JPH1018155A - 混繊不織布およびその製造方法 - Google Patents

混繊不織布およびその製造方法

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JPH1018155A
JPH1018155A JP8174796A JP17479696A JPH1018155A JP H1018155 A JPH1018155 A JP H1018155A JP 8174796 A JP8174796 A JP 8174796A JP 17479696 A JP17479696 A JP 17479696A JP H1018155 A JPH1018155 A JP H1018155A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
fiber
mixed
fibers
electret
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JP8174796A
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Shigeki Tanaka
茂樹 田中
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Toyobo Co Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エアーフィルターやマスク、防護衣料などに好
適な不織布を提供する。 【解決手段】比誘電率と導電率の比が異なる2種類以上
の素材よりなる繊維が相互に混合されてなる目付10〜
200g/m2 のエレクトレット混繊不織布およびその
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比誘電率と導電率
の比が異なる2種類以上のポリマーよりなる繊維で構成
される混繊不織布に関し、更に詳しくは、エレクトレッ
ト処理された混繊不織布であって、従来の単一成分より
なるエレクトレット処理不織布よりも通気抵抗と濾過精
度のバランスが良くエアーフィルターやマスクとして特
に好適な混繊不織布およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】不織布をエレクトレット処理することに
より、エアーフィルターとして用いた際には、未処理の
不織布と比べて通気抵抗をほとんど変えずに気体中の浮
遊粒子を高い濾過精度で捕集することが可能であること
が知られている。特に特公昭59−124号公報や特開
平2−68371号公報に開示されているメルトブロー
法によって得られる極細繊維不織布をエレクトレット処
理した不織布は、繊維の極細特性により濾過精度を高く
できるため高性能エアーフィルターとして用いられてい
る。また、混繊不織布を得る手段としては融点差のある
繊維を混合して熱処理して一体化したサーマルボンド混
繊不織布も広く用いられている。長繊維よりなる混繊不
織布としては、メルトブロー法において混繊された不織
布の例が特開平2−264057号公報や特開平7−8
2649号公報に開示されている。さらに、巻縮性を有
する短繊維をメルトブローン不織布中に吹き込んで一体
化することにより嵩高の混繊不織布を得る方法も米国特
許第4,118,531号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エアーフィルター用途
では、半導体工業などを中心としてより高精度の濾過精
度が要求されている。しかしながら、繊維質フィルター
の濾過精度を高くするためにはより細い繊維を用いたフ
ィルターを用いることが必要になり、その結果フィルタ
ーとして用いた際の圧力損失が高くなると言う問題点が
ある。エレクトレット処理された不織布は高性能エアー
フィルターに用いられるガラスフィルターと比べて静電
気力による粒子の捕集機構が追加して働くために、比較
的低い圧力損失で高精度の濾過を可能としてきたが、濾
過に供する空気の供給動力をより低下させるためフィル
ターの圧力損失を小さくしたいという要望は依然として
強い。また、通常よく用いられるエレクトレットされた
ポリプロピレン繊維不織布ではエレクトレットの寿命が
短いという問題があった。また、メルトブロー法により
得られる不織布をエレクトレット処理した不織布は高い
濾過精度が得られるが、通気抵抗が極めて大きく用途拡
大が制限されてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決すべく鋭意研究を重ね、エアーフィルター、マスク、
防護衣料、透湿防水材などに好適な低圧力損失で粒子捕
集性能の良い混繊不織布およびその製造方法を提供する
ために、下記の手段をとる。
【0005】請求項1の発明は、比誘電率と導電率の比
が異なる2種類以上の素材よりなる繊維が相互に混合さ
れてなる目付10〜200g/m2 のエレクトレット混
繊不織布である。
【0006】また、請求項2の発明は、混繊不織布を構
成する繊維として、少なくとも1種類以上のポリオレフ
ィン繊維と少なくとも1種類以上のフッ素系ポリマーよ
りなる繊維を含む請求項1の発明の混繊不織布である。
【0007】そして、請求項3の発明は、請求項1また
は請求項2のいずれかの混繊不織布を構成する繊維の少
なくともひとつが長繊維である混繊不織布である。
【0008】請求項4の発明は、混繊される繊維の少な
くともひとつが、メルトブロー法により紡糸された平均
繊維径が0.5〜10μmのポリオレフィン長繊維であ
り、また混繊される繊維の少なくともひとつ以上の成分
がフッ素系ポリマーよりなる繊維の含有率が3〜85重
量%である請求項2に記載の混繊不織布である。
【0009】請求項5の発明は、請求項3または請求項
4において、フッ素系ポリマーよりなる繊維が、融点1
50〜320℃であるメルトブロー法により得られた平
均繊維径が0.5〜20μmの繊維である混繊不織布で
ある。
【0010】請求項6の発明は、不織布中に巻縮性を有
する繊維が3〜45重量%含まれている請求項1、2、
3、4、5のいずれか1項に記載の混繊不織布である。
【0011】請求項7の発明は、請求項6において巻縮
性を有する繊維が50〜130℃で巻縮を発現する潜在
巻縮性繊維である混繊不織布である。
【0012】請求項8の発明は、比誘電率と導電率の比
が異なる2種類以上の素材よりなる繊維が相互に混合さ
れてなる目付10〜200g/m2 の混繊不織布をエレ
クトレット処理した後に、50〜130℃で熱処理して
巻縮を発現させることを特徴とする混繊不織布の製造方
法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において、混合される繊維成分は比誘電率と導電
率の比が異なることがエレクトレットの状態を良くする
ために必要である。この観点からその比は10倍以上異
なっていることが好ましい。理由は明らかではないが、
この比の値が異なる繊維成分を用いた際には、繊維相互
の界面に電荷がトラップされやすいものと推定してい
る。使用可能なポリマーとしてはポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのポリオレフ
ィンとポリフッ化ビニリデンやエチレン/クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体などのフッ素系ポリマーの組み
合わせが最も好ましいが、ポリエステルやポリアミドな
ど他の種類の熱可塑性樹脂を用いることが可能である。
一般には、樹脂が吸湿するとエレクトレットが低下する
傾向にあり、より吸湿性の小さい樹脂を適用することが
好ましい。また、混繊される繊維の一方は羊毛などの天
然繊維でも可能である。特に好ましくは、少なくとも1
成分が長繊維であることが不織布の寸法安定性や毛羽立
ち防止、リントフリー性などの観点で好ましい。ここで
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/クロロトリ
フルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンのA
STMのD150により求めた比誘電率はそれぞれ25
℃、1000Hz前後において2.3、2.2、3.
0、8.0であり、ASTMのD257により求められ
る体積固有抵抗から求めた導電率(1/Ω・cm)は、
夫々1.1×10-17 、1.0×10-18 、8.3×1
-14 、7.7×10-13 である。
【0014】本発明の混繊不織布がエレクトレットであ
る必要がある。エレクトレット処理条件については特に
規定されないが、室温から100℃までの温度域で、直
流高電圧3〜50kv、電流量は不織布巾1mあたりで
0.5〜8.0mAで5〜100秒前後荷電処理するこ
とが好ましい。
【0015】本発明の混繊不織布は、目付が10〜20
0g/m2 であることが好ましく、特に好ましくは15
〜100g/m2 である。目付が10g/m2 より小さ
いと不織布の強度が低下してハンドリングが難しくな
る。一方、目付が200g/m 2 を超えてもエレクトレ
ット不織布をエアーフィルターとして用いたときの濾過
精度はあまり良くならず圧力損失だけが大きくなると言
う問題を生じる。また、不織布の厚みがあつくなりすぎ
るとエレクトレット処理された不織布の濾過精度があま
り良くない。厚みが20mm以下、特に0.1〜10m
mの間にあることが好ましい。
【0016】本発明において最も好ましい繊維の形態
は、メルトブロー法による極細繊維である。繊維の極細
性ゆえに濾過精度を高くしやすい。メルトブロー法に適
するポリマーとしてはポリエチレン、ポリプロピレンな
どのポリオレフィンやポリフッ化ビニリデンやエチレン
/クロロトリフルオロエチレン共重合体などのフッ素系
ポリマーがある。これらは、メルトブロー法に好適なポ
リマーメルトフローレイト(MFR)が100〜160
0g/10分の間にあるレジンが市販されており比較的
容易に紡糸が可能である。特に、フッ素系ポリマーを3
〜85%含む場合がエレクトレット不織布の濾過精度を
高くする上で好ましい。フッ素系ポリマーの含有率がこ
の範囲をはずれるとエレクトレット不織布の濾過精度が
低下する。
【0017】混繊不織布の繊維の平均繊維径は少なくと
も1成分が0.5〜20μmの間にあることが好まし
く、特に好ましくは0.5〜10μm、最も好ましく
は、1〜4μmである。繊維径が0.5μより小さくな
ると不織布の強度が低下してハンドリングが難しくな
る。また、生産性良く不織布をつくることが困難となり
好ましくない。他方、20μmを超えると濾過精度が低
くなり好ましくない。メルトブロー法で2種類の繊維を
混繊する際には、繊維径を細くしやすいポリプロピレン
を一成分とすることが好ましい。
【0018】また、本発明の不織布に3〜45重量%の
巻縮性を有する繊維を含むことも望ましい。巻縮性を有
する繊維を含むことにより不織布を嵩高でソフトな風合
いにすることが可能となる。前記のようにエレクトレッ
ト処理を実施する際には、厚みが薄いほど濾過精度を高
くしやすいが、濾材としては厚みの大きい方が、通気抵
抗が小さくライフも長くなる。また、防護衣料などに用
いた際にはソフトな風合いを有する。巻縮性を有する繊
維としては、機械巻縮のかかった繊維でも良いし、サイ
ドバイサイド型または偏芯中空型などの立体巻縮繊維で
あってもよい。また収縮率が10〜60%の高収縮の繊
維であっても良い。または、巻縮繊維が2成分以上の融
点差のある熱可塑性ポリマーよりなり、熱処理により繊
維の一部を溶融させてバインダーとして繊維間の接着を
強固にして不織布の強伸度特性や形態安定性を高めるこ
とも好ましい。巻縮繊維を構成する素材としては特に規
定されないがポリオレフィンが好ましい。含まれる巻縮
性繊維の量は3重量%未満では嵩高で通気抵抗の小さい
不織布を得ることが難しく、45重量%をこえると不織
布の厚みが大きくなりすぎてエレクトレットの効率が悪
くなったり風合いが悪くなったりしてしまう。
【0019】本発明の不織布の製造法は、例えば異なる
種類の短繊維を混ぜてカード処理することにより容易に
得られる。また、複数の樹脂をそれぞれ別の押出機によ
り紡糸口金に送り込み、それぞれ異なった樹脂を交互に
並んだ紡糸口金から押しだした溶融ポリマーをスパンボ
ンド法またはメルトブロー法により不織布を製造する。
ここで、メルトブロー法とは、紡糸孔より押し出された
溶融した熱可塑性樹脂を、紡糸孔の周囲より吹き出され
た高温高速の気体により繊維化し、捕集コンベアネット
または回転ドラム上に吹き抜け、繊維ウェブを得る方法
であり、米国特許第3,532,800号に開示されて
いる。なお、メルトブロー法による紡糸時に牽引エアー
流近傍に開繊した短繊維を吹き込む事によっても得るこ
とが可能である。これらの繊維を相互に混合するために
はできあいの不織布を積層するだけでは本発明の効果を
十分活かすことが難しいのでニードルパンチや水流交絡
法などで3次元的に交絡させることが好ましい。繊維相
互の接触面積を大きく取ることが本発明をより効果的に
できるため、メルトブロー法で得られる2種類以上の極
細繊維を混繊した不織布が好ましい。また、2成分以上
の複合紡糸で得られる繊維も好ましい。一方、ポリマー
ブレンドでは紡糸の不安定現象が発生しやすく、連続操
業性が短くなったりや繊維の極細化またはポリマー界面
のコントロールが難しくなるという問題を生じる可能性
がある。
【0020】本発明の不織布の最も好適な例としては不
織布を形成する際には巻縮を顕著に有せず熱処理などに
より巻縮が強く発現する潜在巻縮型の繊維を用いること
が好ましい。これは、エレクトレット処理する際に厚み
が小さい方が濾過効率が大きくなりやすいため、薄い不
織布の状態で荷電処理を実施し、その後に熱処理をして
潜在巻縮を発現させることで、嵩高で低圧力損失の不織
布を得ることができる。潜在巻縮を発現させるために熱
処理を実施する際には熱処理温度を50〜130℃とす
るのが好ましい。温度が50℃より低いと巻縮発現が不
十分となり、130℃より高いとエレクトレット効果が
なくなってしまうという問題を生じやすい。また、加熱
時間は短いほどエレクトレット性の低下が少ないので好
ましく、30秒以下で処理するのが好ましい。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を用いて具体的に説明
する。なお実施例中に示した物性値は以下の方法で測定
した。
【0022】イ.繊維径(μm) 繊維の走査型顕微鏡写真を倍率1000倍で写し、その
写真より任意に抽出した500本の繊維側面の巾を測定
し、算術平均により決定した。
【0023】ロ.目付(g/m2 ) 一定面積でシートを5枚切りだし、精密天秤で秤量す
る。測定値を算術平均して、それを1m2 当たりに換算
して目付とした。
【0024】ハ.捕集効率(%) 直径φ75mmの円形にサンプルを切りだし、線速10
cm/秒で空気を送り、0.3μm〜0.5μmの空気
塵の粒子濃度(個/cc)をパーティクルカウンターで
測定し、以下の式により捕集効率(%)を計算した。 捕集効率=100−(出口粒子濃度/入口粒子濃度)×
100
【0025】ニ.通気抵抗(mmAq) 捕集効率測定時の不織布前後の差圧(mmAq)を差圧
計により測定した。
【0026】ホ.比誘電率 ASTM−D150に従い、1.5mm厚さのフイルム
を用意してまわりをシールドされた状態で電極をあて
て、温度25℃、周波数1000HZにしたときの静電
容量を測定して求めた。
【0027】ヘ.導電率(1/Ω・cm) ASTM−D257に従い、直径25mm、長さ100
mmの円柱サンプルを用いて四端子法により電流と電圧
降下を測定して求めた。
【0028】ト.メルトフロー値 ポリプロピレンは230℃で、エチレン/クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体は270℃で、JIS K−7
210に準拠して行なった。
【0029】実施例1 1.5d、38mm、巻縮数15ケ/インチのポリプロ
ピレン(PP)ステープルファイバーと、3d、38m
m、巻縮数15ケ/インチのエチレン/クロロトリフル
オロエチレン共重合体(以下「ECTFE」という。以
下同じ)のステープルファイバーとからなる1m幅の目
付100g/m2 のカード不織布を作成した。この不織
布を直流電圧15KV、電流2mAで30秒間エレクト
レット荷電処理を行なった。得られた不織布の特性を表
1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 メルトフロー値(MFR)300g/10分のPPとM
FR450g/10分のECTFEとを、隣接するオリ
フィスから交互に270℃の温度で単孔吐出量0.5g
/分で押し出し、0.7kg/cm2 で295℃の空気
で牽引細化させ、平均繊維径が3μmの40g/m2
付のメルトブロー不織布を得た。得られた不織布の特性
を表1に示した。
【0032】比較例1 MFR300g/10分のポリプロピレンを270℃の
温度で単孔吐出量0.5g/分で押し出し、0.7kg
/cm2 で295℃の空気で牽引細化させ、平均繊維径
が3μmの20g/m2 目付のメルトブロー不織布を得
た。得られた不織布を実施例1の条件でエレクトレット
荷電処理した。得られた不織布の特性を表1に示した。
【0033】比較例2 MFR450g/10分のECTFEを270℃の温度
で単孔吐出量0.5g/分で押し出し、0.7kg/c
2 で295℃の空気で牽引細化させ、平均繊維径が3
μmの40g/m2 目付のメルトブロー不織布を得た。
得られた不織布を実施例1の条件より印加電圧を−15
KVとした以外は同じ条件でエレクトレット荷電処理し
た。得られた不織布の特性を表1に示した。
【0034】実施例3 2dの変質ポリエステルとポリエチレンテレフタレート
のサイドバイサイド型のステープル(巻縮数15ケ/巻
縮発現温度105℃)を実施例2の紡糸中に開繊して重
量分率で20%吹き込んだ。得られた不織布を実施例1
の条件でエレクトレット荷電処理した。得られた不織布
の特性を表1に示した。
【0035】実施例4 実施例3で得た不織布を110℃の温度で30秒間熱処
理して嵩高の不織布を得た。得られた不織布の特性を表
1に示した。
【0036】実施例1と比較例1の比較で分かるように
本発明の不織布は同一の通気抵抗でより高い捕集効率を
示し、フィルターとして好適である。また、実施例3と
比較例2の比較でも同じ事がいえる。実施例2と実施例
3の比較から、巻縮繊維を添加することで通気抵抗は低
下するが捕集効率はあまり変化しないことが分かる。ま
た実施例3と実施例4の比較から潜在巻縮繊維が低圧力
損失化を容易にに実現することが分かる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、比誘電率と導電率の比が異な
る2種類以上のポリマーよりなる繊維で構成される混繊
不織布であって、更に詳しくは、エレクトレット処理さ
れた混繊不織布であって、従来の単一成分よりなるエレ
クトレット処理不織布よりも通気抵抗と濾過精度のバラ
ンスが良くエアーフィルターやマスクとして特に好適な
混繊不織布である。すなわち、請求項1の発明は特にエ
アーフィルターとして用いた際に捕集効率と通気抵抗の
バランスに優れた混繊不織布、請求項2の発明は、請求
項1の発明において吸塵の影響が少なく、エレクトレッ
ト性能の経時的低下の小さい混繊不織布、請求項3の発
明は、請求項1又は2の発明において、特にリントフリ
ー性に優れた混繊不織布、請求項4の発明は、請求項2
の発明において、捕集効率の高いエアーフィルターとし
て好適な混繊不織布、請求項5の発明は、請求項3又は
4の発明において、生産時にポリマー劣化に起因する操
業性の低下をおこしにくいポリマー組成の混繊不織布、
請求項6の発明は特に嵩高で通気抵抗の小さいエアーフ
ィルター性能に優れた混繊不織布、請求項7の発明は、
特に後加工熱処理により極めて嵩高でエアーフィルター
として用いた際に極めて圧力損失の小さい混繊不織布で
あり、請求項8の発明は、特にエアーフィルターとして
用いた際の捕集効率と圧力損失とのバランスが良く嵩高
な混繊不織布を確実に効率良く生産することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比誘電率と導電率の比が異なる2種類以
    上の素材よりなる繊維が相互に混合されてなる目付10
    〜200g/m2 のエレクトレット混繊不織布。
  2. 【請求項2】 混繊不織布を構成する繊維として、少な
    くとも1種類以上のポリオレフィン繊維と少なくとも1
    種類以上のフッ素系ポリマーよりなる繊維を含む請求項
    1に記載の混繊不織布。
  3. 【請求項3】 混繊不織布を構成する繊維の少なくとも
    ひとつが長繊維である請求項1または2に記載の混繊不
    織布。
  4. 【請求項4】 混繊される繊維の少なくともひとつが、
    メルトブロー法により紡糸された平均繊維径が0.5〜
    10μmのポリオレフィン長繊維であり、また混繊され
    る繊維の少なくともひとつがフッ素系ポリマーよりなる
    繊維であってその含有量が3〜85重量%である請求項
    2に記載の混繊不織布。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4において、フッ
    素系ポリマーよりなる繊維が、メルトブロー法により得
    られた融点が150〜320℃である平均繊維径が0.
    5〜20μmの繊維である混繊不織布。
  6. 【請求項6】 不織布中に巻縮性を有する繊維が3〜4
    5重量%含まれている請求項1、2、3、4、5のいず
    れか1項に記載の混繊不織布。
  7. 【請求項7】 請求項6において巻縮性を有する繊維が
    50〜130℃で巻縮を発現する潜在巻縮性繊維である
    混繊不織布。
  8. 【請求項8】 比誘電率と導電率の比が異なる2種類以
    上の素材よりなる繊維が相互に混合されてなる目付10
    〜200g/m2 の混繊不織布をエレクトレット処理し
    た後に、50〜130℃で熱処理して巻縮を発現させる
    ことを特徴とする混繊不織布の製造方法。
JP8174796A 1996-07-04 1996-07-04 混繊不織布およびその製造方法 Pending JPH1018155A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007054778A (ja) * 2005-08-26 2007-03-08 Japan Vilene Co Ltd エアフィルタ用濾材及びエアフィルタユニット
JP2016125182A (ja) * 2015-01-08 2016-07-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 不織布およびそれを用いた空気清浄機、ならびに不織布の製造方法

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