JPH10142790A - 可視光レーザー硬化性組成物 - Google Patents

可視光レーザー硬化性組成物

Info

Publication number
JPH10142790A
JPH10142790A JP9218283A JP21828397A JPH10142790A JP H10142790 A JPH10142790 A JP H10142790A JP 9218283 A JP9218283 A JP 9218283A JP 21828397 A JP21828397 A JP 21828397A JP H10142790 A JPH10142790 A JP H10142790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
carbon atoms
composition according
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9218283A
Other languages
English (en)
Inventor
Genji Imai
玄児 今井
Hideo Kogure
英雄 木暮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP9218283A priority Critical patent/JPH10142790A/ja
Publication of JPH10142790A publication Critical patent/JPH10142790A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 実用的で高感度を有する可視光レーザー硬化
性感光性組成物を提供すること。 【解決手段】 光照射により架橋もしくは重合しうる感
光性基を含有する光硬化性樹脂に、特定構造のクマリン
系色素例えば下記(1)式の化合物とチタノセン化合物
例えば下記(2)式の化合物との組み合わせからなる光
重合開始系を配合した感光性組成物は、可視光レーザー
に対し予期し得ない高い感光性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視光レーザー硬化性
組成物に関し、さらに詳しくは、照射光波長が488n
mのレーザー光に対して極めて高い感光性を有する可視
光レーザー硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】可視光レーザー硬化性組成物は、近年フ
ォトレジスト、製版材等の感光性画像形成材料の用途に
使用され始めている。レーザーのような高エネルギー密
度の光源を用いて直接描画することにより画像を形成す
る方法は、エネルギー変換効率がよくなるという利点だ
けでなく、画像形成工程が大幅に簡略化できるという利
点がある。
【0003】このため、寿命、強度の面で安定な発振線
がえられる可視光レーザーによって走査露光が可能で且
つ高感度を有する可視光レーザー硬化性組成物、特に、
波長488nmまたは514.5nmの可視領域に安定
な発振線を持つArレーザーに対して高感度である可視
光レーザー硬化性組成物の出現が望まれている。
【0004】もっとも、従来においてもこの要望に応え
るべく種々の提案がなされている。例えば、特定のケト
クマリン系増感剤と重合開始剤の組み合わせからなる光
重合開始剤系を用いた組成物が、例えば、特開平3−2
23759号公報、特開平6−301208号公報、特
公平8−9644号公報等に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した光重合開始剤
系を用いた組成物は、可視領域の光線に対して開始能は
もつもののそれらの感度はまだ十分とは言い難く、光硬
化反応が非常に短い時間で終了するレーザー光硬化に対
してなお改良の余地があり、当該分野ではより実用的
で、より一層の高感度を有する光重合開始剤系の開発が
望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の問
題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、今回、特定構
造を有するクマリン系色素とチタノセン化合物との組み
合わせを含む感光性組成物が可視光レーザーに対し予期
し得ない高い感光性を有することを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】かくして、本発明に従えば、(A) 光照
射により架橋もしくは重合しうる感光性基を含有する光
硬化性樹脂、(B) 下記一般式(I)又は(II)
【0008】
【化13】
【0009】式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ
独立に炭素数1〜3のアルキル基を表わす、
【0010】
【化14】
【0011】式中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立
に炭素数1〜3のアルキル基を表わす、で示される増感
剤、および(C) 下記一般式(III)
【0012】
【化15】
【0013】式中、2つのR8はそれぞれ独立に非置換
のまたは1〜2個のメチル基で置換されたシクロペンタ
ジエニル基を表わし、R9およびR10はそれぞれ独立に
下記式
【0014】
【化16】
【0015】[ここで、R11は弗素原子、−CF3又は
−CF2CH3を表わし、R12、R1 3、R14およびR15
それぞれ独立に弗素原子、−CF3、−CF2CH3、水
素原子、C1〜C12のアルキル基又はアルコキシ基、6
員の炭素環式芳香族基或いは5もしくは6員の複素環式
芳香族基を表わす]を表わす、で示されるチタノセン化
合物を含有することを特徴とする可視光レーザー硬化性
組成物が提供される。
【0016】本発明によれば、また、上記可視光レーザ
ー硬化性組成物に、さらに、(D) 下記式(1)〜
(6)
【0017】
【化17】
【0018】式中、Xは水素原子又は水酸基を表わし、
21、R22及びR23はそれぞれ独立に水素原子、塩素原
子又は炭素数1〜6のアルキル基を表わす、
【0019】
【化18】
【0020】式中、R24及びR25はそれぞれ独立に水素
原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表わす、
【0021】
【化19】
【0022】式中、R26、R27及びR28はそれぞれ独立
に水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基を
表わす、
【0023】
【化20】
【0024】式中、R29、R30及びR31はそれぞれ独立
に水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は
炭素数1〜12のアルコキシ基を表わす、
【0025】
【化21】
【0026】式中、R32は水素原子、水酸基、炭素数1
〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基
を表わす、
【0027】
【化22】
【0028】式中、R33及びR34はそれぞれ独立に水素
原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表わし、nは1
〜3の整数である、から選ばれる含窒素化合物の少なく
とも1種を含有せしめたことを特徴とする可視光レーザ
ー硬化性組成物が提供される。
【0029】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0030】光硬化性樹脂(A) 本発明において使用される光硬化性樹脂(A)は、光の
照射により架橋反応もしくは重合反応しうる感光性基を
有する樹脂である。
【0031】かかる光硬化性樹脂(A)に存在する感光
性基は、増感剤(B)及びチタノセン化合物(C)の存
在下、光照射により架橋ないし重合反応を開始すること
ができるような基であり、そのような特性をもつ感光性
基の具体例としては、例えば、(メタ)アクリロイル基
[CH2=CR−CO−(ここで、Rは水素原子又はメ
チル基を示す)]、シンナモイル基、アリル(allyl)
基、アジド基、シンナミリデン基などが挙げられる。
【0032】また、光硬化性樹脂(A)は、一般に1,
000〜100,000、好ましくは3,000〜50,
000の範囲内の数平均分子量を有することができ、そ
のガラス転移温度(Tg)は−20℃以上、特に−10
〜70℃、さらに特に0〜40℃の範囲内にあること
が、形成されるレジスト膜が粘着性を示さない点で好適
である。
【0033】本発明において用いられる光硬化性樹脂
(A)の製造について以下さらに具体的に説明する。
【0034】(イ) 感光性基として(メタ)アクリロ
イル基を有する光硬化性樹脂(A−1):本光硬化性樹
脂(A−1)は、例えば、カルボキシル基を有するアク
リル系樹脂にグリシジル基含有不飽和化合物を付加せし
めることにより製造することができる。
【0035】その際使用されるカルボキシル基を有する
アクリル系樹脂は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸
などのα,β−エチレン性不飽和酸を必須単量体成分と
し、これに(メタ)アクリル酸のエステル類、例えばメ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなど;スチ
レン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルア
ミドなどから選ばれる少なくとも1種の不飽和単量体を
共重合させることにより得ることができる。
【0036】一方、上記カルボキシル基を有するアクリ
ル系樹脂に付加せしめられるグリシジル基含有不飽和化
合物としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタク
リル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテルなどが挙
げられる。
【0037】前記したカルボキシル基を有するアクリル
樹脂とグリシジル基含有不飽和化合物との付加反応は、
それ自体既知の方法に従い、例えば、テトラエチルアン
モニウムブロマイド等の触媒の存在下に80〜120℃
で1〜5時間反応させることによって容易に行なうこと
ができる。
【0038】また、本光硬化性樹脂(A−1)は、ヒド
ロキシル基含有重合性不飽和化合物とジイソシアネート
化合物との反応物を、ヒドロキシル基を含有するアクリ
ル系樹脂に付加させることによっても製造することがで
きる。
【0039】その際使用されるヒドロキシル基含有重合
性不飽和化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどのヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート;N−メチロールア
クリルアミドなどが挙げられ、また、ジイソシアネート
化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
さらに、ヒドロキシル基含有アクリル系樹脂は、上記の
ヒドロキシル基含有重合性不飽和化合物を必須単量体成
分とし、これを前述の如き他の不飽和単量体の少なくと
も1種とを共重合させることにより得ることができる。
【0040】上記のヒドロキシル基含有重合性不飽和化
合物とジイソシアネート化合物はほぼ等モル比で反応せ
しめられる。得られる反応物とヒドロキシル基含有アク
リル系樹脂との付加反応は、それ自体既知の方法に従
い、窒素ガス雰囲気中で50〜100℃の温度にて反応
させることにより行なうことができる。
【0041】(ロ) 感光性基としてシンナモイル基を
含む光硬化性樹脂(A−2):本光硬化性樹脂(A−
2)は、例えば、ヒドロキシル基を含有するアクリル系
樹脂と置換もしくは未置換のケイ皮酸のハライドとを、
塩基の存在下、例えば、ピリジン溶液中で反応せしめる
ことにより製造することができる。
【0042】その際使用されるヒドロキシル基含有アク
リル系樹脂は、前(イ)項で述べた如きヒドロキシル基
含有重合性不飽和化合物を必須単量体成分とし、これ
と、その他の不飽和単量体の少なくとも1種とを共重合
させることにより得ることができる。
【0043】また、置換もしくは未置換のケイ皮酸ハラ
イドとしては、ベンゼン環上にニトロ基、低級アルコキ
シ基等から選ばれる置換基を1〜3個有していてもよい
ケイ皮酸ハライドが包含され、より具体的には、例え
ば、ケイ皮酸クロライド、p−ニトロケイ皮酸クロライ
ド、p−メトキシケイ皮酸クロライド、p−エトキシケ
イ皮酸クロライド等が挙げられる。
【0044】これら置換もしくは未置換のケイ皮酸ハラ
イドは、一般に、上記ヒドロキシル基含有アクリル系樹
脂100重量部あたり、6〜180重量部、好ましくは
30〜140重量部の範囲内の量で使用することがで
き、そして上記のヒドロキシ基含有アクリル系樹脂と置
換もしくは未置換のケイ皮酸ハライドとの反応は、それ
自体既知の方法、例えば、ピリジン溶媒のような塩基の
存在下に30〜70℃の温度で反応させることにより行
なうことができる。
【0045】(ハ) 感光性基としてアリル基を含む光
硬化性樹脂(A−3):本光硬化性樹脂(A−3)は、
例えば、前(イ)項で述べた如きカルボキシル基を有す
るアクリル系樹脂にアリルグリシジルエーテル
【0046】
【化23】
【0047】を付加せしめるかまたは、前述のヒドロキ
シル基含有アクリル系樹脂に(メタ)アリルアルコール
とジイソシアネート系化合物との反応物を付加させるこ
とによって製造することができる。
【0048】(ニ) その他 前記した樹脂の他に、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等の
プレポリマーなども光硬化性樹脂として使用することが
できる。
【0049】増感剤(B) 本発明で用いられる増感剤(B)は、下記の一般式
(I)および(II)で示される化合物から選ばれる。
【0050】
【化24】
【0051】上記式中において、R1、R2、R3および
4はそれぞれ独立にメチル基、エチル基、プロピル基
およびイソプロピル基から選ばれるアルキル基を表わす
が、好適にはメチル基である。
【0052】
【化25】
【0053】上記式中において、R5、R6およびR7
それぞれ独立にメチル基、エチル基、プロピル基および
イソプロピル基から選ばれるアルキル基を表わすが、好
適にはR5およびR6はメチル基であり、そしてR7はエ
チル基である。
【0054】増感剤(B)の使用量は、光硬化性樹脂
(A)の固形分100重量部あたり、一般に0.1〜1
0重量部、好ましくは0.3〜6重量部、さらに好まし
くは0.5〜3重量部の範囲内とすることができる。
【0055】チタノセン化合物(C) 本発明において、チタノセン化合物(C)としては、下
記一般式(III)で示されるものが使用される。
【0056】
【化26】
【0057】式中、2個のR8はそれぞれ独立に非置換
のまたは1〜2個のメチル基で置換されたシクロペンタ
ジエニル基を表わし、R9およびR10はそれぞれ独立に
下記式
【0058】
【化27】
【0059】[ここで、R11は弗素原子、−CF3又は
−CF2CH3を表わし、R12、R1 3、R14およびR15
それぞれ独立に水素原子、弗素原子、−CF3、−CF2
CH3、C1〜C12のアルキル基又はアルコキシ基、6員
の炭素環式芳香族基或いは5もしくは6員の複素環式芳
香族基(例えば1−ピロリル)を表わす]を表わす。
【0060】上記チタノセン化合物の具体例としては、
例えば、以下に記載するものを挙げることができる。
【0061】
【化28】
【0062】これらチタノセン化合物(C)の配合量
は、光硬化性樹脂(A)の固形分100重量部あたり、
一般に0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜7.5重
量部、さらに好ましくは1〜5重量部の範囲内とするこ
とができる。
【0063】(D) 含窒素化合物 本発明の可視光レーザー硬化性組成物には、必要に応じ
て、さらに下記一般式(1)〜(6)で示される含窒素
化合物の少なくとも1種を配合することができる。
【0064】
【化29】
【0065】式中、Xは水素原子又は水酸基を示し、R
21、R22及びR23はそれぞれ独立に水素原子、塩素原子
又は炭素数1〜6のアルキル基を示す、
【0066】
【化30】
【0067】式中、R24及びR25はそれぞれ独立に水素
原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す、
【0068】
【化31】
【0069】式中、R26、R27及びR28はそれぞれ独立
に水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基を
示す、
【0070】
【化32】
【0071】式中、R29、R30及びR31はそれぞれ独立
に水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は
炭素数1〜12のアルコキシ基を示す、
【0072】
【化33】
【0073】式中、R32は水素原子、水酸基、炭素数1
〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基
を示す、
【0074】
【化34】
【0075】式中、R33及びR34はそれぞれ独立に水素
原子又は炭素数1〜12のアルキル基を示し、nは1〜
3の整数である。
【0076】前記一般式(1)で示される化合物として
は、例えば、
【0077】
【化35】
【0078】などのベンゾトリアゾール類を挙げること
ができる。
【0079】一般式(2)で示される化合物としては、
例えば、
【0080】
【化36】
【0081】などのピラゾール類を挙げることができ
る。
【0082】一般式(3)で示される化合物としては、
例えば、
【0083】
【化37】
【0084】などを挙げることができる。
【0085】一般式(4)で示される化合物としては、
例えば、
【0086】
【化38】
【0087】などを挙げることができる。
【0088】一般式(5)で示される化合物としては、
例えば、
【0089】
【化39】
【0090】などを挙げることができる。
【0091】さらに、一般式(6)で示される化合物と
しては、例えば、
【0092】
【化40】
【0093】を挙げることができる。
【0094】前記した含窒素化合物の中で、本発明にお
いて特に好適に使用しうるものは、前記一般式(1)で
示されるベンゾトリアゾール類である。
【0095】含窒素化合物(D)は、本発明の組成物中
において、1種もしくは2種以上を組合せて使用するこ
とができ、使用する場合のその使用量は、光硬化性樹脂
(A)の固形分100重量部あたり、一般に20重量部
以下、好ましくは0.05〜15重量部、より好ましく
は0.1〜10重量部の範囲内とすることができる。
【0096】前記した含窒素化合物(D)を本発明の組
成物に配合すると、増感作用が更に増幅され、より感度
の高いものとなり、かかる組成物を用いて形成される画
像の解像力も著るしく増幅される。
【0097】本発明の組成物にはさらに必要に応じて着
色剤、可塑剤、平滑剤などを添加することができる。
【0098】本発明の可視光レーザー硬化性組成物は、
一般に用いられているそれ自体既知の方法、例えば、上
記の各成分を混合し溶剤に溶解(着色剤に顔料を用いる
場合は微粒子分散)させ、これを支持体上に、例えば、
ローラー、ロールコーター、スピンコーター等の如き塗
布機を用いて塗布し乾燥する方法により、可視光レーザ
ー硬化性被膜とすることができる。
【0099】その際に使用しうる溶剤としては、例え
ば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸
ブチル、安息香酸メチル、プロピオン酸メチル等)、エ
ーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキ
シエタン等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロ
ホルム、トリクロロエチレン、ジクロロメタン等)、ア
ルコール(エチルアルコール、ベンジルアルコール
等)、その他(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
ンオキシム等)などが挙げられる。
【0100】また、支持体としては、例えば、アルミニ
ウム、マグネシウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、鉄
等の金属又はそれらを成分とする合金のシート又はこれ
ら金属で表面を処理したプリント基板、ポリマーシー
ト、ガラス、シリコーンウェファー、カーボンなどを用
いることができる。
【0101】上記の如くして支持体表面に形成される可
視光レーザー硬化性被膜の厚さは、一般に1〜40μ
m、好ましくは1〜30μm、より好ましくは1〜20
μmの範囲内とすることができる。また、得られる可視
光レーザー硬化性被膜は、画像通りに可視光レーザーで
露光して硬化させ、非露光部の未硬化塗膜を現像処理に
よって除去することにより支持体表面に画像(例えばレ
ジストパターン)を形成することができる。
【0102】露光のための可視光レーザーとしては、可
視領域、例えば400〜550μmの波長域に発振線を
もつアルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミニウムレ
ーザー等を使用することができる。またその露光量は、
膜厚等によって異なるが、一般には1〜20mJ/cm
2、好ましくは3〜15mJ/cm2、さらに好ましくは
5〜10mJ/cm2の範囲内とすることができる。
【0103】さらに、露光後の現像処理は、例えば、炭
酸ナトリウムの0.5〜1重量%水溶液のようなアルカ
リ現像液中に、可視光レーザーで露光された塗膜を浸漬
するか、又は該塗膜に該水溶液をスプレー塗布すること
によって行なうことができる。
【0104】本発明の組成物は、フォトレジストをはじ
め、平版や凸版用製版材、オフセット印刷用PS版、情
報記録材料、レリーフ像作製材料等の幅広い用途に応用
することができる。
【0105】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。「部」は重量部を示す。
【0106】光硬化性樹脂(A)の合成例 メチルメタクリレート40部、ブチルアクリレート40
部、アクリル酸20部およびアゾビスイソブチロニトリ
ル2部からなる混合液を、窒素ガス雰囲気下において1
10℃に保持したプロピレングリコールモノメチルエー
テル90部中に3時間を要して滴下した。滴下後、1時
間熟成させ、アゾビスジメチルバレロニトリル1部およ
びプロピレングリコールモノメチルエーテル10部から
なる混合液を1時間要して滴下し、さらに5時間熟成さ
せてアクリル樹脂溶液を得た。
【0107】次に、この溶液にグリシジルメタクリレー
ト24部、ハイドロキノン0.12部およびテトラエチ
ルアンモニウムブロマイド0.6部を加えて、空気を吹
き込みながら110℃で5時間反応させてTg点20
℃、数平均分子量約20,000の光硬化性樹脂の溶液
を得た。
【0108】実施例1 上記の合成例で得た光硬化性樹脂溶液180部(固形分
100部)を酢酸エチル290部に溶解させたのち、下
記の増感剤(日本感光色素研究所製NKX−1595)
【0109】
【化41】
【0110】1部及び重合開始剤として下記のチタノセ
ン化合物
【0111】
【化42】
【0112】1部をベンジルアルコール5部に溶解させ
た溶液を加えてよく撹はんして均一な混合溶液を得た。
【0113】かくして得られた溶液を、銅厚18μm、
板厚2mm、大きさ350mm X460mm角のガラ
ス繊維強化エポキシ基板にバーコーターで塗布し、60
℃で10分間乾燥し、乾燥膜厚10μmのレジスト膜を
得た。その上にカバーコート液(ポリビニルアルコール
水溶液)を乾燥膜厚3μmになるようにバーコーターに
て塗布し、60℃で10分間乾燥した。
【0114】上記基板を波長488nmのArイオンレ
ーザー照射装置によって21段ステップタブレットフィ
ルムを通して露光量3mJ/cm2となるようにスキャ
ン方式で光照射を行なった。
【0115】光照射後のレジスト塗布基板を熱風乾燥機
により60℃で10分間加熱した後、30℃の1%の炭
酸ソーダ水溶液に1分間浸漬し未硬化部分を除去した。
このときの現像により残ったステップタブレット感度は
9段であった(この数値が大きい程、感度が良いことを
示す)。
【0116】実施例2 実施例1で調製した組成物溶液470部に下記式のベン
ゾトリアゾール
【0117】
【化43】
【0118】5部を加えた溶液を用いる以外は、実施例
1と同様にしてレジスト塗布基板を製造し試験を行なっ
た。そのときの現像により残ったステップタブレット感
度は9段であった。
【0119】実施例3 実施例1で用いた増感剤に代えて、下記式の増感剤
【0120】
【化44】
【0121】1部を用いた以外は実施例1と同様にして
レジスト塗布基板を製造し試験を行なった。そのときの
現像により残ったステップタブレット感度は8段であっ
た。
【0122】実施例4 実施例1で用いたチタノセン化合物に代えて下記式のチ
タノセン化合物
【0123】
【化45】
【0124】1部を用いた以外は実施例1と同様にして
レジスト塗布基板を製造し試験を行なった。そのときの
現像により残ったステップタブレット感度は11段であ
った。
【0125】比較例1 実施例1において用いた増感剤に代えて下記式の増感剤
【0126】
【化46】
【0127】を用いた以外は実施例1と同様にしてレジ
スト塗布基板をつくり試験を行なった。そのときの現像
により残ったステップタブレット感度は5段であった。
【0128】比較例2 実施例1において用いた増感剤に代えて、下記式の増感
【0129】
【化47】
【0130】を用いた以外は実施例1と同様にしてレジ
スト塗布基板をつくり試験を行なった。そのときの現像
により残ったステップタブレット感度は4段であった。
【0131】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の可視光レー
ザー硬化性組成物は、用いる増感剤の基体樹脂との相溶
性がよく且つ所望の溶剤に溶解するので、支持体上に均
一で平滑な塗面を形成することができる。また、本発明
の組成物は、488nmまたは514.5nmに発振線
をもつアルゴンレーザー等の可視レーザーに対して非常
に高い感度を有するため、このようなレーザーにより高
速走査露光が可能となり、しかも、高速走査露光により
画像を形成する場合にも、極めて微細な高解像度の画像
が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/038 G03F 7/038 H01L 21/027 H01L 21/30 502R

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 光照射により架橋もしくは重合
    しうる感光性基を含有する光硬化性樹脂 (B) 下記一般式(I)又は(II) 【化1】 式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立に炭素数
    1〜3のアルキル基を表わす、 【化2】 式中、R5、R6およびR7はそれぞれ独立に炭素数1〜
    3のアルキル基を表わす、で示される増感剤、および (C) 下記一般式(III) 【化3】 式中、2つのR8はそれぞれ独立に非置換のまたは1〜
    2個のメチル基で置換されたシクロペンタジエニル基を
    表わし、R9およびR10はそれぞれ独立に下記式 【化4】 [ここで、R11は弗素原子、−CF3又は−CF2CH3
    を表わし、R12、R1 3、R14およびR15はそれぞれ独立
    に水素原子、弗素原子、−CF3、−CF2CH3、C1
    12のアルキル基又はアルコキシ基、6員の炭素環式芳
    香族基或いは5もしくは6員の複素環式芳香族基を表わ
    す]を表わす、で示されるチタノセン化合物を含有する
    ことを特徴とする可視光レーザー硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 光硬化性樹脂(A)に含有される感光性
    基が、(メタ)アクリロイル基、シンナモイル基、アリ
    ル基、アジド基又はシンナミリデン基である請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 光硬化性樹脂(A)が1,000〜10
    0,000の範囲内の数平均分子量及び−20℃以上の
    ガラス転移温度を有する請求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 増感剤(B)が下記式 【化5】 である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】 増感剤(B)を光硬化性樹脂100重量
    部(固形分として)あたり0.1〜10重量部含有する
    請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 チタノセン化合物(C)が 【化6】 である請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 チタンセン化合物(C)を光硬化性樹脂
    100重量部(固形分として)あたり0.1〜10重量
    部含有する請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 【請求項8】 さらに、(D)下記一般式(1)〜
    (6) 【化7】 式中、Xは水素原子又は水酸基を表わし、R21、R22
    びR23はそれぞれ独立に水素原子、塩素原子又は炭素数
    1〜6のアルキル基を表わす、 【化8】 式中、R24及びR25はそれぞれ独立に水素原子又は炭素
    数1〜6のアルキル基を表わす、 【化9】 式中、R26、R27及びR28はそれぞれ独立に水素原子、
    水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基を表わす、 【化10】 式中、R29、R30及びR31はそれぞれ独立に水素原子、
    水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜1
    2のアルコキシ基を表わす、 【化11】 式中、R32は水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアル
    キル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表わす、 【化12】 式中、R33及びR34はそれぞれ独立に水素原子又は炭素
    数1〜12のアルキル基を表わし、nは1〜3の整数で
    ある、よりなる群から選ばれる含窒素化合物の少なくと
    も1種を含有することを特徴とする請求項1記載の組成
    物。
  9. 【請求項9】 含窒素化合物(D)が一般式(1)のベ
    ンゾトリアゾール類から選ばれるものである請求項8記
    載の組成物。
  10. 【請求項10】 含窒素化合物(D)を光硬化性樹脂
    (A)100重量部(固形分として)あたり200重量
    部以下の量で含有する請求項8又は9記載の組成物。
  11. 【請求項11】 支持体上に、請求項1記載の可視光レ
    ーザー硬化性組成物をコーティングし、得られる可視光
    レーザー硬化性被膜に可視光レーザーを画像通りに露光
    し、そして現像を行なうことを特徴とする画像の形成方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の方法により形成され
    たレジストパターン。
JP9218283A 1996-09-13 1997-07-30 可視光レーザー硬化性組成物 Pending JPH10142790A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9218283A JPH10142790A (ja) 1996-09-13 1997-07-30 可視光レーザー硬化性組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-263733 1996-09-13
JP26373396 1996-09-13
JP9218283A JPH10142790A (ja) 1996-09-13 1997-07-30 可視光レーザー硬化性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10142790A true JPH10142790A (ja) 1998-05-29

Family

ID=26522484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9218283A Pending JPH10142790A (ja) 1996-09-13 1997-07-30 可視光レーザー硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10142790A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072683A (ja) * 1999-03-09 2001-03-21 Hayashibara Biochem Lab Inc 4−シアノクマリン誘導体
JP2006160836A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インク及びこれを用いた平版印刷版作製方法
JP2012093754A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Axis Ab 焦点合わせの方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001072683A (ja) * 1999-03-09 2001-03-21 Hayashibara Biochem Lab Inc 4−シアノクマリン誘導体
JP2006160836A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インク及びこれを用いた平版印刷版作製方法
JP2012093754A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Axis Ab 焦点合わせの方法
US8472798B2 (en) 2010-10-28 2013-06-25 Axis Ab Method for focusing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5437932A (en) High speed aqueous solvent developable photopolymer compositions
JP3365434B2 (ja) 光重合性組成物及び感光材料
JP2509288B2 (ja) 重合可能な化合物、これを含有する放射線重合可能な混合物及び放射線重合可能な記録材料
JPS6359130B2 (ja)
JPH04213304A (ja) ハロメチル−1,3,5−トリアジン部分を含有するポリマー
JPH11271969A (ja) 光重合性組成物及び感光性平版印刷版
US4940647A (en) Photopolymerizable compositions a leuco dye and a leuco dye stabilizer
JPH04239505A (ja) 光重合性組成物
JPH0273813A (ja) 光重合可能な混合物および光重合可能な記録材料
JP2003507758A (ja) 感光性樹脂組成物
KR940001555B1 (ko) 가시방사선 감광성 조성물
JP3022412B2 (ja) ネガ型フォトレジスト材料、およびそれを用いたパターン形成方法
JPH07225474A (ja) 光重合性組成物
JP4320076B2 (ja) 可視光レーザー硬化性組成物
JPH10142790A (ja) 可視光レーザー硬化性組成物
US5939148A (en) Visible laser-curable composition
JP2930403B2 (ja) 感光性組成物
JP2824188B2 (ja) 感光性組成物及びパターンの製造方法
JPH06295064A (ja) 感光性組成物及びパターンの製造方法
US6093518A (en) Visible laser-curable composition
JP4043870B2 (ja) 半導体レーザー用硬化型樹脂組成物及びその組成を使用したレジストパターン形成方法
JP2710667B2 (ja) 1,2‐ナフトキノン‐2‐ジアジド スルホン酸アミド、該化合物を含有する感光性組成物および感光性記録材料
JPH04204438A (ja) 高分子光増感剤
JP2000086670A (ja) 有機ホウ素酸塩の安定化剤および感光性組成物
JPH09227547A (ja) 可視光感光性樹脂組成物およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050712

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051115