JPH10174198A - 音像定位装置 - Google Patents

音像定位装置

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JPH10174198A
JPH10174198A JP8330640A JP33064096A JPH10174198A JP H10174198 A JPH10174198 A JP H10174198A JP 8330640 A JP8330640 A JP 8330640A JP 33064096 A JP33064096 A JP 33064096A JP H10174198 A JPH10174198 A JP H10174198A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドップラー効果や反射、更には多音化に適し
た音像定位装置を提供する。 【解決手段】 音源S1,S2から発する音のデータが
リングバッファ23のライトアドレスWA1,WA2に
それぞれ書き込まれ、リスナ4に到達した音のデータが
リングバッファ23のリードアドレスRAから読み出さ
れる。その間の遅延時間が各音源S1,S2とリスナ4
との間の距離r1,r2に対応する遅延時間となる。各
データの書込時には、例えば書込回路により、ライトア
ドレスWA1,WA2に記憶されたデータを一旦読み出
したのち、そのデータに新たなデータを加算して再度書
き込む。これにより、複数の音源からのデータをリング
バッファ23上で合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、仮想的な音場空
間内に音像を定位させる音像定位装置に関し、特に簡単
な構成でドップラー効果や反射音の付加並びに複数の音
源の定位に適した音像定位装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、音響再生システム、電子楽
器、ゲーム等において、音場空間内の任意の位置に仮想
音源を定位させて立体音場を生成する音像定位装置が知
られている。また、3次元バーチャルリアリティシステ
ムでも、仮想体験における臨場感を向上させる手段とし
て、この種の音像定位装置が使用されている。この種の
音像定位装置は、モノラル音源からバイノーラル手法に
基づいて、時間差、振幅差及び周波数特性差を持つ複数
チャネルの信号を発生させることにより、聴感上、方向
感及び距離感を与えるようにして立体音場を生成し、あ
たかも3次元仮想空間上の各部から音が発しているよう
に音響信号を生成する。
【0003】図10は、従来の音像定位装置の概略構成
を示す図である。音源から供給されたオーディオ信号S
iは、遅延回路61で時間差を付与されて左右のオーデ
ィオ信号SL,SRとなる。遅延回路61は、音源位置
からの絶対的な遅延時間をシミュレートするのではな
く、左右の耳に音が到達する相対的な時間差をシミュレ
ートすることにより、最大遅延量を抑えて回路規模を小
さくしている。左右のオーディオ信号SL,SRは、音
源位置に応じて左右の音の振幅値を調整するためのアン
プ62L,62R及びアンプ63L,63Rを介して、
FIR(有限インパルス応答)フィルタ64L,64R
に供給される。FIRフィルタ64L,64Rは、仮想
音場空間におけるリスナの前後左右からの伝達経路上の
伝達関数を記憶し、音源位置に応じて前段のアンプ63
L,63Rで振幅調整された左右のオーディオ信号に対
しフィルタリングを施して音場特性を付与する。そし
て、各方向成分の信号が加算器65L,65Rで加算さ
れ、スピーカ66L,66Rを介して音像位置が制御さ
れたステレオオーディオ出力を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実際の音場
空間に更に近い仮想音場空間をシミュレートしようとす
ると、音源とリスナとが相対的に移動していることによ
り生じるドップラー効果や各種の反射音、更には複数の
音をシミュレートする多音化等、更に複雑なシミュレー
トが必要になってくる。ドップラー効果を生じさせる従
来例としては、原音に対して移動量に基づくピッチチェ
ンジを行う方法が提案されている(特開平6−3271
00号)。この方式では、音源の移動速度からピッチシ
フト量を計算する必要があることに加え、ピッチシフタ
が必要となる。また、この方式で多音化を図ろうとする
と、1つの音源毎に1つのピッチシフタが必要になり、
回路規模が大きくなってしまう。
【0005】この発明は、このような問題点に鑑みなさ
れたもので、ドップラー効果や反射、更には多音化に適
した音像定位装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題委を解決するための手段】この発明は、仮想的な
音場空間及びこの音場空間における予め指定された仮想
的な音源位置によって決定される制御パラメータに基づ
いて、音源から供給されるオーディオ情報に対して音響
処理を施すことにより前記音源位置に前記オーディオ情
報の音像を定位させる音像定位装置において、前記音源
位置によって決定される制御パラメータに基づいて前記
オーディオ情報を音響処理する第1の音響処理手段と、
前記音場空間によって決定される制御パラメータに基づ
いて前記オーディオ情報を音響処理する第2の音響処理
手段と、前記第1の音響処理手段と前記第2の音響処理
手段との間に設けられ前記第1の音響処理手段によって
音響処理されたオーディオ情報を前記音源位置からリス
ナまでの距離に相当する量だけ遅延させる遅延手段と、
前記音源位置と前記リスナとの間の相対位置の変化に対
応して前記遅延量を変化させる遅延制御手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0007】この発明は、更に前記第1の音響処理手段
が、複数の音源にそれぞれ対応するように複数設けら
れ、前記遅延手段が、前記各第1の音響処理手段から供
給されるオーディオ情報をそれぞれの遅延量に応じた位
置に重ねて記憶するものであることを特徴とする。な
お、より具体的には、前記遅延手段が、ランダムアクセ
スが可能なリングバッファであり、前記遅延制御手段
が、前記リングバッファの書込アドレスと読出アドレス
とが前記遅延量に相当する間隔を保つように歩進制御す
るものである。
【0008】この発明によれば、音源位置によって決定
される制御パラメータに基づいて音響処理されたオーデ
ィオ信号を、遅延手段で音源位置からリスナの距離に相
当する量だけ遅延させ、更に音源位置とリスナとの間の
相対位置の変化に応じて遅延制御手段が前記遅延量を変
化させるようにしているので、音源の位置が移動した場
合でも、音源の位置からリスナまでの音の伝達状態、即
ち周波数の変化を正確にシミュレートすることができ
る。そして、この場合、ピッチ量の算出やピッチシフタ
は不要となる。
【0009】また、この発明では、音源位置に関係する
第1の音響処理手段を前段に、音源位置には関係しない
第2の音響処理手段を後段に配置し、その間に前記遅延
手段を配置しているので、多音化のために複数の音源と
それぞれ対応させて第1の音響処理手段を複数設けた場
合でも、遅延手段は共用することができる。これは、遅
延手段が各音源の絶対的な位置をシミュレートするから
であり、複数の音源からのオーディオ情報を、遅延手段
の各音源位置からの遅延量に相当する位置に重ねて書き
込めばよいのである。従って、この場合には、多音化に
よっても遅延手段の共用によって回路規模が必要以上に
大きくなるのを防止することができる。特に、壁や床か
らの反射音をシミュレートしようとすると、1つの音源
に対して反射経路からの複数の音源を想定する必要があ
るが、この発明によれば、このようなシミュレートが容
易になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の好ましい実施の形態について説明する。図1は、この
発明の一実施例に係る音像定位装置のブロック図であ
る。この装置は、複数の音源に対応するように複数設け
られた第1の音響処理手段である上下感・時間差付与回
路11 ,12 ,…,1n と、これら上下感・時間差付与
回路11 ,12 ,…,1n から供給されるステレオオー
ディオ信号をそれぞれの音源位置に応じて遅延させる多
音遅延回路2と、この多音遅延回路2で遅延されたステ
レオオーディオ信号をフィルタリングして音場空間に応
じた周波数特性を付与する第2の音響処理手段であるF
IRフィルタ3とにより構成されている。
【0011】各上下感・時間差付与回路11 ,12
…,1n は、この例では音源からのオーディオ入力信号
Si(i=1,2,…,n)及び音源位置情報ri,θ
i,φi(i=1,2,…,n)をそれぞれ入力する。
音源位置情報r,θ,φは、例えば図2に示すように、
リスナ4の頭が基準方向(正面方向)を向いているとし
た場合の仮想音源Sの位置までの距離、水平方向の角度
(アジマス)及び垂直方向の角度(エレベーション)を
それぞれ意味している。
【0012】図3は、上下感・時間差付与回路1i(i
=1,2,…,n)の具体的な構成を示すブロック図で
ある。音源からのモノラルのオーディオ信号Siは、ア
ンプ11を介してノッチフィルタ12に供給される。ノ
ッチフィルタ12は、人間の聴感特性や人間の耳介形状
に基づいてオーディオ信号Siの特定の周波数成分を減
衰させてオーディオ信号Siに上下方向感を付与する。
ノッチフィルタ12の出力は、仮想音源位置から両耳へ
の音の伝搬時間差Tを付与する遅延回路13で遅延制御
され、時間差を持つ2チャンネルの信号に変換される。
これらの信号は、それぞれアンプ141,142 によっ
て仮想音源の方向に基づく左右の振幅バランスを調整さ
れる。振幅バランスを調整されたステレオオーディオ信
号は、アンプ151 ,152 ,153 ,154 及びアン
プ155 ,156 ,157 ,158 にそれぞれ供給され
る。これらのアンプ151 〜158 は、ステレオオーデ
ィオ信号をその音源位置に基づいてリスナの前後左右
(この例では、左前、右前、左後、右後の4方向)から
の信号成分として振幅調整するもので、後段のFIRフ
ィルタ3のフィルタ出力の合成比を決定するものであ
る。
【0013】一方、パラメータ決定部16は、音源位置
情報ri,θi,φiに基づいて、ノッチフィルタ12
の減衰周波数Nt、遅延回路13の伝搬時間差T、左右
の振幅バランスVR,VL及び前後左右からの信号成分
VFL,VFR,VRL,VRR等の制御パラメータを
各部に供給する。また、パラメータ決定部16は、音源
位置からリスナまでの距離riの変化に基づいて多音遅
延回路2に対するライトアドレスWAiの歩進タイミン
グ信号fsi′も生成する。
【0014】図4は、多音遅延回路2とFIRフィルタ
3の具体的な構成を示すブロック図である。FIRフィ
ルタ3は、前後左右の各方向から音が到来する場合につ
いて、予めダミーヘッド等を用いてインパルス応答信号
を測定し、この測定結果から求めたFIR係数を記憶し
たフィルタであり、左右のステレオオーディオ信号のそ
れぞれについて4方向からのフィルタリングを行うた
め、計8つのフィルタ311 ,312 ,313 ,3
4 ,315 ,316 ,317 ,318 と、これらのフ
ィルタ311 〜318 の出力を左右のステレオオーディ
オ信号についてそれぞれ加算合成する加算器321 ,3
2 とにより構成されている。多音遅延回路2は、これ
らのフィルタ311 〜318 の前段にそれぞれ設けられ
る8つの遅延回路211 ,212 ,213 ,214 ,2
5 ,216 ,217 ,218 と、これら遅延回路21
1 〜218 にデータを書き込むための書込回路221
222 ,223,224 ,225 ,226 ,227 ,2
8 とから構成される。
【0015】各遅延回路211 〜218 は、具体的には
RAM等を用いたリングバッファとして構成することが
できる。図5は、このリングバッファの機能を説明する
ための図である。ここでは、2つの音源S1,S2のう
ち、音源S1が速度v1でリスナ4の方向に移動してい
る例を示している。音源S1,S2から発する音のデー
タがリングバッファ23のライトアドレスWA1,WA
2にそれぞれ書き込まれ、リスナ4に到達した音のデー
タがリングバッファ23のリードアドレスRAから読み
出される。その間の遅延時間が各音源S1,S2とリス
ナ4との間の距離r1,r2に対応する遅延時間とな
る。各データの書込時には、後述する書込回路221
228 により、ライトアドレスWA1,WA2に記憶さ
れたデータを一旦読み出したのち、そのデータに新たな
データを加算して再度書き込む。これにより、複数の音
源からのデータをリングバッファ23上で合成すること
ができる。
【0016】ライトアドレスWA1,WA2の歩進速度
は、各音源S1,S2の移動によって変化するが、リー
ドアドレスRAの歩進速度は一定となる。音源S2とリ
スナ4との距離r2は固定であるから、リングバッファ
23のライトアドレスWA2とリードアドレスRAと
は、同一の速度で歩進される。両アドレスの差は常に一
定となり、これが音源S2からリスナ4までの距離r2
に相当する。一方、音源S1とリスナ4との間の距離r
1は、図5(a)〜(b)に示すように、音源S1がリ
スナ4の頭上に位置するまでは徐々に短くなるので、ラ
イトアドレスWA1の歩進速度をリードアドレスRAよ
りも遅くする。これにより、音源S1からリスナ4まで
の遅延量が徐々に短くなるように変化するので、リード
アドレスRAで読み出される音源S1のオーディオデー
タの周波数が高くなる。また、図5(b)〜(c)に示
すように、音源S1がリスナ4の頭上を通過した後は、
距離r1は徐々に長くなるので、ライトアドレスWA1
の歩進速度をリードアドレスRAよりも速くする。これ
により、音源S1からリスナ4までの遅延量が徐々に長
くなるように変化するので、リードアドレスRAで読み
出される音源S1のオーディオデータの周波数が低くな
る。
【0017】図6は、遅延回路211 〜218 に書き込
まれるデータを説明するための図である。即ち、音源か
らのオーディオデータSiは、図6(a)に示すよう
に、一定のサンプリング周波数fsで入力されるが、同
図(b)に示すように、音が近づいている場合には、ラ
イトアドレスWAiの歩進速度を遅くする必要があるた
め、オーディオデータのサンプリング周波数もfsi′
に変更する必要がある。このため、サンプリング周波数
fsi′に基づくオーディオデータSi′をもとのオー
ディオデータSiから補間によって求める。同図(c)
のように、音が遠ざかっている場合にも、同様に変更さ
れたサンプリング周波数fsi′に合わせて新たなオー
ディオデータSi′を補間動作により求める。
【0018】このような処理を実行する書込回路221
〜228 の構成例を図7に示す。上下感・時間差付与回
路1iから供給されたオーディオデータSi2と、これ
を遅延回路41で1サンプリング時間遅延させたオーデ
ィオデータSi1とは演算回路42に供給されている。
カウンタ43は、サンプリング信号fsの入力からクロ
ック信号CKをカウントし、パラメータ決定部16から
供給されるタイミング信号fsi′の入力タイミングま
での時間Δtを測定して演算回路42に供給する。演算
回路42は、データSi1,Si2、1/fs,Δtを用
いて直線補間演算を行い、データSi′を算出する。こ
のデータSi′が読出データと加算器44で加算されて
書込データとして遅延回路21iに書き込まれる。
【0019】このように、音源S1からのオーディオデ
ータのライトアドレスWA1とリードアドレスRAの相
対的な歩進速度を変化させることにより、音源S1が移
動している場合のドップラー効果を簡単に付加すること
ができ、音源S1の移動感をリスナ4に与えることがで
きる。また、各音源からのオーディオデータをリングバ
ッファ23へ加算書込することによって、容易に多音化
を図ることができる。しかも、このように複数の音源に
ついてリングバッファ23を共用することで、処理する
音源の数に拘わらず、遅延回路21は8つしか必要とし
ないので、回路規模を簡素化することができる。
【0020】なお、ライトアドレスWA1,WA2は、
リードアドレスRAを追い抜かないように、最大アドレ
ス差(最大遅延量)となったときに、リードアドレスR
Aと同一速度で歩進されるように制御される必要があ
る。このため、図7に示すように、書込回路22iに、
ライトアドレスWAiとリードアドレスRAとを比較し
て最大遅延量を検出する最大遅延量検出回路45を設
け、最大遅延量を検出した場合には、ライトアドレスカ
ウンタ46の歩進動作をリードアドレスカウンタ47の
歩進動作に合わせるようにアドレスを制御すればよい。
いま、この最大遅延時間に相当する距離を例えば100
mと設定すると、音速を340m/s、サンプリング周
波数をfHzとして、RAMの容量は100f/340
程度であればよい。
【0021】このように、多音化が容易な構成であるこ
とを利用して、反射音についても容易に移動変化を付け
て定位させることができる。図8は、反射音をシミュレ
ートする場合の実施例を示す図である。即ち、反射音を
シミュレートする場合には、もとの音源Siの他に、空
間情報に基づいて反射音Si′を反射シミュレーション
部51で生成し、得られた反射音Si′を追加音源とし
て図1の回路に入力し、上記と同様の処理を行えばよ
い。図9は、反射シミュレーション部51でのシミュレ
ーションを説明するための図である。音源Sからリスナ
4に直接伝達される音と、音源Sから床面AA′を反射
してリスナ4に伝達される反射音とが存在する場合、音
源Sの床面AA′に対する線対称位置に反射音の音源
S′が存在すると仮定すればよい。この場合、音源S′
のリスナ4までの距離r′とエレベーションφ′は、下
記数1のように表すことができる。
【0022】
【数1】
【0023】反射シミュレーション部51は、入力され
た位置情報ri,θi,φiから、上述した演算によ
り、反射音源の位置情報ri′,θi′(=θi),φ
i′を求め、もとの音源Siから反射による減衰も考慮
して反射音源Si′を求める。音源Siが移動する場合
には、反射音源Si′も同一速度で移動するようにして
前述した処理を実現すればよい。
【0024】なお、以上の説明では、リングバッファの
ライトアドレスの歩進速度を可変、リードアドレスの歩
進速度を一定としたが、より簡易な方法として、ライト
アドレスの歩進速度を一定、リードアドレスの歩進速度
を可変とすることもできる。この場合、図7に示した補
間回路は必要とせず、固定音源の多音化及び単一音源の
移動に簡単に対処することができる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
音源位置によって決定される制御パラメータに基づいて
音響処理されたオーディオ信号を、遅延手段で音源位置
からリスナの距離に相当する量だけ遅延させ、更に音源
位置とリスナとの間の相対位置の変化に応じて遅延制御
手段が前記遅延量を変化させるようにしているので、音
源の位置が移動した場合のドップラー効果を付与するこ
とができ、より現実感ある音像定位が可能になる。
【0026】また、この発明では、音源位置に関係する
第1の音響処理手段を前段に、音源位置には関係しない
第2の音響処理手段を後段に配置し、その間に前記遅延
手段を配置しているので、多音化のために複数の音源と
それぞれ対応させて第1の音響処理手段を複数設けた場
合でも、遅延手段は共用することができ、回路の簡素化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係る音像定位装置のブ
ロック図である。
【図2】 同実施例における音源位置情報を説明するた
めの図である。
【図3】 同実施例における上下感・時間差付与回路の
具体的な構成を示すブロック図である。
【図4】 同実施例における多音遅延回路とFIRフィ
ルタの具体的な構成を示すブロック図である。
【図5】 同実施例におけるリングバッファの機能を説
明するための図である。
【図6】 同実施例における遅延回路に書き込まれるデ
ータを説明するための図である。
【図7】 同実施例における書込回路の構成例を示すブ
ロック図である。
【図8】 反射音をシミュレートする場合の実施例を示
す図である。
【図9】 同実施例における反射シミュレーション部で
のシミュレーションを説明するための図である。
【図10】 従来の音像定位装置のブロック図である。
【符号の説明】
1〜1n…上下感・時間差付与回路、2…多音遅延回
路、3,64L,64R…FIRフィルタ、4…リス
ナ、11,141,142,151〜158,62L,62
R,63L,63R…アンプ、16…パラメータ決定
部、211〜218,41,61…遅延回路、221〜2
8…書込回路、23…リングバッファ、311〜318
…フィルタ、321,322,44,65L,65R…加
算器、42…演算回路、43…カウンタ、45…最大遅
延量検出回路、46…ライトアドレスカウンタ、47…
リードアドレスカウンタ、51…反射シミュレーション
部、66L,66R…スピーカ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04S 7/00 G10K 15/00 M

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮想的な音場空間及びこの音場空間にお
    ける予め指定された仮想的な音源位置によって決定され
    る制御パラメータに基づいて、音源から供給されるオー
    ディオ情報に対して音響処理を施すことにより前記音源
    位置に前記オーディオ情報の音像を定位させる音像定位
    装置において、 前記音源位置によって決定される制御パラメータに基づ
    いて前記オーディオ情報を音響処理する第1の音響処理
    手段と、 前記音場空間によって決定される制御パラメータに基づ
    いて前記オーディオ情報を音響処理する第2の音響処理
    手段と、 前記第1の音響処理手段と前記第2の音響処理手段との
    間に設けられ前記第1の音響処理手段によって音響処理
    されたオーディオ情報を前記音源位置からリスナまでの
    距離に相当する量だけ遅延させる遅延手段と、 前記音源位置と前記リスナとの間の相対位置の変化に対
    応して前記遅延量を変化させる遅延制御手段とを備えた
    ことを特徴とする音像定位装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の音響処理手段は、複数の音源
    にそれぞれ対応するように複数設けられ、 前記遅延手段は、前記各第1の音響処理手段から供給さ
    れるオーディオ情報をそれぞれの遅延量に応じた位置に
    重ねて記憶するものであることを特徴とする請求項1記
    載の音像定位装置。
  3. 【請求項3】 前記遅延手段は、ランダムアクセスが可
    能なリングバッファであり、 前記遅延制御手段は、前記リングバッファの書込アドレ
    スと読出アドレスとが前記遅延量に相当する間隔を保つ
    ように歩進制御するものであることを特徴とする請求項
    1又は2記載の音像定位装置。
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