JPH10175718A

JPH10175718A - スクリューコンベア脱水装置

Info

Publication number: JPH10175718A
Application number: JP8353708A
Authority: JP
Inventors: Tatsuo Nagai; 達夫永井; Kenji Fukushima; 健次福島; Takashi Otani; 孝大谷; Kimiharu Hattori; 公治服部; Yukie Otsuji; 幸枝尾辻; Katsunori Iwase; 勝則岩瀬; Masakazu Yokota; 正和横田
Original assignee: Japan Steel Works Ltd
Current assignee: Japan Steel Works Ltd
Priority date: 1996-12-18
Filing date: 1996-12-18
Publication date: 1998-06-30

Abstract

(57)【要約】【課題】設備費が安く、設置スペースも狭くてすむス
クリューコンベア脱水装置を提供する。【解決手段】有機性廃棄物（ＷＨ）が送り込まれる輸
送管（２）と、該輸送管（２）内に配置されているスク
リュー（１０）と、該スクリュー（１０）を回転駆動す
る駆動手段（７）とから構成する。スクリュー（１０）
は、スクリュー軸（１１）と該スクリュー軸の外周部に
設けられているフライト（１５）とから構成し、スクリ
ュー軸（１１）には搬送方向に向かって徐々に径が大き
くなっている脱水部（１３）を設ける。また輸送管
（２）の、スクリューの圧縮部（１３）に対応した部分
には複数個の細孔（３、３、…）を開ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃棄物が送
り込まれる輸送管と、該輸送管内に配置されて輸送管内
に送り込まれる有機性廃棄物を搬送するスクリューと、
該スクリューを回転駆動する駆動手段とからなるスクリ
ューコンベア脱水装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】家庭の台所から排出される生ゴミ、業務
用の調理残渣、食品加工廃棄物等の有機性廃棄物は、一
旦貯留槽に溜められ、この貯留槽から焼却炉まで搬送さ
れ焼却処理されている。このような焼却処理には焼却炉
の問題、大気汚染の問題、補助燃料の問題等があり、ま
た有機性廃棄物の有効利用の観点から、有機性廃棄物は
発酵槽で発酵して堆肥化する処理もなされている。とこ
ろで、上記のような有機性廃棄物は、含水率が８０％ｗ
ｔ以上もあり、そのままでは焼却することも、堆肥化す
ることも困難で、前処理として脱水装置による脱水処理
がなされている。また、堆肥化の前処理としては水分調
整材の添加も行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、高含水
の有機性廃棄物も脱水あるいは減水処理等の前処理が行
われているので、焼却することも、また堆肥化すること
もできる。しかしながら、従来の処理方法には問題点も
多い。例えば、発酵処理に適用されている水分調整材を
添加する処理方法によると、脱水による汚水の発生がな
いという利点はあるが、水分調整材の入手が難しい、処
理量が増すので発酵槽が大きくなる、堆肥の量が多くな
る、等の問題があり、今後は発酵の前処理としては、脱
水処理が有望視されている。

【０００４】ところで、現在の脱水処理にも問題があ
る。さらに詳しく説明すると、脱水処理を伴う有機性廃
棄物の処理システムは、周知のように、家庭、食品加工
工場等から輸送されてくる有機性廃棄物を一旦貯留する
貯留槽、この貯留槽から脱水装置まで搬送するコンベ
ア、脱水装置で脱水された有機性廃棄物を処理装置すな
わち発酵装置あるいは焼却炉まで再び搬送するコンベア
等からなっている。これらのコンベアは処理システムに
欠くことのできない設備であるが、イニシャルコストが
相当大きく、また設置スペースも広く必要としている。
さらに、脱水時の水分の悪臭が環境を汚染するという問
題もある。本発明は、上記したような従来の問題点ある
いは欠点に鑑みてなされたものであって、具体的には設
備費が安く、設置スペースも狭い有機性廃棄物の前処理
装置すなわちスクリューコンベア脱水装置を提供するこ
とを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、コ
ンベア装置に脱水機能をもたせることによって達成され
る。すなわち本発明は、上記目的を達成するために、有
機性廃棄物が送り込まれる輸送管と、該輸送管内に配置
されて前記輸送管内に送り込まれる有機性廃棄物を搬送
するスクリューと、該スクリューを回転駆動する駆動手
段とからなり、前記スクリューは、スクリュー軸と該ス
クリュー軸の外周部に設けられているフライトとからな
り、前記スクリューは有機性廃棄物を搬送するとき圧縮
する圧縮部を有し、前記輸送管の、少なくとも前記スク
リューの圧縮部に対応した部分は複数個の細孔から構成
されている。請求項２記載の発明は、請求項１記載の圧
縮部が、１本の輸送管内に直列的に複数段設けられてい
る。そして請求項３記載の発明は、請求項１または２記
載の圧縮部が、スクリュー軸の径を搬送方向に向かって
徐々に大きくすることにより形成されている。

【０００６】

【実施の形態】以下、図１により本発明の実施の形態を
説明する。本実施に係わるスクリューコンベア脱水装置
１は、図１に示されているように、搬送方向に対して上
り勾配に配置されている輸送管２と、この輸送管２内で
回転駆動されるようになっている１本のスクリュー１０
とから構成されている。スクリュー１０は、スクリュー
軸１１と該スクリュー軸１１の外周部に設けられている
フライト１５とからなっている。スクリュー軸１１は、
比較的小径で一定径の搬送部１２と、この搬送部１２の
終端部から搬送方向に向かって径が徐々にテーパ状に大
きくなっている脱水部あるいは圧縮部１３とからなって
いる。そして、図１に示されている実施の形態では、１
本の輸送管２内に、搬送部１２と圧縮部１３が直列的に
それぞれ２段に設けられている。

【０００７】スクリュー軸１１の上下端部は、輸送管２
を閉鎖しているエンドプレートから外方へ突き出て、こ
れらのエンドプレートに取り付けられている軸受５、６
により回転自在に軸受けされている。そして、上端部に
おいてモータ７により伝動機構８を介して駆動されるよ
うになっている。輸送管２の下側には、搬送中の有機性
廃棄物から出る水を輸送管２外へ排水するために複数個
の透孔３、３、…が開けられているが、図１に示されて
いる実施の形態では圧縮部１３に対応した下側部分のみ
に複数個の透孔３、３、…が開けられている。このよう
に、透孔３、３、…の位置を限定することにより輸送管
２の強度が確保されている。輸送管２の下側には樋４が
設けられている。なお、輸送管２に透孔３、３、…を開
ける代わりに、別部材のメッシュ等を張りつけることも
できる。

【０００８】輸送管２は、上記のように上り勾配に設け
られているが、その下端部には貯留槽２０が、そして上
方端部には発酵槽３０が配置されている。貯留槽２０内
には、輸送されてくる有機性廃棄物を所定の大きさに破
砕する破砕装置、破砕された有機性廃棄物ＷＨを攪拌す
る回転羽根２１等が設けられ、その下端部が輸送管２に
接続されている。輸送管２の上方部はシュート３１を介
して発酵槽３０に接続されている。

【０００９】次に、作用について説明する。モータ７を
起動してスクリュー軸１１を回転駆動する。また貯留槽
２０内の回転羽根２１を回転駆動する。そうすると、破
砕された有機性廃棄物ＷＨは、架橋することなく、輸送
管２に供給される。そうして、スクリュー１０のフライ
ト１５により輸送管２内を搬送される。初段の搬送部１
２においても有機性廃棄物ＷＨは、重力に逆らって上方
へ搬送されるので、摩擦抵抗により多少は圧縮を受ける
が、この搬送部１２では格別に脱水されない。次の脱水
部あるいは圧縮部１３において、スクリュー軸１１の径
が徐々にテーパ状に大きくなっているので、フライト１
５間の容積が小さくなり、有機性廃棄物ＷＨは圧縮ある
いは絞られる。これにより有機性廃棄物ＷＨから水分が
搾られる。搾られた水分は、透孔３、３、…から樋４
へ、そうして水槽３３へと排水される。

【００１０】２段目の搬送部１２におけるスクリュー軸
１１は、細くなっているので、２段目へ搬送された有機
性廃棄物ＷＨは、圧縮から開放されて膨張し、自然の状
態に一旦戻って搬送される。そうして、２段目の圧縮部
１３において同様にして再び脱水され、水分は透孔３、
３、…から水槽３３へ排水される。脱水あるいは減水さ
れた有機性廃棄物ＤＨは、シュート３１から発酵槽３０
に供給され、発酵処理される。水槽３３中の水は、適宜
処理してポンプ３４で排水する。

【００１１】実施例：家庭から出た生ゴミ１００ｋｇ
を、縦１ｍ、横１ｍ、深さ０.５ｍの貯留槽に投入し、
３日間常温で放置した。そして、スクリュー軸の長さが
２ｍ、軸径が５０ｍｍから１００ｍｍへテーパ状に太く
なったスクリューを輸送管内に設け、このスクリューを
０.５ｒ.ｐ.ｍの速度で駆動して、搬送・脱水テストを
した。貯留槽に投入した時点での生ゴミの含水率は８０
〜８５ｗｔ％であったが、搬送後の含水率は６８〜７３
ｗｔ％であった。

【００１２】本発明は上記の実施の形態に限定されるこ
となく色々な形で実施できる。例えば、上記の実施の形
態によると、脱水部あるいは圧縮部１３は、スクリュー
軸１１の径を搬送方向に向かって徐々にテーパ状に大き
くすることにより形成されているが、フライト１５のピ
ッチを小さくすると共に、フライト１５の深さを深くし
ても圧縮部を形成することもできる。また、２軸のスク
リューのときは、フライトのピッチを小さくすることに
っても同様に圧縮部を形成することもできる。しかしな
がら、これらの実施の形態は図には示されていない。

【００１３】

【発明の効果】以上のように、本発明によると、スクリ
ューはスクリュー軸と該スクリュー軸の外周部に設けら
れているフライトとからなり、スクリューは有機性廃棄
物を搬送するとき圧縮する圧縮部を有し、輸送管の、少
なくともスクリューの圧縮部に対応した部分は複数個の
細孔から構成されているので、有機性廃棄物を搬送する
スクリューコンベアにより搬送しながら脱水あるいは減
水することができる。したがって、本発明によると、設
備費が安く、設置スペースも狭くてすむ有機性廃棄物の
前処理装置すなわちスクリューコンベア脱水装置を得る
ことができるという本発明特有の効果が得られる。ま
た、有機性廃棄物は、輸送管という閉鎖された空間内で
搬送されながら脱水あるいは減水されるので、悪臭が雰
囲気を汚染するようなこともない。請求項２記載の発明
によると、圧縮部が１本の輸送管内に直列的に複数段設
けられているので、一旦圧縮されて脱水された有機性廃
棄物が、圧縮前の容積に戻されて再び圧縮、脱水される
ので、脱水あるいは減水効果がさらに高められる。そし
て、請求項３記載の発明によると、圧縮部がスクリュー
軸の径を搬送方向に向かって徐々に大きくすることによ
り形成されているので、圧縮部の構造が比較的簡単で、
上記効果に加えて安価にスクリューコンベア脱水装置を
得れることができるという効果が付加される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す断面図である。

【符号の説明】

１スクリューコンベア脱水装置２輸送管３透孔１０スクリュー１３圧縮部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者服部公治広島市安芸区船越南１丁目６番１号株式会社日本製鋼所内 (72)発明者尾辻幸枝広島市安芸区船越南１丁目６番１号株式会社日本製鋼所内 (72)発明者岩瀬勝則広島市安芸区船越南１丁目６番１号株式会社日本製鋼所内 (72)発明者横田正和広島市安芸区船越南１丁目６番１号株式会社日本製鋼所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】有機性廃棄物（ＷＨ）が送り込まれる輸
送管（２）と、該輸送管（２）内に配置されて前記輸送
管（２）内に送り込まれる有機性廃棄物（ＷＨ）を搬送
するスクリュー（１０）と、該スクリュー（１０）を回
転駆動する駆動手段（７）とからなり、前記スクリュー（１０）は、スクリュー軸（１１）と該
スクリュー軸の外周部に設けられているフライト（１
５）とからなり、前記スクリュー（１０）は有機性廃棄
物（ＷＨ）を搬送するとき圧縮する圧縮部（１３）を有
し、前記輸送管（２）の、少なくとも前記スクリューの
圧縮部（１３）に対応した部分は複数個の細孔（３、
３、…）から構成されていることを特徴とするスクリュ
ーコンベア脱水装置。
【請求項２】請求項１記載の圧縮部（１３）が、１本
の輸送管（２）内に直列的に複数段設けられているスク
リューコンベア脱水装置。
【請求項３】請求項１または２記載の圧縮部（１３）
が、スクリュー軸（１１）の径を搬送方向に向かって徐
々に大きくすることにより形成されているスクリューコ
ンベア脱水装置。