JPH10143151A - 指揮装置 - Google Patents

指揮装置

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JPH10143151A
JPH10143151A JP8339250A JP33925096A JPH10143151A JP H10143151 A JPH10143151 A JP H10143151A JP 8339250 A JP8339250 A JP 8339250A JP 33925096 A JP33925096 A JP 33925096A JP H10143151 A JPH10143151 A JP H10143151A
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JP
Japan
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tempo
data
sound
input device
image
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Application number
JP8339250A
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English (en)
Inventor
Yasunari Ito
泰成 伊藤
Hiroyuki Kiyono
博之 清野
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PFU Ltd
Original Assignee
PFU Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、音や画像についての表情付けを行
う指揮装置に関し、入力装置の動きからテンポ、強弱、
拍子のタイミング、アクセントのいずれか1つまたは任
意の複数個からなるパラメタを検出しこれらパラメタを
もとに音声および/または画像の再生をリアルタイムに
追従した表情付けを実現することを目的とする。 【解決手段】 入力装置の動きからテンポ、強弱、拍子
のタイミング、アクセントのいずれか1つまたは任意の
複数個からなるパラメタを検出する手段と、検出された
パラメタのテンポ、強弱、拍子のタイミング、アクセン
トのいずれか1つまたは任意の複数個に追従して音声お
よび/または画像をリアルタイムに再生する手段とを備
えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声および/また
は画像の表情付けを行う指揮装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音楽は聞くだけでなく、参加すればもっ
と楽しいことは、誰もが認めるだろう。しかし、いざ音
楽を本格的にやろうと思っても、楽器を弾けなければ、
それだけで蚊帳の外なのも、また事実なのである。だか
らといって、子供と一緒にバイエルから勉強しはじめよ
うとは、ほとんどの人は考えないだろう。最近ではパソ
コン上で音楽が楽しめるDTM(Desk Top Music)が大い
にもてはやされている。しかし、DTMといえど当然譜
面の知識が必要であり、さらにDTM固有の技術も必要
である。
【0003】たとえば、コンピュータ音楽の世界での音
楽データとしては標準フォーマットMIDI(Musical I
nstrument Digital Interface)が用いられており、当該
MIDIのフォーマットについての知識はDTMを行う
ための必須要件となる。
【0004】従来、音楽や動画などの時間によって刻々
と再生が進む表現データに対して、例えば音量や再生の
テンポといった表情付けを行うためには以下のような方
法があった。
【0005】(1)スライダやフットコントロール装置
を用いて、表情付けデータをリアルタイムにオペレータ
が与える方法。 (2)画面上でグラフや数値データを編集して、静的に
データを与える方法。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の(1)
の方法では、スライダやフットコントロール装置を用い
る必要があり、同時に多くのパラメタを指示しようとす
ると、多くのコントローラが必要となってしまい、操作
しずらいと共に、指示の方法を体得することが難しいと
いう問題があった。
【0007】また、上述した従来の(2)の方法では、
静的に事前にデータを与える必要があり、充分な知識が
ないと実際に付けられた表情を予見できなく、思ったと
おりの表現ができないという問題があった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するため、
入力装置の動きからテンポ、強弱、拍子のタイミング、
アクセントのいずれか1つあるいは任意の複数個からな
るパラメタを検出しこれらパラメタをもとに音声および
/または画像の再生をリアルタイムに追従した表情付け
を実現することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】図1を参照して課題を解
決するための手段を説明する。図1において、入力装置
1は、動きを入力するものである。例えばマウスカーソ
ルの軌線や動きを入力するものである。
【0010】インタフェース2は、入力装置1から入力
された動きからテンポ、強弱、拍子のタイミング、アク
セントのいずれか1つあるいは任意の複数個からなるパ
ラメタを検出したりなどするものである。
【0011】処理装置3は、インタフェース2から通知
されたパラメタに追従して音声および/または画像を再
生させたりなどするものである。再生/記録装置4は、
処理装置3からの音声および/または画像の再生の指示
に対応して、音声および/または画像をディスプレイ5
に表示したり、スピーカ6から再生したり、記録したり
などするものである。
【0012】ディスプレイ5は、画像を表示するもので
ある。スピーカ6は、音声を再生するものである。音声
格納部7は、例えば既存の音楽をMIDIのフォーマッ
トの形で格納しているものである。また画像格納部8
は、例えばオーケストラの演奏風景画像やアニメーショ
ン画像などを格納しているものである。
【0013】次に、動作を説明する。インタフェース2
が入力装置1から入力された動きからテンポ、強弱(音
の大小指示)、拍子のタイミングおよびアクセントなど
のパラメタを検出し、処理装置3が検出されたパラメタ
のテンポ、強弱、拍子のタイミングおよびアクセントに
追従する形で音声や画像をリアルタイムに再生/記録装
置4に与えてディスプレイ5に表示したり、スピーカ6
から再生したりするようにしている。
【0014】この際、リアルタイムに再生して表示した
画像と一緒に再生中の音声の楽譜を表示して現在の再生
中の音声の位置に合わせて進むソングポインタを表示す
るようにしてもよい。
【0015】なお、インタフェース2が入力装置1の動
きの繰り返し周期からテンポを検出するようにしてい
る。また、インタフェース2が入力装置1の動きの最大
振幅から強弱を検出するようにしている。
【0016】また、インタフェース2が入力装置への動
きの起点を抽出して拍子のタイミングを与えるようにし
ている。また、インタフェース2が、入力装置1の動き
の最大速度と振幅とからアクセントを検出するようにし
ている。また、入力装置1からのブレス指示に対応し
て、ソングポインタを再開位置まで移動して再生を再開
させるようにしている。
【0017】従って、入力装置1の動きからテンポ、強
弱、拍子のタイミング、アクセントなどのパラメタを検
出し、これらパラメタをもとに音声および/または画像
の再生をリアルタイムに追従して表情付けを実現するこ
とが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の指揮装置は、仮想のオー
ケストラを仮想の指揮棒で自在に指揮して演奏を行う音
楽演奏ツールである。本発明では、例えばマウスを指揮
棒の動きのように動かすことによって、マウスが描く軌
跡からテンポや音量などを算出し、音楽や画像に対して
それらをリアルタイムに反映することによって、音楽を
仮想的に指揮することを可能としている。本発明の特徴
的事項を任意に列挙すると次の如きものがある。
【0019】i)例えばマウスの如き入力装置の操作に
よりバーチャル指揮を行うためのソフトウェア 最大の特徴は例えばマウスの如き通常データ処理装置に
用いられる入力装置を用いることによって音楽に対して
自己の持つ情感をダイレクトに指揮という形で表現する
ことができる点である。もちろん、市販されているシー
ケンサーソフトウェアを利用すれば、テンポや音量など
の音楽的な要素は変更可能である。しかし、その手法は
数値を直接入力するなど、リアルタイム性を全く欠いて
おり、音楽を体感するには全く程遠い。
【0020】また、音楽を指揮する際にマウスを振ると
いう操作以外は一般には存在しないので、楽器や譜面の
知識などが不要であるという点で、従来のDTMソフト
ウェアでは全く考慮され得なかったものである。
【0021】ii)音楽データに標準フォーマットMID
I採用 音楽データとしてはコンピュータ音楽の世界での標準フ
ォーマットMIDIを採用した。WWWやパソコン通信
を利用すれば、クラシックからヘビーメタルまであらゆ
るジャンルの音楽を入手することができる。よって、音
源ソースに事欠くことは全くない。また指揮した音楽の
データはMIDIのフォーマットで保存することができ
るので、自己が指揮した音楽データを世界に向けて発信
していくことも可能となる。
【0022】iii) 例えば二種類の指揮モードが選択可
能 本発明の一実施例においては、コンサートモード、リハ
ーサルモードという二つの画面を持っている。
【0023】図2はリハーサルモードの画面の一例であ
り、バイオリンパートIとバイオリンパートIIとの個所
を枠で囲うなどの表示を行い、その枠で指示されたバイ
オリンパートからの音楽のみに対して上記テンポや強弱
などを指揮できるようにされる。
【0024】図3はコンサートモードの画面の一例であ
り、コンサートに対応する画面が表示され、全体に対す
る指揮ができるようにされる。どちらの画面でも指揮と
いう観点では同等の動作をするが、指揮の楽しみ方とい
う点において異なった趣向を凝らしている。
【0025】図2および図3において、画面上にタクト
を持った手首の図柄が表示されているが、当該図柄は例
えばマウスなどの入力手段を、演奏を指揮するように移
動させた際に、図面上で同様な動きが生じ、あたかも当
該図柄が指揮をしているように見える。
【0026】リハーサルモードは、オーケストラの訓練
を模し、オーケストラから各パートを指定して個々の強
弱を設定したり、各所のテンポをあらかじめ設定してい
くことができる。このモードでは自在な音楽表現ができ
るように、指揮に対する追従性が高くなっている。
【0027】コンサートモードでは音楽に同期したアニ
メーション画像や静止画(例えばオーケストラの演奏風
景)を表示できる。このモードは、いわば一曲通しての
演奏を楽しみながら行うもので、画面を例えば5分程度
の期間で切換えたりして指揮に対する追従性は若干弱め
に設定されている。
【0028】図4は、本発明の動作説明フローチャート
を示す。これは、図1の構成の全体の動作を詳細に説明
するフローチャートである。図4において、ステップS
1においては、初期設定を行う。即ち、パラメタ(テン
ポ、強弱、拍子のタイミング、アクセントなど)を初期
設定する。
【0029】ステップS2においては、データの読み込
みを行う。即ち、データとして、音のデータおよび画像
データの読み込みを行う。例えば後述する図10のファ
イルデータの読み込みを行う。
【0030】ステップS3においては、ソングポインタ
の初期設定を表示する。即ち、待機時間(t1)を−1
にすることによって所定の待ち時間を与えるようにし、
かつソングポインタに先頭データを描かせる。例えば後
述する図17のソングポインタ表示部に示すように表示
する。
【0031】ステップS4においては、処理装置3が初
期画像の表示を行う。例えばアニメーション画像の表示
の例で示すと後述する図17の中央に示す画像の初期画
像を表示するようにする。
【0032】以上のステップS1からS4によって、デ
ィスプレイ5上には初期画像が表示されることとなる。
ステップS5においては、入力装置1から再生指示を入
力する。これにより、ステップS3において指定した待
機時間t1=−1をt1=0とし、ステップS8に進
む。即ち、音楽の開始や拍子のタイミングを与える。
【0033】ステップS6においては、必要に応じて入
力装置1からのブレス指示を入力する。これにより、ス
テップS7でインタフェース2がソングポインタを再開
位置まで進め、ステップS8に進む。
【0034】ステップS8においては、処理装置3がt
1だけ待機する。t1=0となったとき開始される。ス
テップS9においては、ソングポインタの更新を行う。
これは、再生指示のときには最初の位置に、ブレス指示
のときには中断した位置にソングポインタを位置づけて
再開する。
【0035】ステップS10においては、入力装置1を
用いての指揮操作を行う。ステップS11は、ステップ
S10の指揮操作に対応してインタフェース2が動きの
パラメタ(テンポ、強弱、拍子のタイミング、アクセン
ト)を検出して更新する。
【0036】ステップS12においては、音や画像の出
力を行う。即ち、ステップS11において更新されたパ
ラメタに追従するようにして音を再生し、また画像を表
示する。
【0037】ステップS13においては、次の実時間の
更新を行い、ステップS8に戻り、ステップS8、S
9、S12、S13を繰り返す。以上によって、初期画
面を表示した状態で、再生指示に対応してデフォルトの
パラメタ(テンポ、強弱、拍子のタイミング、アクセン
ト)に追従して音の再生や画像を表示し、指揮操作に対
応してその動きから検出したパラメタを更新し当該更新
後のパラメタでリアルタイムに音の再生や画像の表示を
追従して行う。これにより、指揮操作から検出したパラ
メタにリアルタイムに追従して音および画像を再生し表
情付けを簡単な指揮操作によって付加することが可能と
なる。
【0038】以下、図4に示すステップS10における
指揮操作について述べる。例えば、楽曲を指揮する場合
に、指揮者が行っている指示は、非常に多岐にわたるも
のであり、またその指示を受ける演奏者は、指揮者の指
示以外にも、例えばコンサートマスタの弓使いを見た
り、自分の発した音、他演奏者の音を聞き、種々なフィ
ードバックを行いつつ演奏を行っている。この複雑な系
をシミュレートすることは現時点では困難であるが、本
発明においては、オペレータが描く指揮図形、即ち指揮
棒を模したマウスカーソルの軌跡による指揮図形を、本
発明装置のシステムが解釈して楽曲を演奏する。したが
って、システムへの入力は指揮図形によって指示される
音楽要素の一部に限定されている。
【0039】指揮者が指揮図形によって表現しているも
のは、下記のものなどがある。 i)楽曲のテンポ ii)拍子のタイミング iii)音量 本発明では、楽曲の演奏時の感情表現に特に影響のある
テンポ、拍子のタイミング、アクセントと音量とを、軌
跡による指揮図形を解析することでリアルタイムに制御
することにしている。
【0040】指揮図形を解釈するためには、指揮者の通
常用いる指揮図形と、その成り立ちおよび特徴について
知る必要がある。図5は二拍子、三拍子、四拍子の場合
の指揮図形の例を示す。これらの指揮図形は、幾つかの
指揮動作の組合わせによってできている。本発明では指
揮動作のそれぞれを別個に認識するのではなく、指揮動
作の共通部分を認識や抽出することで指揮図形の解析を
行っている。
【0041】基本指揮動作では、一つの指揮動作は、指
示したいタイミング(拍の表)の半拍前(前拍の裏)か
ら起動し、拍の表のタイミングを指示した後、その拍の
表で終了する。そして次の指揮動作に入る。拍の表のタ
イミングでは、急激に速度や方向の変化が起こる場合
も、緩やかに速度が最大に達する場合もあるが、図形上
でみて最も低い位置がその指示のタイミングとされてい
る。また、起動の位置と終了の位置とは、その近傍で最
も高い位置となっている。
【0042】この拍の表を示す点のことを、指揮法では
通常打点と呼ぶ。指揮者は打点を指示して演奏のタイミ
ングを指示し、打点間の間隔でテンポを指示している。
本発明では、指揮動作の起点や終点(二つの指揮動作の
連結点であり、拍の裏を示す)を上の打点、拍の表を示
す最下点を下の打点と呼び、これらのタイミングを検知
または予測してタイミングとテンポを制御している。
【0043】指揮者による音量に対する指示は、指揮棒
の描く図形の大きさによって行われる。本発明では一拍
以下の反応時間で制御が行われることを目標としている
ため、個々の指揮動作の大きさから音量制御を行うこと
にする。ここで問題になるのは、指揮図形の中での指揮
動作の形や大きさは、拍によって異なることである。こ
れらを勘案した上で、音量の制御を行わないと、小節単
位で音量が周期的に不自然な変化をすることになる。
【0044】以下、時間的に変化するマウス座標を解析
し、打点やテンポ、音量要素を抽出する方法について述
べる。 A.指揮と打点の決定 マウスから指示される指揮を解析するための第一歩は、
マウスカーソルの描く指揮図形から打点を予測すること
である。本発明の実施態様では打点の決定に関して、マ
ウスカーソルの画面縦方向の動きだけを考慮し、画面横
方向の動きは打点の認識に用いていない。即ち、指揮動
作の基本型において、拍のタイミングは指揮棒の最下点
にあり、また拍と拍との間を1/2に分割したタイミン
グである拍の裏は指揮棒の最上点にあることから、打点
の認識を画面縦方向の動きによって解析することとして
いる。
【0045】図6は、人間が音楽を聞きながらその曲の
ビートに合わせてマウスを規則正しく振った時のグラフ
を示す。このグラフはマウスカーソルの縦方向の動きを
時間に対してプロットしたものである。
【0046】この図から以下のことが分かる。 1)ウインドウズ(Windows )によるマウスのイベント
ハンドリングは、20から30ミリ秒程度ごとに発生す
る。もちろんこれは、システム構成やジョブの状況によ
って変動するが、システムに負荷がさほどでなければ、
大凡この程度の数値となる。
【0047】2)画面縦方向の最大値や最小値付近で
は、マウスの移動速度が最小となるので、点が密にな
る。そして、この付近では曲線の傾きが非常になだらか
になるので、50ミリ秒程度の区間にわたって、数点が
横並びとなることがある。
【0048】以上のことから、画面縦方向の最大最小と
なるタイミングから打点を取ると、以下のような不都合
が生じる。即ち、 1)3連符と16分音符を識別するためには12連符の
精度が必要であるが、120拍/分のテンポ(行進曲程
度)でその精度は40ミリ秒である。20ミリ秒の誤差
を含む画面縦方向で最大や最小となるサンプリング時刻
をそのまま用いるのでは、演奏上問題が生じる。
【0049】2)画面縦方向の最大値や最小値付近では
同じような値を持つ点が幾つか存在しているので、付近
の点を考慮に入れても画面縦方向の最大最小となる時刻
を正確に割出すことは困難である。
【0050】このような理由から画面縦方向の最大値や
最小値となる点を直接用いてそれらを打点とすることは
十分でない。図7は図6に示すデータをもとに、マウス
カーソルの画面縦方向への速度をグラフにプロットした
ものを示す。
【0051】この図から以下のことが分かる。 1)画面縦方向の速度最大値や最小値付近では3つのサ
ンプリング点が2等辺三角形に近い形となり、中央点に
おいて鋭いピークをもつ。
【0052】2)しかし、図示aの如く、三角形とはな
らない点をいくつか含んでいることもある。しかもこれ
はピーク付近によくみられる。 図7の場合には、グラフが鋭いピークを持っているの
で、図6のグラフのピークから打点を予測するよりも、
図7のグラフのピークから打点を推測した方が有利であ
ることは明白である。しかし、画面縦方向の速度の最大
値と最小値となる部分から打点を推測することは、ピー
ク付近で歪んでしまう点がある場合が多いので、必ずし
も十分とは言えない。
【0053】よって、速度が0の地点から、速度が最大
または最小となる地点を含み、次の速度0となる地点ま
での平均値となる時刻から打点を推測する方法を採用し
た。つまり、マウスを振った際の速度が最大最小となる
時刻を元に打点を推測するようにしている。
【0054】B.テンポの算出 指揮によって指示される打点に同期して、音楽の演奏や
アニメーション画像の更新を行っている。このため、打
点間の時間をもとにテンポをリアルタイムに算出するよ
うにしている。
【0055】まず、最も最近に検出した打点からテンポ
を算出するという、もっとも簡単な手法でテンポを算出
した場合に、どのようなことが起こるかみてみよう。図
8はテンポ算出のための説明図を示す。図8においては
時刻Tからみて最も最近の2つの打点TαとTβとを用
いている。テンポとは一拍にかかる時間のことであるか
ら、時刻Tにおけるテンポはttとなる。
【0056】この方法でテンポを算出して、リアルタイ
ムに音楽に反映してみると、マウスによる指揮に対して
余りにも音楽のテンポが敏感に反応するので、指揮にな
らないということが分かった。このことは、人間の指揮
に対して、ある程度ルーズに反応する必要があることを
意味している。具体的には以下の用件が必要となってく
る。
【0057】1)多少テンポにふらつきがあってもそれ
を無視して滑らかに演奏すること。 2)急激なテンポの変更が発生した場合にはある程度ゆ
っくり反応すること。 1)に対する解決方法は、直前の打点からだけではな
く、もっと手前の打点から現在の打点に至るまでの時間
によってテンポを計算して、これらを考慮にいれること
である。これによってテンポの安定を図ることができ
る。
【0058】2)に対する解決方法は、以前のテンポを
考慮にいれることである。このようにすることで急激な
変化に対してゆっくりと反応するようになる。図9は過
去のテンポを考慮に入れたテンポの算出を説明する図で
ある。時刻Tにおけるテンポは図9に示す四種類のテン
ポtt、bt、tb、bbを、下のような比率で加重平
均することによって算出している。これによって、人間
の感性にもっとも近い指揮を実現している。
【0059】 tt:bb:tb:bt=2:1:1:0.5 C.ボリュームの算出 指揮者が音を大きくしたいときには指揮棒を大きく動か
すように、本発明でも、マウスを大きく動かせば、その
移動距離に応じて音量が大きくなるように設計してい
る。
【0060】MIDIのデータでは音符ごとに最小0か
ら最大127までの音量が指定されている。この値にマ
ウスの移動距離から算出したオフセット値を加えること
によって、本発明装置では音量の加減をリアルタイムで
行うようにしている。このオフセット値は以下の式で与
えられる。
【0061】
【数1】
【0062】但し、max X、max Yはそれぞれ、指揮画
面自体のX、Y方向の大きさを表している。dx、dyは打
点間で移動したマウスの距離を示している。ここでdyや
maxYを2倍しているのは、指揮画面が縦横比1:2と
なっているための補正である。
【0063】また、lastoffsetは直前のオフセット値で
あり、これとの平均をとることによって、急激な音量の
変化を抑制するようにしている。 D.同期制御 これまでに述べたように、テンポは打点ごと、つまり半
拍ごとに決定される。しかし、このように決定されたテ
ンポを打点ごとに音楽の演奏に反映していくだけでは、
演奏としても、指揮操作としても、非常に不自然なもの
となってしまう。これは、打点から打点の間にテンポが
大きく変わった場合に、指揮操作の打点が本来対応すべ
き音楽演奏の部分からずれてしまったり、その次の打点
でテンポの急激な変化が発生してしまったりするためで
ある。しかも、指揮操作の際にマウスの動きを完全に止
めたとしても、音楽の演奏は元のテンポのまま進行して
しまうのである。なぜならテンポの変更は打点ごとに発
生するが、マウスが静止している状態では決して打点を
検出することはありえないからである。
【0064】このような点を克服するために、指揮操作
と音楽の演奏とを常に同期をとるように制御している。
そのために、指揮操作の半拍ごと、そして音楽の演奏の
半拍ごとに、どちらが何拍だけ、進んでるかのずれを常
に監視するようにしている。もし、ずれが検知された場
合には、音楽の演奏速度をその場で調整することによっ
て、そのずれをすぐに補正している。具体的には表1の
ような補正を行うことで、指揮操作と音楽の演奏の完全
な同期を図っている。
【0065】なお表示対象となる画像については、一連
の画像群が1つ1つの単位となって用意されており、当
該1つ1つの単位となる所の一連の画像群のスタート点
が上記音楽の演奏中の主要なタイミングと同期をとるよ
うにされている。そして必要に応じて演奏のテンポに対
応づけられた速度で上記一連の画像が逐次表示されてゆ
く。
【0066】
【表1】
【0067】図10は、本発明においてファイルデータ
が譜面とどのように対応するかを表す図である。図10
の上部に示す譜面が存在しているとするとき、本発明で
用意されるファイルデータは、図10の下部に示される
如きものとなる。即ち、最初に4/4拍子であることが
指示され、次いでハ長調、テンポ、強弱変更、が指示さ
れる。そして、ミの音とソの音とが一緒にオンされるこ
とを指示するように差分時刻(チック)を同じ値として
NOTEON(ミ音用)とNOTEON(ソ音用)とが
記述される。次いで強弱変更が記述され、所定の時間を
へてミの音とソの音とを一緒にオフすることを指示する
NOTEOFF(ミ音用)とNOTEOFF(ソ音用)
とが記述され、あわせて同時刻にドの音をオンすること
を指示するNOTEON(ド音用)が記述される。そし
て、強弱変更がなければ当該「強弱変更」を記述するこ
となく、所定時間経過時にドの音をオフするためのNO
TEOFF(ド音用)が記述された後に、「おわり」が
記述されることになる。
【0068】図11は、本発明での装置内部で用いられ
る内部データを表し、図10に記述されているファイル
データが変換された結果を示している。本発明の実施例
態様においては、図11に示される内部データを利用し
て演奏が行われるが、その間に上述の如くマウスの如き
入力手段によって描かれる図形に対応した指揮にしたが
って演奏されてゆくことになる。以下、この状況を説明
する。
【0069】なお、図10においては、差分時刻が
「0」の状態の下で、「4/4拍子」、「ハ長調」、
「テンポ 120.0」、「強弱変更 127(最
大)」、「NOTEON 88(ベロシティ)」、「N
OTEON 88(ベロシティ)」が指示される。そし
て240チック経過時に、「強弱変更 63」、「NO
TEOFF 0(ベロシティ)」、「NOTEOFF
0(ベロシティ)」、「NOTEON 88(ベロシテ
ィ)」が指示され、その時点から960チック経過時に
「NOTEOFF 0(ベロシティ)」、「おわり」が
指示される。図10の右方と下方とに示している(注)
は図10を理解し易くするための説明である。
【0070】図10においては時間経過が差分時刻で示
されているのに対して、図11においては時刻「0」か
らの経過時間(現在時間と記述している)をもって時間
経過が示されている。
【0071】図11において、先頭に「ビートデータ」
が挿入されると共に、要所要所に「ビートデータ」が挿
入されつつ、かつ図10に示される差分時刻を現在時間
に変換しつつ、図10からコピーされる。
【0072】即ち、「ビートデータ」を挿入した上で、
現在時刻「0」の下で「4/4拍子」、「ハ長調」、
「テンポ 120.0」、「強弱変更 127(最
大)」、「NOTEON 88(ベロシティ)」、「N
OTEON 88(ベロシティ)」がコピーされる。次
に、図10に示す右方の(注)におけるNo. (7)の差
分時刻とNo. (6)の差分時刻との差を計算して「現在
時刻」の値とした上で「ビートデータ」が挿入される。
【0073】図11における右方の(注)は、図10に
示されるものとの関連を説明しているものである。この
(注)からも判る如く、以下、現在時刻「480」の下
で、図示の「NOTEOFF 0(ベロシティ)」、
「NOTEOFF 0(ベロシティ)」、「NOTEO
N 88(ベロシティ)」が得られる。次いで必要な
「ビートデータ」が挿入され、現在時刻「1440」の
下で「NOTEOFF 0(ベロシティ)」、「おわ
り」が得られている。
【0074】図12は、本発明におけるデータの読み込
みについてのフローチャートを示している。即ち、図1
0に示すファイルデータにもとづいて、図11に示す内
部データに変換を行う処理のためのフローチャートを示
している。
【0075】図12において、ステップS21は、現在
時刻Tを0に設定する。ステップS22は、MIDIフ
ァイルデータを読み込む、これは、MIDIのファイル
データとして、例えば上記図10に示す如きファイルデ
ータを読み込む。
【0076】ステップS23は、先頭にビートデータを
挿入する。これは、ステップS22で読み込んだ例えば
図10のファイルデータについて、内部データに変換す
るに先立ち、変換後の内部データの先頭にビートデータ
を図11の先頭に挿入する。なお、ビートデータは、後
述する図13に示すようなデータを持つものである。
【0077】ステップS24は、MIDIファイルデー
タの先頭から1行取り出す。これは、ステップS22で
取り込んだ変換元のファイルデータ、例えば図10のフ
ァイルデータの先頭から1行取り出す。
【0078】ステップS25は、データがあるか判別す
る。YESの場合には、ステップS26に進む。NOの
場合には、ステップS22で取り込んだMIDIファイ
ルデータの内部データへの変換が終了したので、終わる
(エンド)。
【0079】ステップS26は、種別とデータとをコピ
ーし、現在時刻Tを格納する。これは、ステップS24
で取り出した変換前のファイルデータ、例えば図10の
先頭の1行のファイルデータ
【0080】
【表2】
【0081】を、変換後の図11の2行目にコピーし、
現在時刻T=0を格納する。ステップS27は、次の現
在時刻T1を差分時刻から下式のように計算する。 T1=T+差分時刻 ステップS28は、現在時刻に8分音符の長さΔTを下
式のように足す。
【0082】T=T+ΔT ステップS29は、TがT1以下か否かを判別する。N
Oの場合には、ステップS31でTにT1を代入し、ス
テップS24以降を繰り返す。YESの場合には、現在
時刻Tに8分音符の長さΔTを足した後の時刻Tが次の
現在時刻T1以下と判明したので、ステップS30でビ
ートデータを時刻Tに挿入する。
【0083】上記の処理によって図10に示す「4/4
拍子」、「ハ長調」、「テンポ」、「強弱変更」、「N
OTEON」、「NOTEON」までがコピーされる。
次の「強弱変更 63」の処理がステップS26にきた
とする。この場合はステップS27において、 T1 =0+240=240 が計算され、ステップS28において T=T+ΔT が得られる T≦T1 であることから、ステップS30に進むことになる。即
ち、図11に示す如くビートデータが挿入される。その
後、必要に応じて図11に示す如くビートデータが挿入
されては図10に示すデータが順にコピーされてゆく。
【0084】なおここで、図10と図11とについて用
語について補足説明を行っておく。「差分時刻(チッ
ク)」は、各エントリの間の差分の時刻である。種別
T,M,Eは、下方に記載した(注)に示すように、
「テンポ」、「MIDIデータ」、「最後のデータ」の
種別をそれぞれ表す記号である。データは、図示のよう
に、種別に対応して例えば図示のように設定されるもの
である。
【0085】「テンポ」は音(楽譜の各音)についての
テンポを表すデータである。「強弱変更 127(最
大)」は、音の強さの変更があることを示すものであ
り、変更後の強さが「127(最大)」であることを示
す。「NOTEON 88(ベロシティ)」は、音を発
し、そのベロシティ(アクセントの強さ)が「88」と
いうことを表すデータである。「NOTEOFF 0
(ベロシティ)」は、音の発音状態を停止し、そのベロ
シティ(アクセントの強さ)が「0」ということを表す
データである。「おわり」は、最後のデータを表すもの
である。
【0086】「現在時刻(チック)」は、順次増大する
現在時刻である(図10の場合には各データ間の差分時
刻を表している)。種別のBは、ビートデータであっ
て、後述する図13に示すデータである。他は、図10
に記載したものをコピーしたものである。
【0087】このように内部データは、図示のように、
現在時刻が順次増大する時刻であって、その増大はここ
では、8分音符=240チックの整数倍で順次増大する
ものとして示している。
【0088】図13は、本発明のビートデータの内容例
を示す。ビートデータは、図示の下記の内容を設定した
ものである。「拍子の頭か」は画像選択に利用されるフ
ラグ、「小節の頭か」は画像選択に利用されるフラグ、
「フェルマータフラグ」はオンのときに音声をのばすこ
とを指示するフラグ、「ブレスフラグ」はオンのときに
音声の中断状態から再生を再開することを指示するフラ
グ、「テンポ」は音声や画像の再生のテンポ(速度)を
記述したデータである。なお当該ビートデータの内容は
本発明による指揮操作に対応して例えばマウスの描く図
形が解析されて記述されるものである。
【0089】図14は、本発明の再生処理フローチャー
トを示す。これは、図4に示すステップS9,S12,
S13等による詳細な再生処理フローチャートである。
図14において、ステップS41は、ソングポインタの
指すデータを取り出す。これは、例えば図11に示す内
部データの左側に記載した「ソングポインタ」の指すデ
ータを取り出す。
【0090】ステップS42は、ステップS41で取り
出したデータがビートデータか否かを判別する。YES
の場合には、ステップS43に進む。NOの場合には、
ステップ47に進む。
【0091】ステップS43は、ステップS42でビー
トデータと判明したので、更にフェルマータかあるいは
ブレスかを判別する。YESの場合には、ステップS4
4で待機時間t1を大きな値(例えばt1=30秒)に
して再生中断する。一方、NOの場合には、ステップS
45でビートデータとパラメタとに基づいて次の画像を
選択し、ステップS46で画像の更新を行い、ステップ
S53に進む。
【0092】ステップS47は、MIDIデータか判別
する。YESの場合には、ステップS48に進む。NO
の場合にはステップS53に進む。ステップS48は、
ステップS47のYESでMIDIデータと判明したの
で、更にNOTEON(発音開始)か否かを判別する。
YESの場合には、NOTEON(発音開始)と判明し
たので、ステップS49でアクセントを制御するパラメ
タに基づきベロシティを変更し、ステップS52で再生
装置に出力し、ステップS53に進む。一方、ステップ
S48でNOの場合には、ステップS50で強調変更か
判別し、YESのときにステップS51でパラメタに基
づきデータを変更し、ステップS52で再生装置に出力
しステップS53に進み、一方NOのときにはステップ
S52で再生装置に出力しステップS53に進む。
【0093】ステップS53は、次のデータがあるか判
別する。YESの場合には、ステップS54でソングポ
インタを1つすすめ、ステップS55で待機時間t1 t1=(データの現在時刻−前のデータの現在時刻)×
テンポ を算出し、終了する。一方、ステップS53でNOの場
合には、ステップS56で待機時間をクリアし、t1=
−1とし、終了する。
【0094】以上によって、ソングポインタが指す例え
ば図11の内部データ中のデータを取り出し、この取り
出したデータについて、ビートデータか、ビートデータ
のときは更にフェルマータあるいはブレスかを判別して
該当する処理を行う。ビートデータでない場合は、MI
DIデータか判別し、MIDIデータのときにはNOT
EONの際にパラメタにもとづきベロシティを変更し、
NOTEONでなく強弱変更のときはパラメタにもとづ
きデータを変更して再生装置に出力する。そして、次に
データがあるときにソングポインタを1つすすめ、待機
時間t1を計算して更新する。そして、最初に戻り繰り
返すことにより、入力装置の動きから検出したパラメタ
(テンポ、強弱、拍子のタイミング、アクセント)に追
従して図11の内部データを再生し、音声および画像に
表情を付与して出力することが可能となる。
【0095】図15は、本発明の指揮操作によるパラメ
タの更新フローチャートを示す。図15において、ステ
ップS61は、マウスなどの入力装置を操作する。即
ち、演奏者(オペレータ)が入力装置1を操作して演奏
する。
【0096】ステップS62は、入力装置1の描く図形
の最大振幅から強弱の程度を検出する。即ち、ステップ
S61で入力装置1を操作して演奏したことに対応し
て、当該入力装置1の動きの最大振幅から強弱を検出す
る。
【0097】ステップS63は、最大速度と振幅とから
アクセントの検出を行う。これは、ステップS61で入
力装置1を操作して演奏したことに対応して、当該入力
装置1の動きの最大速度と振幅からアクセントを検出す
る。
【0098】ステップS64は、繰り返し周期からテン
ポを検出すると共に周期とのズレをルバートとして検出
する。これは、ステップS61で入力装置1を操作して
演奏したことに対応して、当該入力装置1の動きの繰り
返し周期からテンポを検出し、および検出した周期との
ズレをルバートとして検出する。
【0099】ステップS65は、各パラメタを設定す
る。即ち、ステップS62からステップS64によって
検出した強弱、アクセント、テンポ(ルバート)を、図
13に示すビートデータの内容として設定する。これに
より、パラメタに追従して既述した図11の内部データ
を再生して音声および画像に表情を付与することが可能
となる。
【0100】図16は、本発明における上述のブレス指
示時のソングポインタを進める処理フローチャートを示
す。図16において、ステップS71は、現在のデータ
がブレスか否かを判別する。即ち、例えば既述した図1
1の内部データから取り出したビートデータ中にブレス
フラグがオンに設定されているか否かを判別する。YE
Sの場合には、ステップS72でソングポインタを1つ
すすめ、ステップS73で待機時間t1を0にする。即
ち演奏を再開する。一方、NOの場合には、ステップS
74に進む。
【0101】ステップS74は、ステップS71のNO
でデータがブレスでないと判明したので、ソングポイン
タを1つすすめ、ステップS75に進む。ステップS7
5は、現在のデータがブレスか否かを判別する。YES
の場合には、ステップS72に進み、既述したようにス
テップS73で待機時間t1を0にする。一方、NOの
場合には、ステップS76に進む。
【0102】ステップS76は、ステップS75のNO
でデータがブレスでないと判明したので、現在のデータ
がNOTEON(アクセントを強める)か否かを判別す
る。YESの場合には、ステップS73で待機時間t1
を0にして再開する。一方、NOの場合には、ステップ
S77で現在のデータを再生装置に出力する。図17
は、本発明の場合の動画の表示例を示す。ここで、上段
のソングポインタ表示部は、現在音声の再生中の楽譜な
どを指し示すソングポインタ、および各種記号(フェル
マータ記号、ブレス記号、小節の記号など)等を表示す
る領域である。中央は、画像を表示、ここでは汽車のス
ピードをテンポに追従、スピードの変化をアクセントに
追従、汽車の煙を強弱で追従させたものである。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力装置1の動きからテンポ、強弱、拍子のタイミン
グ、アクセントからなるパラメタを検出しこれらパラメ
タをもとに音声および/または画像の再生をリアルタイ
ムに追従して表情付けを実現する構成を採用しているた
め、演奏者が入力装置1(例えばマウス、3次元マウス
など)を指揮棒のごとく動かして操作するのみで、この
動きからパラメタ(テンポ、強弱、拍子のタイミング、
アクセントなど)を検出してリアルタイムに音声や画像
に表情をつけて再生することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成図である。
【図2】リハーサルモードでの表示の例を示す図であ
る。
【図3】コンサートモードでの表示の例を示す図であ
る。
【図4】本発明の動作説明フローチャートである。
【図5】音楽を指揮操作する例を示す。
【図6】マウスカーソルの画面縦方向の動きを示す。
【図7】マウスカーソルの速度グラフを示す。
【図8】テンポを算出する説明図(従来の場合)であ
る。
【図9】テンポを算出する説明図(実施例の場合)であ
る。
【図10】本発明のファイルデータを説明する図であ
る。
【図11】本発明の内部データを説明する図である。
【図12】本発明のデータの読み込みフローチャートで
ある。
【図13】本発明のビートデータの内容例である。
【図14】本発明の再生処理フローチャートである。
【図15】本発明の指揮操作によるパラメタの更新フロ
ーチャートである。
【図16】本発明のブレス指示時のソングポインタを進
める処理フローチャートである。
【図17】本発明の場合の動画の表示例を示す。
【符号の説明】
1:入力装置 2:インタフェース 3:処理装置 4:再生/記録装置 5:ディスプレイ 6:スピーカ 7:音声格納部 8:画像格納部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ処理装置から出力される音声およ
    び/または画像について、当該音声および/または当該
    画像の表情付けを行う指揮装置において、 入力装置の描く図形の動きからテンポ、強弱、拍子のタ
    イミング、アクセントのいずれか1つまたは任意の複数
    個からなるパラメタを検出する手段と、 検出されたパラメタのテンポ、強弱、拍子のタイミン
    グ、アクセントのいずれか1つまたは任意の複数個に追
    従した形で音声および/または画像をリアルタイムに再
    生する手段とを備えたことを特徴とする指揮装置。
  2. 【請求項2】 上記リアルタイムに再生して表示した画
    像と一緒に再生中の音声の楽譜を表示して現在の再生中
    の音声の位置に合わせて進むソングポインタを備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載の指揮装置。
  3. 【請求項3】 上記入力装置の描く図形の動きの繰り返
    し周期から上記テンポを検出することを特徴とする請求
    項1あるいは請求項2記載の指揮装置。
  4. 【請求項4】 上記入力装置の描く図形の動きの最大振
    幅から上記強弱を検出することを特徴とする請求項1な
    いし請求項3記載のいずれかの指揮装置。
  5. 【請求項5】 上記入力装置の描く図形の動きの最大速
    度と振幅とから上記アクセントを検出することを特徴と
    する請求項1ないし請求項4記載のいずれかの指揮装
    置。
  6. 【請求項6】 上記入力装置の描く図形の動きの最上位
    点および/または最下位点から上記拍子のタイミングを
    検出することを特徴とする請求項1ないし請求項5記載
    のいずれかの指揮装置。
  7. 【請求項7】 上記入力装置の描く図形から得られたブ
    レス指示に対応して、上記ソングポインタを再開位置ま
    で移動して再生を再開させることを特徴とする請求項1
    ないし請求項6記載の指揮装置。
  8. 【請求項8】 上記再生対象の音声は、時刻情報と音の
    発声または停止の指示情報とを少なくとも有するデジタ
    ル情報単位を用いて記述されていることを特徴とする請
    求項1記載の指揮装置。
  9. 【請求項9】 上記再生対象の画像は一連の画像群を単
    位として保持され、当該一連の画像群のスタート点が上
    記再生対象の音声の流れの中での主要な音声の発生タイ
    ミングと同期づけられていることを特徴とする請求項1
    記載の指揮装置。
JP8339250A 1996-01-30 1996-12-19 指揮装置 Pending JPH10143151A (ja)

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JP1350996 1996-01-30
JP8-13509 1996-09-13
JP24318496 1996-09-13
JP8-243184 1996-09-13
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