を確保する
ことができる。
【0024】また、このときには、進角用室R1(又は
遅角用室R2)側のベーン40a(又は40b)の先端
摺動面S1(又はS4)の進角用室R1(又は遅角用室
R2)側に進角用室R1(又は遅角用室R2)内の圧力
が作用して同ベーン40a(又は40b)をベーン溝2
1a(又は21b)内に向けて押圧し、同ベーン40a
(又は40b)の被摺動面Soに対する過度な押しつけ
を抑制するため、各ベーン40a,40bの先端摺動面
S1,S4が被摺動面Soに過度に押しつけられること
はなく、各ベーン40a,40bの先端摺動面S1,S
4と被摺動面So間での摩擦抵抗の増加が抑えられて、
当該装置の作動速度(相対回転速度)の低下が抑制され
るとともに摺動接触部での摩耗等が抑制される。
【0025】特に、本実施形態においては、各ベーン4
0a,40bの先端摺動面側端部を回転方向にて曲面形
状として、各ベーン40a,40bの先端摺動面S1,
S4の中間室R3側に中間室R3のオイル圧が各ベーン
溝21a,21bの底部に向けて作用する受圧面S3,
S5を形成するとともに、各ベーン40a(又は40
b)の先端摺動面S1(又はS4)の進角用室R1(又
は遅角用室R2)側に進角用室R1(又は遅角用室R
2)のオイル圧が各ベーン溝21a(又は21b)の底
部に向けて作用する受圧面S2(又はS6)を形成した
ため、上述した各作用がそれぞれ的確に得られて、進角
用室R1と遅角用室R2間の良好なシール性を的確に確
保することができるとともに、当該装置の作動速度(相
対回転速度)の低下及び摺動接触部での摩耗等を的確に
抑制することができる。
【0026】また、本実施形態においては、進角用室R
1側のベーン溝21aの底部を進角用室R1に連通させ
る通路を通路24で兼用するとともに、遅角用室R2側
のベーン溝21bの底部を遅角用室R2に連通させる通
路を通路25で兼用したため、通路構成を簡素化できて
コスト低減を図ることができる。
【0027】上記実施形態においては、内部ロータ20
にベーン40a,40bを取り付けるとともに、外部ロ
ータ30にロックピン50とスプリング91を収容して
実施したが、内部ロータにロックピンとスプリングを収
容するとともに、外部ロータにベーンを取り付けるよう
にして実施することも可能である。
【0028】また、上記実施形態においては、進角用室
R1が最小容積となる状態(図2の最遅角状態)にて外
部ロータ30に組付けたロックピン50の頭部51が内
部ロータ20の受容孔22に嵌入されるように構成した
が、遅角容室R2が最小容積となる状態(最進角状態)
にて外部ロータ30に組付けたロックピン50の頭部5
1が内部ロータ20の受容孔22に嵌入されるように構
成して実施することも可能である。
【0029】また、上記実施形態においては、外部ロー
タ30の退避孔33に収容されたロックピン50の一部
が、内部ロータ20の受容孔22に嵌入されることで、
外部ロータ30と内部ロータ20との相対回転を規制す
るロック機構を採用しているが、本発明はロック機構を
採用しない弁開閉時期制御装置にも同様に実施できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による弁開閉時期制御装置の一実施形
態を概略的に示す縦断側面図である。
【図2】 図1に示した内部ロータ、外部ロータ、ベー
ン、ロックピン、タイミングプーリ等の関係を示す部分
破断正面図である。
【図3】 図2に示したベーン部分の拡大図である。
【符号の説明】
10…カムシャフト、20…内部ロータ、21a,21
b…ベーン溝、22…受容孔、23…通路(第3流体通
路)、24…通路(第1流体通路)、25…通路(第2
流体通路)、30…外部ロータ、33…退避孔、40
a,40b…ベーン、50…ロックピン、51…頭部、
60…タイミングプーリ、91…スプリング、100…
切換弁、Ro…作動室(流体圧室)、R1…進角用室、
R2…遅角用室、R3…中間室、So…被摺動面、S
1,S4…先端摺動面、S2,S3,S5,S6…受圧
面。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁開閉用の回転軸に所定範囲で相対回転
    可能に外装されクランクプーリからの回転動力が伝達さ
    れる回転伝達部材と、前記回転軸又は前記回転伝達部材
    の一方に設けたベーン溝に径方向へ摺動可能に組付けら
    れたベーンと、前記回転軸と前記回転伝達部材との間に
    形成され前記ベーンによって進角用室と遅角用室とに二
    分される流体圧室と、前記進角用室に流体を給排する第
    1流体通路と、前記遅角用室に流体を給排する第2流体
    通路とを備えた弁開閉時期制御装置において、前記ベー
    ン溝とベーンをそれぞれ一対としてこれらベーン間に容
    積変化しない中間室が形成されるようにし、また前記進
    角用室側のベーン溝の底部を前記進角用室に連通させる
    とともに、前記遅角用室側のベーン溝の底部を前記遅角
    用室に連通させるようにしたことを特徴とする弁開閉時
    期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記各ベーンの先端摺動面側端部を回転
    方向にて曲面形状として、各ベーンの先端摺動面の前記
    中間室側に前記中間室の流体圧が前記各ベーン溝の底部
    に向けて作用する受圧面を形成するとともに、各ベーン
    の先端摺動面の前記進角用室側又は遅角用室側に前記進
    角用室又は遅角用室の流体圧が前記各ベーン溝の底部に
    向けて作用する受圧面を形成したことを特徴とする請求
    項1記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 【請求項3】 前記進角用室側のベーン溝の底部を前記
    進角用室に連通させる通路を前記第1流体通路で兼用す
    るとともに、前記遅角用室側のベーン溝の底部を前記遅
    角用室に連通させる通路を前記第2流体通路で兼用する
    ことを特徴とする請求項1記載の弁開閉時期制御装置。
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