JPH10161782A - 信号伝送装置およびカード型電子機器 - Google Patents

信号伝送装置およびカード型電子機器

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JPH10161782A
JPH10161782A JP8320463A JP32046396A JPH10161782A JP H10161782 A JPH10161782 A JP H10161782A JP 8320463 A JP8320463 A JP 8320463A JP 32046396 A JP32046396 A JP 32046396A JP H10161782 A JPH10161782 A JP H10161782A
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JP
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optical
signal
light
electric
parallel
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JP8320463A
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English (en)
Inventor
Michihiro Kaneko
道博 金子
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量のデータを高速に伝送することができ、
着脱の繰返しに対しても高い耐久性をもつコネクタを有
する信号伝送装置およびカード型電子機器を提供する。 【解決手段】 発光素子1aまたは接続される相手側装
置の発光素子21aからの連続光が、ハーフミラー1b
を介して光拡散・導波素子2に導入され、パラレル電気
信号が入力される変調回路5に変調駆動される光シャッ
タ素子アレイ部3により光信号に変換されてパラレル伝
送される。また、パラレル伝送された光信号は、受光素
子アレイ24で受光されて、復調回路26により再びパ
ラレル電気信号に変換され出力される。同様に、変調回
路25から入力されたパラレル電気信号も、同様に光信
号に変換されてパラレル伝送され、復調回路6により再
びパラレル電気信号に変換されて出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等の
電子機器において大量のデータを高速に伝送するための
信号伝送装置およびコンピュータ等に用いるカード型電
子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】 コンピュータ等の電子機器において、
データを伝送するために複数の電線(ワイヤ)を束ねた
ケーブルが用いられている。このようなケーブルを用い
て電子機器相互や機器内の各部を着脱可能なように接続
する手段として、各種のコネクタが用いられてる。この
従来のコネクタは、上記ケーブルの各ワイヤ端部や回路
基板上の導電パタン端部に接続された金属製の電気接点
(ピン)を絶縁材料により支持して一体に構成したもの
である。
【0003】上記金属製のピンは、接続される相手側コ
ネクタのピンと機械的・電気的に良好な接触を保つよう
な形状とされ、相手側のピンと互いに嵌合するように接
続される。これらは通常、オス型およびメス型と呼ばれ
て区別され、オス型のコネクタとメス型のコネクタとを
組み合わせて用いられるのが通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】大量のデータを高速に
伝送するために、多数のワイヤを並列に配して、いわゆ
る並列(パラレル)伝送を行うように構成されたケーブ
ルに用いる従来のコネクタでは、電子機器の小型化に対
応して電気接点を高密度に配置してコンパクトに構成す
ることが要求される。例えば、パーソナルコンピュータ
の接続に用いられるSCSI(Small Computer System
Interface )規格等のコネクタでは、1つのコネクタに
50以上の電気接点をもつものが用いられている。
【0005】しかし、このように多数の電気接点をもつ
コネクタを多数回着脱しても電気的な接続状態が劣化し
ない信頼性を確保するためには、電気接点の支持体の機
械的強度や精度が十分なことはもちろん、電気接点が適
度な接触圧力を保つための弾性や耐摩耗性等を有するこ
とが必要であり、そのため、ある程度の接触面積を確保
しなければならない。さらに、コネクタには、着脱操作
の容易さや、塵挨等の付着に対するマージンや耐環境性
などの信頼性も要求される。このため、従来の電気接点
を用いたコネクタの高密度化には限界があり、形状の小
型化と伝送容量の向上、耐環境性に対する要求等を同時
に満足することが困難になってきている。
【0006】本発明は、このような状況に鑑みて行われ
たものであり、大量のデータを高速にパラレル伝送する
ことができ、着脱の繰り返しに対しても高い耐久性をも
つコネクタを用いる信号伝送装置およびカード型電子機
器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに提案する、本発明に係る信号伝送装置は、電気信号
を光信号に変換する複数の素子からなる電気/光変換部
を有する第1の機器と、光信号を電気信号に変換する複
数の素子からなる光/電気変換部を有する第2の機器と
を備え、上記第1の機器の電気/光変換部の複数の素子
と、上記第2の機器の光/電気変換部の複数の素子との
間で信号を並列に光伝送することを特徴とするものであ
る。
【0008】上記の特徴を備えた本発明に係る信号伝送
装置によれば、光信号を送受するための変換部を高密度
に実装して非接触で信号伝送が行えるため、大量のデー
タを高速に伝送することができ、しかもコネクタ部の着
脱を繰り返してもデータ伝送の信頼性低下が少ない。
【0009】さらに、本発明に係る上記信号伝送装置の
主要部をなす光コネクタを適用したカード型電子機器に
よれば、入力電気信号に基づいて光を変調する変調手段
を有する電気/光変換部と、光信号を電気信号に変換す
る光/電気変換部とを備え、光信号によりデータを伝送
する機能を有するため、大容量のデータ伝送が可能で、
着脱の繰返し等に対しても信頼性の高い小型のデータ機
器を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る信号伝送装
置およびカード型電子機器の好ましい実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0011】図1(a)は、本発明に係る信号伝送装置
の主要部をなす光コネクタを適用した、カード型電子機
器(いわゆるPCカード)が、パーソナルコンピュータ
等の情報処理装置のスロットに挿入されて使用される様
子を示す図である。
【0012】このPCカード101は、パーソナルコン
ピュータ等の情報処理装置のスロット201に挿入し
て、データを書込/読出したり、情報処理装置に機能を
付加したりするためのカード型電子機器であり、ROM
/RAM部,制御回路,電源等から構成される。そし
て、このPCカード101とパーソナルコンピュータと
の間でのデータ伝送は、双方に設けられた光コネクタ部
110および210を介して行われる。
【0013】また、パーソナルコンピュータ等のスロッ
ト内に設けられる光コネクタと対向して信号を光伝送す
るPCカード101の光コネクタ部110の先端には、
図1(b)に示すような防塵シャッタ9が設けられ、ス
ロットに抜き差しされると開閉するように構成される。
この防塵シャッタ9は、光伝送に使用する波長の光を良
好に透過させる光学特性を有する材料で防塵カバーとし
て構成することにより開閉機構を省略してもよい。
【0014】図2は、上述の光コネクタ部の構成例を示
す図である。ここでは、PCカード101がパーソナル
コンピュータ等のスロットに挿入されて、PCカード1
01の光コネクタ部110とパーソナルコンピュータ側
の光コネクタ部210とが対向接続されている状態を想
定して説明する。なお、PCカードの光コネクタ部11
0と、パーソナルコンピュータ側の光コネクタ部210
とは、基本構成が同じであり、PCカード側の光コネク
タ部110は必要に応じて発光部を省略することができ
る点が異なっている。そこで、以下では、主にPCカー
ド101の光コネクタ部110について説明する。
【0015】PCカード101の光コネクタ部110の
光学系は、ハーフミラーを介して光信号を送信するため
の発光素子を内蔵した光源部1と、光源部1からの光を
導いて面状に拡散させる拡散・導波素子2と、拡散・導
波素子2からの連続光を入力電気信号に応じて変調して
光信号に変換する光シャッタ素子アレイ部3、伝送され
た光信号を電気信号に変換する受光素子アレイ部4から
構成される。光コネクタ部110は、さらに、入力電気
信号に応じて光シャッタ素子アレイ部3を変調駆動する
ための変調回路5,受光素子アレイ部4からの出力を電
気信号に復調する復調回路6、およびPCカード101
に電源を供給するための電源端子7を備えている。
【0016】光源部1は、発光ダイオードあるいは面発
光ダイオードアレイ等の発光素子1aとハーフミラー1
bを備えている。発光素子1aからの光は、可視光ない
し赤外線領域の光である。発光素子1aから出た光は、
光コネクタ部の中心軸上に斜めに配置されたハーフミラ
ー1bにより分割され、光散乱・導波素子2と相手側コ
ネクタ(ここでは光コネクタ部210)とに供給され
る。
【0017】なお、図1では、PCカード101の光コ
ネクタ部110と、パーソナルコンピュータ側の光コネ
クタ部210とが、共に発光部1および21を備える構
成を例示しているが、PCカードのように低消費電力で
あることが望ましく、接続される相手側(パーソナルコ
ンピュータ)が電源を備えている場合には、光コネクタ
部が発光部を有しない構成としてもよい。その場合に
は、PCカード101の光コネクタ部110は、パーソ
ナルコンピュータ側の光コネクタ部120からの光をハ
ーフミラー1bを介して光源として利用する。
【0018】光散乱・導波素子2は、発光素子1aから
の光を面状に拡散させて、発光部1の所定の発光面から
均一に発光されるようにする素子であり、発光素子1a
からの光の波長に対して透過性が良好な材料、例えば、
SiO,SiO2 ,Al23,ZnO,LiNbO3
LiTaO3等で構成される導波路の一面を粗面にした
ものである。この導波路に導入された光は、粗面で拡散
されて光シャッタ素子アレイ部3に供給される。
【0019】光シャッタ素子アレイ部3は、拡散・導波
素子2からの光を、並列(パラレル)に入力される電気
信号に応じた、パラレルの光信号に変調するための素子
であり、制御信号により各々独立に光の強度を変化させ
る機能をもった複数の微小な素子を2次元に配列したも
のである。上記素子は、具体的には、液晶シャッタや光
強度変調器等が用いられる。
【0020】前述したように、光コネクタ部110に入
力される電気信号は、大量のデータを高速に伝送するた
めにパラレルに伝送されるものである。光シャッタ素子
アレイ部3は、拡散・導波素子2からの光を、後述する
変調回路5からの変調信号により、例えば、オン−オフ
して光信号に変換する。コネクタ部110にパラレルに
入力される電気信号は、液晶シャッタアレイの各素子に
割り振られて個別に光信号に変換されてパラレルの光伝
送が行われる。
【0021】なお、ここでは、発光素子1aが連続的に
発光しており、この光シャッタ素子アレイ部3により入
力電気信号に応じて光強度の変調が施されて光信号とな
るものとして説明しているが、光源部に発光ダイオード
アレイ部を用い、上記各素子に相当する各ダイオード
を、後述する変調回路5からの変調信号により個別に発
光駆動する場合には、光シャッタ素子アレイ部3が省略
される。
【0022】変調回路5は、光シャッタ素子アレイ部3
を入力電気信号に応じて変調駆動するためのものであ
り、パラレルに入力される電気信号を光シャッタ素子ア
レイ部3の各素子に割り振って、そのデータにより各素
子を個別に変調駆動して光信号を相手側コネクタにパラ
レル伝送する。
【0023】受光素子アレイ部4は、接続される相手側
コネクタの発光部からパラレル伝送された光信号を受光
して電気信号に変換する機能を持った微小素子を2次元
的に配列したものであり、前述の光シャッタ素子アレイ
部3に対応するものである。すなわち、液晶シャッタア
レイの素子毎に変調されてパラレル伝送された光信号
を、素子毎に受光して再びパラレル電気信号に変換する
ものである。具体的には、フォトダイオードアレイや太
陽電池アレイ等が用いられる。また、この受光素子アレ
イ部4を高密度に実装して、並列伝送できる容量を増や
す場合には、多数の素子が高密度に配列されたCCD
(電荷結合素子)を使用することも効果的である。
【0024】復調回路6は、受光素子アレイ部4の各素
子で受光した光信号を、それぞれ電気信号に変換して相
手側コネクタにパラレル伝送するためのものである。
【0025】電源端子7は、発光部1、変調回路5、復
調回路6等に電源を供給するための端子である。なお、
PCカード等のように、光コネクタ部を含んで構成され
る機器の消費電力が小さい場合には、前述のように相手
側の光コネクタが備える光源からの光を利用することに
より光源をもたない構成にしてもよく、必要に応じて小
型Li(リチウム)電池等の電源を内蔵するようにして
もよい。その場合には、電源端子7は省略される。
【0026】また、受光素子アレイ部4に、前述した太
陽電池アレイを用いることにより、接続される相手側の
光コネクタの光源から電源を得るように構成することも
可能である。このような構成によれば、相手側コネクタ
の発光部が故障等により発光しない場合には、発光部を
有する光コネクタ部から相手コネクタ側に送られる光を
光源として用いることができる。
【0027】図3は、光コネクタ部110の実装例を示
している。この光コネクタ部110は、発光部1,拡散
・導波素子2,光シャッタ素子アレイ部3からなる光信
号の送信部と、受光素子アレイ部4からなる光信号の受
信部とが、光コネクタ部110の中心線に対して対称に
配置されており、接続される相手側の光コネクタと対向
されて光信号が送受されるようになっている。光コネク
タ部110または接続される相手側の光コネクタの少な
くとも一方が備える発光素子1aから供給される未変調
の(連続な)光は、光コネクタ部110の中心線上を通
り、ハーフミラー1bを介して相手側の光コネクタ部の
光散乱導波路にも導かれる。
【0028】光コネクタ部110を構成する上記各素子
は、ガラス基板8にモールド樹脂等で固定され、変調回
路5、復調回路6、および発光素子1aの制御回路、電
源回路、インターフェース用IC等はフレキシブル基板
10上に配置される。このフレキシブル基板の端部には
電気信号を入出力するためのフラット端子11が構成さ
れる。
【0029】図4は、図2および図3に示した光コネク
タ部の発光部および受光部の具体的な構造例を示してい
る。すなわち、光コネクタ部110は、図4(a)に示
すように、各々シリコン基板上に構成された発光・受光
層41、レンズ層42、スイッチ層43、光学フィルタ
および保護層44の順に積層されて構成され、さらに全
体がケースに収納あるいは樹脂モールドされる。各層の
基板寸法は、例えば4mm×40mm程度であり、その
基板上に10×25(=250)個以上の素子が形成さ
れる。図4(b)は、図4(a)の各層の様子を詳しく
示したものであり、円内は各層に形成された素子の断面
構造の概略を示している。
【0030】発光・受光層41には、電気信号を光伝送
するための光源である面発光レーザアレイと、伝送され
た光信号を電気信号に変換するためのフォトダイオード
アレイが形成される。
【0031】この面発光レーザアレイを構成する各素子
とフォトダイオードアレイを構成する各素子とは、互い
に光コネクタ部110の中心軸に対して対称な位置にな
るように配置される。これにより、光コネクタ部どうし
を対向させて接続したときに、双方の発光部と受光部と
が必ず対向するようになる。
【0032】ここで、上記発光・受光層41に形成され
る面発光レーザアレイの説明に先立って、面発光レーザ
の一般的な構成を示す図5を参照しながら説明する。図
5に示す面発光レーザ50は、GaAs基板51上にG
aAlAsクラッド層53,GaAs活性層54,Ga
AlAsクラッド層55を順次積層し、さらに、GaA
s層56を選択生長して構成されている。
【0033】電流が集中する領域は、GaAs層56を
生長させなかった部分の下部の直径数10μmの円柱状
の領域であり、この活性層54の上面からレーザ光が出
射する。活性層54の上面は、クラッド層55をはさん
で、酸化けい素と酸化チタンとの多層膜をつくり、Ga
As基板51を一旦取り除いてからクラッド層53をは
さんでAu/Si34層52の薄膜を形成して、それぞ
れ反射鏡を配置することにより、この上面と下面とで光
共振器を構成している。また、面発光レーザアレイ50
の上面にはAu/Zn電極57、下面にはAu/Si3
4電極58を形成する。
【0034】上記の面発光レーザ素子は、個々を切離し
て単素子として使用してもよく、また各素子を2次元的
に配列したアレイとして使用してもよい。このような面
発光レーザはパルス発振動作と連続発振のいずれも可能
であり、発振波長は0.75μmから1.05μm付近
である。この発振可能な波長領域は、多層膜反射鏡を構
成する誘電体や半導体の組成により変えることができ
る。
【0035】このレーザ光は基板に対して垂直な方向に
出射され、発光面のビーム径が数〜数10μmで横モー
ド単一のコヒーレンスの良いビームが得られるという優
れた特徴を有する半導体レーザ素子である。なお発振し
きい値電流は通常数100mAであり、図5に示す例で
は約600mAである。
【0036】本発明に係る光コネクタ部110における
発光・受光層41の面発光レーザアレイは、上述のよう
な特徴を有する面発光レーザ素子を、GaAs基板また
はInP基板を用い、クラッド層に挟まれた活性領域
を、誘電体多層膜反射鏡や半導体多層膜反射鏡あるいは
誘電体にリング状金属膜を形成した薄膜で挟み、さらに
それをレーザ光出射側に穴をあけた電極で挟んだ構造を
有するレーザ素子を、面状に配列したものである。上記
GaAs基板またはInP基板の厚さは数10〜数10
0μmであり、直径数〜数10μmのレーザ素子が数1
0〜500μmの間隔で配列される。
【0037】また、上記発光・受光層41に形成される
フォトダイオードアレイは、SiO2 基板またはGaA
s基板を用い、半導体薄膜構造のフォトダイオードを面
状に配列したものである。上記SiO2 基板またはGa
As基板の厚さは数10〜数100μmであり、数〜数
10μm角のフォトダイオードが数10〜500μmの
間隔で配列される。
【0038】レンズ層42には、発光・受光層41の面
発光レーザアレイ部の各素子に対応する位置にマイクロ
レンズアレイ部が形成される。
【0039】このマイクロレンズアレイは、シリコン
(Si)基板上に、イオン拡散法またはプラズマCVD
法により半球状に形成したマイクロレンズを面状に配列
したものである。上記Si基板の厚さは数10〜数10
0μmであり、直径数〜数10μmのマイクロレンズが
数10〜500μmの間隔で配列される。
【0040】一般に、このようなマイクロレンズは、数
100μm程度の所望の直径の金属膜をパターンニング
して基板上に円形窓を形成し、高温の溶融塩に浸漬して
イオン交換することにより形成される。このとき、円形
窓が設けられた上記金属膜がマスクとなり、円形窓が設
けられた部分では、例えば、ガラス基板を用いる場合に
はガラス基板中のNa,K等のイオンが、溶融塩に添加
されたTl,Ag,Pb等のイオンに置換されてガラス
の屈折率を高める。このように、マスク開口部に近いと
ころで屈折率が高くなる分布が基板中に形成され、マク
ロレンズが形成されるものである。
【0041】スイッチ層43は、発光・受光層41の面
発光レーザアレイ部からレンズ層42を介して出射する
レーザ光の強度を、入力電気信号に応じて制御するため
のものである。
【0042】このような、光スイッチとして、一般に、
変調信号による電圧印加により透過光強度を変調するこ
とができる半導体量子井戸構造を利用する光強度変調器
などが用いられている。このような光強度変調器は、変
調信号により印加される電圧(電界)が井戸層に垂直に
印加されるように構成されて量子閉込めシュタルク効果
を利用することにより吸収係数変化を得るものである。
この1素子あたりのスイッチング速度は、数〜数10G
bpsの高速光変調が可能である。
【0043】このスイッチ層43は、GaAs基板また
はInP基板を用い、量子閉じ込めシュタルク効果(Qu
antum-Confined Stark Effect )を応用した光スイッチ
ング素子または光強度変調素子を面状に配列したもので
ある。上記GaAs基板またはInP基板の厚さは10
〜数100μmであり、直径数〜数10μmの光スイッ
チング素子が数10〜500μmの間隔で配列される。
【0044】光学フィルタおよび保護層44は、スイッ
チ層43のおよびレンズ層42の表面を保護するための
ものである。光コネクタ部110により送受される光信
号は、この光学フィルタおよび保護層44を透過するた
め、光信号の伝送に使用される光の波長域で透過損失の
少ない材料を選択する。例えば、前述した赤外域の光源
を用いる場合には、使用される赤外域の波長付近で透過
率が高く、可視光を遮断するような光学特性を有する材
料が望ましい。
【0045】上記の構成を有する光コネクタ部110に
より送受される光信号の転送レートは、一般に、発光・
受光層41に形成されるフォトダイオードの応答速度に
より律速される。これは、スイッチ層43に形成される
光スイッチ素子に半導体量子井戸構造を利用した光強度
変調器を用いると、数〜数10Gbpsの高速光変調が
可能であるのに対して、例えばPINフォトダイオード
では1素子あたりの転送レートは35Mbps程度であ
るためである。このため、200素子のPINフォトダ
イオードを用いて並列に光伝送を行うとすると、光コネ
クタ部110全体の転送レートは、約7Gbps程度に
なる。
【0046】以上説明した光コネクタ部110は、上記
発光・受光層の上にマイクロレンズを構成する際の精度
(光軸合わせの精度)により、標準精度コネクタ、倍精
度コネクタ、4倍精度コネクタ等に分類される。
【0047】標準精度コネクタは、上述したように2m
m×20mmの面内に直径400μmのマイクロレンズ
を500μm間隔で5×41=205個形成した光コネ
クタであり、光軸合わせの機械的な許容誤差は±50μ
mとされる。また、通常は、上記形成される205個の
素子のうち、200個を信号の伝送に使用し、5個を予
備とする。この予備の素子は、上記200個の素子のう
ちのいずれかが、例えば塵挨等の影響により信号の伝送
が行えなくなった際に使用される。
【0048】倍精度コネクタは、2mm×20mmの面
内に直径200μmのマイクロレンズを250μm間隔
で9×81=729個形成した光コネクタであり、機械
的な許容誤差は±25μmとされる。この場合には、7
29個の素子のうち、720個を信号の伝送に使用し、
9個を予備とする。この倍精度コネクタにおいて、信号
を伝送する素子を1つおきに使用することにより、標準
精度コネクタとの互換性を確保することができる。
【0049】4倍精度以上の場合についても、同様にし
て機械的な許容誤差が設定される。すなわち、4倍精度
コネクタは、2mm×20mmの面内に直径100μm
のマイクロレンズを125μm間隔で17×161=2
737個形成した光コネクタであり、機械的な許容誤差
は±12.5μmとされる。
【0050】次に、レーザダイオードを発光素子として
用いた場合の光コネクタ部110の構成例を図6に示
す。
【0051】前述の面発光レーザを発光素子として使用
する場合とは異なり、通常のレーザダイオードは面状に
発光しないため、光拡散手段により出射光を面状に拡散
させる。具体的には、レーザダイオード61aはカップ
ラプリズム62aに接して設けられており、レーザダイ
オード61aから出射したレーザ光は、カップラプリズ
ム62aを介して垂直拡散導波路62bに導かれる。垂
直拡散導波路62cの表面には、光を効果的に拡散させ
るためのグレーティング62cが形成される。
【0052】レーザダイオード61aは、上記カップラ
プリズム62aにレーザ光出射すると共に、接続される
相手側光コネクタ部にもレーザ光を供給する。レーザダ
イオード61aからの光をプリズムやハーフミラーで分
割して上記カップラプリズム62aと相手側光コネクタ
部とに供給してもよい。
【0053】図7は、以上説明した本発明に係る信号伝
送装置の主要部をなす光コネクタ部を、各種の電子機器
等に用いる場合の実装例であり、図7(a)および
(c)は、先端部または側面部に光コネクタを備えたカ
ード型電子機器を、図7(b)および(d)は、パーソ
ナルコンピュータ等の情報処理装置側に設けられる光コ
ネクタをそれぞれ示している。
【0054】第1の実装形態は、図7(a)に示す先端
部に光コネクタ72を備えたカード型電子機器71と、
図7(b)に示すパーソナルコンピュータ等の情報処理
装置側に設けられる光コネクタ81との間で信号伝送を
行う場合である。この実装形態は、具体的には、図1に
示したように、PCカードを情報処理装置のスロットに
挿入して用いる場合を想定しており、従来のPCカード
の電気接点を用いたコネクタを光コネクタに置き換えた
実装形態に相当する。スロットに挿入されたカード型電
子機器71の光コネクタ72は、スロット内に設けられ
ている光コネクタ82と対向配置され、信号が並列に光
伝送される。
【0055】このような実装形態によれば、PCカード
71が挿入されるスロット側の光コネクタ82がフレキ
シブル基板83上に信号の変復調等に必要な回路84を
備えているため、これを含んで構成される信号伝送装置
を薄型に構成することができる。
【0056】第2の実装形態は、図7(c)に示す側面
に光コネクタ76を備えたカード型電子機器75と、パ
ーソナルコンピュータ等の情報処理装置側に設けられる
光コネクタ85との間で信号伝送を行う場合である。こ
の実装形態によれば、光コネクタ85を、情報処理装置
のスロット内に限らず、例えば筐体表面に設けてもよ
い。その場合には、筐体の表面にカード型情報機器を収
納するための凹部を形成しておき、その凹部に光コネク
タ86を設ければよい。この光コネクタ86は、基板8
7上に必要な回路素子88を備えて薄型に構成されてい
るため、上記のようにすれば情報処理装置にスロットを
設けることなく、カード型情報機器75と信号のやりと
りを行うことができるため、信号伝送装置を配置する位
置の自由度が大きくなる。なお、従来の電気接点を用い
たコネクタでは、電気的接触を確実にするためにピンど
うしが嵌合するようにされるため、このような実装形態
は困難であった。
【0057】また、上記実装形態以外にも、例えば、図
7(a)に示すカード型情報機器71の光コネクタ72
と、図7(d)に示す光コネクタ85の間で信号伝送を
行うようにすることも可能である。さらに、上記の光コ
ネクタは、光信号を送信する部分と受信する部分とが、
その中心に対して対称に構成されていること、従来の電
気的接触によるコネクタと異なり嵌合部がないためにオ
ス型とメス型の区別がなく、非接触で信号伝送を行うこ
と等の理由から、カード型電子機器をスロットに挿入す
ることなく、カード型電子機器の光コネクタ部どうしを
対向させて直接データをやりとりすることももちろん可
能である。
【0058】以上説明した、本発明に係る信号伝送装置
およびカード型電子機器において、信号の伝送速度(転
送レート)を向上させるためには、光シャッタ素子アレ
イおよび受光素子アレイの素子数を増やせばよい。ま
た、上記説明では、光シャッタ素子アレイと受光素子ア
レイの各素子間で信号を並列(パラレル)伝送するもの
としたが、上記各素子間で独立した信号をシリアル伝送
するように使用することも可能なことはもちろんであ
る。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電気信号を伝送する従来のコネクタの電気接点に代え
て、電気信号を光信号に変換して送受する複数の素子を
高密度に実装して非接触で伝送を行うようにしたため、
大量のデータを高速に並列伝送することができ、しかも
着脱の繰り返しに対しても高い耐久性をもつ信号伝送装
置およびカード型電子機器を提供することができる。
【0060】また、光源からの光を自コネクタと相手側
コネクタとに供給する手段を備えているため、相手側コ
ネクタの発光部が故障等により発光しない場合でも、発
光部を有する光コネクタ部から相手コネクタ側に送られ
る光を光源として用いることができ、高信頼性の光伝送
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カード型電子機器がパーソナルコンピュータ等
のスロットに挿入されて使用される様子を説明するため
の図である。
【図2】発光素子に面発光ダイオードを用いた光コネク
タ部の構成例を示す図である。
【図3】上記光コネクタ部の実装状態の一例を示す図で
ある。
【図4】面発光レーザアレイを用いた光コネクタ部の主
要部の構成例を示す図である。
【図5】面発光レーザアレイについて説明するための図
である。
【図6】発光ダイオードを用いた光コネクタの主要部の
構成例を示す図である。
【図7】本発明に係る信号伝送装置を構成する光コネク
タ部の実装形態の例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源部、 1a 発光素子、 1b ハーフミラ
ー、 2 光散乱・導波素子、 3 光シャッタ素子ア
レイ部、 4 受光素子アレイ部、 5 変調回路、
6 復調回路、 7 電源端子

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号を光信号に変換する複数の素子
    からなる電気/光変換部を有する第1の機器と、 光信号を電気信号に変換する複数の素子からなる光/電
    気変換部を有する第2の機器とを備え、 上記接続された電気/光変換部の複数の素子と、その各
    々に対向する光/電気変換部の複数の素子との間で信号
    を並列に光伝送することを特徴とする信号伝送装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の機器は光信号を電気信号に変
    換する複数の素子からなる光/電気変換部をさらに有
    し、 上記第2の機器は電気信号を光信号に変換する複数の素
    子からなる電気/光変換部をさらに有し、 上記第1の機器と上記第2の機器との間で信号の光伝送
    を行う際に、 第1の機器の電気/光変換部と第2の機器の光/電気変
    換部および第1の機器の光/電気変換部と第2の機器の
    電気/光変換部とがそれぞれ互いに対向するように配置
    されて並列に光伝送を行うことを特徴とする請求項1記
    載の信号伝送装置
  3. 【請求項3】 上記電気/光変換部は、 面状に発光する光源手段と、 上記光源手段からの光を、並列に入力される各々の電気
    信号に基づいて変調して並列の光信号を発生する変調手
    段とを備えることを特徴とする請求項1記載の信号伝送
    装置。
  4. 【請求項4】 上記光源手段は、 発光素子および/または発光素子からの光を上記変調手
    段および上記接続される別の信号伝送装置に供給する光
    供給手段を備えることを特徴とする請求項3記載の信号
    伝送装置。
  5. 【請求項5】 上記電気/光変換部は、 面発光ダイオードまたは面発光レーザと、 上記面発光ダイオードまたは面発光レーザからの光を各
    々収束する複数のマイクロレンズが配列されたマイクロ
    レンズアレイと、 上記各マイクロレンズからの光を並列に入力される各々
    の電気信号に応じて各々制御する光スイッチ素子が配列
    された光スイッチ素子アレイとを備えることを特徴とす
    る請求項1記載の信号伝送装置。
  6. 【請求項6】 上記電気/光変換部は、 並列に入力される各々の電気信号に応じて発光駆動され
    るダイオードが配列された発光ダイオードアレイを備え
    ることを特徴とする請求項1記載の信号伝送装置。
  7. 【請求項7】 上記光/電気変換部は、 並列に伝送される光信号を並列の電気信号に変換する光
    電変換手段を備えることを特徴とする請求項1記載の信
    号伝送装置。
  8. 【請求項8】 上記光電変換手段は、 複数のフォトダイオードが配列されたフォトダイオード
    アレイまたは複数の太陽電池素子が配列された太陽電池
    アレイであることを特徴とする請求項7記載の信号伝送
    装置。
  9. 【請求項9】 上記光電変換手段はCCDであることを
    特徴とする請求項7記載の信号伝送装置。
  10. 【請求項10】 入力電気信号に基づいて光を変調する
    変調手段を有する電気/光変換部と、 光信号を電気信号に変換する光/電気変換部とを備え、 光信号によりデータを伝送する機能を有することを特徴
    とするカード型電子機器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000148320A (ja) * 1998-11-05 2000-05-26 Nec Corp インターフェイス装置
JP2004173826A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Seiko Epson Corp 光学式センサ、カード型情報記録媒体及びそれを用いた情報処理システム
JP2009195549A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Fujifilm Corp 電子機器
CN110381269A (zh) * 2019-08-02 2019-10-25 昆山思雷电子科技有限公司 一种可分离光纤传输装置

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