JPH10155536A - ヘアーカール器及びヘアーカール装置 - Google Patents

ヘアーカール器及びヘアーカール装置

Info

Publication number
JPH10155536A
JPH10155536A JP31533796A JP31533796A JPH10155536A JP H10155536 A JPH10155536 A JP H10155536A JP 31533796 A JP31533796 A JP 31533796A JP 31533796 A JP31533796 A JP 31533796A JP H10155536 A JPH10155536 A JP H10155536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
synthetic resin
curling device
hair curling
resin molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31533796A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Yamauchi
哲 山内
Keiji Azuma
啓二 東
Naoyuki Kondo
直幸 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP31533796A priority Critical patent/JPH10155536A/ja
Publication of JPH10155536A publication Critical patent/JPH10155536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造を簡素化し、製作性を容易にし、軽量化
を図り、コストを低減し、使い易くする。 【解決手段】 電気、または磁力等の外力により自己発
熱する合成樹脂成形材料のみを、所望する形状に加工し
てある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘアーアイロン、
ヘアーカーラー等の毛髪巻胴に毛髪を沿わせたり、巻き
付けたりして毛髪に癖をつけたり、癖を直したりするヘ
アーカール器及びヘアーカール器装置に関し、詳しく
は、構造を簡素化し、製作性を容易にし、軽量化を図
り、コストを低減し、使い易くしようとする技術に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のヘアーカール器の一例として、例
えば、特開昭54−36862号がある。この発明はセ
ラミック、PCTヒーターが合成樹脂製のヘアーカール
器本体内に埋設されており、PCTヒーターに給電され
ることにより自己発熱し、かつ温度制御することを特徴
としている。しかし、このようなヘアーカール器は、製
品を構成する部品点数が多いため、組み立て等に多大の
時間とコストを必要とする。また、金属部品等を使用し
ているためヘアーカール器1ケ当たりの重量が数十グラ
ムになり、使用者によっては一度に複数のヘアーカール
器を同時使用するため、毛髪等にかかる重量負担が大き
く、使用時に不快感を与えることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解消しようとするものであり、構造を簡素化し、製
作性を容易にし、軽量化を図り、コストを低減し、使い
易くすることができるヘアーカール器及びヘアーカール
器装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、電気、または磁力等の外力により自己発熱する合成
樹脂成形材料のみを、所望する形状に加工して成ること
を特徴とするものである。請求項2の発明においては、
上記合成樹脂成形材料が少なくとも一種類以上の熱可塑
性合成樹脂成形材料と、カーボンブラック等の導電材
料、及び充填材料から成ることを特徴とするものであ
る。
【0005】請求項3の発明においては、上記合成樹脂
成形材料により構成された毛髪巻胴が、正の温度係数挙
動を有することを特徴とするものである。請求項4の発
明においては、上記合成樹脂成形材料が柔軟性を有する
エラストマーから構成されることを特徴とするものであ
る。請求項5の発明においては、上記合成樹脂成形材料
により構成されたヘアーカール器本体4に給電装置10
と接触する金属製の電極2が設けられていることを特徴
とするものである。
【0006】請求項6の発明においては、上記合成樹脂
成形材料の熱変形温度が、100℃以上であるものを使
用して成ることを特徴とするものである。請求項7の発
明においては、上記合成樹脂成形材料が所望する形状に
成形されたヘアーカール器本体4の体積固有抵抗値が2
5℃雰囲気温度下で0.1〜1000Ω・cmであるこ
とを特徴とするものである。
【0007】請求項8の発明においては、上記合成樹脂
成形材料により構成されるヘアーカール器本体4の形状
が円筒状であり、円筒状の外周面に複数の凸状の突起物
3が設けられたことを特徴とするものである。請求項9
の発明においては、上記突起物3がヘアーカール器本体
4を構成する上記合成樹脂成形材料と異なる合成樹脂成
形材料で構成されていることを特徴とするものである。
【0008】請求項10の発明においては、上記合成樹
脂成形材料により構成されるヘアーカール器本体4の形
状が円筒状であり、円筒状の長手方向両端部に、周方向
に沿ってヘアーカール器本体4とは異なる合成樹脂成形
材料から成形されていることを特徴とするものである。
請求項11の発明においては、上記合成樹脂成形材料に
より構成されるヘアーカール器本体4の外周面に複数の
凹部6が形成されていることを特徴とするものである。
【0009】請求項12の発明においては、上記合成樹
脂成形材料により構成されるヘアーカール器本体4の外
周面に吸水機能を有する吸水層8が設けられていること
を特徴とするものである。請求項13の発明において
は、上記合成樹脂成形材料により構成されるヘアーカー
ル器本体4に示温機能を有する示温部材11が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0010】請求項14の発明においては、請求項1乃
至請求項13の記載のいずれかのヘアーカール器Aと、
このヘアーカール器Aと接触するように外部電極1が設
置された給電装置10から構成されていることを特徴と
するものである。請求項1の構成においては、ヘアーカ
ール器本体4は電気、または磁力等にて自己発電するこ
とができ、従来のように合成樹脂製のヘアーカール器本
体内にPCTヒーター等を埋設する必要がなく、構造を
簡素化し、製造工程を削減して、製作性を高め、コスト
を低減し、軽量化を図り、使い易さを増すことができ
る。
【0011】請求項2の構成においては、請求項1の作
用に加えて、一層の軽量化を図ることができる。請求項
3の構成においては、請求項1の作用に加えて、ヘアー
カール器本体4が一定以上の温度に昇温するのを防止す
ることでき、そのための別途設けていた電圧制御装置が
不要になる。
【0012】請求項4の構成においては、請求項1の作
用に加えて、ヘアーカール器本体4に柔軟性を備えるこ
とができる。請求項5の構成においては、請求項1の作
用に加えて、上記合成樹脂成形材料製のヘアーカール器
本体4の受電部分の磨耗や損傷を回避できる。請求項6
の構成においては、請求項1の作用に加えて、ヘアーカ
ール器本体4の変形を回避できる。
【0013】請求項7の構成においては、請求項1の作
用に加えて、印加電圧を低くできる。請求項8の構成に
おいては、請求項1の作用に加えて、突起物3…によっ
て毛髪の巻付け性を高めることができる。請求項9の構
成においては、請求項8の作用に加えて、突起物3の昇
温を抑えることが可能となり、ヘアーカール器本体4を
持った場合に、火傷等を回避できる。
【0014】請求項10の構成においては、請求項1の
作用に加えて、円筒状のヘアーカール器本体4の長手方
向両端部の昇温を抑えることが可能となり、ヘアーカー
ル器本体4を持った場合に、火傷等を回避できる。請求
項11の構成においては、請求項1の作用に加えて、凹
部6…に保水させることができ、毛髪の癖付け等に有効
となる。
【0015】請求項12の構成においては、請求項1の
作用に加えて、吸水層8に吸水させておくことで、保水
させることができ、毛髪の癖付け等に有効となる。請求
項13の構成においては、請求項1の作用に加えて、ヘ
アーカール器本体4の使用している温度を容易に表示で
き、使用適正温度の表示を容易におこなえる。
【0016】請求項14の構成においては、ヘアーカー
ル器Aを所定通りに使用でき、ヘアーカール器Aの安全
性を確保できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔請求項1の発明について〕図1にヘアーカール器Aの
外観を示す。このヘアーカール器Aは電気、又は磁力等
の外力により、自己発熱する合成樹脂成形材料を成形す
ることにより形成される。
【0018】上記合成樹脂成形材料の成形方法について
は、汎用的なプラスチック成形方法(射出成形、押出成
形、圧縮成形、等)、又はあらかじめシート状に加工さ
れたものを所定形状に後加工してもよく、その製造方法
は特に限定されるものではない。また、ヘアーカール器
Aの形状は図1に一例として円筒形状のものが記してあ
るが、毛髪を巻付けやすい形状であれば特に限定される
ものではない。
【0019】このヘアーカール器Aは電気(交流、又は
直流)、磁力等の外力が付加されることにより自己発熱
する。なお、付加される電気容量等は、特に限定される
ものではない。 〔請求項14の発明について〕請求項1に示したような
ヘアーカール器Aを発熱させるために、電気を供給す
る。電気を供給するためには、ヘアーカール器Aと接触
するように外部電極1が設けられた装置が必要となる。
図2にその一例を示す。これは、ヘアーカール器Aに電
気を供給するための一例であって、本例に限定されるも
のではない。図2において符号12は電源コードであ
る。 〔請求項2の発明について〕ここで述べる合成樹脂成形
材料は単一の高分子材料から構成されるものではなく、
複数の物質より構成されている。基本構成としては熱可
塑性樹脂材料、及び導電材料、及びその他必要であれば
適宜、充填剤が添加される。
【0020】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、メタクリル
樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、PBT樹脂、PET樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリイミド、フッ素樹脂等が挙げられるが、これに
限定されるものではない。熱可塑性樹脂は、上記合成樹
脂成形材料中に複数の種類が混入されたものでもよく、
その組み合わせについても限定されるものではない。
【0021】導電材料としては、カーボンブラック、銀
粉、アルミ粉等が挙げられるが、これに限定されるもの
ではない。その他の充填材料としては、無機質フィラー
(例えば、Na,K,Ca,Mg,Ba,Zn,Al,
Fe,Ti等)が挙げられる。 〔請求項3の発明について〕請求項2に挙げた合成樹脂
成形材料では電気を供給することにより温度上昇が開始
される。しかし、そのまま電気を供給し続けると合成樹
脂成形材料で構成されたヘアーカール器Aは温度上昇を
続けることになる(図3参照)。このような現象が発生
するとヘアーカール器Aの使用者に重大な負傷等を負わ
せるだけでなく、使用している合成樹脂成形材料によっ
ては熱による変形が発生し、しいては再溶融することに
なる。
【0022】このような現象の発生を抑えるために、ヘ
アーカール器Aが所定の温度に到達すればその温度を感
知し、ヘアーカール器Aに供給する電圧に調節する制御
部品がヘアーカール器A、又はヘアーカール器Aに電気
を供給する外部部品に設置されている。しかし、この制
御部品は非常に高価であり、重量も大きいため、このよ
うな部品を使うことは、商品として好ましくなくなるも
のである。
【0023】そこで、毛髪巻胴を構成する上記合成樹脂
成形材料がこの制御部品の役割を兼ねればよいものと考
えた。このように、電気等を供給することにより自己発
熱し、かつ所定の温度に到達すればその温度を感知し、
抵抗値を変化させることによって異常な温度上昇を回避
することを正の温度係数挙動(PTC)という。このよ
うな機能を有する合成樹脂成形材料を用いてヘアーカー
ル器Aの毛髪巻胴を構成することにより、別途に制御部
品が不要なヘアーカール器Aを提供することが可能とな
る。このような合成樹脂成形材料を用いて構成したヘア
ーカール器Aの表面温度と時間の関係を図4に示す。 〔請求項4の発明について〕請求項1等に示した合成樹
脂成形材料から構成されるヘアーカール器Aは、軽量化
できる等の多数のメリットがあるが、使用者がヘアーカ
ール器Aに触れた時、又は毛髪を巻付けるとき等は金属
材料と比較して柔らかいものの、やはり硬いものであ
る。
【0024】そこで、合成樹脂成形材料を構成する熱可
塑性樹脂をエラストマー等の弾性体で構成することによ
り、上記欠点が解消されると考えた。ここで述べるエラ
ストマーとは、常温で加硫ゴムと同様のゴム弾性を持つ
材料のことであり、特性としては硬さがショアA5から
D80までのものが挙げられる。代表的なものとしては
ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、
ポリアミド系、等がある。 〔請求項5の発明について〕上記合成樹脂成形材料によ
り形成されるヘアーカール器Aに、任意の位置に金属等
で電極2を設ける。請求項2に示すような形でヘアーカ
ール器Aに電気を供給し続けると、ヘアーカール器Aと
電気を供給する給電装置10の外部電極1と接触する部
分が磨耗、損傷し、製品の安全性が確保できなくなる。
よって、合成樹脂成形材料と比較して機械的性質に優れ
た金属材料等で電極2を設けることが好ましい。
【0025】電極2の形状、本数、位置等は特に限定す
るものではないが、図5に一例を示す。 〔請求項6の発明について〕従来のヘアーカール器は、
電気を供給後、約2.5分で毛髪に癖付けできる温度、
つまり、約85℃程度まで温度上昇した。従来品は、セ
ラミックPCTヒーターで発生した熱を、ヘアーカール
器に内包された金属部品に伝熱されており、時間的ロス
があった。
【0026】しかし、本発明では、ヘアーカール器Aの
本体が電気の供給にともない、約1分程度で85℃まで
発熱するため、時間的ロスが発生しない。また、このよ
うな昇温速度を確保するためには、或る決められた上記
合成樹脂成形材料に加える電圧を選定する必要がある。
ここで、ヘアーカール器Aの温度が最大、100℃まで
温度上昇するのであれば、当然のことながらヘアーカー
ル器Aを構成する合成樹脂成形材料の熱による変化が心
配される。合成樹脂成形材料の熱に対する指標としては
熱変形温度が挙げられる。本発明に使用する合成樹脂成
形材料の熱変形温度が100℃までのものであれば、こ
の状態で外部から力が付加されればヘアーカール器Aが
変形することが予想され、使用が不可能になる。ここで
はポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いた。他
にポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、フッ素樹脂等が挙げられ
る。
【0027】よって、本発明に用いる合成樹脂成形材料
の熱変形温度は100℃以上であるものが好ましい。こ
のような熱特性を有する合成樹脂成形材料を用いること
により、ヘアーカール器Aに毛髪を巻付けて使用する
際、変形などの問題を発生しない。 〔請求項7の発明について〕本発明に用いる合成樹脂成
形材料をヘアーカール器Aとして加工した際、1つの抵
抗体となる。抵抗値は材質が全く同じ物であっても、加
工条件、ヘアーカール器Aの形状等により変化する。
【0028】体積固有抵抗値ρとはヘアーカール器Aの
抵抗値R、長さL、断面積Sとした際、下記の式で計算
される。 ρ=(S×R)/L ここでは、体積固有抵抗値を測定する温度条件は、25
℃とする。外径33mm、肉厚1.5mm、長さ45m
mの円筒状の体積固有抵抗値20Ω・cmのヘアーカー
ル器Aに100Vの交流を付加すると、約40sec で1
00℃まで温度上昇した。また、40Ω・cmのヘアー
カール器Aに同条件の電気を付加すると、前例より昇温
に要する時間は要したが、60sec で100℃まで温度
上昇した。
【0029】体積固有抵抗値が0.1Ω・cmより小さ
いと、電圧を印加した際の電流が大電流となり給電器が
大きくなり実用的でなく、又、1000Ω・cmより大
きいと所定の温度まで昇温させるのに大電圧が必要にな
り実用的でなくなるのである。そして、0.1Ω・cm
〜1000Ω・cmの範囲の体積固有抵抗値であれば給
電器の構成が簡単であり、電圧範囲が1〜240Vの実
用的な範囲で使えるヘアーカール器Aを提供でき、種々
の形状のヘアーカール器に対しても対応できるのであ
る。0.1Ω・cm〜1000Ω・cmと範囲が広いの
は、電圧範囲が1〜240Vと広く、形状も種々のもの
(形状によって抵抗値が変化する)に対応できるように
したことによるものである。 〔請求項8の発明について〕図6に請求項8に記載され
たヘアーカール器Aの斜視図を示す。図1に示す請求項
1のヘアーカール器Aでは、表面が滑らかな面になって
いたが、図6に示すように、円筒状のヘアーカール器A
の外周面に凸状の突起物3が複数個設けられている。こ
の突起物3の形状は特に限定されるものではないが、図
7、図8に代表事例を挙げる。このように外周面の突起
物3を構成することにより、ヘアーカール器Aを毛髪に
巻付ける際、髪の毛が横滑りせず、ヘアーカール器Aの
表面の凹凸部に挿入されるため、スピーディーに毛髪を
巻付け、癖付けをすることが可能となる。 〔請求項9の発明について〕図7、図8に示すような突
起物3を毛髪巻胴と同じ合成樹脂成形材料で構成する
と、ヘアーカール器Aを自己発熱させ、所定温度に到達
して使用する際、突起物3も発熱しているため、手でヘ
アーカール器Aの表面(突起物3…)を触ると熱く、長
時間触れ続けるとヤケドすることにもなりかねない。
【0030】そこで、我々は、この突起物3を毛髪巻胴
を構成する合成樹脂成形材料とは別の、第二の成形材料
として、熱伝導性の悪い材料を用いるとよい。図9に毛
髪巻胴表面の温度と、突起物3の温度を示す。このよう
に、毛髪巻胴の温度には明らかに差が観察され、突起物
3の温度が低い。使用時には、この突起物3を掴むよう
に手で触れることにより、ヤケド等の心配がなく、安全
なヘアーカール器Aを提供することができる。 〔請求項10の発明について〕図10に概要図を示す。
このヘアーカール器Aは、ヘアーカール器本体4と、両
端部5,5が異なる成形材料で構成されている。ヘアー
カール器本体4は、請求項2、請求項14に示すように
100Vの交流を付加すれば、所定の温度まで昇温する
合成樹脂成形材料で、そして、両端部5,5は請求項9
に示す突起物3のように、熱伝導性の悪い合成樹脂成形
材料により構成されている。
【0031】ここでは、発熱する合成樹脂成形材料とし
て6ナイロン樹脂にカーボンブラックが混入されたもの
を用い、両端部5,5にはポリプロピレンを用いた。6
ナイロン樹脂の熱伝導率は2.1W/mk、ポリプロピ
レンは0.9W/mkであり、図9に示すグラフと同
様、両端部5,5の温度がヘアーカール器本体4の温度
と比較して小さくなった。 〔請求項11の発明について〕図11にヘアーカール器
Aの外周面の概略断面図を示す。外周部には複数の凹部
6が形成されている。
【0032】この凹部6の形状、寸法は特に限定される
ものではない。ヘアーカール器Aに給電する前にあらか
じめこの外周面に水道水、または蒸留水などを任意の量
供給しておく。これにより外周面の凹部6に水が浸透し
て、保持される。その後、ヘアーカール器Aに給電する
とヘアーカール器Aは約100℃まで温度上昇するた
め、凹部6に保持されている水はこの熱により気化し、
蒸気が発生する。
【0033】このように、蒸気が発生した状態で、毛髪
にヘアーカール器Aを装着することにより、毛髪に湿り
気を与えながら熱が加わるため毛髪への癖付けが容易と
なる。 〔請求項12の発明について〕図12に概要図を示す。
この例は自己発熱する合成樹脂成形材料から構成される
円筒状のヘアーカール器Aの外周面に水を吸水する役割
を果たすフェルト7が貼付され吸水層8が構成されてい
る。また、この吸水層8としては本例以外に発泡ウレタ
ンやポリエステル繊維で等で形成することも可能であ
る。また、この吸水層8を外周面に形成する方法として
は2色成形方法や、後工程でヘアーカール器Aに熱溶着
したり、接着剤等により貼付してもよい。
【0034】また、この吸水層8は外周面に分割して複
数個設けてもよく、外周面であれば位置等に特に限定は
ない。 〔請求項13の発明について〕図13に本例の概要図を
示す。合成樹脂成形材料で成形されたヘアーカール器A
の外周面にテープ状の示温材料が熱溶着により貼付され
ている。この示温テープ9はヘアーカール器Aを使用す
るに最も適切な温度、約90℃でテープの色が赤から黒
に変色する。これによりヘアーカール器Aの温度状態を
手等で触れて確認する作業が不要となり、目視により確
認することが可能となる。
【0035】また、このような温度によって色が変わる
示温材料としてはテープ状のものを接着剤等を用いて後
工程で貼着してもよく、また、熱可塑性の示温機能を有
する成形材料をヘアーカール器Aの本体の成形工程にお
いて同時に(2色成形等)設けてもよい。尚、請求項3
乃至請求項13のいずれかの発明におけるヘアーカール
器Aを請求項2のヘアーカール装置に実施することがで
きるのは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明においては、電気、また
は磁力等の外力により自己発熱する合成樹脂成形材料の
みを、所望する形状に加工しているから、ヘアーカール
器本体は電気、または磁力等にて自己発電することがで
き、従来のように合成樹脂成製のヘアーカール器本体内
にPCTヒーター等を埋設する必要がなく、構造を簡素
化し、製造工程を削減して、製作性を高め、コストを低
減し、軽量化を図り、使い易さを増すことができるとい
う利点がある。
【0037】請求項2の発明においては、上記合成樹脂
成形材料が少なくとも一種類以上の熱可塑性合成樹脂成
形材料と、カーボンブラック等の導電材料、及び充填材
料から構成されているから、請求項1の効果に加えて、
一層の軽量化を図ることができるという利点がある。請
求項3の発明においては、上記合成樹脂成形材料により
構成された毛髪巻胴が、正の温度係数挙動を有するか
ら、請求項1の効果に加えて、ヘアーカール器本体4が
一定以上の温度に昇温するのを防止することでき、その
ための別途設けていた電圧制御装置が不要になるという
利点がある。
【0038】請求項4の発明においては、上記合成樹脂
成形材料が柔軟性を有するエラストマーから構成される
から、請求項1の効果に加えて、ヘアーカール器本体に
柔軟性を備えることができるという利点がある。請求項
5の発明においては、上記合成樹脂成形材料により構成
されたヘアーカール器本体に給電装置と接触する金属製
の電極が設けられているから、請求項1の効果に加え
て、上記合成樹脂成形材料製のヘアーカール器本体の受
電部分の磨耗や損傷を回避できるという利点がある。
【0039】請求項6の発明においては、上記合成樹脂
成形材料の熱変形温度が、100℃以上であるものを使
用しているから、請求項1の効果に加えて、ヘアーカー
ル器本体の変形を回避できるという利点がある。請求項
7の発明においては、上記合成樹脂成形材料が所望する
形状に加工されたヘアーカール器本体の体積固有抵抗値
が25℃雰囲気温度下で0.1〜1000Ω・cmであ
るから、請求項1の効果に加えて、印加電圧を低くでき
るという利点がある。
【0040】請求項8の発明においては、上記合成樹脂
成形材料により構成されるヘアーカール器本体の形状が
円筒状であり、円筒状の外周面に複数の凸状の突起物が
設けられているから、請求項1の効果に加えて、突起物
によって毛髪の巻付け性を高めることができるという利
点がある。請求項9の発明においては、上記突起物がヘ
アーカール器本体を構成する上記合成樹脂成形材料と異
なる合成樹脂成形材料で構成されているから、請求項8
の効果に加えて、突起物の昇温を抑えることが可能とな
り、ヘアーカール器本体を持った場合に、火傷等を回避
できるという利点がある。
【0041】請求項10の発明においては、上記合成樹
脂成形材料により構成されるヘアーカール器本体の形状
が円筒状であり、円筒状の長手方向両端部に、周方向に
沿ってヘアーカール器本体とは異なる合成樹脂成形材料
から成形されているから、請求項1の効果に加えて、円
筒状のヘアーカール器本体の長手方向両端部の昇温を抑
えることが可能となり、ヘアーカール器本体を持った場
合に、火傷等を回避できるという利点がある。
【0042】請求項11の発明においては、上記合成樹
脂成形材料により構成されるヘアーカール器本体の外周
面に複数の凹部が形成されているから、請求項1の効果
に加えて、凹部に保水させることができ、毛髪の癖付け
等に有効となるという利点がある。請求項12の発明に
おいては、上記合成樹脂成形材料により構成されるヘア
ーカール器本体の外周面に吸水機能を有する吸水層が設
けされているから、請求項1の効果に加えて、吸水層に
吸水させておくことで、保水させることができ、毛髪の
癖付け等に有効となるという利点がある。
【0043】請求項13の発明においては、上記合成樹
脂成形材料により構成されるヘアーカール器本体4に示
温機能を有する示温部材が設けられているから、請求項
1の効果に加えて、ヘアーカール器本体の使用している
温度を容易に表示でき、使用適正温度の表示を容易にお
こなえるという利点がある。請求項14の発明において
は、請求項1乃至請求項13の記載のいずれかのヘアー
カール器と、このヘアーカール器と接触するように外部
電極が設置された給電装置から構成されているから、ヘ
アーカール器を所定通りに使用でき、ヘアーカール器の
安全性を確保できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施の一形態を示す斜視図で
ある。
【図2】ヘアーカール装置を説明する斜視図である。
【図3】請求項2の発明におけるヘアーカール器におけ
るは温度と時間の関係を示すグラフである。
【図4】請求項3の発明におけるヘアーカール器の表面
温度と時間の関係を示すグラフである。
【図5】請求項5の発明のヘアーカール器を示し(a)
は断面図、(b)は平面図であり、(c)は他の実施の
形態の断面図、(d)は平面図である。
【図6】請求項8の発明のヘアーカール器の斜視図であ
る。
【図7】請求項8の発明のヘアーカール器の突起物を示
す説明図である。
【図8】請求項8の発明のヘアーカール器の突起物を示
す説明図である。
【図9】請求項8の発明のヘアーカール器本体と突起物
の温度と時間の関係を示すグラフである。
【図10】請求項9の発明のヘアーカール器の斜視図で
ある。
【図11】請求項11の発明の要部の説明図である。
【図12】請求項12の発明のヘアーカール器の斜視図
である。
【図13】請求項13の発明のヘアーカール器の斜視図
である。
【符号の説明】
1 外部電極 2 電極 3 突起物 4 ヘアーカール器本体 5 端部 6 凹部 8 吸水層 10 給電装置 11 示温部材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気、または磁力等の外力により自己発
    熱する合成樹脂成形材料のみを、所望する形状に加工し
    て成ることを特徴とするヘアーカール器。
  2. 【請求項2】 上記合成樹脂成形材料が少なくとも一種
    類以上の熱可塑性合成樹脂成形材料と、カーボンブラッ
    ク等の導電材料、及び充填材料から成ることを特徴とす
    る請求項1記載のヘアーカール器。
  3. 【請求項3】 上記合成樹脂成形材料により構成された
    毛髪巻胴が、正の温度係数挙動を有することを特徴とす
    る請求項1記載のヘアーカール器。
  4. 【請求項4】 上記合成樹脂成形材料が柔軟性を有する
    エラストマーから構成されることを特徴とする請求項1
    記載のヘアーカール器。
  5. 【請求項5】 上記合成樹脂成形材料により構成された
    ヘアーカール器本体に給電装置と接触する金属製の電極
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載のヘア
    ーカール器。
  6. 【請求項6】 上記合成樹脂成形材料の熱変形温度が、
    100℃以上であるものを使用して成ることを特徴とす
    る請求項1記載のヘアーカール器。
  7. 【請求項7】 上記合成樹脂成形材料が所望する形状に
    成形されたヘアーカール器本体の体積固有抵抗値が25
    ℃雰囲気温度下で0.1〜1000Ω・cmであること
    を特徴とする請求項1記載のヘアーカール器。
  8. 【請求項8】 上記合成樹脂成形材料により構成される
    ヘアーカール器本体の形状が円筒状であり、円筒状の外
    周面に複数の凸状の突起物が設けられたことを特徴とす
    る請求項1記載のヘアーカール器。
  9. 【請求項9】 上記突起物がヘアーカール器本体を構成
    する上記合成樹脂成形材料と異なる合成樹脂成形材料で
    構成されていることを特徴とする請求項8記載のヘアー
    カール器。
  10. 【請求項10】 上記合成樹脂成形材料により構成され
    るヘアーカール器本体の形状が円筒状であり、円筒状の
    長手方向両端部に、周方向に沿ってヘアーカール器本体
    とは異なる合成樹脂成形材料から成形されていることを
    特徴とする請求項1記載のヘアーカール器。
  11. 【請求項11】 上記合成樹脂成形材料により構成され
    るヘアーカール器本体の外周面に複数の凹部が形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載のヘアーカール
    器。
  12. 【請求項12】 上記合成樹脂成形材料により構成され
    るヘアーカール器本体の外周面に吸水機能を有する吸水
    層が設けられていることを特徴とする請求項1記載のヘ
    アーカール器。
  13. 【請求項13】 上記合成樹脂成形材料により構成され
    るヘアーカール器本体に示温機能を有する示温部材が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載のヘアーカ
    ール器。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれかに
    記載のヘアーカール器と、このヘアーカール器と接触す
    るように外部電極が設置された給電装置から構成されて
    いることを特徴とするヘアーカール装置。
JP31533796A 1996-11-26 1996-11-26 ヘアーカール器及びヘアーカール装置 Pending JPH10155536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31533796A JPH10155536A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 ヘアーカール器及びヘアーカール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31533796A JPH10155536A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 ヘアーカール器及びヘアーカール装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10155536A true JPH10155536A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18064203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31533796A Pending JPH10155536A (ja) 1996-11-26 1996-11-26 ヘアーカール器及びヘアーカール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10155536A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5973152B2 (ja) 熱伝導性及び導電性の要素
US5451747A (en) Flexible self-regulating heating pad combination and associated method
US5853010A (en) Eyelash curler
EP2890216B1 (en) Fine heating filament, and heating element using same
JP6652152B2 (ja) 美容機器
KR101792570B1 (ko) 면상 발열체를 이용한 발열 마스크 어셈블리
US6052915A (en) Hands-free portable hairdryer
JP2013525068A (ja) 発熱アプリケータヘッド
JPH10155536A (ja) ヘアーカール器及びヘアーカール装置
JPWO2004052141A1 (ja) ヘアーカーラー、これを用いたヘアーウエーブ装置及び該装置を用いたヘアーウエーブ施術方法
JPH06269473A (ja) 携帯式眼部加温器
KR101985146B1 (ko) 온열기능을 구비한 죽부인
JP2004055219A (ja) シートヒーター
KR200481272Y1 (ko) 발열 귀마개
CN111714273A (zh) 具有温热功能的竹夫人
KR200467327Y1 (ko) 차량용 핸들
JP2009268674A (ja) 敷ふとん形態の家庭用電気治療器
KR200477858Y1 (ko) 체감 온열온도를 감지할 수 있는 면상발열체
CN217040968U (zh) 一种输液加热器
JP5105300B2 (ja) 温熱パッド
US20050115951A1 (en) Electric heating cushion device
CN219109924U (zh) 暖手宝
JP3126982U (ja) 発汗促進装置
CN209463756U (zh) 带有凹槽的枕头
JP2006204393A (ja) 発汗促進マットおよび介護用マット

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040325

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041026

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02