JPH10168031A - ジアセトキシブテンの製造方法 - Google Patents
ジアセトキシブテンの製造方法Info
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- JPH10168031A JPH10168031A JP8329475A JP32947596A JPH10168031A JP H10168031 A JPH10168031 A JP H10168031A JP 8329475 A JP8329475 A JP 8329475A JP 32947596 A JP32947596 A JP 32947596A JP H10168031 A JPH10168031 A JP H10168031A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
ても触媒活性の低下なしに長期間安定的に反応を行うこ
とができるジアセトキシブテンの製造方法の提供。 【解決手段】 貴金属系触媒の存在下、ブタジエンを酢
酸及び酸素と反応させてジアセトキシブテンを製造する
方法において、アセトキシ化反応に循環再使用される酢
酸中のモノアセトキシブテンの含有量が2.5重量%以
下に調節する。
Description
ンの製造方法に関する。詳しくは、ブタジエンをアセト
キシ化してジアセトキシブテンを製造する方法の改良に
関する。ジアセトキシブテンは、ポリウレタン等の原料
である1,4−ブタンジオール及び高性能溶剤であるテ
トラヒドロフランの重要な中間体である。
ジアセトキシブテンは、貴金属系触媒の存在下、ブタジ
エン、酢酸及び酸素を反応させて製造される(特開昭5
2−7907号公報等)。得られたジアセトキシブテン
は、次いでパラジウム系又はニッケル系触媒等を用いて
水添されてジアセトキシブタンとなり、更に加水分解さ
れてブタンジオールとなる(特開昭52−133912
号公報等)。
程中で多量の酢酸及び水を使用し、且つ副生するため、
製品純度を保持しながら、これらを回収してリサイクル
する各種の提案がなされており(上記各公報参照)、こ
れらの方法では、通常、目的物と副生酢酸との分離は蒸
留によりなされている。即ち、アセトキシ化反応生成物
は、未反応ブタジエン等の脱ガス処理した後、第1蒸留
塔で、水、酢酸を塔頂から留去し塔底液としてジアセト
キシブテンを含む成分を得ており、ジアセトキシブタン
を加水分解して得られる反応生成物は、水と酢酸及び他
の軽沸物を留去させた塔底液としてブタンジオールを含
む成分を得ている。
は酢酸回収工程に送られ、酢酸ブチル等を共沸剤とした
共沸蒸留によって脱水すると同時に、含まれる軽沸物を
分離し、塔底より酢酸を回収してアセトキシ化工程にリ
サイクルしている。一方、回収酢酸中に含まれるある種
の不純物がこの反応を阻害することが従来から知られて
いる。例えば特開昭56−71040号公報には、回収
酢酸中のフラン、アクロレインの濃度がある量を越える
と触媒活性が急激に低下すると述べられており、また、
特開平8−81413号公報には、水分が反応速度を低
下させると述べられている。
酸中のこれらの不純物を除去しても、長期間の運転にお
いて、なお、触媒活性が低下するという問題がある。本
発明の課題は、アセトキシ化工程に回収酢酸を用いても
長期間の運転において触媒活性の低下を抑制することが
できる改良されたアセトキシ化方法を提供することにあ
る。
を解決するために鋭意検討した結果、アセトキシ化工程
に循環再使用される酢酸中に蓄積される不純物の中、モ
ノアセトキシブテンの含有量を2.5重量%以下に調節
することにより、長期間の運転においても触媒活性の低
下を防止できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
ブタジエンを酢酸及び酸素と反応させてジアセトキシブ
テンを製造する方法において、アセトキシ化反応に循環
再使用される酢酸中のモノアセトキシブテンの含有量が
2.5重量%以下であることを特徴とするジアセトキシ
ブテンの製造方法、にある。以下、本発明について詳細
に説明する。
解工程における副生酢酸を含むアセトキシ化反応に循環
再使用される酢酸中のモノアセトキシブテンの含有量を
2.5重量%以下とすることの他は、従来公知の、ブタ
ジエンを酢酸及び酸素と反応させてジアセトキシブテン
を得、次いで水添反応させて得られるジアセトキシブタ
ンを加水分解してブタンジオールを得る方法が適宜採用
される。
及び分子状酸素を、パラジウム系触媒の存在下、反応さ
せる公知の方法により行われる。パラジウム系触媒とし
ては、パラジウム金属又はその塩(例えば、塩化パラジ
ウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム等の無機又は有
機酸塩)を単独で、或いは、助触媒としてビスマス、セ
レン、アンチモン、テルル、銅等の金属又はその塩(例
えば、酸化ビスマス、セレン酸、酸化テルル、塩化アン
チモン、塩化銅等)を組み合わせて用いられる。触媒
は、シリカ、アルミナ、活性炭等の担体に担持させて用
いることが好ましく、担持触媒中の触媒金属量は、通
常、パラジウム金属が0.1〜20重量%、他の助触媒
金属を使用する場合は当該金属が0.01〜30重量%
の範囲で選定される。
流動床方式、触媒懸濁方式等の任意の方法で実施され、
反応は40〜180℃、好ましくは60〜150℃の温
度範囲で、常圧以上、通常、300kg/cm2 (2
9.4MPa)以下、好ましくは30〜150kg/c
m2 (2.94〜14.7MPa)の圧力下で実施され
る。
応生成物には、未反応のブタジエン等が含まれているの
で、脱ガス処理した後、蒸留してジアセトキシブテンを
得るのが一般的であり、通常、第1蒸留塔で、水、酢
酸、モノアセトキシブテン等を塔頂から留去し、その塔
底液を第2蒸留塔に供給し、塔頂からジアセトキシブテ
ンを得、ジアセトキオクタジエンを含む高沸物を塔底か
ら抜き出す。
で、塔頂圧力30〜300mmHg(4〜40kP
a)、塔底温度190℃以下、還流比0〜0.1で操作
され、また、第2蒸留塔は、理論段通常、10〜15段
で、塔頂圧力2〜100mmHg(0.3〜13.3k
Pa)、塔底温度190℃以下、還流比0〜1で操作さ
れる。
を主成分とする留分は、ジアセトキシブテンの水添で発
生する酢酸ブチルを若干含んでいるが、酢酸精製工程に
送られ、先に述べた、アセトキシ化反応から回収される
酢酸と共に、精製される。酢酸精製工程は、酢酸より水
を分離する工程であるが、水と酢酸は分離が困難であ
り、好ましくは共沸剤を使用した共沸蒸留により行われ
る。水と共沸する物質としては、ベンゼン、トルエン等
の炭化水素化合物、酢酸ブチル等のエステル類、クロロ
ホルム等の塩素系化合物が例示されるが、本発明では、
アセトキシ化工程から回収される酢酸中のモノアセトキ
シブテン、及び加水分解工程で回収される酢酸中に含ま
れる、水添工程で生成した酢酸ブチルが特に好適に使用
できる。
塔底からは純度90%以上の酢酸が回収され、塔頂から
は、水、酢酸ブチル、モノアセトキシブテン等の軽沸物
が留出する。留出物は冷却後、静置すると油相と水相に
分離するので、油相の一部は蒸留塔に還流され、残部は
排出される。水相は加水分解工程に送られ使用される。
回収された酢酸は、アセトキシ化反応にリサイクル使用
される。
酢酸ブチル、モノアセトキシブテン等が含まれる。水
は、特開平8−81413号公報に記載されているよう
に、アセトキシ化反応を阻害するので、2重量%以下に
する必要がある。これを達成するためには、酢酸精製塔
において、共沸剤である酢酸ブチルやモノアセトキシブ
テンを含む留出油相の還流を多くして、運転する必要が
ある。このような運転では、酢酸中の水分を低下させる
ことが出来るが、酢酸ブチルやモノアセトキシブテン等
の不純物濃度は増加する。
が存在するが、ブタジエンのアセトキシ化反応で主に生
成するのは、1−アセトキシ−ブテン−2(1−MAB
E−2)及び3−アセトキシブテン−1(3−MABE
−1)である。これらの化合物は、沸点が酢酸ブチルと
ほぼ同じであり、又水と共沸することから、酢酸精製塔
(理論段23〜30段)は、通常、常圧から若干の加圧
下で、塔底温度200℃以下、還流比1〜4で運転され
るが、これらの中、特に還流比を例えば3〜4に調節す
ることにより、回収酢酸中の濃度を、コントロールする
ことは可能である。しかしながら、1重量%以下に下げ
ようとすると多大なエネルギーが必要で、工業的には困
難である。しかしながら、モノアセトキシブテンの濃度
を2.5重量%以下、好ましくは2重量%程度にすれ
ば、実用上の触媒性能はあまり影響を受けないことが分
かった。アセトキシブテンの濃度を2重量%程度にする
のは、それほど困難なことでなく、エネルギーコストの
上昇も殆ど無い。
具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り実施例に限定されるものではない。
4.0mmの富士シリシア社製シリカ担体(商品名:C
ARIACT−15)56gに、パラジウムを金属とし
て10重量%含有する硝酸パラジウム水溶液57g及び
二酸化テルル2.6gを硝酸に溶解して得られた水溶液
140gを添加し、30℃に2時間保持した後、5時間
放冷した。これを濾過して溶液を除去し、更に遠心分離
器で脱液する事により湿潤固体136gを得た。この湿
潤固体を、内径2.5cmのパイレックス製ガラス管中
で、窒素気流中65℃において6時間、次いで100℃
に昇温して2時間乾燥した。次に150℃に昇温した
後、水素ガスを330NL/時の流量で流通させなが
ら、毎時50℃の割合で昇温し、300℃に4時間保持
した後、窒素気流下で冷却し、活性化処理した触媒60
gを得た。この触媒は、パラジウム4.86重量%及び
テルル1.76重量%を含有していた。
セトキシブテン類は、1−ヒドロキシブテン−2又は、
3−ヒドロキシブテン−1を1.2モル倍量の無水酢酸
を用いて酢酸エステルとし、過剰の無水酢酸を水で分解
後、酢酸を水洗で除去し、20段のガラス製オールダシ
ョウ型蒸留塔を用いて精製し、下記組成の純度95%以
上の試料として用いた。なお、これらの組成はガスクロ
マトグラフィー及びカールフィッシャー法(水分)によ
り求めた。
%(3−アセトキシブテン−1;0.5%、水;0.1
%その他不明不純物含有) 3−アセトキシブテン−1;純度99.1%(1−アセ
トキシブテン−2;0.6%、水;0.1%その他不明
不純物含有)。
レス製反応管に充填し、反応圧力6MPa、反応温度8
0℃において1,3ブタジエン0.122モル/時、表
−1に示す濃度のモノアセトキシブテンを添加した工業
用酢酸2.5モル/時、及び酸素6容量%を含有する窒
素96NL/時の流量で流通して反応を実施した。反応
開始後、24時間後の生成液をガスクロマトグラフィー
分析し、触媒1gについて1時間当りのジアセトキシブ
テンの生成量を求めた。その結果を表−1に示す。分析
は、ガスクロマトグラフィーにより実施した。
ブタジエンからジアセトキシブテンを生成するアセトキ
シ化反応において、回収酢酸を用いても触媒活性の低下
なしに長期間安定的に運転を行うことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 貴金属系触媒の存在下、ブタジエンを酢
酸及び酸素と反応させてジアセトキシブテンを製造する
方法において、アセトキシ化反応に循環再使用される酢
酸中のモノアセトキシブテンの含有量が2.5重量%以
下であることを特徴とするジアセトキシブテンの製造方
法。 - 【請求項2】 モノアセトキシブテンが1−アセトキシ
−ブテン−2又は3−アセトキシ−ブテン−1である請
求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 貴金属系触媒がパラジウム系触媒である
請求項1又は2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8329475A JPH10168031A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | ジアセトキシブテンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8329475A JPH10168031A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | ジアセトキシブテンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10168031A true JPH10168031A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18221802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8329475A Pending JPH10168031A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | ジアセトキシブテンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10168031A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000107748A (ja) * | 1998-10-02 | 2000-04-18 | Nippon Refine Kk | 排水処理法 |
-
1996
- 1996-12-10 JP JP8329475A patent/JPH10168031A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000107748A (ja) * | 1998-10-02 | 2000-04-18 | Nippon Refine Kk | 排水処理法 |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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