JPH10146948A - 製版装置 - Google Patents

製版装置

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JPH10146948A
JPH10146948A JP30901696A JP30901696A JPH10146948A JP H10146948 A JPH10146948 A JP H10146948A JP 30901696 A JP30901696 A JP 30901696A JP 30901696 A JP30901696 A JP 30901696A JP H10146948 A JPH10146948 A JP H10146948A
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JP
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stamp
transparent
light
plate
light source
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Application number
JP30901696A
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English (en)
Inventor
Shinji Kobayashi
慎治 小林
Mitsunobu Suda
光信 須田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製版作業に際して原稿シートとスタンプ用基
板とを押圧しながら照射する手段を簡素化する。 【解決手段】 製版装置におけるケース2上面の透明板
3の上に、画線部を有する光透過性の原稿シート26
と、カーボンブラックを分散させて含有し、且つ連続気
泡を有してスタンプインキが含浸可能な発泡樹脂材製の
スタンプ用基板25とを重ねておく。光反射体6の内径
に配置した線状の光源体5を支持体7に装着し、駆動モ
ータ14、ラックギヤ17及びラック18を介して透明
板3の下方にて点灯しながら直線移動する。その際、支
持体7の上部側に配置した押圧ローラ30は付勢バネ3
4にて透明板3の上面方向に押圧されているので、光源
体5の線状の光照射する部位のみ、スタンプ用基板25
の裏面を透明板3方向に押圧できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続気泡を有し、
スタンプインキが含浸可能な多孔性シートと所望の画線
部を有する光透過性の原稿シートとを重ねて原稿シート
側から光照射することにより、多孔性シートの表面に前
記画線部に対するインキ滲出部と非画線部に対するイン
キ非滲出部とを形成するための製版装置の構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ハガキ等の印刷媒体に絵、文
字等の所望の印像を印刷するためには、スタンプ等の各
種印刷装置が利用されている。このうち、特開平7−2
85258号公報では連続気泡を有してスタンプインキ
を含浸可能なシートの表面に、所望の印影原稿の鏡像と
なるインキ滲出部と、連続気泡を塞いだインキ非滲出部
とからなる印面を形成した印版を使用し、その印版のイ
ンキ滲出部に複数色のインキを直接吸入させ、この印版
表面にハガキ等の印刷媒体を押しつけて印刷するという
多色スタンプの製造方法が提案されている。
【0003】前記公報において、所定の印影原稿の鏡像
となるインキ滲出部と、連続気泡を塞いだインキ非滲出
部とからなる印面を形成した印版を製造(製版)する第
1の方法として、連続気泡を有してスタンプインキ含浸
可能な多孔性シートの表面に熱転写用シートを重ね、そ
の上に所望の印影を有する原稿シートを鏡像となるよう
に重ね、該多孔性シートを圧縮した状態で原稿シートの
上方より赤外線を含む閃光を照射することより、多孔性
シートの表面に熱転写性インキの転写部と非転写部とを
形成し、転写部がインキ非滲出部となり、非転写部がイ
ンキ滲出部となる印面を有するようにすることが開示さ
れている。
【0004】また、第2の方法としては、連続気泡を有
してスタンプインキ含浸可能な多孔性シートの表面に、
カーボン及び高分子物質からなる群から選ばれた少なく
とも1種からなる加熱板を重ね、さらに、吸液性不透明
シートからなる所望の印影を有する原稿シートに難揮発
物質を浸透させて印影原稿像が鏡像となるように重ね、
次に原稿シート側より赤外線を含む閃光を照射すること
により、印影原稿像以外の部分に対応する加熱板が発熱
して多孔性シートの表面を溶融してインキ非滲出部とな
り、一方、印影原稿像に対応する多孔性シートの表面は
溶融しないでインキ滲出部となる印面を有するようにす
ることが開示されている。
【0005】これらの製版方法においては、アクリル透
明板等の透明支持板上に原稿シートを載置し、次いで、
その上に熱転写用シートや加熱板を重ね、さらにその上
に多孔性シートを重ねて、その上方を押圧板により押圧
力を掛けた状態にして、前記透明支持板側からフラッシ
ュバルブにて閃光を発射するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術では、透明支持板はその外周のみを本体ケース等
にて支持されており、他方、押圧板からの下向きの押圧
力は、多孔性シートの全面わたって同時に均一に作用さ
せなければならないから、その押圧力は非常に大きくし
なければならない。従って、前記透明支持板の支持部の
強度や押圧力付与構造を頑丈にしなければならず、製版
装置の製造コストが高くなるという問題があった。
【0007】また、透明支持板のほぼ中央部が大きく撓
み易いことから、前記多孔性シートと原稿シートと加熱
板等との全面を均一に密着させることが困難となり、そ
の結果、前記密着度の低い箇所では、画線部の縁が不鮮
明となり、製版不良が発生し易いという問題もあった。
さらに、前記フラッシュバルブは一回限りの閃光にて交
換しなければならない消耗品であり、製版のためのラン
ニングコストが非常に高くなるという欠点がある。
【0008】本発明はこれらの従来技術の問題点を解決
するためになされたものであって、製版装置のコスト及
びランニングコストを低くすることができ、且つ製版精
度も良好な製版装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の製版装置は、連続気泡を有
してスタンプインキが含浸可能な多孔性シートからなる
スタンプ用基板と、所望の画線部を有する光透過性の原
稿シートとを透明板上に重ねて押圧した状態にて、原稿
シート側から光照射することにより、スタンプ用基板の
表面に前記画線部に対するインキ滲出部と非画線部に対
するインキ非滲出部とを形成するためのスタンプ製版装
置であって、透明板の下方に設けられ、その透明板とほ
ぼ平行状に沿って移動する光源体と、透明板の上方に前
記光源体と対向して設けられ、且つ透明板に向かって上
方から押圧しながら移動する押圧ローラと、透明体及び
押圧ローラを同期させて駆動する駆動手段とを備えたも
のである。
【0010】そして、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の製版装置において、前記光源体を支持し、且
つ駆動手段により移動可能な支持体には、前記透明板に
向かって上方から押圧する押圧ローラを装着したもので
ある。他方、請求項3に記載の発明の製版装置は、連続
気泡を有してスタンプインキが含浸可能な多孔性シート
からなるスタンプ用基板と、所望の画線部を有する光透
過性の原稿シートとを重ねて押圧した状態にて、原稿シ
ート側から光照射することにより、スタンプ用基板の表
面に前記画線部に対するインキ滲出部と非画線部に対す
るインキ非滲出部とを形成するためのスタンプ製版装置
であって、内径部に光源体を配置した透明筒体と、その
外周面に押圧する押圧ローラとにより構成し、透明筒体
と押圧ローラとの間にスタンプ用基板と原稿シートとを
挟んで搬送すべく前記透明筒体もしくは押圧ローラのう
ち少なくともいずれか一方を回転駆動させる駆動手段を
有するものである。
【0011】そして、請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載の製版装置において、
前記光源体の外周には、前記原稿シートに向かって光照
射を集中するための光反射体を添設したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明を具体化した実施形態
について説明する。図1はスタンプ用基板を使用してス
タンプを製版する製版装置1の第1実施形態の側断面
図、図2は図1のII−II線矢視で示す断面図である。図
1及び図2にて示す第1実施形態の製版装置1には、平
面視ほぼ矩形状のケース2の上面板2aのほぼ中央部位
に形成された平面視ほぼ四周枠状の段差部4に対して、
矩形状のアクリル樹脂等の透明板3が着脱自在に載置さ
れている。
【0013】前記ケース2内には、内面が光反射特性の
優れた部材にて形成された光反射体6付きの光源体5
と、該光源体5及び光反射体6を支持する支持体7を、
透明板3の下面に沿って平行状に移動させる駆動手段8
とが配置されている。そして、前記光源体5は、前記透
明板3の下面に沿って進行する方向に対して直交する方
向に長いハロゲンランプあるいは白熱灯等の連続光を照
射可能な光源にて構成されており、断面上向きコ字型の
支持体7に突設したブラケット9,9に、上向き開放の
断面ほぼU字状の光反射体6及び線状のハロゲンランプ
からなる光源体5の両端が支持されている。
【0014】また、光反射体6及び光源体5の軸線(長
手方向)が後述する長手方向の寸法Lのスタンプ用基板
25の長手方向と交差する方向に延びるように配置され
る。例えば、光反射体6の断面が略楕円の一部もしくは
双曲線状である場合に、それらの曲線の焦点位置に光源
体5を配置することにより、透明板3の下面に向かって
平行状の光線群を照射することができる。従って、光源
体5からの光及び光反射体6にて反射された光の照射
は、光源体5が進行する方向に対して直交する方向に長
く、且つ進行方向に沿っては短い集中光となる。
【0015】前記ケース2内に支持されたフレーム10
には、スタンプ用基板25の長手方向に沿って延びる一
対のガイド軸11,11の両端が固定支持されており、
前記支持体7の裏面に設けられた一対の摺動部12,1
2が前記ガイド軸11,11に摺動自在に被嵌してい
る。支持体7の裏面に設けられたブラケット13には正
逆回転可能な駆動モータ14と、ピニオン15と伝動歯
車16とラックギヤ17とが設けられており、前記フレ
ーム10の上面にガイド軸11の軸線と平行状に固定さ
れたラック18に前記ラックギヤ17が噛み合うように
配置されて駆動手段8が構成されている。
【0016】また、前記支持体7における一対の垂直板
部7a,7aは、ケース2の上面板に前記ガイド軸11
の軸線と平行状に穿設された長手のガイド孔33に対し
て上向きに突出している。そして、各垂直板部7aには
上向き開放状の軸受部19が形成され、両軸受部19,
19には押圧ローラ30の支軸31が回転可能に軸支さ
れ、且つ垂直板部7a,7aに突設したピン32と支持
軸31とに付勢バネ34を装架して、押圧ローラ30を
透明板3の上面方向に常時付勢するように構成されてい
る。
【0017】なお、前記透明板3には、その上に重ねて
載置する原稿シート26とスタンプ用基板25とが互い
に位置ずれしないようにするための位置決め突起35が
設けられている。また、前記駆動手段として、光源体5
及び光反射体6を透明板3の下面側で一体的に直線状に
移動させる手段と、透明板3の上面側で押圧ローラ30
のみを直線状に移動させる手段とに分離し、この両移動
手段を電気的に同期させて駆動することにより、光源体
5と押圧ローラ30とを対向させた状態にて同期移動さ
せるように構成しても良い。
【0018】次に、本発明のスタンプ用基板25の構成
およびそれを使用した製版方法を詳細に説明する。第1
実施例のスタンプ用基板25は、連続気泡を有し、スタ
ンプインキが含浸可能な多孔性を有する材料に、カーボ
ンブラックまたは光エネルギー吸引性物質を分散させて
含有するものであり、基本となる材料はポリオレフィン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等
の発泡樹脂材で、多孔性シートに形成したとき可撓性
(軟質性)を有することが好ましい。従って、製版前の
スタンプ用基板25の少なくとも広幅表面25aには、
連続気泡の気孔が全面にわたって露出している(図3
(a)参照)。
【0019】また、ゴム系の材料を使用することも可能
である。スタンプ用基板25の厚さは1mm 〜 5mm程度で
ある。このように、カーボンブラックまたは光エネルギ
ー吸引性物質を含有することにより、この種のスタンプ
用基板25の表面側に光が照射されると加熱され、溶融
されて表面に露出する気孔が閉塞される性質を備えるこ
とになる。そして、前記圧縮状態でスタンプ用基板25
の表面側が溶融された後、固化して表面に露出した気孔
が閉塞し、インキ非滲出部となり、溶解しなかった部分
は前記気孔が表面に露出したインキ滲出部となる。
【0020】含有されるカーボンブラックまたは光エネ
ルギー吸引性物質の重量比率は、実施例では、ポリウレ
タン系発泡樹脂に対し、カーボンブラックの含有率が1.
0 重量%〜1.5 重量%である。なお、カーボンブラック
の含有率はこれに限定されるものではなく、0.1 重量%
〜15重量%の範囲であれば良い。カーボンブラックの含
有率が15重量%より大きいと、スタンプ用基板25自体
が黒色となってしまい、塗布したスタンプインキが何色
か分からなくなり、さらには、スタンプインキを塗布し
たかどうかも分からなくなってしまうという欠点があ
り、0.1 重量%より小さいと、充分な発熱が得られず、
スタンプ用基板25の表面を溶融できないという問題が
ある。
【0021】また、光エネルギー吸引性物質としては、
塩化銀、臭化銀等がある。製版に際して、予め、原稿シ
ート26として、PPC用紙(トレーシング用原稿紙)
等の光透過性の用紙の表面に、黒色、白色、金色、銀色
等の任意の色彩の光非透過性のインキ、油性マーカ、ペ
イント、絵の具等で光非透過性の画線部21を描く。
【0022】他方、この原稿シート26と前記スタンプ
用基板25の広幅下面25aとの間に介挿する透明シー
ト22を準備する。この透明シート22は、スタンプ用
基板25の融点( 軟質ポリウレタン系樹脂の場合は約1
20℃、軟質ポリオレフイン系樹脂の場合は約70℃で
ある) より高い温度にて溶融する性質を有する。その実
施例として高い融点(約230℃)を有する透明なPE
T(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フィルムが好ま
しく、その各シートの厚さは0.025mm 〜0.2mm程度であ
る。
【0023】次に、前記光源体5及び押圧ローラ30が
透明板3の一側部位に位置するようにして停止させお
き、透明板3上に原稿シート26を前記画線部21が上
になるようにして載置し、次いで、透明シート22を重
ね、さらにこの上に前記スタンプ用基板25を気孔露出
側面が下向きとなるようにして重ねる(図3(b)参
照)。
【0024】この状態にて、ケース2の側面等に備えた
作動スイッチ(図示せず)をONさせると、光源体5を
連続点灯させると共に、駆動モータ14が駆動開始し、
支持体7が図1の矢印A方向に沿って移動するので、押
圧ローラ30と光源体5とが上下に対峙し、透明板3上
にて原稿シート26と透明シート22とスタンプ用基板
25とを位置ずれさせずに挟んだ状態で、原稿シート2
6(透明板3)側から光照射しながら移動する。この場
合、押圧ローラ30がスタンプ用基板25を透明板3方
向に押圧する領域は、当該押圧ローラ30の下面であっ
て進行方向に対して直交する線状であるから、付勢バネ
34,34による押圧力が小さいものであっても、スタ
ンプ用基板25に対する単位面積当たりの押圧力を大き
く、均一にでき、且つスタンプ用基板25と原稿シート
26との密着度は両者の中央部も両端部も均一にできる
結果、スタンプ用基板25の単位面積当たりにほぼ同じ
量の光エネルギーを付与することができる。
【0025】そして、原稿シート26における画線部2
1以外の箇所(非画線部)を通過した光エネルギーは透
明シート22をそのまま通過し、その光エネルギーにて
スタンプ用基板25における前記画線部21以外の箇所
(非画線部)に対応する表面(光照射側表面)付近のカ
ーボンブラックは吸熱し(図3(c)参照)、スタンプ
用基板25における前記画線部21以外の箇所(非画線
部)に対応する表面部分は加熱されて溶融し、その後固
化すると表面の気孔が閉塞され、所定の厚さのインキ非
滲出部23aが形成される(図3(d)及び図4参
照)。
【0026】他方、原稿シート26は、その画線部21
がカーボンを含む黒色の場合には、前記透明板3方向か
ら照射した光エネルギーにて画線部21が加熱され、温
度上昇するが、当該画線部21に対応する透明シート2
2ではそのシートの厚み内の横方向等に熱伝導する。換
言すると、原稿シート26側で発生した熱は透明シート
22にて吸収・分散され、前記画線部21に対応するス
タンプ用基板25の表面箇所は、加熱されず、画線部2
1の形状通りに気孔が露出したままインキ滲出部24と
なって、スタンプ用基板25の全面にわたって順次製版
できるのである。また、画線部21が黒色以外の場合に
は、光エネルギーが画線部21により、遮断・反射さ
れ、前記画線部21に対応するスタンプ用基板25の表
面箇所は、加熱されず、気孔が露出したインキ滲出部2
4となる。
【0027】従って、前記光照射後に、前記透明シート
22と原稿シート26とをスタンプ用基板25の広幅表
面25aから除去すると、図3(d)及び図4に示すよ
うに、原稿シート26における画線部21の鏡像の形状
通りの気孔が露出したままでインキ滲出部24となり、
非画線部に対応するインキ非滲出部23aがスタンプ用
基板25の広幅表面25aに形成された所定の印面のス
タンプSとして製版できるのである。
【0028】なお、好ましくは透明シート22はスタン
プ用基板25の広幅面と接触する面をサンドブラスト加
工したり、細かいエンボス加工もしくはシボ塗装を施す
ことにより、透明シート22とスタンプ用基板25の広
幅表面との間に薄い断熱空気層が形成され、原稿シート
の画線部21が黒色インクの場合に、その画線部21に
て発生した熱が、効率良く透明シート22にて吸収・分
散され、スタンプ用基板25の表面方向に伝達されない
から、画線部21の鏡像の形状通りの気孔が露出したま
まとなり、インキ滲出部24の印影のエッジが鮮明とな
るという効果を奏する。
【0029】なお、他の実施形態は、スタンプ用基板2
5が、カーボンブラックまたは光エネルギー吸引性物質
を含有しないで、連続気泡を有し、スタンプインキが含
浸可能な多孔性シートにより構成したものであり、その
材料は前記のものと同じである。この場合には、スタン
プ用基板25の広幅面(気孔が露出した面)に当接する
加熱シートには、カーボンブラック等の黒色顔料を予め
混入、もしくは表面に印刷したものを使用する。この実
施形態では、透明板3側から照射した光が原稿シート2
6を通過し、非画像部に対応する箇所では、黒色の加熱
シートにて吸収された光エネルギーにより加熱され、対
面するスタンプ用基板25の表面が前記熱により一旦溶
融した後固化するから、スタンプインキが滲出ないイン
キ非滲出部23aとなり、画線部21に対応する箇所で
は、前記光が透過しないので、原稿シート26における
画線部21の鏡像の形状通りの気孔が露出したままでイ
ンキ滲出部24となり、非画線部に対応するインキ非滲
出部23aがスタンプ用基板25の広幅表面に形成さ
れ、且つ前記画線部21の鏡像となる所定の印面のスタ
ンプSとして製版できるのである。
【0030】なお、印刷作業を実行するには、製版済の
スタンプSの画線部(印面)を下向きにして載置し、製
版済のスタンプSの裏面(印面と反対側)の両端部に両
面接着テープ(図示せず)を貼着した後、把手付き押圧
ローラ(図示せず)を転がし移動させると、当該押圧ロ
ーラの周面にスタンプSの裏面が巻きつき固定される。
次いで、前記スタンプSの画線部に対応するインキ滲出
部24に所定の色のインキを吸入させ、インキ非滲出部
23aに付着したインキを拭き取った後、支持台上に被
印刷媒体である用紙(図示せず)を載せ、前記把手付き
押圧ローラを押圧しながら転がすと用紙への印刷は完了
できるのである。別の実施例として、前記実施形態にお
ける製版用の押圧ローラ30の周面にスタンプSを張り
付け、透明板3上にハガキ等の被印字媒体を載置し、光
源体5は作動させずに押圧ローラ30を移動させること
により印刷するように構成しても良い。なお、インキ滲
出部24の別の箇所に別の色のスタンプインキを吸入さ
せることにより、多色刷のスタンプとすることは勿論で
ある。
【0031】製版装置1′の第2実施形態は図5〜図7
に示す。上向き開口した本体ケース40の左右両側板4
0a,40bには、一対の筒状の支持軸41,42を相
対向させて固定し、両支持軸41,42の端部にて、光
源体5と、内面が光反射特性の優れた部材にて形成され
た光反射体6とを支持固定する。前記光源体5は、前記
支持軸41,42の軸線に沿って長いハロゲンランプま
たは白熱灯にて構成されている。アクリル樹脂やガラス
等からなる透明筒体46は前記光反射体6及び光源体5
を内径部に収納するものであり、この透明筒体46の両
端は、前記一方の支持軸41の外周に回転可能に被嵌す
るボス43と、他方の支持軸42の外周に回転可能に被
嵌する歯車部44a付きボス44とにビス45等にて固
定される。なお、光源体5に給電するための配線は前記
支持軸41,42の中空部を通して外に導かれる。
【0032】前記一方の側板40bに配置した駆動モー
タ47からの動力は、図5及び図6に示す歯車伝動機構
48を介して、前記他方のボス44の外周の歯車部44
aに噛み合い伝達されるので、これにより、前記光反射
体6及び光源体5の姿勢は一定のまま、透明筒体46が
回転駆動される。前記左右両側板40a,40bに取付
くブラケット49,49の上向き開放状の軸受部49a
には、押圧ローラ50の支軸51の両端が回転可能に軸
支されている。前記透明筒体46の軸線と平行な支軸5
1の両端とブラケット49,49とに装架する付勢バネ
52にて押圧ローラ50の下面を透明筒体46の外周上
に対して常時押圧当接するように構成されている。
【0033】この構成の製版装置1′によれば、駆動モ
ータ47の作動により透明筒体46が所定の方向(図7
の矢印方向)に回転する。この透明筒体46と押圧ロー
ラ50との間に、原稿シート26を下にしてその上に透
明シート22及びスタンプ用基板25とを重ねた状態に
て送り込むと、光源体5からの光照射にて前記の説明と
同様にして製版できる。
【0034】このとき、光反射体6の断面は前記実施形
態とほぼ同じものであり、従って、光源体5からの光及
び光反射体6にて反射された光の照射は、透明筒体46
と押圧ローラ50との接触線(支軸51と平行状)近傍
においてそれに平行状の強い集中光線群とすることがで
きる。なお、前記両実施形態において、原稿シート26
の画線部21に対面させて、カーボンブラック等の光エ
ネルギー吸引性物質を分散させて含有したスタンプ用基
板25を直接密着させて光照射しても良い。この場合
は、画線部21と対面するスタンプ用基板25の表面箇
所も加熱されて溶融し、その後固化すると、形成された
インキ非滲出部が画線部21と密着するので、原稿シー
ト26を剥がすとき、当該画線部21の形状通りにイン
キ非滲出部が剥離されて印影通りのインキ滲出部が形成
できる。
【0035】従って、本発明においては、原稿シート2
6とスタンプ用基板25とを重ねるとは、両者を直接重
ねること及び両者間に他のシートを介在させることを含
む意味である。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明の製版装置は、連続気泡を有してスタンプインキ
が含浸可能な多孔性シートからなるスタンプ用基板と、
所望の画線部を有する光透過性の原稿シートとを透明板
上に重ねて押圧した状態にて、原稿シート側から光照射
することにより、スタンプ用基板の表面に前記画線部に
対するインキ滲出部と非画線部に対するインキ非滲出部
とを形成するためのスタンプ製版装置であって、透明板
の下方に設けられ、その透明板とほぼ平行状に沿って移
動する光源体と、透明板の上方に前記光源体と対向して
設けられ、且つ透明板に向かって上方から押圧しながら
移動する押圧ローラと、透明体及び押圧ローラを同期さ
せて駆動する駆動手段とを備えたものである。
【0037】従って、光源体から透明板に向かって照射
した光は、透明板上に重ねた原稿シート側からスタンプ
用基板に向かって光照射することになり、光源体が移動
するに連れて、押圧ローラでは前記光照射箇所及びその
近傍のみを一時的に押圧することになる。それ故、画線
部とスタンプ用基板の表面との密着性が向上し、印影の
鮮明なスタンプが形成できる。そして、押圧ローラでは
スタンプ用基板に対する押圧力がほぼ線状に集中させる
ことができるから、比較的簡単な構造にて押圧力を高め
ることができ、製版装置の製造コストを低減できるとい
う効果を奏する。
【0038】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の製版装置において、前記光源体を支持し、且つ
駆動手段により移動可能な支持体には、前記透明板に向
かって上方から押圧する押圧ローラを装着したものであ
る。この構成によれば、光源体と押圧ローラとは支持体
により一体的に支持されるから、この支持体を1つの駆
動手段にて駆動すれば、良く駆動手段の構成が至極簡単
となって、製版装置の製造コストが大幅に低減できると
いう効果を奏するのである。
【0039】他方、請求項3に記載の発明の製版装置
は、連続気泡を有してスタンプインキが含浸可能な多孔
性シートからなるスタンプ用基板と、所望の画線部を有
する光透過性の原稿シートとを重ねて押圧した状態に
て、原稿シート側から光照射することにより、スタンプ
用基板の表面に前記画線部に対するインキ滲出部と非画
線部に対するインキ非滲出部とを形成するためのスタン
プ製版装置であって、内径部に光源体を配置した透明筒
体と、その外周面に押圧する押圧ローラとにより構成
し、透明筒体と押圧ローラとの間にスタンプ用基板と原
稿シートとを挟んで搬送すべく前記透明筒体もしくは押
圧ローラのうち少なくともいずれか一方を回転駆動させ
る駆動手段を有するものである。
【0040】この構成によれば、透明筒体と押圧ローラ
との間に原稿シートとスタンプ用基板とを重ねた状態に
て送り込むことにより、前記押圧部位にて光照射と押圧
力の付与とが集中的に行われることになるから、構造が
至極簡単となって、製版装置の製造コストを低減できる
という効果を奏する。さらに、請求項4に記載の発明
は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製版装置
において、前記光源体の外周には、前記原稿シートに向
かって光照射を集中するための光反射体を添設したもの
である。従って、光反射体にて、光源体とスタンプ用基
板とが相対的に移動して対面する箇所とその表面の近傍
のみに強い光エネルギーを照射するので、出力の小さい
光源体であっても、スタンプ用基板に形成できる印面の
性能を全体にわたって均一することができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】製版装置の第1実施形態の概略断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】(a)はスタンプ用基板の斜視図、(b)は原
稿シートと透明シートとスタンプ用基板とを重ねて配置
した状態の断面図、(c)は光照射状態を示す断面図、
(d)は透明シートからスタンプ用基板を離した状態の
断面図である。
【図4】製版仕上がり状態のスタンプの斜視図である。
【図5】製版装置の第2実施形態の概略断面図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視断面図である。
【図7】図5のVII −VII 線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 製版装置 2 ケース 3 透明板 5 光源体 6 光反射体 7 支持体 8 駆動手段 14 駆動モータ 17 ラックギヤ 18 ラック 25 スタンプ用基板 26 原稿シート 30,50 押圧ローラ 34,52 付勢バネ 40 本体ケース 43,44 ボス 46 透明筒体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡を有してスタンプインキが含浸
    可能な多孔性シートからなるスタンプ用基板と、所望の
    画線部を有する光透過性の原稿シートとを透明板上に重
    ねて押圧した状態にて、原稿シート側から光照射するこ
    とにより、スタンプ用基板の表面に前記画線部に対する
    インキ滲出部と非画線部に対するインキ非滲出部とを形
    成するためのスタンプ製版装置であって、 前記透明板の下方に設けられ、その透明板とほぼ平行状
    に沿って移動する光源体と、 透明板の上方に前記光源体と対向して設けられ、且つ透
    明板に向かって上方から押圧しながら移動する押圧ロー
    ラと、 前記透明体及び押圧ローラを同期させて駆動する駆動手
    段とを備えたことを特徴とする製版装置。
  2. 【請求項2】 前記光源体を支持し、且つ駆動手段によ
    り移動可能な支持体には、前記透明板に向かって上方か
    ら押圧する押圧ローラを装着したことを特徴とする請求
    項1に記載の製版装置。
  3. 【請求項3】 連続気泡を有してスタンプインキが含浸
    可能な多孔性シートからなるスタンプ用基板と、所望の
    画線部を有する光透過性の原稿シートとを重ねて押圧し
    た状態にて、原稿シート側から光照射することにより、
    スタンプ用基板の表面に前記画線部に対するインキ滲出
    部と非画線部に対するインキ非滲出部とを形成するため
    のスタンプ製版装置であって、内径部に光源体を配置し
    た透明筒体と、その外周面に押圧する押圧ローラとによ
    り構成し、透明筒体と押圧ローラとの間にスタンプ用基
    板と原稿シートとを挟んで搬送すべく前記透明筒体もし
    くは押圧ローラのうち少なくともいずれか一方を回転駆
    動させる駆動手段を有することを特徴とする製版装置。
  4. 【請求項4】 前記光源体の外周には、前記原稿シート
    に向かって光照射を集中するための光反射体を添設した
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の製版装置。
JP30901696A 1996-11-20 1996-11-20 製版装置 Pending JPH10146948A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113515013A (zh) * 2021-07-01 2021-10-19 南京人文印务有限公司 基于烤版机的高效固定装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113515013A (zh) * 2021-07-01 2021-10-19 南京人文印务有限公司 基于烤版机的高效固定装置

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