JPH10172090A - 車両検知装置 - Google Patents
車両検知装置Info
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- JPH10172090A JPH10172090A JP33326596A JP33326596A JPH10172090A JP H10172090 A JPH10172090 A JP H10172090A JP 33326596 A JP33326596 A JP 33326596A JP 33326596 A JP33326596 A JP 33326596A JP H10172090 A JPH10172090 A JP H10172090A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価でしかも設置工事が簡単な車両検知器を
提供する。 【解決手段】 車両が発生する音波を二つの音検出器
(マイクロフォン等)M1,M2 で検出するとともに、そ
の二つの音検出器M1,M2 を、当該検出器出力の信号処
理を行うバンドパスフィルタ1b,2bで抽出される検
知周波数の1/4波長(または1/2波長等)に相当す
る距離Lをあけて設置し、これら二つの音検出器M1,M
2 から出力される信号の位相差から車両の有無を判別す
る。
提供する。 【解決手段】 車両が発生する音波を二つの音検出器
(マイクロフォン等)M1,M2 で検出するとともに、そ
の二つの音検出器M1,M2 を、当該検出器出力の信号処
理を行うバンドパスフィルタ1b,2bで抽出される検
知周波数の1/4波長(または1/2波長等)に相当す
る距離Lをあけて設置し、これら二つの音検出器M1,M
2 から出力される信号の位相差から車両の有無を判別す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は道路を通行する車両
の検知装置に関する。
の検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】道路を通行する車両を検知する方法とし
て、従来、ループコイル方式や超音波方式などがある。
て、従来、ループコイル方式や超音波方式などがある。
【0003】これらの方式のうち、ループコイル方式
は、強磁性体である車両が道路上等に存在すると、その
近傍の地磁気が変化する点を利用したもので、その地磁
気の変化をコイルのインダクタンスの変化で捉えて車両
の通過を検出する方式である。
は、強磁性体である車両が道路上等に存在すると、その
近傍の地磁気が変化する点を利用したもので、その地磁
気の変化をコイルのインダクタンスの変化で捉えて車両
の通過を検出する方式である。
【0004】また、超音波方式は、車両を検知する領域
に向けて超音波を出力し、車両が通過した際に生じる超
音波の反射波を検出することで、車両の有無を判別する
方式である。
に向けて超音波を出力し、車両が通過した際に生じる超
音波の反射波を検出することで、車両の有無を判別する
方式である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したル
ープコイル方式を採用した車両検知装置によれば、ルー
プコイルを道路に埋設して使用するので道路の掘削が必
要で、しかもコイル自体がかなり大きいため設置工事が
非常に大掛かりなるという問題、及び使用中において車
両の通行により、コイル等がしばしば断線するという問
題がある。
ープコイル方式を採用した車両検知装置によれば、ルー
プコイルを道路に埋設して使用するので道路の掘削が必
要で、しかもコイル自体がかなり大きいため設置工事が
非常に大掛かりなるという問題、及び使用中において車
両の通行により、コイル等がしばしば断線するという問
題がある。
【0006】一方、超音波方式を採用した車両検知装置
によると、送信部等を道路上方に取り付ける必要がある
ため設置が困難であり、またメンテナンス時において車
線規制等が必要となり交通網の阻害要因となるという問
題がある。さらにパワーの大きな送信部(超音波発振器
等)が必要であるので、装置が高価になるといった問題
もある。
によると、送信部等を道路上方に取り付ける必要がある
ため設置が困難であり、またメンテナンス時において車
線規制等が必要となり交通網の阻害要因となるという問
題がある。さらにパワーの大きな送信部(超音波発振器
等)が必要であるので、装置が高価になるといった問題
もある。
【0007】本発明はそのような実情に鑑みてなされた
もので、安価でしかも設置工事が簡単な車両検知器の提
供を目的とし、また簡単な構成のもとに車両の進行方向
を判別でき、もって検知目標車線の車両通過台数を正確
に検知することのできる車両検知器を提供することを目
的とする。
もので、安価でしかも設置工事が簡単な車両検知器の提
供を目的とし、また簡単な構成のもとに車両の進行方向
を判別でき、もって検知目標車線の車両通過台数を正確
に検知することのできる車両検知器を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の車両検知装置は、実施の形態を表す図1に
示すように、車両からの音波の音圧を検出する二つの音
検出器(マイクロフォン)M1,M2 と、その各音検出器
M1,M2 の出力信号をそれぞれ増幅する増幅器1a,2
aと、この増幅後の各信号中から特定周波数の信号をそ
れぞれ抽出するバンドパスフィルタ1b,2bを備え、
二つの音検出器M1,M2 を、車両が通行する道路の通行
方向に沿って、バンドパスフィルタ1b,2bで抽出さ
れる周波数(以下、検知周波数と称する)の1/2n
(n:正の整数)波長に相当する距離をあけて設置し、
これら二つの音検出器M1,M2 から出力されバンドパス
フィルタ1b,2bを通過した信号の位相差から車両の
有無を検知するように構成したことによって特徴づけら
れる。
め、本発明の車両検知装置は、実施の形態を表す図1に
示すように、車両からの音波の音圧を検出する二つの音
検出器(マイクロフォン)M1,M2 と、その各音検出器
M1,M2 の出力信号をそれぞれ増幅する増幅器1a,2
aと、この増幅後の各信号中から特定周波数の信号をそ
れぞれ抽出するバンドパスフィルタ1b,2bを備え、
二つの音検出器M1,M2 を、車両が通行する道路の通行
方向に沿って、バンドパスフィルタ1b,2bで抽出さ
れる周波数(以下、検知周波数と称する)の1/2n
(n:正の整数)波長に相当する距離をあけて設置し、
これら二つの音検出器M1,M2 から出力されバンドパス
フィルタ1b,2bを通過した信号の位相差から車両の
有無を検知するように構成したことによって特徴づけら
れる。
【0009】次に、本発明の原理を以下に説明する。ま
ず、図1に示すように、音検出器としてマイクロフォン
M1,M2 を使用し、その2本のマイクロフォンM1,M2
を道路の路側部等に、検知周波数の1/4波長の間隔を
あけて設置し、これら2本のマイクロフォンのうち、車
両が進行してくる方向に近い側のマイクロフォンM1 を
基準側とし、もう一方のマイクロフォンM2 を検知側と
すると、図中右側から車両が進行してきた場合、検出側
のマイクロフォンM2 は基準側に対して遠い位置となる
ので、この検出側のマイクロフォンM2 の信号出力は、
基準側のマイクロフォンM1 よりも、距離Lに相当する
分(π/2)だけ遅れることになる。
ず、図1に示すように、音検出器としてマイクロフォン
M1,M2 を使用し、その2本のマイクロフォンM1,M2
を道路の路側部等に、検知周波数の1/4波長の間隔を
あけて設置し、これら2本のマイクロフォンのうち、車
両が進行してくる方向に近い側のマイクロフォンM1 を
基準側とし、もう一方のマイクロフォンM2 を検知側と
すると、図中右側から車両が進行してきた場合、検出側
のマイクロフォンM2 は基準側に対して遠い位置となる
ので、この検出側のマイクロフォンM2 の信号出力は、
基準側のマイクロフォンM1 よりも、距離Lに相当する
分(π/2)だけ遅れることになる。
【0010】次に、車両が2本のマイクロフォンM1,M
2 の正面を通過するときには、各マイクロフォンと車両
との間の距離差がなくなり、双方の出力信号は同相とな
る。そして、車両が2本のマイクロフォンM1,M2 の前
を通り過ぎて、検知側のマイクロフォンM2 から遠ざか
ってゆくと、検知側のマイクロフォンM2 の出力信号が
基準側のマイクロフォンM1 の出力信号に対しπ/2だ
け進む。
2 の正面を通過するときには、各マイクロフォンと車両
との間の距離差がなくなり、双方の出力信号は同相とな
る。そして、車両が2本のマイクロフォンM1,M2 の前
を通り過ぎて、検知側のマイクロフォンM2 から遠ざか
ってゆくと、検知側のマイクロフォンM2 の出力信号が
基準側のマイクロフォンM1 の出力信号に対しπ/2だ
け進む。
【0011】このように、車両が通過したときには、2
本のマイクロフォンM1,M2 の出力信号(バンドパスフ
ィルタ通過後の信号)には位相差が現れるので、その位
相差から車両通過の有無を判別することができる。
本のマイクロフォンM1,M2 の出力信号(バンドパスフ
ィルタ通過後の信号)には位相差が現れるので、その位
相差から車両通過の有無を判別することができる。
【0012】ここで、本発明において、二つの音検出器
間の距離を検知周波数の1/4波長とした場合、車両が
音検出器に接近する時と、過ぎ去ってゆく時では、出力
信号が逆相となる(図2参照)ので、位相差信号が図3
に示すような波形(正→0→負)となり、しかも車両が
逆方向つまり検知側から進行してきた場合、その位相差
信号の極性が逆(負→0→正)になる。従って音検出器
間距離を検知周波数の1/4波長とした場合、車両の通
過の有無に加えて、通過車両の進行方向も判別すること
ができる。
間の距離を検知周波数の1/4波長とした場合、車両が
音検出器に接近する時と、過ぎ去ってゆく時では、出力
信号が逆相となる(図2参照)ので、位相差信号が図3
に示すような波形(正→0→負)となり、しかも車両が
逆方向つまり検知側から進行してきた場合、その位相差
信号の極性が逆(負→0→正)になる。従って音検出器
間距離を検知周波数の1/4波長とした場合、車両の通
過の有無に加えて、通過車両の進行方向も判別すること
ができる。
【0013】その具体的な手法としては、例えば、音検
出器の出力信号が一定レベル以上になった時点での位相
差信号の極性を検出する方法、あるいは位相差信号を微
分し、その微分波形の立ち上がり・立ち下がりから通過
車両の進行方向を判別する方法(図3参照)などを採用
すればよい。
出器の出力信号が一定レベル以上になった時点での位相
差信号の極性を検出する方法、あるいは位相差信号を微
分し、その微分波形の立ち上がり・立ち下がりから通過
車両の進行方向を判別する方法(図3参照)などを採用
すればよい。
【0014】また、本発明において、二つの音検出器間
の距離を検知周波数の1/2波長に設定してもよい。こ
の場合、図5に例示するように、車両が音検出器に接近
したときに、検知側の音検出器の出力信号が基準側より
もπだけ遅れて、その基準側の出力信号と逆相となり、
正面では先と同様に検知側と基準側の出力信号が同相と
なる。次いで車両が過ぎ去ってゆくと、検知側の出力信
号が基準側よりもπだけ進んで、基準側の出力信号と逆
相となり、このような位相差から車両通過の有無を検知
できる。
の距離を検知周波数の1/2波長に設定してもよい。こ
の場合、図5に例示するように、車両が音検出器に接近
したときに、検知側の音検出器の出力信号が基準側より
もπだけ遅れて、その基準側の出力信号と逆相となり、
正面では先と同様に検知側と基準側の出力信号が同相と
なる。次いで車両が過ぎ去ってゆくと、検知側の出力信
号が基準側よりもπだけ進んで、基準側の出力信号と逆
相となり、このような位相差から車両通過の有無を検知
できる。
【0015】さらに、本発明において、二つの音検出器
間の距離を1/4波長に相当する距離に設定して出力信
号の位相差を検出する測定系と、二つの音検出器の間隔
をバンドパスフィルタで抽出される周波数の1/2波長
に相当する距離に設定して出力信号の位相差を検出する
第2の測定系を設け、それら二つの測定系の出力信号に
基づいて、車両の有無と車両の進行方向を判別するよう
に構成してもよい。この場合、車両が連続して通過して
もその各車両の車間距離を高い分解能で検知することが
できるという利点もある。
間の距離を1/4波長に相当する距離に設定して出力信
号の位相差を検出する測定系と、二つの音検出器の間隔
をバンドパスフィルタで抽出される周波数の1/2波長
に相当する距離に設定して出力信号の位相差を検出する
第2の測定系を設け、それら二つの測定系の出力信号に
基づいて、車両の有無と車両の進行方向を判別するよう
に構成してもよい。この場合、車両が連続して通過して
もその各車両の車間距離を高い分解能で検知することが
できるという利点もある。
【0016】また、そのような第1及び第2の測定系を
設ける場合、図7に例示するように、検知に使用するマ
イクロフォン等の音検出器は二つとし、その各音検出器
に第1と第2の測定系をそれぞれ互いに並列に接続して
もよい。
設ける場合、図7に例示するように、検知に使用するマ
イクロフォン等の音検出器は二つとし、その各音検出器
に第1と第2の測定系をそれぞれ互いに並列に接続して
もよい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の構成
を示すブロック図である。まず、この例では、車両から
の音波を検出する手段として、鋭指向性のマイクロフォ
ンを2本使用している。この2本のマイクロフォンM1,
M2 は、道路の路側部等に車両通行方向に沿って、道路
に対して直角となるような姿勢で設置される。
を示すブロック図である。まず、この例では、車両から
の音波を検出する手段として、鋭指向性のマイクロフォ
ンを2本使用している。この2本のマイクロフォンM1,
M2 は、道路の路側部等に車両通行方向に沿って、道路
に対して直角となるような姿勢で設置される。
【0018】2本のマイクロフォンM1,M2 のうち、基
準側となるマイクロフォンM1 の信号処理回路系1は、
マイクロフォンM1 の出力信号(音圧信号)を増幅する
増幅器1a、その出力信号から特定の周波数(例えば2
50Hz )の信号のみを選択的に抽出するバンドパスフ
ィルタ1b、位相遅延(π/2)回路1d、及び波形整
形(半波整形)回路1cを備えている。
準側となるマイクロフォンM1 の信号処理回路系1は、
マイクロフォンM1 の出力信号(音圧信号)を増幅する
増幅器1a、その出力信号から特定の周波数(例えば2
50Hz )の信号のみを選択的に抽出するバンドパスフ
ィルタ1b、位相遅延(π/2)回路1d、及び波形整
形(半波整形)回路1cを備えている。
【0019】また、検知側となるマイクロフォンM2 の
信号処理回路系2も、同様に増幅器2a及びバンドパス
フィルタ2bを備えている。ただし、この信号処理回路
系2には、π/2位相遅延回路が設けられておらず、バ
ンドパスフィルタ2bを経た信号が直接波形整形(全波
整形)回路2cに直接入力される。波形整形回路2cの
出力側は2系統に分岐しており、その一方はインバータ
2dを介して切換スイッチ3の一方の端子に接続され、
他方は、同スイッチ3の他方の端子に直接接続されてい
る。
信号処理回路系2も、同様に増幅器2a及びバンドパス
フィルタ2bを備えている。ただし、この信号処理回路
系2には、π/2位相遅延回路が設けられておらず、バ
ンドパスフィルタ2bを経た信号が直接波形整形(全波
整形)回路2cに直接入力される。波形整形回路2cの
出力側は2系統に分岐しており、その一方はインバータ
2dを介して切換スイッチ3の一方の端子に接続され、
他方は、同スイッチ3の他方の端子に直接接続されてい
る。
【0020】その切換スイッチ3は、基準側の波形整形
回路1cの出力信号に従って後述する動作で切り換わ
り、その切換動作により、マイクロフォンM2 から出力
され波形整形回路2cを経た信号A2cと、その反転信号
A2dが後段のローパスフィルタ4に交互に入力される。
回路1cの出力信号に従って後述する動作で切り換わ
り、その切換動作により、マイクロフォンM2 から出力
され波形整形回路2cを経た信号A2cと、その反転信号
A2dが後段のローパスフィルタ4に交互に入力される。
【0021】そして、この実施の形態では、2本のマイ
クロフォンM1 とM2 との間の距離Lを、バンドパスフ
ィルタ1b,2bで抽出される検知周波数(fA =v/
λA)の1/4波長(λA /4)に相当する距離として
いる。なお、マイクロフォン間の距離Lは、例えばバン
ドパスフィルタ1b,2bで抽出される特定周波数を2
50Hz ,20℃時の音速を344m/sである場合、
約344mmとする。
クロフォンM1 とM2 との間の距離Lを、バンドパスフ
ィルタ1b,2bで抽出される検知周波数(fA =v/
λA)の1/4波長(λA /4)に相当する距離として
いる。なお、マイクロフォン間の距離Lは、例えばバン
ドパスフィルタ1b,2bで抽出される特定周波数を2
50Hz ,20℃時の音速を344m/sである場合、
約344mmとする。
【0022】次に、この実施の形態の動作を、図2に示
すタイミングチャートを参照しつつ説明する。なお、図
2では、実際に得られる音圧信号波形に対して、時間軸
(横軸)を大幅に拡大して示している。
すタイミングチャートを参照しつつ説明する。なお、図
2では、実際に得られる音圧信号波形に対して、時間軸
(横軸)を大幅に拡大して示している。
【0023】まず、車両が通行しない場合は、2本のマ
イクロフォンM1 及びM2 の出力はいずれも零である。
また、車両が道路を通行したときには、各マイクロフォ
ンM1,M2 の出力信号(音圧信号)は図2に示すような
波形となる。ただし、図2にはバンドパスフィルタ1
b,2bを通過した後の信号A1b,A2bを示している。
イクロフォンM1 及びM2 の出力はいずれも零である。
また、車両が道路を通行したときには、各マイクロフォ
ンM1,M2 の出力信号(音圧信号)は図2に示すような
波形となる。ただし、図2にはバンドパスフィルタ1
b,2bを通過した後の信号A1b,A2bを示している。
【0024】いま、図1に示すように、車両が検知目標
車線R1 を走行して、2本のマイクロフォンM1 及びM
2 に接近したとすると、図2(1) に示すように、検知側
のマイクロフォンM2 の出力信号A2bが、基準側のマイ
クロフォンM1 の出力信号A1bに対して、マイクロフォ
ン間の距離L(1/4波長)に相当する分(π/2)だ
け遅れる。次いで、車両が2本のマイクロフォンM1,M
2 の正面に位置すると、各マイクロフォンと車両との間
の距離差がなくなるので、図2(2) に示すように、検知
側の出力信号A2bは基準側の出力信号A1bと同相とな
る。
車線R1 を走行して、2本のマイクロフォンM1 及びM
2 に接近したとすると、図2(1) に示すように、検知側
のマイクロフォンM2 の出力信号A2bが、基準側のマイ
クロフォンM1 の出力信号A1bに対して、マイクロフォ
ン間の距離L(1/4波長)に相当する分(π/2)だ
け遅れる。次いで、車両が2本のマイクロフォンM1,M
2 の正面に位置すると、各マイクロフォンと車両との間
の距離差がなくなるので、図2(2) に示すように、検知
側の出力信号A2bは基準側の出力信号A1bと同相とな
る。
【0025】そして、車両が2本のマイクロフォンM1,
M2 の前を通り過ぎて、検知側のマイクロフォンM2 か
ら遠ざかってゆくと、図2(3) に示すように、検知側の
マイクロフォンM2 の出力信号A2bが基準側のマイクロ
フォンM1 の出力信号A1bに対しπ/2だけ進み、先の
車両接近の場合に対して逆相となる。
M2 の前を通り過ぎて、検知側のマイクロフォンM2 か
ら遠ざかってゆくと、図2(3) に示すように、検知側の
マイクロフォンM2 の出力信号A2bが基準側のマイクロ
フォンM1 の出力信号A1bに対しπ/2だけ進み、先の
車両接近の場合に対して逆相となる。
【0026】次に、検知側のマイクロフォンM2 の出力
信号の処理内容を説明する。まず、車両がマイクロフォ
ンM1,M2 に接近してくる場合、検知側の波形整形回路
2cの出力信号A2c、及び、その反転信号(インバータ
4d通過後の信号)A2dは、図2(1) に示すような波形
になる。この二つの信号波形を、基準側の波形整形回路
1cの出力A1cに同期させて整形すると、その各信号の
Hレベル(+V)のみが抽出され、ローパスフィルタ4
を通過した信号は、図に示すように極性が正(+V)の
一定な信号となる。
信号の処理内容を説明する。まず、車両がマイクロフォ
ンM1,M2 に接近してくる場合、検知側の波形整形回路
2cの出力信号A2c、及び、その反転信号(インバータ
4d通過後の信号)A2dは、図2(1) に示すような波形
になる。この二つの信号波形を、基準側の波形整形回路
1cの出力A1cに同期させて整形すると、その各信号の
Hレベル(+V)のみが抽出され、ローパスフィルタ4
を通過した信号は、図に示すように極性が正(+V)の
一定な信号となる。
【0027】車両がマイクロフォンM1,M2 の正面に位
置したときには、検知側の波形整形回路2cの出力信号
A2c及びその反転信号A2dは、それぞれ図2(2) に示す
ような波形となり、この二つの信号波形を、基準側の波
形整形回路1cの出力A1cに同期させて整形すると、π
/4の周期で正負が交互に変化する櫛歯状の波形信号と
なり、この信号A3 をローパスフィルタ4で平滑化する
と、出力0となる。
置したときには、検知側の波形整形回路2cの出力信号
A2c及びその反転信号A2dは、それぞれ図2(2) に示す
ような波形となり、この二つの信号波形を、基準側の波
形整形回路1cの出力A1cに同期させて整形すると、π
/4の周期で正負が交互に変化する櫛歯状の波形信号と
なり、この信号A3 をローパスフィルタ4で平滑化する
と、出力0となる。
【0028】車両が2本のマイクロフォンM1,M2 から
去ってゆくときには、検知側の波形整形回路2cの出力
信号A2c及びその反転信号A2dは、それぞれ図2(3) に
示すような波形、つまり先の接近時とは逆位相の波形と
なり、この二つの信号波形を、基準側の波形整形回路1
cの出力A1cに同期させて整形すると、各信号のLレベ
ル(−V)のみが抽出され、ローパスフィルタ4を通過
した信号は、図に示すように極性が負(−V)の一定な
信号となる。
去ってゆくときには、検知側の波形整形回路2cの出力
信号A2c及びその反転信号A2dは、それぞれ図2(3) に
示すような波形、つまり先の接近時とは逆位相の波形と
なり、この二つの信号波形を、基準側の波形整形回路1
cの出力A1cに同期させて整形すると、各信号のLレベ
ル(−V)のみが抽出され、ローパスフィルタ4を通過
した信号は、図に示すように極性が負(−V)の一定な
信号となる。
【0029】そして、以上の処理で得られたローパスフ
ィルタ4の出力信号を、車両接近→正面→車両去の経時
的変化で捉えると、図3に示すような波形となり、この
信号波形から車両通過の有無を判別することができる。
ィルタ4の出力信号を、車両接近→正面→車両去の経時
的変化で捉えると、図3に示すような波形となり、この
信号波形から車両通過の有無を判別することができる。
【0030】しかも、基準側と検知側のマイクロフォン
間の距離Lを、検知周波数の1/4波長とすることで、
通過車両の進行方向を知ることも可能となる。すなわ
ち、検知目標車線R1 を車両が走行した場合、図3に示
すように、ローパスフィルタ4の出力信号(位相差信
号)の極性は正→0→負と変化する。これに対し、反対
車線R2 を車両が走行した場合(進行方向が逆の場合)
には、その極性が逆(負→0→正)となるので、通過瞬
間における信号波形の傾きが互いに逆となり、これを検
出すれば通過車両の進行方向を判別することができる。
間の距離Lを、検知周波数の1/4波長とすることで、
通過車両の進行方向を知ることも可能となる。すなわ
ち、検知目標車線R1 を車両が走行した場合、図3に示
すように、ローパスフィルタ4の出力信号(位相差信
号)の極性は正→0→負と変化する。これに対し、反対
車線R2 を車両が走行した場合(進行方向が逆の場合)
には、その極性が逆(負→0→正)となるので、通過瞬
間における信号波形の傾きが互いに逆となり、これを検
出すれば通過車両の進行方向を判別することができる。
【0031】そこで、この実施の形態では、ローパスフ
ィルタ4の出力信号を微分して、その微分値が負である
場合、車両が検知目標車線R1 を通過したと判定し、微
分値が正であるときには、車両が反対車線R2 を通過し
たと判定する、といった手法を採用している。
ィルタ4の出力信号を微分して、その微分値が負である
場合、車両が検知目標車線R1 を通過したと判定し、微
分値が正であるときには、車両が反対車線R2 を通過し
たと判定する、といった手法を採用している。
【0032】なお、そのような手法に代えて、マイクロ
フォンM1,M2 の出力信号が所定レベル以上になった時
点(例えば図3において破線で示す時点)でのローパス
フィルタ4の出力信号の極性(正負)によって、通過車
両の進行方向を判別するという手法を採用する。
フォンM1,M2 の出力信号が所定レベル以上になった時
点(例えば図3において破線で示す時点)でのローパス
フィルタ4の出力信号の極性(正負)によって、通過車
両の進行方向を判別するという手法を採用する。
【0033】図4は本発明の他の実施の形態の構成を示
すブロック図である。この実施の形態の注目すべきとこ
ろは、2本のマイクロフォンM1,M2 の間の間隔を、信
号処理回路系11,12のバンドパスフィルタ11b,
12bで抽出される検知周波数の1/2波長(λB /
2)に設定している点にある。
すブロック図である。この実施の形態の注目すべきとこ
ろは、2本のマイクロフォンM1,M2 の間の間隔を、信
号処理回路系11,12のバンドパスフィルタ11b,
12bで抽出される検知周波数の1/2波長(λB /
2)に設定している点にある。
【0034】なお、この実施の形態においても、2本の
マイクロフォンM1,M2 のうち、車両が進行してくる方
向に近い側のマイクロフォンM1 を基準側とし、この基
準側のマイクロフォンM1 の信号処理回路系11に、先
と同様な増幅器11a、バンドパスフィルタ11b及び
波形整形回路11cを設けており、また検知側のマイク
ロフォンM2 の信号処理回路系12に、同じく増幅器1
2a、バンドパスフィルタ12b、波形整形回路12c
及びインバータ12dを設けている。さらに基準側の波
形整形回路11cの出力信号B1cに従って動作する切換
スイッチ13、及び平均化処理を行うローパスフィルタ
14を検知側の信号処理回路系12の後段に設けてい
る。ただし、この例の場合、出力信号の位相差がπとな
るので、先の図1に示したようなπ/2位相遅延回路は
設けていない。
マイクロフォンM1,M2 のうち、車両が進行してくる方
向に近い側のマイクロフォンM1 を基準側とし、この基
準側のマイクロフォンM1 の信号処理回路系11に、先
と同様な増幅器11a、バンドパスフィルタ11b及び
波形整形回路11cを設けており、また検知側のマイク
ロフォンM2 の信号処理回路系12に、同じく増幅器1
2a、バンドパスフィルタ12b、波形整形回路12c
及びインバータ12dを設けている。さらに基準側の波
形整形回路11cの出力信号B1cに従って動作する切換
スイッチ13、及び平均化処理を行うローパスフィルタ
14を検知側の信号処理回路系12の後段に設けてい
る。ただし、この例の場合、出力信号の位相差がπとな
るので、先の図1に示したようなπ/2位相遅延回路は
設けていない。
【0035】次に、この実施の形態の動作を、図5のタ
イミングチャートに基づいて説明する。まず、図4に示
すように、車両が検知目標車線R1 を走行して、2本の
マイクロフォンM1 及びM2 に接近したとすると、図5
(1) に示すように、検知側のマイクロフォンM2 の出力
信号B2bが、基準側のマイクロフォンM1 の出力信号B
1bに対して、マイクロフォン間の距離L(1/2波長)
に相当する分(π)だけ遅れる。
イミングチャートに基づいて説明する。まず、図4に示
すように、車両が検知目標車線R1 を走行して、2本の
マイクロフォンM1 及びM2 に接近したとすると、図5
(1) に示すように、検知側のマイクロフォンM2 の出力
信号B2bが、基準側のマイクロフォンM1 の出力信号B
1bに対して、マイクロフォン間の距離L(1/2波長)
に相当する分(π)だけ遅れる。
【0036】次に、車両が2本のマイクロフォンM1,M
2 の正面に位置すると、各マイクロフォンと車両との間
の距離差がなくなるので、図5(2) に示すように、検知
側の出力信号B2bは基準側の出力信号B1bと同相の波形
となり、この後、車両が2本のマイクロフォンM1,M2
の前を通り過ぎて、検知側のマイクロフォンM2 から遠
ざかってゆくと、図5(3) に示すように、検知側のマイ
クロフォンM2 の出力信号B2bが基準側のマイクロフォ
ンM1 の出力信号B1bに対しπだけ進み、先の接近時の
場合と同相の波形となる。
2 の正面に位置すると、各マイクロフォンと車両との間
の距離差がなくなるので、図5(2) に示すように、検知
側の出力信号B2bは基準側の出力信号B1bと同相の波形
となり、この後、車両が2本のマイクロフォンM1,M2
の前を通り過ぎて、検知側のマイクロフォンM2 から遠
ざかってゆくと、図5(3) に示すように、検知側のマイ
クロフォンM2 の出力信号B2bが基準側のマイクロフォ
ンM1 の出力信号B1bに対しπだけ進み、先の接近時の
場合と同相の波形となる。
【0037】そして、このような検知側のマイクロフォ
ンM2 の出力信号を、先の実施の形態を同様な手法によ
り処理すると、車両がマイクロフォンM1,M2 に接近し
てくる場合、検知側の波形整形回路12cの出力信号B
2c、及び、その反転信号(インバータ14d通過後の信
号)B2dは、図5(1) に示すような波形になり、ローパ
スフィルタ14の出力は、図に示すように極性が負(−
V)の信号となる。
ンM2 の出力信号を、先の実施の形態を同様な手法によ
り処理すると、車両がマイクロフォンM1,M2 に接近し
てくる場合、検知側の波形整形回路12cの出力信号B
2c、及び、その反転信号(インバータ14d通過後の信
号)B2dは、図5(1) に示すような波形になり、ローパ
スフィルタ14の出力は、図に示すように極性が負(−
V)の信号となる。
【0038】また、車両がマイクロフォンM1,M2 の正
面に位置したときには、検知側の波形整形回路12cの
出力信号B2c及びその反転信号B2dは、それぞれ図5
(2) に示すような波形となり、ローパスフィルタ14の
出力は、極性が正(+V)の信号となる。
面に位置したときには、検知側の波形整形回路12cの
出力信号B2c及びその反転信号B2dは、それぞれ図5
(2) に示すような波形となり、ローパスフィルタ14の
出力は、極性が正(+V)の信号となる。
【0039】さらに、車両が2本のマイクロフォンM1,
M2 から去ってゆくときには、検知側の波形整形回路1
2cの出力信号B2c及びその反転信号B2dは、それぞれ
図5(3) に示すような波形、つまり先の接近時と同相の
波形となり、ローパスフィルタ14の出力は、極性が負
(−V)の信号となる。
M2 から去ってゆくときには、検知側の波形整形回路1
2cの出力信号B2c及びその反転信号B2dは、それぞれ
図5(3) に示すような波形、つまり先の接近時と同相の
波形となり、ローパスフィルタ14の出力は、極性が負
(−V)の信号となる。
【0040】このようなローパスフィルタ14の出力信
号を、車両接近→正面→車両去の経時的変化で捉える
と、図6に示すような波形となり、この信号波形の正出
力を基準レベルTh との比較によりカウントすることに
より、車両の通過台数を検知することができる。
号を、車両接近→正面→車両去の経時的変化で捉える
と、図6に示すような波形となり、この信号波形の正出
力を基準レベルTh との比較によりカウントすることに
より、車両の通過台数を検知することができる。
【0041】なお、以上のような1/2波長方式を採用
した場合、通過車両の通行方向は判別することはできな
いが、車両が連続して通過する場合、後続車両の音量の
方が大きくなれば位相が反転するので、連続車両をある
程度の分解能で検知することが可能である。
した場合、通過車両の通行方向は判別することはできな
いが、車両が連続して通過する場合、後続車両の音量の
方が大きくなれば位相が反転するので、連続車両をある
程度の分解能で検知することが可能である。
【0042】図7は本発明の更に別の実施の形態の構成
を示すブロック図である。この実施の形態においても、
2本のマイクロフォンM1,M2 のうち、車両が進行して
くる方向に近い側のマイクロフォンM1 を基準側とし、
この基準側のマイクロフォンM1 に、先の図1及び図4
に示した信号処理回路系1と11を並列に接続し、また
検知側のマイクロフォンM2 に、同じく図1及び図4に
示した信号処理回路系2と12を並列に接続している。
を示すブロック図である。この実施の形態においても、
2本のマイクロフォンM1,M2 のうち、車両が進行して
くる方向に近い側のマイクロフォンM1 を基準側とし、
この基準側のマイクロフォンM1 に、先の図1及び図4
に示した信号処理回路系1と11を並列に接続し、また
検知側のマイクロフォンM2 に、同じく図1及び図4に
示した信号処理回路系2と12を並列に接続している。
【0043】そして、信号処理系1及び2のバンドパス
フィルタ1b,2bの選択周波数をそれぞれ250Hz
とし、また信号処理系11及び12のバンドパスフィル
タ11b,12bの選択周波数をそれぞれ500Hz と
して、2本のマイクロフォンM1 とM2 との間の距離
を、信号処理回路系1,2の検知周波数の1/4波長
(λA /4)=信号処理回路系11,12の検知周波数
の1/2波長(λB /2)としている。
フィルタ1b,2bの選択周波数をそれぞれ250Hz
とし、また信号処理系11及び12のバンドパスフィル
タ11b,12bの選択周波数をそれぞれ500Hz と
して、2本のマイクロフォンM1 とM2 との間の距離
を、信号処理回路系1,2の検知周波数の1/4波長
(λA /4)=信号処理回路系11,12の検知周波数
の1/2波長(λB /2)としている。
【0044】さらに、この実施の形態では、1/4波長
側のローパスフィルタ4の出力を波形整形回路5に導
き、同じく1/2波長側のローパスフィルタ14の出力
を波形整形回路15に導いて、その各波形整形回路5,
15の出力Aout,Bout を論理回路6に入力している。
この論理回路6は、1/4波長側の出力Aout が立ち下
がった時に限って、1/2波長側の出力Bout の状態を
出力するように構成されており、この論理回路6のパル
ス出力がカウンタ7で計数され、車両検知台数の信号と
して表示器等(図示せず)に出力される。
側のローパスフィルタ4の出力を波形整形回路5に導
き、同じく1/2波長側のローパスフィルタ14の出力
を波形整形回路15に導いて、その各波形整形回路5,
15の出力Aout,Bout を論理回路6に入力している。
この論理回路6は、1/4波長側の出力Aout が立ち下
がった時に限って、1/2波長側の出力Bout の状態を
出力するように構成されており、この論理回路6のパル
ス出力がカウンタ7で計数され、車両検知台数の信号と
して表示器等(図示せず)に出力される。
【0045】次に、この実施の形態の動作を、図8のタ
イミングチャートに基づいて説明する。まず、図1に示
す検知目標車線R1 を車両が通過したとすると、1/4
波長側のローパスフィルタ4の出力信号、及び1/2波
長側のローパスフィルタ14の出力信号は、それぞれ、
先の図3及び図6で説明したような波形となり、その各
信号を波形整形した後の信号Aout,Bout は図8に示す
ような波形となる。ここで、論理回路6は、信号Aout
が立ち下がった時点でのBout の状態を出力するので、
検知目標車線R1 を1台の車両が通過したときには、1
個のパルス信号が出力される。
イミングチャートに基づいて説明する。まず、図1に示
す検知目標車線R1 を車両が通過したとすると、1/4
波長側のローパスフィルタ4の出力信号、及び1/2波
長側のローパスフィルタ14の出力信号は、それぞれ、
先の図3及び図6で説明したような波形となり、その各
信号を波形整形した後の信号Aout,Bout は図8に示す
ような波形となる。ここで、論理回路6は、信号Aout
が立ち下がった時点でのBout の状態を出力するので、
検知目標車線R1 を1台の車両が通過したときには、1
個のパルス信号が出力される。
【0046】いま、検知目標車線R1 を車両が通過した
後に、連続して反対車線R2 を車両が通過したとする
と、1/2波長側のローパスフィルタ14の出力信号
は、先と同様な波形となるが、ローパスフィルタ4の出
力信号は、先とは正負が逆の波形となる。従って、信号
Aout が立ち下がった時点では、信号Bout の立ち上が
りが重畳せず論理回路6の出力は0レベルのままの状態
となる。
後に、連続して反対車線R2 を車両が通過したとする
と、1/2波長側のローパスフィルタ14の出力信号
は、先と同様な波形となるが、ローパスフィルタ4の出
力信号は、先とは正負が逆の波形となる。従って、信号
Aout が立ち下がった時点では、信号Bout の立ち上が
りが重畳せず論理回路6の出力は0レベルのままの状態
となる。
【0047】以上のように、この実施の形態では、1/
4波長方式と1/2波長方式の測定系を組み合わせて、
その双方の位相差信号から車両を検知するように構成し
ているので、車両通過の有無に加えて通過車両の進行方
向を判別することができる。しかも1/4波長方式の測
定系の出力信号の立ち下が時をトリガーとしてパルス状
の検知信号を得るので、車両が連続して通過する場合の
分解能も高くなる。
4波長方式と1/2波長方式の測定系を組み合わせて、
その双方の位相差信号から車両を検知するように構成し
ているので、車両通過の有無に加えて通過車両の進行方
向を判別することができる。しかも1/4波長方式の測
定系の出力信号の立ち下が時をトリガーとしてパルス状
の検知信号を得るので、車両が連続して通過する場合の
分解能も高くなる。
【0048】なお、図7に示した構成では、車両の有無
・進行方向の判定に論理回路を使用しているが、これに
代えてAND回路等の他の回路手段を採用してもよい。
また、図7に示した構成では、マイクロフォンを2本と
して、その各マイクロフォンを1/4波長方式と1/2
波長方式の測定系に兼用しているが、1/4波長方式と
1/2波長方式の測定系にそれぞれ専用のマイクロフォ
ンを2本づつ設けても、先と同様な効果を達成できる。
・進行方向の判定に論理回路を使用しているが、これに
代えてAND回路等の他の回路手段を採用してもよい。
また、図7に示した構成では、マイクロフォンを2本と
して、その各マイクロフォンを1/4波長方式と1/2
波長方式の測定系に兼用しているが、1/4波長方式と
1/2波長方式の測定系にそれぞれ専用のマイクロフォ
ンを2本づつ設けても、先と同様な効果を達成できる。
【0049】さらに、このような1/4波長方式と1/
2波長方式の測定系を組み合わせる場合、前記した構成
にほか、例えば図3に示した1/4波長方式の出力信号
の微分値(目標車線出力;負)と、図6に示した1/2
波長方式の正出力(通過瞬間)とのアンドをとる、とい
った構成を採用してもよい。
2波長方式の測定系を組み合わせる場合、前記した構成
にほか、例えば図3に示した1/4波長方式の出力信号
の微分値(目標車線出力;負)と、図6に示した1/2
波長方式の正出力(通過瞬間)とのアンドをとる、とい
った構成を採用してもよい。
【0050】ここで、以上の全ての実施の形態では、2
本のマイクロフォンのうち、検知目標車線を走行する車
両に近い側のマイクロフォンM1 を基準としているが、
遠い側のマイクロフォンM2 を基準としても本発明は実
施可能である。ただし、この場合、位相差信号の極性
は、先と逆になる。
本のマイクロフォンのうち、検知目標車線を走行する車
両に近い側のマイクロフォンM1 を基準としているが、
遠い側のマイクロフォンM2 を基準としても本発明は実
施可能である。ただし、この場合、位相差信号の極性
は、先と逆になる。
【0051】また、音検出器としてマイクロフォンを使
用しているが、本発明はこれに限られることなく、車両
からの音波を検出できるものであれば、他の手段を適用
してもよい。
用しているが、本発明はこれに限られることなく、車両
からの音波を検出できるものであれば、他の手段を適用
してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両検知
装置によれば、車両が発生する音波を二つの音検出器で
検出するとともに、その二つの音検出器を、当該検出器
出力の信号処理を行うバンドパスフィルタで抽出される
検知周波数の1/4波長(または1/2波長等)に相当
する距離をあけて設置し、これら二つの音検出器の出力
信号の位相差から車両の有無を判別するように構成した
から、超音波発振源などの高価な出力部が不要で検出部
のみの構成で済む結果、装置全体が安価となる。また、
設置の際に道路の掘削等が不要で、道路の路側部または
上部にマイクロフォン等の小型な機器を取り付けるだけ
でよいことから設置工事も簡単である。
装置によれば、車両が発生する音波を二つの音検出器で
検出するとともに、その二つの音検出器を、当該検出器
出力の信号処理を行うバンドパスフィルタで抽出される
検知周波数の1/4波長(または1/2波長等)に相当
する距離をあけて設置し、これら二つの音検出器の出力
信号の位相差から車両の有無を判別するように構成した
から、超音波発振源などの高価な出力部が不要で検出部
のみの構成で済む結果、装置全体が安価となる。また、
設置の際に道路の掘削等が不要で、道路の路側部または
上部にマイクロフォン等の小型な機器を取り付けるだけ
でよいことから設置工事も簡単である。
【0053】ここで、本発明の車両検知装置において、
二つの音検出器間の距離を、検知周波数の1/4波長に
設定した場合、車両有無の検知に加えて通過車両の方向
を判別することも可能となり、これにより、例えば2車
線で対向車がある場合であっても、検知目標車線を通行
する車両の台数を正確にカウントできる。さらに、この
ような1/4波長方式と、1/2波長方式を組み合わせ
ると、連続して通行する車両を高い分解能で検知するこ
とも可能になる。
二つの音検出器間の距離を、検知周波数の1/4波長に
設定した場合、車両有無の検知に加えて通過車両の方向
を判別することも可能となり、これにより、例えば2車
線で対向車がある場合であっても、検知目標車線を通行
する車両の台数を正確にカウントできる。さらに、この
ような1/4波長方式と、1/2波長方式を組み合わせ
ると、連続して通行する車両を高い分解能で検知するこ
とも可能になる。
【図1】本発明の実施の形態の構成を示すブロック図
【図2】その実施の形態の動作を示すタイミングチャー
ト
ト
【図3】本発明の実施の形態で得られる出力信号(位相
差信号)の波形例の示す図
差信号)の波形例の示す図
【図4】本発明の他の実施の形態の構成を示すブロック
図
図
【図5】その実施の形態の動作を示すタイミングチャー
ト
ト
【図6】本発明の他の実施の形態で得られる出力信号
(位相差信号)の波形例の示す図
(位相差信号)の波形例の示す図
【図7】本発明の更に別の実施の形態の構成を示すブロ
ック図
ック図
【図8】その実施の形態の動作を示すタイミングチャー
ト
ト
M1,M2 マイクロフォン 1,2 信号処理回路系 1a,2a 増幅器 1b,2b バンドパスフィルタ 1c 波形整形回路 2c 波形整形回路 1d 位相遅延回路(π/2) 2d インバータ 3 切換スイッチ 4 ローパスフィルタ 5 波形整形回路 6 論理回路 7 カウンタ 11,12 信号処理回路系 11a,12a 増幅器 11b,12b バンドパスフィルタ 11c 波形整形回路 12c 波形整形回路 12d インバータ 13 切換スイッチ 14 ローパスフィルタ 15 波形整形回路
Claims (7)
- 【請求項1】 車両からの音波の音圧を検出する二つの
音検出器と、その各音検出器の出力信号をそれぞれ増幅
する増幅器と、この増幅後の各信号中から特定周波数の
信号をそれぞれ抽出するバンドパスフィルタを備え、 上記二つの音検出器を、車両が通行する道路の通行方向
に沿って、上記バンドパスフィルタで抽出される周波数
の1/2n(n:正の整数)波長に相当する距離をあけ
て設置し、これら二つの音検出器から出力され上記バン
ドパスフィルタを通過した信号の位相差から車両の有無
を検知するように構成されてなる車両検知装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の検知装置において、二
つの音検出器の間隔を、バンドパスフィルタで抽出され
る周波数の1/4波長に相当する距離とすることを特徴
とする車両検知装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の検知装置において、二
つの音検出器の間隔を、バンドパスフィルタで抽出され
る周波数の1/2波長に相当する距離とすることを特徴
とする車両検知装置。 - 【請求項4】 請求項2に記載の検知装置において、音
検出器の出力信号が所定レベル以上となった時点での上
記位相差信号の極性から車両の進行方向を判定すること
を特徴とする車両検知装置。 - 【請求項5】 請求項2に記載の検知装置において、時
間をパラメータとして上記位相差信号の微分を行って、
その微分後の信号から車両の進行方向を判定することを
特徴とする車両検知装置。 - 【請求項6】 二つの音検出器の間隔をバンドパスフィ
ルタで抽出される周波数の1/4波長に相当する距離に
設定して上記出力信号の位相差を検出する第1の測定系
と、二つの音検出器の間隔をバンドパスフィルタで抽出
される周波数の1/2波長に相当する距離に設定して上
記出力信号の位相差を検出する第2の測定系を備え、こ
れら二つの測定系の出力信号に基づいて、車両の有無と
通過車両の進行方向を判別することを特徴とする請求項
2または請求項3に記載の車両検知装置。 - 【請求項7】 請求項6の記載の検知装置において、音
検出器を二つとし、その各音検出器に対し、上記第1及
び第2の測定系をそれぞれ並列に接続したことを特徴と
する車両検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33326596A JPH10172090A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 車両検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33326596A JPH10172090A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 車両検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10172090A true JPH10172090A (ja) | 1998-06-26 |
Family
ID=18264181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33326596A Pending JPH10172090A (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 車両検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10172090A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2812402A1 (fr) * | 2000-07-27 | 2002-02-01 | Solutronic | Procede et dispositif de detection par voie acoustique d'un mobile sonore |
JP2002260186A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-13 | Amano Corp | 音響監視による駐車場管理装置 |
JP2003016596A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 衝突防止システム及び表示情報生成装置 |
US7071841B2 (en) * | 2004-08-19 | 2006-07-04 | Ut-Battelle, Llc | Truck acoustic data analyzer system |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP33326596A patent/JPH10172090A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2812402A1 (fr) * | 2000-07-27 | 2002-02-01 | Solutronic | Procede et dispositif de detection par voie acoustique d'un mobile sonore |
EP1180758A1 (fr) * | 2000-07-27 | 2002-02-20 | Solutronic | Procédé et dispositif de détection par voie acoustique d'une source sonore mobile |
JP2002260186A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-13 | Amano Corp | 音響監視による駐車場管理装置 |
JP2003016596A (ja) * | 2001-06-27 | 2003-01-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 衝突防止システム及び表示情報生成装置 |
US7071841B2 (en) * | 2004-08-19 | 2006-07-04 | Ut-Battelle, Llc | Truck acoustic data analyzer system |
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