JPH10183395A - 電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗装置及び水洗方法 - Google Patents

電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗装置及び水洗方法

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JPH10183395A
JPH10183395A JP8347339A JP34733996A JPH10183395A JP H10183395 A JPH10183395 A JP H10183395A JP 8347339 A JP8347339 A JP 8347339A JP 34733996 A JP34733996 A JP 34733996A JP H10183395 A JPH10183395 A JP H10183395A
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water
washing
electrolytic
cleaning
coated
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JP8347339A
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Yutaka Fukahara
豊 布花原
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電着塗装が施された被塗装物の水洗工程にお
いて、洗浄水中での微生物の繁殖を有効に抑制ないしは
防止することができる簡素でかつメンテナンスが容易な
手段を提供する。 【解決手段】 電着塗装が施された被塗装物1を水洗す
る水洗装置のスプレー水洗装置3においては、洗浄水貯
槽12内に貯留された洗浄水13を循環させる第1洗浄
水循環通路25に、構造が簡素でかつメンテナンスが容
易な第1電解殺菌装置26が介設され、該第1電解殺菌
装置26によって上記洗浄水に殺菌処理が施され、洗浄
水貯槽12内の洗浄水中での微生物の繁殖が抑制ないし
は防止される。また、ディップ水洗装置2のディップ水
洗槽7内の洗浄水8に対しても、第2電解殺菌装置28
によって同様の殺菌処理が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解殺菌装置を用
いて洗浄水に殺菌処理を施すようにした電着被塗装物の
水洗装置及び水洗方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電着塗装は、下塗り、中塗りさ
らには上塗りなどといった複数の塗装を施すべき導電性
の被塗装物、例えば自動車の車体の塗装における下塗り
(プライマー塗装)等に用いられる。そして、電着塗装
は、普通、被塗装物に表面処理が施された後において、
例えば次のような手法で行われる。すなわち、導電性材
料からなる被塗装物(例えば、自動車の車体)が、コン
ベアによって所定の経路に沿って搬送され、所定の位置
で電着槽内に保持されたカチオン系の電着塗料液に浸漬
される。そして、被塗装物に直流電源から負電圧が印加
される一方、電着槽内に配置された電極に上記直流電極
から正電圧が印加される。かくして、負電圧が印加され
た被塗装物の表面には、電着塗料液中の正電荷を帯びた
塗料コロイドが電着されて塗膜が形成される。
【0003】このように電着塗装が施された被塗装物
は、この後コンベアによって電着槽から槽外に取り出さ
れるが、被塗装物表面には若干の電着塗料液が付着して
いる。そこで、この電着塗料液を除去するために被塗装
物に対して水洗処理が施される。以下、図10を参照し
つつ、電着塗装が施された被塗装物に対する従来の水洗
処理手法を説明する。
【0004】図10に示すように、電着塗装が施された
被塗装物1は、コンベア(図示せず)によって基本的に
は矢印Aで示す方向に搬送されつつ、順に、ディップ水
洗装置2と、スプレー水洗装置3と、工水スプレー洗浄
装置5と、イオン交換水スプレー洗浄装置6とによって
洗浄され、その表面に付着している電着塗料液が除去さ
れるようになっている。
【0005】ディップ水洗装置2においては、被塗装物
1は適切な容量のディップ水洗槽7内に保持された洗浄
水8に浸漬されて洗浄される。ここで、ディップ水洗槽
7内の洗浄水8は、ポンプ10によって該循環通路9に
引き抜かれた後再びディップ水洗槽7に戻されるように
なっている。そして、循環通路9はその途中で2つに分
岐し、その一方には紫外線照射により洗浄水に殺菌処理
を施す紫外線殺菌装置11(UV)が介設されている。
【0006】スプレー水洗装置3においては、適切な容
量の洗浄水貯槽12内に貯留(保持)された洗浄水13
が、ポンプ15によって洗浄水供給通路14を介して洗
浄水スプレーノズル17に供給され、この洗浄水スプレ
ーノズル17から噴射された洗浄水が被塗装物1に吹き
付けられ、これにより被塗装物1が洗浄される。なお、
洗浄水供給通路14内の洗浄水の一部は洗浄水通路16
を介してディップ水洗槽7に供給される。ここで、洗浄
水スプレーノズル17から噴射されて被塗装物1を洗浄
した洗浄水は集水装置18によって集められ、洗浄水戻
り通路23を介して洗浄水貯槽12に戻される。
【0007】工水スプレー洗浄装置5においては、フレ
ッシュな工水(工業用水)が工水供給通路19を介して
工水スプレーノズル20に供給され、この工水スプレー
ノズル20から噴射された工水が被塗装物1に吹き付け
られ、これにより被塗装物1が洗浄される。また、イオ
ン交換水スプレー洗浄装置6においては、フレッシュな
イオン交換水がイオン交換水供給通路21を介してイオ
ン交換水スプレーノズル22に供給され、このイオン交
換水スプレーノズル22から噴射されたイオン交換水が
被塗装物1に吹き付けられ、これにより被塗装物1が洗
浄される。ここで、工水スプレーノズル20及びイオン
交換水スプレーノズル22から噴射されて被塗装物1を
洗浄した工水又はイオン交換水は、集水装置18によっ
て集められ、通路24を介して洗浄水貯槽12に案内さ
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電着
被塗装物の水洗装置において、被塗装物1は、ディップ
水洗装置2及びスプレー水洗装置3ではディップ水洗槽
7又は洗浄水貯槽12に貯留(保持)された洗浄水8、
13で洗浄されるが、このように貯留された洗浄水8、
13中では菌類(カビ)、細菌等の微生物が繁殖しやす
い。これらの微生物は主としてディップ水洗槽7あるい
は洗浄水貯槽12の内壁面に一群となって膜状に付着し
て生息するが、このような膜状の付着物(ぬめり)の一
部はしばしば内壁面から剥離されて、洗浄水中に浮遊す
るフロックとなる。そして、このようなフロックは電着
塗装が施された被塗装物1の塗膜に付着ないしは粘着す
る傾向があるが、フロックが被塗装物1の塗膜に付着す
ると、該フロックはこの後の工水スプレー洗浄装置5あ
るいはイオン交換水スプレー洗浄装置6での洗浄によっ
てもなかなか除去されず、そのまま次の塗装工程に持ち
込まれて不良塗膜を生じさせるおそれがある。
【0009】このため、例えば図10にも示されている
ように、従来の水洗装置においてはかかる微生物を死滅
させる(洗浄水に殺菌処理を施す)ために紫外線殺菌装
置11が設けられることが多い。しかしながら、ディッ
プ水洗槽7内の洗浄水8あるいは洗浄水貯槽12内の洗
浄水13はかなり濁っているので、該洗浄水8、13に
対して紫外線が照射されても、該紫外線の大半は濁り成
分によって吸収されてしまい、洗浄水8、13中の微生
物を効果的に死滅させることができないといった問題が
ある。
【0010】そこで、かかる微生物に対して殺菌力を有
する殺菌物質、例えばオゾン、塩素系殺菌剤(塩素ガ
ス、次亜塩素酸ソーダ等)を洗浄水8、13に添加して
微生物を死滅させるといった対応が考えられる。しかし
ながら、殺菌物質としてオゾンを用いる場合は、オゾン
発生装置の設置費あるいはそのランニングコストが非常
に高くなるといった問題が生じる。また、普通のオゾン
発生装置を用いた殺菌装置は処理量が比較的少ないの
で、処理量がかなり多い上記洗浄水8、13の殺菌処理
にはあまり適切ではない。他方、殺菌物質として塩素系
殺菌剤を用いる場合は、洗浄水8、13中に含まれる塩
素ないしは塩素イオンが被塗装物1の塗膜の膜質を低下
させるといった問題が生じる。
【0011】このように、現時点では、低コストでかつ
塗膜の膜質の低下を招かない適切な洗浄水8、13の殺
菌処理手法が見当たらないので、一般的には、水洗装置
を停止させた上で有機酸あるいは過酸化水素等を用いて
ディップ水洗槽7及び洗浄水貯槽12並びにこれらに付
属する配管その他の付属機器の清掃ないしは殺菌を行う
といった作業を定期的に(例えば、有機酸による清掃・
殺菌を年2回、過酸化水素による清掃・殺菌を年1回)
行うのが常道である。このため、清掃作業に多大な労力
と費用とを要するといった問題がある。さらには、環境
保全の見地から、該清掃作業で生じる有機酸、過酸化水
素等を含む廃液を処理しなければならないので、該廃液
処理にも労力あるいはコストがかかるといった問題があ
る。
【0012】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、電着塗装が施された被塗装
物の水洗工程において、洗浄水中での微生物の繁殖を有
効に抑制ないしは防止することができる安価でかつメン
テナンスが容易な手段を提供することを解決すべき課題
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
なされた本発明の第1の態様によれば、電着塗装が施さ
れた被塗装物を、ディップ洗浄槽内に保持された洗浄水
に浸漬して該被塗装物を洗浄するディップ水洗装置と、
該ディップ水洗装置で洗浄された被塗装物に対して洗浄
水貯槽内に保持された洗浄水を吹き付けて該被塗装物を
洗浄するスプレー水洗装置と、洗浄水貯槽内に保持され
た洗浄水に対して電解殺菌処理を施す電解殺菌装置とが
設けられていることを特徴とする、電解殺菌装置を用い
た電着被塗装物の水洗装置が提供される。
【0014】この水洗装置においては、スプレー水洗装
置では電解殺菌装置によって洗浄水に対して強力な殺菌
処理が施されるので、洗浄水貯槽内での微生物の繁殖が
効果的に抑制ないしは防止される。このため、被塗装物
の塗膜に微生物のフロックが付着するのが防止され、該
被塗装物の塗膜の膜質が高められる。ここで、電解殺菌
装置は、基本的には、洗浄水が流通する筒状部材内に、
該洗浄水の流れる方向に直流電圧が印加されて該方向に
分極する固定電極が配置されているといった簡素な構造
であるので、その設置費あるいはそのランニングコスト
は非常に少なくてすむ。また、電解殺菌装置は、何ら廃
液を排出しないので、そのメンテナンスが極めて容易で
ある。さらに、電解殺菌装置は、塩素あるいは塩素イオ
ンなどといった塗膜に悪影響を与える物質を使用しない
ので、被塗装物の塗膜の膜質が一層高められる。つま
り、実質的にメンテナンスフリーでかつ低コストで、ス
プレー水洗装置の洗浄水中での微生物の繁殖を効果的に
抑制ないしは防止することができる。
【0015】上記水洗装置においては、さらに、ディッ
プ洗浄槽内に保持された洗浄水に対して電解殺菌処理を
施すもう1つの電解殺菌装置が設けられているのが好ま
しい。このようにすれば、ディップ水洗装置とスプレー
水洗装置の両方で微生物の繁殖が効果的に抑制ないしは
防止されるので、被塗装物の塗膜に微生物のフロックが
付着するのが一層確実に防止され、被塗装物の塗膜の膜
質が一層高められる。
【0016】また、上記水洗装置においては、スプレー
水洗装置で洗浄された被塗装物に対して工水を吹き付け
て該被塗装物を洗浄する工水スプレー洗浄装置と、工水
スプレー洗浄装置で洗浄された被塗装物に対してイオン
交換水を吹き付けて該被塗装物を洗浄するイオン交換水
スプレー洗浄装置と、スプレー水洗装置、工水スプレー
洗浄装置及びイオン交換水スプレー洗浄装置で被塗装物
を洗浄した水を集めて洗浄水貯槽に案内する集水装置と
が設けられているのがより好ましい。このようにすれ
ば、工水スプレー洗浄装置及びイオン交換水スプレー洗
浄装置で使用された工水ないしはイオン交換水が、スプ
レー水洗装置で再利用されるので、水資源の有効利用が
図られるとともに、該水洗装置全体としての廃水排出量
が低減される。なお、このように工水あるいはイオン交
換水を再利用する場合、スプレー水洗装置の洗浄水貯槽
に持ち込まれる微生物の量は増加するが、これらの微生
物は電解殺菌装置によって効果的に死滅させられるの
で、洗浄水貯槽内での微生物の繁殖は問題なく抑制ない
しは防止される。
【0017】かつ、上記水洗装置においては、電解殺菌
装置が、洗浄水貯槽内又はディップ洗浄槽内に保持され
た洗浄水を引き抜いた後再び洗浄水貯槽又はディップ洗
浄槽に還流させる洗浄水循環通路に介設されているのが
さらに好ましい。このようにすれば、電解殺菌装置を連
続流通式とすることができ、殺菌処理を能率的に行うこ
とができる。また、電解殺菌装置の設置ないしはレイア
ウトが容易となる。
【0018】さらに、上記水洗装置においては、電解殺
菌装置が、洗浄水循環通路に引き抜かれた洗浄水が流通
する筒状部材内に、該洗浄水の流れる方向に直流電圧が
印加されて該方向に分極する複数の固定電極が該方向に
直列に配置されてなる複極型固定床電解殺菌装置である
のがなお一層好ましい。このようにすれば、洗浄水が電
解殺菌装置の筒状部材内を流通する際に複数の固定電極
によって繰り返し殺菌処理が施されるので、洗浄水貯槽
内での微生物の繁殖を極めて効果的に抑制ないしは防止
することができる。
【0019】本発明の第2の態様によれば、電着塗装が
施された被塗装物をディップ洗浄槽内に保持された洗浄
水に浸漬して該被塗装物にディップ洗浄を施し、洗浄水
貯槽に保持された洗浄水をディップ洗浄が施された被塗
装物に吹き付けて、該被塗装物にスプレー洗浄を施す一
方、洗浄水貯槽内に保持された洗浄水に対して電解殺菌
装置を用いて電解殺菌処理を施すようにしたことを特徴
とする、電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗方法
が提供される。
【0020】この水洗方法においては、電解殺菌装置に
よって洗浄水に対して強力な殺菌処理が施されるので、
洗浄水貯槽内での微生物の繁殖が効果的に抑制ないしは
防止される。このため、被塗装物の塗膜に微生物のフロ
ックが付着するのが防止され、該被塗装物の塗膜の膜質
が高められる。ここで、電解殺菌装置は、基本的には、
洗浄水が流通する筒状部材内に、該洗浄水の流れる方向
に直流電圧が印加されて該方向に分極する固定電極が配
置されているといった簡素な構造であるので、その設置
費あるいはそのランニングコストは非常に少なくてす
む。また、電解殺菌装置は何ら廃液を排出しないので、
そのメンテナンスが極めて容易である。さらに、電解殺
菌装置は、塩素ないしは塩素イオンなどといった塗膜に
悪影響を与える物質を使用しないので、被塗装物の塗膜
の膜質が一層高められる。つまり、実質的にメンテナン
スフリーでかつ低コストで、スプレー洗浄工程で洗浄水
中の微生物の繁殖を効果的に抑制ないしは防止すること
ができる。
【0021】上記水洗方法においては、さらに、ディッ
プ洗浄槽内に保持された洗浄水に対して電解殺菌処理を
施すようにするのが好ましい。このようにすれば、ディ
ップ洗浄工程とスプレー洗浄工程の両方で微生物の繁殖
が効果的に抑制ないしは防止されるので、被塗装物の塗
膜に微生物のフロックが付着するのが一層確実に防止さ
れ、被塗装物の塗膜の膜質が一層高められる。
【0022】また、上記水洗方法においては、スプレー
洗浄が施された被塗装物に工水を吹き付けて該被塗装物
に工水スプレー洗浄を施し、工水スプレー洗浄が施され
た被塗装物にイオン交換水を吹き付けて該被塗装物にイ
オン交換水スプレー洗浄を施す一方、スプレー洗浄、工
水スプレー洗浄及びイオン交換水スプレー洗浄で被塗装
物を洗浄した洗浄水を集めて洗浄水貯槽に案内するのが
好ましい。このようにすれば、工水スプレー洗浄工程及
びイオン交換水スプレー洗浄工程で使用された工水ない
しはイオン交換水がスプレー洗浄工程で再利用されるの
で、水資源の有効利用が図られるとともに、水洗工程全
体としての廃水排出量が低減される。
【0023】さらに、上記水洗方法においては、電解殺
菌処理を、洗浄水貯槽内又はディップ洗浄槽内から引き
抜かれた洗浄水に対して施し、該洗浄水を再び洗浄水貯
槽又はディップ洗浄槽に還流させるのが好ましい。この
ようにすれば、電解殺菌装置を連続流通式とすることが
できるので、殺菌処理を能率的に行うことができる。ま
た、電解殺菌装置の設置ないしはレイアウトが容易とな
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。図1は本発明にかかる水洗装置の構成を
示す模式図であるが、この図1に示す水洗装置の基本的
な部分は、図10に示す前記従来の水洗装置と共通であ
る。そこで、説明の重複を避けるため、図1中において
図10に示す従来の水洗装置と共通の部材には図10の
場合と同一の参照番号を付し、以下ではこれらの説明を
基本的には省略することにする。
【0025】ただし、図1に示す本発明にかかる水洗装
置では、後で説明するように第1、第2電解殺菌装置2
6、28によって洗浄水に対して効果的に殺菌処理が施
されるので、図10に示す従来の水洗装置におけるよう
な紫外線殺菌装置11とその付属機器(循環通路9、ポ
ンプ10)は設けられていない。しかしながら、例えば
図10に示すような既設の水洗装置に電解殺菌装置を付
設して本発明にかかる水洗装置とするような場合は、紫
外線殺菌装置11とその付属機器をそのまま残しておい
てもよい。
【0026】図1に示すように、本発明にかかる水洗装
置には、一端が洗浄水貯槽12の底部で該洗浄水貯槽内
と連通する一方、他端が洗浄水貯槽12の上方で該洗浄
水貯槽内に向かって下向きに開口する第1洗浄水循環通
路25が設けられ、この第1洗浄水循環通路25には複
極型固定床式の第1電解殺菌装置26が介設されてい
る。ここで、洗浄水貯槽12内に貯留された洗浄水13
は、第1電解殺菌装置26に設けられた循環ポンプ30
(図2参照)の作用により、連続的に第1洗浄水循環通
路25に引き抜かれ、該第1洗浄水循環通路内を流通さ
せられた後、再び洗浄水貯槽12に戻される。
【0027】さらに、この水洗装置には、一端がディッ
プ水洗槽7の底部で該ディップ水洗槽内と連通する一
方、他端がディップ水洗槽7の上部側壁で該ディップ水
洗槽内と連通する第2洗浄水循環通路27が設けられ、
この第2洗浄水循環通路27には複極型固定床式の第2
電解殺菌装置28が介設されている。ここで、ディップ
水洗槽7内に保持された洗浄水8は、第2電解殺菌装置
28に設けられた循環ポンプ30(図2参照)の作用に
より、連続的に第2洗浄水循環通路27に引き抜かれ、
該第2洗浄水循環通路内を流通させられた後、再びディ
ップ水洗槽7に戻される。
【0028】以下、第1電解殺菌装置26について具体
的に説明する。なお、第2電解殺菌装置28は、容量は
異なるもののその基本構造は第1電解殺菌装置26と同
様であるので、その説明を省略する。図2に示すよう
に、第1電解殺菌装置26には、洗浄水の流れ方向にみ
て上流側から順に、第1洗浄水循環通路25内に洗浄水
の連続的な流れを生じさせる循環ポンプ30と、任意に
第1洗浄水循環通路25を閉止することができるバルブ
31と、洗浄水中の浮遊物を除去する上流側濾過器32
と、第1洗浄水循環通路25内を流れる洗浄水の流量を
制御する流量制御器33と、洗浄水中の菌類、細菌等の
微生物を死滅させる(洗浄水に殺菌処理を施す)複極型
固定床式の電解槽34と、微生物の死骸を除去する下流
側濾過器35とが設けられている。
【0029】電解槽34においては、中空円柱状の筒状
部材40の中空部に、多孔性のグラファイトからなる複
数(図2に示す例では5個)の固定電極41が、筒状部
材軸線方向すなわち洗浄水流れ方向に直列にスペーサ4
2をはさんで積層配置されている。そして、筒状部材4
0の中空部内において、最も上側に位置する固定電極4
1のやや上方には陰極板44が配置される一方、最も下
側に位置する固定電極41のやや下方には陽極板45が
配置されている。ここで、陰極板44はマイナス側導線
46を介して直流電源48のマイナス側出力端子に電気
的に接続され、他方陽極板45はプラス側導線47を介
して直流電源48のプラス側出力端子に電気的に接続さ
れている。
【0030】なお、最も上側の固定電極41と陰極板4
4の間と、最も下側の固定電極41と陽極板45の間と
にも、それぞれスペーサ42が配置されている。そし
て、筒状部材40の下端部には、洗浄水入口通路49を
介してその上流側の第1洗浄水循環通路25から洗浄水
が流入し、この洗浄水は筒状部材40内を流通して、筒
状部材40の上端部から洗浄水出口通路51を介してそ
の下流側の第1洗浄水循環通路25に流出する。なお、
洗浄水入口通路49内の洗浄水は単電極50を介してア
ースされ、他方洗浄水出口通路51内の洗浄水は単電極
52を介してアースされている。
【0031】この電解槽34内においては、電解反応に
より洗浄水に対して殺菌処理が施される(微生物が死滅
させられる)が、以下図3及び図4を参照しつつ、電解
槽34内における殺菌メカニズムについて説明する。な
お、図3においては、図面を見やすくするため、固定電
極41は3個しか記載していない。図3に示すように、
電解槽34においては、筒状部材40内を洗浄水が上向
きに流通しているときに、陰極板44に負電圧が印加さ
れる一方、陽極板45に正電圧が印加され、これにより
各固定電極41は筒状部材軸線方向すなわち洗浄水流れ
方向に分極する。このとき各固定電極41の上端部付近
がプラスに分極する一方、下端部付近がマイナスに分極
する。なお、以下では便宜上、固定電極41のプラスに
分極した部分を「プラス分極部」といい、マイナスに分
極した部分を「マイナス分極部」という。図3及び図4
において、固定電極41のプラス分極部には「+」印が
記載され、マイナス分極部には「−」印が記載されてい
る。
【0032】ここで、洗浄水が固定電極41内の空隙部
を通過する際、洗浄水中の微生物がプラス分極部に接触
すると、微生物とプラス分極部との間で電子移動反応が
生じ、該微生物が感電状態となって死滅する。このよう
にして、洗浄水中の微生物が効果的に死滅させられる。
そして、この電解槽34においては、複数の固定電極4
1が洗浄水流れ方向に直列に配置されているので、洗浄
水中の微生物がプラス分極部に接触する確率が高くな
り、該電解槽34の殺菌作用が非常に高くなる。
【0033】ところで、図4に示すように、各固定電極
41の周囲の洗浄水中において、マイナス分極部近傍で
は水素イオン(H+)がマイナス分極部から電子を付与
されて水素分子(H2)となり、他方プラス分極部近傍
では水酸化物イオン(OH-)がプラス分極部に電子を
放出して酸素分子(O2)及び水(H2O)となる。この
場合、グラファイトのみからなる従来の固定電極では発
生期の酸素原子(O)によってその表面が酸化されて損
傷されるといった問題が生じていた。しかしながら、こ
の電解槽34においては、固定電極41の上端面(プラ
ス分極部側端面)の一部に金属電極55を取り付けて、
グラファイトの酸化・損傷を防止するようにしている。
この場合、微生物に対する殺菌処理は固定電極41(グ
ラファイト)のプラス分極部で行われ、水酸化物イオン
の電子放出すなわち酸素及び水の生成は金属電極55で
行われる。
【0034】この電解槽34の殺菌機能を左右する最も
重要な因子は、筒状部材40への通水特性と固定電極4
1への通電特性とであるが、以下通水特性及び通電特性
を設定する上において留意すべき事項について説明す
る。まず、通水特性について説明する。電解槽34にお
いて通水量(洗浄水の流量)が多いと、洗浄水の電解槽
内での滞留時間が短くなり、このため洗浄水中の微生物
がプラス分極部に接触する確率が低くなり該電解槽34
の殺菌作用が低下する。他方、通水量が少ないと単位時
間あたりの洗浄水の処理量が少なくなり、その結果洗浄
水貯槽12に貯留されている洗浄水全体としての殺菌効
果が低下する。
【0035】そこで、実験等により例えば図5に示すよ
うな、微生物の初期菌数(個/ml)と増殖菌数(個/ml
/時)と通水量(t/時)の間の相関関係を求めてお
き、該相関関係に従って、所望の殺菌効果が得られるよ
うに通水量を設定するのが好ましい。なお、図5に示す
例では、通水量は、洗浄水貯槽12内の洗浄水が1時間
に電解槽34を何回循環するかで定義される循環回数
(通水量/洗浄水総量)であらわされている。例えば、
図5に示すような相関関係を前提とすれば、洗浄水中の
初期菌数が500個/mlである場合において、増殖菌数
を30個/ml/時に設定すると、矢印X1、X2、X3
示すような手順により、最適な通水量(循環回数)はお
よそ0.2回/時となる。
【0036】次に、通電特性について説明する。電解槽
34の殺菌力を高めるには、固定電極41に十分に高い
電解電圧を印加するとともに、固定電極41内に十分な
電流密度で電解電流を流す必要がある。ここで、電解電
圧及び電流密度は、洗浄水の電気伝導度及び電極間距離
によって左右される。したがって、原理的には、所望の
電解電圧及び電流密度が得られるように、洗浄水の電気
伝導度と電極間距離とを調節すればよいことになる。
【0037】そこで、実験等により、例えば図6及び図
7に示すような、電解電圧(V)と電流密度(A/d
m2)と洗浄水の電気伝導度(μs/cm)と電極間距離
(mm)の間の相関関係を求めておき、該相関関係に従っ
て、所望の電解電圧及び電流密度が得られるように洗浄
水の電気伝導度と電極間距離とを設定するのが好まし
い。しかしながら、この場合、電極間距離は自由に調節
することができるが、洗浄水の電気伝導度を調節するの
は、不可能とまではいえないもののかなり困難なことで
ある。したがって、実際には、洗浄水の電気伝導度に応
じて電極間距離のみを調節するといった対応をとらざる
をえないことが多いものと思われる。
【0038】以下、図1に示す水洗装置に設置された第
1電解殺菌装置26及び第2電解殺菌装置28につい
て、その殺菌効果を実測した結果について説明する。こ
の水洗装置において、両電解殺菌装置26、28の運転
を停止した状態における洗浄水、すなわち図10に示す
ような従来の水洗装置における洗浄水について生菌数検
査を行った結果を次に示す。なお、イオン交換水使用量
は19t/日である。
【0039】 (生菌数検査結果) 一般生菌[個/ml] カビ酵母[個/ml] 1.ディップ水洗槽内洗浄水 11000 30 2.スプレー水洗装置の排水 4800 18 3.洗浄水貯槽内の洗浄水 2500 45 4.工水スプレー排水 0 0 5.イオン交換水スプレー排水 1 0
【0040】ここで、生菌数の測定は、一般に知られて
いる普通の手法、例えばスリーエムヘルスケア株式会社
製のペトリフィルム(米国スリーエム社の商標)からな
る培地を用いて、培養条件を一般生菌については35°
C×48Hrとし、カビ酵母については25°C×96
Hrとして、フィルムのコロニー数が25〜250とな
るようにサンプルを希釈して、一般生菌あるいはカビ酵
母を培養してその数を計測するといった手法で行った。
【0041】上記生菌数検査結果によれば、洗浄水貯槽
12に流入する工水スプレー排水あるいはイオン交換水
スプレー排水の生菌数が非常に少ないのにもかかわら
ず、洗浄水貯槽12内の洗浄水の生菌数が非常に多くな
っている。これは、イオン交換水においては、イオン交
換により微生物の繁殖を抑制するイオン(例えば、塩化
物イオン)が完全に取り除かれているので、洗浄水貯槽
12内では微生物が繁殖しやすい環境となっているから
である。なお、洗浄水貯槽12内の洗浄水には、直径が
1mm程度のフロックが数個含まれていた。
【0042】図8に、このような状態から第1電解殺菌
装置26のみ運転を開始し、洗浄水貯槽12内の洗浄水
中の生菌数を経時的に測定した結果を示す。なお、第1
電解殺菌装置26の運転条件等は次のとおりである。
【0043】(第1電解殺菌装置の運転条件等) 1.洗浄水貯槽の洗浄水貯留量 ; 3t 2.上記洗浄水の初期生菌数 ; 2500個/ml 3.上記洗浄水の菌増加係数 ; 0.1 4.電解槽の洗浄水処理流量 ; 6t/Hr 5.電解殺菌装置の制菌率 ; 0.6 6.上記洗浄水の循環時間 ; 24Hr 7.洗浄水貯槽への出入水量 ; 1.33t/Hr 8.洗浄水貯槽の入水の生菌数 ; 1329個/ml 9.洗浄水の総循環時間 ; 24Hr
【0044】図8に示すように、第1電解殺菌装置26
の運転開始時には2500個/mlであった生菌数が、運
転開始後約3〜4時間で400個/mlに減少し、これ以
降は生菌数はほぼ400個/mlで一定となっており、第
1電解殺菌装置26によって洗浄水貯槽12内の洗浄水
の微生物の繁殖が効果的に抑制ないしは防止されている
ことがわかる。なお、上記の処理条件ないしは処理形態
は単なる例示であって、第1電解殺菌装置26の仕様な
いしは運転条件を、その制菌率が0.6よりも高くなる
ように設定することにより、洗浄水の生菌数をさらに減
少させることができるのはもちろんである。
【0045】図9に、両電解殺菌装置26、28が停止
された前記の状態から第2電解殺菌装置28のみ運転を
開始し(第1電解殺菌装置26は停止したまま)、ディ
ップ水洗槽7内の洗浄水中の生菌数を経時的に測定した
結果を示す。なお、第2電解殺菌装置28の運転条件等
は次のとおりである。
【0046】(第2電解殺菌装置の運転条件等) 1.ディップ水洗槽洗浄水保持量 ; 53t 2.上記洗浄水の初期生菌数 ; 11000個/ml 3.上記洗浄水の菌増加係数 ; 0.1 4.電解槽の洗浄水処理流量 ; 36t/Hr 5.電解殺菌装置の制菌率 ; 0.6 6.上記洗浄水の循環時間 ; 24Hr 7.洗浄水貯槽への出入水量 ; 1.18t/Hr 8.洗浄水貯槽の入水の生菌数 ; 2500個/ml 9.洗浄水の総循環時間 ; 24Hr
【0047】図9に示すように、第2電解殺菌装置28
の運転開始時には11000個/mlであった生菌数が、
運転開始後約4時間で3000個/mlに減少し、16
時間後にはほぼ0となっており、第2電解殺菌装置28
によってディップ水洗槽7内の洗浄水中の微生物の繁殖
が効果的に抑制ないしは防止されていることがわかる。
この結果から、実際の被塗装物1の定常的・連続的な水
洗処理においては、ディップ水洗槽7内の微生物をほぼ
完全に死滅させることができるものと思われる。なお、
上記の処理条件ないしは処理形態は単なる例示であっ
て、第2電解殺菌装置28の仕様ないしは運転条件を、
その制菌率が0.6よりも高くなるように設定すること
により、洗浄水中の微生物をより完全に死滅させること
ができるのはもちろんである。
【0048】上記の生菌数の測定においては、第1電解
殺菌装置26及び第2電解殺菌装置28のいずれか一方
のみを運転してデータを採取しているが、水洗装置の実
際の運転においては、これらの電解殺菌装置26、28
を両方とも運転することになるので、さらに高い殺菌効
果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる電着被塗装物の水洗装置の構
成を示す模式図である。
【図2】 図1に示す水洗装置に設けられた電解殺菌装
置の構成を示す模式図である。
【図3】 図2に示す電解殺菌装置の電解槽の概略の立
面断面を示す模式図である。
【図4】 電解槽内の固定電極まわりの洗浄水中でのイ
オンの挙動を示す図である。
【図5】 初期生菌数と増殖菌数と通水量の間の相関関
係を示すグラフである。
【図6】 電解電圧と電流密度と洗浄水と電気伝導度と
電極間距離の間の相関関係を示すグラフである。
【図7】 電解電圧と電流密度と電極間距離の間の相関
関係を示すグラフである。
【図8】 第1電解殺菌装置のみを運転した場合におけ
る、洗浄水貯槽内の洗浄水中の生菌数の経時変化を示す
グラフである。
【図9】 第2電解殺菌装置のみを運転した場合におけ
る、ディップ水洗槽内の洗浄水中の生菌数の経時変化を
示すグラフである。
【図10】 従来の電着被塗装物の水洗装置の構成を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 被塗装物、2 ディップ水洗装置、3 スプレー水
洗装置、5 工水スプレー洗浄装置、6 イオン交換水
スプレー洗浄装置、7 ディップ水洗槽、8洗浄水、9
循環通路、10 ポンプ、11 紫外線殺菌装置、1
2 洗浄水貯槽、13 洗浄水、14 洗浄水供給通
路、15 ポンプ、16 洗浄水通路、17 洗浄水ス
プレーノズル、18 集水装置、19 工水供給通路、
20 工水スプレーノズル、21 イオン交換水供給通
路、22 イオン交換水ノズル、23 洗浄水戻り通
路、24 通路、25 第1洗浄水循環通路、26 第
1電解殺菌装置、27 第2洗浄水循環通路、28 第
2電解殺菌装置、30 循環ポンプ、31 バルブ、3
2 上流側濾過器、33 流量制御器、34 電解槽、
35 下流側濾過器、40 筒状部材、41 固定電
極、42 スペーサ、44 負電極、45 正電極、4
6 マイナス側導線、47 プラス側導線、48直流電
源、49 洗浄水入口通路、50 単電極、51 洗浄
水出口通路、52 単電極、55 金属電極。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着塗装が施された被塗装物を、ディッ
    プ洗浄槽内に保持された洗浄水に浸漬して該被塗装物を
    洗浄するディップ水洗装置と、 上記ディップ水洗装置で洗浄された上記被塗装物に対し
    て、洗浄水貯槽内に保持された洗浄水を吹き付けて該被
    塗装物を洗浄するスプレー水洗装置と、 上記洗浄水貯槽内に保持された洗浄水に対して電解殺菌
    処理を施す電解殺菌装置とが設けられていることを特徴
    とする、電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗装
    置。
  2. 【請求項2】 上記ディップ洗浄槽内に保持された洗浄
    水に対して電解殺菌処理を施すもう1つの電解殺菌装置
    が設けられていること特徴とする、請求項1に記載され
    た電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗装置。
  3. 【請求項3】 上記スプレー水洗装置で洗浄された上記
    被塗装物に対して、工水を吹き付けて該被塗装物を洗浄
    する工水スプレー洗浄装置と、 上記工水スプレー洗浄装置で洗浄された上記被塗装物に
    対して、イオン交換水を吹き付けて該被塗装物を洗浄す
    るイオン交換水スプレー洗浄装置と、 上記スプレー水洗装置、上記工水スプレー洗浄装置及び
    上記イオン交換水スプレー洗浄装置で上記被塗装物を洗
    浄した水を集めて上記洗浄水貯槽に案内する集水装置と
    が設けられていることを特徴とする、請求項1又は請求
    項2に記載された電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の
    水洗装置。
  4. 【請求項4】 上記電解殺菌装置が、上記洗浄水貯槽内
    又は上記ディップ洗浄槽内に保持された洗浄水を引き抜
    いた後再び上記洗浄水貯槽又は上記ディップ洗浄槽に還
    流させる洗浄水循環通路に介設されていることを特徴と
    する、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載された
    電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗装置。
  5. 【請求項5】 上記電解殺菌装置が、上記洗浄水循環通
    路に引き抜かれた洗浄水が流通する筒状部材内に、該洗
    浄水の流れる方向に直流電圧が印加されて該方向に分極
    する複数の固定電極が該方向に直列に配置されてなる複
    極型固定床電解殺菌装置であることを特徴とする、請求
    項4に記載された電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の
    水洗装置。
  6. 【請求項6】 電着塗装が施された被塗装物をディップ
    洗浄槽内に保持された洗浄水に浸漬して、該被塗装物に
    ディップ洗浄を施し、 洗浄水貯槽に保持された洗浄水を上記ディップ洗浄が施
    された上記被塗装物に吹き付けて、該被塗装物にスプレ
    ー洗浄を施す一方、 上記洗浄水貯槽内に保持された洗浄水に対して、電解殺
    菌装置を用いて電解殺菌処理を施すようにしたことを特
    徴とする、電解殺菌装置を用いた電着被塗装物の水洗方
    法。
  7. 【請求項7】 上記ディップ洗浄槽内に保持された洗浄
    水に対して電解殺菌処理を施すようにしたことを特徴と
    する、請求項6に記載された電解殺菌装置を用いた電着
    被塗装物の水洗方法。
  8. 【請求項8】 上記スプレー洗浄が施された上記被塗装
    物に工水を吹き付けて該被塗装物に工水スプレー洗浄を
    施し、 上記工水スプレー洗浄が施された上記被塗装物にイオン
    交換水を吹き付けて該被塗装物にイオン交換水スプレー
    洗浄を施す一方、 上記スプレー洗浄、上記工水スプレー洗浄及び上記イオ
    ン交換水スプレー洗浄で上記被塗装物を洗浄した水を集
    めて上記洗浄水貯槽に案内するようにしたことを特徴と
    する、請求項6又は請求項7に記載された電解殺菌装置
    を用いた電着被塗装物の水洗方法。
  9. 【請求項9】 上記電解殺菌処理を、上記洗浄水貯槽内
    又は上記ディップ洗浄槽内から引き抜かれた洗浄水に対
    して施し、該洗浄水を再び上記洗浄水貯槽又は上記ディ
    ップ洗浄槽に還流させるようにしたことを特徴とする、
    請求項6〜請求項8のいずれか1つに記載された電解殺
    菌装置を用いた電着被塗装物の水洗方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007014853A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Toto Ltd 殺菌装置
JP2008024960A (ja) * 2006-07-18 2008-02-07 Parker Engineering Kk 塗装前処理装置及び電着塗装装置
JP2018047053A (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 Toto株式会社 浴室洗い場床用洗浄装置
JP2018047055A (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 Toto株式会社 浴室洗い場床用洗浄装置

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