JPH10182742A - エチレン系重合体及び中空成形体 - Google Patents

エチレン系重合体及び中空成形体

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JPH10182742A
JPH10182742A JP29141397A JP29141397A JPH10182742A JP H10182742 A JPH10182742 A JP H10182742A JP 29141397 A JP29141397 A JP 29141397A JP 29141397 A JP29141397 A JP 29141397A JP H10182742 A JPH10182742 A JP H10182742A
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彰博 大坪
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徹 松岡
Hiroyuki Ohira
博之 大平
Kaoru Kiyabu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高流動性、良好な成形加工性を有するエチレ
ン系重合体の提供。 【解決手段】 分子量10万以上100万以下の成分の
割合が27重量%未満であり、重量平均分子量が10万
以上40万以下であり、温度190℃、荷重2.16k
gfで測定したメルトフローレートに対する温度190
℃、荷重21.6kgfで測定したメルトフローレート
の比が100以上であり、かつ密度が0.91g/cm
3以上0.97g/cm3以下であることを特徴とするエ
チレン系重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン系重合体
及びその中空成形体に関する。更に詳しくは、高流動
性、良好な成形加工性を有するエチレン系重合体及びそ
の中空成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エチレン系重合体は、重量平均
分子量が大きい方が、溶融張力が高く、スウェルが大き
く、耐衝撃性、耐環境応力亀裂性(以下、ESCRとも
いう。)等に優れている。しかし、重量平均分子量が大
きい場合には、溶融時の粘度が増加し、流動性が低下す
る。W.W.Graessley等(Journal of Polymer Science: P
olymer Physics Edition17巻 1183 ページ(1979))によ
れば、190℃における分別ポリエチレンのゼロ剪断粘
度η0は、Mw3.6と式(3)の関係を満たしている。 η0(Poise)=3.40×10-14Mw3.6 ……式(3) (η0(Pa・s)=3.40×10-15Mw3.6
【0003】A.Ghijsels等(International Polymer Pr
ocessing V 284ページ (1990))によれば、190℃で
のポリエチレンの溶融張力(MT)はゼロ剪断粘度η0
と、MT=kη0 1/3.4の関係にある(kは比例定数)。
すなわち、ゼロ剪断粘度η0が大きい程、溶融張力が大
きくなる。特開平6−16719号公報には、極限粘度
が2〜6dl/g、190℃でのゼロ剪断粘度η0が2
×106〜1×107(Pa・s)であることを特徴とす
る中空成形用ポリエチレン系重合体が開示されている。
しかし、このエチレン系重合体は、ESCRが十分なレ
ベルにない。そこで、良好な流動性のエチレン系重合体
を得ることを目的として、分子量の異なるエチレン系重
合体を2段重合、溶液ブレンド、ドライブレンド、溶融
ブレンド等することで、分子量分布を広げる方法が提案
されている。しかし、低分子量側の分子量を下げ過ぎる
と、発煙成分が増えるとともに、分子末端が増えて欠陥
が多くなり、固体物性が低下する問題がある。
【0004】特開昭59−115310号公報には、成
形性(押出性とバラス効果)に優れ、フィッシュアイの
発生し難い重合体の製造法が開示されている。すなわ
ち、特定の触媒で、重合反応を2段階で行い、一方の反
応帯域において粘度平均分子量15万〜100万の重合
体Aを10重量%〜70重量%生成させ、他方の反応帯
域において粘度平均分子量1万〜8万の重合体Bを90
重量%〜30重量%生成させ、(重合体Aの粘度平均分
子量)/(重合体Bの粘度平均分子量)を4〜80と
し、最終的に生成する全重合体のメルトインデックスを
0.5g/10分未満とするポリオレフィンの製造法が
開示されている。しかし、上記方法では、押出性、すな
わち、溶融時の流動性を満足させようとすると固体物性
が劣ってしまう。
【0005】また、特開平7−242775号公報に
は、成形性に優れ、座屈強度、ESCRに優れる中空成
形用エチレン系重合体組成物が開示されている。すなわ
ち、極限粘度が7〜20dl/gのエチレン共重合体成
分(a)が8〜25重量%と極限粘度が0.5〜2.5
dl/gのエチレン系重合体成分(b)が92〜75重
量%からなり、メルトインデックスが0.01〜1.0
g/10分であり、溶融状態での10-2ラジアン/秒に
おける貯蔵弾性率(G’)が1.0×104dyne/
cm2以上であるエチレン系重合体組成物が開示されて
いる。しかし、上記のエチレン系重合体は混練し難いと
いう問題があり、また成分(a)、(b)各々の分子量
分布によっては溶融時の流動性が高くない場合がある。
【0006】さらに、溶融時の流動性のよいエチレン系
重合体として、一般に、いわゆる高圧法の低密度ポリエ
チレンが知られている。高せん断速度領域において、粘
度が低下し押出性が良好であり、低剪断速度での粘度、
すなわちゼロ剪断粘度η0が高くなり、高溶融張力であ
るが、剛性が十分でなく、用途範囲が限定されるという
問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点を解消し、溶融時の流動性、成形加工性に
優れ、剛性等の固体物性に優れたエチレン系重合体及び
その中空成形体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエチレン系重合
体は、分子量10万以上100万以下の成分の割合が2
7重量%未満であり、重量平均分子量が10万以上40
万以下であり、温度190℃、荷重2.16kgfで測
定したメルトフローレート(以下、MFRともいう)に
対する温度190℃、荷重21.6kgfで測定したメ
ルトフローレート(以下、HLMFRともいう。)の比
が100以上であり、かつ密度が0.91g/cm3
上0.97g/cm3以下であることを特徴としてい
る。さらにこのエチレン系重合体において、(A)重量
平均分子量35万以上200万以下であり、かつ数平均
分子量に対する重量平均分子量の比が10以下であるエ
チレン系重合体5〜35重量%、(B)重量平均分子量
1万以上10万以下であり、かつ数平均分子量に対する
重量平均分子量の比が10以下であるエチレン系重合体
95〜65重量%からなるように構成してもよい。さら
に、本発明のエチレン系重合体は、190℃において荷
重2.16kgfを用いて測定したメルトフローレート
が0.2g/10分を越え1.0g/10分以下であ
り、190℃において周波数ωが100から0.01r
ad/sの範囲で測定した動的溶融粘度η*(Pa・
s)を式(1)で近似したとき のゼロ剪断粘度η0(P
a・s)と重量平均分子量Mwとの関係が、式(2)を
満足するように構成してもよい。 η*/η0=1/{1+(τ0ω)n} ……式(1) (式(1)中、nは剪断速度依存性を示す値であり、τ
0は緩和時間を表すパラメーター) η0≧2.0×10-14Mw3.6 ……式(2) また本発明の中空成形体は、上記構成のエチレン系重合
体からなる中空成形体である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に詳細に説
明する。本発明のエチレン系重合体は、エチレンの単独
重合体でも良く、エチレンと炭素数が3以上のα−オレ
フィン15重量%以下とから構成された共重合体でも良
い。共重合体中のα−オレフィン単位の含有量は、好ま
しくは0.5〜5重量%である。α−オレフィン構成単
位が15重量%より多い場合には、溶剤可溶成分が多く
なり好ましくない。炭素数が3以上のα−オレフィンと
しては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、
4−メチル−1−ペンテンを例示することができる。こ
れら2種以上のコモノマーを混合してエチレンとの共重
合に用いることもできる。
【0010】一般に、粘度η*(ω)は貯蔵弾性率G’
(ω)、損失弾性率G”(ω)と次の関係にある。 η*(ω)=[{G’(ω)}2+{G”(ω)}20.5
/ω 従って、粘度η*(ω)を小さくするには貯蔵弾性率
G’(ω)、損失弾性率G”(ω)を小さくすればよい
が、実際の中空成形やフィルム成形では、押し出しに関
係するせん断速度の領域でG’(ω)> G”(ω)の
場合が多いため、実質的には、そのせん断速度での貯蔵
弾性率G’(ω)を小さくすればよい。貯蔵弾性率G’
(ω)と分子量分布について、Polymer Eng
ineering and Science 26巻
1339頁〜(1986年)に簡単なモデルが述べられ
ているが、それによれば、貯蔵弾性率G’(ω)は、そ
の周波数で絡み合いが緩和しない分子の割合に対応して
おり、その割合が少ないほど小さい。従って、押し出し
に関係するせん断速度の領域での粘度を低くするには、
そのせん断速度に対応する線形粘弾性の周波数で、絡み
合いが緩和しない分子の割合を少なくすればよい。ここ
で、ある分子量M(L)とある分子量M(H)との関係
が M(L)< M(H)であるとし、分子量M(L)、
M(H)に対応する周波数をそれぞれω(L)、ω
(H)とする。上述の議論より貯蔵弾性率G’(ω)は
絡み合った分子の総和に関係する量であるから、ω
(L)〜ω(H)間で絡み合った分子の量にほとんど変
化がなければ、G’(ω(H))とG’(ω(L))の
値にもあまり変化がない。即ちM(L)より大きく M
(H)より小さい成分の量が少なければ、 ω(L)〜
ω(H)間のG’(ω)の変化量は小さくなる。また一
般にG’(ω)は周波数ωとともに増加する。従って
G’(ω)の変化量が小さいとき、G’(ω)/ωの変
化量は大きくなり、結果として粘度η*(ω)の変化量
は大きくなると考えられる。
【0011】本発明のエチレン系重合体は、この考え方
に基づき、重量平均分子量を10万以上に保ち、かつ分
子量10万以上100万以下の成分量を特定量に減らす
ことで、中空成形やフィルム成形等に対応するせん断速
度での流動曲線の傾きを大きくすることができ、中空成
形時の耐ドローダウン性を悪化させることなく、押し出
し時における粘度が低い材料とすることができることを
見出して完成されたものである。
【0012】(分子量分布)本発明のエチレン系重合体
においては、後述するゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(以下、GPCともいう)によって得られた分子
量分布の積分曲線の高さから求められた分子量10万以
上100万以下の成分の割合が27重量%未満、好まし
くは24重量%未満、さらに好ましくは21重量%未満
である。分子量10万以上100万以下の成分の割合が
27重量%以上であると、押出し時の電力値や樹脂圧力
が高くなるため、成形性という観点で不利となる。本発
明のエチレン系重合体は、上記分子量分布を有するた
め、同一の重量平均分子量を持つ従来のエチレン系重合
体に比べて、粘度曲線の傾きが大きくなるため、押出し
成形時のダイスでのせん断速度領域1〜100s-1の領
域における粘度が低く、成形性が改善される。即ち、一
般に成形時の流動性が高いものは、分子量が低く、中空
成形時のパリソンの垂れ下がり(ドローダウン)が生じ
易いが、本発明のエチレン系重合体は、上記分子量分布
を持つため、低いせん断速度領域での粘度は重量平均分
子量並みであるから、溶融成形時の樹脂の垂れ下がり
(ドローダウン)を保ったまま、流動性を高くすること
ができ、成形加工性に優れることとなる。
【0013】(数平均分子量Mn、重量平均分子量M
w)本発明のエチレン系重合体において、重量平均分子
量Mwは10万以上40万以下であり、好ましくは15
万以上30万以下、より好ましくは17万以上25万以
下である。本発明におけるエチレン系重合体のMn(数
平均分子量)、Mw(重量平均分子量)およびMz(Z
平均分子量)は、GPC測定データから較正曲線を使用
して分子量を求め、Qファクターによる分子量換算式を
使用して求めることができる。具体的には、GPC装置
としてWaters社製Waters 150Cを使用
し、抗酸化剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレ
ゾール(以下、BHTともいう)0.1%を含む1,
2,4−トリクロロベンゼンを移動層とし、カラムとし
て昭和電工(株)社製のShodex HT−G1本、
およびShodex HT−806M2本の計3本を直
列につなぎ、検出器として示差屈折率計を使用し、測定
温度140℃で測定することができる。さらにMn、M
w、Mzを求めるには、一定時間間隔で示差屈折率計に
より検出されるピーク高さを記録し、溶出時間を横軸に
ピーク高さ(単位は任意)を縦軸にプロットし、クロマ
トグラムを作成する。ピーク開始点と終了点間で水平に
ベースラインを引き、その間でベースラインからのピー
ク高さHi(iはi番目のデータを意味し、溶出時間の
早い方(分子量の高い方)からカウントする)を求め
る。溶出時間はあらかじめ分子量の異なる一連の単分散
ポリスチレン試料により決められた検量線により分子量
Mi(iはi番目のデータを意味する)に換算され、さ
らに以下に示す換算式により各溶出時間のポリエチレン
の分子量を求めることができる。 MPEi=0.429×Mi ここでMPEiはi番目のデータのPE換算分子量を表
す。Mn、Mw、Mzは以下の式により求められる。 Mn=ΣHi/Σ(Hi/MPEi) Mw=Σ(MPEi・Hi)/ΣHi Mz=Σ(MPEi・MPEi・Hi)/Σ(MPEi・H
i) このようにして求められたMnとMwの比およびMzと
Mwの比からそれぞれMw/Mn、Mz/Mwを求める
ことができる。なおこのようなMn、Mw、Mzの算出
法、検量線の作成法は、例えば森 定雄;サイズ排除ク
ロマログラフィー(共立出版発行、1991年)等に詳
細に記載されている。重量平均分子量Mwが10万より
小さい場合には、溶融時の張力が低く成形時に垂れ下が
りが大きく、また耐衝撃性等の固体物性に劣る。40万
より大きい場合はMFRが低く成形性に劣る。
【0014】(HLMFR/MFR)本発明のエチレン
系重合体は、温度190℃、荷重2.16kgfで測定
したMFRに対する、温度190℃、荷重21.6kg
fで測定したHLMFRの比が100以上である。この
HLMFR/MFR比が100未満では、重量平均分子
量を保ったまま流動性を高くすることができない。また
成形性の観点からMFRが0.01g/10分以上が好
ましく、0.5g/10分以上がさらに好ましい。
【0015】(密度)本発明のエチレン系重合体は、J
IS K7112に従って測定した密度が0.91g/
cm3以上0.97g/cm3以下、好ましくは0.94
g/cm3以上0.97g/cm3以下である。密度が
0.91g/cm3未満では成形品の剛性が劣り、0.
97g/cm3を越えるとESCRが悪くなる。
【0016】また、本発明のエチレン系重合体の組成
は、(A)重量平均分子量35万以上200万以下であ
り、かつ数平均分子量に対する重量平均分子量の比が1
0以下であるエチレン系重合体5〜35重量%、(B)
重量平均分子量1万以上10万以下であり、かつ数平均
分子量に対する重量平均分子量の比が10以下であるエ
チレン系重合体95〜65重量%であることが好まし
い。 (A)重量平均分子量35万以上200万以下であり、
かつ数平均分子量に対する重量平均分子量の比が10以
下であるエチレン系重合体が5重量%未満では、混練し
づらく、35重量%を越えると成形性が低下する傾向に
ある。
【0017】本発明のエチレン系重合体は、以下説明す
るように、ゼロ剪断粘度η0と重量平均分子量Mwとの
関係が、従来のエチレン系重合体と比較して大きく異な
るようにしてもよい。 (ゼロ剪断粘度η0)ゼロ剪断粘度η0(単位:Pa・
s)は、剪断流動ゼロにおける剪断粘度として定義さ
れ、本発明においては、緩和時間τ0(s)と共に、ANT
EC'94(The Society of Plastics Engineers, 1994), 18
14ページ(S. Lai等著)に従って、動的溶融粘度η*(単
位:Pa・s)をクロスの粘度式(式(1))で近似し
て 求められる値をいう。ここで動的溶融粘度η*は、1
90℃においてパラレルプレートを用いてプレート間隔
1.5mm、歪み10ないし15%で、周波数ωが10
0から0.01(単位:rad/s)の範囲で測定した
際に得られる値であって、Rheometrics社製
のRheometer(RMS800)で得ることがで
き、その結果の式(1)への近似は回帰法により市販さ
れているコンピュータープログラムを用いて計算するこ
とができる。 η*/η0=1/{1+(τ0ω)n} ……式(1) 式(1)中、nは高剪断速度領域における溶融粘度の剪
断速度依存性を示すパラメータであり、τ0は緩和時間
を表すパラメーターである。
【0018】(重量平均分子量Mw)重量平均分子量M
wは、上述のごとく、ポリエチレンのゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィの測定データから、較正曲線を使
用して分子量を求め、更に森定雄著,「サイズ排除クロ
マトグラフィー」共立出版発行(1991年)に記載さ
れているQファクターによる分子量換算式を使用して、
求めることができる。本発明のエチレン系重合体は、分
子量の高い成分(高分子量成分ともいう)および分子量
の低い成分(低分子量成分ともいう)が混合した形態が
好ましく、特に低分子量成分のMwに対する高分子量成
分のMwの比が大きいことが重要である。また低分子量
成分及び高分子量成分に対する高分子量成分の割合は、
0.05〜0.45が好ましい。特にMwが400,0
00〜500,000である高分子量成分5〜35重量
%及びMwが10,000〜100,000である低分
子量成分95〜65重量%の組み合わせが好適である。
【0019】(ゼロ剪断粘度η0と重量平均分子量Mw
の関係)分別された、いわゆる単分散のエチレン系重合
体においては、 η0(Pa・s)=3.40×10-15Mw3.6 ……式(3) が成立することが知られている。また工業的に製造され
る従来のエチレン系重合体については、 η0≧2.0×10-14Mw3.6 ……式(2) を満足しない。本発明のエチレン系重合体においては、
ゼロ剪断粘度η0(Pa・s)と重量平均分子量Mw
(g/mole)との関係がη0≧2.0×10-14Mw
3.6を満足することが好ましく、さらに好ましくは、η0
≧2.5×10-14Mw3.6であり、さらに好適には、η
0≧3.0×10-14Mw3.6である。190℃における
η0の上限は特に限定されないが、成形性の観点から2
×106Pa・s未満が好ましい。エチレン系重合体が
η0≧2.0×10-14Mw3.6 を満足しない場合には、
溶融時の流動性が小さくなる傾向にある。η0とMw3.6
の関係における係数が大きい程、剪断流動場での粘度の
低下が大きくなり、溶融時に高流動性であることを示
す。
【0020】(定常状態コンプライアンスJe 0)上述の
式(1)により求められた緩和時間τ0とゼロ剪断粘度
η0の比(τ0/η0)として定義される定常状態コンプ
ライアンスJe 0は、樹脂の溶融時の弾性の指標となるパ
ラメーターで、この値が大きい程弾性が大きい。特に分
子構造上、長鎖の分岐がある場合には顕著に大きな値を
示す。しかし長鎖の分岐のある分子構造を有している
と、耐環境応力亀裂性(ESCR)が不十分となる恐れ
があるため、望ましくない。その意味で、樹脂の定常状
態コンプライアンスJe 0は、4.0×10-4(Pa-1
を超えないことが好ましい。Je 0が4.0×10-4(P
-1)を超える場合は、ESCRが不十分となることが
ある。
【0021】(MFR)本発明のエチレン系重合体にお
いて、MFRは、JIS K7210、条件4に従い、
温度190℃、荷重2.16kgfの条件で測定した値
をいう。本発明のエチレン系重合体の190℃における
MFRは、0.2g/10分を越え1.0g/10分以
下が好ましく、さらに好ましくは、0.20g/10分
を越え0.9g/10分以下であり、さらに好適には、
0.20g/10分を越え0.8g/10分以下であ
る。MFRが0.2g/10分以下では押出機内の流動
が小さくなる傾向があり、1.0g/10分を越えると
溶融張力が小さくなる傾向がある。さらに、本発明のエ
チレン系重合体において、JIS K7210、条件7
に従い、温度190℃、荷重21.6kgfの条件で測
定したHLMFRの値が、20g/10分以上が好まし
く、より好ましくは30g/10分以上、さらに好まし
くは40g/10分以上である。HLMFRが20g/
10分未満では押出機内の流動が十分でないことがあ
る。そして溶融時に流動性が高いほど、これらの流出量
の比であるHLMFR/MFRが大きくなることが知ら
れているが(特開昭54−100444号公報参照)、
本発明のエチレン系重合体においては、従来のエチレン
系重合体に比較して高いHLMFR/MFR値が得られ
る。
【0022】次に本発明のエチレン系重合体の製造方法
について説明する。本発明のエチレン重合体の製造方法
としては、分子量の高いエチレン系重合体(A)(以下
成分(A)ともいう)と分子量の低いエチレン系重合体
(B)(以下成分(B)ともいう)をブレンドする方
法、単段重合、2種類以上の触媒系を用いて単段重合す
る方法、2段重合以上の多段重合などで得ることができ
る。ブレンドに用いる成分は特開昭58−225105
号公報に開示されているような、塩化マグネシウム担持
型チーグラー触媒、またはメタロセン触媒を用いて重合
することができる。
【0023】本発明のエチレン系重合体の最も好適な製
造方法の1つは、例えば、特開昭58−225105号
公報に開示されたような塩化マグネシウム担持型のチー
グラー触媒を用いて、パイプループリアクター2基を直
列につないだ重合装置において、前段のリアクターにお
いて高分子量の成分を、後段のリアクターにおいて低分
子量の成分を連続的に懸濁重合することである。
【0024】重量平均分子量の異なる2種類以上のエチ
レン系重合体をブレンドする方法としては、混練度が高
くなる方法が好ましく、同方向または異方向の2軸押出
機、単軸押出機、バンバリーミキサー、かみ合いまたは
非かみ合い式連続混練機、ブラベンダー、ニーダーブラ
ベンダーなどによるブレンド方法が挙げられる。
【0025】本発明のエチレン系重合体には、一般に用
いられている酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、防曇
剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、離形剤、発泡剤、核
剤、無機および有機充填剤、補強剤、着色剤、顔料、香
料などの添加剤や熱可塑性樹脂を混合して用いることが
できる。
【0026】本発明のエチレン系重合体は、合成樹脂の
分野で一般に実施されているフィルム成形法、中空成形
法、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法のごとき成形
方法を適用して所望の形状に成形させてもよい。特に、
中空成形法で成形することにより、良好な中空成形体を
得ることができる。また本発明のエチレン系重合体を用
いて、中空成形体を得る方法としては、特に限定され
ず、周知の中空成形体を用いることができ、例えば押出
ブロー法、射出ブロー法、射出・押出ブロー法、シート
ブロー法、コールドパリソン法などを挙げることができ
る。
【0027】本発明のエチレン系重合体を成形して得ら
れる中空成形体は、良好なインパクト特性を有している
ので、シャンプーボトルや洗剤容器といったトイレタリ
ー製品用容器、ドラム、パレット、自動車用ガソリンタ
ンク等として好適に用いられる。また、ナイロン、ポリ
エステル、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の基
材と組み合わせて、多層中空成形体として使用できる。
【0028】以下に、本発明に関して、実施例を用いて
説明する。しかし、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。
【0029】
【実施例】以下に示す実施例において、得られたエチレ
ン系重合体の評価は以下の通りに行った。 (密度)JIS K7112に準拠して測定した。
【0030】(GPCの測定) ・検量線の作製 0.1%のBHTを含む1,2,4−トリクロロベンゼ
ン10mLに、分子量の異なる3種の標準ポリスチレン
試料(昭和電工(株)社製)をそれぞれ2mg入れ、室
温、暗所で1時間溶解し、その後GPC測定によりピー
クトップの溶出時間の測定を行った。この測定を繰り返
し、計12点(分子量580から850万)の分子量と
ピークトップの溶出時間より3次式近似で検量線を作成
した。 ・サンプルの測定 0.1%のBHTを含む1,2,4−トリクロロベンゼ
ン5mLに、エチレン系重合体試料を2mg入れ、16
0℃で2時間攪拌しながら溶解を行い、その後測定を行
った。得られたクロマトグラムからMz/Mwを算出し
た。その他の測定条件は以下の通りである。 装置:Waters社製 150C 移動層:1,2,4−トリクロロベンゼン(BHT0.1%を含む) カラム:昭和電工(株)社製Shodex HT−G 1本 Shodex HT−806M 2本 測定温度:140℃ サンプル注入量:0.5mL 流速:1.0mL/分 装置内でのサンプル注入待ち時間:30分(ポリスチレンは5分) 測定によって得られた分子量分布の積分曲線の高さか
ら、分子量10万〜100万の成分の割合を求めた。 (MFR、HLMFR、HLMER/MFR)MFRに
ついては、JIS K7210、条件4に準拠して、温
度190℃、荷重2.16kgfで測定した。また、H
LMFRについては、JIS K7210、条件7に準
拠して、温度190℃、荷重21.6kgfで測定し
た。このHLMFRの値をMFRの値で除したHLMF
R/MFR比を算出した。
【0031】(動的溶融粘度η*、ゼロ剪断粘度η0、緩
和時間τ0、定常状態コンプライアンスJe 0、η*(ω)
比)Rheometrics社製のRheometer
(RMS800)を使用して、温度190℃、周波数
(ω)が0.01〜100rad/sの範囲で、歪み1
0〜15%にて動的溶融粘度η*(ω)を測定した。樹
脂にせん断を加えるための冶具としては、直径25mm
のパラレルプレートを使用し、プレート間隔を1.5m
mとした。測定によって得られた流動曲線から、周波数
0.01rad/sのときの動的溶融粘度η*(ω)に
対する周波数100rad/sのときの動的溶融粘度η
*(ω)の比をη*(ω)比と定義し、流動性の指標とし
た。下記のクロスの式にη*−ω曲線をフィティングさ
せて、最小二乗法による近似により緩和時間τ0、ゼロ
剪断粘度η0を求めた。さらに定常状態コンプライアン
スJe 0=τ0/η0を算出した。 η*/η0=1/{1+(τ0ω)n} ……式(1)
【0032】(ESCR)JIS K6760の4.7
「定ひずみ環境応力き裂試験」に従って、測定した。単
位はhrである。
【0033】(耐ドローダウン性の評価(A))東洋精
機社製のキャピログラフを使用し、以下に示す押し出し
条件で溶融樹脂を押し出したとき、ストランド長が3c
mになるまでの時間t(3)とストランド長が13cm
になるまでの時間t(13)を測定し、t(13)/t
(3)の値を耐ドローダウン性(A)として定義した。 押し出し条件: 測定温度 190℃ 使用キャピラリー 直径2.095mm、長さ8.01mm プランジャー押出速度 15mm/分
【0034】(混練性)東洋精機社製2軸延伸機を用い
て、2軸延伸フィルムを引き、フィルム表面を観察し、
ゲル、フィッシュアイのないものを、混練性良好とし
た。 (成形時のメルトフラクチャー)東洋精機社製キャピロ
グラフを用い、流入角90度、L=25.4mm、D=
0.76mmのキャピラリーを使用し、測定温度190
℃、サンプル量10gにて、サンプルの押出速度(剪断
速度)を変えてそのときの剪断応力を測定した。「剪断
速度−剪断応力」の両対数プロットを行い、剪断応力が
振動していない領域(メルトフラクチャーが発生してい
ない領域)を直線近似した。また、剪断応力が振動して
いる領域(メルトフラクチャーが発生している領域)で
の剪断応力の最大値を求めた。この剪断応力の最大値と
同じ値の剪断応力に対応する剪断速度を、上記の近似し
た直線上から求め、その値を臨界剪断速度とした。この
方法で求めた臨界剪断速度が200sec-1以下のもの
を×、200sec-1を越えるものを○とし、成形時の
メルトフラクチャーの起こりにくさの指標とした。即
ち、○はメルトフラクチャーが起こりにくく、×はメル
トフラクチャーが起こり易いとした。
【0035】[実施例1] (固体触媒成分の調製)直径が10mmの磁性ボール約
700個を入れた内容積が1Lのポット(粉砕用容器)
に窒素雰囲気で市販のマグネシウムエチラート(平均粒
径860ミクロン)20g、粒状の三塩化アルミニウム
1.66g及びジフェニルジエトキシシラン2.72g
を入れた。これらを振動ボールミルを用い、振幅が6m
m及び振動数が30Hzの条件で3時間共粉砕を行っ
た。共粉砕後、内容物を窒素雰囲気下で磁性ボールと分
離した。以上のようにして得られた共粉砕生成物5g及
び20mlのn−ヘプタンを200mlの三つ口フラス
コに加えた。撹拌しながら室温において10.4mlの
四塩化チタンを滴下し、90℃まで昇温し、90分間撹
拌を続けた。ついで、反応系を冷却した後、上澄み液を
抜き取り、n−ヘキサンを加えた。この操作を3回繰り
返した。得られた淡黄色の固体を50℃にて減圧下で6
時間乾燥を行って、固体触媒成分を得た。
【0036】(エチレン系重合体成分の調製) (成分(A)の調製)容量が1.5Lのオートクレーブ
を十分に窒素置換した。次に上記の方法で得た固体触媒
成分を2mg、濃度0.5mol/Lのトリイソブチル
アルミニウムのヘキサン溶液を1.5ml、イソブタン
600mlを加えた。その後水素を0.2NLオートク
レーブに導入した。オートクレーブの温度を80℃まで
上げた所、容器内の圧力は13.5kg/cm2であっ
た。次にコモノマーとして1−ヘキセン20gを圧力5
kg/cm2Gのエチレンとともにオートクレーブ中に
入れ、そのままエチレン分圧を5kg/cm2Gに保っ
たまま連続的に供給し、60分間重合を行った。ついで
内容ガスを系外に放出することにより重合を終結した。
得られたエチレン系重合体(成分(A))の温度190
℃、荷重21.6kgfのMFRは0.2g/10分で
あった。成分(A)のMw、Mw/Mnを表1に示す。 (成分(B)の調製)水素を室温にてゲージ圧で6kg
/cm2Gになるまで加え、コモノマーを使用しなかっ
た以外は上記成分(A)の調製と同様の方法でサンプル
を得た。得られたエチレン系重合体の温度190℃、荷
重2.16kgfのMFRは80g/10分であった。
成分(B)のMw、Mw/Mnを表1に示す。
【0037】(エチレン系重合体の調製)東洋精機社製
のラボプラストミルを用い、酸化防止剤に2,6−ジ−
tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)を0.0
5重量%、及びチバガイギー社製イルガノックス101
0を0.1重量%加えた成分(A)及び同様の添加剤処
方の成分(B)を50/50の重量比率で総量35gを
窒素雰囲気下、40回転/分で7分間混練した。その
後、さらに成分(B)を加え、成分(A)と成分(B)
の重量比率が26/74となるようにし、再度ラボプラ
ストミルにより窒素雰囲気下7分間混練し、エチレン系
重合体を得た。得られたエチレン系重合体を上に示す方
法で分析及び物性評価を行った。その結果を表2および
表3に示す。
【0038】表3に示すように、実施例1で得られたエ
チレン系重合体は、流動性の指標となるHLMFR/M
FR、η*(ω)比が大きく、また、ESCR、耐ドロ
ーダウン性が高く、成形時のメルトフラクチャーが起こ
りにくく、成形性が良好である。さらに以下に示すよう
に、実施例2〜6、及び比較例1〜3のエチレン系重合
体のサンプルを作製した(表1)。
【0039】[実施例2]実施例1において成分(A)
の重合時の水素量を0.38NLに、成分(B)の重合
時の水素圧を5kg/cm2Gに設定して、表1に示す
Mw、Mw/Mnを有する成分(A)、成分(B)を
得、成分(A)と成分(B)の重量比率が最終的に30
/70になるように調整した以外は、実施例1と同様の
方法でサンプルを得た。 [実施例3]実施例1で用いた成分(A)と実施例2で
用いた成分(B)を最終的に30/70の重量比率にな
るように調整した以外は、実施例1と同様の方法でサン
プルを得た。
【0040】[実施例4]実施例2で用いた成分(A)
と実施例1で用いた成分(B)を最終的に29/71の
重量比率になるように調整した以外は、実施例1と同様
の方法でサンプルを得た。
【0041】[実施例5]実施例1において、成分
(A)の重合時の水素量を0.1NLに、成分(B)の
重合時の水素圧を8kg/cm2Gにに設定して、表1
に示すMw、Mw/Mnを有する成分(A)、成分
(B)を得、さらに成分(A)を7.5g、成分(B)
を22.5g、酸化防止剤としてトリメチルフェノール
1gを加え、窒素雰囲気下で150℃に熱した1,2,
4−トリクロロベンゼン1L中に入れ、そのまま1時間
溶解させた。その後、ドライアイスで冷やしたメタノー
ル3L中に溶液を投入し、ポリマーを再沈させた。得ら
れたポリマーを良く風乾した後、15時間、70℃の真
空乾燥機で乾燥した。乾燥したポリマーをアセトンに溶
解後、酸化防止剤としてBHTを0.1重量%になるよ
うに加えた後、良く風乾して、サンプルを得た。
【0042】[実施例6] (シリカ担持型アルミノキサンの調製)十分に窒素置換
した300mlフラスコにトルエン80mlとシリカ
(デビソン社製デビソン952を600℃、8時間焼成
したもの)5gを加え、この懸濁液にメチルアルミノキ
サン(東ソーアクゾ社製、1.3M(Al原子換算)ト
ルエン溶液、メチル基/アルミニウム原子=1.32)
33mlを加え、80℃にて4時間加熱攪拌した。トル
エンで2回洗浄を行い、シリカ担持型アルミノキサンを
得た。
【0043】(エチレン系重合体成分の調製) (成分(A)の調製)十分に窒素置換した内容積1.5
Lのステンレス製オ−トクレ−ブに、トリイソブチルア
ルミニウムのヘキサン溶液(0.5mol/L)を3
3.2ml、上記調製したシリカ担持型アルミノキサン
120mg、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド1.0mgをトルエン5ml
に溶解した溶液、及びイソブタン800mlを導入した
後、70℃に昇温した。エチレンをオートクレーブに導
入することで重合を開始し、全圧20kg/cm2G、
70℃にて30分重合を行ない、表1に示すMw、Mw
/Mnを有する成分(A)を得た。 (成分(B)の調製)十分に窒素置換した内容積1.5
Lのステンレス製オ−トクレ−ブに、トリイソブチルア
ルミニウムのヘキサン溶液(0.5mol/L)を3.
2ml、上記調製したシリカ担持型アルミノキサン30
mg、ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド0.14mgをヘキサン5mlに溶解
した溶液、及びイソブタン800mlを導入した後、7
0℃に昇温した。水素及びエチレンの重量比を水素/エ
チレン=1×10-4になるようにオートクレーブに導入
することで重合を開始し、全圧20kg/cm2G、7
0℃にて30分重合を行ない、表1に示すMw、Mw/
Mnを有する成分(B)を得た。 (エチレン系重合体の調製)成分(A)7.5gと成分
(B)22.5gを、実施例5と同様の方法でブレンド
してサンプルを得た。
【0044】実施例2〜6で得られたサンプルにつき、
実施例1と同様にして物性を評価した結果を表2および
3に示す。実施例2〜6で得られたエチレン系重合体
も、流動性の指標となるHLMFR/MFR、η
*(ω)比が大きく、また耐ドローダウン性が高く、成
形時のメルトフラクチャーが起こりにくく、成形性が良
好である。
【0045】[比較例1]実施例1において、成分
(A)の重合時の水素量を0.76NLにし、コモノマ
ーとして1−ヘキセンの変わりに1−ブテンを使用し、
表1に示すMw、Mw/Mnを有する成分(A)と成分
(B)を得、成分(A)と成分(B)の重量比率を45
/55の割合になるように調整した以外は、実施例1と
同様の方法でサンプルを得た。得られた重合体は表2お
よび表3に示すように、分子量10万〜100万の成分
が29重量%と多く、HLMFR/MFR、η*(ω)
比が小さく、流動性が十分なレベルでない。またESC
R、耐ドローダウン性が低い。
【0046】[比較例2]実施例1において、成分
(A)の重合時の水素量を0.82NLにし、表1に示
すMw、Mw/Mnを有する成分(A)を得、成分
(A)と成分(B)の重量比率を50/50の割合にな
るように調整した以外は、実施例1と同様の方法でサン
プルを得た。得られた重合体は表3に示すように、HL
MFR/MFR、η *(ω)比が小さく、流動性が十分
なレベルでない。またESCR、耐ドローダウン性が低
い。
【0047】[比較例3]実施例1において、成分
(A)の重合時の水素量を0.96NLにし、表1に示
すMw、Mw/Mnを有する成分(A)を得、成分
(A)と実施例2で用いた成分(B)の重量比率を60
/40の割合になるように調整した以外は、実施例1と
同様の方法でサンプルを得た。得られた重合体は表3に
示すように、HLMFR/MFR、η*(ω)比が小さ
く、流動性が十分なレベルでない。またESCR、耐ド
ローダウン性が低い。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】[実施例7]前段が145リットル、後段
が290リットルの2基のパイプリアクターが直列に連
結された2段重合用リアクターを十分に窒素置換した。
次に、イソブタンを供給してリアクター内をイソブタン
で満たした後、トリイソブチルアルミニウムを、その前
段リアクター中の濃度が1.0mmol/リットルにな
るように供給し、攪拌しながら前段リアクターを80
℃、後段リアクターを90℃に昇温した。次いで、エチ
レンを、その前段リアクター中の濃度が1.0重量%、
後段リアクター中の濃度が2.6重量%となるように、
また水素を、その前段リアクター中の濃度が8.0×1
-5重量%、後段リアクター中の濃度が0.05重量%
となるように供給するとともに、1−ヘキセンを、その
前段リアクター中の濃度が1.1重量%となるように供
給した。ついで特開昭58−225105号公報に記載
された実施例に従って調製した主触媒の供給速度が、
2.0g/hrとなるように連続的に供給して重合を開
始した。イソブタンを前段リアクターに51.5kg/
hr、後段リアクターにはさらに34.0kg/hrで
連続的に供給しつつ、生成エチレン系重合体を20kg
/hrで排出し、前段のトリイソブチルアルミニウム濃
度、前後段のリアクター中のエチレン、水素濃度ならび
に温度は前述のとおり保持した。排出されたエチレン系
重合体のイソブタンスラリーは、常圧にもどすことによ
り、イソブタンを蒸発させ、ついで80℃のコンベアド
ライヤーにより乾燥し粉末とし、37mmφの同方向、
噛み合い型2軸押出機を用いてペレタイズしてサンプル
とした。こうして得られたサンプルについて、物性評価
した結果を表4および表5に示す。
【0052】表5に示すように、実施例7で得られたエ
チレン系重合体はHLMFR/MFRが大きく、高い流
動性を有することがわかる。さらに以下に示すように、
実施例8〜11、及び比較例4〜7のエチレン系重合体
のサンプルを作製し、物性を評価した。その結果も併せ
て表4および表5に示す。
【0053】[実施例8]実施例7において、前段リア
クターの水素濃度を5.0×10-5重量%、後段リアク
ターの水素濃度を0.04重量%とし、高分子量成分/
低分子量成分の重量比が20/80となるように重合を
調整した以外は、実施例7と同様の方法でサンプルを得
た。
【0054】[実施例9]重量平均分子量Mwがそれぞ
れ、500,000g/mole、30,000g/m
oleのエチレン系重合体を重量比30/70で、チバ
ガイギー社製Irg1010を0.2phr、チバガイ
ギー社製Irg168を0.1phr、ステアリン酸カ
ルシウムを0.1phr添加しドライブレンド後、37
mmφの同方向、噛み合い型2軸押出機を用いてペレタ
イズしてサンプルとした。
【0055】[実施例10]実施例7において、前段リ
アクターの水素濃度を5.0×10-5重量%、後段リア
クターの水素濃度を0.003重量%とし、1−ヘキセ
ンの供給量を3.5重量%、高分子量成分/低分子量成
分の重量比が20/80となるように重合を調整した以
外は実施例7と同様の方法でサンプルを得た。
【0056】[実施例11]重量平均分子量Mwがそれ
ぞれ、750,000g/mole、20,000g/
moleのエチレン系重合体を重量比30/70で、チ
バガイギー社製Irg1010を0.2phr、チバガ
イギー社製Irg168を0.1phr、ステアリン酸
カルシウムを0.1phr添加しドライブレンド後、3
7mmφの同方向、噛み合い型2軸押出機を用いてペレ
タイズしてサンプルとした。こうして得られた実施例8
〜11のエチレン系重合体は、表5に示すように、HL
MFR/MFRが大きく、高い流動性を有し、またES
CR、耐ドローダウン性が高く、成形時のメルトフラク
チャーが起こりにくく、成形性が良好であることがわか
る。
【0057】[比較例4]実施例7において、前段リア
クターの水素濃度を1.6×10-3重量%、後段リアク
ターの水素濃度を0.03重量%とし、高分子量成分/
低分子量成分の重量比が50/50となるように重合を
調整した以外は実施例7と同様の方法でサンプルを得
た。比較例4で得られたサンプルは、表4および表5に
示すように、ゼロ剪断粘度について式(2)を満足せ
ず、HLMFR/MFRが充分なレベルでなく、耐ドロ
ーダウン性が低い。
【0058】[比較例5]実施例7において、前段リア
クターの水素濃度を5.0×10-4重量%、高分子量成
分/低分子量成分の重量比が50/50となるように重
合を調整した以外は実施例7と同様の方法でサンプルを
得た。得られたサンプルは、表4および表5に示すよう
に、ゼロ剪断粘度について式(2)を満足せず、MFR
が低く、成形性が悪い。
【0059】[比較例6]重量平均分子量Mwがそれぞ
れ、200,000g/mole(高分子量成分)、2
0,000g/mole(低分子量成分)のエチレン系
重合体を重量比75/25で、Irg1010を0.2
phr、Irg168を0.1phr、ステアリン酸カ
ルシウムを0.1phr添加しドライブレンド後、37
mmφの同方向、噛み合い型2軸押出機を用いてペレタ
イズしてサンプルとした。得られたサンプルは、表4お
よび表5に示すように、ゼロ剪断粘度について式(2)
を満足せず、HLMFR/MFRが非常に低く流動性が
悪く、耐ドローダウン性が低い。
【0060】[比較例7]重量平均分子量Mwがそれぞ
れ、800,000g/mole(高分子量成分)、3
0,000g/mole(低分子量成分)のエチレン系
重合体を4/96の重量比でドライブレンド後に、Ir
g1010を0.2phr、Irg168を0.1ph
r、ステアリン酸カルシウムを0.1phr添加し、3
7mmφの同方向、噛み合い型2軸押出機を用いてペレ
タイズしてサンプルとした。こうして得られたサンプル
は、高分子量成分の分散が悪く、ストランドの肌荒れが
発生し、実用レベルにないことがわかった。
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】以下に示す実施例12においては、連続重
合によりエチレン系重合体を得、中空成形体を製造し評
価を行った。 [実施例12] (1)中空成形 実施例10で調製したサンプルを用いて、中空成形機
(ベクム90mmφ、双頭2PK125)にて、ダイコ
ア13.0〜10.5mmφ、押出機の設定温度150
〜180℃、金型温度25℃、冷却時間15秒、スクリ
ューの回転数38rpmとして、380mlのボトルを
中空成形した。この時のモーター負荷電流、押出量、樹
脂圧力、樹脂温度を表6に示す。 (2)ダイスウェルの測定 スクリュー回転数38rpmで押出したパリソンを25
cm垂らしたところでカットし、水で急冷後パリソン外
径を計測し、ダイ径との比としてダイスウェルを算出し
た。その結果を表6に併せて示す。
【0064】(3)耐ドローダウン性の評価(B) スクリュー回転数38rpmでパリソンを押出しなが
ら、長さ10cm及び110cm垂れさがるまでの時間
の比(T1100/T100)として耐ドローダウン性
を評価した。(T1100/T100)が大きいほど、
パリソンのドローダウンが遅く、耐ドローダウン性が良
好といえる。その結果を、表6に併せて示す。表6に示
すように、実施例12の中空成形においては、スクリュ
ーの回転数を一定にした時に、樹脂温度、樹脂圧力を低
く抑えることができた。またダイスウェルが大きく、ド
ローダウンが小さく、本発明のエチレン系重合体は、中
空成形加工性に優れていることがわかる。
【0065】[比較例8]比較例4で調製したサンプル
を用いた以外は実施例12と同様にして、中空成形し
た。中空成形時の成形性評価を表6に記載した。実施例
12と比較した場合、樹脂温度、樹脂圧力が高く、ダイ
スウェルが小さい。
【0066】
【表6】
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明のエチレン系
重合体は、剛性、溶融時の流動性が高く、成形加工性に
優れており、特に中空成形加工において、耐ドローダウ
ン性、混錬性が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 彰博 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社大分研究所内 (72)発明者 松岡 徹 神奈川県川崎市川崎区夜光二丁目3番2号 日本ポリオレフィン株式会社川崎研究所 内 (72)発明者 大平 博之 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社大分研究所内 (72)発明者 木藪 薫 大分県大分市大字中ノ洲2番地 日本ポリ オレフィン株式会社大分工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量10万以上100万以下の成分の
    割合が27重量%未満であり、重量平均分子量が10万
    以上40万以下であり、温度190℃、荷重2.16k
    gfで測定したメルトフローレートに対する温度190
    ℃、荷重21.6kgfで測定したメルトフローレート
    の比が100以上であり、かつ密度が0.91g/cm
    3以上0.97g/cm3以下であることを特徴とするエ
    チレン系重合体。
  2. 【請求項2】 (A)重量平均分子量35万以上200
    万以下であり、かつ数平均分子量に対する重量平均分子
    量の比が10以下であるエチレン系重合体5〜35重量
    %、(B)重量平均分子量1万以上10万以下であり、
    かつ数平均分子量に対する重量平均分子量の比が10以
    下であるエチレン系重合体95〜65重量%からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載のエチレン系重合体。
  3. 【請求項3】 190℃において荷重2.16kgfを
    用いて測定したメルトフローレートが0.2g/10分
    を越え1.0g/10分以下であり、190℃において
    周波数ωが100から0.01(rad/s)の範囲で
    測定した動的溶融粘度η*(Pa・s)を式(1)で近
    似したときのゼロ剪断粘度η0(Pa・s)と重量平均
    分子量Mwとの関係が、式(2)を満足することを特徴
    とする請求項1記載のエチレン系重合体。 η*/η0=1/{1+(τ0ω)n} ……式(1) (式(1)中、nは剪断速度依存性を示す値であり、τ
    0は緩和時間を表すパラメーター) η0≧2.0×10-14Mw3.6 ……式(2)
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の
    エチレン系重合体からなる中空成形体。
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