JPH10160508A - 状態判別装置 - Google Patents

状態判別装置

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JPH10160508A
JPH10160508A JP8329038A JP32903896A JPH10160508A JP H10160508 A JPH10160508 A JP H10160508A JP 8329038 A JP8329038 A JP 8329038A JP 32903896 A JP32903896 A JP 32903896A JP H10160508 A JPH10160508 A JP H10160508A
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尚紀 藤本
Yoshiyuki Morita
善之 森田
Atsushi Irie
篤 入江
Atsushi Osada
淳 長田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 学習モードの実行により被測定対象物の状態
を判別するのに適した特徴量を選出することができる状
態判別装置を提供すること 【解決手段】 被測定対象物から発生する物理量をセン
シング部1で検出し、その波形信号を、A/D変換器2
を介して特徴抽出部4に与え、そこにおいて出力波形信
号から被測定対象物の各状態相互の分離度を特徴量ごと
に算出し、前記分離度の高い特徴量を1つもしくは複数
個を有効特徴量として選出し、その結果を判定部5と知
識生成部6に送る。知識生成部では与えられた有効特徴
量の値の平均値,標準偏差からメンバシップ関数等の知
識を生成する。実際の状態判別の際には、スイッチ3を
切替えてセンシング部の出力を判定部に与え、そこにお
いて有効特徴量と知識に基づいて状態を判別する。熟練
した知識がなくても分離度を用いて被測定対象物にあっ
た特徴量が選出され、高精度な状態判別が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、状態判別装置に関
するもので、より具体的には、学習モードを実行するこ
とにより、状態判別する際に使用する知識(特に有効特
徴量)を自動的に生成することのできる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平5−340799号公報に
記載されているように、次のような状態判別装置が知ら
れている。この装置は、被測定対象物となる各種機械な
どの振動をセンサで検出し、そのセンサ出力をコンピュ
ータなどの情報処理装置で分析処理し、地震の判別を行
ったり、被測定対象物の振動が正常か異常かを以下のよ
うに判別するものである。
【0003】まず、被測定対象物が正常振動している状
態にて前記情報処理装置を学習モードで動作させる。こ
の学習モードでは、前記振動センサからの振動波形を適
宜期間にわたってサンプリングし、予め決められた複数
の分析項目に従って振動波形を分析し、各項目の分析デ
ータをそれぞれ統計処理し、その処理結果(つまり、正
常振動の波形の特徴)に基づいて振動の正常・異常を判
定するためのアルゴリズムを決定する。
【0004】ここで前記の分析項目とは、振動波形の周
波数,振幅,最大値,最小値,ピークtoピーク値,高
レベルしきい値を越えた回数,低レベルしきい値を越え
た回数,極小値の発生回数などであり、振動波形の特徴
を抽出するのに適した項目である。
【0005】そして実動作モードでは、前記振動センサ
からの振動波形を随時サンプリングし、学習モードと同
様に各分析項目に従って振動波形を分析し、各項目の分
析データを前記判定アルゴリズムに従って処理すること
で、被測定対象物の振動が正常なのか異常なのかを判定
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来装置は、学
習モードにて入力された被測定対象物の正常な振動波形
に基づいて正常・異常の判定アルゴリズムが自動生成さ
れる。したがって、一般ユーザがこの状態判別装置を特
定の機器に適用するにあたり、その適用機器の正常振動
および異常振動の特性を分析したり、その分析結果に基
づいて適切な判定アルゴリズムを考える面倒な準備はい
っさい必要ない。つまりユーザは、振動センサを適用機
器に取り付けて装置を学習モードで動作させるだけでよ
く、その後の実動作モードでは正常振動・異常振動が適
切に判定される。この面では実に便利な優れた状態判別
装置である。
【0007】しかし従来装置では、学習モードおよび実
際の判定モードで振動センサからの振動波形を分析処理
する際の分析項目が装置設計段階で一意的に決まってい
るので、例えばモータなどの機器に適用した場合には適
切な判定が行えるものの、油圧シリンダなどの機器に適
用した場合には判定の信頼性が低下するといったよう
に、適用対象によって相性の善し悪しがでるという問題
があった。したがって、検査対象に応じて予め適切な分
析項目を設定する必要があり、係る設定は実際には煩雑
・困難であり、設定を誤ると誤判定を起こすおそれがあ
る。
【0008】さらにまた、たとえ予め被測定対象物がわ
かっているような場合であっても、監視装置の設計段階
で分析項目を決定する際に、熟練技術者のノウハウや勘
に頼って設計を行うことになるため、最適な知識を設定
するのに多大な労力が必要となる。そして、熟練技術者
がいない場合には、十分な知識を組み込むことができ
ず、また熟練技術者であっても、個人差によるばらつき
を生じるおそれがある。その結果、誤判別するおそれが
ある。
【0009】また、被測定対象物の経年変化や環境の変
化などに基づき、状態判別に必要な最適な知識の再構築
を行う必要が生じることがあるが、係る場合に、熟練技
術者により再設定することになり、上記した問題が再度
発生することになってしまう。
【0010】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、熟練した技術がなくても、学習モードを実行するこ
とにより自動的にその被測定対象物の状態を判別するの
に適した特徴量(有効特徴量)を選出することができ、
それを用いて判別することにより精度のよい状態判別を
することを可能とした状態判別装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る状態判別装置では、センサ出力波
形から被測定対象物の複数の状態を判別する状態判別装
置において、前記センサによる被測定対象物の物理量を
検出するセンシング部と、前記センサ出力波形から被測
定対象物の各状態相互の分離度を特徴量ごとに算出し、
前記分離度の高い特徴量を1つもしくは複数個を有効特
徴量として選出することにより被測定対象物の状態判別
に有効な特徴の抽出を行う特徴抽出部と、前記抽出され
た有効特徴量から判別を行うための知識を生成する知識
生成部と、生成された知識に基づいて被測定対象物の状
態判別を行う判定部とを備えて構成した(請求項1)。
【0012】状態判別を行うための知識を生成するため
に学習モードを実行するには、所定の状態(状態の種類
は既知)の被測定対象物に対しセンシング部を用いてセ
ンシングし、出力波形信号を得る。その出力波形信号を
特徴抽出部に与え、そこにおいて予め設定した各種の特
徴量を求める。状態を変えて繰り返し学習を行い、各状
態における各種の特徴量を収集する。そして、得られた
特徴量データに基づいて、被測定対象物の各状態相互の
分離度を特徴量ごとに算出する。
【0013】ここで分離度とは、ある特徴量を用いて各
状態を分離できる度合いをいい、一例を示すと例えば2
つの状態α,βがあり、状態αの時の特徴量の存在・出
現領域と、状態βの時の特徴量の存在・出現領域が離れ
ているほど分離度は高いといえる。そして、具体的に
は、実施の形態で例示したような各種の計算で行うこと
ができるが、実施の形態では計算を簡易に行えるように
したもので、例示した計算式に限る必要はなく、各種の
方式をとることができる。また、仮に各状態の特徴量の
存在領域の境界が近くても、重複せずにしかも相手側の
領域には出現しないような特徴量がある場合には、分離
度は高いといえる。
【0014】よって、分離度が高いものを有効特徴量と
して抽出し、実際の状態判別の際に用いる知識とするこ
とにより、その被測定対象物に適した特徴量により判別
できるので、少ない特徴量で効果的かつ高精度に状態判
別が行える。しかも、係る有効特徴量の抽出・選出は自
動的に行われるので、熟練した技術がない人でも所望の
ものを抽出可能となる。また、ばらつきもない。さら
に、経時変化などにより被測定対象物の判別用知識の修
正を行う必要がある場合にも、上記した学習を行うこと
により、簡単にそのときにあった所望の知識を再構築で
きる。そして、係る知識の再構築を行う場合でも、熟練
した技術者がいなくても行える。
【0015】また、算出された各特徴量ごとの分離度か
らさらに複数の特徴量の組み合わせによる多次元分離度
を算出し、前記多次元分離度の高い特徴量の組み合わせ
を選択するようにすることもできる(請求項2)。この
ようにすると、複数の状態を判別するのに最も効果的な
特徴量の組み合わせが選出されるので、判定精度がより
向上する。
【0016】また、複数の特徴量の組み合わせを選択す
る際に、相互関係係数により互いに相関度の高い特徴量
の組み合わせを選択しないようにすることもできる(請
求項3)。相関度(相関係数)が高い特徴量は、状態の
変化に対する特徴量の変化も類似するため、相関度の高
い特徴量を複数用いて判別した場合とそのうちの1つを
用いて判別した場合の判別結果・誤判別する率はほぼ同
じとなる。よって、相関度の高い特徴量が複数選出され
ないようにすることにより、互いに相関関係がなくしか
も判定に有効な特徴量を選出することが可能となり、無
駄な演算を省くことができ、少ない計算量でもって効率
的に精度のよい判別を行うことができる。
【0017】そして、選出された前記有効特徴量につい
て被測定対象物の状態ごとの有効特徴量の存在範囲を学
習時に測定した有効特徴量データの平均と偏差から決定
し、判定部において被測定対象物のセンサ出力波形から
算出された有効特徴量の値との比較を行うことにより状
態判別を行うようにしてもよい(請求項4)。このよう
にすると、各状態に応じた知識が構築されるため、より
精度が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る状態判別装
置の好適な一実施の形態の全体構成を示している。同図
に示すように、被測定対象物から発生する振動,加速
度,圧力,音,角速度,温度等の物理量を検出するセン
シング部1の出力をA/D変換器2に与え、そこにおい
てセンシング部1から出力される出力波形(アナログ信
号)を所定のサンプリング周波数及び時間長でデジタル
信号に変換する。また、A/D変換器2の出力は、切替
スイッチ3を介して学習を行うための特徴抽出部4と、
実際の判定を行う判定部5に択一的に切り替え接続され
るようになっている。
【0019】さらに、特徴抽出部4で抽出された状態を
判定するのに適した有効特徴量データを判定部5と知識
生成部6に与えるようになっている。さらに知識生成部
6は、有効特徴量データから判定に必要な知識を生成す
るもので、生成された知識を判定部5に与えるようにな
っている。さらにまた、特徴抽出部4には、状態選択ス
イッチ7が接続され、係るスイッチ7から現在与えられ
たデータは、どの状態(異常/正常等)に関するもので
あるかの情報も得られるようになっている。そして、特
徴抽出部4,知識生成部6並びに状態選択スイッチ7に
より学習モードが実行される。
【0020】次に各部について説明する。センシング部
1は、各種の半導体物理量センサ(静電容量型,ピエゾ
抵抗型等)や、温度計やマイクロホン等の所定の物理量
を検出するセンサと、そのセンサの出力信号を増幅する
増幅器と、その増幅された信号中のオフセット成分や高
周波ノイズ成分を除去するためのフィルタ等を備えて構
成される。さらに、検出対象の周波数帯域が既知の場合
には、係る周波数帯域のみを通過させるフィルタ(バン
ドパスフィルタ等)を備えてもよい。
【0021】そして、係るセンシング部1を被測定対象
物に直接接触させたり、或いは近接配置する。これによ
り、被測定対象物の状態に応じた波形信号(アナログ)
がセンシング部1より出力されるようになる。
【0022】ここで、モータの状態診断を行う場合につ
いて考えると、モータの場合には、振動,温度などのセ
ンシングデータから、正常,アンバランス,ギヤ不良,
ベアリング不良などの各種状態を判断し、その結果を出
力する必要がある。この場合に、上記した被測定対象物
がモータとなり、センシング部1には、加速度ピックア
ップ・加速度センサやサーミスタ等が用いられる。そし
て、加速度センサの出力は、増幅処理が行われた後、モ
ータの振動成分が含まれる周波数領域である10〜10
kHzあたりのバンドパスフィルタ処理を行うようにな
る。
【0023】一方、特徴抽出部4は、図2に示すように
なっている。すなわち、入力側に特徴量算出部4aを備
え、そこにおいてA/D変換器2を介して与えられる出
力波形信号(デジタル信号)を受け取り、予め定められ
た多数種の特徴量を算出する。このとき算出・抽出する
特徴量としては、以下のようなものがある(図3参
照)。なお、本発明で用いられる特徴量は、下記に例示
した特徴量に限るものではなく、その他にも想定される
特徴量を付加したり、或いは逆に完全に不要と判断され
る特徴量は求めない(使用しない)ようにしてもよい。
要は、判別に有効である可能性のある特徴量についてそ
の値を算出するようにすればよい。
【0024】
【表1】(1)最大値 (2)最小値 (3)レンジ(最大値−最小値) (4)所定のしきい値を上回った回数 (5)所定のしきい値を上回った時間 (6)ピークTOピーク(1周期での最大振幅) (7)極小値の発生回数(山の数に対応する) (8)単振幅値 (9)平均値(SUM(|データ|)/データ数) (10)実効値(SQRT(SUM(|データ|)2 /デ
ータ数)) (11)波高値(実効値/単振幅値×100) (12)傾き平均(SUM(|傾き|)/データ数) (13)積分値(台形積分(データ)) (14)絶対積分値(台形積分(|データ|)) そして、上記のようにして算出した特徴量を次段のカテ
ゴリ分別部4bと相関係数算出部4cにそれぞれ与える
ようになっている。カテゴリ分別部4bには、状態選択
スイッチ7から現在の被測定対象物の状態に関する情報
も与えられるようになっているため、与えられた特徴量
を状態(カテゴリ)ごとに分別して格納する。これによ
り、例えば図4に示すようなテーブル形式で、各回ごと
に得られた各特徴量の値が整列格納される。そして、そ
のようにして得られた分別データを次段の分離度算出部
4dに与えるようになっている。
【0025】なお、状態選択スイッチ7は、本例ではオ
ペレータによるコンソール入力のようにオペレータが正
常,異常等の被測定対象物の状態を手動操作による切り
替えによって係る状態をカテゴリ分別部4bに与えるよ
うになっている。なお、各種センサその他の外部機器か
らの信号により、自動的にそのときの被測定対象物の状
態の種類を与えるようになっていてももちろんよい。
【0026】また、与える状態としては、単純に正常と
異常の2種類を弁別するものに限られず、異常の種類を
与えたり、被測定対象物自体は正常であるが、地震・設
置面自体が振動した等の外乱があった場合等、検出した
い状態に応じて適宜設定できる。
【0027】一方、相関係数算出部4cは、各回ごとに
与えられる各特徴量データを比較し、任意の2つの特徴
量同士の相関係数を求め、相関係数(相関度)の高いも
のを抽出する。すなわち、求めた相関係数が一定の基準
値を超えているものを抽出する。そして、係る相関係数
の高い特徴量の組み合わせを有効特徴量選出部4eに与
えるようになっている。
【0028】分離度算出部4dは、与えられた各特徴量
ごとに、各カテゴリ(状態)間の距離を表す分離度を算
出するもので、具体的には、以下の処理を行う。 (1)特徴量の平均値,標準偏差算出 すなわち、状態ごとに、各特徴量の平均値μ並びに標準
偏差σを求める。これにより、例えば図5に示すような
テーブルが作成される。 (2)各状態相互の距離算出 (1)の処理で得られたテーブルを参照し、各特徴量に
ついての任意の状態相互の距離dを求める。一例を示す
と、ある特徴量についての状態αの平均値をμα,標準
偏差をσαとし、同様に状態βの平均値をμβ,標準偏
差をσβとした場合の両状態相互の距離dαβは、 dαβ=(μα−μβ2 /(σα×σβ) により求めることができる。そして、係る式に基づいて
全ての組み合わせについての状態相互の距離を求める。
【0029】なお、係る距離は、上記した式により求め
るものに限られるものではなく、例えば下記式に基づい
て求めることもできる。
【0030】dαβ=|μα−μβ|/σα または、 dαβ=|μα−μβ|/(σα 2 +σβ 2 1/2 (3)分離度算出 (2)の処理で得られた距離dを用い、各特徴量に対す
るすべての状態相互間の距離の平均を求め、その平均値
を分離度とする。これにより、各特徴量ごとの分離度が
得られる。一例を示すと、特徴量Aについて3つの状態
α,β,γがあり、それぞれの相互間距離がdαβ(状
態α,β間の距離),dβγ(状態β,γ間の距離),
γα(状態γ,α間の距離)とすると、 分離度(A)=(dαβ+dβγ+dγα)/3 により求めることができる。そして、求めた各特徴量に
ついての分離度データを、次段の有効特徴量選出部4e
に与える。
【0031】有効特徴量選出部4eでは、与えられた分
離度データに基づいて、状態判別を行うのに適した有効
特徴量(群)を決定し、選出された有効特徴量を次段の
判定部5及び知識生成部6に与えるようになっている。
具体的には、分離度の高いものを有効特徴量として選出
するようにしている。つまり、分離度の高い順に上から
所定数を選出したり、ある一定の基準値以上の分離度を
有する特徴量を選出したり、それらの組み合わせ(AN
D)等種々の方法を採ることができる。
【0032】さらに、本例では、相関係数算出部4cか
ら与えられる相関度データに基づいて、相関係数の高い
特徴量同士がともに有効特徴量として選択されないよう
にしている。つまり、相関係数が高い複数の特徴量を用
いて状態判別をしても、そのうちの1つの特徴量を用い
て状態判別をしても、その判別結果の精度はあまり変わ
らない。そこで、本例では、相関係数が設定以上の特徴
量の組み合わせは選ばないようにし、係る相関係数の高
い複数の特徴量が存在する場合には、その中で最も分離
度の高い特徴量を有効特徴量に選出するようにした。こ
れにより、少ない演算処理で高精度の判別を効率よく行
うことができる。
【0033】また、本例では、有効特徴量を選出する際
の判断基準として、各特徴量毎の分離度に基づいて行う
ようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、多次元
分離度を用いてもよい。すなわち、特徴量A,B,Cの
組み合わせによる多次元分離度S2ABC は、例えば下記
式により求めることができる。
【0034】S2ABC =(SA 2 +SB 2 +SC 2
1/2 但し、SA は特徴量Aの分離度 SB は特徴量Bの分離度 SC は特徴量Cの分離度 よって、適宜の組み合わせについてそれぞれ多次元分離
度を求め、最も大きい値が得られた特徴量の組み合わせ
を、有効特徴量と選出するようにしてもよい。なお、多
次元分離度の求め方は上記したものに限られるものでな
いのはもちろんである。
【0035】知識生成部6は、選出された有効特徴量
と、その値(平均値,標準偏差)から状態判別を行うた
めの知識を自動生成し、それを判定部5に与えるように
なっている。
【0036】具体的には、メンバシップ関数を求めるも
ので、その一例を示すと、例えばクリスプな推論を行う
場合には、図6中(A)で示すように平均値μを中心に
±3σの範囲を適合度1としそれ以外の適合度を0とす
るような関数を生成することができる。また、判定にフ
ァジィ推論を用いる場合には、同図(B)に示すよう
に、平均値μで適合度を1とし、平均値から±3σだけ
離れた位置で適合度が0となるような三角形状の関数を
生成するようにしてもよい。さらにまた、同図(C)に
示すように平均値μに対して±σの範囲内の適合度を1
とし、そこからさらに平均値から離れるにしたがって、
適合度が減少し平均値から±3σだけ離れた位置で適合
度が0となるような台形状の関数を生成することもでき
る。そして、各状態ごとにメンバシップ関数が生成され
る。
【0037】また、ファジィ推論を行う場合に使用する
ルールは、例えば「すべての有効特徴量が状態Aなら
ば、被測定対象物は状態Aである。すべての有効特徴量
が状態Bならば、被測定対象物は状態Bである。すべて
の有効特徴量が、被測定対象物は状態Cならば状態Cで
ある。……」というようなものを使用できる。
【0038】なお、上記した3つのうちどの形状の関数
を生成するかは予め設定しておいてもよく、或いはすべ
てを生成してもよい。さらに、生成する形状は上記した
ものに限ることはなく、その他の任意の形状のものを生
成するようにしてもよい。そして本例では、被測定対象
物の状態のデータのばらつきを考慮し、同図(C)に示
す台形状のメンバシップ関数を生成するようにしてい
る。
【0039】一方、判定部5は、クリスプな推論を行う
場合には、図7に示すように特徴量算出部5aと特徴量
比較部5bとから構成される。すなわち、切替スイッチ
3が判定部5側に切り替わると、センシング部1から出
力されるセンシングデータ(出力波形信号)が、デジタ
ルデータに変換された後、特徴量算出部5aに与えられ
る。ここにおいて、有効特徴量についての値を求める。
なお、具体的な算出方法は、学習モードを実行するため
の特徴量抽出部4内の特徴量算出部4aと同様であり、
違いは特徴量算出部4aが予め設定された全ての特徴量
について求めるのに対し、判定部5における特徴量算出
部5aでは、選出された有効特徴量についてのみ求める
点である。そして、求めた特徴量の値を、特徴量比較部
5bに与える。
【0040】特徴量比較部5bは、求められた特徴量の
値と、各状態のメンバシップ関数とを比較し、適合度1
の範囲内に存在するか否かを判断する。そして、適合度
1に属するメンバシップ関数の状態が、その被測定対象
物の状態と判定する。なお、通常有効特徴量は複数存在
するため、必ずしも全ての特徴量の比較結果が同一の状
態となるとは限らないので、異なる結果が出た場合に
は、例えば多数決方式により状態を判定することができ
る。
【0041】また、状態判別をファジィ推論を用いて行
う場合には、判定部5は、例えば図8のように構成でき
る。すなわち、図7と同様に特徴量算出部5aで有効特
徴量を算出し、ファジィ推論部5cに送る。ファジィ推
論5cでは、知識生成部6から与えられるメンバシップ
関数等に基づいて各状態に属する度合いである適合度が
算出される。そして、その適合度が次段の確定演算部5
dに与えられ、そこにおいて最も適合度の大きい状態が
決定され、決定された状態を出力する。なお、いずれの
状態の適合度も一定基準を満たさない場合には、どの状
態でもない(不明)を出力するようにしてもよい。さら
に、各度合いも別途出力可能となっている。
【0042】そして、上記したいずれの場合にも、判定
結果が図外の出力装置に出力され、オペレータや外部機
器への情報提供を行うようになっている。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る状態判別装
置では、学習モードにより、各状態の時に出現する各特
徴量を求め、各特徴量の状態相互の分離度に基づいて実
際に判別に使用する有効特徴量を選出するようにしたた
め、熟練した技術がなくても、学習モードを実行するこ
とにより自動的にその被測定対象物の状態を判別するの
に適した特徴量(有効特徴量)を選出することができ、
それを用いて判別することにより精度のよい状態判別を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る状態判別装置の好適な一実施の形
態を示す図である。
【図2】特徴量抽出部の内部構造の一例を示す図であ
る。
【図3】抽出する特徴量の一例を説明する図である。
【図4】カテゴリ分別部の機能を説明する図である。
【図5】分離度算出部の機能を説明する図である。
【図6】知識生成部の機能を説明する図である。
【図7】判定部の内部構造の一例を示す図である。
【図8】判定部の内部構造の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 センシング部 4 特徴量抽出部 5 判定部 6 知識生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 淳 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ出力波形から被測定対象物の複数
    の状態を判別する状態判別装置において、 前記センサによる被測定対象物の物理量を検出するセン
    シング部と、 前記センサ出力波形から被測定対象物の各状態相互の分
    離度を特徴量ごとに算出し、前記分離度の高い特徴量を
    1つもしくは複数個を有効特徴量として選出することに
    より被測定対象物の状態判別に有効な特徴の抽出を行う
    特徴抽出部と、 前記抽出された有効特徴量から判別を行うための知識を
    生成する知識生成部と、 生成された知識に基づいて被測定対象物の状態判別を行
    う判定部とを備えたことを特徴とする状態判別装置。
  2. 【請求項2】 算出された各特徴量ごとの分離度からさ
    らに複数の特徴量の組み合わせによる多次元分離度を算
    出し、前記多次元分離度の高い特徴量の組み合わせを選
    択するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の状
    態判別装置。
  3. 【請求項3】 複数の特徴量を選択する際に、相互関係
    係数により互いに相関度の高い特徴量の組み合わせを選
    択しないようにしたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の状態判別装置。
  4. 【請求項4】 選出された前記有効特徴量について被測
    定対象物の状態ごとの有効特徴量の存在範囲を学習時に
    測定した有効特徴量データの平均と偏差から決定し、前
    記判定部において被測定対象物のセンサ出力波形から算
    出された有効特徴量の値との比較を行うことにより状態
    判別を行うことを特徴とする請求項1に記載の状態判別
    装置。
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