JPH10144617A - 熱処理炉 - Google Patents

熱処理炉

Info

Publication number
JPH10144617A
JPH10144617A JP29902396A JP29902396A JPH10144617A JP H10144617 A JPH10144617 A JP H10144617A JP 29902396 A JP29902396 A JP 29902396A JP 29902396 A JP29902396 A JP 29902396A JP H10144617 A JPH10144617 A JP H10144617A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
reaction
diffusion
processing
reaction chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29902396A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Nakamura
弘規 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP29902396A priority Critical patent/JPH10144617A/ja
Publication of JPH10144617A publication Critical patent/JPH10144617A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェハへの拡散処理を均一にすること
ができるとともに、その拡散処理を正確にコントロール
することができる熱処理炉を提供すること。 【解決手段】 半導体ウェハ70に所定の反応処理を施
すための反応室58を規定する反応管52と、反応処理
すべき半導体ウェハ70を保持する保持ボート66と、
雰囲気ガスを送給するための第1の送給管78と、処理
ガスを送給するための第2の送給管80と、反応室58
を加熱する加熱手段と、を具備する熱処理炉。第1およ
び第2の供給管78,80は反応室58内に延び、この
反応室58内にて混合管90に接続されており、混合管
には複数個のガス噴出口92が設けられており、 第1
の送給管78からの雰囲気ガスと第2の送給管80から
の処理ガスとは、混合管92にて混合された後に複数個
のガス噴出口92から反応室58に噴出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雰囲気ガスと処理
ガスとを混合した後に反応室に送給して半導体ウェハに
熱処理を行う熱処理炉に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハに熱処理の1つとしての拡
散処理を行うための熱処理炉として、たとえば、特開平
4−329631号公報に開示されたものが存在する。
この公知の熱処理炉は、図5に示すとおりの基本的構成
を有している。図5において、この熱処理炉は円筒状の
反応管2を備えている。反応管2は中空円筒状の周壁3
と周壁3の上端に設けられた天壁4を有し、周壁3およ
び天壁4によって実質上密閉された反応室5を規定す
る。反応室5内の底部にはボート支持装置6が配設され
ている。ボート支持装置6は、所定方向に回転される回
転テーブル7を備え、この回転テーブル7に保持ボート
8が取付けられている。保持ボート8は反応管2内を天
壁4に向けて上方に延びている。保持ボート8には上下
方向に間隔を置いて支持プレート10が設けられてお
り、この支持プレート10に処理すべき半導体ウェハ1
2が載置される。反応管2の周壁3の外側には加熱ヒー
タ14が配設されており、加熱ヒータ14は外部から反
応室5内を加熱する。
【0003】反応室5の底部には、ガス送給口16およ
びガス排出口18が設けられている。ガス送給口16を
通して混合管20が反応室5内に延びている。図6をも
参照して、混合管20の一端側は、反応室5内を上方に
天壁4に向けて延び、天壁4の近傍にてU字状に湾曲し
て下方に延びている。混合管20の下方に延びる部分に
は、所定の間隔を置いて複数個のガス噴出口22が形成
されている。この混合管20の他端側はガス送給口16
を通して反応室5外に延び、その他端部には、第1の送
給管24および第2の送給管26が接続されている。第
1の送給管24には、たとえば窒素ガス、不活性ガス等
の雰囲気ガスが矢印28で示すように送給され、また第
2の送給管26には、たとえば拡散不純物およびこの拡
散不純物と反応する酸素を含む処理ガスが矢印30で示
すように送給される。
【0004】このような熱処理炉においては、第1の送
給管24を通して送給された雰囲気ガスと第2の送給管
26を通して送給された処理ガスとは、混合管20の他
端部において混合され、かく混合された拡散用ガス(雰
囲気ガスと処理ガスの混合ガス)は混合管20を通して
反応室5内に流入し、混合管20の下方に延びる部分の
ガス噴出口22から対応する半導体ウェハ12に向けて
噴出される。反応室5内は加熱ヒータ14によって反応
処理温度に保持されており、したがって拡散用ガスは半
導体ウェハ12と化学反応し、これによってその表面に
拡散層が形成される。反応室5に噴出された拡散用ガス
は、その後、排出口18から処理室5外に排出される。
【0005】混合管20としては、図5および図6に示
すものに代えて、図7に示すものを備えた熱処理炉も存
在する。図7において、図示の混合管32も図5におけ
る反応室5の底部に設けたれた送給口16を通して反応
室5内に挿入される。混合管32の一端側は、反応管2
の周壁3に沿って上方に延びており、この上方に延びる
部分に複数個のガス噴出口34が設けられる。混合管3
2の他端側は送給口16を通して反応室5外に延び、そ
の他端部に第1の送給管36および第2の送給管38が
接続される。第1の送給管36には、矢印40で示すよ
うに、雰囲気ガスが送給され、第2の送給管38には、
矢印42で示すように、処理ガスが送給される。このよ
うな混合管32を用いても、雰囲気ガスと処理ガスとが
混合された拡散用ガスが、混合管32を通して反応室5
内に流入し、混合管32の上方に延びる部分に形成され
たガス噴出口34から半導体ウェハ12に向けて拡散用
ガスが噴出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上述した熱処理炉においては、次のとおりの解決すべき
問題が存在する。すなわち、雰囲気ガスと処理ガスと
は、反応室5の外部にて混合され、混合された拡散用ガ
スが混合管22(32)を通して反応室5内に流入す
る。たとえば、処理ガスが、拡散不純物としての三臭化
ホウ素(BBr3)とこの拡散不純物と反応する酸素を
含んでいる場合には、高温に保持された反応室5内に位
置する混合管22(32)を通って流れるときに、 2BBr3 +3/2O2 → B23 +3Br2 …(1) の化学反応が促進されて拡散用物質としての三酸化二ホ
ウ素と臭素とが生成される。この三酸化二ホウ素は、そ
の後拡散用ガスに含まれて反応室5内に噴出され、半導
体ウェハ12との間で、 2B23 +3Si → 4B+3SiO2 …(2) の化学反応が起こり、拡散物質としてのホウ素(B)が
半導体ウェハ12の表面に拡散される。このような拡散
処理は、拡散用ガスが混合管22を通して流れるときに
拡散不純物と酸素とが充分に化学反応しているのが好ま
しく、充分に化学反応をしていない場合には、拡散処理
の処理速度が遅くなり、また均一な拡散層の形成が困難
となる。
【0007】従来のように、反応室5の外部で雰囲気ガ
スと処理ガスとが混合される場合には、拡散用ガス(雰
囲気ガスと処理ガスとの混合ガス)に含まれる拡散不純
物と酸素の濃度が処理ガスのときよりも低くなる。その
結果、混合管22(32)を流れるときに起こる拡散不
純物と酸素との化学反応の反応速度が遅くなり、反応室
5に噴出される拡散用ガスが不均一とな易く、均一な拡
散層の形成が困難となる。また、拡散不純物と酸素との
化学反応が遅いので、拡散不純物と酸素との化学反応を
正確にコントロールすることが難しく、このことに起因
しても均一な拡散層の形成が困難となる。さらに、上述
したことに関連して、拡散処理の速度も遅くなり、拡散
処理効率も悪くなる。
【0008】本発明の目的は、半導体ウェハへの拡散処
理を均一にすることができるとともに、その拡散処理を
正確にコントロールすることができる熱処理炉を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体ウェハ
に所定の反応処理を施すための反応室を規定する反応管
と、前記反応室に収容され、反応処理すべき半導体ウェ
ハを保持する保持ボートと、前記反応室に向けて雰囲気
ガスを送給するための第1の送給流路を規定する第1の
送給管と、前記反応室に向けて処理ガスを送給するため
の第2の送給流路を規定する第2の送給管と、雰囲気ガ
スと処理ガスとを混合して送給するための混合流路を規
定する混合管と、前記反応管の外側に配設された加熱手
段と、を具備する熱処理炉において、前記第1および第
2の送給流路は前記反応室内に延び、この反応室内にて
混合流路に接続されており、前記混合管には、所定の間
隔を置いて複数個のガス噴出口が設けられており、前記
第1の送給流路を通して送給される雰囲気ガスと前記第
2の送給流路を通して送給される処理ガスとは、前記混
合流路にて混合された後に前記複数個のガス噴出口から
前記反応室に噴出されることを特徴とする熱処理炉であ
る。本発明に従えば、雰囲気ガスを送給するための第1
の送給流路と処理ガスを送給するための第2の送給流路
とが反応室内に延びているので、雰囲気ガスおよび処理
ガスは、それぞれ、第1および第2の送給流路の、反応
室内に位置する部分を通して流れるときに加熱される。
特に処理ガスにあっては、第2の送給流路の上記部分を
流れるときに加熱されるので、その中に含まれている拡
散不純物の化学反応が促進されて拡散用物質が生成され
る。そして、この化学反応の後に処理ガスは雰囲気ガス
と混合されるので、拡散用ガスに所望の拡散用物質が含
まれるようになり、その結果、拡散処理において半導体
ウェハの表面に均一な拡散層が形成される。また、処理
ガスが第2の送給流路の上記部分を通して流れる際に充
分は化学反応が起こるので、拡散ガスに含まれる拡散用
物質の濃度を、処理ガスと雰囲気ガスの混合比率を調整
することによって正確にコントロールすることができ
る。
【0010】また本発明は、前記反応室には、前記加熱
手段によって反応処理温度に保持された反応処理温度均
一領域が設けられており、前記第1および第2の送給流
路は、前記反応処理温度均一領域にて、またはこの反応
処理温度均一領域を通過した後に、前記混合流路に接続
されていることを特徴とする。本発明に従えば、第1お
よび第2の送給流路は、反応処理温度均一領域におい
て、またはこの反応処理均一領域を通過した後に、混合
流路に接続される。反応室の反応処理温度均一領域は所
定温度の高温に維持されており、したがって第2の送給
流路の、反応処理均一領域に位置する部分を処理ガスが
流れるときにこの処理ガスが充分に高温に加熱され、拡
散不純物の化学反応が促進される。
【0011】さらに本発明は、前記第1の送給流路を通
して送給される雰囲気ガスは窒素ガスまたは不活性ガス
であり、また前記第2の送給流路を通して送給される処
理ガスは、拡散不純物およびこの拡散不純物と反応する
酸素を含んでいる窒素ガスまたは不活性ガスであること
を特徴とする。本発明に従えば、雰囲気ガスが窒素ガス
または不活性ガスであり、また処理ガスが拡散不純物お
よびこれと反応する酸素を含む窒素ガスまたは不活性ガ
スである。雰囲気ガスおよび処理ガスの成分をこのよう
にすることによって、処理ガスと雰囲気ガスの混合比を
任意に設定することによって拡散ガスにおける拡散用物
質の濃度を正確にコントロールすることができる。ま
た、第2の送給流路を流れる処理ガスの流量を変えるこ
とによって処理ガスの反応速度を調整することができ、
処理ガスの流量に加えて雰囲気ガスの流量を変えること
によって拡散ガスに含まれる拡散用物質の濃度も併せて
調整することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して、本
発明に従う熱処理炉の一実施形態について説明する。
【0013】熱処理炉の一実施形態を簡略的に示す図1
において、図示の熱処理炉は、円筒状の反応管52を備
えている。反応管52は、中空円筒状の周壁54と周壁
54の上端に設けられた天壁56を有し、周壁54およ
び天壁56によって実質上密閉された反応室58を規定
する。このような反応管52は、石英ガラスから形成す
ることができる。反応室58内の底部にはボート支持装
置60が配設されている。ボート支持装置60は、駆動
源(図示せず)を内蔵する装置本体62と、この装置本
体62の上端に配設された回転テーブル64を備え、こ
の回転テーブル64に保持ボート66が取付けられてい
る。回転テーブル64は、装置本体60の駆動源によっ
て所定方向に回転駆動され、これによって保持ボート6
6も一体的に回転される。保持ボート66は反応管52
内を周壁54に沿って天壁56に向けて上方に延びてい
る。保持ボート66には上下方向に所定間隔を置いて支
持プレート68が設けられており、この支持プレート6
8に処理すべき半導体ウェハ70が載置される。反応管
52の周壁54の外側には環状の加熱ヒータ71(加熱
手段を構成する)が配設されている。加熱ヒータ71は
反応管52の下端部から上端部までその軸線方向に延
び、反応管52の外部から反応室5内を加熱する。反応
室58内には、温度の制御が精度よく行われる領域、す
なわち反応処理温度均一領域72が設けられ、反応室5
8にて拡散処理を行う場合、この領域は約1100℃に
設定される。反応処理温度均一領域72は、反応室58
内の下部から上端部まで延びており、この領域72内に
保持ボート66に保持された半導体ウェハ70が配置さ
れる。
【0014】反応室5の底部には、ガス送給口74およ
びガス排出口76が設けられている。ガス送給口74を
通して第1の送給管78および第2の送給管80が反応
室58内に延びている。図2をも参照して、第1の送給
流路を規定する第1の送給管78の一端側は、水平方向
に延びてガス送給口74を通して反応室58内に挿入さ
れ、しかる後反応管52の周壁54に沿って天壁56に
向けて上方に直線状に延びている。第1の送給管78の
他端側は、反応管52の外部に延びている。第1の送給
管78には、これを通して送給される雰囲気ガスの流量
を制御するための第1の流量制御弁82が配設されてい
る。また、第2の送給流路を規定する第2の送給管80
の一端側は、第1の送給管78と同様に、水平方向に延
びてガス送給口74を通して反応室58内に挿入され、
しかる後反応管52の周壁54に沿って天壁56に向け
て直線状に延びている。第2の送給管80の他端側は、
反応管52の外部に延び、この部分には、これを通して
送給される処理ガスの流量を制御するための第2の流量
制御弁84が配設されている。したがって、第1の流量
制御弁82を制御することによって第1の送給流路を通
して送給される雰囲気ガスの送給量を調整することがで
き、また第2の流量制御弁84を制御することによって
第2の送給流路を通して送給される処理ガスの送給量を
調整することができ、これら雰囲気ガスおよび処理ガス
の流量を独立して制御することができる。
【0015】本実施形態では、雰囲気ガスは、雰囲気ガ
スの供給源(図示せず)から矢印86で示すとおりに第
1の送給管78に送給される。この雰囲気ガスとして
は、半導体ウェハ70の表面に拡散物質を拡散する場
合、窒素ガスまたは不活性ガスが用いられる。また、処
理ガスは、処理ガスの供給源(図示せず)から矢印88
で示すとおりに第2の送給管80に送給される。処理ガ
スとしては、半導体ウェハ70の表面に拡散物質を拡散
する場合、拡散不純物およびこの拡散不純物と反応する
酸素を含む窒素ガスまたは不活性ガスが用いられる。処
理ガスに含まれる拡散不純物としては、たとえば、従来
技術で説明したと同様に、三臭化ホウ素が用いられる。
【0016】また、本実施形態では、第1および第2の
送給管78,80の一端部は反応室58内を反応処理温
度均一領域72を通過してその上方まで延び、上記上方
において混合管90に接続されている。混合流路を規定
する混合管90は、反応処理温度均一領域72の上方に
おいて幾分水平方向に延び、しかる後保持ボート66の
側面に沿って下方に上記反応処理温度均一領域72の下
方まで延びている。この混合管90には、保持ボート6
6に保持された半導体ウェハ70の各々に対応してガス
噴出口92が設けられ、各ガス噴出口92から対応する
半導体ウェハ70の表面に向けて拡散用ガス(雰囲気ガ
スと処理ガスの混合ガス)が噴出される。
【0017】このような熱処理炉は、第1および第2の
送給管78,80の構成に関連して、次のとおりの特徴
を有する。
【0018】第1に、第1および第2の送給管78,8
0によって規定される第1および第2の送給流路の一端
部は、反応処理温度均一領域72を越えてその上方まで
延びているので、雰囲気ガスおよび処理ガスは第1およ
び第2の送給流路の上記一端部を通して送給される際に
充分加熱される。したがって、特に処理ガスにおいて
は、拡散不純物としてたとえば三臭化ホウ素(BB
3)とこの拡散不純物と反応する酸素を含んでいる場
合には、上述したとおり、第2の送給流路を通して送給
される間に三酸化二ホウ素と酸素との化学反応が起こっ
て拡散用物質としての三酸化二ホウ素と臭素とが生成さ
れる。この拡散用物質を生成するための化学反応は、雰
囲気温度が高いとその反応速度も促進されるので、実施
形態のように、第2の送給流路の一端部を反応処理温度
均一領域を越えるまで延ばすことによって処理ガスが充
分加熱され、上記化学反応の反応速度が速くなり、拡散
用物質が所望のとおり生成される。また、第2の送給流
路を通して送給されるのは処理ガスであるので、従来の
ように雰囲気ガスと混合した後に反応管内に流入する場
合に比して、ガス中に含まれる拡散不純物および酸素の
濃度が高く、このことによっても拡散用物質の生成のた
めの化学反応が促進される。
【0019】第2に、第1および第2の送給管によって
規定される第1および第2の送給流路は反応処理温度均
一領域の上方にて混合管90により規定された混合流路
に接続されるので、混合流路にて両ガスが混合されとき
には拡散用物質を生成するための化学反応が充分に進ん
でおり、それ故に、混合流路にて雰囲気ガスと処理ガス
とが混合されて拡散用ガスとして送給されるとき、拡散
用ガス中に所望の拡散用物質が含まれるようになり、し
たがって半導体ウェハ70の表面に均一な拡散層を生成
することができる。また、処理ガスにおける化学反応が
充分に進んだ後に処理ガスと雰囲気ガスとが混合される
ので、拡散用ガスに含まれる拡散用物質の量を正確にコ
ントロールすることができる。
【0020】第3に、第1の送給流路を通して送給され
る雰囲気ガスが窒素ガスまたは不活性ガスであり、また
第2の送給流路を通して送給される処理ガスが拡散不純
物およびこれと反応する酸素を含む窒素ガスまたは不活
性ガスであるので、処理ガスと雰囲気ガスの混合比を任
意に設定することによって拡散不純物、したがって反応
後の拡散用物質の濃度を正確にコントロールすることが
できる。また、第2の送給流路を流れる処理ガスの流量
を変えることによって処理ガスの反応速度を調整するこ
とができ、処理ガスの流量に加えて雰囲気ガスの流量を
変えることによって拡散用物質の濃度も併せて調整する
ことができる。
【0021】ここで、図3を参照して、管を流れるガス
の流量とその温度上昇の関係について説明する。図3
は、内径7mmの石英管を温度1100℃に維持した反
応室内に配置して処理ガスを次の条件で流したときの温
度分布のシミュレーション結果を示している。反応室内
に位置する石英管は直線状であり、その長さは3000
mmである。図3(a)は、温度20℃の処理ガスを1
分間に4リットル(4l/min)流したときの温度分
布のシミュレーション結果を示し、図3(b)は、温度
20℃の処理ガスを1分間に8リットル(8l/mi
n)流したときの温度分布のシミュレーション結果を示
し、図3(c)は、温度20℃の処理ガスを1分間に1
8リットル(18l/min)流したときの温度分布の
シミュレーション結果を示している。図3(a)〜
(c)において、シミュレーション結果における参照符
号100で示す領域は温度が750〜800℃の領域で
あり、参照番号102で示す領域は温度が800〜85
0℃の領域であり、参照番号104で示す領域は温度が
850〜900℃の領域であり、参照番号106で示す
領域は温度が900〜950℃の領域であり、参照番号
108で示す領域は温度が950〜1000℃の領域で
あり、参照番号110で示す領域は温度が1000〜1
050℃の領域であり、また参照番号112で示す領域
は温度が1050〜1100の領域であり、さらに参照
番号114で示す領域は温度が1100℃の領域であ
る。
【0022】これらのシミュレーション結果から明らか
なように、処理ガスの流量が少ないほどその温度上昇は
早くなり、一方処理ガスの流量が多いほどその温度上昇
は遅くなる。したがって、処理ガスの温度が高いほど拡
散用物質を生成するための化学反応の反応速度が速くな
るので、処理ガスの流量が少ないほど処理ガスにおける
拡散不純物の化学反応が促進され、充分な化学反応が行
われ、この処理ガスの流量を制御することによって拡散
不純物の化学反応の速度を調整することができる。そし
て、このように調整することによって、混合管のガス噴
出口から噴出される拡散ガス中に含まれる拡散用物質を
均一にし、半導体ウェハの表面に形成される拡散層を均
一にすることができる。
【0023】図4は、第1および第2の送給管ならびに
混合管の変形形態を示している。図4において、この変
形形態においても、第1の送給流路を規定する第1の送
給管120は水平方向に延びて反応管122内に挿入さ
れ、しかる後反応管122の周壁に沿って上方に延びて
いる。また、第2の送給流路を規定する第2の送給管1
24は水平方向に延びて反応管122内に挿入され、し
かる後反応管122の周壁に沿って第1の送給管122
に実質状平行に上方に延びている。第1および第2の送
給管120,124の一端部は反応処理温度均一領域1
26の上部部位にて混合管128に接続されている。混
合流路を規定する混合管128は、反応処理温度均一領
域126の上方まで延び、この上方にて略U字状に湾曲
した後第1および第2の送給管120,124に実質上
平行に下方に延びており、この下方に延びる部分に、上
下方向に所定の間隔を置いて複数個のガス噴出口130
が設けられている。第1の送給流路には矢印132で示
すように雰囲気ガスが送給され、また第2の送給流路に
は矢印134で示すように処理ガスが送給される。そし
て、第1の送給流路からの雰囲気ガスと第2の送給流路
からの処理ガスとは混合流路にて混合され、混合された
拡散ガスはガス噴出口130から半導体ウェハに向けて
噴出される。
【0024】この変形形態においても、第1および第2
の送給管120,124によって規定される第1および
第2の送給流路の一端部は、反応処理温度均一領域12
6まで延びているので、雰囲気ガスおよび処理ガスは第
1および第2の送給流路の上記一端部を通して送給され
る際に充分加熱される。したがって、特に処理ガスにお
いては、拡散不純物の化学反応が促進され、上述と同様
の効果が達成される。また、第1および第2の送給流路
は反応処理温度均一領域にて混合流路に接続されるの
で、混合流路にて両ガスが混合されときには拡散用物質
を生成するための化学反応が充分に進んでおり、それ故
に、拡散用ガス中に所望の拡散用物質が含まれるように
なる。また、処理ガスにおける化学反応が充分に進んだ
後に処理ガスと雰囲気ガスとが混合されるので、上述し
たと同様に、拡散用ガスに含まれる拡散用物質の量を正
確にコントロールすることができる。
【0025】なお、上述した実施形態では、第1および
第2の送給流路が反応処理温度均一領域にてまたはこの
領域を通過した後に混合流路に接続されているが、反応
管内にて第1および第2の送給流路が混合流路に接続さ
れる形態のものにおいても、第2の送給流路を通して送
給される際に処理ガスが加熱されるので、上述したと同
様の効果が達成される。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、雰囲気ガスを送給する
ための第1の送給流路と処理ガスを送給するための第2
の送給流路とが反応室内に延びているので、雰囲気ガス
および処理ガスは、それぞれ、第1および第2の送給流
路の、反応室内に位置する部分を通して流れるときに加
熱される。特に処理ガスにあっては、第2の送給流路の
上記部分を流れるときに加熱されるので、その中に含ま
れている拡散不純物の化学反応が促進されて拡散用物質
が生成される。そして、この化学反応の後に処理ガスは
雰囲気ガスと混合されるので、拡散用ガスに所望の拡散
用物質が含まれるようになり、その結果、拡散処理にお
いて半導体ウェハの表面に均一な拡散層が形成される。
また、処理ガスが第2の送給流路の上記部分を通して流
れる際に充分は化学反応が起こるので、拡散ガスに含ま
れる拡散用物質の濃度を、処理ガスと雰囲気ガスの混合
比率を調整することによって正確にコントロールするこ
とができる。
【0027】また本発明によれば、第1および第2の送
給流路は、反応処理温度均一領域において、またはこの
反応処理均一領域を通過した後に、混合流路に接続され
る。反応室の反応処理温度均一領域は所定温度の高温に
維持されており、したがって第2の送給流路の、反応処
理均一領域に位置する部分を処理ガスが流れるときにこ
の処理ガスが充分に高温に加熱され、拡散不純物の化学
反応が促進される。
【0028】さらに本発明によれば、雰囲気ガスが窒素
ガスまたは不活性ガスであり、また処理ガスが拡散不純
物およびこれと反応する酸素を含む窒素ガスまたは不活
性ガスである。雰囲気ガスおよび処理ガスの成分をこの
ようにすることによって、処理ガスと雰囲気ガスの混合
比を任意に設定することによって拡散ガスにおける拡散
用物質の濃度を正確にコントロールすることができる。
また、第2の送給流路を流れる処理ガスの流量を変える
ことによって処理ガスの反応速度を調整することがで
き、処理ガスの流量に加えて雰囲気ガスの流量を変える
ことによって拡散ガスに含まれる拡散用物質の濃度も併
せて調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う熱処理炉の一実施形態を簡略的に
示す断面図である。
【図2】図1の熱処理炉の第1および第2の送給管なら
びに混合管を簡略的に示す正面図である。
【図3】図3(a)〜(c)は、それぞれ、石英管に処
理ガスを流したときの温度変化のシミュレーション結果
を示す図である。
【図4】第1および第2の送給管ならびに混合管の変形
形態を簡略的に示す正面図である。
【図5】従来の熱処理炉を簡略的に示す断面図である。
【図6】図5の熱処理炉における第1および第2の送給
管ならびに混合管を示す正面図である。
【図7】従来の他の例における第1および第2の送給管
ならびに混合管を示す正面図である。
【符号の説明】
2,52 反応管 5,58 反応室 8,66 保持ボート 12,70 半導体ウェハ 14,71 加熱ヒータ 20,32,90,128 混合管 22,34,92,130 ガス噴出口 24,36,78,120 第1の送給管 26,38,80,124 第2の送給管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハに所定の反応処理を施すた
    めの反応室を規定する反応管と、前記反応室に収容さ
    れ、反応処理すべき半導体ウェハを保持する保持ボート
    と、前記反応室に向けて雰囲気ガスを送給するための第
    1の送給流路を規定する第1の送給管と、前記反応室に
    向けて処理ガスを送給するための第2の送給流路を規定
    する第2の送給管と、雰囲気ガスと処理ガスとを混合し
    て送給するための混合流路を規定する混合管と、前記反
    応管の外側に配設された加熱手段と、を具備する熱処理
    炉において、 前記第1および第2の送給流路は前記反応室内に延び、
    この反応室内にて混合流路に接続されており、 前記混合管には、所定の間隔を置いて複数個のガス噴出
    口が設けられており、 前記第1の送給流路を通して送給される雰囲気ガスと前
    記第2の送給流路を通して送給される処理ガスとは、前
    記混合流路にて混合された後に前記複数個のガス噴出口
    から前記反応室に噴出されることを特徴とする熱処理
    炉。
  2. 【請求項2】 前記反応室には、前記加熱手段によって
    反応処理温度に保持された反応処理温度均一領域が設け
    られており、前記第1および第2の送給流路は、前記反
    応処理温度均一領域にて、またはこの反応処理温度均一
    領域を通過した後に、前記混合流路に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱処理炉。
  3. 【請求項3】 前記第1の送給流路を通して送給される
    雰囲気ガスは窒素ガスまたは不活性ガスであり、また前
    記第2の送給流路を通して送給される処理ガスは、拡散
    不純物およびこの拡散不純物と反応する酸素を含んでい
    る窒素ガスまたは不活性ガスであることを特徴とする請
    求項1または2記載の熱処理炉。
JP29902396A 1996-11-11 1996-11-11 熱処理炉 Pending JPH10144617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29902396A JPH10144617A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 熱処理炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29902396A JPH10144617A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 熱処理炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10144617A true JPH10144617A (ja) 1998-05-29

Family

ID=17867228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29902396A Pending JPH10144617A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 熱処理炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10144617A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100444753B1 (ko) * 2001-11-14 2004-08-21 국제엘렉트릭코리아 주식회사 반도체 소자 제조에 사용되는 증착 장치
KR100450286B1 (ko) * 2001-11-15 2004-10-15 국제엘렉트릭코리아 주식회사 플라즈마를 이용한 화학기상증착 장치
KR100514131B1 (ko) * 1998-06-30 2005-09-09 후지쯔 가부시끼가이샤 반도체 장치의 제조 방법과 제조 장치
KR20190123866A (ko) * 2018-04-25 2019-11-04 삼성전자주식회사 가스 인젝터 및 웨이퍼 처리 장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100514131B1 (ko) * 1998-06-30 2005-09-09 후지쯔 가부시끼가이샤 반도체 장치의 제조 방법과 제조 장치
US6984267B2 (en) 1998-06-30 2006-01-10 Fujitsu Limited Manufacture system for semiconductor device with thin gate insulating film
KR100444753B1 (ko) * 2001-11-14 2004-08-21 국제엘렉트릭코리아 주식회사 반도체 소자 제조에 사용되는 증착 장치
KR100450286B1 (ko) * 2001-11-15 2004-10-15 국제엘렉트릭코리아 주식회사 플라즈마를 이용한 화학기상증착 장치
KR20190123866A (ko) * 2018-04-25 2019-11-04 삼성전자주식회사 가스 인젝터 및 웨이퍼 처리 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3696632B2 (ja) ウェハ処理チャンバ用ガス入口
TW201111548A (en) Flow control features of CVD chambers
EP1031641A2 (en) Method and apparatus for depositing an insulating film
JP2000331939A (ja) 成膜装置
JPH10144617A (ja) 熱処理炉
US4651673A (en) CVD apparatus
JPH11121389A (ja) 縦型拡散炉および拡散方法
JPH09148259A (ja) 横型反応装置
JPH09102463A (ja) 成膜装置
JP3359474B2 (ja) 横型熱処理装置
JP2000286251A (ja) 紫外線処理装置
US20010018276A1 (en) Lamp annealing apparatus and method of manufacturing semiconductor device
JP2568185B2 (ja) 熱処理装置
JPH04329631A (ja) 不純物拡散炉
JP2751015B2 (ja) 被処理体の処理方法
JPS59159980A (ja) 気相成長装置
JPH11145070A (ja) 横型拡散炉
JP2007081147A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3357219B2 (ja) シリカ系被膜の形成方法及び形成装置
JPH07312364A (ja) 半導体製造装置及びその製造方法
JPH0997768A (ja) 縦型拡散炉
EP0279406A2 (en) Device for forming silicon oxide film
JPH06104183A (ja) Cvd用反応槽
JPH09260363A (ja) 半導体製造装置
JPS60211914A (ja) Cvd装置