JPH10173973A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH10173973A
JPH10173973A JP8340552A JP34055296A JPH10173973A JP H10173973 A JPH10173973 A JP H10173973A JP 8340552 A JP8340552 A JP 8340552A JP 34055296 A JP34055296 A JP 34055296A JP H10173973 A JPH10173973 A JP H10173973A
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imaging
image
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odd
exposure time
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JP8340552A
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Kiyoshi Akutagawa
清 芥川
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路部分を含む領域の画像が暗くなるのを防
止しつつ、上方を撮像した場合でもスミア等のないコン
トラストの良い画像が得られ、かつ常にコントラストの
良い道路画像や車線画像が得られる撮像装置を提供す
る。 【解決手段】 画像信号を出力するCCD3を有し、露
光時間を制御可能なカメラ1と、CCD3の前面側に配
置された分割駆動可能なLCD4と、撮像を開始させる
同期信号を出力する撮像制御信号生成手段7と、奇数回
目の撮像範囲の空領域を検出する空領域検出手段13
と、偶数回目の撮像時に用いる露光時間を空領域以外の
領域の輝度に応じて算出する露光時間算出手段14と、
検出された空領域内にあるLCD4のブロックを偶数回
目の撮像開始前に駆動して透過光量を減衰させるフィル
タ駆動手段15とを備え、偶数回目の撮像時に得られる
画像データを外部へ出力する。走行時に画像の空領域が
上下に変化しても、その変化に応じてLCD4により光
量を減衰する領域を上下に変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等の車両
や他の乗り物に搭載される撮像装置、特に、前方の走行
路を検出するための画像や、車両後方の視界を確認する
ための画像等を得るための撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の撮像装置としては、例え
ば特開平6−105194号公報に開示された技術があ
る。この従来技術は、車両後方監視用等の車載カメラに
おいて、CCDから出力される画面形成用の映像信号領
域を太陽光等の明るい光源が入りこむ空の上部領域と、
路上の状況等のより鮮明な確認を必要とする画面下側の
下部領域を含む複数領域に分割し、下部領域からの映像
信号出力のみを対象として、アイリスコントロールを作
動させて、CCD平均出力レベルが被写体の明るさに関
係なく一定になるようにするアイリスコントロールを設
け、上部領域の所定以上の明るさに対応する映像信号出
力に対しては、上部領域の光透過率を低下させ、明るさ
が所定値以下に押さえるように構成したオプトエレクト
ロニックフィルタを設けたことを特徴とするものであ
る。
【0003】具体的には、上記従来技術では、CCD前
方にあるレンズの前面上部の領域を覆うように配置され
たエレクトロクロミック素子(オプトエレクトロニック
フィルタ)と、この素子を制御するフィルタコントロー
ル回路と、レンズとCCDの間に配置された絞りと、こ
の絞りを駆動するアイリスコントロール回路とが設けら
れている。そして、この従来技術では、上部領域の明る
さが所定値以上になったとき、上部領域の明るさを所定
値以下に押さえるように、CCDから出力される上部領
域の映像信号をフィルタコントロール回路へ出力してエ
レクトロクロミック素子を制御すると共に、下部領域に
おけるCCD平均出力レベルが一定になるように、CC
Dから出力される下部領域の映像信号をアイリスコント
ロール回路へ出力して絞りを制御するように構成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、下記の問題点(1)〜(3)がある。これ
らの問題点を図10及び図11に基づいて説明する。図
10の(A)は水平路走行時の撮像状態を、同図の
(B)は下り坂の入口又は上り坂の出口での撮像状態
を、(C)は車両の振動による上方撮像時の状態を、
(D)は(A)の撮像時に得られる画像を、(E)は
(B)の撮像時に得られる画像を、(F)は(C)の撮
像時に得られる画像をそれぞれ示している。そして、図
11の(A)〜(E)は走行中に画像が刻々と変化する
様子を示している。 (1)上部領域の明るさを押さえるためのエレクトロク
ロミック素子は、レンズの前面上部の領域を通る光だけ
に作用してその光量(図4の(D)〜(F)に示す領域
aの光量)を減衰させる。すなわち、エレクトロクロミ
ック素子が光量を減衰できる光は、レンズの前面上部の
領域を通る光に限られる。そのため、図10の(B)で
示すように走行中に車両が下り坂の入口や上り坂の出口
にさしかかることにより又は図10の(C)で示すよう
に車両の振動によりカメラの光軸が水平方向より上方へ
向き、これによって撮像画面における空部分を含む空領
域の上下方向の幅が図10の(E)、(F)及び図11
の(B)で示すように大きくなった場合には、空領域全
体をエレクトロクロミック素子でカバーできなくなるこ
とがある。このような場合、図11(B)で示すように
エレクトロクロミック素子でカバーできない空領域内に
太陽が撮像されていると、画像内にスミアやブルーミン
グが発生してしまい、コントラストの良い画像が得られ
ないという問題があった。
【0005】(2)下部領域におけるCCD平均出力レ
ベルが一定になるように絞りを制御しているので、図1
1の(A)の画像で下部領域が適正露出となるように調
整されている場合、図11の(B)で示すように上述し
た理由によりエレクトロクロミック素子でカバーできな
い空領域ができ、下部領域内に高輝度な空領域が含まれ
てしまうと、下部領域におけるCCD平均出力レベルが
大きくなって絞りが絞られる。その結果、道路部分を含
む下部領域の画像が暗くなってしまうという問題があっ
た。この問題を解決するために、エレクトロクロミック
素子の大きさを下方向へ拡大してこの素子でカバーでき
る空領域を下方向へ拡大すると、水平路走行時に下部領
域の受光量がエレクトロクロミック素子の拡大部分で減
衰されてしまい、下部領域の画像が暗くなってしまう。
【0006】(3)エレクトロクロミック素子を制御す
るためにフィルタコントロール回路へ出力する画像信号
と、外部へ出力する画像信号とが同一であるため、車両
の振動等によって太陽を撮像した場合、エレクトロクロ
ミック素子によって光量が減衰されないスミアやブルー
ミングのある画像(図11の(B)参照)が一瞬出力さ
れてしまう。このことは、画像処理により道路や車線を
検出する際に、コントラストの良い道路画像や車線画像
が得られず、特に問題となる。この発明はこのような事
情に鑑みてなされたもので、その課題は、道路部分を含
む領域の画像が暗くなるのを防止しつつ、上方を撮像し
た場合でもスミア等のないコントラストの良い画像が得
られ、かつ常にコントラストの良い道路画像や車線画像
が得られる撮像装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明に係る撮像装置は、入射光の光強
度に応じた画像信号を出力するイメージセンサを有し、
イメージセンサに対する入射光の露光時間を制御可能な
カメラと、イメージセンサの前面側に配置された分割駆
動可能な複数の透過光量可変部を有し、各透過光量可変
部は駆動されると透過光の光量を減衰させるフィルタ手
段と、カメラによる撮像を開始させる同期信号を生成
し、一定時間毎に前記カメラへ出力する撮像制御信号生
成手段と、奇数回目の撮像時に得られる画像信号に基づ
き、奇数回目の撮像範囲における空部分の略全体が含ま
れる空領域を検出する空領域検出手段と、奇数回目の撮
像時に得られる画像信号に基づき、奇数回目の撮像の次
に行なう偶数回目の撮像時に用いる露光時間を空領域検
出手段により検出された空領域以外の領域全体の輝度に
応じて算出し、該露光時間を表わす制御信号をカメラへ
出力する露光時間算出手段と、複数の透過光量可変部の
うち検出された空領域に対応する領域内にある全ての透
過光量可変部を、奇数回目の撮像の次に行なう偶数回目
の撮像開始前に駆動するフィルタ駆動手段とを備え、偶
数回目の撮像時にそれぞれ得られる画像信号を外部から
読み出せるように構成されているものとした。
【0008】また、前述の課題を解決するため請求項2
記載の発明に係る撮像装置は、入射光の光強度に応じた
画像信号を出力するイメージセンサを有し、イメージセ
ンサに対する入射光の露光時間を制御可能なカメラと、
イメージセンサの前面側に配置された分割駆動可能な複
数の透過光量可変部を有し、各透過光量可変部は駆動さ
れると透過光の光量を減衰させるフィルタ手段と、動作
の基準となるクロック信号を出力するクロック生成手段
と、カメラによる撮像を開始させる同期信号と奇数回目
及び偶数回目の撮像をそれぞれ示すフレーム信号とをク
ロック信号から生成し、出力する撮像制御信号生成手段
と、画像信号を画像データに変換するA/D変換手段
と、フレーム信号に基づき、画像データを奇数回目の撮
像時に得られる第1の画像データと偶数回目の撮像時に
得られる第2の画像データに分類する分類手段と、第1
及び第2の画像データをそれぞれ記憶する第1及び第2
の記憶手段と、第1の記憶手段が第1の画像データを、
第2の記憶手段が第2の画像データをそれぞれ記憶する
ように、両記憶手段を同期信号及びフレーム信号に基づ
き制御する記憶制御手段と、第1の記憶手段に記憶され
た第1の画像データから、奇数回目の撮像範囲における
空部分の略全体が含まれる空領域を検出する空領域検出
手段と、第1の記憶手段に記憶された第1の画像データ
から、奇数回目の撮像の次に行なう偶数回目の撮像時に
用いる露光時間を空領域検出手段により検出された空領
域以外の領域全体の輝度に応じて算出し、該露光時間を
表わす制御信号をカメラへ出力する露光時間算出手段
と、フレーム信号と空領域検出手段の検出結果とに基づ
き、複数の透過光量可変部のうち検出された空領域に対
応する領域内にある全ての透過光量可変部を、奇数回目
の撮像の次に行なう偶数回目の撮像開始前に駆動するフ
ィルタ駆動手段とを備え、第2の記憶手段に記憶された
第2の画像データを外部から読み出せるように構成され
ているものとする。
【0009】好ましくは、露光時間算出手段は、奇数回
目の撮像時に、次次回に行なう奇数回目の撮像時に用い
る露光時間を撮像範囲全体の平均輝度に応じて算出し、
該露光時間を表わす制御信号をカメラへ出力するように
構成されている。好ましくは、複数の透過光量可変部
は、イメージセンサの前面の略全体を覆うように、少な
くとも縦1列に配置されている。好ましくは、空領域検
出手段は、複数の透過光量可変部の各々の横方向中央に
対応する位置で、奇数回目の撮像範囲における縦方向の
輝度変化を検出し、この検出した輝度変化データに対し
平滑化を行なった後に、平滑化した輝度変化データの変
化率の絶対値を求め、求めた絶対値の最大値より小さい
所定値をしきい値とし、かつ輝度変化データの先頭から
しきい値を越える位置を探索し、最初にしきい値を越え
た位置を奇数回目の撮像範囲における空領域と空領域以
外の領域との境界であると判定し、この境界より上の領
域を空領域として検出するように構成されている。好ま
しくは、フィルタ手段は液晶装置で構成されている。好
ましくは、しきい値は、最大値の1/2の値である。
【0010】
【作用】請求項1記載の撮像装置では、カメラは同期信
号の入力により各回の撮像を開始する。奇数回目(2n
−1回目)の撮像時には、撮像範囲における空領域が空
領域検出手段により検出されると共に、偶数回目(2n
回目)の撮像時に用いる露光時間が、検出された空領域
以外の領域全体の輝度に応じて露光時間算出手段により
算出される。偶数回目(2n回目)の撮像の前に、フィ
ルタ手段の複数の透過光量可変部のうち、奇数回目の撮
像時に検出された空領域に対応する領域内にある全ての
透過光量可変部が、空領域の光量を減衰させるようにフ
ィルタ駆動手段により駆動されている。そのため、偶数
回目(2n回目)の撮像時には、空領域の光量が空領域
に対応する領域内にある透過光量可変部により減衰され
た状態で、かつ露光時間算出手段により算出された露光
時間で撮像がなされる。そして、偶数回目の撮像時にそ
れぞれ得られる画像信号を外部ヘ出力することができ
る。
【0011】また、請求項2記載の撮像装置では、カメ
ラは同期信号の入力により各回の撮像を開始する。各回
の撮像時に得られる画像信号はA/D変換手段により画
像データに変換された後、フレーム信号に基づき奇数回
目の撮像時に得られる第1の画像データと偶数回目の撮
像時に得られる第2の画像データに分類手段により分類
される。記憶制御手段による制御により、第1の画像デ
ータは第1の記憶手段に、第2の画像データは第2の記
憶手段にそれぞれ記憶される。奇数回目(2n−1回
目)の撮像時には、記憶された第1の画像データから、
撮像範囲における空領域が空領域検出手段により検出さ
れると共に、偶数回目(2n回目)の撮像時に用いる露
光時間が、検出された空領域以外の領域全体の輝度に応
じて露光時間算出手段により算出される。偶数回目(2
n回目)の撮像の前には、フィルタ手段の複数の透過光
量可変部のうち、奇数回目の撮像時に検出された空領域
に対応する領域内にある全ての透過光量可変部がフィル
タ駆動手段により既に駆動されている。そのため、偶数
回目(2n回目)の撮像時には、空領域の光量が空領域
に対応する領域内にある透過光量可変部により減衰され
た状態で、かつ露光時間算出手段により算出された露光
時間で撮像がなされる。そして、第2の記憶手段に記憶
された第2の画像データを外部へ出力することができ
る。
【0012】このように、請求項1記載の撮像装置で
は、偶数回目の撮像が、その撮像の前に行なわれる奇数
回目の撮像時に検出された空領域の光量をフィルタ手段
により減衰した状態でなされるので、車両走行時に撮像
される画像の空領域が上下方向に変化しても、その変化
に応じてフィルタ手段により光量を減衰させる領域を上
下方向に変化させることができる。また、偶数回目の撮
像に用いる露光時間が、奇数回目の撮像時に、空領域以
外の領域全体の輝度に応じて算出されるので、すなわ
ち、輝度の高い空領域を除いて算出されるので、空領域
以外の領域すなわち道路部分を含む領域がコントラスト
良く撮像されかつ常に適正な明るさとなる。しかも、フ
ィルタ手段を制御するのに用いる画像信号と出力する画
像信号とが異なるため、車両の振動等によって太陽を撮
像した場合に、フィルタ手段によって光量が減衰されな
いままのスミアやブルーミングのある画像が一瞬でも出
力されることはない。
【0013】また、請求項2記載の撮像装置では、奇数
回目の撮像時に空領域を検出しかつ露光時間を算出する
のに用いる第1の画像デ−タと、偶数回目の撮像時に装
置外部へ出力するのに用いる第2の画像デ−タとを別の
記憶手段に記憶するので、スミアやブルーミングのある
画像が出力されるのを、より確実に防止できる。また、
奇数回目の撮像時に、次次回の撮像時に用いる露光時間
を撮像範囲全体の平均輝度に応じて算出することによ
り、各奇数回目の撮像が刻刻と変化する撮像範囲の明か
るさに応じた露光時間でなされる。また、複数の透過光
量可変部を、イメージセンサの前面の略全体を覆うよう
に、少なくとも縦1列に配置することにより、イメージ
センサの任意の領域の光量を透過光量可変部で減衰する
ことができる。また、空領域の境界を検出する際に、検
出した輝度変化データに対し平滑化を行なうことによ
り、輝度変化データに含まれる微少な輝度変化を除去す
ることができ、ノイズによる影響の少ない境界検出を行
なえる。また、フィルタ手段を液晶装置とすれば、フィ
ルタ手段を市販のデバイスで実現できる。また、しきい
値を最大値の1/2としたことにより、輝度変化データ
の先頭からしきい値を越える位置を探索する際の時間を
短縮できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの発明の一実施形態に
係る撮像装置を示している。この撮像装置は、自動車等
の車両に搭載されるもので、例えば前方の走行路を検出
するための道路画像や車線画像を得るのに使用される。
図1に示す撮像装置は、CCDカメラ(以下、単にカメ
ラという)1を備えている。このカメラ1は、レンズ2
と、レンズ2を通って入射する光の光強度に応じた画像
信号を出力するCCD3と、CCD3の前面(受光面)
側に配置されたLCD(液晶装置)4とを備え、CCD
3に対する入射光の露光時間を制御可能に構成されてい
る。
【0015】カメラ1は、レンズ2側が前方を向きかつ
カメラ光軸(レンズ2の光軸)が水平方向に対して所定
の角度をなすように、自動車5の所定箇所、例えばフロ
ントガラス5aの上部内側に設置されている(図6参
照)。CCD3は、二次元的に配置された多数の画素を
有する二次元CCDで、入射光の光強度を各画素の光電
変換部で電気信号に変換した出力を順次読み出し、画像
信号として出力する。
【0016】LCD4は、CCD3の前面側に配置され
た分割駆動可能な複数のブロック(透過光量可変部)を
有する。すなわち、LCD4は図2に示すようにn×m
個のブロック4aに分割されており、各ブロック4aは
液晶セル、一対の偏光板等から構成されている。各ブロ
ック4aに与える電圧を制御することにより、各ブロッ
ク4aは独立に駆動されてその透過率が変化するので、
駆動された各ブロック4aの領域を透過してCCD3に
入射する光の光量のみを減衰させることができる。した
がって、複数のブロック4aのうちの任意の領域にある
ブロック4aを駆動することにより、カメラ1により撮
像される撮像範囲内における任意の領域の光量を減衰さ
せることができる。
【0017】図1に示す撮像装置は、カメラ1の他に、
動作の基準となるクロック信号を出力するクロック生成
回路6、撮像制御信号生成回路7、A/D変換器8、切
替え回路9、第1の記憶回路10、第2の記憶回路1
1、記憶制御回路12、空領域検出回路13、露光時間
算出回路14、及びLCD駆動回路15を備えている。
撮像制御信号生成回路7は、クロック生成回路6から出
力されるクロック信号から、カメラ1による撮像を開始
させる同期信号S1と、奇数回目の撮像及び偶数回目の
撮像をそれぞれ示すフレーム信号S2とを生成し、出力
する。同期信号S1は一定時間毎に出力されるパルス信
号である。一方、フレーム信号S2は、奇数回目の撮像
時には”0”になり、偶数回目の撮像時には”1”にな
る。
【0018】A/D変換器8は、CCD3から出力され
る画像信号をデジタル信号の画像データに変換する。切
替え回路9は、撮像制御信号生成回路7から出力される
フレーム信号S2に基づき、A/D変換器8から出力さ
れる画像データを奇数回目(2n−1回目。ここで、n
は1以上の整数)の撮像時の画像データ(第1の画像デ
ータ)と偶数回目(2n回目)の撮像時の画像データ
(第2の画像データ)に振り分ける。記憶制御回路12
は、第1の記憶回路10が奇数回目の撮像時の画像デー
タを、第2の記憶回路11が偶数回目の撮像時の画像デ
ータをそれぞれ適時に記憶するように、クロック信号、
同期信号S1、フレーム信号S2及び後述する露出時間
を表わす信号から生成する記憶制御信号により両記憶回
路10、11を制御するように構成されている。
【0019】空領域検出回路13は、第1の記憶回路1
0に記憶された第1の画像データから、奇数回目の撮像
範囲(撮像画面)における空部分の略全体が含まれる空
領域を検出し、この検出した空領域を表わす信号を出力
するように構成されている。露光時間算出手段14は、
第1の記憶手段10に記憶された第1の画像データか
ら、奇数回目(2n−1回目)の撮像範囲における空領
域検出手段13により検出された空領域以外の領域全体
の平均輝度に応じて次回すなわち偶数回目(2n回目)
の撮像時に用いる露光時間(T2n)を算出し、この露
光時間を表わす信号を偶数回目の撮像時にカメラ1へ出
力するように構成されている。また、露光時間算出手段
14は、奇数回目(2n−1回目)の撮像時に、その撮
像範囲全体の平均輝度に応じて次次回すなわち奇数回目
(2n+1回目)の撮像時の露光時間(T2n+1)を
算出し、この露光時間を表わす信号を次次回の撮像時に
カメラ1へ出力するように構成されている。さらに、露
光時間算出手段14は、撮像装置の起動後の1回目の撮
像時には、露光時間として設定可能な範囲の中央値の露
光時間を表わす信号をカメラ1に出力するようになって
いる。なお、算出された露光時間(2n、2n+1)を
不図示のメモリに記憶し、この記憶した各露光時間を対
応する撮像時に使用するように構成してもよい。
【0020】LCD駆動手段15は、LCD4の複数の
ブロック4aのうち、奇数回目(2nー1回目)の撮影
時に空領域検出手段13により検出された空領域に対応
する領域内にある全てのブロック4aを、偶数回目(2
n回目)の撮像開始前に透過率を低下するように駆動す
る。各ブロック4aはLCD駆動手段15により独立に
駆動されてその透過率が低下するので、各ブロック4a
を透過してCCD3に入射する光の光量のみを減衰させ
ることができる。
【0021】カメラ1は、撮像制御信号生成手段7から
同期信号S1が出力されると、露光を開始するように構
成されている。すなわち、カメラ1は、同期信号S1が
入力されると、CCD3の各画素の電荷蓄積部に蓄積さ
れた電荷をリセットする。これによって、CCD3の各
画素の電荷蓄積部が入射光の光強度に応じた電荷を蓄積
し始め、露光が開始されて各回の撮像が開始される。ま
た、カメラ1は、各回の撮像時に、CCD3の各画素の
電荷蓄積部に蓄積される電荷量(平均値)が、露光時間
算出手段14から出力される信号が表わす露光時間に対
応する電荷量になったとき、CCD3の各画素の電荷読
み出し部から出力の読み出しを開始するように構成され
ている。このように、カメラ1は、各回の撮像時に、C
CD3の各画素の電荷蓄積部に蓄積された電荷をリセッ
トしてからCCD3の各画素の出力の読み出しを開始す
るまでの露光時間を、同期信号S1及び露光時間を表わ
す信号により制御する。なお、露光時間と露光時間に対
応する電荷量との関係は、実験により求められる。さら
に、図1に示す撮像装置は、第2の記憶手段11に記憶
された第2の画像データ、すなわち偶数回目(2n回
目)の画像データを装置出力として外部から読み出せる
ように構成されている。
【0022】次に、上記構成を有する撮像装置の動作
を、図3に基づいて説明する。図3は撮像装置の動作の
流れを、同期信号S1及びフレーム信号S2と一緒に示
している。同図において、横軸は時間の経過を示してい
る。
【0023】(1)まず、各回の撮像に共通する動作に
ついて説明する。カメラ1は、同期信号S1の入力によ
りCCD3の各画素の電荷蓄積部に蓄積された電荷をリ
セットする。これによって、露光が開始されて各回の撮
像が開始される。撮像開始後、カメラ1は、CCD3の
各画素の電荷蓄積部に蓄積される電荷量が、露光時間算
出手段14の出力信号が表わす露光時間に対応する電荷
量になったとき、CCD3の各画素の電荷読み出し部か
ら出力(画像信号)を読み出す。これによって、露光が
終了する。CCD3から出力される画像信号はA/D変
換器8により画像データに変換された後、フレーム信号
S2に基づき奇数回目(2n−1回目)の撮像時に得ら
れる第1の画像データと偶数回目(2n回目)の撮像時
に得られる第2の画像データに分類手段9により分類さ
れる。そして、記憶制御手段による制御により、第1の
画像データは第1の記憶手段10に、第2の画像データ
は第2の記憶手段11にそれぞれ記憶される。
【0024】(2)次に、奇数回目(2n−1回目)の
撮像について説明する。いま、偶数回目(2n−2回
目)までの撮像が終了しているものとする。このとき、
LCD4の全てのブロック4aは透過状態(LCD全面
透過)になっている。図3のt1時に同期信号S1がカ
メラ1に入力されると、露光が開始されて撮像が開始さ
れる。撮像開始後、CCD3の各画素に蓄積される電荷
量が、露光時間算出手段14の出力信号が表わす露光時
間に対応する電荷量になったとき、CCD3の各画素か
ら出力(画像信号)が読み出され、露光が終了する。こ
のとき得られる画像信号は画像データに変換されて第1
の記憶手段10に記憶される。
【0025】次に、第1の記憶手段10に記憶された第
1の画像データから、撮像範囲における空領域が空領域
検出手段13により検出される。この検出後、偶数回目
(2n回目)の撮像時に用いる露光時間(T2n)が、
検出された空領域以外の領域全体の輝度に応じて露光時
間算出手段14により算出される。このとき、次次回に
行なう奇数回目(2n+1回目)の撮像時に用いる露光
時間(T2n+1)も、検出された空領域及び空領域以
外の領域を含む撮像範囲全体の平均輝度に応じて露光時
間算出手段14により算出される。この算出と同時に又
は少なくとも次に行なう偶数回目(2n回目)の撮像開
始前に、LCD4の複数のブロック4aのうち、検出さ
れた空領域に対応する領域内にある全てのブロック4a
を、各ブロックにより光量を減衰するようにLCD駆動
手段15により駆動する。
【0026】(3)次に、偶数回目(2n回目)の撮像
について説明する。図3のt2時に同期信号S1がカメ
ラ1に入力されると、露光が開始されて撮像が開始され
る。この撮像時には、LCD4の複数のブロック4aの
うち、奇数回目(2n−1回目)の撮像時に検出された
空領域に対応する領域内にある全てのブロック4aがL
CD駆動手段15により既に駆動されているので、空領
域の光量がこの領域に対応する領域内にある全てのブロ
ック4aにより減衰された状態で撮像がなされる。撮像
開始後、CCD3の各画素に蓄積される電荷量が、露光
時間算出手段14で算出された露光時間(T2n)に対
応する電荷量になったとき、CCD3の各画素から出力
が読み出され、露光が終了する。このとき得られる画像
信号は画像データに変換されて第2の記憶手段10に記
憶される。この記憶された第2の画像データが外部へ読
み出される。第2の画像データの記憶後、LCD駆動手
段15によるLCD4の駆動を解除してLCD4の全ブ
ロック4aを透過状態にする(LCD全面透過)。
【0027】(4)次に、奇数回目(2n+1回目)の
撮像について説明する。図3のt3時に同期信号S1が
カメラ1に入力されると、露光が開始されて撮像が開始
される。撮像開始後、CCD3の各画素に蓄積される電
荷量が、露光時間算出手段14で算出された露光時間
(T2n+1)に対応する電荷量になったとき、CCD
3の各画素から出力が読み出され、露光が終了する。こ
の後の動作は、上述した奇数回目(2n−1回目)の撮
像時と同じであるので省略する。
【0028】このようにして、奇数回目の撮像と偶数回
目の撮像が走行時に交互に繰り返される。なお、撮像装
置の起動時には、LCD4の全ブロック4aは透過状態
(全面透過)になっている。また、1回目の撮像時に
は、露光時間算出手段14は、露光時間として設定可能
な範囲の中央値を表わす信号を出力するようになってい
る。
【0029】次に、空領域検出手段13が実行する空領
域の検出処理を図4及び図5に基づいて説明する。空領
域の検出は、第1の記憶手段10に記憶された第1の画
像データを用い、LCD4の各ブロック4aのX方向中
央に対応する位置でのY方向の輝度値を処理することで
行なう。ここでの動作説明として、LCD4は、説明を
簡単にするために、例えば横方向に3分割(n=3)さ
れかつ縦方向に8分割(m=8)されているものとし、
車両が坂道の出入口にさしかかったときに得られる画像
についての処理の場合を説明する。
【0030】図4の(A)のX1、X2、X3は、横方
向に3分割されたLCD4の3つの縦列のうちの、左縦
列にある各ブロック4aのX方向中央、中央縦列にある
各ブロック4aのX方向中央、右側縦列にある各ブロッ
ク4aのX方向中央をそれぞれ示している。図4の
(A)に示す画像のY座標は、Y=0〜Ymaxで表わ
されるものとする。
【0031】まず、図4の(A)に示す画像のX1の位
置でのY方向の輝度変化を検出する。この輝度変化が図
5の(A)で示されている。同図で示すように、空領域
は輝度値が大きく、微小な変化はあるがその変化量は小
さい。空領域から山並みや建物、道路等を含む空領域以
外の領域に移行する部分では、輝度値が急激に小さくな
り、輝度値の変化が大きい。
【0032】次に、図5の(A)で示す輝度変化データ
に対し平滑化を行ない、微小な変化を除去する。この平
滑化を行なうために、例えば下記の式1で示される移動
平均処理を用いる。 D(i+c/2)=(Di +Di+1 +…+Di+c )/(c+1) (式1) ただし、Di はY=iの輝度値、i=0〜Ymax−
c、cは偶数である。cの値は、画角により変化する
が、通常Ymaxの数%とする。平滑化した輝度変化デ
ータが、図5の(B)で示されている。
【0033】次に、移動平均処理により平滑化した輝度
変化データの変化率の絶対値を下記の式2により演算す
る。この演算結果が図5の(C)で示されている。 Di =|Di+1 −Di | (式2) ただし、i=c/2〜Ymax+1−cである。図5の
(C)で示される波形は、輝度変化が急激な部分で大き
な値を示す。次に、式2で求めた絶対値の最大値を求
め、この最大値の1/2をしきい値とし、図5の(C)
で示す波形の先頭からそのしきい値を越える位置を探索
し、最初にしきい値を越えた位置(Y座標)を奇数回目
の撮像範囲における空領域と空領域以外の領域との境界
であると判定する。
【0034】次に、求めた境界の位置(Y座標)に基づ
き、LCD駆動手段15により駆動するLCD4のブロ
ック4aの縦方向の番号kを下記の式(3)により算出
する。このとき、求めた境界の位置より上の領域が空領
域であるので、この空領域に対応する領域全体の光量を
LCD4により減衰させるように、すなわち、LCD4
による光量の減衰領域が空領域を包み込むように、前記
縦方向の番号kを算出する。 1≦k≦(Ys ×m)/(Ymax+1)の整数部+1 (式3) ただし、Ysは空領域と空領域以外の領域の境界のY座
標、mはLCD4の縦方向の分割数(ここではm=8)
である。
【0035】このような検出処理を、図4の(A)に示
す画像のX1、X2、X3の各位置について行なう。そ
の結果、式3の右辺の値は、X1の位置では4、X2の
位置では5、X3の位置では4となる。このような検出
処理を行なった結果、すなわち上記処理例ではX1の位
置で4、X2の位置で5、X3の位置で4の位置データ
が、空領域検出手段13からLCD駆動手段15へ出力
される。これによって、図4の(B)に示すように、空
領域に対応する領域全体の光量がLCD4により減衰さ
れる。
【0036】ところで、車両が道路の突起物等を通過す
る場合、車体が大きく振動し、カメラ1の光軸の水平方
向に対する角度θが初期角度θ0 から増減する(図6及
び図7参照)。この間、奇数回目の撮像された画像は図
8の(A)〜(E)で示すように変化する。同図の
(A)の画像は、角度θが初期角度θ0 に略等しい時の
もの、(B)の画像は、角度θが初期角度θ0 より大き
くなった時のもの、(C)の画像は、角度θが再び初期
角度θ0 に略等くなった時のもの、(D)の画像は、角
度θが初期角度θ0 より小さくなった時のもの、そして
(E)の画像は、角度θが再び初期角度θ0 に略等しく
なった時のものをそれぞれ示している。
【0037】図9において、9A〜9Eは、奇数回目の
撮像の開始時期をそれぞれ示しかつ図8の(A)〜
(E)で示す撮像画面にそれぞれ対応している。また、
10A〜10Eは、偶数回目の撮像の開始時期をそれぞ
れ示す。11A〜11Eは、偶数回目の撮像時に得られ
る撮像範囲内の画像で、空領域に対応する領域の光量が
LCD4により減衰されている(フィルタリングされて
いる)様子をそれぞれ示している。
【0038】図8の(A)〜(E)で示すように車両走
行時に車両の振動等により撮像された画像が変化する場
合にも、上述した奇数回目及び偶数回目の撮像動作を繰
り返えすことにより、図9で示すように刻々と上下方向
に変化する空領域に追従しながら、その空領域に対応す
る領域の光量をLCD4により減衰させていく。これに
よって、車両走行時に撮像された画像の空領域が上下方
向に変化しても、その変化に応じてLCD4により光量
を減衰させる領域を変化させることができる。
【0039】以上説明したように、上記実施形態に係る
撮像装置によれば、下記の効果(1)〜(3)が得られ
る。 (1)偶数回目の撮像が、その撮像の前回に行なわれる
奇数回目の撮像時に検出された空領域の光量をLCD4
により減衰した状態でなされるので、車両走行時に撮像
された画像の空領域が上下方向に変化しても、その変化
に応じてLCD4により光量を減衰させる領域を変化さ
せることができる。したがって車両の振動等により上方
を撮像した場合でもスミアやブルーミングのないコント
ラストの良い画像が得られる。 (2)また、偶数回目の撮像に用いる露光時間が、奇数
回目の撮像時に空領域以外の領域全体の輝度に応じて算
出されるので、すなわち輝度の高い空領域を除いて算出
されるので、空領域以外の領域すなわち道路部分を含む
領域がコントラスト良く撮像されかつ常に適正な明るさ
となる。したがって、空領域以外の領域すなわち道路部
分を含む領域が暗くなるのを防止することができる。 (3)さらに、LCD4を制御するのに用いる画像信号
と外部へ出力する画像信号とが異なる。そのため、車両
の振動等によって太陽を撮像した場合に、LCD4によ
って光量が減衰されないスミアやブルーミングのある画
像が一瞬でも出力されることはない。したがって、常に
コントラストの良い道路画像や車線画像を得ることがで
きる。
【0040】このように、常にコントラストの良い道路
画像や車線画像を得ることができるので、この画像デー
タを用いて特開平3−314775号公報等に開示され
た画像処理により図9にも示されているような走行路
を、路面の白線のエッジ情報を用いて検出する場合に、
特に有効である。なお、上記実施形態に係る撮像装置の
変形例として、LCD4に代えて、光量を減衰できる複
数のブロックを有する分割駆動可能な他の素子、例えば
エレクトロクロミック素子等を使用してもよい。
【0041】また、上記説明では、LCD4が横方向に
3分割されかつ縦方向に8分割されたものとしたが、少
なくとも縦1列で複数に分割されているLCDであれば
よい。また、上記実施形態では、空領域の検出処理で、
式2で求めた絶対値の最大値を求め、この最大値の1/
2をしきい値としている。このしきい値は、最大値より
小さければよいが、しきい値を最大値の1/2にしたこ
とにより、輝度変化データの先頭からしきい値を越える
位置を探索する際の時間を短縮できる。また、上記一実
施形態に係る撮像装置の変形例として、CCD3に代え
て、他のイメージセンサを使用可能である。また、上記
一実施形態に係る撮像装置の変形例として、カメラ1
に、露光時間を制御するためのシャッタ手段を設けても
よい。シャッタ手段は、入射光をCCD3に入射可能に
する開状態と、入射不能にする閉状態との間で切り替え
可能なもので、機械式のシャッタや、透光状態と遮光状
態の間で切り替え可能な光学素子等が使用可能である。
また、本発明に係る撮像装置は、自動車等の車両に限ら
ず、他の乗り物例えば走行中における揺れの大きいモー
タボート等の船舶にも有効に使用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る撮像装置によれば、偶数回目の撮像が、その撮
像の前に行なわれる奇数回目の撮像時に検出された空領
域の光量をフィルタ手段により減衰した状態でなされる
ので、車両走行時に撮像される画像の空領域が上下方向
に変化しても、その変化に応じてフィルタ手段により光
量を減衰させる領域を上下方向に変化させることができ
る。また、偶数回目の撮像に用いる露光時間が、奇数回
目の撮像時に、空領域以外の領域全体の輝度に応じて算
出されるので、すなわち、輝度の高い空領域を除いて算
出されるので、空領域以外の領域すなわち道路部分を含
む領域がコントラスト良く撮像されかつ常に適正な明る
さとなる。しかも、フィルタ手段を制御するのに用いる
画像信号と出力する画像信号とが異なるため、車両の振
動等によって太陽を撮像した場合に、フィルタ手段によ
って光量が減衰されないままのスミアやブルーミングの
ある画像が一瞬でも出力されることはない。従って、道
路部分を含む領域の画像が暗くなるのを防止しつつ、上
方を撮像した場合でもスミア等のないコントラストの良
い画像が得ることができ、かつ常にコントラストの良い
道路画像や車線画像を得ることができる。特に、請求項
2記載の発明に係る撮像装置では、奇数回目の撮像時に
空領域を検出しかつ露光時間を算出するのに用いる第1
の画像デ−タと、偶数回目の撮像時に装置外部へ出力す
るのに用いる第2の画像デ−タとを別の記憶手段に記憶
するので、スミアやブルーミングのある画像が出力され
るのをより確実に防止できる。また、奇数回目の撮像時
に、次次回の撮像時に用いる露光時間を撮像範囲全体の
平均輝度に応じて算出することにより、各奇数回目の撮
像を刻刻と変化する撮像範囲の明かるさに応じた露光時
間で行なうことができる。また、複数の透過光量可変部
を、イメージセンサの前面の略全体を覆うように、少な
くとも縦1列に配置することにより、イメージセンサの
任意の領域の光量を透過光量可変部で減衰することがで
きる。また、空領域の境界を検出する際に、検出した輝
度変化データに対し平滑化を行なうことにより、輝度変
化データに含まれる微少な輝度変化を除去することがで
き、ノイズによる影響の少ない境界検出を行なえる。ま
た、フィルタ手段を液晶装置とすることにより、フィル
タ手段を市販のデバイスで実現できる。また、しきい値
を最大値の1/2とすれば、輝度変化データの先頭から
しきい値を越える位置を探索する際の時間を短縮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る撮像装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図2】LCDを示す平面図である。
【図3】一実施形態に係る撮像装置の動作説明図であ
る。
【図4】空領域の検出処理を説明するための図で、撮像
された画像を示す説明図である。
【図5】空領域の検出のための信号処理の説明図であ
る。
【図6】カメラ光軸の説明図である。
【図7】車両走行時のカメラ光軸の変化を示す説明図で
ある。
【図8】車両走行中の奇数回時撮像画像を示す説明図で
ある。
【図9】刻々と変化する空領域に追従しながらLCDを
駆動している様子を示す動作説明図である。
【図10】従来例の説明図である。
【図11】従来例におけるカメラ光軸変動時の画像を示
す図である。
【符号の説明】
1 カメラ 3 CCD(イメージセンサ) 4 LCD(フィルタ手段) 4a ブロック(透過光量可変部) 6 クロック生成回路(クロック生成手段) 7 撮像制御信号生成回路(撮像制御信号生成手段) 8 A/D変換器(A/D変換手段) 9 切り替え回路(分類手段) 10 第1の記憶回路(第1の記憶手段) 11 第2の記憶手段(第2の記憶手段) 12 記憶制御回路(記憶制御手段) 13 空領域検出回路(空領域検出手段) 14 露光時間算出回路(露光時間算出手段) 15 LCD駆動回路(フィルタ駆動手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光の光強度に応じた画像信号を出力
    するイメージセンサを有し、該イメージセンサに対する
    入射光の露光時間を制御可能なカメラと、 前記イメージセンサの前面側に配置された分割駆動可能
    な複数の透過光量可変部を有し、各透過光量可変部は駆
    動されると透過光の光量を減衰させるフィルタ手段と、 前記カメラによる撮像を開始させる同期信号を生成し、
    一定時間毎に前記カメラへ出力する撮像制御信号生成手
    段と、 奇数回目の撮像時に得られる前記画像信号に基づき、奇
    数回目の撮像範囲における空部分の略全体が含まれる空
    領域を検出する空領域検出手段と、 前記奇数回目の撮像時に得られる画像信号に基づき、前
    記奇数回目の撮像の次に行なう偶数回目の撮像時に用い
    る露光時間を前記空領域検出手段により検出された前記
    空領域以外の領域全体の輝度に応じて算出し、該露光時
    間を表わす制御信号を前記カメラへ出力する露光時間算
    出手段と、 前記複数の透過光量可変部のうち前記検出された空領域
    に対応する領域内にある全ての透過光量可変部を、前記
    奇数回目の撮像の次に行なう偶数回目の撮像開始前に駆
    動するフィルタ駆動手段とを備え、 偶数回目の撮像時にそれぞれ得られる前記画像信号を外
    部から読み出せるように構成されていることを特徴とす
    る撮像装置。
  2. 【請求項2】 入射光の光強度に応じた画像信号を出力
    するイメージセンサを有し、該イメージセンサに対する
    入射光の露光時間を制御可能なカメラと、 前記イメージセンサの前面側に配置された分割駆動可能
    な複数の透過光量可変部を有し、各透過光量可変部は駆
    動されると透過光の光量を減衰させるフィルタ手段と、 動作の基準となるクロック信号を出力するクロック生成
    手段と、 前記カメラによる撮像を開始させる同期信号と奇数回目
    及び偶数回目の撮像をそれぞれ示すフレーム信号とを前
    記クロック信号から生成し、出力する撮像制御信号生成
    手段と、 前記画像信号を画像データに変換するA/D変換手段
    と、 前記フレーム信号に基づき、前記画像データを奇数回目
    の撮像時に得られる第1の画像データと偶数回目の撮像
    時に得られる第2の画像データに分類する分類手段と、 前記第1及び第2の画像データをそれぞれ記憶する第1
    及び第2の記憶手段と、 前記第1の記憶手段が前記第1の画像データを、前記第
    2の記憶手段が前記第2の画像データをそれぞれ記憶す
    るように、前記両記憶手段を前記同期信号及びフレーム
    信号に基づき制御する記憶制御手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された前記第1の画像データ
    から、奇数回目の撮像範囲における空部分の略全体が含
    まれる空領域を検出する空領域検出手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された前記第1の画像データ
    から、前記奇数回目の撮像の次に行なう偶数回目の撮像
    時に用いる露光時間を前記空領域検出手段により検出さ
    れた前記空領域以外の領域全体の輝度に応じて算出し、
    該露光時間を表わす制御信号を前記カメラへ出力する露
    光時間算出手段と、 前記フレーム信号と空領域検出手段の検出結果とに基づ
    き、前記複数の透過光量可変部のうち前記検出された空
    領域に対応する領域内にある全ての透過光量可変部を、
    前記奇数回目の撮像の次に行なう偶数回目の撮像開始前
    に駆動するフィルタ駆動手段とを備え、 前記第2の記憶手段に記憶された前記第2の画像データ
    を外部から読み出せるように構成されていることを特徴
    とする撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記露光時間算出手段は、前記奇数回目
    の撮像時に、次次回に行なう奇数回目の撮像時に用いる
    露光時間を撮像範囲全体の平均輝度に応じて算出し、該
    露光時間を表わす制御信号を前記カメラへ出力するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の透過光量可変部は、前記イメ
    ージセンサの前面の略全体を覆うように、少なくとも縦
    1列に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記空領域検出手段は、前記複数の透過
    光量可変部の各々の横方向中央に対応する位置で、奇数
    回目の撮像範囲における縦方向の輝度変化を検出し、こ
    の検出した輝度変化データに対し平滑化を行なった後
    に、前記平滑化した輝度変化データの変化率の絶対値を
    求め、求めた前記絶対値の最大値より小さい所定値をし
    きい値とし、かつ前記輝度変化データの先頭から前記し
    きい値を越える位置を探索し、最初に前記しきい値を越
    えた位置を奇数回目の撮像範囲における空領域と空領域
    以外の領域との境界であると判定し、この境界より上の
    領域を空領域として検出するように構成されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮像
    装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ手段は液晶装置で構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記しきい値は、前記最大値の1/2の
    値であることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
JP8340552A 1996-12-05 1996-12-05 撮像装置 Withdrawn JPH10173973A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002204391A (ja) * 2000-10-23 2002-07-19 Hitachi Kokusai Electric Inc 透過光量制御方法およびその方法を用いたテレビジョンカメラ装置
JP2010004450A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Nippon Soken Inc 撮像装置及びプログラム
JP2017028349A (ja) * 2015-07-15 2017-02-02 株式会社デンソー 映像処理装置、運転支援表示システム、及び映像処理方法

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