JPH10149985A - 半導体微粒子の製造 - Google Patents

半導体微粒子の製造

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JPH10149985A
JPH10149985A JP8308214A JP30821496A JPH10149985A JP H10149985 A JPH10149985 A JP H10149985A JP 8308214 A JP8308214 A JP 8308214A JP 30821496 A JP30821496 A JP 30821496A JP H10149985 A JPH10149985 A JP H10149985A
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Shinichi Kamei
井 信 一 亀
Katsunori Yogo
語 克 則 余
Osamu Odawara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギー変換効率の高い光増感型半導体光
触媒として用いることのできる半導体微粒子の新規な製
造法ならびに製造装置の提供。 【解決手段】 下記(1)〜(4)の工程からなること
を特徴とする、半導体微粒子の製造法、ならびにそれを
利用した半導体微粒子の製造装置。 (1)真空雰囲気中で原料となる固体材料に光を照射し
て、その材料を形成する原子およびそれらが結合した励
起化学種から構成されるプラズマを形成させ、(2)該
プラズマ中に不活性ガス類を急速に噴出させることによ
り、該プラズマを冷却し、再結合および凝集させて半導
体マイクロクラスターを形成させ、(3)該半導体マイ
クロクラスターを、不活性ガスの高速ガスフローにより
超高真空槽中に噴出させて半導体マイクロクラスターの
ビームを形成させ、(4)該ビームを増感色素の蒸気中
に通して半導体マイクロクラスターと増感色素分子とを
ヘテロ接合させて、半導体微粒子を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体微粒子の製
造法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、
二酸化チタンマイクロクラスターと色素増感分子をヘテ
ロ接合させた半導体微粒子の製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】昨今、地球の環境問題がクローズアップ
されてきている。これに伴って、環境を損なわない、い
わゆるクリーンなエネルギーシステムが求められてい
る。このようなクリーンなエネルギーの代表が無公害か
つ無尽蔵である太陽エネルギーである。
【0003】この太陽エネルギーを我々の利用できる形
態のエネルギーに変換する方法はいくつかあるが、その
中でも太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽
電池は重要なものの一つであり、現在各方面から開発が
進められている。
【0004】半導体にpn接合をつくるとそのpn接合
付近に静電場が生じる。この静電場に光を照射すると、
その光量子エネルギーにより、自由電子はn型半導体側
に、正孔はp型半導体側に、それぞれ移動して分離さ
れ、起電力が生じる。これが太陽電池のうちで最も一般
的なpn接合型太陽電池の原理である。一般的には、ケ
イ素やゲルマニウムなどの単結晶に少量の不純物をドー
プしたものを半導体として用いるものが多いが、エネル
ギーの変換効率も十分でなく、また経済的にも高価であ
って、実用化にはまだ研究の余地が多く残されている。
【0005】一方、ある種の半導体粉末と水とを接触さ
せ、その半導体に光を照射することにより種々の光酸化
反応が起こることが知られている。このような半導体粉
末は半導体光触媒と呼ばれているが、この半導体光触媒
により水の光分解が可能であることがわかっている。す
なわち、この半導体光触媒は、光エネルギーを化学エネ
ルギーに変換することができるのである。特に、水を光
分解させて、水素とすることにより、貯蔵可能なエネル
ギーと変換できることから、クリーンなエネルギーとし
て注目されている。しかしながら、従来の半導体には、
このような用途に適用するには、水に対する溶解性が不
適当であるものもあった。
【0006】このような問題点のうち、半導体光触媒の
変換効率を上げて、実用的なものとするためには、
(1)量子収率を上げるために、サイズ粒子効果が発現
する程度まで微細化された粒子であること、(2)エネ
ルギー吸収帯を低エネルギー側にシフトさせるよう光増
感作用を持つ分子と接合していること、のふたつの条件
を両立させる必要がある。そのために、従来は半導体微
粒子を主に溶液系において化学的に合成する方法がとら
れてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これに対して本発明
は、このような条件を満たす微粒子を安定に製造する新
規な方法ならびに製造装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要] <要旨>本発明の半導体微粒子の製造法は、下記(1)
〜(4)の工程からなること、を特徴とするものであ
る。 (1)真空雰囲気中で原料となる固体材料に光を照射し
て、その固体原料を形成する原子およびそれらが結合し
た励起化学種から構成されるプラズマを形成させ、
(2)該プラズマ中に不活性ガス、または不活性ガスと
酸素との混合ガスを急速に噴出させることにより、該プ
ラズマを冷却し、再結合および凝集させて半導体マイク
ロクラスターを形成させ、(3)該半導体マイクロクラ
スターを、不活性ガス、または不活性ガスと酸素との混
合ガスの高速ガスフローにより超高真空槽中に噴出させ
て半導体マイクロクラスターのビームを形成させ、
(4)該ビームを増感色素の蒸気中に通して半導体マイ
クロクラスターと増感色素分子とをヘテロ接合させて、
半導体微粒子を形成させる。
【0009】また、本発明の半導体微粒子の製造装置
は、(1)原料となる固体材料に照射して、その固体原
料のプラズマを生成させるための光の光源ユニットと、
(2)真空雰囲気中で原料となる固体材料に該光を照射
して、その固体材料を形成する原子およびそれらが結合
した励起化学種から構成されるプラズマを形成させるプ
ラズマ生成ユニットと、(3)該プラズマ中に不活性ガ
ス、または不活性ガスと酸素との混合ガスを急速に噴出
させて該プラズマを冷却し、再結合および凝集させるこ
とにより形成させた半導体マイクロクラスターを、不活
性ガス、または不活性ガスと酸素との混合ガスの高速ガ
スフローにより超高真空槽中に噴出させる半導体クラス
ター用ノズルと、(4)増感色素を加熱して蒸発させる
ヒーターを有する、増感色素蒸気室とを具備してなり、
これらの部材が、ノズルから放射されたマイクロクラス
ターのビームが増感色素蒸気室を通過して、半導体マイ
クロクラスターが増感色素とヘテロ接合するように配置
されていること、を特徴とするものである。
【0010】<効果>本発明により、エネルギー変換効
率の高い光増感型半導体光触媒として用いることのでき
る半導体微粒子の新規な製造法ならびに製造装置が提供
される。本発明によれば、粒子径が10nm以下の微細
な半導体微粒子が得られる。粒子径が10nm程度の半
導体微粒子は、量子サイズ効果によりバルク結晶とは異
なった光物性や光化学的特性を示す。一般に粒子径の小
さな系では粒子径の2乗に反比例してバンドギャップが
大きくなり、量子収率が増加するため、よりエネルギー
変換効率が高くなる。
【0011】[発明の具体的説明] <半導体微粒子の製造法>本発明の方法は、原料となる
固体材料、例えば半導体結晶や金属など、を原料として
下記の工程により半導体微粒子を製造する方法である。 (1)真空雰囲気中で原料となる固体材料に光を照射し
て、その固体材料を形成する原子およびそれらが結合し
た励起化学種から構成されるプラズマを形成させる。半
導体を光触媒とする反応が起きるには、半導体のバンド
ギャップエネルギーよりも大きなエネルギーの光を照射
したときに、価電子帯の電子が伝導帯に励起されて、伝
導帯には自由電子、価電子帯には正孔が生成して、これ
らがそれぞれ還元反応と酸化反応を起こすことができる
ことが必要である。
【0012】従って、本発明の方法に原料として半導体
を用いる場合は、たとえば、それを水の電解に使用する
ならば、その半導体のバンド幅が水の電解電圧(理論値
で1.23V)よりも大きくなければならない。また、
伝導帯の自由電子が水を還元でき、価電子帯の正孔が水
を酸化できる能力が必要である。本発明には、このよう
な半導体であれば、いかなるものも用いることができ
る。具体的には、酸化チタン(TiO2)、硫化カドミ
ウム、チタン酸ストロンチウム、酸化ジルコニウム、セ
レン化カドミウム、およびオルソフェライトなどが挙げ
られる。これらの中で、酸化チタンおよび硫化カドミウ
ムが好ましい。特に、酸化チタンは融点が2000℃程
度、また沸点が2500℃以上となるので本発明で用い
るレーザー蒸発法(詳細後述)でなければプラズマ化す
る事は困難であり、本発明の方法により微粒子化するの
に適当である。
【0013】また、半導体として酸化物を得ようとする
場合には、金属などの固体材料をプラズマ化させ、気相
中で酸素と反応させて酸化物半導体を得ることも可能で
ある。この場合、原料となる固体材料には金属チタンを
用いるのが好ましい。また未酸化の材料を酸化して酸化
物半導体を得ようとする場合にはプラズマ中に噴出させ
る不活性ガスに酸素を混合することにより、酸素を導入
するのが一般的である。以下、「不活性ガス」の用語
は、特に断らない限り、このような酸素を含むものを包
含するものとする。
【0014】プラズマ化は真空雰囲気中で行うが、その
真空度は一般に10-8〜10-5mmHg、好ましくは1
-7〜10-6mmHg、である。照射する光は、半導体
をプラズマ化させることができるもの、すなわち、半導
体が吸収する波長の光であり、好ましくは200〜40
0nm、特に好ましくは250〜300nm、の波長を
持つものを用いる。ここでいう波長は、実際に原料とな
る固体材料に照射される光の波長であり、例えばこの範
囲外の波長で発振されるレーザー光をSHG素子などを
介して波長変換されたものであってもよい。
【0015】照射する光は、所与の材料をプラズマ化さ
せることができるものであればいかなるものも用いるこ
とができるが、より効率よくプラズマ化させるために
は、エネルギーの高い紫外レーザー光、好ましくはパル
スレーザー、特に好ましくはYAGレーザー、を用い
る。また、レーザー光の波長を半導体がより多く吸収す
る波長にするために、SHG素子などを用いることも好
ましい。
【0016】(2)該プラズマ中に不活性ガスを急速に
噴出させることにより、該プラズマを冷却し、再結合お
よび凝集させて半導体マイクロクラスターを形成させ
る。すなわち、光照射により生成したプラズマを、不活
性ガスにより冷却してクラスターとする。冷却に用いる
不活性ガスは、プラズマと不可逆な反応をしないもので
あれば任意のものを用いることができるが、ヘリウムや
アルゴンが好ましく、特にヘリウムが好ましい。また、
前記したとおり、気相中で酸化反応により酸化物半導体
を得ようとする場合には、これらの不活性ガスに酸素ガ
スを混合しておくこともできる。これらの不活性ガスは
生成したプラズマ中に噴出されるが、パルスレーザーを
用いる場合には、レーザーのパルスにあわせて、断続的
に噴出させることが好ましい。
【0017】このようなレーザー蒸発による微粒子の製
造は、金属クラスターを製造するための方法として研究
がなされており、例えば「クラスターの化学」(分光研
究第35巻第6号(1986))などに記載されてお
り、それらの技術を本発明に応用することが可能であ
る。
【0018】(3)該半導体マイクロクラスターを、不
活性ガスの高速ガスフローにより超高真空槽中に噴出さ
せて半導体マイクロクラスターのビームを形成させる。
半導体マイクロクラスターのビームを形成させるための
不活性ガスは、プラズマと不可逆な反応をしないもので
あれば任意のものを用いることができるが、ヘリウムや
アルゴンが好ましく、特にヘリウムが好ましい。通常、
これらの不活性ガスは、前記(2)の項で述べたプラズ
マ冷却の用途も兼ねているため、酸素を含むこともあ
る。
【0019】不活性ガスのフローを噴出させる超高真空
槽の真空度は、半導体をプラズマ化させる真空槽よりも
真空度が高ければよいが、一般には10-9〜10-6mm
Hg、好ましくは10-9〜10-7mmHg、とする。
【0020】(4)該ビームを増感色素の蒸気中に通し
て半導体マイクロクラスターと増感色素分子とをヘテロ
接合させて、光増感型半導体触媒材料を形成させる。本
発明の方法に用いる増感色素は、半導体が吸収するエネ
ルギーを低エネルギー側にシフトさせる光増感作用を持
つ分子である。このような増感色素として金属錯体や有
機色素を用いることができる。使用できる増感色素とし
て、具体的には、ビピリジン錯体、ビオロゲン色素、ロ
ーダミン誘導体、および酸性染料などが挙げられ、これ
らの中でルテニウム・ビピリジン錯体、メチルビオロゲ
ン、ローダミンB、ローズベンガルが好ましく、ルテニ
ウム・ビピリジン錯体が特に好ましい。
【0021】増感色素は、蒸気として半導体クラスター
と接合させるが、増感色素を気化させる方法はヒーター
などを用いた加熱が一般的な方法である。本発明の方法
によれば、平均粒子径が一般に1nm以下の半導体微粒
子が得られる。ここで、粒子径とは、その粒子と同じ体
積を有する球の直径で表す。
【0022】<半導体微粒子の製造装置>本発明によ
る、半導体微粒子の製造装置は、たとえば、添付した模
式図(図1)によって示すことができる。なお、この模
式図は本発明の装置の一具体例を示すものであって、こ
の模式図の装置に限定されるものではない。本発明の装
置によれば、まず原料となる固体材料は真空雰囲気中で
プラズマ化される。このために光を照射するが、一般に
レーザー蒸発法とよばれる手法を用い、真空雰囲気中で
原料となる固体材料5に光(紫外レーザー光)2を照射
するすることにより材料をプラズマ化させる。材料をプ
ラズマ化させるにはルツボなどに入れて加熱することに
より蒸発させる方法もあるが、融点および沸点が高いも
のに対しては適用が困難であり、その場合には一般にレ
ーザーを用いる方法が有効である。
【0023】光源ユニット(図示せず)には、本願発明
の効果を損なわないものであれば、任意のものを用いる
ことができる。なお、光源ユニットは、いわゆる光源の
他に、光波長を変換するための要素、例えばSHG素
子、や、光の誘導や集光のための光学素子、例えばレン
ズ、プリズム、またはミラーなど、を含むこともある。
照射する光は、プラズマ化を効率よく行うためにレンズ
4などを用い、光を集光して原料となる固体材料に照射
することが好ましい。
【0024】ここで用いる原料となる固体材料5は、い
かなる形状、たとえばロッドまたはディスク、であって
もよい。しかし、材料上の1カ所だけに光を照射し続け
るとプラズマの発生が不安定となるので、材料上の1カ
所だけが光照射されないように材料の駆動機構7を備え
ることが好ましい。
【0025】本発明の装置において、光照射は真空中で
行う。これは原料となる固体材料の蒸発をより効率よく
するとともに、形成させた半導体クラスターを不活性ガ
スのフローにのせてビームとするためである。このため
に、真空度は通常10-8〜10-5mmHg、好ましくは
10-7〜10-6mmHg、とする。このような真空度を
達成するために、任意の真空ポンプを用いることができ
るが、一般的には油拡散ポンプを用いる。
【0026】前記したように形成させた半導体クラスタ
ーは、不活性ガスの高速ガスフローにより超高真空槽中
に噴出させて半導体クラスタービーム8とされる。すな
わち、前記したプラズマ発生装置(半導体クラスタービ
ーム源部1)にオリフィス6を設け、そのオリフィスに
さらなる超高真空槽(図1において、半導体クラスター
ビーム源部を囲む部位がそれに相当する)を接続して、
オリフィスから半導体クラスターのビームを放射させ
る。このビームは、超高真空槽中に設置された増感色素
の蒸気室9を通過するように導かれ、この蒸気室中で半
導体クラスターと増感色素10とがヘテロ接合して半導
体微粒子が得られる。
【0027】ここで、超高真空槽の真空度は、前記した
プラズマ発生部よりも真空度が高い必要があり、一般に
10-9〜10-6mmHg、好ましくは10-9〜10-7
mHg、の真空度に設定する。このような真空度を達成
するためには、任意の真空ポンプを用いることができる
が、好ましくはターボ分子ポンプを用いる。増感色素1
0は、蒸気室中8で気化して、蒸気として半導体クラス
ターと接合するが、増感色素を気化させる方法はヒータ
ー11などを用いた加熱が一般的な方法である。
【0028】
【発明の実施の形態】
【実施例】例1 真空槽内(10-6mmHg)で金属チタン試料にYAG
レーザーの第4高調波を照射し、試料をプラズマ化させ
た。これに高圧のヘリウムガスを噴射し、生成したプラ
ズマを冷却して、チタン微粒子を生成させた。このよう
に生成した微粒子を四重極質量分析計で分析した。冷却
のために噴出させるヘリウムガスの圧力を変えたときの
チタン微粒子の質量分布は図2に示すとおりであった。
図2より、チタン微粒子(質量がチタン原子量49の整
数倍のもの)が得られていることがわかる。また、ヘリ
ウムガスの圧力が低い場合では微粒子サイズが小さい領
域に極大値があることがわかる。一方、ヘリウムガスの
圧力を高くすることにより、チタン微粒子のサイズが大
きくなる傾向があることがわかる。これにより、ヘリウ
ムガスの噴出圧力を調製することによりチタン微粒子の
サイズを制御できることがわかる。
【0029】例2 図1に示した装置を用いて、半導体微粒子の製造を行っ
た。製造条件は下記の通りであった。 原料固体材料: 金属チタン 照射光: YAGレーザーの第4高調波 不活性ガス : ヘリウムと酸素の混合ガス(酸素含有量1モル%) プラズマ生成ユニット内圧力: 10-6mmHg これにより本発明による、光触媒として利用できる半導
体微粒子が製造できた。
【0030】
【発明の効果】本発明により、半導体微粒子を製造する
新規な方法および装置が提供されることは[発明の概
要]の項に前記したところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、半導体クラスターのビーム源部
の模式図。
【図2】真空槽内で金属チタンにレーザー照射してクラ
スターを発生させたときのチタンクラスターの質量分布
を表す図。
【符号の説明】
1 半導体クラスタービーム源部 2 照射光 3 ミラー 4 レンズ 5 原料固体材料 6 オリフィス 7 原料固体材料駆動機構 8 半導体クラスタービーム 9 増感色素蒸気室 10 増感色素 11 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C01G 23/04 C01G 23/04 B G03C 1/10 G03C 1/10 H01L 31/04 H01L 31/04 E (72)発明者 小田原 修 神奈川県横浜市緑区長津田町4259 東京工 業大学内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(1)〜(4)の工程からなることを
    特徴とする、半導体微粒子の製造法。 (1)真空雰囲気中で原料となる固体材料に光を照射し
    て、その固体材料を形成する原子およびそれらが結合し
    た励起化学種から構成されるプラズマを形成させ、
    (2)該プラズマ中に不活性ガス、または不活性ガスと
    酸素との混合ガスを急速に噴出させることにより、該プ
    ラズマを冷却し、再結合および凝集させて半導体マイク
    ロクラスターを形成させ、(3)該半導体マイクロクラ
    スターを、不活性ガス、または不活性ガスと酸素との混
    合ガスの高速ガスフローにより超高真空槽中に噴出させ
    て半導体マイクロクラスターのビームを形成させ、
    (4)該ビームを増感色素の蒸気中に通して半導体マイ
    クロクラスターと増感色素分子とをヘテロ接合させて、
    半導体微粒子を形成させる。
  2. 【請求項2】原料となる固体材料が、酸化チタンまたは
    硫化カドミウムである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】不活性ガスが、ヘリウム、アルゴン、また
    はこれらの混合ガスである、請求項1または2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】固体材料に照射する光が、紫外レーザー光
    である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】増感色素が、ビピリジン錯体、ビオロゲン
    色素、ローダミン誘導体、および酸性染料からなる群か
    ら選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】(1)原料となる固体材料に照射して、そ
    の固体材料のプラズマを生成させるための光の光源ユニ
    ットと、(2)真空雰囲気中で原料となる固体材料に該
    光を照射して、その固体材料を形成する原子およびそれ
    らが結合した励起化学種から構成されるプラズマを形成
    させるプラズマ生成ユニットと、(3)該プラズマ中に
    不活性ガス、または不活性ガスと酸素との混合ガスを急
    速に噴出させて該プラズマを冷却し、再結合および凝集
    させることにより形成させた半導体マイクロクラスター
    を、不活性ガス、または不活性ガスと酸素との混合ガス
    の高速ガスフローにより超高真空槽中に噴出させる半導
    体微粒子用ノズルと、(4)増感色素を加熱して蒸発さ
    せるヒーターを有する、増感色素蒸気室とを具備してな
    り、これらの部材が、ノズルから放射されたマイクロク
    ラスターのビームが増感色素蒸気室を通過して、半導体
    マイクロクラスターが増感色素とヘテロ接合するように
    配置されていることを特徴とする半導体微粒子の製造装
    置。
  7. 【請求項7】原料となる固体材料が、酸化チタンまたは
    硫化カドミウムである、請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】不活性ガスが、ヘリウム、アルゴン、また
    はこれらの混合ガスである、請求項6または7に記載の
    装置。
  9. 【請求項9】光源ユニットから照射される光が、紫外レ
    ーザー光である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】増感色素が、ビピリジン錯体、ビオロゲ
    ン色素、ローダミン誘導体、および酸性染料からなる群
    から選ばれる、請求項6〜10のいずれか1項に記載の
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004065304A1 (ja) * 2003-01-20 2004-08-05 Kazunori Kijima チタン含有酸化物超微粒子の製造方法、及びチタン含有酸化物微粒子
JP2006182615A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Masao Kaneko 窒素含有化合物の光分解方法
JP2009521384A (ja) * 2005-11-29 2009-06-04 セルゲイ、ニコラエビッチ、マキシモブスキー ナノ寸法クラスターを形成してそこから秩序構造を構築する方法

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JP2009521384A (ja) * 2005-11-29 2009-06-04 セルゲイ、ニコラエビッチ、マキシモブスキー ナノ寸法クラスターを形成してそこから秩序構造を構築する方法

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