JPH10165174A - 有機酸を基質とする凝集剤産生微生物とそれから得られる微生物凝集剤及びこれを使った下廃水処理方法 - Google Patents

有機酸を基質とする凝集剤産生微生物とそれから得られる微生物凝集剤及びこれを使った下廃水処理方法

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JPH10165174A
JPH10165174A JP8334224A JP33422496A JPH10165174A JP H10165174 A JPH10165174 A JP H10165174A JP 8334224 A JP8334224 A JP 8334224A JP 33422496 A JP33422496 A JP 33422496A JP H10165174 A JPH10165174 A JP H10165174A
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organic acid
coagulant
sludge
sewage
microbial
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JP8334224A
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English (en)
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Zensuke Inoue
善介 井上
Michihiko Ike
道彦 池
Shinya Tachibana
真也 立花
Yoshiyuki Takashima
美幸 高嶋
Kenji Furukawa
憲治 古川
Masanori Fujita
正憲 藤田
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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Publication date
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
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  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下水処理場や工場等の廃水処理場から日々大
量に分離排出される下廃水汚泥の排出量を低減化できる
微生物凝集剤の生産方法を開発する。 【解決手段】 下廃水汚泥等の有機性廃棄物から得られ
る酢酸等の有機酸を基質として繁殖する凝集剤産生微生
物、即ち、エンテロバクター属細菌TKF01株(FE
RM P−15999)およびアシネトバクター属細菌
TKF02株(FERM P−15998)を発見し
た。このような有機酸基質特性を有する凝集剤産生微生
物を下廃水処理場で培養し、その培養物又は培養処理物
を化学凝集剤に替えて又はそれと共に下廃水処理工程に
使用すれば、環境に優しく安全性の高い凝集剤として機
能でき、同時に生じた汚泥を原料として有機酸を生成で
きるから、同一の場所での下廃水汚泥の排出と消費とい
うリサイクルシステムを下廃水処理場に構築することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機酸を基質と
する凝集剤産生微生物に係り、更に詳細には、この凝集
剤産生微生物を下廃水処理から生じる汚泥等の有機性廃
棄物を分解して得られる有機酸により培養して微生物凝
集剤を生産し、この微生物凝集剤を下廃水処理に適用し
て、汚泥等の固形物を処理水から効率的に沈殿分離させ
る下廃水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、各種の有機物を含有する廃水処
理、例えば食品加工や染色加工工場等の廃水処理、また
都市下水等の下水処理においては処理水中または生下水
中の懸濁物質をいかに効率的に沈澱分離するか、あるい
は沈殿で生じた汚泥をいかに効率よく濃縮・脱水するか
に多くの技術が導入されている。
【0003】下廃水処理の一例として下水処理で説明す
ると、まず流入下水から砂などを沈砂除去した後、最初
沈殿池で懸濁物質を沈殿分離し、次の生物酸化処理工程
では活性汚泥法により有機物を酸化分解し、最後に最終
沈殿池で残留浮遊した懸濁物質を沈殿除去して清澄水を
最終処理水として放流する。これらの各工程の沈殿分離
操作は速やかに行われるのが望ましいが、活性汚泥中に
糸状菌や放線菌などの糸状性微生物が増殖すると、細か
な生物フロックが膨化して活性汚泥全体の膨化現象(バ
ルキング)が生じ、沈殿しにくくなることによって活性
汚泥の浮遊流出という事態が出現していた。逆に、生物
フロックが凝集圧密化せずに細かく分散するデフロック
現象の場合には、沈殿せずに活性汚泥が流出するという
問題があった。
【0004】いかに沈殿させるかという上記の方法論的
な問題よりも更に本質的な問題は、下廃水処理において
沈殿分離等で生成される大量の下廃水処理をどう処理す
るかという問題である。特に下水処理においては処理水
量が極めて大量であるため、下水汚泥の処理はその死活
問題である。
【0005】全国の下水処理から排出される下水汚泥は
脱水・焼却・溶融等で減量・減容化されてはいるが、そ
れでも1年間に約231万立米の下水汚泥が出現する。
このうち60%は陸上・海上に埋立処分され、25%は
緑農地又は建設資材として有効利用されており、残り1
5%はメタンガスや燃料等に再利用されている。いずれ
埋立処分地も少なくなってくる中で、分離される下水汚
泥をどう再利用するかが大きな課題として残っているの
である。下水汚泥以外に、一般の工場等で分離する廃水
汚泥についても同様の問題が存する。
【0006】従来、いかに沈殿させるかという問題につ
いては、沈殿分離の対象となる混合液中にカチオン性の
合成高分子系凝集剤(例えばポリアクリルアミド)や無
機系凝集剤(例えばPAC,即ちポリアルミニウムクロ
ライド)を投入して、アニオン性の活性汚泥や固形物を
電気的に中和して強制的に凝集沈殿させる方法が採られ
ていた。しかし、これらの凝集剤は処理水中でイオン状
に溶解するから、凝集沈殿に寄与しなかったものは処理
水と一緒に放流されて環境汚染を惹起し、また生物によ
り分解されにくいので、自然水や土壌への残留汚染を引
き起こすことが指摘されていた。
【0007】特に、ポリアクリルアミドについては凝集
能の点で優れてはいるが、この物質自身が強い変異原性
を示し、またポリアクリルアミド中に含まれるモノマー
のアクリルアミドに発ガン性・神経毒があることからそ
の残留性が危惧されている。また近年多用されているP
ACもアルツハイマー病の発現物質としてその毒性が指
摘されている。
【0008】このような化学凝集剤の有する欠点を打開
する切り札として開発されてきたのが、近年のバイオテ
クノロジーを利用した微生物凝集剤である。ロードコッ
カス属やノカルディア属の菌類が産生する微生物凝集剤
は凝集能力を有するとともに安全性が高いことから、前
記の化学凝集剤に替えて、又は併用して薬剤凝集処理の
必要な工程に導入されてきている(特公平4−2683
6号、特公平5−78309号、特公平6−2201
号、特公平6−11363号、特公平6−61556号
および特開平7−75561号)。更に、これらの数倍
の凝集能力を有する凝集剤を産生する微生物としてアシ
ネトバクター属、エンテロバクター属、オーレオバクテ
リウム属およびオエルスコビア属の特定の菌株(特公平
6−61号および特公平7−108216号)が新しく
発見されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の菌株が産生する
微生物凝集剤は安全性が高く同時に凝集能力が高い点で
従来の化学凝集剤よりは評価できるが、下廃水汚泥を量
産することは従来の化学凝集剤と変わらず、何ら下廃水
汚泥の最終処分に役立たない点では化学凝集剤と同様で
あった。
【0010】微生物凝集剤の役割は安全にしかも効率よ
く汚泥の沈殿を促進させることであるから、凝集沈殿性
能だけを問題とすべきであり、量産された下廃水汚泥の
後始末は全く別の技術的課題であるとする考え方もある
であろう。従来はこのような考え方が一般的であった。
しかし、本発明者等は下廃水処理の最大の問題が下廃水
汚泥の最終処分である限り、この最終処分に貢献できな
ければ微生物凝集剤またはその生産方法自体に大きな問
題を含んでいると考えている。
【0011】また、これらの微生物凝集剤は微生物(菌
株)を培地で培養する際に凝集剤を培地に産生するので
あり、培地に微生物を培養するための栄養源を添加して
おかなければならないことは当然である。この栄養源に
は炭素源、窒素源、無機塩類(ミネラル)、ビタミン・
ホルモン等の微量有機化合物がある。特公平5−783
09号、特公平6−61号、特公平6−61556号お
よび特公平7−108216号では炭素源としてグルコ
ース・フラクトース・スクロース等が利用されている
が、これらは極めて高価な材料で大量に菌株を培養する
場合には生産価格に難点がある。
【0012】また、特公平4−26836号および特公
平6−11363号では栄養源として家畜や魚類等の血
液成分を含む排水、またその加工残留物の廃棄物を利用
している。この廃棄物を再利用する長所があるものの、
下廃水処理に適用する場合には血液成分排水を下水処理
場に移送する手間や排水の腐敗という問題点がある。
【0013】特開平7−75561では窒素源として米
糠・フィッシュミール・ヒマワリ種子粉末を利用してい
るが、炭素源としてはグルコース・フラクトース等の高
価な材料を使用している点で上述したものと同じ欠点を
有している。特に、特公平6−2201号は炭素源とし
てメタノール・エタノール等のアルコール類を使用して
いる点で従来よりは凝集剤の安価な製法を提供している
が、これも下水処理工程のような大量使用の場合には培
地の調製が割高になる。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の欠点を
解消するためになされたものであり、下水処理場や工場
等の廃水処理場から生ずる有機性廃棄物、その最終形態
としての下廃水汚泥中の有機物から嫌気性消化などを通
して得られるほとんど無料に近い有機酸に着目してなさ
れたものである。
【0015】まず、この有機酸を基質(炭素源、エネル
ギー源)として増殖する新規な菌株であるエンテロバク
ター属細菌TKF01株(FERM P−15999)
又はアシネトバクター属細菌TKF02株(FERM
P−15998)から選ばれる1属以上の凝集剤産生微
生物を基本構成とする。
【0016】次に、有機酸を基質として繁殖する凝集剤
産生微生物を有機酸を基質とした培地で培養し、その培
養物又は培養処理物を主成分とする微生物凝集剤を生産
する。
【0017】更に、下廃水処理施設に培養施設を設けて
おき、この培養施設に有機性廃棄物又はその最終形態で
ある下廃水汚泥から得られる有機酸を用いた培地を調製
し、前記の凝集剤産生微生物をこの培地で培養する微生
物凝集剤の生産方法を提供する。
【0018】そして、この微生物凝集剤を下廃水処理工
程、例えば生下水、生物酸化処理水または下廃水汚泥中
に添加して、これらの処理対象物から汚泥または固形物
を凝集沈殿させる下廃水処理方法を提供するものであ
る。
【0019】下水処理場や工場等の廃水処理場から日々
大量に排出される最初沈殿池汚泥や余剰活性汚泥などの
下廃水汚泥は、そのほとんどが脱水や焼却などの処理を
経て、最終的に埋め立て処分されていることは前述した
通りである。ゴミの処分が社会問題となる中で、汚泥を
単なる廃棄物としてでなく、再生利用可能な資源として
捉える動きがでてきている。
【0020】このような中で発明者等は微生物凝集剤に
ついて鋭意研究した結果、下廃水汚泥等の有機性廃棄物
を処理する際に生成される有機酸を基質、即ち炭素源お
よびエネルギー源として培養できる凝集剤産生微生物を
発見できれば、極めて安価に微生物凝集剤を大量生産で
きると同時に下廃水汚泥等の有機性廃棄物の最終処分に
貢献できることを着想するに至った。即ち、下廃水処理
場では活性汚泥法により下廃水処理を行なっているが、
その中で沈殿物として得られる最初沈殿池汚泥や余剰活
性汚泥等の有機性廃棄物中の有機物を沈殿後に分解処理
しなければならない。
【0021】この分解処理は通常、嫌気性生物処理で行
なわれ、大別すると2段階で行なわれる。第1段階はタ
ンパク質、含水炭素、脂肪等の高分子有機物質を低級な
分子にまで分解する作用で、言い換えれば酸発酵細菌で
ある通性嫌気性菌や偏性嫌気性菌が行なう有機酸発酵で
ある。ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の低級脂肪酸
が生成され、特に酢酸がその中心となる。第2段階は第
1段階で得られた有機酸をメタンガス、二酸化炭素に分
解する工程で、偏性嫌気性菌であるメタン発酵細菌が行
なうメタン発酵である。
【0022】前記第1段階で生成される有機酸を凝集剤
産生微生物の培養基質として利用できれば、生産に要す
る薬品経費は非常に安価になると同時に下廃水処理場で
利用する場合輸送経費が不要となり、究極的な低価格を
実現することができる。同時に下廃水処理の最大の問題
である下廃水汚泥の最終処分に貢献することもできる。
下廃水処理場で排出される下廃水汚泥等の有機性廃棄物
から有機酸を生成し、この有機酸で微生物凝集剤を生産
し、同一工場内で再利用すれば、下廃水汚泥の排出と消
費という一貫したリサイクルシステムを下廃水処理場に
作りだすことができる。
【0023】有機酸の別の製法として汚泥等の有機性廃
棄物を熱処理する公知の湿式酸化法がある。下廃水汚泥
を加圧しながら約300度で加熱すると、有機物の大半
は二酸化炭素と水になるが、一部は低級脂肪酸の一種で
ある酢酸にとどまる。この酢酸を前記の基質として利用
することができる。勿論、下廃水汚泥から有機酸を生成
する方法としては前述した嫌気性生物処理法の方がコス
ト的に安く、設備費用も少ない点で優れている。
【0024】基質として利用できる有機酸は微生物
(菌)の培養を効率的に行なえるものなら何でもよい
が、分子量の小さな有機酸の方が菌が吸収分解しやすい
ため効率的である。特に、前述した発酵有機酸であるギ
酸・酢酸・プロピオン酸等の低級脂肪酸又はそれらの混
合有機酸が好ましい。
【0025】発明者等はまず有機酸で培養できる凝集剤
産生微生物の菌株を分離することに注力した。下水処理
場から採取した汚泥・スカム、台所流しの排出口や河川
底部等から採取した生物膜を分離源として使用した。凝
集活性物質の生産能力を有するノカルディア属やロドコ
ッカス属の放線菌は発泡汚泥中に多数存在するといわれ
ているし、凝集促進物質を産生する細菌は生物膜中に存
在すると考えられるからである。
【0026】細菌の分離には酢酸・プロピオン酸培地を
寒天で固化した平板培地を使用し、微生物凝集剤の生産
試験には酢酸・プロピオン酸液体培地を使用した。分離
された菌株をこの液体培地で培養しカオリンを浮遊物質
としてその凝集試験を行なった結果、吸光度であるOD
550を使用した凝集活性測定により、通常より凝集活
性が高い培養液が存在することを見出すに至った。これ
らの培養液には数種類の菌が混在していたため、これら
の菌を分離したところ優れた凝集活性を有する新規な菌
を発見した。
【0027】これらの新規な凝集剤産生微生物は、エン
テロバクター属細菌TKF01株(FERM P−15
999)又はアシネトバクター属細菌TKF02株(F
ERM P−15998)であり、前者はアシネトバク
ター・バウマンニ菌の近縁種であり、後者はエンテロバ
クター・クロアカエ菌の近縁種である。
【0028】これらは従来から公知のロードコッカス・
エリスロボレスKR−256−2(FERM−P−39
23)およびロードコッカス・エリスロボレスKR−S
−1(FERM−P−3530)とは属が異なる菌株で
ある。このロードコッカス・エリスロボレスKR−S−
1株については、種々の炭素源について細胞成長性と凝
集剤産生能が試験されている(Biosci.Biot
ech.Biochem.,58(2),428−42
9,1994)。この中で酢酸やクエン酸等の有機酸で
は、他の炭素源と比較して凝集剤産生能が極めて低いこ
とが報告されており、このことからも本発明における有
機酸基質特性の着眼点の新規性が理解できるであろう。
【0029】また、特公平6−61号および特公平7−
108216号にはエンテロバクター属エンテロバクタ
ーKYM−5株(FERM−P−11337)及びアシ
ネトバクター属アシネトバクターKYM−3株(FER
M−P−11335)が凝集剤産生微生物として新しく
発見され寄託されているが、これ等はフラクトースを基
質として凝集剤を産生するが、本発明のように有機酸を
基質として凝集剤を産生することは報告されておらず、
本発明者等が発見した有機酸基質性の新規性を裏づけて
いる。
【0030】本発明に係るエンテロバクター属細菌TK
F01株及びアシネトバクター属細菌TKF02株は、
この順番に8生寄文第1953号(FERM P−15
999)及び同第1952号(FERM P−1599
8)として寄託されている。本発明に係る凝集剤産生微
生物は、各種の試験研究の結果、以下の菌学的性質を有
することが分かった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】上記の菌学的性質について、バージー・マ
ニュアル・システマティック・バクテリオロジー第1・
2巻(Bergey’s Manual of Sys
tematic Bacteriology Volu
me 1・2)で試験して細菌の同定を行なったとこ
ろ、完全な一致はみられないが少なくとも属における一
致は見られた。
【0034】しかし、種の完全な同定には至らなかっ
た。TKF01株はエンテロバクター・クロアカエと記
載がほとんど一致するものの少し異なる点があるので同
種の近縁類と考えるのが分類学的に妥当であり、エンテ
ロバクター属細菌として、8生寄文第1953号(FE
RM P−15999)として寄託しされた。同様に、
TKF02株はアシネトバクター・バウマンニと記載の
多くが一致するが、少し相違点があるので同種の近縁類
と考えられ、アシネトバクター属細菌として8生寄文第
1952号(FERM P−15998)として寄託さ
れた。
【0035】これらの菌を有機酸を基質とする培地で培
養すると、凝集活性の高い微生物凝集剤を産生する。つ
まり、本発明の微生物凝集剤は、前記の1属以上の細菌
を有機酸培地で培養して培養物、培養液又は培養処理物
を主成分としたものである。また、これらを遠心分離や
膜分離などの公知の精製手段で凝集剤成分を分離精製し
たものでもよいし、濃縮物、瀘液、瀘過残さ、それらの
乾燥物でも構わない。
【0036】下廃水処理施設には有機酸の生成原料とな
る活性汚泥を中心とした大量の有機性汚泥が存在し、同
時に微生物凝集剤を大量に必要とする沈殿槽が多数存在
する。従って、下廃水処理施設内に有機酸生産施設を設
けておき、同時に凝集剤産生微生物を培養する培養施設
も沈殿槽などの凝集処理施設の近傍に設けておき、前記
の培養施設に下廃水汚泥から得られる有機酸を用いた培
地を調製し、この培地にて凝集剤産生微生物を培養すれ
ば、効率的に微生物凝集剤の生産とそれを使っての凝集
処理を行なうことができる。また、この有機酸として酢
酸等の低級脂肪酸を使用することが望ましいことは上述
した通りである。
【0037】本発明に係る微生物凝集剤は下廃水処理の
固液分離工程に使用される。具体的には、凝集剤産生菌
を培養して得られる培養物またはそれを加工した培養処
理物を生下廃水、生物酸化処理水、下廃水汚泥等に添加
し、これ等の処理対象物から固形物を強制的に分離沈殿
させる。
【0038】下廃水処理における分離沈殿は基本的に3
段階に分類される。即ち、流入下廃水からの砂などの沈
砂除去、最初沈殿池での懸濁物を含む固形物の沈殿、活
性汚泥法による生物酸化処理後、最終沈殿池で残留浮遊
した懸濁物質の沈殿除去である。これらの各工程の沈殿
分離操作は速やかに行なわれるのが望ましいから、前記
の微生物凝集剤が沈殿促進剤として添加される。
【0039】この沈殿促進剤として微生物凝集剤単体を
用いるだけでなく、他の高分子系凝集剤や無機系凝集剤
とともに用いて効率化を図ってもよい。また、活性汚泥
中にバルキングが生じた場合には、この微生物凝集剤を
添加して生物フロックを強制的に凝集圧密化し、沈殿促
進と活性汚泥の流出防止を図ることができる。更に、汚
泥を消化、即ち有機酸発酵・メタン発酵した後に残留す
る消化汚泥はかなりの水分を含んでいるから、この消化
汚泥中に微生物凝集剤の培養物または培養処理物を添加
すれば、その凝集作用により消化汚泥の脱水を行ない、
固形化した消化汚泥の後処理を簡易化することができ
る。もちろん生汚泥に添加してその脱水を効率化するこ
ともできる。
【0040】
【実施例】本発明に係る凝集剤産生菌を分離することか
ら始めた。下水処理場から採取した汚泥・スカム、台所
流しの排出口および河川底部などから採取した生物膜を
新規な凝集剤産生菌の分離源として使用した。
【0041】これを植種源として5mg/Lトリポリ燐
酸ナトリウム溶液で適当に希釈し、超音波発振機にて分
散させた後、酢酸・プロピオン酸平板培地に28℃でコ
ロニーが出現するまで培養した。ここで、酢酸・プロピ
オン培地とは酢酸ナトリウム7.0g/L、プロピオン
酸ナトリウム3.0g/L、酵母エキス0.1g/L、
無機塩類を含む培地で、平板培地とはこれを寒天で固化
した培地であり、後述する液体培地とは滅菌水で溶液化
した培地である。
【0042】次に、酢酸・プロピオン酸液体培地を10
mL分注した試験管に前記コロニーを個々に植種し、2
8℃の恒温下、120rpmで7日間(増殖が遅いもの
は14日間)往復振とう培養した。
【0043】イオン交換水にカオリンを分散させた5g
/Lのカオリン懸濁液10mLに0.15Mの塩化カル
シウム溶液0.1mLを添加したものに、菌体を含む前
記培養液を0.1〜2.0mL加える。これをタッチミ
キサーで数秒間攪拌した後5分間静置し、カオリンの凝
集性を菌体の培養液を添加しない系(コントロール)と
の比較から評価し、微生物凝集剤産生菌をスクリーニン
グした。
【0044】選抜されたコロニーは再度確認試験を行な
った後、最終的に安定な凝集性を示すものを選択した。
具体的には、各種分離源から合計258のコロニーを釣
菌し、酢酸・プロピオン酸培地で増殖できた189コロ
ニーの培養液を用いて、凝集剤産生能を有する菌をスク
リーニングしたところ、0.5mL以下の培養液の添加
でカオリンを凝集させたものが10コロニー、1.0m
L以上の添加では24コロニーが認められた。
【0045】確認試験を行なったところ、凝集活性がな
くなった、又は著しく低下したものが約半数あり、最終
的に10コロニーを微生物凝集剤産生菌として選抜した
(No.71、77、92、93、100、101、1
44、154、187、249)。
【0046】次に選抜された10コロニーの微生物凝集
剤産生菌の凝集活性を検討するために、上述と同様にこ
れらのコロニーを酢酸・プロピオン酸液体培地で培養し
た。これらの菌が産生する凝集剤が菌体内部、即ち細胞
内に蓄積されるのか、それとも菌体外部、即ち培地に分
泌されるのかを判断するために、前記10コロニーの菌
体個々について、培養液自体(培養液)、菌体を遠心分
離にて除去した培養上澄液(上澄液)、培養液を超音波
発振器で5分間処理し菌体を破砕した液(破砕液)およ
び菌体を全く含まない液(コントロール)の4種のサン
プルを調製した。
【0047】次に、上述と同様にイオン交換水を用いて
作製した5g/Lのカオリン懸濁液10mLに0.15
Mの塩化カルシウム溶液0.1mLを添加し、これに前
記サンプルを0.1、0.5、1.0および2.0mL
加えてタッチミキサーで数秒間攪拌した。
【0048】定量的なデータを得るために、5分間静置
した後、上澄部分4mL程度を静かに抜き取り、カオリ
ン凝集活性として波長550nmでの吸光度(OD55
0)を測定した。この値が小さい程凝集活性が高いこと
を示している。10のコロニーについてカオリン凝集活
性とサンプル添加量の関係曲線(カオリン凝集活性特性
図)を描き、3種類のパターンに分類されることが分か
った。これらを図1、図2および図3に示す。
【0049】図1はコロニーNo.77に対応するもの
で、他にNo.71および187がこの傾向を示す。図
2はコロニーNo.93に対応し、他にNo.92、1
00、101、144および249が同様のパターンを
示す。図3はコロニーNo.154に対応している。即
ち、図1は3種類、図2は6種類、図3は1種類のコロ
ニーのカオリン凝集活性特性図である。
【0050】No.77では培養液と上澄液に同等の凝
集活性が認められるから、産生された凝集剤は主に培地
中に分泌されていることが分かる。破砕液に活性がなか
ったのは超音波処理による凝集剤の失活、又は細胞破砕
物による凝集阻害を示している。No.93ではNo.
77と同様に破砕液には活性がなく培養液と上澄液に活
性が認められたが、培養液の方が系統的に高い凝集活性
を示しているのが特徴である。これは凝集物質自体と菌
体の細胞表面の両者に凝集活性が存在することを示して
いる。他方、No.154では逆に培養液と破砕液に凝
集活性があり、上澄液に活性が認められなかった。この
事実から凝集剤は細胞外に分泌されず、細胞内に蓄積さ
れると考えられる。
【0051】微生物凝集剤としては菌と分離して使用で
きることが望ましいから、有用なものは菌体外に放出さ
れる性質のものである。従って、図3に示すNo.15
4の細菌は本発明の対象となる凝集剤産生微生物からは
除外されることになる。
【0052】No.77とNo.93の菌では培養液と
上澄液の両方が凝集効果を発揮する。しかし、上澄液中
には菌体が存在しないから、下廃水汚泥を凝集沈殿させ
る場合に菌の後処理をしなくてよいという点から上澄液
が有効である。勿論、殺菌剤等で菌体を死滅処理した後
培養液を凝集剤液として利用してもよいし、上澄液から
凝集剤を分離して活用してもよい。即ち、培養液・培養
処理液・培養処理物等が凝集剤として利用できるのであ
る。
【0053】前述したように、これらの細菌の菌学的な
性質から、図1のパターンを与える3コロニーの細菌
は、本発明のエンテロバクター属細菌TKF01株であ
り、図2で示す6コロニーの細菌はアシネトバクター属
細菌TKF02株と同定された。
【0054】次に、凝集活性に及ぼすCaイオンの影響
を調べるために、上述と同様の試験を塩化カルシウムを
添加しない系でも行なった。図1から図3で行なった試
験方法とほぼ同じであるが、Caイオンを含む場合と含
まない場合の上澄液に対して行なった。
【0055】No.77およびNo.93に対してこの
試験を行ない、カオリン凝集活性特性をこの順に図4、
図5に示した。No.77はCaイオンを添加しなくて
もかなりの凝集活性を示しているのに対し、No.93
ではCaイオンが共存しない条件では凝集活性が低下し
た。
【0056】凝集剤としての実際の適用では、コスト面
および環境保護面から考えてCaイオンのような凝集促
進剤を添加しない方が有利であるから、No.77に代
表されるエンテロバクター属細菌TKF01株が凝集剤
産生菌として最も適切であると言える。しかし、No.
93に代表されるアシネトバクター属細菌TKF02株
も塩化カルシウムのような凝集促進剤とともに使用すれ
ば効果を十分に発揮できる。
【0057】Caイオンが無添加でも強力な凝集活性を
示したコロニーNo.77について凝集活性の経日変化
を測定し、図6にその結果を示す。このコロニーを酢酸
・プロピオン酸液体培地で培養し、培養液中の菌体の増
殖度を波長660nmの吸光度(OD660)で測定
し、この数値が高い程増殖していることが分かる。図6
から3日目に菌体増殖が最大に達していることが分か
る。
【0058】1日毎に培養上澄液(上澄液)を0.5m
Lおよび1.0mL採取し、これを図1から図3で行な
った試験手順に従ってカオリン溶液に添加してカオリン
凝集活性の測定を行なった。但し、Caイオンは全く添
加していない。図から菌体の増殖に伴って凝集活性が増
加しており、3日目に凝集活性が最大となった後、10
日目まで凝集活性はやや小さくなりながらも安定して持
続していることが分かる。
【0059】このことから、産生された微生物凝集剤は
分解されず、安定に培地中に蓄積していることが理解で
きる。従って、菌を3日以上培養してから利用すれば凝
集剤として最も効果的であることが分かった。
【0060】
【発明の効果】本発明は以上詳述したように、有機酸を
基質として増殖しながら凝集剤を菌体外に産生する新規
な凝集剤産生微生物であるエンテロバクター属細菌TK
F01株およびアシネトバクター属細菌TKF02株の
発見からなされたものである。この発見で利用する有機
酸は、下廃水汚泥等の有機性廃棄物を嫌気性消化などの
後処理をすることによってほとんど無料に近い経費で生
産できるものであり、前記発見された微生物(菌)を培
養する基質(炭素源およびエネルギー源)として利用す
れば、微生物凝集剤の大量生産に画期的な方法を提供す
るものである。
【0061】そして、この方法は有機酸を基質とする凝
集剤産生微生物全般に対して適用することができる。同
時に、大量に発生する下廃水汚泥を原料にするから、下
廃水汚泥の減量化を達成でき、更に同一の場所での下廃
水汚泥の排出と消費というリサイクルシステムを下水処
理場や工場等の廃水処理場に実現することも可能とな
る。更に、下廃水処理場に培養施設を設け、下廃水汚泥
から得られる有機酸を基質とする培地を調製しておけ
ば、有機酸の移送経費もほとんど不要となり、培養液や
培養上澄液の大量生産を安価にしかも迅速に行なえる。
活性汚泥法を中心とする下廃水処理では最初沈殿池汚
泥、余剰活性汚泥などの大量の下廃水汚泥が生じ、これ
ら下廃水汚泥の最終処理段階で必然的に生じる有機酸を
利用するのであるから、下廃水処理は本発明の最も効果
的な適用対象となる。
【0062】このようにして得られた微生物凝集剤を下
廃水汚泥の凝集沈殿に積極的に活用すれば、環境に対し
てもクリーンであり、また活性汚泥にバルキングやデフ
ロックが生じた場合にも、この凝集剤を利用して汚泥の
沈殿分離を促進することができる。また、生汚泥や消化
汚泥の脱水処理に利用すれば汚泥を廃棄するための後処
理も効率化することができる。
【0063】なお、この発明は上記の実施例に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に逸脱しない範
囲における種々の変形例、設計変更などをその技術的範
囲内に包含するものである。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】Caイオンを投入したコロニーNo.77の培
養液、培養上澄液、破砕液のカオリン凝集活性特性図で
ある。
【図2】Caイオンを投入したコロニーNo.93の培
養液、培養上澄液、破砕液のカオリン凝集活性特性図で
ある。
【図3】Caイオンを投入したコロニーNo.154の
培養液、培養上澄液、破砕液のカオリン凝集活性特性図
である。
【図4】Caイオンを投入した場合と投入しない場合に
おけるコロニーNo.77の培養上澄液のカオリン凝集
活性特性図である。
【図5】Caイオンを投入した場合と投入しない場合に
おけるコロニーNo.93の培養上澄液のカオリン凝集
活性特性図である。
【図6】コロニーNo.77の培養上澄液のカオリン凝
集活性の経日変化図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 1/04 C12P 1/04 Z //(C12N 1/20 C12R 1:01) (C12P 1/04 C12R 1:01) (72)発明者 高嶋 美幸 大阪府吹田市山田丘2丁目1番地 大阪大 学工学部環境工学科内 (72)発明者 古川 憲治 大阪府吹田市山田丘2丁目1番地 大阪大 学工学部環境工学科内 (72)発明者 藤田 正憲 大阪府吹田市山田丘2丁目1番地 大阪大 学工学部環境工学科内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンテロバクター属細菌TKF01株
    (FERM P−15999)又はアシネトバクター属
    細菌TKF02(FERM P−15998)から選ば
    れる1属以上の凝集剤産生微生物。
  2. 【請求項2】 有機酸を基質として繁殖する凝集剤産生
    微生物を有機酸を基質として調製した培地で培養し、そ
    れから得られる培養物又は培養処理物を主成分とした微
    生物凝集剤。
  3. 【請求項3】 有機酸を基質として繁殖する凝集剤産生
    微生物がエンテロバクター属細菌TKF01株(FER
    M P−15999)又はアシネトバクター属細菌TK
    F02株(FERM P−15998)から選ばれる1
    属以上の凝集剤産生微生物からなる請求項2記載の微生
    物凝集剤。
  4. 【請求項4】 前記有機酸は下水処理または廃水処理か
    ら生じる有機性廃棄物から得られた有機酸である請求項
    2又は3記載の微生物凝集剤。
  5. 【請求項5】 下廃水処理施設に培養施設を設けてお
    き、この培養施設に有機性廃棄物から得られる有機酸を
    用いた培地を調製し、有機酸を基質として繁殖する凝集
    剤産生微生物を前記培地で培養する微生物凝集剤の生産
    方法。
  6. 【請求項6】 有機酸を基質として繁殖する凝集剤産生
    微生物がエンテロバクター属細菌TKF01株(FER
    M P−15999)又はアシネトバクター属細菌TK
    F02株(FERM P−15998)から選ばれる1
    属以上の凝集剤産生微生物である請求項5記載の微生物
    凝集剤の生産方法。
  7. 【請求項7】 前記有機酸は下廃水処理から生じる汚泥
    の醗酵有機酸である請求項5又は6記載の微生物凝集剤
    の生産方法。
  8. 【請求項8】 下廃水処理から生じる汚泥を加熱処理し
    て得られる有機酸を用いた請求項5又は6記載の微生物
    凝集剤の生産方法。
  9. 【請求項9】 前記有機酸は低級脂肪酸を主体としてい
    る請求項7又は8記載の微生物凝集剤の生産方法。
  10. 【請求項10】 請求項2ないし9記載の微生物凝集剤
    を下廃水処理施設の処理水に添加して、汚泥または固形
    物を凝集沈殿させる下廃水処理方法。
  11. 【請求項11】 微生物凝集剤を生物酸化処理槽直前の
    最初沈殿槽の流入水に添加する請求項10記載の下廃水
    処理方法。
  12. 【請求項12】 微生物凝集剤をバルキングを起こして
    いる活性汚泥に添加して、活性汚泥と処理水との分離を
    促進させる請求項10記載の下廃水処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項2ないし9記載の微生物凝集剤
    を生汚泥又は消化汚泥に添加して、それらの汚泥を脱水
    する下廃水汚泥処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030092901A (ko) * 2002-05-31 2003-12-06 네오바이오다임 주식회사 바실러스 속신균주dp152(수탁번호:kctc10250bp) 및본 균주가 생산하는 우수한 응집활성을 갖는 다당류고분자 물질 생산방법
JP2011011140A (ja) * 2009-07-01 2011-01-20 Japan Biomass Corp 汚泥削減方法
CN116555045A (zh) * 2023-04-11 2023-08-08 长沙凯迈新能科技有限公司 一种利用污泥培养扩繁生物絮凝剂产生菌的方法

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Effective date: 20040322