JPH10151187A - インプラント材料及びその製法 - Google Patents

インプラント材料及びその製法

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JPH10151187A
JPH10151187A JP8325943A JP32594396A JPH10151187A JP H10151187 A JPH10151187 A JP H10151187A JP 8325943 A JP8325943 A JP 8325943A JP 32594396 A JP32594396 A JP 32594396A JP H10151187 A JPH10151187 A JP H10151187A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨との結合強度が大きく、かつ良好な生体親
和性を有するインプラント材料を提供する。 【解決手段】 少なくとも表面にリン酸カルシウムを有
するガラスセラミック層を、カレット法により金属基材
上に設けたインプラント材料

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨組織と結合して
優れた生体活性を有し、強度が大きく、人工骨材、骨固
定及び接合材或いは骨補綴材、人工股関節の部分的代替
材料、及び、人工歯根、根管充填材、骨修復及び充填
材、人工歯材料などとして有用な生体用インプラント材
料及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】高齢化が進む社会状況の中で、大腿骨骨
折や関節炎が大きな問題となってきており、豊かで潤い
のある人生を求めて長期的使用に耐え得る人工股関節の
開発が強く望まれている。また、事故や疾患等により失
われた骨や歯の補綴材として、生体内に埋め込まれ、生
体組織と結合するインプラント材料の開発が強く望ま
れ、その一つとして、金属とセラミックからなる複合材
料が開発されている。即ち、機械的強度を金属で、生体
適合性をセラミックで得ようとするものである。
【0003】本発明者等は、こうした複合材料からなる
インプラント材料として、リン酸カルシウムをガラス中
に分散させたガラスセラミック層を金属基材上に形成
し、該ガラスセラミック層表面に酸による溶解エッチン
グで無数の空孔を形成したものを提案し(特公平4−3
226号公報)、更に、このようなインプラント材料を
人工体液中に浸漬させることにより、表面に生体親和性
に優れたヒドロキシアパタイトを析出させ、インプラン
ト材料と骨の結合を速めた方法を提案した(特開平4−
276257号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インプラント材料に求
められる主たる特性は、機械的強度、生体適合性、安全
性であり、上記した本発明者等が提案したインプラント
材料は、これらの特性を十分満足するものであり、ま
た、インプラント材料と骨が十分に結合した状態での強
度にも優れていた。
【0005】しかし、前記した従来の方法では、リン酸
カルシウムをガラス中に分散させたガラスセラミックス
層を金属基材上に形成するに際して、分散リン酸カルシ
ウムを濃度勾配を持たせて連続的にコーティングするに
は熟練した技術が必要であり、更に、酸で表面のガラス
を溶解エッチングして、リン酸カルシウムが露呈した構
造の生体活性表面を形成させるには、用いるリン酸カル
シウムの性質(例えば化学的安定性や溶解性、結晶化
度)に大きく依存するという問題点があった。
【0006】即ち、リン酸カルシウムとしてヒドロキシ
アパタイト〔Ca10(PO46(OH)2〕(以下「H
A」と記す)を例にとると、その結晶の理論密度は3.
16g/cm3であり、一方、ガラスとしてアルミナホ
ウケイ酸系ガラスを例にとると、その密度は2.454
g/cm3である。従って、HA粉末とガラス粉末を目
的の割合に混合した粉末(この時のHA/ガラスの重量
比が、9/1、7/3、5/5、3/7、1/9のHA
分散混合物の密度は、それぞれ3.072、2.90
9、2.763、2.630、2.510g/cm3
なる)を基材上に塗布・焼成してコートすると、ガラス
の溶融によってHA微粒子は下部に沈降することにな
り、濃度勾配を有する連続コートが難しく、かつ最表面
被覆ガラス層の酸による溶解エッチングにも、用いるH
Aの性質も含めて厳しい制限があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決し、組成並びに構造ムラが少なく、市販のリン酸
カルシウム塩を用いても再現性良く容易に生体活性イン
プラント材料を作成することに成功した。
【0008】即ち、請求項1〜5の発明は、インプラン
ト材料であり、少なくとも表面にリン酸カルシウムを有
するガラスセラミック層を、カレット法により金属基材
上に設けたことを特徴とする。
【0009】請求項6〜9の発明は、インプラント材料
の製法であり、ガラス粉末とリン酸カルシウム粉末を混
合分散し、この混合分散粉末を加熱することによりガラ
ス粉末を溶融した後、冷却固化して得られる焼結体、即
ち、カレット塊を粉砕したリン酸カルシウム分散カレッ
ト微粉末を、金属基材上にコーティングし、焼成するこ
とを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のインプラント材料に用い
られる金属基材の金属としては、特に限定されないが、
チタン;Ti−6Al−4V合金、Ti−6Al−4V
+20Vol%Mo、Ti−6Al−4V+40Vol
%Mo、Ti−6Al−7Rh等のチタン系合金;Ni
−Cr系合金;Co−Cr系合金、ステンレス鋼等が挙
げられる。このうち、生体内耐蝕性に優れ、生体とのな
じみも良いという点でチタン、チタン系合金が好まし
く、材料強度が大きいということからTi−Al系合金
が特に好ましく、且つ最近ではかなり複雑な形状のもの
まで精密微細加工ができる。
【0011】本発明において上記金属基材上に形成する
ガラスセラミック層としては、少なくとも表面にリン酸
カルシウムを有すれば、特に形態は限定されないが、好
ましくは、ガラス中にリン酸カルシウムが表面に向かっ
て含有量が連続的に増加する濃度勾配を有して分散さ
れ、且つ表面に骨との結合に適した粗さと無数の空孔を
有するとともに、上記リン酸カルシウムが露出したもの
が用いられる。中間ガラス層を設ける場合も同様であ
る。
【0012】本発明に用いるリン酸カルシウムとして
は、ヒドロキシアパタイト(HA)〔Ca10(PO46
(OH)2〕、α−リン酸三カルシウム〔α−TCP:
Ca3(PO42〕、β−リン酸三カルシウム〔β−T
CP:Ca3(PO42〕、リン酸八カルシウム〔OC
P:Ca82(PO46・5H2O〕、ブルサイト〔B
rushite:CaHPO4・2H2O〕等が挙げら
れ、HAを多量に含有するのが好ましく、Ca/P(モ
ル比)が1.50〜1.75の範囲にあるものが望まし
い。ちなみにHAのCa/Pは1.67である。HAは
生体骨の主要組成であり、このHAが存在することによ
り生体骨との親和性が発現するのである。
【0013】次にガラスセラミック層又は中間ガラス層
に使用し得るガラスとしては、以下の組成を有するアル
ミナホウケイ酸系ガラスが金属基材との接合強度及び線
膨張係数、更には焼成時においてリン酸カルシウムとガ
ラスフリットがほとんど反応しないなどの観点から好ま
しい例として挙げられる。
【0014】 SiO2+B23+Al23 75〜85重量% アルカリ成分 15〜20重量% ここで、アルカリ成分の割合は、Na2O、K2O、Li
2O等の如きアルカリ金属酸化物の合計での量である。
そして、上記アルミナホウケイ酸系ガラスには必要に応
じてZrO2、TiO2等の金属酸化物及びCaF2など
の少量を添加してもよい。
【0015】上記シリカアルミナ系ガラスの組成物の配
合割合が選択される理由は以下の通りである。
【0016】アルカリ成分が上記範囲を越えると、ガラ
スの線膨張係数が金属基材の線膨張係数との比較におい
て大き過ぎて、特に本発明に係るインプラント材料を焼
成製造する際の焼成条件を考慮すると、温度変化による
歪みが大きくなる傾向があり好ましくなく(ちなみに、
ガラスの線膨張係数は金属基材の熱膨張系数の90〜9
5%の範囲にあるのが好ましい。これは、ガラスが圧縮
に対して強く、引張に対して弱いことに基づくものであ
る。)、金属基材(特にチタン及びチタン合金)との密
着性並びに結合強度が減少する傾向にある。また、イン
プラント材料とした際のアルカリの溶出の問題が起こり
(アルカリ成分の増加と共にガラスの化学的安定性や耐
食性が変化する)、生体組織や細胞への刺激が生じる傾
向があり、更には焼成時においてリン酸カルシウム成分
との反応が起こり、リン酸カルシウムの分解を誘発する
傾向があり、好ましくない。
【0017】アルカリ成分が上記範囲より少ないと、ガ
ラスとしての溶融温度が高くなる傾向があり、コーティ
ング温度を高くせざるを得なくなり、コーティング温度
を高くすれば、金属基材(特にチタン及びチタン系合
金)の強度劣化が起こる傾向があり、更にはリン酸カル
シウムとガラスとの過度の反応が起こる傾向があり好ま
しくない。
【0018】リン酸カルシウムを含有するガラスセラミ
ックの線膨張係数はリン酸カルシウムの含量の増加に伴
って増加する。従って、リン酸カルシウムの含量を調整
することによっても混合物の線膨張係数をコントロール
することが可能であり、本発明のインプラント材料にお
いて、特に中間ガラス層を介してなる態様の場合、リン
酸カルシウムを含有するガラスセラミック層に用いるガ
ラスの線膨張係数はいかようにも取り得る。
【0019】ガラスセラミック層中におけるリン酸カル
シウムの含有率は、金属基材上に直接該ガラス層を設け
る場合は15〜50重量%の範囲にするのが好ましく、
金属基材上に中間ガラス層を設ける場合には15〜80
重量%とするのが好ましい。該リン酸カルシウムの含有
率が上記範囲より少ないと生体適合性が悪くなる傾向が
あり好ましくない。中間ガラス層を介しない場合に該リ
ン酸カルシウムの配合率の上限が50重量%であるの
は、50重量%を越えると、金属基材との接合力が低下
し、インプラントとしての材料強度が低くなる傾向があ
るためである。
【0020】また、中間ガラス層を有する場合には、金
属基材との接合力が増大し、リン酸カルシウムを分散し
たガラスセラミック層と中間ガラス層は連続的に強固に
一体となって接合しているため、上記ガラスセラミック
層のリン酸カルシウム含有率は、それ自体が剥離せず、
しかも溶出が過大にならない80重量%以下が好まし
い。
【0021】次に、本発明のインプラント材料の製法に
ついて説明する。
【0022】先ず、金属基材上に直接ガラスセラミック
層を形成したインプラント材料の製法について、前記し
た表面に骨との接合に適した粗さと無数の空孔を有する
ガラスセラミック層を例に挙げて説明する。
【0023】金属基材はコーティングの前に脱脂、酸洗
いの後ブラスト処理を施すのが好ましい。ブラスト処理
は金属基材の平均中心線粗さが1〜3.4μmとなるよ
うにするのがより好ましい。また、ブラスト処理の後、
真空下に900〜950℃の温度で熱処理することによ
り酸化膜を形成しても良い。
【0024】次にリン酸カルシウムとしてHAを例にと
って、コーティング処理について説明する。
【0025】HAは公知の方法で製造されるが、そのう
ち、湿式法を採用した場合には、Ca(OH)2水溶液
にH3PO4を添加して生成したHAを乾燥後800℃で
仮焼きし、1200℃で焼成した後、粉砕して所定の粒
度に粒度調整する。乾式法では、CaCO3とCaHP
4の焼結反応(1200℃×12時間)などにより合
成されるものを粉砕し、粒度調整する。一方、ガラスも
所定の粒度に粒度調整する。
【0026】次に粒度調整されたHAとガラス粉末を所
定の重量比で混合分散した混合粉を加熱することにより
ガラス粉末を溶融した後、冷却固化してカレット塊を作
り、それを粉砕してカレット微粒子を調製する。カレッ
ト微粒子調整のフローチャートを図1に示す。
【0027】カレット塊の作製に際し、加熱温度は90
0℃〜1100℃未満の範囲が好ましく、より好ましく
は900℃〜1000℃の範囲である。加熱温度が11
00℃以上では、溶融ガラスとの反応がわずかではある
が認められる傾向があり好ましくなく、また加熱温度が
900℃未満では焼成不十分(溶融ガラス相の粘度も高
い)となり、分散HA粒子の濡れや発生する気泡の脱泡
も不完全となり、均質なカレット塊の作製が困難になる
傾向がある(ちなみにガラスの軟化温度は672℃であ
り、ガラスの割合が多い場合には撹拌溶融も推奨され
る)。
【0028】また、真空中で加熱を行えば、ガラスの溶
融によりHA粒子とガラスの間に閉じこめられら気泡の
排出が容易となり好ましい。
【0029】尚、目的の組成を有するカレットの作成
は、HA含有量の異なるカレット粉末の組み合わせ、カ
レット粉末とガラス、カレット粉末とHAの組み合わせ
のいずれかを加熱することによっても行うことができ
る。かかる方法によれば、気泡の発生やガラスセラミッ
ク層の強度のコントロールが可能となる。尚、この場合
には、加熱温度を上述のカレット作製温度より低い70
0〜900℃の範囲で行うことが好ましい。
【0030】加熱時間は均質なカレット塊が得られるな
らば短時間であることが望ましいが、好ましくは4〜2
0分、より好ましくは5〜15分であり、この時間内で
はHAと溶融ガラス相との反応は認められない。
【0031】カレット微粉末を、目的とする基材(金属
基材、ガラス層あるいはガラスセラミック層)に塗布コ
ーティングした後焼成する。コーティング方法は特に限
定されないが、表面に向かって連続的にHA含有量が多
くなるように濃度勾配を持たせてコーティングすること
が好ましい。濃度勾配は、一定のHA含量のカレット微
粉末を用いることにより形成してもよいし、HA含量の
異なるカレット微粉末を用いて複数の層を設けることに
より形成してもよい。尚、複数層を設ける場合には、各
層のHA含量が20〜80重量%の範囲内にあることが
好ましい。
【0032】焼成温度は850℃〜1100℃の範囲が
好ましい。850℃未満では焼成不十分となり、金属基
材との接合強度が弱くなる傾向がある。1100℃を越
えると金属基材(特にチタン、チタン系合金)の強度低
下を起こす傾向があり、また、ガラスが共存することも
あってHAの分解反応が起こる傾向があり好ましくな
い。
【0033】次に上記のようにコーティングした後、酸
でエッチング処理を行なう。エッチング処理はHFとH
NO3の混液で行なうのが簡単で好ましいが、HF蒸気
中で適度の時間をかけて試片表面をむらなくエッチング
する方法も推奨される。
【0034】酸によってガラスを溶解してエッチングす
ることにより、ガラスセラミック層の表層は凹凸の激し
い無数の空孔を有するものとなり、且つリン酸カルシウ
ムが露出した構造をとることとなる。該空孔の大きさは
数μm〜50μmが好ましい。
【0035】金属基材上に中間ガラス層を介してガラス
セラミック層を設けたインプラント材料の製法について
は、中間ガラス層をコーティングする工程が追加される
だけで、他は上記と同様にすれば良い。中間ガラス層の
コーティングの際の焼成温度は850℃〜1100℃が
好ましい。
【0036】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明
する。
【0037】実施例1 下記表の組成を有するアルミナホウケイ酸系ガラスを1
400℃から金属製ロール(銅製)に注入しスプラット
急冷して薄片状ガラスフリットを作製した後、平均粒度
が20μmになるよう粉砕しフリット粉末として用い
た。
【0038】
【表1】 湿式法により、高純度Ca(OH)2の水溶液(pH1
2〜13)にH3PO4水溶液を滴下し沈殿物を得、仮
焼、焼成を経てHAを合成した。
【0039】粉砕して平均粒度20μmとしたHA粉末
と、フリット粉末を2:8,3:7,5:5,6:4,
7:3,8:2,9:1の割合(HA20〜90%)に
混合し、図1に示すフローチャートの手順でカレット微
粒子を調製した。カレット粒子は200メッシュ通過
(74μm以下)の粒度とした。
【0040】図2はHAとフリットを7:3の重量割合
で混合した(即ち70重量%HA、以下混合割合を70
%HAと表示する)混合物(a)及びその混合物を90
0℃で5分間加熱して調製したカレット(b)の粉末X
線回折図形である。HA結晶の各回折線強度(主な回折
面を括弧で示してある)は、(a)(b)ともに変ら
ず、HAの結晶微粒子はカレットでもガラス母相中に均
質に分散して安定に存在していることがわかる。
【0041】次に乾式法で合成され結晶性HAとして市
販されているHA粉末(平均粒度20μm)とガラスフ
リットを上記と同様に種々の割合(20〜90%)混合
し、それら混合物を900℃,1000℃,1100℃
の各温度で5〜30分間加熱し、粉砕・調製して各種カ
レット微粒子を得た。これらの加熱焼成条件のもとでの
HAとガラスフリットの反応性をX線回折により調べ
た。
【0042】図3及び図4は、それぞれ900℃,10
00℃,1100℃で5分間、及び900℃で5分,1
0分,15分加熱し、調製して得たカレット粉末のX線
回折の結果を示す。図3の1100℃において回折強度
のわずかな減少が認められる以外は、特別な差はない。
なお、乾式または湿式合成HA粉末を用いて作製したカ
レットにおいても同様な結果が得られた。それ故、カレ
ットの調製は加熱温度900℃〜1100℃未満、好ま
しくは900℃〜1000℃、焼成時間4〜20分、好
ましくは5〜15分が適している。
【0043】図5は加熱条件900℃、5分で調製した
HA含有量の異なるカレット粉末の走査形電子顕微鏡
(以下、SEMと略称)写真である。(a),(b)及
び(c)はそれぞれ30%HA,50%HA及び70%
HAである。HA含有量が多い程、微細な粒径に粉砕・
調製されていることがわかる。
【0044】高倍率のSEM観察により、結晶性HA微
粒子と溶融したフリットのガラス母相との濡れは極めて
よく、とくに高温度で加熱する程顕著であり[ちなみに
ガラスの粘度log ηの値は、900℃で4.8(p
oise)、1100℃で3.3(poise)]、ま
た、HA微粒子の分散とカレット組成の均一化は加熱時
間が長くなると悪くなる傾向があることがわかった。
【0045】チタン基材を脱脂、酸洗滌し、アランダム
で平均アラサが2.3〜6.7μmにブラスト処理して
用いた。
【0046】1000℃5分の加熱条件で調製した30
%HA及び40%HAカレット粉末を、それぞれ蒸留水
と1:1(0.01%)に混ぜ、サンドブラストしたT
i及びTi−6Al−4V基材(15×20×0.5m
m)上にスプレイ塗布し、70〜90℃で乾燥後、90
0℃で3分大気中で焼付した。次いで3%HFと5%H
NO3の混液で、最表面層のガラス膜を2分エッチング
することにより、表面にHA粒子が露呈し、かつ無数の
空孔を有するインプラント材料を得た。30%HA及び
40%HAインプラント材料ともに基材と充分に密着し
た充分な強度を有し、凹凸の激しい組織となっている。
【0047】HA含有量が50%が越えるカレット粉末
を上記と同じ条件でTi基材に直接焼付けコーティング
し、上記と同様のエッチング処理したものは、より多く
の分散HA微粒子が表面に露呈し、かつ無数の空孔を有
し凹凸のある骨組織との接合に好ましい表面を形成する
が、このインプラント材料を生体用インプラントに用い
るにはHA−ガラスのガラスセラミック層とTi基材と
の結合強度の確保に問題が残る傾向がある。この強合強
度は、Ti基材を真空中(10-1〜10-3Torr)8
50〜950℃で5〜10分間熱処理することにより著
しく改善される。
【0048】実施例2 実施例1と同様にして調合されたHA粉末及び乾燥法に
より作製されたHA結晶粉末を、それぞれ30,50,
60,70,80及び90重量%含有するHA−ガラス
混合物を調合し、アルミナ坩堝及び白金坩堝に入れ電気
炉(空気中)で900〜1000℃,5分間加熱し、カ
レット塊を作製した。
【0049】HAを30%及び50%含有するものは、
加熱時に溶融したガラスが用いた各坩堝の内壁にくっつ
き、カレット塊を容易に取り出すことが出来ず歩留りが
悪くなる傾向がある。従って、HA含有量の多い70%
HA,80%HA及び90%HAのカレットを調製した
後、それにガラスフリットを加えて900℃5分間加熱
し、HAが30%,50%(或いは必要に応じて任意の
HA含有量の少ないもの)のカレット塊を作製し、それ
を粉砕・調製してカレット粉末を得た。
【0050】なお結晶性のよいHA粒子では(湿式法で
も乾式法でも)上記のように調製されたカレットの性質
(HA粒子とガラスやカレットとTi基材との濡れ、脱
泡や泡構造、さらにはカレット粉末をTi及びTi合金
基材上に焼付けコーティングしたHA−ガラス層表面の
エッチング挙動など)には、本質的な違いがないことが
わかった(勿論、HA粒子の形状や粒径の違いによるH
A−ガラス層の表面粗さや空孔分布などの表面組織には
差異が認められるが、HA−ガラスの生体活性特性には
差が認められない)。
【0051】純Ti棒及びTi−6Al−4V合金棒
(3.1mmφ×20mm,平均表面アラサ2.3〜
6.8μm)に第一層にガラス、第二層に30%HAカ
レット粉末(以下単に30%HAと略記)、第三層に5
0%HA、第四層に70%HAを順次各900℃2分間
大気中で焼付けコーティング(HA含有量が表面に向か
って多くなるように濃度勾配を持たせてコーティング)
した。次に化学エッチングし最表面層のガラス被覆膜を
除去し、生体活性表面を形成した。
【0052】図6は、Ti棒上に上記のようにHA(多
結晶微粒子)含有量が、表面に向かって多くなるように
濃度勾配を持たせてコーティングし(厚さ約100μ
m)、最表面層が70%HAであるHA−ガラス−Ti
インプラント材料表面のSEM写真である。(a)はコ
ートしたまま、(b)は3%HFと5%HNO3の混液
で1分エッチングしたもの、(c)は(b)の一部分の
拡大である。表面は凹凸の激しい粗い組織で、かつ多く
の空孔がみられる。エッチングにより生体活性なHA微
粒子が表面に分散露呈した組織になる。
【0053】図7は、図6の場合よりもHA−ガラス層
を約2倍厚く、200μm、コートしたHA−ガラス−
Tiインプラント材料表面のSEM写真である。(a)
はコートしたまま、(b)は同混液で2分エッチングし
たもの、そして(a’)及び(b’)はそれぞれ(a)
及び(b)の一部分の拡大である。
【0054】エッチングによって最表面のガラス母相が
除去され、HA粒子が露呈したより粗い空孔のある表面
組織となる。更に又、(a’)は分散HA粒子が溶融ガ
ラス母相と極めて濡れがよく、該ガラスがHA粒子と連
続的かつ強固に粘結固定していることを示し、(b’)
は分散HA粒子が結晶性微結晶の集合体からなり、それ
らが表面に露呈していることを明確に示している。これ
らの図は、HA−ガラス−Tiインプラント材料のエッ
チング表面の微構造が生体硬組織、特に骨、との結合に
極めて適した組織となっていることを示唆するものであ
る。
【0055】またTi基材(15×20×0.5mm)
上に、図6の場合と同様に中間ガラス層を有しHA−ガ
ラス層を濃度勾配を持たせてコーティングして作製した
70%HA−ガラス−Tiインプラント材料の断面をS
EM観察した結果(表面に対して5°の角度で斜め研磨
することによりその断面を拡大(約11倍)して観察し
た)、HA微粒子が連続したガラス母相の中に表面に行
く程濃度が高くなる濃度勾配を持って分布し、かつHA
−ガラス層はTi基材と優れた密着性を有することを確
認した。
【0056】図8は、図6の場合と同様にして作製した
70%HA−ガラス−Tiインプラント材料の上に、更
に80%HA(a)及び90%HA(b)をコートした
(900℃5分間大気中で焼成)試料のエッチング表面
(3%HFと5%HNO3混液で1分)のSEM写真で
ある。HA含有量が極めて多い場合においても、表面が
HA微粒子に覆われた比較的均一なコートが可能であ
る。しかし90%HAコーティングの場合は、表面に露
呈したHA微粒子とガラス母相との接着力が充分でな
く、生体インプラントへの適用に好ましい状態であると
は言えない。
【0057】実施例3 HA−ガラス−Tiインプラント材料の化学的耐久性と
生体活性を評価するため、表面活性処理(エッチング処
理)を行った70%HA−ガラス−Tiインプラント材
料(図6−(b)と同様の試料)の電気化学的腐食挙動
の測定を行った。
【0058】実験には棒状試料(直径3.2mmφ×1
5mm)を用い、一端にM3のネジ山をもうけ、試料電
極ホルダーに固定した。対極は白金電極を用い、アノー
ド分極曲線を飽和カロメル電極(参照電極)電位(SC
E)を基準として、腐食電位より+2V(ボルト)まで
1mV/sの走査速度で変化させ、電流値を対数変換器
を介してX−Yレコーダに記録した。試験電解液として
は0.001NHCl溶液(pH=2.8)及び擬似人
工体液(pH=7.2)を用いた。
【0059】擬似人工体液は、ヒト細胞外液の無機塩類
濃度にほぼ等しい組成であり、その組成は、137.8
mMのNaCl、4.2mMのNaHCO3、3.0m
MのKCl、1.0mMのK2HPO4、1.5mMのM
gCl2・6H2O、2.5mMのCaCl2・2H2O、
及び緩衝剤として50mMの(CH2OH)3CNH2
45mMのHCl(pH=7.1〜7.4)からなり、
Ca/Pは2.5である。表2に擬似人工体液のイオン
濃度を示す。
【0060】
【表2】 図9は0.001NHCl溶液(a)及び人工体液
(b)中でのHA含有量の異なるHA−ガラス−Tiイ
ンプラント材料のアノード分極曲線である。両者とも測
定範囲の2Vまで孔食電位は観測されない。また約−
0.5Vの腐食電位付近で電流密度の急激な増加がみら
れ、その後は2Vまでわずかに連続的に増加(飽和に近
い状態)する。HA含有量の多い試料ほど電流密度の大
きい値となる。
【0061】これらの測定後の試験液の原子吸光分析の
結果、Caが多量に検出された。それゆえ、この高い電
流密度はHAからのCaの溶解によるものと考えられ
る。本実験の結果は、従来法により作製したインプラン
ト材料の結果(文献:S.Ban,J.Hasegaw
a and S.Maruno,Biomateria
ls,Vol,12(1991)P.205)と一致
し、本発明によるインプラント材料は良好な生体活性を
示すことが示唆される。
【0062】実施例4 成犬大腿骨へのインプラント材料として、Ti棒(3.
1mmφ×20mm)に直径1.5mmφの穴を開けた
基材を用い、実施例2と同様の手法により70%HA−
ガラス−Tiインプラント材料を作製した。このインプ
ラント材料の表面を3%HFと5%HNO3の混液で1
分エッチングして、生体活性表面を形成した後、図10
に示す様にビーグル犬の成犬大腿骨2の片方に3〜4本
埋め込んだ。その後、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月経過後、
該大腿骨2のインプラント材料1を取り出し、大腿骨2
とインプラント材料1との結合強さをインストロン試験
機で引き抜き試験(クロスヘッドの引き抜き連度0.5
mm/min)を行って評価した。その結果を表3に従
来品と比較して示した(なお従来品はカレット調製によ
るコーティングによらず、HA微粒子粉末とガラスフリ
ット粉末を目的の割合に混合し、蒸留水に懸濁させて直
接塗布、乾燥、焼成をくり返し行い、HAの濃度勾配を
持たせた傾斜機能HA−ガラス−Tiインプラント材料
を形成したものである)。
【0063】
【表3】 1ヶ月経過後では、結合強度が従来品よりやや劣る傾向
にあるが、標準偏差を考えると差はないと評価できる。
2ヶ月後では同等で安定した強度を示し、3ヶ月後では
従来品より約2割大きく、かつ測定値にバラツキの少な
い極めて優れた結合強度を示す。この試料の生物組織的
観察によると、インプラント材料の周囲には新生骨の生
成が明確に確認することができた。
【0064】本発明によるHA−ガラス−Tiインプラ
ント材料と骨との結合は強固で、その引き抜き強さは充
分に大きく安定しており、本発明の製法は金属−ガラス
セラミックからなる濃度勾配を有する生体活性インプラ
ント材料形成に適したものであると言える。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインプラ
ント材料は骨との結合強度が大きく、かつ良好な生体親
和性を有することから、耐用性のある安定した強固な初
期固定が求められるセメントレス人工股関節システム等
への提供が期待される。
【0066】即ち、本発明のインプラント材料は、金属
基材が強度を発現するため、もろさがなくなり、また生
体活性を担う表面層とその下部ガラスセラミックス層の
剪断強度は、本発明によるカレット法によって気泡の抑
制と制御並びに濃度勾配を有する組織の均一化が可能と
なることから、生体活性層を含めた複合体全体が強靭な
ものとなる。
【0067】リン酸カルシウムはガラス層によって強固
に保持され、しかも表層は無数の空孔を有すると共にリ
ン酸カルシウムが露出しているために、この空孔と生体
活性のある物資の存在によって生体骨との接合が容易と
なる。露出した構造の該リン酸カルシウムは強固に密着
する安定なガラス層によって、その成分の溶出が抑制さ
れていて好ましい生体活性を示す。
【0068】そして中間ガラス層を設けると、金属基材
との結合強度がより向上すると共に、分散ガラス層中の
該リン酸カルシウムの含量を広い範囲で濃度勾配を持た
せてかつ連続的に変化させることが可能となり、適用範
囲の広い生体適合性複合体とすることが可能である。
【0069】また、本発明の製法によれば、簡便に生体
活性リン酸カルシウムを目的の量だけ含有するガラスセ
ラミック層を極めて再現性良くコーティングすることが
でき、更に酸によるエッチング等の処理操作によって容
易に生体適合性複合体を得ることができる。
【0070】更に用いるリン酸カルシウムの性質につい
ても、従来のリン酸カルシウム−ガラス−チタン複合体
のガラスセラミック層の形成及びエッチングによる生体
活性表面の形成に対し用いるリン酸カルシウムの性質に
求められている高い結晶化度を有し、密度の高い緻密な
リン酸カルシウム結晶だけに著しく限定されず、市販の
球状、顆粒状、針状のものでも活用することができると
いう利点がある。ガラスセラミック層コーティングの容
易さとその特性の信頼性が従来法のものに比較して高い
ことを考えると、本発明のインプラントの生体への実際
的応用に対して大いなる寄与が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】カレット微粒子調整のフローチャートである。
【図2】HAとガラスの混合粉末及びその焼成カレット
粉末のX線回折図形である。
【図3】カレット粉末のX線回折図形である。
【図4】カレット粉末のX線回折図形である。
【図5】カレット粉末の走査電子顕微鏡写真である。
【図6】インプラント材料表面の走査電子顕微鏡写真で
ある。
【図7】インプラント材料表面の走査電子顕微鏡写真で
ある。
【図8】インプラント材料のエッチング表面の走査電子
顕微鏡写真である。
【図9】インプラント材料のアノード分極曲線である。
【図10】引き抜き試験法の説明図である。
【符号の説明】
1 インプラント材料 2 成犬大腿骨 3 ワイヤー 4 ベルト

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面にリン酸カルシウムを有
    するガラスセラミック層を、カレット法により金属基材
    上に設けたことを特徴とするインプラント材料。
  2. 【請求項2】 ガラスセラミック層が凹凸のある粗な表
    面を有し、上記リン酸カルシウムが露出していることを
    特徴とする請求項1のインプラント材料。
  3. 【請求項3】 リン酸カルシウムが、表面に向かって含
    有量が連続的に増加する濃度勾配を有してガラスセラミ
    ック層中に分散していることを特徴とする請求項1又は
    2のインプラント材料。
  4. 【請求項4】 リン酸カルシウムがヒドロキシアパタイ
    トを主成分とすることを特徴とする請求項1〜3いずれ
    かのインプラント材料。
  5. 【請求項5】 ガラスセラミック層と金属基材間に中間
    ガラス層を有することを特徴とする請求項1〜4いずれ
    かのインプラント材料。
  6. 【請求項6】 ガラス粉末とリン酸カルシウム粉末を混
    合分散し、この混合分散粉末を加熱することによりガラ
    ス粉末を溶融した後、冷却固化して得られるカレット塊
    を粉砕したリン酸カルシウム分散カレット微粉末を、金
    属基材上にコーティングし、焼成することを特徴とする
    インプラント材料の製法。
  7. 【請求項7】 カレット微粉末を、金属基材上に表面に
    向かって連続的にリン酸カルシウム含有量が多くなるよ
    うに濃度勾配を持たせてコーティングすることを特徴と
    する請求項6のインプラント材料の製法。
  8. 【請求項8】 焼成後、表面のガラスを酸で溶解エッチ
    ングして、凹凸のある粗な表面を形成すると同時にリン
    酸カルシウムを露出させたガラスセラミック層を形成す
    ることを特徴とする請求項6又は7のインプラント材料
    の製法。
  9. 【請求項9】 金属基材上にコーティングによって中間
    ガラス層を形成し、中間ガラス層上にカレット微粉末を
    コーティングすることを特徴とする請求項6〜8いずれ
    かのインプラント材料の製法。
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