JPH10155115A - 骨部画像処理方法および装置 - Google Patents

骨部画像処理方法および装置

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JPH10155115A
JPH10155115A JP9253270A JP25327097A JPH10155115A JP H10155115 A JPH10155115 A JP H10155115A JP 9253270 A JP9253270 A JP 9253270A JP 25327097 A JP25327097 A JP 25327097A JP H10155115 A JPH10155115 A JP H10155115A
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trabecular
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Takeshi Okubo
猛 大久保
Kazuo Shimura
一男 志村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨部画像処理装置において、骨部組織におけ
る骨梁の状態を視覚的にも認識し易くして診断に有用な
情報を取得し得る。 【解決手段】 軟部組織(A2,B2)と骨部組織(A1,B
1)とを含む被検体を被写体とする、エネルギーサブト
ラクション処理用の高エネルギー画像Aと低エネルギー
画像Bとに基づいて、エネルギーサブトラクション処理
手段10により、骨部組織C1が強調された骨部画像Cを生
成し、この骨部画像Cを表す骨部画像信号Ssub に基づ
いて、骨密度解析手段30により、骨成分の密度に関する
数値情報を求めるとともに、骨梁強調手段50により骨梁
を強調処理した骨梁強調画像を得る。また、骨梁強調画
像に基づいて骨梁構造の指標値を算出するようにしても
よい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人体等の骨部におけ
る骨成分に関する情報を取得する方法および装置に関
し、詳しくは骨粗鬆症等の診断に有用な骨成分の密度と
いう数値情報と骨梁の画像という形態情報を取得する骨
部画像処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】骨塩定量、すなわち骨の中のカルシウム
の量を定量的に測定することは骨折予防の診断のために
有用である。
【0003】つまり、骨塩量は、骨の内部を構成する海
綿質である骨梁の疎密、すなわち骨密度によってに定ま
るため、骨密度が疎であれば骨部画像における骨部の陰
影の濃度が高くなり、骨密度が密であれば骨部画像にお
ける骨部の陰影の濃度は低くなる。
【0004】したがって、骨中のカルシウムの微量変化
を知ることは骨粗鬆症の早期発見を可能にし、骨折予防
のうえでも重要な効果がある。
【0005】そこで従来、MD法(Microdensitometry)
、SPA法(Single Photon Absorptiometry)、DPA
法(Dual Photon Absorptiometry)、QDR法(Quantitat
ive Digited Radiography)、QCT法(Quantitative Co
mputer Tomography)、DQCT法(Dual energy Quantit
ative Computer Tomography)等、数々の骨塩定量の方法
が提案され、実施されている。
【0006】しかしながらこれらの技術には、骨粗鬆症
を端的に表す椎骨の骨塩定量を行なうことができない、
装置が大規模となる、放射線による被曝量が多くなる
等、それぞれ難点がある。
【0007】そこで本願出願人は、特開平4−11473 号
等において、エネルギーサブトラクション処理を用いた
骨塩定量分析方法を提案している。
【0008】このエネルギーサブトラクション処理を用
いた方法とは、軟部組織および骨部組織を含む被写体に
放射線を照射し、その透過放射線を、2枚以上の蓄積性
蛍光体シートあるいはX線フイルム等の記録シートのそ
れぞれに、互いにエネルギー状態が異なる画像となるよ
うに記録し、各記録シートから読み取って得られたデジ
タル画像信号を、軟部組織を消去するように各画像の対
応する画素間で減算することにより骨部組織のみの画像
(骨部画像)を形成する差信号を得るエネルギーサブト
ラクション処理において、被写体の放射線画像を記録す
る際に、予め既知の骨塩量が段階的に変化した、人骨を
模した骨塩レファレンスを被写体とともに記録し、上記
骨部画像上で骨部組織の陰影の濃度と骨塩レファレンス
の濃度とを比較することにより骨塩量を定量化する方法
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平4
−11473 号により開示した方法では、骨成分の密度を精
度よく測定することができるものの、骨粗鬆症の診断に
おいては、さらに診断に有用な情報を提供することが求
められている。
【0010】すなわち、骨密度という数値情報だけを提
示しても、骨梁の状態をそれだけで把握するのは困難で
ある。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あって、骨部組織における骨梁の状態を認識し易くして
診断に有用な情報を取得し得る骨部画像処理方法および
装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の骨部画像処理方
法および装置は、放射線画像に対してエネルギーサブト
ラクション処理を施すことにより骨成分の密度に関する
数値情報を取得するとともに、放射線画像に対して骨梁
の強調処理を施すことにより骨梁の形態情報を取得する
ことを特徴とし、数値情報および形態情報の取得によ
り、骨梁の状態をより認識しやすいものとし、特に骨粗
鬆症の診断を的確に行なううえで非常に有用である。
【0013】すなわち、本発明の第1の骨部画像処理方
法は、軟部組織と骨部組織とを含む被検体を被写体とす
る、エネルギーサブトラクション処理用の放射線エネル
ギー分布が互いに異なる2つの放射線画像に基づいて、
前記骨部組織における骨成分の密度に関する情報を取得
する骨部画像処理方法であって、前記2つの放射線画像
に対してエネルギーサブトラクション処理を施すことに
より、前記被写体中の骨部組織の画像が抽出又は強調さ
れた骨部画像を生成し、該骨部画像に基づいて、前記骨
成分の密度に関する数値情報を取得するとともに、該骨
部画像に対して骨梁の強調処理を施すことにより、該骨
梁の形態情報を取得することを特徴とするものである。
【0014】この場合、前記骨梁の形態情報に基づい
て、骨梁情報を表す指標値を算出してもよく、さらには
この骨梁情報を表す指標値および前記骨成分の密度に関
する数値情報に基づいて、被検体の骨部組織の状態を判
定するようにしてもよい。
【0015】ここで、骨梁の強調処理としては、モーフ
ォロジー演算に基づくスケルトン処理を適用するのが好
ましい。
【0016】ここでモーフォロジー演算(以下、モーフ
ォロジー処理ともいう)について説明する。
【0017】モーフォロジー処理とは、原画像のうち異
常な陰影等の特定の画像部分だけを選択的に抽出する、
モーフォロジー(Morphology;モフォロジーまたはモル
フォロジーとも称する)のアルゴリズムに基づく処理で
あり、特に乳癌における特徴的形態である微小石灰化像
を検出するのに有効な手法として研究されているが、対
象画像としてはこのようなマンモグラムにおける微小石
灰化像に限るものではない。
【0018】そしてこのモーフォロジー処理は、抽出し
ようとする画像部分の大きさ、形状に対応した構造要素
Bを用いた処理を行なうものであり、複雑なバックグラ
ウンド情報に影響されにくい、抽出した画像が歪まな
い、などの特徴がある。
【0019】すなわち、この手法は一般の微分処理に比
べて、石灰化像のサイズ・形状・濃度分布などの幾何学
的情報をよりよく保って検出することができる。
【0020】以下、このモーフォロジー処理の概要を、
マンモグラムにおける微小石灰化像の検出に適用した例
について説明する。
【0021】(モーフォロジーの基本演算)モーフォロ
ジー処理は一般的にはN次元空間における集合論として
展開されるが、直感的な理解のために2次元の濃淡画像
を対象として説明する。
【0022】濃淡画像を座標(x,y)の点が濃度値f
(x,y)に相当する高さをもつ空間とみなす。ここ
で、濃度値f(x,y)は、濃度が低い(CRTに表示
した場合には輝度が高い)程大きな画像信号値となる高
輝度高信号レベルの信号とする。
【0023】まず、簡単のため上記2次元の濃淡画像の
断面に相当する1次元の関数f(x)を考える。モーフ
ォロジー演算に用いる構造要素gは次式(3)に示すよ
うに、原点について対称な対称関数
【0024】
【数3】
【0025】であり、定義域内で値が0で、その定義域
Gが下記式(4)であるとする。
【0026】
【数4】
【0027】このとき、モーフォロジー演算の基本形は
式(5)〜(8)に示すように、非常に簡単な演算とな
る。
【0028】
【数5】
【0029】すなわち、ダイレーション(dilation)処
理は、注目画素を中心とした、±m(構造要素Bに応じ
て決定される値であって、図10中のマスクサイズに相
当)の幅の範囲内の最大値を探索する処理であり(同図
(A)参照)、一方、エロージョン(erosion )処理
は、注目画素を中心とした、±mの幅の範囲内の最小値
を探索する処理である(同図(B)参照)。また、オー
プニング(opening )処理はエロージョン処理後にダイ
レーション処理を行なう処理、すなわち最小値の探索の
後に最大値を探索する処理であり、クロージング(clos
ing )処理は、ダイレーション処理後にエロージョン処
理を行なう処理、すなわち最大値の探索の後に最小値を
探索する処理に相当する。
【0030】つまりオープニング処理は、低輝度側から
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより
空間的に狭い範囲で変動する凸状の濃度変動部分(周囲
部分よりも輝度が高い部分)を取り除くことに相当する
(同図(C)参照)。
【0031】一方、クロージング処理は、高輝度側から
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより
空間的に狭い範囲で変動する凹状の濃度変動部分(周囲
部分よりも輝度が低い部分)を取り除くことに相当する
(同図(D)参照)。
【0032】なお、構造要素gが原点に対して対称では
ない場合の、式(5)に示すダイレーション演算をミン
コフスキー(Minkowski )和、式(6)に示すエロージ
ョン演算をミンコフスキー差という。
【0033】ここで、濃度の高いもの程大きな値となる
高濃度高信号レベルの信号の場合においては、濃度値f
(x)の画像信号値が高輝度高信号レベルの場合に対し
て大小関係が逆転するため、高濃度高信号レベルの信号
に対するダイレーション処理と高輝度高信号レベルに対
するエロージョン処理(同図(B))とは一致し、高濃
度高信号レベルの信号に対するエロージョン処理と高輝
度高信号レベルに対するダイレーション処理(同図
(A))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対す
るオープニング処理と高輝度高信号レベルに対するクロ
ージング処理(同図(D))とは一致し、高濃度高信号
レベルの信号に対するクロージング処理と高輝度高信号
レベルに対するオープニング処理(同図(C))とは一
致する。
【0034】なお、本項では高輝度高信号レベルの画像
信号(輝度値)の場合について説明する。
【0035】(石灰化陰影検出への応用)石灰化陰影の
検出には、原画像から平滑化した画像を引き去る差分法
が考えられる。単純な平滑化法では石灰化陰影と細長い
形状の非石灰化陰影(乳腺、血管および乳腺支持組織
等)との識別が困難であるため、東京農工大の小畑ら
は、多重構造要素を用いたオープニング処理に基づく下
記式(9)で表されるモーフォロジーフィルターを提案
している(「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィ
ルタによる微小石灰化像の抽出」電子情報通信学会論文
誌 D-II Vol.J75-D-II No.7 P1170 〜1176 1992年7
月、「モルフォロジーの基礎とそのマンモグラム処理へ
の応用」MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY Vol.12 No.1 Jan
uary 1994 等)。
【0036】
【数6】
【0037】ここでBi (i=1,2,…,n)は、直
線状の大きさがm画素でn個(例えば図11に示すもので
は、9画素4方向でありm=9,n=4)の構造要素
(これらを全体として以下、m画素n方向の多重構造要
素という)である。構造要素Bi を検出対象である石灰
化陰影よりも大きく設定すれば、上記オープニング演算
による処理で、構造要素Bi よりも細かな信号変化部分
(空間的に狭い範囲で信号が変動する画像部分)であっ
て周囲よりも輝度値の大きい凸状の部分である石灰化陰
影は取り除かれる。一方、細長い形状の乳腺の陰影等の
非石灰化陰影はその長さが構造要素Bi よりも長く、そ
の傾きが4つの構造要素Bi のいずれかに一致すればオ
ープニング処理(式(9)の第2項の演算)をしてもそ
のまま残る。したがってオープニング処理によって得ら
れた平滑化画像(石灰化陰影のみが取り除かれた画像)
を原画像fから引き去ることで、小さな石灰化陰影のみ
が含まれる画像が得られる。これが式(9)の考え方で
ある。
【0038】なお、前述したように、高濃度高信号レベ
ルの信号の場合においては、石灰化陰影は周囲の画像部
分よりも濃度値が低くなり、石灰化陰影は周囲部分に対
して濃度値の小さい凹状の信号変化部分となるため、オ
ープニング処理に代えてクロージング処理を適用し、式
(9)に代えて式(10)を適用する。
【0039】
【数7】
【0040】なお、モーフォロジー演算の一例である式
(10)のクロージング処理を具体的に説明する。
【0041】すなわち、高濃度高信号レベルの画像信号
である濃度値Sorg についてのモーフォロジー演算によ
れば、例えば図12(1)の実線に示すような濃度値Sor
g の分布を有する画像データに対して、同図(2)に示
すような直線状の3画素の構造要素Bで、最大値処理
(ダイレーション処理)を行うことにより、ある注目画
素の濃度値Si は、その注目画素を中心として互いに隣
接する3画素(構造要素Bにより決定される)の中の最
大値Si+1 を採用したSi ′に変換される。この演算を
全画素について行うことにより、濃度値Sorg ′の分布
を有する同図(1)の破線で示す最大値信号に変換され
る。
【0042】次に、この最大値処理により得られた最大
値信号に対してさらに構造要素Bによる最小値処理(エ
ロージョン処理)を考えると、同図(1)の破線で示さ
れた注目画素の最大値信号Si ′は、その注目画素を中
心として互いに隣接する3画素の中の最小値Si-1 ′を
採用したSi ″(=Si )に変換される。この演算を全
画素について行うことにより、最大値処理後の最小値信
号Sorg ″の分布は同図(1)の一点鎖線で示すものと
される。この一点鎖線で示された画像信号は、もとの実
線のオリジナルの画像データに対して、構造要素Bより
も空間的に狭い範囲で信号が変動する画像部分が消え、
構造要素Bよりも空間的に広い範囲で変動する信号値の
変化部分である画像部分や変動のない画像部分はもとの
形状のまま残っていることを示している。すなわち、以
上の処理(クロージング処理)は、画像濃度の分布を高
濃度側から平滑化する処理として作用する。
【0043】このようにクロージング処理で得られた値
(Sorg に対して最大値処理を行なった後にさらに最小
値処理を行なった値)を原画像信号Sorg から差し引く
ことにより得られた値Smor は、上記クロージング処理
で消された空間的に狭い範囲で変動する信号値の変化部
分である画像部分を表す。
【0044】ここで、本来、画像信号は2次元の要素で
ある位置(x,y)と、3次元目の要素である信号値f
(x,y)を有するが、上記説明においては、理解の容
易化のために、この2次元上に展開された画像の所定の
断面に現れた、1次元状の画像信号分布曲線について説
明した。
【0045】したがって実際には、以上の説明を2次元
画像に適用する必要があり、多重構造要素を用いるのも
2次元画像に対応させるためである。
【0046】次にモーフォロジー演算に基づくスケルト
ン処理について説明する。
【0047】スケルトン処理とは一般に図形の骨格(sk
eleton)を抽出する処理であり、骨格とは図形に内接す
る円盤の中心の集合としてとらえることができる。すな
わち例えば図13(A)〜(E)に示す各図形(中太の実
線で表記)の骨格はそれぞれ太い実線で示すものとな
る。
【0048】以下、このスケルトン処理を、上述したモ
ーフォロジー演算により行なう場合について説明する。
この場合、スケルトン処理は下記式(1)または(2)
で表すことができる。
【0049】
【数1】
【0050】
【数2】
【0051】ここで式(1)と式(2)とは前述した、
画像を高濃度高信号レベルの画像信号として表すか、ま
たは高輝度高信号レベルの画像信号として表すかの差異
によるものであり、高濃度高信号レベルの画像信号で表
された画像から低濃度(高輝度)の画像部分の骨格を抽
出する場合は式(1)を適用し、一方、高輝度高信号レ
ベルの画像信号で表された画像から低輝度(高濃度)の
画像部分の骨格を抽出する場合は式(2)を適用するも
のであり、作用自体の実質的な差はない。
【0052】例えばネガフイルム(高濃度高信号レベ
ル)上においては骨部は他の画像部分に比べてその濃度
は低いものとなり、骨梁の存在する部分は濃度が低く、
存在しない部分は濃度が高くなる。したがって、周囲よ
りも濃度の低い部分となる骨梁を対象としてスケルトン
処理を行なうことに該当するため式(1)を適用すれば
よい。
【0053】ここで式(1)における構造要素Bを半径
rの円とし、図14に示す図形に対してスケルトン処理を
施した状態を示す。図14に示す図形は、その輪郭よりも
外側領域が濃度の高い部分であり、内側が濃度の低い部
分である。
【0054】この図形に対してまず図示上段では構造要
素Bによるエロージョン処理が施される。λ=0(構造
要素Bによる0回のエロージョン処理)では図形は何ら
変化がない。
【0055】λ=1(構造要素Bによる1回のエロージ
ョン処理)では図形が構造要素Bの半径r分だけ内側に
埋め込められる。
【0056】λ=2(構造要素Bによる2回のエロージ
ョン処理)では図形の円から突出した部分が完全に消失
する。
【0057】同様の操作を繰り返すことにより、λ=N
−1(構造要素BによるN−1回のエロージョン処理)
で図形は半径r以下の円のみとなる。
【0058】一方、図示中段は、この構造要素Bによる
各回(λ=0,1,2,…,N−1,N)のエロージョ
ン処理を施した画像に対して、さらにそれぞれ構造要素
Bによるオープニング処理を施した図形である。
【0059】この図示上段の図形から図示中段の図形
を、処理の回数を対応させて差し引いた図形が図示下段
である。
【0060】λ=1において、元の図形の円から突出し
た部分の骨格要素が抽出され、λ=N−1において、元
の図形の円の骨格要素が抽出されていることが分かる。
【0061】このように元の図形に対してエロージョン
処理を施し、さらにオープニング処理を施し、処理回数
を対応させて差し引き、この結果の和集合を求めたもの
が式(1)の意味するところである。
【0062】式(2)では濃度の高低が式(1)とは逆
転した図形から骨格要素を抽出するのに有効であり、元
の図形に対してダイレーション処理を施し、さらにクロ
ージング処理を施し、処理回数を対応させて差し引き、
この結果の和集合を求めることにより骨格要素を抽出す
ることを意味する。
【0063】なお上記式(1)、(2)中の和集合とし
て、n1 の値が比較的大きいもののみの和集合、すなわ
ち例えばn1 =0,1の場合を除いたλ=2,3,4,
5等の和集合を採用し、この場合に得られる骨格要素を
表示することにより、骨梁の変化をより見易くすること
ができ、好ましい。これは、λが0や1のときは特に、
非常に空間周波数の高いノイズ成分も抽出されるため、
和集合からこれらのノイズ成分を除外することによっ
て、より読影性能の高い画像を得ることができるからで
ある。以下の発明においても同様である。
【0064】本発明の第2の骨部画像処理方法は、軟部
組織と骨部組織とを含む被検体を被写体とする、エネル
ギーサブトラクション処理用の放射線エネルギー分布が
互いに異なる2つの放射線画像に基づいて、前記骨部組
織における骨成分の密度に関する情報を取得する骨部画
像処理方法であって、前記2つの放射線画像に対してエ
ネルギーサブトラクション処理を施すことにより、前記
被写体中の骨部組織の画像が抽出又は強調された骨部画
像を生成し、該骨部画像に基づいて、前記骨成分の密度
に関する数値情報を取得するとともに、前記2つの放射
線画像のうち少なくとも一方、または該2つの放射線画
像を画素を対応させて重み付け加算して得られた加算画
像に対して、骨梁の強調処理を施すことにより該骨梁の
形態情報を取得することを特徴とするものである。
【0065】すなわち、本発明の第1の骨部画像処理方
法が、エネルギーサブトラクション処理のための2つの
放射線画像をエネルギーサブトラクション処理した後の
骨部画像に基づいて骨梁の強調処理を行なうものである
のに対し、本発明の第2の骨部画像処理方法は、エネル
ギーサブトラクション処理を行なうのに先だってエネル
ギーサブトラクション処理のための2つの放射線画像の
うち少なくとも一方、または2つの放射線画像を画素を
対応させて重み付け加算して得られた加算画像に対し
て、骨梁の強調処理を行なうものである。
【0066】また、本発明の第2の骨部画像処理方法に
おいても、第1の骨部画像処理方法と同様に、前記骨梁
の形態情報に基づいて骨梁構造を表す指標値を算出して
もよく、さらにはこの骨梁構造を表す指標値および前記
骨成分の密度に関する数値情報に基づいて、被検体の骨
部組織の状態を判定するようにしてもよい。
【0067】なお、上記各発明において骨成分の密度に
関する数値情報の取得方法としては、前記被検体のほ
か、その骨塩量が既知の骨塩レファレンス、すなわち人
骨を模したレファレンスであってその骨塩量を段階的に
変化させて作成されたもの(各段階における骨塩量は既
知)を被写体に加えて放射線画像を生成し、骨部画像中
に現れた骨塩レファレンスの画像の濃度と前記既知の骨
塩量とから濃度・骨塩量変換テーブルを作成し、濃度・
骨塩量変換テーブルに基づいて被写体の骨部画像におけ
る骨部の濃度を骨塩量に変換することにより取得する方
法(例えば特開平4−11473 号等参照)などを適用する
ことができる。
【0068】本発明の骨部画像処理装置は本発明の骨部
画像処理方法を実施するための装置であって、軟部組織
と骨部組織とを含む被検体を被写体とする、エネルギー
サブトラクション処理用の放射線エネルギー分布が互い
に異なる2つ以上の放射線画像に基づいて、前記骨部組
織における骨成分の密度に関する情報を取得する骨部画
像処理装置であって、所定の2つの画像信号に基づい
て、該画像信号が表す画像のうち所望とする骨部を抽出
又は強調処理するエネルギーサブトラクション処理を施
すエネルギーサブトラクション処理手段と、該骨部の画
像信号に基づいて、該骨成分の密度に関する数値情報を
求める骨密度解析手段と、前記エネルギーサブトラクシ
ョン処理前の前記2つの放射線画像を表す各画像信号、
前記エネルギーサブトラクション処理後の前記骨部の画
像信号、または前記2つの放射線画像を表す各画像信号
を重み付け加算して得られた加算画像信号に対して、骨
梁を強調処理する骨梁強調手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0069】また、本発明の骨部画像処理装置において
は、前記骨梁強調手段により強調処理された骨梁の形態
情報に基づいて、骨梁構造を表す指標値を算出する指標
値算出手段を備えるものとしてもよく、さらに、この骨
梁構造を表す指標値および前記骨成分の密度に関する数
値情報に基づいて、被検体の骨部組織の状態を判定する
判定手段を備えるものとしてもよい。
【0070】ここで上記骨梁強調手段としては式(1)
又は(2)で示されるモーフォロジー演算に基づくスケ
ルトン処理を施すモーフォロジー演算手段を適用するこ
とができる。
【0071】なお、モーフォロジー演算を適用する画像
信号が高濃度高信号レベルの画像信号で表されるもので
ある場合は、式(1)を適用し、モーフォロジー演算を
適用する画像信号が高輝度高信号レベルの画像信号で表
されるものである場合は、式(2)を適用する。
【0072】高濃度高信号レベルの画像信号で表される
画像においては、骨梁は低濃度の画像部分として表現さ
れ、高輝度高信号レベルの画像信号で表される画像にお
いては、骨梁は高輝度の画像部分として表現されるから
である。
【0073】なお上記式(1)、(2)中の和集合とし
て、n1 の値が比較的大きいもののみの和集合、すなわ
ち例えばn1 =0,1の場合を除いたλ=2,3,4,
5等の和集合を採用し、この場合に得られる骨格要素を
表示することにより、骨梁の変化をより見易くすること
ができ、好ましい。
【0074】また前記骨密度解析手段としては、被検体
とともに放射線画像に記録された、その骨塩量が既知の
骨塩レファレンスの、前記骨部画像中に現れた骨塩レフ
ァレンスの画像の濃度と前記既知の骨塩量とから作成さ
れる濃度・骨塩量変換テーブルに基づいて、被写体の前
記骨部画像における骨部の濃度を骨塩量に変換して、前
記骨成分の密度に関する数値情報を求めるものを適用す
ることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明の骨部画像処理方法および装置
は、放射線画像に対してエネルギーサブトラクション処
理を施して骨部画像を得、この骨部画像に基づいて骨成
分の密度に関する数値情報を取得するとともに、放射線
画像または骨部画像に対して骨梁の強調処理を施すこと
により骨梁の形態情報を取得することによって、骨梁の
状態を視覚的にも認識しやすいものとし、特に骨粗鬆症
の診断に有用な情報を提供することができる。
【0076】とくに、骨梁の形態情報に基づいて骨梁構
造を表す指標値を算出することにより、骨梁の状態を数
値として得ることができ、これにより骨粗鬆症の診断に
有用な情報を定量的に求めることができる。
【0077】
【発明の実施の形態】以下、本発明の骨部画像処理装置
の具体的な実施の形態について図面を用いて説明する。
【0078】図1は本発明の骨部画像処理装置の一実施
形態を示すブロック図、図2は図1に示す骨部画像処理
装置の作用の流れを示す図である。
【0079】図示の骨部画像処理装置100 は、軟部組織
(A2,B2)と骨部組織(A1,B1)とを含む被検体を被写
体とする、エネルギーサブトラクション処理用の高エネ
ルギー画像A(図3参照)と低エネルギー画像Bとに基
づいて、骨部組織C1が強調された骨部画像Cを生成する
エネルギーサブトラクション処理手段10と、この骨部画
像Cを表す骨部画像信号(エネルギーサブトラクション
画像信号)Ssub に基づいて、骨部組織C1における骨成
分の密度に関する数値情報を求める骨密度解析手段30
と、骨部画像信号Ssub に対して骨梁を強調処理する骨
梁強調手段50とを備えた構成である。
【0080】ここで上記高エネルギー画像Aと低エネル
ギー画像Bは、いわゆる1ショットエネルギーサブトラ
クション(特開昭59− 83486号等参照)により1回の撮
影で得られたエネルギー分布が互いに異なる画像であ
り、各画像にはそれぞれ被検体の画像とともに、被検体
とともに撮影された骨塩レファレンス31(図4参照)の
画像A3,B3が記録されている。
【0081】骨塩レファレンス31は、骨塩の量すなわち
CaCO3 の含有量(wt%)を段階的に変えてそれを異なる
セクションd1,d2,d3,d4,d5,d6に並べた構造であ
り、すべてのセクションにおけるCaCO3 の含有量はそれ
ぞれ既知である。
【0082】またエネルギーサブトラクション処理手段
10は、入力された高エネルギー画像Aを表す高エネルギ
ー画像信号Saと、低エネルギー画像Bを表す低エネル
ギー画像信号Sbとに基づいて、低エネルギー画像Bの
軟部組織B2と高エネルギー画像Aの軟部組織A2との濃度
が一致するように、両画像に重み付けをしたうえで両信
号の差(差信号=エネルギーサブトラクション画像信
号)Ssub を演算する。この結果、エネルギーサブトラ
クション画像信号Ssub は、骨部組織C1が強調された骨
部画像を表すものとなる。
【0083】骨密度解析手段30は、上記骨部画像C中に
現れた骨塩レファレンス31の画像C3の、各セクションd
1,d2,d3,d4,d5,d6ごとの濃度を求め、この各セク
ションd1,d2,d3,d4,d5,d6ごとの濃度と各セクショ
ンd1,d2,d3,d4,d5,d6ごとの既知の骨塩量とを対応
させて、図5のグラフに示すような対応関係の濃度・骨
塩量変換テーブルを作成する。そして骨部画像C中に現
れた骨部組織C1の濃度を求め、この求めた濃度を作成し
た濃度・骨塩量変換テーブルにしたがって骨塩量に変換
することで、骨成分の密度に関する数値情報を求めるも
のである。
【0084】骨梁強調手段50は、下記式(1)で示され
るモーフォロジー演算に基づくスケルトン処理を施すこ
とによって、骨部画像Cにおける骨部組織C1の骨梁を強
調するものである。
【0085】
【数1】
【0086】次に本実施形態の骨部画像処理装置100 の
作用について説明する。
【0087】エネルギーサブトラクション処理手段10は
入力された高エネルギー画像Aを表す高エネルギー画像
信号Saと、低エネルギー画像Bを表す低エネルギー画
像信号Sbとから、下記式(11)に基づくエネルギーサ
ブトラクション処理を施して骨部画像信号Ssub を求め
る。
【0088】 Ssub =K logSa−L logSb+M (11) (但し、K、L、Mは係数を表わす) 得られた骨部画像信号Ssub は、軟部組織A2,B2が消去
された、相対的に骨部組織A1,B1が強調された骨部画像
Cを表すものとなる。
【0089】次いで、このようにして得られた骨部画像
Cを表す骨部画像信号Ssub は骨密度解析手段30に入力
され、骨密度解析手段30は、骨部画像C中に現れた骨塩
レファレンス31の画像C3の、各セクションd1,d2,d3,
d4,d5,d6ごとの濃度(画像信号)を求める。
【0090】そして各セクションd1,d2,d3,d4,d5,
d6ごとの濃度と各セクションd1,d2,d3,d4,d5,d6ご
との既知の骨塩量(CaCO3 量)とを対応させて、濃度・
骨塩量変換テーブル(図5参照)を作成する。その後、
骨部画像信号Ssub を濃度・骨塩量変換テーブルにした
がって骨塩量に変換することによって、骨部組織C1にお
ける骨成分の密度に関する数値情報を求める。
【0091】得られた数値情報は表示装置等の出力媒体
に出力され、診断に供される。
【0092】一方、骨部画像Cを表す骨部画像信号Ssu
b は骨梁強調手段50にも入力される。
【0093】骨梁強調手段50は、入力された骨部画像信
号Ssub に対して、前記式(1)で示されるモーフォロ
ジー演算に基づくスケルトン処理を施し、骨部画像Cに
おける骨部組織C1の骨梁を強調処理する。なお、このモ
ーフォロジー演算に用いられる構造要素は、骨梁の骨格
を抽出するのに適した大きさ(具体的には骨梁の太さに
応じた大きさ)のものを設定する。
【0094】骨梁は骨の内部に縦横に延びる海綿質であ
り、放射線画像においては図6に示すように、この縦横
に延びる海綿質が幾重にも重なって写し出されるが、骨
梁強調手段50によるモーフォロジー演算に基づくスケル
トン処理によって、図7に示すように海綿質の骨格だけ
が幾重にも重なった画像とされる。
【0095】そして、この骨梁の骨格だけが抽出された
画像は外部の表示手段等に出力される。
【0096】このように、本実施形態の骨部画像処理装
置によれば、骨成分の密度を数値情報として定量的に得
ることができるとともに、その骨梁の状態を視覚的な画
像情報としても得ることができるため、骨梁の状態の診
断に非常に有効であり、特に骨粗鬆症の診断に有用な情
報を提供することができる。
【0097】なお、図1に示した実施形態の骨部画像処
理装置は、骨梁強調手段50において骨梁の画像情報を取
得するものであるが、図15のフローチャートに示すよう
に、骨梁強調処理手段50において得られた骨梁の画像情
報に基づいて、骨梁構造を示す指標値を算出し、この指
標値と骨密度の数値情報とを判定装置に入力して、被検
体の骨部組織の状態を判定するするようにしてもよい。
以下、この指標値の算出について説明する。
【0098】骨梁構造の指標値を算出する方法の具体例
としては、Star volume 法が挙げられる。このStar vol
ume 法は、図16に示すように、骨髄腔内のある点から全
ての方向について骨梁に遮られることなく見渡せる範囲
の骨髄腔体積の平均を意味するmarrow space star volu
me(Vm)および同様に骨梁の中の点から全ての方向に
骨梁の端に至る範囲の体積の平均を意味するtrabecular
star volume(Vt)の2種類が定義されている。な
お、図16においては、斜線部が骨梁を、その他の部分が
骨髄腔を示す。Star volume は、標本のサンプリング法
の工夫により骨髄腔の骨梁の大きさをmm3 あるいはμ
3 といった三次元の値として表す隔たりのない立体学
的指標とされている。Vmは骨梁の連続性が高い場合は
小さく、骨梁の消滅や穿孔が多いときは大きくなり、逆
にVtは骨梁の連続性が高い場合は大きく、骨梁の消滅
や穿孔が多いときは小さくなる。
【0099】骨髄腔内の任意の点iにおけるVmiは以
下の式(12)により定義される。
【0100】 Vmi=π/3×l0m 3 (12) 但し、l0 は点iを中心とする任意の方向において、骨
髄腔が連続する長さを示す。また、l0m 3 は点iを中心
として放射状に全ての方向においてl0 3を求めた場合の
平均値を表す。
【0101】次に、骨梁上の任意の点jにおけるVtj
は以下の式(13)により定義される。
【0102】 Vtj=π/3×Σl1 4/Σl1 (13) 但し、l1 は点jを中心とする任意の方向において、骨
梁が連続する長さを示す。また、l1 は点jを中心とし
て放射状に全ての方向において求められ、Σはその全て
の方向における和を求めることを表す。そして、本実施
形態においては、VmiおよびVtjをサンプリング点
ごとに算出し、その平均値をVmおよびVtとした。
【0103】なお、骨梁構造の指標値としては、Vmと
Vtのいずれを用いてもよいが、本実施形態においては
Vtを用いるものとする。
【0104】そして、骨梁の画像情報を得た後、上記式
(13)に基づいてVtの値を求め、Vtの値を骨密度の数
値情報とともに判定装置に入力する。
【0105】判定装置においては、例えば、図17に示す
ように、被検体の年齢、骨密度値およびVtを軸とする
三次元座標が形成され、入力された結果がこの三次元座
標内のいずれの位置に存在するかに応じて、骨部組織の
状態を判定するものである。すなわち、判定装置に入力
された被検体の年齢、骨密度値およびVtが点P1で示
す位置にあれば状態Aにあると判定し、点P2で示す位
置にあれば状態Bにあると判定し、点P3で示す位置に
あれば状態Cにあると判定するものである。
【0106】このように、骨梁の画像情報に基づいて骨
梁の指標値を得ることにより、骨成分の密度とともに骨
梁の状態をも数値情報として定量的に得ることができる
ため、骨梁の状態の診断に非常に有効であり、特に骨粗
鬆症の診断に有用な情報を提供することができるととも
に、被検体の骨部組織の状態を自動的に判定することが
できる。
【0107】なお、図15に示す実施形態においては、図
17に示すように、被検体の年齢、骨密度値およびVtを
軸とする三次元座標を形成して被検体の骨部組織の状態
を判定しているが、図18(a)に示すように、被検体の
年齢と骨密度値とに基づいて仮の判定1〜3を求め、図
18(b)に示すように、判定1〜3とVtの値との関係
を表すテーブルを参照して被検体の骨部組織の状態を判
定するようにしてもよい。
【0108】また、図15に示す実施形態においては、V
tを指標値として求めているが、上記Vmを指標値とし
て求めてもよく、さらには、指標値をNode-strut解析に
より求めるようにしてもよい。このNode-strut解析は、
骨梁の連続性を二次元的に評価する方法であり、3個以
上の骨梁の結合点をNode(Nd)(図19における白
点)、他の骨梁と結合していない終末点をTerminus(T
m)(図19における黒点)と定義する。そして、図19に
示すようにこれらをつなぐ骨梁の中心線(strut )をN
dNd(NdとNdとをつなぐstrut )、NdTm(N
dとTmとをつなぐstrut )、TmTm(TmとTmと
をつなぐstrut )、CtNd(Ct(皮質骨)とNdと
をつなぐstrut )およびCtTm(CtとTmとをつな
ぐstrut )に分類し、それぞれの長さを測定する。これ
らのstrut の長さとNdの数およびTmの数に基づいて
以下のパラメータを定義する。
【0109】(1)長さのパラメータ すべてのstrut の長さの和(TSL)に対する各strut
の長さ(%) NdNd/TSL、NdTm/TSL、TmTm/TS
L、CtNd/TSL、CtTm/TSL (2)単位面積当たりのstrut の長さ(mm/mm2
(なお、TVは全骨組織面積または(全骨組織面積−皮
質骨面積)を示す) TSL/TV、NdNd/TV、NdTm/TV、Tm
Tm/TV、CtNd/TV、CtTm/TV (3)数のパラメータ N.Nd/TV=単位面積当たりのNdの数(/m
2 ) N.Tm/TV=単位面積当たりのTmの数(/m
2 ) N.Nd/N.Tm=Ndの数とTmの数との比 この定義ではNd関連のパラメータが高いほど骨梁の連
続性が高く、Tm関連のパラメータが高いほど骨梁の連
続性が低いことを示す。このNode-strut解析は骨梁の連
続性を直接かつ簡便に計測できる方法として有用性が高
いものである。
【0110】なお、図1に示した実施形態の骨部画像処
理装置は、骨梁強調手段50が骨部画像信号Ssub に対し
て強調処理することによって、骨梁の画像情報を取得す
るものであるが、本発明の骨部画像処理装置はこの形態
に限るものではなく、図8のフローチャートに示すよう
に、高エネルギー画像Aを表す高エネルギー画像信号S
a、若しくは低エネルギー画像Bを表す低エネルギー画
像信号Sbに対して、または図9のフローチャートに示
すように高エネルギー画像信号Saと低エネルギー画像
信号Sbとを重み付け加算した加算信号に対して、骨梁
強調手段50が強調処理することによって、骨梁の画像情
報を取得する構成を採用することもできる。
【0111】また、図8および図9に示すフローチャー
トにおいても、図15に示すフローチャートと同様に、骨
梁の画像情報に基づいて骨梁構造の指標値を算出するよ
うにしてもよい。さらに、算出された骨梁の指標値と骨
密度の数値情報とに基づいて、被検体の骨部組織の状態
を判定装置において判定するようにしてもよい。
【0112】また骨密度解析手段30により求められた骨
成分の密度に関する数値情報と骨梁強調手段50により求
められた骨梁の形態情報とは、同一の出力媒体に出力し
てもよいし、各別の出力媒体に出力してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の骨部画像処理装置の一実施形態を示す
ブロック図
【図2】図1に示した骨部画像処理装置の作用の流れを
示すフローチャート
【図3】高エネルギー画像A、低エネルギー画像Bおよ
びエネルギーサブトラクション処理手段により生成され
る骨部画像Cを示す図
【図4】骨塩レファレンスの一例を示す図
【図5】骨密度解析手段30により作成される濃度・骨塩
量変換テーブルの一例を示す図
【図6】放射線画像における骨梁(骨粗鬆症の進行)を
示す模式図
【図7】スケルトン処理後の骨梁(骨粗鬆症の進行)を
示す模式図
【図8】本発明の骨部画像処理装置の他の実施形態の作
用の流れを示すフローチャート(その1)
【図9】本発明の骨部画像処理装置の他の実施形態の作
用の流れを示すフローチャート(その2)
【図10】モーフォロジー処理の基本的な作用を示す
図、(A)ダイレーション(dilation)処理、(B)エ
ロージョン(erosion )処理、(C)オープニング(op
ening )処理、(D)クロージング(closing )処理
【図11】モーフォロジー処理に用いる構造要素Bi の
一例を示す図
【図12】クロージング処理を具体的に説明する図
【図13】種々の図形とその骨格(skeleton:スケルト
ン)を示す図
【図14】スケルトン処理を具体的に説明する図
【図15】本発明の骨部画像処理装置の他の実施形態の
作用の流れを示すフローチャート(その3)
【図16】Star volume 法を説明するための図
【図17】被検体の骨部組織の状態を判定する方法を説
明するための図(その1)
【図18】被検体の骨部組織の状態を判定する方法を説
明するための図(その2)
【図19】Node-strut解析を説明するための図
【符号の説明】
10 エネルギーサブトラクション処理手段 30 骨密度解析手段 50 骨梁強調手段 100 骨部画像処理装置

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟部組織と骨部組織とを含む被検体を被
    写体とする、エネルギーサブトラクション処理用の放射
    線エネルギー分布が互いに異なる2つの放射線画像に基
    づいて、前記骨部組織における骨成分の密度に関する情
    報を取得する骨部画像処理方法であって、 前記2つの放射線画像に対してエネルギーサブトラクシ
    ョン処理を施すことにより、前記被写体中の骨部組織の
    画像が抽出又は強調された骨部画像を生成し、 該骨部画像に基づいて、前記骨成分の密度に関する数値
    情報を取得するとともに、 該骨部画像に対して骨梁の強調処理を施すことにより、
    該骨梁の形態情報を取得することを特徴とする骨部画像
    処理方法。
  2. 【請求項2】 軟部組織と骨部組織とを含む被検体を被
    写体とする、エネルギーサブトラクション処理用の放射
    線エネルギー分布が互いに異なる2つの放射線画像に基
    づいて、前記骨部組織における骨成分の密度に関する情
    報を取得する骨部画像処理方法であって、 前記2つの放射線画像に対してエネルギーサブトラクシ
    ョン処理を施すことにより、前記被写体中の骨部組織の
    画像が抽出又は強調された骨部画像を生成し、 該骨部画像に基づいて、前記骨成分の密度に関する数値
    情報を取得するとともに、 前記2つの放射線画像のうち少なくとも一方の放射線画
    像、または該2つの放射線画像を画素を対応させて重み
    付け加算して得られた加算画像に対して、骨梁の強調処
    理を施すことにより該骨梁の形態情報を取得することを
    特徴とする骨部画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記骨梁の形態情報に基づいて、骨梁構
    造を表す指標値を算出することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の骨部画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記骨成分の密度に関する数値情報およ
    び前記骨梁構造を表す指標値に基づいて、前記被検体の
    骨部組織の状態を判定することを特徴とする請求項3記
    載の骨部画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記骨梁の強調処理が下記式(1)で示
    されるモーフォロジー演算に基づくスケルトン処理であ
    り、該モーフォロジー演算を適用する画像が高濃度高信
    号レベルの画像信号で表されるものであることを特徴と
    する請求項1から4のいずれか1項記載の骨部画像処理
    方法。 【数1】
  6. 【請求項6】 前記式(1)におけるn1 の値が2以上
    であることを特徴とする請求項5記載の骨部画像処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記骨梁の強調処理が下記式(2)で示
    されるモーフォロジー演算に基づくスケルトン処理であ
    り、該モーフォロジー演算を適用する画像が高輝度高信
    号レベルの画像信号で表されるものであることを特徴と
    する請求項1から4のいずれか1項記載の骨部画像処理
    方法。 【数2】
  8. 【請求項8】 前記式(2)におけるn1 の値が2以上
    であることを特徴とする請求項7記載の骨部画像処理方
    法。
  9. 【請求項9】 前記被検体のほか、その骨塩量が既知の
    骨塩レファレンスを前記被写体に加えて前記放射線画像
    を生成し、 前記骨部画像中に現れた前記骨塩レファレンスの画像の
    濃度と前記既知の骨塩量とから濃度・骨塩量変換テーブ
    ルを作成し、 該濃度・骨塩量変換テーブルに基づいて前記被写体の前
    記骨部画像における骨部の濃度を骨塩量に変換して、前
    記数値情報を取得することを特徴とする請求項1から8
    のいずれか1項記載の骨部画像処理方法。
  10. 【請求項10】 軟部組織と骨部組織とを含む被検体を
    被写体とする、エネルギーサブトラクション処理用の放
    射線エネルギー分布が互いに異なる2つの放射線画像に
    基づいて、前記骨部組織における骨成分の密度に関する
    情報を取得する骨部画像処理装置であって、 所定の2つの画像信号に基づいて、該画像信号が表す画
    像のうち所望とする骨部を抽出又は強調処理するエネル
    ギーサブトラクション処理を施すエネルギーサブトラク
    ション処理手段と、 該骨部の画像信号に基づいて、前記骨成分の密度に関す
    る数値情報を求める骨密度解析手段と、 前記エネルギーサブトラクション処理前の前記2つの放
    射線画像のうち少なくとも一方の画像を表す画像信号、
    該2つの放射線画像を画素を対応させて重み付け加算し
    て得られた加算画像を表す画像信号、または前記エネル
    ギーサブトラクション処理後の前記骨部の画像信号に対
    して、骨梁を強調処理する骨梁強調手段とを備えたこと
    を特徴とする骨部画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記骨梁強調手段により強調処理され
    た骨梁の形態情報に基づいて、骨梁構造を表す指標値を
    算出する指標値算出手段をさらに備えたことを特徴とす
    る請求項10記載の骨部画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記骨成分の密度に関する数値情報お
    よび前記骨梁構造を表す指標値に基づいて、前記被検体
    の骨部組織の状態を判定する判定手段をさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項11記載の骨部画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記骨梁強調手段が下記式(1)で示
    されるモーフォロジー演算に基づくスケルトン処理を施
    すモーフォロジー演算手段であり、該モーフォロジー演
    算を適用する画像信号が高濃度高信号レベルの画像信号
    で表されるものであることを特徴とする請求項10から
    12のいずれか1項記載の骨部画像処理装置。 【数1】
  14. 【請求項14】 前記式(1)におけるn1 の値が2以
    上であることを特徴とする請求項13記載の骨部画像処
    理装置。
  15. 【請求項15】 前記骨梁強調手段が下記式(2)で示
    されるモーフォロジー演算に基づくスケルトン処理を施
    すモーフォロジー演算手段であり、該モーフォロジー演
    算を適用する画像信号が高輝度高信号レベルの画像信号
    で表されるものであることを特徴とする請求項10から
    12のいずれか1項記載の骨部画像処理装置。 【数2】
  16. 【請求項16】 前記式(2)におけるn1 の値が2以
    上であることを特徴とする請求項15記載の骨部画像処
    理装置。
  17. 【請求項17】 前記骨密度解析手段が、 前記被検体とともに前記放射線画像に記録された、その
    骨塩量が既知の骨塩レファレンスの、前記骨部画像中に
    現れた前記骨塩レファレンスの画像の濃度と前記既知の
    骨塩量とから作成される濃度・骨塩量変換テーブルに基
    づいて、前記被写体の前記骨部画像における骨部の濃度
    を骨塩量に変換して、前記数値情報を求めるものである
    ことを特徴とする請求項10から16のいずれか1項記
    載の骨部画像処理装置。
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