JPH10150528A - 走査光学装置 - Google Patents

走査光学装置

Info

Publication number
JPH10150528A
JPH10150528A JP8306865A JP30686596A JPH10150528A JP H10150528 A JPH10150528 A JP H10150528A JP 8306865 A JP8306865 A JP 8306865A JP 30686596 A JP30686596 A JP 30686596A JP H10150528 A JPH10150528 A JP H10150528A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
document
light
light beam
original
scanning optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8306865A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ito
孝治 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP8306865A priority Critical patent/JPH10150528A/ja
Publication of JPH10150528A publication Critical patent/JPH10150528A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿を搬送しながら読み取りを行う走査光学
装置において、先端検知専用のセンサ等を設けることな
く、正確に読み取り開始タイミングを決定することので
きる走査光学装置を提供すること。 【解決手段】 原稿載置板61上の原稿54を搬送ベル
ト62により搬送しながら読み取る装置において、レー
ザスキャナユニット30により、原稿54の到達前の所
定タイミングから読み取り用光束を照射し、受光手段に
より散乱光を検知する。そして、搬送ベルト62の表面
は、原稿54と反射率または吸収率が異なるように設定
し、受光信号の差に基づいて原稿の先端を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ等の光源に
よる原稿の走査を行う走査光学装置の技術分野に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスキャナ装置あるいはコピー装置
の中には、読み取る原稿を搬送手段により原稿載置板か
ら搬送し、当該搬送を継続しながら原稿上の画像情報を
読み取るものがある。
【0003】このような装置では、読み取る原稿が複数
枚の場合でも、原稿を一枚づつセットすることなく、連
続的に自動的に読み取ることができるという利点を有し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の装置によれば、搬送されてくる原稿の先端を、原稿
搬送経路の近傍に配置したセンサ等により検知し、当該
検知結果に基づいて読み取り開始タイミングを決定しな
ければならず、先端検知専用のセンサ等を設ける必要が
あり、コストが上昇するという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、前記問題点を解決し、
原稿を搬送しながら読み取りを行う走査光学装置におい
て、先端検知専用のセンサ等を設けることなく、正確に
読み取り開始タイミングを決定することのできる走査光
学装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の走査光
学装置は、前記課題を解決するために、原稿を載置する
原稿載置板と、該原稿載置板上の原稿を搬送する原稿搬
送手段と、所定の波長の光を照射する光源と、該光源か
らの光束を偏向走査するための偏向器と、該偏向器によ
って偏向走査された光束を集光させて前記原稿に入射さ
せるための集光手段と、前記原稿からの散乱光を受光し
て前記原稿上の画像情報を読み取るための受光手段と、
前記原稿からの散乱光を得るために前記光源の照射を制
御すると共に、前記原稿搬送手段により搬送される原稿
の先端を、前記受光手段の出力の変化に基づいて検知す
る光源制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】請求項1に記載の走査光学装置によれば、
原稿搬送手段により原稿載置板上の原稿が搬送される
と、光源制御手段の制御により、光源から所定の波長の
光束が照射され、当該光束は偏向器により偏向走査さ
れ、集光手段により集光されて原稿の通過位置に入射さ
れる。従って、当該光束の入射位置に原稿が到達してい
ない場合には、原稿以外の他の部材等からの散乱光が受
光手段により受光され、原稿が到達した場合には原稿か
らの散乱光が受光手段により受光される。その結果、受
光手段の出力は、原稿が到達する前と後では変化するこ
とになり、この出力の変化により原稿の先端が検知され
る。そして、光源制御手段は検知した先端位置から所定
の位置に画像の読み取り用光束を照射させ、画像の読み
取りを行う。
【0008】請求項2に記載の走査光学装置は、前記請
求項1に記載の走査光学装置において、前記原稿の前記
光束の入射面とは反対側の面に対向する領域であって、
前記先端の検知のための光束が到達する背景領域には、
前記原稿との間で前記光束に対する吸収率または反射率
に差を有する部材が配置されていることを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の走査光学装置によれば、
上述のように原稿の搬送に伴って、読み取り用光束の照
射が行われると、原稿の到達前においては、当該読み取
り用光束は、前記原稿の光束の入射面とは反対側の面に
対向する領域であって、前記先端の検知のための光束が
到達する背景領域に入射される。そして、この背景領域
には、前記原稿との間で前記光束に対する吸収率または
反射率に差を有する部材が配置されているため、この背
景領域に原稿が到達する前後において受光手段の出力が
顕著に変化することになり、正確な検知が行われる。
【0010】請求項3に記載の走査光学装置は、前記請
求項1または請求項2に記載の走査光学装置において、
前記原稿の前記光束の入射面とは反対側の面に対向する
領域であって、前記先端の検知のための光束が到達する
背景領域には、前記光束に対する光学的特性に差を有す
る領域が所定の間隔で現れるチャート部が配置されてい
ることを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の走査光学装置によれば、
上述のように原稿の搬送に伴って、読み取り用光束の照
射が行われると、原稿の到達前においては、当該読み取
り用光束は、前記原稿の光束の入射面とは反対側の面に
対向する領域であって、前記先端の検知のための光束が
到達する背景領域に入射される。そして、この背景領域
には、前記光束に対する光学的特性に差を有する領域が
所定の間隔で現れるチャート部が配置されているため、
この背景領域に原稿が到達する前後において受光手段の
出力が顕著に変化することになり、正確な検知が行われ
る。
【0012】請求項4に記載の走査光学装置は、前記請
求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走査光学装置に
おいて、前記原稿における前記光束の入射面とは反対側
の面に対向する領域であって、前記先端の検知のための
光束が到達する背景領域は、前記光束を前記受光手段に
反射せしめる反射面として形成されていることを特徴と
する。
【0013】請求項4に記載の走査光学装置によれば、
上述のように原稿の搬送に伴って、読み取り用光束の照
射が行われると、原稿の到達前においては、当該読み取
り用光束は、前記原稿の光束の入射面とは反対側の面に
対向する領域であって、前記先端の検知のための光束が
到達する背景領域に入射される。そして、この背景領域
は、前記光束を前記受光手段に反射せしめる反射面とし
て形成されているため、この背景領域に原稿が到達する
前後において受光手段の出力が顕著に変化することにな
り、正確な検知が行われる。
【0014】請求項5に記載の走査光学装置は、前記請
求項2乃至請求項4のいずれかに記載の走査光学装置に
おいて、前記光源制御手段は、前記原稿の先端検知時に
おいては、前記背景領域にのみ前記光束を入射させるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項5に記載の走査光学装置によれば、
上述のように原稿の搬送に伴って、読み取り用光束の照
射が行われるが、前記光源制御手段は、前記原稿の先端
検知時においては、前記背景領域にのみ前記光束を入射
させるので、この背景領域に原稿が到達する前後におい
て受光手段の出力が顕著に変化することになり、正確な
検知が行われる。
【0016】請求項6に記載の走査光学装置は、前記請
求項1乃至請求項5のいずれかに記載の走査光学装置に
おいて、前記光源制御手段は、前記受光手段の出力の変
化に基づいて前記原稿搬送手段により搬送される原稿の
後端を検知することを特徴とする。
【0017】請求項6に記載の走査光学装置によれば、
原稿は原稿搬送手段により搬送されながら読み取られる
が、全領域の読み取りが終了し、読み取り用光束の入射
位置を原稿の後端が通過すると、通過の前後において受
光手段の出力が変化することになり、原稿後端の検知が
行われる。従って、読み取りの終了を正確に検知して、
次の原稿が搬送されるまでの期間が有効に確保される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面の図1乃至図5に基づいて説明する。図1におい
て、本発明の実施の一形態である複写装置としてのレー
ザコピー装置1は、本体ケース2と、画像形成のための
記録媒体の一例としての用紙Pを給紙するフィーダユニ
ット10と、画像形成のための帯電、露光、現像、転写
等の工程が順次行われる感光体の一例としての感光体ド
ラム20と、原稿画像を走査して読み取ると共に、感光
体ドラム20上に静電潜像を形成するための走査光学装
置の一例としてのレーザスキャナユニット30と、感光
体ドラム20上に形成された静電潜像を可視像化するた
めの現像装置25と、原稿を搬送する機構を備えたAD
F60と、感光体ドラム20から用紙Pに転写された転
写画像を用紙Pに定着させるための定着ユニット70
と、画像が定着された用紙Pを搬送路PPに沿って排出
するための排紙トレイ76とを備えて構成されている。
【0019】次に、前記レーザコピー装置1を構成する
各構成要素について夫々詳細に説明する。図1におい
て、フィーダユニット10は、本体ケース2の下部に配
置されており、用紙Pと略同様の幅寸法を有し本体ケー
ス2に対して着脱自在に設けられた給紙カセット11
と、用紙Pを給送する給紙ローラ対12とを備えてい
る。給紙カセット11の底部には、用紙Pを上方向に付
勢する図示しない用紙押圧板が備えられており、用紙P
の先端は図1の奥行方向に延びる給紙ローラ対12に対
して該用紙押圧板の作用により当接するようになってい
る。該給紙ローラ対12は、回転自在に枢支されてお
り、該給紙ローラ対12は、駆動系(図示せず)によ
り、所定の給紙タイミングで回転駆動される。従って、
用紙Pは上側から1枚ずつ給紙されるように構成されて
いる。なお、用紙Pの重送を防止するために、給紙ロー
ラ対12の下側に圧縮バネにより給紙ローラ対12に弾
性付勢させた分離部材を備えるようにしても良い。
【0020】また、給紙ローラ対12よりも用紙搬送方
向前方には、搬送ガイド13と搬送ローラ対14が設け
られており、給紙カセット11から供給される用紙Pを
後述する感光体ドラム20側へ搬送するようになってい
る。更に、搬送ローラ対14と感光体ドラム20の間に
は、後述する転写タイミングと用紙搬送タイミングの同
期を取るためのレジストローラ対15が設けられてい
る。
【0021】次に、感光体の一例としての感光体ドラム
20は、例えば、正帯電性のポリカーボネイトを主成分
とする有機感光体からなる。より具体的には、感光体ド
ラム20は、例えば、円筒状でアルミニウム製の円筒ス
リーブを本体として、その外周部に、ポリカーボネート
に光導電性樹脂を分散させた所定厚さ(例えば、約20
μm)の光導電層を形成した中空状のドラムから構成さ
れており、円筒スリーブを接地した状態で、本体ケース
2に回転自在に枢支されている。即ち、感光体ドラム2
0上に形成されたプラス極性(正帯電)の静電潜像に対
して、プラス極性に帯電したトナーを反転現像方式で現
像するように構成されている。なお、感光体ドラム20
は、図示しない駆動手段により、側面視で時計回りに回
転駆動されるように構成されている。
【0022】この感光体ドラム20の周囲には、図1に
矢印で示す回転方向に沿って、潜像形成帯電器19、現
像装置25、転写帯電器27、分離帯電器28、及びク
リーニング装置29が備えられている。
【0023】潜像形成用帯電器19は、例えば、タング
ステンなどからなる帯電用ワイヤからコロナ放電を発生
させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器から構成され
ている。本実施の形態では、クリーナーレス方式を採る
が、帯電器19は感光体ドラム20に対して非接触に対
向配置されており、感光体ドラム20上の残留トナーが
帯電器19に付着しないように構成されている。
【0024】現像装置25は、トナーを収容するトナー
ボックス21と現像ローラ22とを備えている。トナー
ボックス21は、電気絶縁性を有する正帯電性のトナー
を収容し、トナーボックス21に形成されたトナー供給
口を介して前記現像ローラ22にトナーを供給するよう
になっている。また、トナーボックス21の上方には、
トナーホッパー23が設けられており、トナーホッパー
23内のトナーを供給ローラ24によりトナーボックス
21内に供給するようになっている。そして、供給され
たトナーはトナーボックス21内において撹拌ローラ2
6により撹拌され、現像ローラ22に供給される。
【0025】現像ローラ22は、感光体ドラム20と接
触することにより、現像位置においてニップ部を構成
し、更に、シリコンゴムやウレタンゴムなどからなる導
電性のリジッドなローラである。本実施形態では例え
ば、正帯電性のトナー及び正帯電性のポリカーボネイト
を主成分とする有機感光体層を有する感光体ドラム20
を用いているので、ウレタンゴムが現像ローラ22の材
料とされる。
【0026】また、現像ローラ22には、現像用の電圧
を供給するための電源(図示せず)が接続されており、
この現像用の電圧を現像ローラ22の動作時に供給する
ようにコントローラ(図示せず)により制御される。
【0027】本実施形態におけるトナーは、正帯電性の
ものであり、例えば、粉砕トナーまたは真球形状に近い
スチレンアクリルなどからなる重合トナーからなる非磁
性一成分トナーであり、素トナーと素トナーに添加され
た外添剤(流動性付与剤)としてのシリカとを含んで構
成されている。この結果、トナーの大部分は、撹拌ロー
ラ26による撹拌、及び現像ローラ22あるいは感光体
ドラム20等により擦られてプラス(正)極性に帯電す
る。そして、微量ながら、トナーは、マイナス(負)極
性に帯電して逆極性トナーとなる。
【0028】前記現像ローラ22と感光体ドラム20と
の当接部よりも、該感光体ドラム20の移動方向下流側
であって、感光体ドラム20の下方には、転写帯電器2
7が設けられている。転写帯電器27は、感光体ドラム
20の下方にて感光体ドラム20に対向するように設け
られており、前記潜像形成用帯電器19と同様に、例え
ばタングステンなどからなる帯電用ワイヤからコロナ放
電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電器であ
る。
【0029】また、該転写帯電器27の側方には、転写
後の用紙Pを感光体ドラム20から分離させるため分離
帯電器28が設けられている。該分離帯電器28も転写
帯電器27と同様にタングステンなどからなる帯電用ワ
イヤからコロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロ
ン型の帯電器である。
【0030】更に、該分離帯電器28よりも感光体ドラ
ム20の回転方向下流側には、クリーニング装置29が
備えられている。該クリーニング装置29は、感光体ド
ラム20に当接するように設けられたクリーニングブレ
ード29aと、該クリーニングブレード29aにより掻
き取られた廃トナーを収容するための廃トナーケース2
9bを有している。
【0031】なお、該クリーニング装置29の近傍に
は、図示しない除電ランプが備えられており、転写後に
感光体ドラム20に残留する電荷をLED等により光を
照射して除去(除電)する。これにより、残留する電荷
が次回の静電潜像に影響を与え、最終的に用紙Pに形成
された画像に現われる事態を防ぐことができる。
【0032】また、前記転写帯電器27及び分離帯電器
28と感光体ドラム20の対向部よりも、用紙Pの搬送
方向下流側には、定着ユニット70が設けられている。
定着ユニット70は、周知のハロゲンランプを内蔵した
加熱用ローラ71と押圧ローラ72とからなり、用紙P
の上面に転写されたトナー画像を加熱しつつ押圧するこ
とにより用紙Pに定着するようになっている。
【0033】更に、前記定着ユニット70よりも用紙P
の搬送方向下流側には、用紙搬送用の一対の搬送ローラ
75と、排紙トレイ76とが設けられており、定着ユニ
ット70から排出される用紙Pをコピー装置外部へ案内
して載置させるようになっている。
【0034】そして、上述した感光体ドラム20等の各
装置の上方には、レーザスキャナユニット30が配設さ
れている。レーザスキャナユニット30は、図4に示す
ように、スキャナフレーム31内に、画像記録のために
用いられる光源である半導体レーザ33と、半導体レー
ザ33より放射される光束を略平行とするコリメートレ
ンズ34と、平行となった光束のスポット径を所定の大
きさに絞るための絞り35とを一体としたレーザユニッ
ト32が取り付けられている。また、半導体レーザ33
より放射される光束の光路上には、一方向のみ収束する
効果を持つ円筒レンズ36が設けられている。この円筒
レンズ36の焦点位置には、偏向器としての正六角形状
のポリゴンミラー37が正六角形の中心を軸として一定
速度にて回転可能となるように設けられており、その反
射面にて反射された光束は主走査方向に等角速度にて走
査される。
【0035】ポリゴンミラー37にて反射された光束の
光路上には、光束を前記感光体ドラム20に集光する集
光手段としての集光レンズ40が設けられている。集光
レンズ40は2枚のレンズから成り、偏向走査された光
束を感光体ドラム20上に微小スポットで照射するよう
集光すると共に、ポリゴンミラー37により一定角速度
で偏向走査される光束を感光体ドラム20上で線速度一
定の直線走査に変換するfθ特定を有している。
【0036】一方、スキャナフレーム31の別の部位に
は、画像読み取りのために用いられる光源としての半導
体レーザ42と、半導体レーザ42より放射される光束
を略平行とするコリメートレンズ43と、平行となった
光束のスポット径を所定の大きさに絞るための絞り44
とを一定としたレーザユニット41が取り付けられてい
る。そして、この読み取り用の半導体レーザ42により
放射される光束と、前記記録用の半導体レーザ33によ
り放射される光束とが交差する点には、光路合成手段と
してのダイクロイックミラー45が配置されている。
【0037】このダイクロイックミラー45は、半導体
レーザ33が有する波長の光束を透過すると共に、半導
体レーザ42が有する波長の光束を反射するという特性
を持っている。そして、この形態においては、半導体レ
ーザ33による光束と半導体レーザ42による光束と
は、90゜の角度を有しているので、半導体レーザ42
による光束をダイクロイックミラー45に対して45゜
の入射角で入射させることにより、ダイクロイックミラ
ー45を介した後の両レーザの光束は合成されて、同じ
光路を進行する。
【0038】また、集光レンズ40と感光体ドラム20
との間には、図4及び図5に示すように、上述したダイ
クロイックミラー45と略同じ特性を有する光路分離手
段としてのダイクロイックミラー46と、このダイクロ
イックミラー46を透過した半導体レーザ33より放射
された光束を感光体ドラム20の方向(図1におけるレ
ーザスキャナユニット30の下方)へ反射して、光束を
感光体ドラム20へ導くための反射ミラー47が設けら
れている。
【0039】また、スキャナフレーム31内の感光体ド
ラム20への照射範囲外に相当する位置には、半導体レ
ーザ33より放射される記録用の光束を反射するBDミ
ラー51と、そのBDミラー51で反射された光束を検
出して水平同期信号とするためのBDセンサ52とが設
けられている。
【0040】更に、図1及び図4に示すように、レーザ
スキャナユニット30の上方には、画像の記録されてい
る原稿54を載置するガラスからなる原稿台55が設け
られている。そして、原稿台55を挟んで原稿54と相
対する位置には、原稿54により散乱反射された光束を
検出するための光検出用レンズ38及び周知の光電変換
素子であるフォトダイオードからなる受光手段としての
光検出器39が、光束の走査方向と平行な方向に夫々3
個ずつ等間隔にて配設されている(図6参照)。なお、
この光検出器39は、3個に限定されるものではなく、
更に多数(例えば7個)とすることもできる。こうして
いけば、光検出器39の感度のムラを低減することがで
きる。
【0041】また、原稿台55は、後述するように上下
方向に移動自在に設けられているため、原稿台55の位
置、つまり原稿54の載置面は、集光レンズ40の焦点
位置に一致するようになると共に、感光体ドラム20の
位置と光学的に共役な位置となる。従って、感光体ドラ
ム20上を走査する光束のスポット径と原稿54上を走
査するスポット径とが等しくなり、原稿記録時の精度と
画像読み取り時との精度が等しくなる。その結果、原稿
54上の画像を忠実に感光体ドラム20上へ再現するこ
とができる。つまり、原稿54に照射される光束は、半
導体レーザ42より放射されてダイクロイックミラー4
6にて反射された光束であり、半導体レーザ33より放
射された光束と半導体レーザ42より発せられた光束
は、ダイクロイックミラー45にて合成されて同一の光
路を進行し、ダイクロイックミラー46にて分離され
て、半導体レーザ33より放射された光束のみが感光体
ドラム20を照射し、半導体レーザ42より放射された
光束のみが原稿54を照射するのである。
【0042】次に、本実施形態のレーザコピー装置1の
最上部に位置するADF(Auto Document Feeder)60
について説明する。ADF60は、原稿54を載置する
原稿載置板61と、原稿載置板61上の原稿54を搬送
する原稿搬送手段としての搬送ベルト62と、読み取り
の終わった原稿を載置するための原稿トレイ63を備え
ている。
【0043】原稿載置板61上には、複数枚の原稿54
が載置可能となっており、原稿54は、読み取り面を上
方にして、水平状態で該原稿載置板61上に載置され
る。該原稿載置板61の前方(図1において左側)に
は、原稿54を搬送ベルト62に供給するための供給ロ
ーラ対64が設けられており、原稿載置板61上の原稿
54を一枚ずつ搬送ベルト62へと供給する。
【0044】搬送ベルト62は、図示しない駆動手段に
より駆動される二つのプーリー65間に張設され、プー
リー65が回転することにより、側面視で反時計回りに
無端移動するようになっている。また、プーリー65と
対向する位置には、従動ローラ66が搬送ベルト62を
介して該プーリー65に圧接するように設けられてお
り、前記供給ローラ対64により供給される原稿載置板
61上の原稿54は、搬送ベルト62を介して形成され
る従動ローラ66とプーリー65との圧接部に到達する
と、搬送ベルト62の移動に伴って搬送され、ガラス等
で形成された原稿台55の原稿載置面上を移動して、画
像の読み取りに供されることになる。その後、原稿54
は、もう一方のプーリー65と従動ローラ66との間に
搬送ベルト62を介して形成される圧接部に到達し、搬
送ベルト62の移動により、搬送ガイド67に案内され
排出ローラ対68へと搬送される。そして、該排出ロー
ラ対68の回転により、原稿トレイ63に排出される。
【0045】このように、本実施形態においては、原稿
54は搬送ベルト62により搬送されながら読み取られ
るため、読み取り開始のタイミングを原稿54の搬送タ
イミングに合わせて決定する必要がある。
【0046】そこで、本実施形態では、原稿54の搬送
が開始される所定のタイミングから、レーザスキャナユ
ニット30により搬送ベルト62表面を走査し、その散
乱光を光検出器39で検出することとし、搬送ベルト6
2表面と原稿54との反射率または吸収率の違いによる
受光信号の差により、原稿54の先端を検知し、読み取
り開始タイミングを決定するようにした。
【0047】具体的には、搬送ベルト62の表面を紙よ
りも反射率または吸収率の良い色に着色し、レーザ照射
方向から搬送ベルト62を見た図2に示すように、原稿
54が搬送されて来る前から搬送ベルト62表面をレー
ザ走査する。この時の受光信号は、図3(A)に示すよ
うに搬送ベルト62の表面をレーザが照射している間だ
けレベルが高くなる。そして、この走査位置に、従動ロ
ーラ66と搬送ベルト62の圧接部を通って原稿54が
搬送され、上述のようなレーザ走査が行われると、図3
(B)に示すように原稿54の先端をレーザが照射して
い間は、出力レベルが若干低くなる。そこで、図8に示
すタイミング制御回路82にて図3(A),(B)に示
すような受光信号の出力レベルの差を検知することによ
り、原稿54の先端を検知し、その先端検知のタイミン
グから所定時間経過後に画像の読み取りを開始するよう
にした。
【0048】次に、以上のように構成されたレーザコピ
ー装置1の動作について、図1乃至図8を用いて説明す
る。特に、原稿の先端検知処理については、図7のフロ
ーチャートを用いて説明する。
【0049】まず、ADF60の原稿載置板61に、原
稿54が載置され、本体ケース2の上面に設けられた図
示しない操作部にて、コピースタートキーが押下される
と、供給ローラ対64が回転駆動され、原稿54は原稿
載置板61から搬送ベルト62と従動ローラ66との圧
接部へと供給される。また、供給ローラ対64の回転開
始と合わせて搬送ベルト62のプーリーも回転駆動さ
れ、搬送ベルト62は無端移動を開始する。従って、上
述のように供給される原稿54が、前記圧接部に到達す
ると、原稿54は当該圧接部に挟持されながら搬送さ
れ、搬送ベルト62の移動に伴って、原稿台55に読み
取り面全体を対向させるように搬送される。
【0050】一方、前記スタートキーの押下または供給
ローラ64の回転開始に同期して、レーザスキャナユニ
ット30による読み取り光束の照射が行われる(図7に
おいてステップS1)。つまり、BD信号から一定時間
後に、画像読み取り用の光源である半導体レーザ42か
ら読み取り用の光束が指向性を持って放射され、コリメ
ートレンズ43を通り略平行光となり、絞り44によっ
て所望の大きさの光束となり、ダイクロイックミラー4
5に入射する。その後、読み取り用光束は、記録用光束
と同様にポリゴンミラー37で反射偏向されダイクロイ
ックミラー46に入射し、ダイクロイックミラー46に
て反射されて原稿台55を介して搬送ベルト62の表面
に向かって照射される。そして、ポリゴンミラー37が
回転するのに伴って光束は搬送ベルト62を一次元的に
走査する。
【0051】このように読み取り用光束による走査を開
始した直後においては、この走査位置に原稿54が到達
していないため、受光信号は図3(A)に示すように、
搬送ベルト62からの散乱光のレベルを示すものとな
る。本実施形態では、この出力レベルをA/Dコンバー
タで変換後、メモリに保持されたデータと比較する。動
作開始時点においては、当該データとして低いレベルに
相当するデータがメモリ格納されており、比較の結果、
変化無しとなる(図7においてステップS2;No)。
この状態は、原稿54が走査位置に到達するまで続くの
で、A/Dコンバータで変換した新たなデータをメモリ
に格納した後、上述のような走査と受光信号の判定とを
所定回数繰り返す(図7においてステップS3)。ここ
で、所定回数繰り返しても、受光信号に変化が生じない
場合には(図7においてステップS3;Yes)、原稿
詰まり等のエラーが発生したと判断してエラー処理へと
移行する(図7においてステップS4)。
【0052】しかしながら、前記走査位置に原稿54が
到達すると、原稿54の反射率または吸収率と、搬送ベ
ルト62表面の反射率または吸収率が異なるため、受光
信号は、図3(B)に示すように原稿54を走査する間
だけ出力レベルが低くなる。従って、この出力レベルを
A/Dコンバータで変換後、保持された前回のデータと
比較すると、受光信号の出力レベルに差が生じたことを
検知でき(図7においてステップS2;Yes)、図8
に示すタイミング制御回路82は、原稿54の先端が走
査位置に到達したと判断し、この検知した先端位置から
所定距離だけ離れた位置から画像の読み取りを開始する
べく駆動回路81を制御する(図7においてステップS
5)。この所定距離は、搬送ベルト62の移動速度によ
り決定される。なお、原稿の先端検知のための読み取り
光束の走査は、主走査方向に対して一様に行う必要はな
く、例えば4カ所程度行うようにすれば良い。また、本
実施形態においては、保持されたデータとの比較を所定
回数行うようにしたが、本発明はこれに限られるもので
はなく、時間によって制限するようにしても良い。
【0053】以上のようにして先端検知が終了し、前記
駆動回路81が制御されると、画像読み取り用の光源で
ある半導体レーザ42から指向性を有する読み取り用の
光束が放射され、コリメートレンズ43を通り略平行光
となり、絞り44によって所望の大きさの光束となり、
ダイクロイックミラー45に入射する。ダイクロイック
ミラー45は、この読み取り用の光束を反射して、上述
した半導体レーザ33より放射された記録用の光束と同
一の光路に合成している。その後、読み取り用光束は、
記録用光束と同様にポリゴンミラー37で反射偏向され
ダイクロイックミラー46に入射し、ダイクロイックミ
ラー46にて反射されて原稿台55を介して原稿54に
向かって照射される。そして、ポリゴンミラー37が回
転するのに伴って光束は原稿54を一次元的に走査す
る。
【0054】更に、原稿54は、搬送ベルト62により
所定のタイミングで搬送されるため、読み取り用光束は
原稿54をラスタ走査して二次元的に照射することにな
る。原稿54に照射された光束は、原稿54により散乱
反射され、光検出用レンズ38で光検出器39に集光さ
れている。ここで、原稿54に形成されている画像がイ
ンクや染料で書かれている場合、人間の目には黒色とし
て認識されるものの、赤外光を照射したときには、画像
の部分も反射されて白色として検出されることがある
る。つまり、原稿54は、可視光により読み取られるこ
とが望ましく、従って、読み取り用光源である半導体レ
ーザ42の波長は400nm〜700nmであることが
要求される。一方、記録用光源である半導体レーザ33
は可視光である必要はなく、一般的な感光体ドラム20
の分光感度とコストの点を鑑みて近赤外光である780
nmの波長を用いるのが良い。
【0055】図6は、走査方向と平行な方向に配設され
た光検出用レンズ38及び光検出器39の位置関係を示
す平面図である。夫々3個の光検出用レンズ38と光検
出器39とが、原稿54の画像読み取り幅を等分割する
よう配置されている。また、原稿54と光検出器39と
は、光検出用レンズ38に対して互いに光学的に共役な
関係にある。そして、光検出器39の大きさに応じて光
検出用レンズ38の結像倍率が決められており、例えば
A4サイズの原稿の短手方向幅(210mm)を走査し
て、原稿54からの反射光束を3個の光検出器39で検
出する場合、1個の光検出器39が検出する幅は70m
mとなるので、1個の光検出器39の幅を5mmとすれ
ば、結像倍率は1/14であれば良い。このように配置
された各光検出器39の信号は加算されており、原稿5
4の画像に応じて反射する光量が変化した光束を検出す
ることで、時系列信号として原稿54の二次元画像を読
み取ることができる。加算する理由は、光ビームの原稿
上の照射位置がフォトダイオードの正面にある時は、そ
のフォトダイオードが受光する反射光量が一番大きく、
照射位置がフォトダイオードの正面から離れるに従っ
て、反射光量が小さくなっていくからである。例えば、
照射位置がフォトダイオードAの正面にある時は、フォ
トダイオードAが受光する光量が一番大きく、照射位置
がフォトダイオードAとフォトダイオードBとの中間位
置にある時は、フォトダイオードAが受光する光量は正
面の時よりも小さく、且つ、フォトダイオードBが受光
する光量とほぼ同一であるので、両方のダイオードの受
光光量を合計してやれば、照射位置が主走査方向に移動
しても受光光量の変化は少なくなり、読み取り精度が主
走査領域全般にわたって均一になるからである。従っ
て、CCD等のラインセンサを使用するよりも極めて安
価にできるのである。
【0056】また、搬送ベルト62により搬送される原
稿54も、搬送ガイド67及び排出ローラ68により原
稿トレイ63上に排出される。本実施形態においては、
このように読み取った画像に応じた画像信号を、記録用
半導体レーザ33の変調信号として用いるため、図8に
示すように、光検出器39からの出力信号を、直接変調
回路80に入力させている。図8は、原稿の読み取り動
作とその画像の感光体ドラム20への記録動作とを説明
するためのブロック図である。
【0057】読み取り用半導体レーザ42は駆動回路8
1によりCW点灯されているが、1走査毎に走査する画
像領域を整合して読み取るためには、読み取り開始位置
を揃える必要がある。記録用半導体レーザ33を駆動し
て感光体ドラム20を走査する際にも、全く同様に記録
開始位置を揃えるための制御が必要である。通常、これ
らの制御を行うためには、BDセンサ52を用いてタイ
ミング制御している。つまり、読み取り動作及び記録動
作のタイミング制御は、BDセンサ52から得られた信
号を光源制御手段としてのタイミング制御回路82に入
力して、駆動回路81と変調回路80の信号発生タイミ
ングを揃えることで実現できる。
【0058】具体的には、図4に示すように、ポリゴン
ミラー37の回転に従って、偏向走査される光束の内、
一点鎖線で示した画像領域以前の二点鎖線で示した光束
をBDミラー51で反射させてBDセンサ52に入射さ
せてBD信号を得ることで、1走査毎の画像開始位置を
検出するものである。
【0059】以上のようにして変調回路80より変調さ
れた信号に応じて半導体レーザ33より指向性を持って
放射された光束は、コリメートレンズ34を通り略平行
光となる。絞り35により所望の大きさに絞られた光束
は、ダイクロイックミラー45を透過した後、一方向の
み収束効果を持つ円筒レンズ36を通過して偏向器であ
るポリゴンミラー37に線像となって入射する。更に光
束は、ポリゴンミラー37によって集光レンズ40に向
けて反射偏向され、ダイクロイックミラー46を透過し
た後、反射ミラー47によって図1及び図5における下
方に反射されて感光体ドラム20の表面を照射する。そ
して、照射された光束は、中心を軸として回転する感光
体ドラム20を露光する。
【0060】図9は、読み取り用半導体レーザ42と記
録用半導体レーザ33との動作タイミングを示したタイ
ミングチャートである。記録用半導体レーザ33は、B
Dセンサ52に光束が入射するのに先だって時刻Tp
おいて点灯される。その際、読み取り用半導体レーザ4
2は、タイミングの精度を高めるために消灯されてい
る。ポリゴンミラー37の回転に伴って、記録用半導体
レーザ33による光束がBDセンサ52に入射してBD
信号が検出されると、1走査の基準時刻T0 が設定され
て一旦記録用半導体レーザ33は消灯されるが、消灯
後、一定時間経過した時刻Trsにおいて読み取り用半導
体レーザ42が点灯され、同様に一定時間経過した時刻
s で記録用半導体レーザ33が光検出器39にて検出
された画像信号に応じて変調駆動される。ここで、時刻
rsとTs との関係は、光検出器39で得られた読み取
り信号を変調回路80に入力して記録用半導体レーザ3
3を変調するまでのディレイを含めた時間である。その
後画像領域(例えばA4短手方向幅である210mm)
の走査に応じた時刻Tre及びTe において、読み取り用
半導体レーザ42は消灯される。そして、走査の度にこ
の動作が繰り返されるのである。
【0061】また、上述のような記録用半導体レーザの
照射に先立って、回転駆動される感光体ドラム20の表
面は除電ランプ21により残留電荷が一掃され、その後
感光体ドラム20の表面は、正帯電用の帯電器22によ
り、所定の電位に均一に帯電される。そして、この状態
で、上述のように照射されるレーザ光は、感光体ドラム
20上に到達し、感光体ドラム20上に静電潜像が形成
される。
【0062】一方、現像装置25内のトナーの大部分の
粒子は、現像ローラ22との摺擦により、また層厚規制
ブレート(図示せず)の現像ローラ22への押圧摩擦等
により、プラス極性に帯電され、このプラス極性に帯電
したトナーが、現像ローラ22及び感光体ドラム20に
より擦られて帯電されると共に、レーザ光により感光体
ドラム20上に現像ローラ22と所定の電位差を有する
ように形成された静電潜像に付着して、現像が行われ
る。
【0063】そして、このような現像工程とタイミング
を合わせて用紙Pが給紙され、トナーで現像された静電
潜像のトナー画像は、給紙された用紙P上に転写帯電器
27により転写された後、定着ユニット70で定着処理
されて排紙トレイ76に排出される。
【0064】なお、転写後の感光体ドラム20の表面に
残っているトナーあるいは紙紛等は、クリーニング装置
29のクリーニングブレード29aにより掻き取られ、
廃トナーケース29bに収容される。これにより、感光
体ドラム20の表面はクリーニングされ、次の潜像形成
動作に共される。
【0065】以上のようにして、一枚の原稿に対する画
像の読み取りと記録が終了するが、ADF60の原稿載
置板61上に更に原稿54が載置されている場合には、
続けて上述のような原稿の読み取りと記録が繰り返さ
れ、複数枚の複写動作が行われることになる。
【0066】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、原稿を搬送手段により搬送する形態の装置において
も、原稿の先端検知専用のセンサを設けることなく、画
像読み取り用のレーザスキャナユニット30を用いるこ
とにより、原稿の先端を正確に検知することができる。
その結果、原稿の画像領域を正確に読み取ることができ
る。
【0067】更に、本実施形態においては、読み取り用
光束の原稿上のスポット径と感光体ドラム上のスポット
径とが等しいため、高精度の読み取りと記録を行うこと
ができ、かつ、当該読み取りと記録を同時に行うために
高速の複写動作が可能となる。
【0068】また、図8に示すメモリ83に記憶させた
データと、読み取りデータとを重ね合わせることによ
り、拡大・縮小した画像をデジタル処理することも可能
であり、例えばスーパーインポーズ処理等を行うことが
可能である。また、本実施形態に用いた記録用光束と読
み取り用光束とを合成するためのダイクロイックミラー
45並びに分離するためのダイクロイックミラー46
は、各光束の波長の違いによって反射或いは透過する特
性を持った光学素子である。図12はその分光反射特性
を表す特性図であり、横軸が波長で縦軸が反射率であ
る。
【0069】読み取り用光源である半導体レーザ32が
放射する光束の波長をλ1、記録用光源である半導体レ
ーザ33が放射する光束の波長をλ1よりも長いλ2と
すると、ダイクロイックミラー45,46は共に反射率
が波長λ1に対してはR1であり、波長λ2に対して
は、R1よりも小さいR2である。ダイクロイックミラ
ーの波長分離特性を表す指標として消光比を用いると、
この場合R1/R2が消光比となる。例えば画像の記録
と画像の読み取りを同時に実施する場合、ダイクロイッ
クミラー46で光路を分離する効率が低いと、読み取り
用光束が迷光となって感光体ドラム20にバイアス光と
して作用し、印字画像に地汚れとして悪影響を及ぼした
り、原稿54に記録用の半導体レーザ33を変調する信
号に応じた光束が照射されて、光検出器39にノイズと
して入射し、読み取った画像データにノイズが混入する
といった悪影響を及ぼす。
【0070】そこで、例えば、画像の読み取り用に原稿
54を照射する光量を1mWととし、記録用に感光体ド
ラム20に照射する光量を100μWとすると、記録時
の光量がON・OFFするときの比率である変調度は1
00倍程度を必要とするため、感光体ドラム20にバイ
アスとして許容される光量は1μWであり、ダイクロイ
ックミラー46の消光比は少なくとも1/1000が望
ましい。
【0071】合成手段としてのダイクロイックミラー4
5は、光源からの効率を定めるものであり、前記分離手
段としてのダイクロイックミラー46程の消光比は必要
ではない。もちろん、効率を高くするための消光比の等
しい同一部品を流用することも考えられるが、コストの
点から言えば、ダイクロイックミラー45では、ダイク
ロイックミラー面として誘電体多層膜を使用するよりは
金属単層膜であるハーフミラー面とした方が有利であ
る。
【0072】また、ダイクロイックミラー45,46
に、同一のダイクロイックミラーを流用すれば、当然ダ
イクロイックミラー45で反射される波長はダイクロイ
ックミラー46でも反射されることになるため、記録と
読み取りとの光路の合成及び分離のために、二つの光源
としての半導体レーザ33,42及び原稿台56と感光
体ドラム20の配置を決定する際には、画像の読み取り
に使用する光束をダイクロイックミラー45で反射させ
るように設定した場合は、ダイクロイックミラー46で
もその読み取りに使用する光束を反射させるように設定
するものである。
【0073】また、読み取り用半導体レーザ42は1走
査毎に画像領域のみ点灯するように制御され、読み取り
用半導体レーザ42から射出された光束がBDセンサ5
2に入射しないようになっている。従って、光路分離に
ダイクロイックミラー46を用いることでBD信号の精
度が保つことができる場合は、常に点灯しても構わな
い。また、信号処理時間がかかる等の原因により、原稿
54より読み取った画像を同一の走査内で感光体ドラム
20に記録することが困難な場合、1ライン分の読み取
り信号に相当する画像データを一旦ラインメモリに蓄積
して次の走査で記録用半導体レーザ33に変調信号とし
て出力することも考えられる。
【0074】更に、原稿1ページ分の画素データをフレ
ームメモリに蓄積することで処理時間に余裕ができるの
で、次の原稿54の画像を読み取る時には、フレームメ
モリに蓄積されている画像データに基づく記録動作を同
時に行うことができ、多量の原稿を複写する際にも時間
が2倍かかることはなく、略リアルタイムの複写を実現
できる。
【0075】また、上述した実施の形態にて記載の通
り、原稿54は可視光にて読み取られることが望ましい
ため、読み取り用半導体レーザ42の波長は400nm
〜700nmであることが条件となるが、読み取りに用
いる波長を含んだ色で書かれた原稿54は原理的に読み
取り不能となるため、出来るだけ短い波長の光で読み取
ることが望ましい。しかし、現状では、600nm以下
で発振する半導体レーザは実用的ではない。そのため、
例えば半導体レーザやYAG等の固体レーザ光源にSH
G等の非線形光学素子を用いて波長を短くすることによ
り、現実的な短波長のレーザを実現することができる。
【0076】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図11乃至図13に基づいて説明する。な
お、第1の実施形態との共通箇所には同一符号を付して
説明を省略する。
【0077】本実施形態は、図11に示すように、コピ
ー機能だけでなく、プリンタ機能及びファクシミリ機能
を併せ持つ多機能周辺装置80に本発明を適用したもの
である。
【0078】本実施形態の多機能周辺装置80は、図1
1に示すように、原稿搬送方向と略平行な面を持つ原稿
載置板81が設けられ、該原稿載置板81上に原稿54
が載置される。該原稿載置板81の前方には、分離体8
2及び原稿搬送手段としての第1搬送ローラ83が設け
られており、該分離体82及び第1搬送ローラ83によ
り一枚ずつ分離されて、もう一方の原稿搬送手段として
の第2搬送ローラ対84へと搬送され、更には排出ロー
ラ85を経てトレイ86上に排出される。
【0079】そして、前記分離体82及び第1搬送ロー
ラ83と第2搬送ローラ87との間の位置には、原稿5
4の読み取り面とは反対側の面に対向するように、原稿
押さえ部材87が設けられており、当該原稿押さえ部材
87の表面にレーザスキャナユニット30からの読み取
り用光束の照射が行われるようになっている。なお、図
11において、図1との共通箇所については同一符号を
付して説明を省略する。
【0080】本実施形態においては、原稿押さえ部材8
7の表面は、黒色に着色されており、図12のように原
稿54の到達前においては、受光信号は図13のように
低いレベルの出力となる。しかし、原稿54が原稿押さ
え部材87を覆う位置に到達すると、原稿54の反射率
の方が原稿押さえ部材87の表面の反射率よりも高いた
め、受光信号は図13のように原稿54を走査している
間だけ高いレベルの出力となる。
【0081】そこで、この差を第1の実施形態と同様に
検知することにより、原稿54の先端を検知し、画像読
み取りの開始タイミングを決定する。従って、本実施形
態によれば、原稿54と原稿押さえ部材87の表面の光
学的特性の差が大きいため、より一層正確に原稿の先端
を検知することができる。
【0082】また、本実施形態では、原稿54の後端の
検知も同様な方法により行っている。これにより、次の
原稿送りの開始までの時間を有効に利用することができ
ると共に、自由サイズの原稿が送られて来た場合にも、
適切な読み取り動作を行うことができる。
【0083】本実施形態では、原稿押さえ部材87の表
面を黒色に着色したが、第1の実施形態と同様に、原稿
54と反射率または吸収率の異なるものにしても良い。
また、原稿押さえ部材87の表面に、黒色と白色のよう
に光学的特性が異なる領域を所定間隔で交互に設けたチ
ャート部を設けるようにしても良い。このようにしても
正確な原稿の先端の検知が可能である。
【0084】更に、原稿押さえ部材87をミラーで構成
するようにしても良い。このようにすれば、原稿54の
反射率に対して大きな差を設けることができるので、よ
り一層正確に原稿の先端の検知を行うことができる。
【0085】また、本発明は、感光体への記録速度は一
定にして、主走査方向及び副走査方向の読み取り速度を
変化させることにより、画像の拡大・縮小を行う装置に
も適用可能であるが、このような装置では、原稿の搬送
速度に対して、副走査方向への読み取り速度を相対的に
変化させる必要があるため、読み取り光束が副走査方向
へ偏向されることになる。しかし、このような装置で
も、原稿の先端検知の際には、前記原稿押さえ部材のよ
うな原稿との光学的特性に顕著な差がある領域のみに光
束を照射するので、正確な先端検知が可能である。
【0086】以上の実施の形態においては、モノクロ画
像の形成のみを説明したが、カラー画像形成の際にも本
発明は有効に機能する。この場合には、読み取り用の半
導体レーザとしてR,G,Bの三色のレーザを備え、原
稿を3回〜4回往復移動させて原稿の読み取りを行うよ
うにすれば良い。そして、記録用のレーザとして、単色
のレーザを備え、シアン、マゼンタ、イエロー、あるい
はブラックのトナーを夫々備えた現像ユニットを並列さ
せ、カラー画像を形成させるようにすれば良い。なお、
記録用のレーザとしてR,G,Bの三色のレーザを備え
るようにしても良い。
【0087】また、前記実施形態では、感光体としてO
PC感光体ドラムを用いた例について説明したが、本発
明はこれに限られるものではなく、例えばセレンドラム
状感光体、あるいはポリエステルフィルム状にアルミニ
ウムを導電層として蒸着したようなシート状感光体等で
あってもよく、感光体と現像ローラの相対的な移動方向
は反対でも同一でもどちらでもよい。更にまた、前記実
施形態では、レーザコピー装置及び多機能周辺装置につ
いて説明したが、単体のスキャナ装置においても本発明
は有効に機能する。
【0088】
【発明の効果】請求項1に記載の走査光学装置によれ
ば、原稿搬送手段により原稿を搬送して画像を読み取る
場合に、前記原稿搬送手段により搬送される原稿の先端
を、受光手段の出力の変化に基づいて検知するので、原
稿の先端を正確に検知することができ、正確な読み取り
を行うことができる。
【0089】請求項2に記載の走査光学装置によれば、
前記先端の検知のための光束が到達する背景領域に、前
記原稿との間で前記光束に対する吸収率または反射率に
差を有する部材を配置したので、背景領域に原稿が到達
する前後において受光手段の出力を顕著に変化させるこ
とができ、正確な先端検知を行うことができる。
【0090】請求項3に記載の走査光学装置によれば、
前記先端の検知のための光束が到達する背景領域に、前
記光束に対する光学的特性に差を有する領域が所定の間
隔で現れるチャート部を配置したので、背景領域に原稿
が到達する前後において受光手段の出力を顕著に変化さ
せることができ、正確な先端検知を行うことができる。
【0091】請求項4に記載の走査光学装置によれば、
前記先端の検知のための光束が到達する背景領域は、前
記光束を前記受光手段に反射せしめる反射面として形成
したので、背景領域に原稿が到達する前後において受光
手段の出力を顕著に変化させることができ、正確な先端
検知を行うことができる。
【0092】請求項5に記載の走査光学装置によれば、
前記光源制御手段は、前記原稿の先端検知時において
は、前記背景領域にのみ前記光束を入射させることとし
たので、背景領域に原稿が到達する前後において受光手
段の出力を顕著に変化させることができ、正確な先端検
知を行うことができる。特に、読み取り用の光束が副走
査方向へ移動する装置においても、正確な先端検知が可
能である。
【0093】請求項6に記載の走査光学装置によれば、
前記光源制御手段は、前記受光手段の出力の変化に基づ
いて前記原稿搬送手段により搬送される原稿の後端を検
知するようにしたので、読み取りの終了を正確に検知す
ることができ、次の原稿が搬送されるまでの期間を有効
に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における複写装置の概
略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における複写装置の原
稿先端検知部の概略構成を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における原稿先端検知
の際の受光信号の変化を示すタイミングチャートであ
る。
【図4】本発明の第1の実施形態におけるレーザスキャ
ナユニットの概略構成を示す平面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態におけるレーザスキャ
ナユニットの概略構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における原稿にて反射
される光束の検出の様子について表す構成図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における原稿先端検知
処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態におけるレーザスキャ
ナユニットの読み取り動作と記録動作とを説明するため
のブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態におけるレーザスキャ
ナユニットの読み取り動作と記録動作とを示すタイミン
グチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態におけるダイクロイ
ックミラーの分光反射特性を表す特性図である。
【図11】本発明の第2の実施形態における複写装置の
概略構成を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態における複写装置の
原稿先端検知部の概略構成を示す平面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態における原稿先端検
知の際の受光信号の変化を示すタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
1…レーザコピー装置 20…感光体ドラム 30…レーザスキャナユニット 33…記録用半導体レーザ 37…ポリゴンミラー 40…集光レンズ 42…読み取り用半導体レーザ 45,46…ダイクロイックミラー 54…原稿 60…ADF 61…原稿載置板 62…搬送ベルト 80…多機能周辺装置 81…原稿載置板 83…第1搬送ローラ 84…第2搬送ローラ対 87…原稿押さえ部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を載置する原稿載置板と、 該原稿載置板上の原稿を搬送する原稿搬送手段と、 所定の波長の光を照射する光源と、 該光源からの光束を偏向走査するための偏向器と、 該偏向器によって偏向走査された光束を集光させて前記
    原稿に入射させるための集光手段と、 前記原稿からの散乱光を受光して前記原稿上の画像情報
    を読み取るための受光手段と、 前記原稿からの散乱光を得るために前記光源の照射を制
    御すると共に、前記原稿搬送手段により搬送される原稿
    の先端を、前記受光手段の出力の変化に基づいて検知す
    る光源制御手段と、 を備えたことを特徴とする走査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記原稿の前記光束の入射面とは反対側
    の面に対向する領域であって、前記先端の検知のための
    光束が到達する背景領域には、前記原稿との間で前記光
    束に対する吸収率または反射率に差を有する部材が配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の走査光学
    装置。
  3. 【請求項3】 前記原稿の前記光束の入射面とは反対側
    の面に対向する領域であって、前記先端の検知のための
    光束が到達する背景領域には、前記光束に対する光学的
    特性に差を有する領域が所定の間隔で現れるチャート部
    が配置されていることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の走査光学装置。
  4. 【請求項4】 前記原稿の前記光束の入射面とは反対側
    の面に対向する領域であって、前記先端の検知のための
    光束が到達する背景領域は、前記光束を前記受光手段に
    反射せしめる反射面として形成されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の走査光学
    装置。
  5. 【請求項5】 前記光源制御手段は、前記原稿の先端検
    知時においては、前記背景領域にのみ前記光束を入射さ
    せることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか
    に記載の走査光学装置。
  6. 【請求項6】 前記光源制御手段は、前記受光手段の出
    力の変化に基づいて前記原稿搬送手段により搬送される
    原稿の後端を検知することを特徴とする請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載の走査光学装置。
JP8306865A 1996-11-18 1996-11-18 走査光学装置 Pending JPH10150528A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8306865A JPH10150528A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 走査光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8306865A JPH10150528A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 走査光学装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10150528A true JPH10150528A (ja) 1998-06-02

Family

ID=17962195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8306865A Pending JPH10150528A (ja) 1996-11-18 1996-11-18 走査光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10150528A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6603580B1 (en) Scanner having a variable object plane
US4336994A (en) Multi-mode color copier
US20060055769A1 (en) Optical writing apparatus and image forming apparatus
JPH0432389B2 (ja)
US6240271B1 (en) Image formation apparatus and image formation method
JP2002278178A (ja) 画像形成装置
US5822501A (en) Optical scanning device having dichroic mirror for separating reading and recording light beams
JP3817284B2 (ja) 光学走査方法及び装置
US8446649B2 (en) Optical scanning apparatus and image forming apparatus
JP4944290B2 (ja) 画像検知装置及び画像形成装置
JP2001105658A (ja) 画像形成装置
JP3562091B2 (ja) 走査光学装置
JPH10150528A (ja) 走査光学装置
JP2003025626A (ja) 複数ビーム書き込み装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2010281869A (ja) 光ビーム走査光学系及び光学走査装置並びに画像形成装置
JPH10133459A (ja) 複写装置
JPS60238823A (ja) 画像形成装置
JP2012018261A (ja) 画像形成装置
JPH10150531A (ja) 走査光学装置及び複写装置
JPH10150527A (ja) 走査光学装置及び複写装置
JPH10148892A (ja) 複写装置
JPH10148893A (ja) 複写装置
JPH10150529A (ja) 走査光学装置
JPH10148894A (ja) 複写装置
JPH0210965A (ja) イメージセンサと入出力装置