JPH10146808A - 集成材製造方法及び装置 - Google Patents

集成材製造方法及び装置

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JPH10146808A
JPH10146808A JP30800896A JP30800896A JPH10146808A JP H10146808 A JPH10146808 A JP H10146808A JP 30800896 A JP30800896 A JP 30800896A JP 30800896 A JP30800896 A JP 30800896A JP H10146808 A JPH10146808 A JP H10146808A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】効率良く良質の集成材を製造する方法及び装置
を提供する。 【解決手段】 原木から所定の厚みと長さ、任意の幅と
を有する長方形板状の一次ラミナを製造し、それを順次
幅はぎ接着しつゝ所定の幅の二次ラミナを切り出し、こ
れを適宜フィンガ継ぎして所望寸法の三次ラミナとし、
これの所定枚数を積層、接着して大型立方体状の三次ラ
ミナ積層体を得、これから所定寸法の多層集成材を挽き
出し、仕上げ加工を施して、製品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な集成材製造
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日ではいわゆる『ムク材』として木造
建造物の構造部材に使用できるような良質の木材は次第
に枯渇して来ており、又、そのような木材を使いこなし
得る大工も少なくなっているため、集成材が注目されて
きた。集成材は、強度と寸法精度が高く、施工後の反り
や割れが少なく、又、工場でのプレカットが容易であ
り、そのため現場の工期を短縮できるので、一般住宅や
大型木造建造物などの構造部材として広く用いられるよ
うになっている。
【0003】然しながら、例えば構造用集成管柱などの
集成材は製材されて輸入された板材などを用いて製造さ
れていたため、原木の利用率、即ち歩留りが低く、流通
経費も嵩むため、高価であった。今日、森林の伐採は次
第に制約が厳しくなっているが、一方では間伐材や、手
入れの不十分であった杉林などの材の有効利用策が模索
されている。然しながら、このような劣等材を用いて集
成材を製造しようとすると、従来公知の方法では、人手
が掛かり過ぎる上、材の歩留りが悪く、経済的に成り立
たないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決するためになされたものであり、その目的とすると
ころは、従来利用できなかったような低品位の原木を用
いても、高品位の集成材がえられ、多くの人手を要せ
ず、高い歩留りで材を利用でき、多種多様な仕様の高品
位集成材を随時安価かつ大量に供給し得る集成材の製造
方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、原木を所
定長さに切り揃え、これから所定の長さと厚み、及び、
任意の幅を有する長方形板状の一次ラミナ原板を挽き出
し、これを乾燥した後、整形して、その厚み、表裏両面
の平坦度及び平行度、両側面の平坦度、平行度及び表裏
両面に対する直角度を出して一次ラミナを得、次いで、
これを順次幅はぎ接着して広幅の二次ラミナ原板を得、
これから順次定寸の二次ラミナを切り出し、更に切り出
された二次ラミナを仕上加工して所望の単層集成材を得
ることにより達成される。
【0006】尚、本明細書に於いて、一次ラミナ原板に
就いて長方形板状と言う場合には、幾何学的に完全な長
方形板のみでなく、少なくとも一方の表面又は側面の一
部にに木肌が残った、所謂、ビール瓶型や鼓型、太鼓型
などの不正形の板であって、みみすり加工すれば略完全
な長方形板が得られるものを含むものとする。
【0007】上記の目的は、更に、上記と同様にして得
た二次ラミナを順次連鎖的にフィンガ継ぎして長尺の三
次ラミナ原板を得、これを順次所望の長さに切断して三
次ラミナとし、要すればこれに所望の仕上加工を施した
後、接着剤を塗布し、所定枚数を積層、接着して大型立
方体状の三次ラミナ積層体を得、これから所定寸法の多
層集成材を挽き出し、所定の仕上加工を施し、初期の品
質、形状及び寸法を有する多層集成材を得ることによっ
て達成される。
【0008】又、上記の目的は、少なくとも長短二種の
二次ラミナを複数枚組み合わせてフィンガ継ぎして所望
長さの三次ラミナを得、要すればこれに所望の仕上加工
を施した後、接着剤を塗布し、所定枚数を積層、接着し
て大型立方体状の三次ラミナ積層体を得、これから所定
寸法の多層集成材を挽き出し、所定の仕上加工を施し、
初期の品質、形状及び寸法を有する多層集成材を得るこ
とによって達成される
【0009】本発明の他の目的は、(1)原木供給装置
と、(2)供給された原木を、所定長さの丸材に切断し
得る原木切断装置と、(3)丸材から、所定の厚みと任
意の幅を有する一次ラミナ原板を挽き出し得る一次ラミ
ナ原板製造装置と、(4)一次ラミナ原板を乾燥する一
次ラミナ乾燥装置と、(5)乾燥された一次ラミナ原板
に整形加工を施し、一次ラミナを得る一次ラミナ仕上加
工装置と、(6)整形された一次ラミナを順次幅はぎし
て広幅の二次ラミナ原板を得、これを順次所定幅に切断
して二次ラミナを得る二次ラミナ製造装置と、(7)二
次ラミナを順次フィンガ継ぎして所定長さの三次ラミナ
を得る三次ラミナ製造装置と、(8)三次ラミナを所定
枚数積層接着して大型立方体状の三次ラミナ積層体を得
るベニアリング装置と、(9)三次ラミナ積層体を切断
し、所定の仕上加工を施して多層集成材を得る集成材仕
上加工装置と、を材搬送網の適所に配列して成る多層集
成材製造装置に依って達成される。
【0010】
【発明の実施の態様】以下、図面により本発明の詳細を
説明する。図1は、本発明に係る集成材製造方法の概要
を示す工程説明図、図2は、本発明に係る集成材製造装
置の前半部の配置を示す平面図、図3は、本発明に係る
集成材製造装置の後半部の配置を示す平面図、図4は、
図2に示された桟積及び桟回収装置の構成及び作動を示
す説明図、図5は、桟の一態様を示す斜視図、図6ない
し図8は、図3に示された幅はぎ装置の構成と作動状態
を経時的に示す一部破断側面図、図9は、図3に示しさ
れたベニアリング装置で用いる連鎖複合プレス装置の平
面図、図10は、図9に示した連鎖複合プレス装置の中央
断面図、図11は、図9に示した連鎖複合プレス装置の一
部破断正面図である。
【0011】以下図1から順次説明する。最初の第一工
程は原木1の切断工程である。この工程で、原木1は、
例えばチェーンソーなどの切断装置により一定の長さL
0 の丸材1−1に切り揃えられる。丸材1−1の長さL
0 は、単層集成材を得ることを目的とする場合は、その
単層集成材と同一又は少し長めとするが、多層集成材を
製造する場合には、特に制約はない。但し、余り長くす
ると材の歩留りが著しく低下することになり、又、短か
くし過ぎると工程が煩雑となり、装置の材処理能力が低
下し、このためコストが嵩むこととなる。良質の原木を
用いるときの望ましい長さL0 は、通常1.8ないし2m
前後である。但し、細い間伐材や曲がりの強い原木、端
材などを用いるときは、適宜短縮する。
【0012】第二工程は、一次ラミナ原板1−4を得る
ための製材工程である。望ましい実施例では、この第二
工程は、長さL0 に切り揃えられた丸材1−1を、例え
ばツインバンドソーなどの製材機により、不定形の板材
1−2と断面長方形状の材1−3とに製材する工程と、
板材1−2から一次ラミナ原板1−4を得るみみすり工
程と、材1−3を挽き割り一次ラミナ原板1−4とする
挽割工程とにより構成される。但し、上記の構成は原木
1の形状などにより適宜変更され得る。例えば、細い丸
材1−1などを用いるときは、これを単に不定形の板材
1−2に挽き割ることもあり、原木1が良質の太い材で
あるときは、それから柱材、梁材、厚板材などを挽き出
したとき発生する端材を加工して一次ラミナ原板1−4
とすることもある。
【0013】尚、本明細書に於いて、材1−3に関して
断面長方形状と言うときは、幾何学的に正しい長方形断
面のみでなく、一方の側面が木肌のまゝに残された食パ
ン形や、両側面が木肌のまゝである所謂太鼓形、四隅が
木肌である八角形状などの断面であって、一次ラミナ原
板1−4を挽き出し得るもの総てを包含するものとす
る。この工程では、要するに、与えられた材から一定の
長さと厚さ、及び、ランダムな幅を有する長方形板状の
一次ラミナ原板1−4が得られれば良く、そのための装
置や工程は、材の形状、製品の使用目的、等級などによ
り適宜に選択されるものである。
【0014】一次ラミナ原板1−4の厚みは、目的とす
る製品の形状、厚み、材の種類などを考慮し、容易に乾
燥できるよう5ないし30mm程度、望ましくは10ないし20
mm程度とすることが推奨される。これを余り薄くする
と、材の歩留りが悪くなる上、工程全体が繁雑となる。
逆に、30mm以上に厚くすると乾燥に時間が掛かり過ぎる
ようになるばかりでなく、長時間を掛けて乾燥しても、
均一な乾燥が困難となり、充分に乾燥されない部分が生
じる。乾燥の不充分な材を用いると、接着強度が低下し
たり、集成材の使用中に割れや狂いが生じることがある
ので好ましくない。
【0015】不定形の板材1−2は、公知のみみすり装
置により、有り寸で一次ラミナ原板1−4に加工され、
断面長方形状の材1−3は、例えば上下式ギャングリッ
パーなどの製材機により、一次ラミナ原板1−4に切断
される。断面長方形状の材1−3の幅や厚みは、丸材1
の寸法及び形状に応じ、材の歩留りが最高になるよう
に、ロット毎にあるいは丸材一本毎に適宜定められるの
で、一次ラミナ原板1−4の幅は不揃いとなるが、何等
差し支えはない。
【0016】次の第三工程は乾燥工程である。この工程
で一次ラミナ原板1−4は、適宜の乾燥室で水分含有率
が16%程度以下、望ましくは13%程度になるまで、加
熱、乾燥される。乾燥方法としては、熱風乾燥、減圧乾
燥、蒸気乾燥など公知の乾燥方法が採用でき、木材の性
質に合わせて適宜選択される。又、乾燥後、一定期間シ
ーズニングを行うことが望ましい。
【0017】次の第四工程は、乾燥された一次ラミナ原
板1−4の仕上加工工程である。この工程で一次ラミナ
原板1−4は、先ず、例えばブレークソーやプレーナー
などにより表裏両面の歪取加工が施され、所定の厚みと
完全な平行度及び平坦度が与えられ、次いでその平面形
状、寸法が検査され、その検査データは画像処理され、
それらの結果に基づいて良否が判別され、不良品が除去
される。不良とされるものは、表面に窪みや節、傷、孔
などがあり所定の均一な厚み又は幅、平行度、平坦度が
得られないものなどである。
【0018】良品とされた一次ラミナ原板1−4には、
次いでその両側面が互いに平行になり、かつ、表裏両面
に正しく直角になるようにみみすり加工が施される。要
求される製品の等級や使用目的などに応じて、要すれば
鉋仕上げなどが施され、これらにより断面が全長に渡っ
て略一定寸法の矩形状であり、傷などが少なく、かつ、
表裏両面と両側面とが平滑に仕上げられた一次ラミナ2
が得られる。この修正仕上加工は極めて重要である。後
続の幅はぎ工程で良質な幅はぎ接着を行うためには、接
着面が全面的に隙間なく突き合わせられ、完全に密着す
ることが要求され、又、多数の一次ラミナ2が順次連鎖
的に幅はぎ接着されるとき、接着された二次ラミナ原板
3が蛇行せず、起伏がなく、真直となることが必要であ
るが、そのためには、接着面の完全な平面度、平滑度及
び平行度、並びに、表裏両面に対する直角度が充分に出
ていなければならないからである。
【0019】次の第五工程は、二次ラミナ製造工程であ
る。この工程では、後に説明する幅はぎプレス装置によ
り、多数の一次ラミナ2が順次それらの側面で互いに接
着、幅はぎされ、広幅の二次ラミナ原板3とされ、次い
で、例えばランニングソーなどの切断装置により、その
二次ラミナ原板3から所定の幅Wを有する二次ラミナ4
が切り出される。
【0020】而して、目的とする製品が単層集成材であ
るときは、この一次ラミナ2を仕上げて単層集成材5と
する。この目的のときは、幅はぎ工程で一次ラミナ2を
幅はぎする際に木の表裏が、順次交互に逆になるように
一次ラミナ2を排列し、幅はぎを行うことが推奨され
る。又、多層集成材を製造するときは、一次ラミナ2の
木の表裏を揃えて幅はぎを行い、これを後続の工程で、
切断、ベニアリングする際に各層毎に表裏が順次逆にな
るように積層することが推奨される。
【0021】板状の製品となる単層集成材5に就いて
は、所定の仕上加工と製品検査が行われる。仕上加工と
しては、それぞれ製品の使用目的や等級などに応じて、
長さの切り揃え、防虫防菌防黴加工、防湿耐水加工、撥
水加工、耐炎不燃加工、面取り、鉋仕上げ、磨き、塗
装、ワックス掛、化粧材の貼着、保護シール貼りなどが
施される。又、場合によっては、プレカット加工、孔明
けなどを施すこともある。検査項目としては、寸法検
査、表面の瑕疵などの目視検査、曲げ強度試験、含水率
検査などが挙げられる。これらの検査データは、適宜の
ラベルなどにプリントし、製品に表示することが推奨さ
れる。
【0022】多層集成材を製造するときは、整形加工さ
れた二次ラミナ4は後続の第六工程に送られる。この第
六工程は、二次ラミナ4のフィンガ接合工程である。こ
の工程では先ず、二次ラミナ4の上下両面にプレーナー
加工を施し、更に必要な場合にはクロスカット加工を施
す。仕上げ加工された二次ラミナ4の両木口には公知の
加工装置によりフィンガ加工が施され、次いで公知のフ
ィンガ継ぎ装置で順次フィンガ継ぎされ、三次ラミナ7
が得られる。
【0023】三次ラミナ7を製造するには、大別して次
の二つの方法が考えられる。第一の方法は、適宜の数の
二次ラミナ4をフィンガ継ぎして所定長の三次ラミナ7
を得る方法であり、第二の方法は、図1に示されている
ように、使用する二次ラミナ4を順次連続的にフィンガ
継ぎして長尺の三次ラミナ原板6を製造し、これを所定
の寸法に切断して三次ラミナ7を得る方法である。
【0024】三次ラミナ7は、後に積層して多層集成材
を得るときに、隣接するもののフィンガ継手が重ならな
いようにすることが望ましい。三次ラミナ7には、必要
に応じて、フィンガ継ぎ部分の段差を除去して厚みを均
一とし、かつ、表面にはみ出した余分な接着剤などを除
去するためプレーナー加工が施こさる。
【0025】後続の第七工程はベニアリング工程であ
る。この工程では、三次ラミナ7の表面に接着剤が塗布
され、所望の厚みとなるまで所要の枚数が積層され、後
述するプレスにより圧着され、これにより大型の三次ラ
ミナ積層体8が得られる。この際使用するプレスとして
は、後述する連鎖複合プレスが推奨される。三次ラミナ
積層体8の厚みには特に制約はなく、目的とする製品の
形状、寸法に応じて、例えば30、45、60、90、 120、 1
50、 200、 300、 400、 500mmなどとする。又、前述の
如く、このベニアリングに際しては、積層する三次ラミ
ナ7の木の表裏を各層毎に順次逆にすることが推奨され
る。又、同形の三次ラミナ積層体8を多数プレスする際
は、間に適宜の養生シートを挟んで複数個を積み上げ、
同時にプレス処理することが推奨される。
【0026】図1には、三次ラミナ7の木質繊維の方向
が、総て三次ラミナ積層体8の長手方向に揃っている例
を示したが、このような三次ラミナ7の一層又は複数層
毎に三次ラミナ積層体8の横幅方向に木質繊維の方向が
向いているラミナを挿入することもある。このようなラ
ミナは、通常使用する三次ラミナ7の横幅Wと同一の長
さを有する一次ラミナ2を幅はぎし、三次ラミナ7と同
一の長さに切断して製造することが望ましい。又、三次
ラミナ積層体8の適切な位置に、ワイヤ又はワイヤメッ
シュなどの補強材を挿入することもある。
【0027】最終の第八工程は、仕上加工工程である。
この工程では、大容積の多層集成材8を、適宜の形状、
寸法に製材し、ブレークソー又はプレーナーなどによ
り、その4面又は6面に仕上加工を施し、所望の柱材、
梁材、厚板材、家具材などとして用いられる多層集成材
9を得るものである。上記以外の仕上加工としては、防
虫防菌防黴加工、防湿耐水加工、撥水加工、耐炎不燃加
工、面取り、鉋仕上げ、磨き、塗装、ワックス掛、化粧
材の貼着、保護シールやラベル貼りなどが施される。
又、場合によっては、プレカット加工、孔明け、ほぞ切
りなどの木工が施される。
【0028】叙上の如く、本発明方法によるときは、一
次ラミナとして不定幅の板材が使用されるので、従来殆
ど利用されていなかった間伐材や、倒風木、節や曲がり
などの多い低品位の丸太や、製材時に発生する端材など
を有効に利用できるようになり、極めて経済的であるば
かりでなく、林業の振興、森林の保全などの面ても極め
て有益であり、又、熱帯材の消費を抑制できるので、熱
帯雨林の保全にも寄与し得るものである。
【0029】又、本発明によるときは、原木の受入れか
ら集成材の出荷までを一連の自動装置により一貫して生
産できるようになるので、流通コストなどが掛からず、
需要に即応して集成材を製造、供給できるようになり、
かつ、材を有り寸で利用するので、従来は端材として捨
てゝいた部分迄有効に利用でき、従来公知の方法では30
%前後であった材の歩留りをを、55%前後と、略二倍に
引き上げることが可能となり、これらにより製造コスト
が大幅に引き下げられるものである。又更に、一次ラミ
ナ2の厚みを5〜30mm、望ましくは10〜20mmとして乾燥
するので、乾燥所要時間が短縮され、乾燥コストが大幅
に引き下げられるばかりでなく、乾燥が完全かつ均一に
行われるので長期に渡るシーズニングが不要となり、こ
れらの面からも製造コストが大幅にカットされることと
なる。
【0030】又、一次ラミナ2の乾燥が完全であるの
で、幅はぎに於いてもベニアリングに於いても良質の接
着が可能となり、高い接着強度が得られる。又、使用さ
れている一次ラミナ2の幅がランダムであるので、集成
材、特に多層集成材の材質の均一性が増し、それらのた
め長期間に渡る使用中にも割れや狂いが殆ど発生せず、
経年変化が少ない良質の集成材を提供できるようにな
る。又、本発明に係る集成材は、含水率が低く、品質も
均一であるので、従来は不可能であった強度や含水率そ
の他の品質の保証が可能となるものである。
【0031】次に、上記の本発明方法を実施するための
装置に就いて説明する。図2及び3に於いて、10は原木
供給装置、20は原木切断装置、30は一次ラミナ原板製造
装置、40は一次ラミナ乾燥装置、50は一次ラミナ仕上加
工装置、60は二次ラミナ製造装置、70は三次ラミナ製造
装置、80はベニアリング装置、90は集成材仕上加工装
置、100 は製品検査装置である。原木供給装置10は、図
示されていないバーカーから原木1を搬出し、後段の原
木切断装置20に供給する。
【0032】原木切断装置20は、前述の第一工程のため
の装置であり、通常はチェーンソーなどの切断装置21と
その付帯設備とにより構成され、原木供給装置10から供
給された原木1を所望の寸法の丸材1−1に切り揃える
ものである。このときの切り揃えられる丸材1−1の寸
法は特に限定されないが、単層集成材5を製造するとき
はそれと同一か又はやゝ長めとし、多層集成材9を製造
するときは、原木1を略等分する寸法とすることが推奨
される。望ましい寸法は1.8ないし2m前後である。
【0033】一次ラミナ原板製造装置30は、前述の第二
工程のための装置であり、丸材1−1を製材し、不定型
の板材1−2と、断面長方形状の材1−3を得るための
第一製材機31、断面長方形状の材1−3を挽き割り一次
ラミナ原板1−4を得るための第二製材32、不定形の板
材1−2のみみすり加工を行い一次ラミナ原板1−4を
得るみみすり装置33、第一製材機31から発生する端材を
排出する端材シューター34、みみすり工程で発生する端
材を排出する端材シューター35、一定限度以上の広幅の
一次ラミナ原板1−4を二分割するセンターカットソー
36、後段の乾燥工程の効率を向上させるため一次ラミナ
原板1−4に加圧加熱処理を施す熱処理ローラー装置37
及び端材搬送路38から成る。第一製材機31としては、例
えばシングルバンドソー又はツインバンドソーなどが用
いられ、第二製材機32として好適なものとしては、例え
ば上下式ギャングリッパーなどが挙げられ、みみすり装
置33としては例えばエッジャーなどが推奨される。
【0034】この装置の特徴は、原木を適度に短く切断
して使用することと、製材機として、例えばツインバン
ドソーと上下式ギャングリッパーなどを併用し、鋸道の
断面積を最小とすること、一次ラミナ原板1−4の幅に
制約がなく、そのため第一製材機31に於ける製材方法の
自由度が高く、端材の発生を最小限に抑えることができ
ること、みみすり装置33に於いては有り寸でみみすり加
工が行われるので、常に、所与の材から得られる最大限
度広幅の一次ラミナ原板1−4が得られること、及びこ
れらにより、総合的に材の歩留りが最高限度まで高めら
れることである。尚、センターカットソー36及び熱処理
ローラー37は必須の構成要件ではなく、オプションであ
り、必要に応じて設けられるものである。而して、この
一次ラミナ原板製造装置30により、不定幅の一次ラミナ
原板1−4が得られる。
【0035】一次ラミナ乾燥装置40は、前述の第三工程
のための装置であり、乾燥室41、多数の材運搬車42、4
2、桟運搬車43、ラミナローダー44、桟積装置45、材運
搬車運行装置46、ラミナアンローダー47、桟回収装置4
8、桟運搬車運行装置49、並びに、図示されていない電
子式制御装置、真空ポンプ、油圧制御装置などから成
る。乾燥室41は、公知の木材乾燥装置であり、内部に熱
源、温度制御装置、換気装置などを有し、材運搬車42の
上に一層毎に桟433 を介して多層に積み重ねられて搬入
された一次ラミナ原板1−4を乾燥する。乾燥方式には
特に制約はなく、熱風式、蒸気式、減圧式などのいずれ
でも差し支えない。これらは主として取り扱う材の性質
や所要処理能力によって適宜に選ばれるものである。
【0036】材運搬車42、桟運搬車43及び桟積装置45の
構成は、図4に示されている。尚、桟回収装置48の構成
は、桟積装置45のそれと同様であるので、ここでは桟積
装置45のみに就いて説明する。桟運搬車43は、車台431
の上面に複数の桟マガジン 432、 432を、桟積みする際
の所要間隔で平行に設け、その内部に多数の桟 433、 4
33を一列に積み上げ収容しておく。尚、桟マガジン432
は、図示されているような箱型のものでなく、複数の対
をなすポールなどで構成しても良い。
【0037】本実施例において、桟積装置45は、床面に
垂直に設けられた支柱 451、支柱451 の頂部に回動自在
に取り付けられた回転アーム452 、回転アーム452 の両
自由端部に設けられた油圧シリンダ 453、 453、油圧シ
リンダ453 のロッド454 の一端に取り付けられ油圧シリ
ンダ453 により昇降せしめられる搬送アーム455 、それ
ぞれ一定の間隔を介して搬送アーム455 に取り付けられ
た真空チャック用のY型吸気管 456、 456、Y型吸気管
456 の下端に取り付けられた吸盤457 、 457などから成
る。
【0038】この桟積装置45のY型吸気管456 は、搬送
アーム455 及び図示されていない真空弁を介して、図示
されていない真空ポンプに接続されており、Y型吸気管
456が桟運搬車43の桟マガジン432 内に降下せしめら
れ、吸盤457 が桟433 に接触したときは、上記真空弁が
開かれて吸盤457 が真空ポンプに通じ、これにより桟43
3 が吸着される。然るときは、油圧シリンダ453 が作動
してロッド454 を引き込み、搬送アーム455 、Y型吸気
管456 及び吸盤457 が引き上げられるので、各桟マガジ
ン432 内で吸盤457 に吸着されている桟433 が一斉に引
上げられる。
【0039】然るときは、回転アーム452 が回転して桟
433 を材運搬車42の上方に移動させ、次いで油圧シリン
ダ453 が作動してロッド 454を伸長させ、桟433 を材運
搬車42の上に積まれた一次ラミナ原板1−4の上に降ろ
すと、図示されていない上記真空弁が閉じ、同時に図示
されていない真空破壊弁が開かれるので、総ての桟433
は吸盤457 から離れ、一次ラミナ原板1−4の上に整列
せしめられる。
【0040】然るときは、油圧シリンダ453 が作動して
ロッド454 が引き込まれ、次いで回転アーム452 が桟運
搬車43の上方に回転し、以下上記と同様にして、次段の
桟積みが行われるものである。桟回収装置48の構成は桟
積装置45と同一であり、作動の点でも桟積装置45とは反
対に、桟433 を材運搬車42から桟運搬車43に戻す点が異
なるのみである。この桟回収装置48の作動は既に明らか
であろうから、その説明は省略する。
【0041】乾燥した一次ラミナ原板1−4は、材運搬
車42に載せられたまゝラミナアンローダー47まで搬送さ
れ、そこで桟回収装置48により桟433 を回収しつゝ、荷
卸しが行われる。一次ラミナ原板1−4は、その表裏が
検査され、表裏を揃えて一次ラミナ仕上加工装置50に送
られる。而して、本実施例に於いては、材運搬車42及び
桟運搬車43は軌道上を運行する自動車輛であり、それら
の運行は、それぞれ材運搬車運行装置46及び桟運搬車運
行装置49に依って行われる。
【0042】然しながら、これらの運搬車としては、例
えば人が運転するフォークリフトや、台車なども用いら
れ、更にこれらに替わる運搬手段として、コンベアや、
運搬ロボットなども広く利用できるものである。又更
に、一次ラミナ原板1−4をシューターなどで乾燥室に
送り込み、乾燥室内か又はその入り口で自動桟積みを行
うと共に、桟回収も自動桟回収装置により乾燥室内又は
その出口で自動的に行い、乾燥した一次ラミナ原板1−
4をシューターなどで次の工程に搬送することもある。
【0043】上記実施例では、桟433 として、単一角棒
状のものを示したが、図5に示すフレーム状の複合桟43
4 を用いれば、桟積装置及び桟回収装置の構成を一層単
純化し得るばかりでなく、一次ラミナ原板1−4を複合
桟434 上に載せた状態で材運搬車への積み卸しが可能と
なるので、ラミナローダー及びアンローダーの構成も単
純化できるものである。
【0044】一次ラミナ仕上加工装置50は、前述の第四
工程のための装置であり、平面仕上装置51、形状検査装
置52、材選別装置53、みみすり装置54及びアキュームコ
ンベア55などから成る。一次ラミナ仕上加工装置に送ら
れた一次ラミナ原板1−4は、先ず、乾燥により発生し
た狂い及び歪みを取るため、平面仕上装置51により、表
裏両面の平行度及び平滑度を出し、厚みを一定の許容誤
差範囲内で所定値に一致させるため、表裏両面の修正加
工が行われ、次いで、形状検査装置52で平面形状がチェ
ックされ、それらのデータに基づき画像処理と、材の良
否判別が行われ、材選別装置53によって不良品の選別
と、除去が行われる。平面仕上装置51としては、例え
ば、ブレークソーやプレーナーなどが推奨される。
【0045】良形と判定された一次ラミナ原板1−4
は、次いでみみすり装置54により両側面が互いに平行
で、表裏両面と正しく直角となり、かつ、幅はぎのため
要求される平坦かつ平滑な面となるように仕上げられ
る。仕上げられた一次ラミナ原板1−4は、一次ラミナ
2としてアキュームコンベア55に一時貯留され、次いで
後段の二次ラミナ製造装置60に送られる。
【0046】二次ラミナ製造装置60は、前述の第五工程
のための装置であり、図2に示されているように、接着
剤装置61と、幅はぎプレス装置62と、切断装置63と、図
示されていない制御装置などから成る。幅はぎプレス装
置62の構成及び作動は、図6ないし図8に示されてい
る。
【0047】接着剤装置61は、図2に示されているよう
に、プライマー塗布装置611 と、乾燥コンべア装置612
と、接着剤塗布装置613 と、図示されていない制御装置
などにより構成されている。供給された一次ラミナ2
は、プライマー塗布装置611 によりその一側面にプライ
マーが塗布され、その前後の一次ラミナ2との間に適宜
の間隔を隔てて順次乾燥コンべア612 に載せられ、一定
の時間を掛けて接着剤塗布装置613 迄搬送され、その間
にプライマーの乾燥が行われる。乾燥コンべア612 によ
り順次搬送された一次ラミナ2の他の一方の側面、即ち
プライマーの塗布されていない側面には、接着剤塗布装
置613 により接着剤が塗布される。順次搬送される一次
ラミナ2は、それらのプライマー塗布面と接着剤塗布面
とを一定の間隔を介して相対向させた状態で、後段のプ
レス装置62に供給される。
【0048】幅はぎプレス装置62は、機台621 、機台62
1 上に互いに微小間隔を隔てて平行に設けられた複数台
のプレステーブル622 、プレステーブル622 の間の空間
内を通って運行される昇降式チェーンコンベア装置623
、プレステーブル622 の上面に設けられた平板プレス
装置624 、平板プレス装置624 のプレス盤に設けられる
幅はぎプレス装置625 、プレステーブル622 のチェーン
コンベア運行方向の終端側に設けられたストッパ装置62
6 とから成る。
【0049】複数台設けられるプレステーブル622 は、
総て同一の高さを有し、機台621 の上に互いに微小間隔
を隔てて平行に複数台固定される。それらの上面は同一
平面上にあり、プレスのための定盤面を形成する。又、
各プレステーブル622 の間の空間には昇降式チェーンコ
ンベア装置623 のチェーンが走行できるようになってい
る。
【0050】昇降式チェーンコンベア装置623 は、機台
621 上に昇降自在に支持された昇降基盤6231、昇降基盤
6231を支持し昇降せしめ得る複数の油圧ジャッキ6232、
6232、昇降基盤6231上に対をなして少なくとも二組設け
られる支持壁部材6233及び6234、支持壁部材6233及び62
34に設けた図示されていない支軸及び駆動軸により回転
自在に支持されるチェーンスプロケット6235、6236、62
37及び6238、これらのチェーンスプロケット6235、623
6、6237及び6238に巻き掛けられるチェーン6239、並び
に、図示されていない駆動用モーターや、油圧制御回路
及び電子制御装置などから成る。
【0051】昇降基盤6231は、チェーン6239の搬送側が
プレステーブル 622の定盤面より高くなる作業位置と、
低くなる退避位置との間で、油圧ジャッキ6232により昇
降せしめられる。昇降基盤6231が、油圧ジャッキ6232に
より押し上げられて作業位置にあるときは、チェーン62
39の搬送側の位置はプレステーブル 622の定盤面より高
くなっており、かつ、このときはチェーンスプロケット
6235が図示されていない駆動装置により回転駆動される
ので、チェーンコンベアに載せられている材は図中左方
から右方に搬送される。
【0052】而して、その先頭の材がストッパ6263に当
って停止しても、以下順次搬送されてくる後続材は、チ
ェーンコンベアが停止しない限り、先行した材に当たる
迄順次搬送され、先行した材が停止すると、それに当た
って順次停止せしめられることになる。一方、昇降基盤
6231が引き下げられて退避位置に移るときは、チェーン
6239の搬送側の位置はプレステーブル 622の定盤面より
低くなるので、チェーンコンベアに積載されていた材
は、プレステーブル 622の上に移されることになる。
尚、このときはチェーンスプロケット6235の駆動を停止
することが望ましい。
【0053】平板プレス装置624 は、プレステーブル62
2 を跨ぐように設けられた門型支持部材6241、門型支持
部材6241の上部に取り付けられた油圧シリンダー6242及
び6243、それらのロッド6244及び6245、ロッド6244及び
6245により昇降自在に支持されるプレス盤6246、並び
に、図示されていない油圧制御回路及び電子制御装置な
どから成る。
【0054】プレス盤6246の上面には、幅はぎプレス装
置625 が取り付けられる。幅はぎプレス装置625 は、プ
レス盤6246の上面に取付けられ、チェーンコンベアの運
行方向に平行な方向に作動する油圧シリンダー6251、そ
のロッド6252、ロッド6252の先端に設けた幅寄せプラウ
6253、並びに、図示されていない油圧制御回路及び電子
制御装置などから成る。プレス盤6246の左端には、幅寄
せプラウ6253が図中左右に円滑に移動できるようスリッ
トが設けられている。
【0055】プレステーブル622 の上面右端には、スト
ッパ装置626 が設けられている。ストッパ装置626 は、
プレステーブル622 の上面右端に固定された油圧シリン
ダー6261、そのロッド6262、ロッド6262の先端に設けた
ストッパ6263、並びに、図示されていない油圧制御回路
及び電子制御装置などから成り、昇降式チェーンコンベ
ア装置 623により搬送されてきた材の移動を阻止するも
のである。
【0056】本実施例に於いては、切断装置63はプレス
テーブル622 を横断して走行するランニングソーであ
り、プレステーブル622 を挟んで設けられた一対の支持
壁部材631 (一方のみ図示)、一対の支持壁部材631 に
より支持された案内 632、図示されていない推進装置に
より案内632 に沿って往復移動せしめられるキャリッジ
633 、キャリッジ633 に取り付けられたモーター 634、
モーター634 の出力軸に取り付けられた丸鋸 635、並び
に、図示されていない上記の推進装置及び電子制御装置
などから成り、プレステーブル622 上にある二次ラミナ
原板3を一定幅で切断し、二次ラミナ4とするものであ
る。
【0057】図6は、昇降式チェーンコンベア装置623
が退避位置にあり、切断装置63は図の紙背側の退避位置
に移動しており、平板プレス装置624 ではプレス盤6242
が下降してプレステーブル622 上に載せられた材を圧迫
し、かつ、幅はぎプレス装置625 では、油圧シリンダー
6251がそのロッド6252を引き込み、幅寄せプラウ6253を
右方に引いて、一次ラミナ2の幅寄せ、幅はぎを行い二
次ラミナ原板3とした状態を示している。この状態で
は、プレステーブル622 上の材は、二次ラミナ原板3の
みとなっており、その右端はストッパ6263に押し当てら
れている。
【0058】図7は、図6の状態で切断装置63が作動し
て二次ラミナ原板3の右端部分を切り取って元の退避位
置に戻り、切り取られた二次ラミナ4が図示されていな
い装置により搬出され、次いで、平板プレス装置624 の
プレス盤6246が上昇した状態を示している。
【0059】図8は、図7に示した状態から、幅はぎプ
レス装置625 の油圧シリンダー6251がそのロッド6252を
押し出し、幅寄せプラウ6253を左方に押しやると共に、
昇降式チェーンコンベア装置623 が作動位置まで上昇
し、チェーンコンベアが作動して、二次ラミナ原板3を
右方に向かって、その先端がストッパ6263に当たる迄搬
送すると共に、適量の一次ラミナ2をプレス装置624 の
プレス盤6242の下に搬送し、停止した状態を示してい
る。
【0060】これらの図には示されていないが、このと
き搬送される一次ラミナ2の横幅が計測され、記録さ
れ、積算されており、その精算値がプレステーブル622
上に搬送すべき適量に達すると、チェーンコンベアの作
動が停止され、昇降式チェーンコンベア装置 623が退避
位置に下降せしめられ、適量の一次ラミナ2がプレステ
ーブル622 上に配列されることとなる。この状態から、
平板プレス装置624 のプレス盤6246が下降し、幅はぎプ
レス装置625 の幅寄せプラウ6253が右方に引かれると、
図6に示した状態になり、一次ラミナ2の幅はぎが行わ
れるものである。而して、切り取られた二次ラミナ4
は、次段の三次ラミナ製造装置70に送られる。
【0061】三次ラミナ製造装置70は前述の第六工程の
ための装置であり、ここでは、次々に供給される二次ラ
ミナ4が適宜フィンガ継ぎされ、三次ラミナ7とされる
ものである。三次ラミナ製造装置70は、前述の第一の方
法で三次ラミナ7を製造するものであり、図3に示す如
く、上下プレーナー装置71と、クロスカット装置72と、
二次ラミナストッカー73と、二次ラミナ選択装置74と、
フィンガ加工装置75と、接着剤塗布装置76と、フィンガ
継ぎ装置77と、アキュームコンベア78などから成る。上
下プレーナー装置71は、幅はぎに伴う二次ラミナ4の表
面上の僅かな段差や表面にはみ出した接着剤などを除去
し、二次ラミナ4の厚みを均一とするものであり、クロ
スカット装置72は、二次ラミナ4の両木口と両側面を整
形カットするものである。
【0062】二次ラミナストッカー73には、少なくとも
長短二種の二次ラミナ4が貯蔵されており、二次ラミナ
選択装置74は、所望の長さの三次ラミナ7を製造するた
め、これらの中から適宜のものを選んで後段のフィンガ
加工装置75に供給する。フィンガ接合される二次ラミナ
4の木口には、フィンガ加工装置73により、公知のフィ
ンガカッターを用いてフィンガ継手が形成される。その
フィンガ継手の接合面には、接着材塗布装置75により接
着剤と硬化促進剤が塗布され、フィンガ継ぎ装置76によ
りフィンガ継ぎが行われ、所望の長さの三次ラミナ7が
形成され、三次ラミナ7は後段のベニアリング装置80に
送られる。
【0063】ベニアリング装置80は前述の第七工程のた
めの装置であり、この装置により三次ラミナ7は多数枚
積層され、大型立方体状の三次ラミナ積層体8が形成さ
れるものである。ベニアリング装置80は図3に示されて
いるように、接着剤塗布装置81、三次ラミナ積層装置8
2、三次ラミナ積層体搬送ライン83、三次ラミナ積層体
搬送ライン83に沿ってその両側に設けられた連鎖複合プ
レス84及び三次ラミナ搬出口85などから成る。搬送され
て来た三次ラミナ7の表面には、接着剤塗布装置81によ
り接着剤が均一に塗布又は噴霧され、三次ラミナ積層装
置82により所定の厚みに達する迄積み重ねられ、三次ラ
ミナ積層体8が形成される。この三次ラミナ積層体8は
単体で、又は複数個積み重ねられた状態で、後段の連鎖
複合プレス84に送られる。
【0064】連鎖複合プレス84の詳細は、図9、図10及
び図11に示されている。図9はこの連鎖複合プレス装置
の平面図、図10はその中央断面図、図11はその一部破断
正面図である。ペニアリングのためには長大な三次ラミ
ナ積層体8を数十分間に渡ってプレスする必要があり、
かつ、三次ラミナ積層体8のサイズと形状は区々であ
る。従って、これを従来公知のプレスで処理しようとす
ると、大型のプレスを多数設ける必要があるが、そうす
ると、設備費が嵩む上、小型の三次ラミナ積層体8を処
理するときには効率が大幅に低下する上、使い勝手が悪
くなると言う問題がある。
【0065】この連鎖複合プレス84はこのような問題を
解決するため考案されたものであり、搬送ライン83を挟
んでその両側にそれぞれ設けられた固定定盤841 と、固
定定盤841 上に多数配列された分画プレス装置842 とか
ら成り、更に、各分画プレス装置842 は、搬送ライン83
とその両側に設けられた固定定盤841 を跨いで設けられ
た門型支持部材8421と、その門型支持部材8421の上部に
固定定盤841 に相対向して設けられた複数の油圧シリン
ダー8422と、その油圧シリンダー8422のロッド8423によ
り固定定盤841 に相対向して昇降自在に支持された分画
プレス盤8424と、図示されていない油圧回路及び作動制
御装置などとから成る。
【0066】固定定盤841 はその長さが十数mないし数
十mと長く、分画プレス装置842 の固定定盤長手方向の
長さは1m程度である。従って、分画プレス装置842 は
一基の固定定盤841 に対して十数基ないし数十基が対応
して設けられる。プレスされる三次ラミナ積層体8の長
さは、通常2m程度から6m程度、最大では10mにも及
ぶことがあるが、この装置では処理すべき三次ラミナ積
層体8の長さに対応した数の連鎖複合プレス84が使用さ
れる。
【0067】図示されていない中央制御装置は、生産計
画を効率良く遂行するため、連鎖複合プレス84の合理的
な使用計画を立案しており、生産された三次ラミナ積層
体8はその長さに応じて予め定められた適切な位置に置
かれ、対応する複数の分画プレス盤8424によってプレス
される。各固定定盤841 の上には、さまざまな長さ、幅
及び厚みを有する多数の三次ラミナ積層体8を合理的に
組合せ、殆ど隙間なく配列してプレスでき、そのため、
総ての分画プレス盤8424が殆ど常時、稼働することにな
るので、稼働効率は極めて高い水準に維持される。又、
同形の三次ラミナ積層体8は、多数積み重ねてプレスで
きるので、この面でも装置の稼働効率が高められる。
【0068】仕上加工装置90は、前述の第八工程のため
の装置であり、ストックヤード91、製材装置92、幅ブレ
ークソー装置93、上下プレーナー装置94、板材出荷口9
5、その他の図示されていない各種の処理装置などから
成る。この工程では、ストックヤード91に蓄えられた大
容積の多層集成材8は、製材装置92により必要に応じて
適宜の形状、寸法に製材され、幅ブレークソー装置93に
よりその両側面が、上下プレーナー装置94により上下両
面が仕上げられ、更に図示されていない装置により必要
に応じて仕上加工を施し、所望の柱材、梁材、厚板材、
家具材などの多層集成材9とするものである。上記以外
の仕上加工としては、例えば防虫防菌防黴加工、防湿耐
水加工、撥水加工、耐炎不燃加工、面取り、鉋仕上げ、
磨き、塗装、ワックス掛、化粧材の貼着、保護シールや
ラベル貼りなどが挙げられ、更に又、場合によっては、
プレカット加工、孔明け、ほぞ切、溝切などの木工が施
される。
【0069】製造された製品に就いては、製品検査を行
なうことが望ましい。製品検査装置100 は、そのような
目的で設けられるものであり、検査ステーション101
と、製品出荷口102 とから成る。通常の検査ステーショ
ン101 では、各部の寸法、傷などの欠陥の有無、指定さ
れた仕上加工が確実に施工されているか否かなどを検査
するのが通例である。
【0070】然しながら、本発明に係る集成材では、品
質の安定性が高く、曲げ強度や含有水分率の保証が可能
である。これらの保証を行なうため、検査ステーション
100 には、上記の通常の検査装置に加えて、曲げ強度と
水分含有率の測定記録装置を設け、製品全品に就いて検
査を行なうか、又は、製品の1ロット毎に適切な抜取り
検査を行い、それらのデータを、前述の他の検査データ
と共に適宜のラベルなどにプリントして製品に貼付する
か、又は製品に直接プリント又は刻印して表示すること
が推奨される。
【0071】本発明に係る集成材製造装置は叙上の如く
構成されるから、本発明によるときは、前述の本発明方
法を確実に実施することができる。尚、本発明装置の構
成は、叙上の実施例に限定されるものでなく、例えば、
使用する原木としては、図示されたような太い丸太のみ
でなく、大型の端材なども利用できるものであり、その
場合には、それらの材を選別供給する装置がこれに当た
るものであり、原木切断装置は、供給された材を一定の
長さに切り揃える装置となる。
【0072】又、一次ラミナ原板製造装置は、要するに
与えられた材から所望の一定の厚みと長さと、任意の幅
とを有する板材を製造できる装置であれば、如何なる製
材機、木工機を組み合わせたものであっても良く、一次
ラミナ原板乾燥装置には、例えば天日による自然乾燥施
設なども含まれるものである。又更に、一次ラミナ仕上
加工装置の構成も自由に設計変更し得るものであって、
要するに乾燥により生じた一次ラミナ原板の歪取加工が
可能で、完全に断面が一定の矩形で平坦な板に仕上げら
れるものであれば足り、二次ラミナ製造装置も整形され
た一次ラミナを幅はぎし、一定の長さに切り取って二次
ラミナが得られるものであれば如何なるものであっても
良く、三次ラミナ製造装置も、二次ラミナを縦はぎして
切断し三次ラミナを得るものであれば良く、上記で説明
したフィンガ継手には、公知の鋭角三角形状のフィンガ
継手のみならず、これと同様なジグザク継手、凹凸継
手、嵌合継手などの総てが含まれるものである。
【0073】又上記には、ベニアリング工程及び装置と
して、三次ラミナを接着積層して三次ラミナ積層体を
得、これをプレスして完全な三次ラミナ積層体を得るよ
うに説明したが、高速硬化型又は瞬間接着型の接着材を
用いるときは、三次ラミナを一枚接着する都度プレスし
て三次ラミナ積層体を得るものであり、更に上記では、
大型の三次ラミナ積層体を得、これを製材して所期の製
品を得るように説明したが、これも最初から所期の製品
と同形に三次ラミナ積層体を形成し、垂れに仕上加工を
施して所期の製品としても良いものであり、本発明は、
叙上の説明から当業者が容易に着想し得る一切の変更例
を包摂するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集成材製造方法の概要を示す工程
説明図である。
【図2】本発明に係る集成材製造装置の前半部の配置を
示す平面図である。
【図3】本発明に係る集成材製造装置の後半部の配置を
示す平面図である。
【図4】図2に示された桟積及び桟回収装置の構成及び
作動を示す説明図である。
【図5】桟の一態様を示す斜視図である。
【図6】図3に示された幅はぎ装置の構成と作動状態を
経時的に示す一部破断側面図である。
【図7】図3に示された幅はぎ装置の構成と作動状態を
経時的に示す一部破断側面図である。
【図8】図3に示された幅はぎ装置の構成と作動状態を
経時的に示す一部破断側面図である。
【図9】図3に示したベニアリング装置で用いる連鎖複
合プレス装置の平面図である。
【図10】図9に示した連鎖複合プレス装置の中央断面図
である。
【図11】図9に示した連鎖複合プレス装置の一部破断正
面図である。
【符号の説明】
1・・・・原木 1−1・・丸材 1−2・・板材 1−3・・材 1−4・・一次ラミナ原板 2・・・・一次ラミナ 3・・・・二次ラミナ原板 4・・・・二次ラミナ 5・・・・単層集成材 6・・・・三次ラミナ原板 7・・・・三次ラミナ 8・・・・三次ラミナ積層体 9・・・・多層集成材 10・・・・原木供給装置 20・・・・原木切断装置 30・・・・一次ラミナ原板製造装置 31・・・・第一製材機 32・・・・第二製材機 33・・・・みみすり装置 34・・・・端材シューター 35・・・・端材シューター 36・・・・センターカットソー 37・・・・熱処理ローラー 38・・・・端材搬送路 40・・・・一次ラミナ乾燥装置 41・・・・乾燥室 42・・・・材運搬車 421・・・・車台 43・・・・桟運搬車 431・・・・車台 432・・・・桟マガジン 433・・・・桟 434・・・・複合桟 44・・・・ラミナローダー 45・・・・ 桟積装置 451・・・・支柱 452・・・・回転アーム 453・・・・油圧シリンダ 454・・・・ロッド 455・・・・搬送アーム 456・・・・Y型吸気管 457・・・・吸盤 46・・・・材運搬車運行装置 47・・・・ラミナアンローダー 48・・・・桟回収装置 49・・・・桟運搬車運行装置 50・・・・一次ラミナ仕上加工装置 51・・・・平面仕上装置 52・・・・形状検査装置 53・・・・材選別装置 54・・・・みみすり装置 55・・・・アキュームコンベア 60・・・・二次ラミナ製造装置 61・・・・接着剤装置 611・・・・プライマー塗布装置 612・・・・乾燥コンべア装置 613・・・・接着剤塗布装置 62・・・・幅はぎプレス装置 621・・・・機台 622・・・・プレステーブル 623・・・・昇降式コンベア装置 624・・・・補助プレス装置 6241・・・・門型支持部材 6242、6243・油圧シリンダー、 6244、6245・ロッド 6242・・・・プレス盤 625・・・・幅はぎプレス装置 6251・・・・油圧シリンダー 6252・・・・ロッド 6253・・・・幅寄せプラウ 626・・・・ストッパ装置 6261・・・・油圧シリンダー 6262・・・・ロッド 6263・・・・ストッパ 63・・・・切断装置 631・・・・支持壁部材 632・・・・案内 633・・・・キャリッジ 634・・・・モーター 635・・・・丸鋸 70・・・・三次ラミナ製造装置 71・・・・上下プレーナー装置 72・・・・クロスカット装置 73・・・・二次ラミナストッカー 74・・・・二次ラミナ選択装置 75・・・・フィンガ加工装置 76・・・・接着剤塗布装置 77・・・・フィンガ継ぎ装置 78・・・・アキュームコンベア 80・・・・ベニアリング装置 81・・・・接着剤塗布装置 82・・・・三次ラミナ積層装置 83・・・・三次ラミナ積層体搬送ライン 84・・・・連鎖複合プレス 841・・・・固定定盤 842・・・・分画プレス装置 8421・・・・門型支持部材 8422・・・・油圧シリンダー 8423・・・・ロッド 8424・・・・分画プレス盤 8425・・・・油圧シリンダー制御装置 85・・・・三次ラミナ搬出口 90・・・・仕上加工装置 91・・・・ストックヤード 92・・・・製材装置 93・・・・幅ブレークソー装置 94・・・・上下プレーナー装置 95・・・・板材出荷口 100・・・・製品検査装置 101・・・・検査ステーション 102・・・・製品出荷口

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の6工程から成る単層集成材(5) を製
    造する方法。 (1)長尺の原木(1) を所定長さに切断し、丸材(1-1)
    を得る第一工程。 (2)丸材(1-1) から、所定の厚みと任意の幅とを有す
    る長方形板状の一次ラミナ原板(1-4) を挽き出す第二工
    程。 (3)一次ラミナ原板(1-4) を乾燥する第三工程。 (4)乾燥された一次ラミナ原板(1-4) を整形加工して
    一次ラミナ(2) を得る第四工程。 (5)一次ラミナ(2) を順次幅はぎして広幅の二次ラミ
    ナ原板(3) を得、これを順次所定幅に切断して二次ラミ
    ナ(4) を得る第五工程。 (6)二次ラミナ(4) に仕上加工を施し、所望の単層集
    成材(5) を得る仕上工程。
  2. 【請求項2】第二工程が、以下の3工程から成る請求項
    1に記載の単層集成材(5) を製造する方法。 (1)丸材(1-1) から、所定の厚みを有する不定形の板
    材(1-2) と、断面長方形状の材(1-3) とを挽き出す製材
    工程。 (2)前項記載の製材工程で挽き出された不定形の板材
    (1-2) から有り寸で長方形板状の一次ラミナ原板(1-4)
    を挽き出すみみすり工程。 (3)前項記載の製材工程で挽き出された断面長方形状
    の材(1-3) を挽き割り、所定の厚みを有する長方形板状
    の一次ラミナ原板(1-4) を得る挽割工程。
  3. 【請求項3】第五工程で順次幅はぎされる一次ラミナ
    (2) を、順次表裏交互に配列する請求項1又は2に記載
    の単層集成材(5) を製造する方法。
  4. 【請求項4】以下の第一ないし第八工程からなる多層積
    層集成材(9) を製造する方法。 (1)原木(1) を所定長さに切断し、丸材(1-1) を得る
    第一工程。 (2)丸材(1-1) から、所定の厚みと任意の幅とを有す
    る長方形板状の一次ラミナ原板(1-4) を挽き出す第二工
    程。 (3)一次ラミナ原板(1-4) を乾燥する第三工程。 (4)乾燥された一次ラミナ原板(1-4) を整形加工して
    一次ラミナ(2) を得る第四工程。 (5)一次ラミナ(2) を順次幅はぎして広幅の二次ラミ
    ナ原板(3) を得、これを順次所定幅に切断し、二次ラミ
    ナ(4) を得る第五工程。 (6)二次ラミナ(4) をフィンガ継ぎして所定長さの三
    次ラミナ(7) を得る第六工程。 (7)三次ラミナ(7) に接着剤を塗布し、所定枚数を積
    層、接着して大型立方体状の三次ラミナ積層体(8) を得
    る第七工程。 (8)三次ラミナ積層体(8) を所望の寸法に切断し、仕
    上加工を施して多層集成材(9) を得る第八工程。
  5. 【請求項5】第二工程が、以下の工程から成る請求項1
    に記載の多層集成材(9) を製造する方法。 (1)丸材(1-1) から、所定の厚みを有する不定形の板
    材(1-2) と、断面長方形状の材(1-3) とを挽き出す製材
    工程。 (2)前項記載の製材工程で挽き出された不定形の板材
    (1-2) から有り寸で長方形板状の一次ラミナ原板(1-4)
    を挽き出すみみすり工程。 (3)前項記載の製材工程で挽き出された断面長方形状
    の材(1-3) を挽き割り、所定の厚みを有する長方形板状
    の一次ラミナ原板(1-4) を得る挽割工程。
  6. 【請求項6】第五工程で順次幅はぎされる一次ラミナ
    (2) を表裏同一方向に配列し、第七工程で順次積層接着
    される三次ラミナ(7) を、各層毎に順次表裏を逆にして
    積層する請求項4又は5に記載の多層集成材(9) を製造
    する方法。
  7. 【請求項7】第六工程で、二次ラミナ(4) を順次連鎖的
    にフィンガ継ぎして長尺の三次ラミナ原板(6) を得、こ
    れを順次切断し、所定長さの三次ラミナ(7) を得る請求
    項4又は6に記載の多層集成材(9) を製造する方法。
  8. 【請求項8】第六工程で、少なくとも長短二種の二次ラ
    ミナ(4) を組み合わせてフィンガ継ぎして所定長さの三
    次ラミナ(7) を得る請求項4又は6に記載の多層集成材
    (9)を製造する方法。
  9. 【請求項9】第七工程で、互いに隣接する三次ラミナ
    (7) のフィンガ継手(7a)が重ならないよう三次ラミナ
    (7) を千鳥に積層する請求項4ないし8のいずれか一に
    記載の多層集成材(9) を製造する方法。
  10. 【請求項10】第七工程で、積層する三次ラミナ(7) の一
    部を、それらの木目が他の三次ラミナ(7) の木目と直角
    に交差するよう積層する請求項4ないし9のいずれか一
    に記載の多層集成材(9) を製造する方法。
  11. 【請求項11】以下の構成要素を材搬送網の適所に配列し
    て成る多層集成材製造装置。 (1)原木供給装置(10)。 (2)供給された原木(1) を、所定長さの丸材(1-1) に
    切断し得る原木切断装置(20)。 (3)丸材(1-1) から、所定の厚みと任意の幅を有する
    一次ラミナ原板 (1-4)を挽き出し得る一次ラミナ原板製
    造装置(30)。 (4)一次ラミナ原板(1-4) を乾燥する一次ラミナ乾燥
    装置(40)。 (5)乾燥された一次ラミナ原板(1-4) に整形加工を施
    し、一次ラミナ(2) を得る一次ラミナ仕上加工装置(5
    0)。 (6)整形された一次ラミナ(2) を順次幅はぎして広幅
    の二次ラミナ原板(3) を得、これを順次所定幅に切断し
    て二次ラミナを得る二次ラミナ製造装置(60)。 (7)二次ラミナ(3) を順次フィンガ継ぎして三次ラミ
    ナ原板(6) を得、これを順次所定長さに切断して三次ラ
    ミナ(7) を得る三次ラミナ製造装置(70)。 (8)三次ラミナ(7) を所定枚数積層接着して大型立方
    体状の三次ラミナ積層体(8) を得るベニアリング装置(8
    0)。 (9)三次ラミナ積層体(8) を切断し、所定の仕上加工
    を施して多層集成材(9)を得る集成材仕上加工装置(9
    0)。
  12. 【請求項12】一次ラミナ原板製造装置(30)が、下記の構
    成要素を具備する請求項11に記載の多層集成材製造装
    置。 (1)丸材(1-1) から、所定厚みの不定形板材(1-2)
    と、断面長方形状の材 (1-3)とを挽き出し得る第一製材
    機(31)。 (2)第一の製材機により挽き出された所定厚みの不定
    形板材(1-2) をみみすりし、有り寸で長方形板状の一次
    ラミナ原板(1-4) を得るみみすり装置(32)。 (3)第一の製材機(31)により挽き出された断面長方形
    状の材(1-3) を挽き割り、所定厚みの長方形板状の一次
    ラミナ原板(1-4) を得る第二製材機(33)。
  13. 【請求項13】一次ラミナ原板乾燥装置(40)が、下記の構
    成要素を具備する請求項11又は12に記載の多層集成材製
    造装置。 (1)熱源と、温度制御装置と、換気装置とを備えた乾
    燥室(41)。 (2)一次ラミナ原板(1-4) を積載し、乾燥室(41)に出
    入する材運搬車(42)。 (3)次ラミナ原板(1-4) を材運搬車(42)上に積み上げ
    るとき、一段毎に挿入される桟(431) を多数積載し、移
    動し得る桟運搬車(43)。 (4)材運搬車(42)上に一次ラミナ原板(1-4) を、互い
    に平行に、一段ずつ積載するラミナローダー(44)。 (5)ラミナローダー(44)が一次ラミナ原板(1-4) を一
    段積み上げる毎に作動して、桟運搬車(43)に積載された
    桟(431) を取り出し、積み上げられた一次ラミナ原板(1
    -4) の上に所定の間隔で配列する桟積装置(45)。 (6)乾燥した一次ラミナ原板(1-4) を、材運搬車(42)
    から一段ずつ搬出し、後段の加工ラインに送出するラミ
    ナアンローダー(47)。 (7)ラミナアンローダー(47)が材運搬車(42)から一次
    ラミナ原板(1-4) を一段積み下ろす毎に作動して、次段
    の一次ラミナ原板(1-4) 上に配置された桟 (431)を回収
    し、桟運搬車(43)に積み替える桟回収装置(48)。
  14. 【請求項14】一次ラミナ仕上加工装置(50)が、一次ラミ
    ナ(2) の両表面を仕上げる平面仕上装置(51)と、仕上げ
    られた一次ラミナ(2) の寸法及び平面形状を測定する形
    状検査装置(52)と、その形状検査装置(52)の出力に応じ
    て、不良品を排除する材選別装置(53)と、一次ラミナ
    (2) の両側面を仕上げるみみすり装置(54)とを具備する
    請求項11ないし13のいずれか一に記載の多層集成材製造
    装置。
  15. 【請求項15】二次ラミナ製造装置(60)が、一次ラミナ
    (2) の側面に接着材を塗布する接着剤装置(61)と、接着
    剤が塗布された一次ラミナ(2) を幅はぎして広幅の二次
    ラミナ原板(3) を得る幅はぎプレス装置(62)と、二次ラ
    ミナ原板(3) を所定の幅に切断する装置(63)とを具備す
    る請求項11ないし14のいずれか一に記載の多層集成材製
    造装置。
  16. 【請求項16】幅はぎプレス装置(62)が、下記の構成要素
    を具備する請求項15に記載の多層集成材製造装置。 (1)機台 (621)。 (2)機台(621) 上に固定され、その上面が基準面を形
    成する部材であって、その上面が、その上面を横断して
    その上面に開口する複数のコンベア運行空間によって略
    矩形状の複数の部分定盤面に分割されており、その部分
    定盤面が総て同一水平面上にあって共通の基準面を形成
    しているプレステーブル (622)。 (3)昇降自在に支持され、プレステーブル(622) のコ
    ンベア運行空間を通って運行され、その搬送部がプレス
    テーブル(622) の定盤面より上方に位置する作動位置
    と、下方に位置する退避位置との間で昇降せしめられ、
    作動位置にあるときは、供給される一次ラミナ(2) を順
    次プレステーブル(622) の基準面上に搬送し、微小間隙
    を介して整列せしめ、退避位置にあるときは搬送を停止
    する昇降式コンベア装置 (623)。 (4)プレステーブル(622) 上に整列せしめられた複数
    の一次ラミナ(2) をプレステーブル (622)の基準面に押
    しつけ得る平板プレス装置 (624)。 (5)プレステーブル(622) 上に整列せしめられた複数
    の一次ラミナ(2) をストッパ装置 (624)向けて押圧する
    幅はぎプレス装置 (625)。 (6)プレステーブル(622) の上面のコンベア搬送方向
    の終端部に、コンベア搬送方向と直角に設けられるスト
    ッパ装置 (626)。
  17. 【請求項17】三次ラミナ製造装置(70)が、下記の構成要
    素を具備する請求項11ないし16のいずれか一に記載の多
    層集成材製造装置。 (1)少なくとも長短二種の二次ラミナ(4) を収容する
    二次ラミナストッカー(73)。 (2)フィンガ継ぎしたとき所定長の三次ラミナ(7) が
    得られるよう、長短二種の二次ラミナ(4) を適宜組み合
    わせ、選択し、二次ラミナストッカー(73)から取り出し
    後段の装置に供給する二次ラミナ選択装置(74)。 (3)選択、供給された長短二種の二次ラミナ(4) のそ
    れぞれの少なくとも一方の木口にフィンガ加工を施す装
    置(74)。 (4)フィンガ加工された二次ラミナ(4) のフィンガ接
    合面に接着剤を塗布する装置(75)。 (5)接着剤が塗布された二次ラミナ(4) をフィンガ継
    ぎして所定長の三次ラミナ(7) を得るフィンガ継ぎ装置
    (76)。
  18. 【請求項18】三次ラミナ製造装置(70)が、下記の構成要
    素を具備する請求項11ないし16のいずれか一に記載の多
    層集成材製造装置。 (1)二次ラミナ(4) にフィンガ加工を施す装置。 (2)フィンガ加工された二次ラミナ(4) を順次連鎖的
    にフィンガ継ぎして長尺の三次ラミナ原板(6) を得る装
    置。 (3)三次ラミナ原板(6) を切断し、所定長の三次ラミ
    ナ(7) を得る装置。
  19. 【請求項19】ベニアリング装置(80)が、以下の構成要素
    を具備する請求項11ないし18のいずれか一に記載の多層
    集成材製造装置。 (1)三次ラミナ(7) の表面に接着剤を塗布する装置(8
    1)。 (2)接着剤が塗布された三次ラミナ(7) を積層する装
    置(82)。 (3)三次ラミナ積層体(8) の搬送ライン(83)。 (4)三次ラミナ積層体(8) の搬送ライン(83)に沿って
    設けられた長尺の固定定盤(841) と、それぞれ固定定盤
    (841) の基準面に対向して排列される複数の分画プレス
    装置(842) と、それらの分画プレス装置(842) の作動を
    制御する制御装置(843) とから成る連鎖複合プレス(8
    4)。 (5)三次ラミナ積層体(8) をその搬送ライン(83)に沿
    って搬送し、連鎖複合プレス(84)の固定定盤(841) 上に
    移送する装置。
  20. 【請求項20】連鎖複合プレス(84)の固定定盤(841) が、
    三次ラミナ積層体搬送ライン(83)を挟んでその両側にそ
    れぞれ設けられ、それぞれの分画プレス装置(842) が、
    三次ラミナ積層体搬送ライン(83)とその両側に設けられ
    た固定定盤(841) を跨いで設けられた門型支持部材(842
    1)と、その門型支持部材(8421)の上部に固定定盤(841)
    に相対向して設けられた複数の油圧シリンダー(8422)
    と、その油圧シリンダー(8422)のロッド(8423)により固
    定定盤(841) に相対向して昇降自在に支持された分画プ
    レス盤(8424)と、油圧シリンダー(8422)の作動を制御す
    る装置(8425)とから成る請求項18に記載の多層集成材製
    造装置。
  21. 【請求項21】以下の構成要素から成る製品検査装置(10
    0) が付設された請求項11ないし20のいずれか一に記載
    の多層集成材製造装置。 (1)多層集成材(9) の形状、寸法を検査する装置 (10
    1)。 (2)多層集成材(9) の曲げ強度を測定し、記録する強
    度記録装置 (102)。 (3)多層集成材(9) の含水率を測定し、記録する含水
    率記録装置 (103)。 (4)強度記録装置(102) 及び含水率記録装置(103) に
    記録されたデータを対応する多層集成材(9) に表示する
    装置 (104)。
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