JPH10142699A - 反射型スクリーン - Google Patents

反射型スクリーン

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JPH10142699A
JPH10142699A JP8296171A JP29617196A JPH10142699A JP H10142699 A JPH10142699 A JP H10142699A JP 8296171 A JP8296171 A JP 8296171A JP 29617196 A JP29617196 A JP 29617196A JP H10142699 A JPH10142699 A JP H10142699A
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JP
Japan
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layer
screen
light
mat
resin
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JP8296171A
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English (en)
Inventor
Takaaki Kato
孝昭 加藤
Koji Tachiki
宏治 立木
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Kimoto Co Ltd
Original Assignee
Kimoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量かつ安価で、中央部と周辺部との明るさの
差が少ない反射型スクリーンを提供する。 【解決手段】 反射型スクリーンは、基材1、マット層
2及び反射層3がこの順に積層されており、スクリーン
の中央部から周辺部に向って光拡散性が漸増する。具体
的には、マット層3の表面の凹凸が反射型スクリーンの
中央部から周辺部に向って漸増しているものであり、或
いはマット剤とバインダー樹脂とを含むマット層2の樹
脂厚が、反射型スクリーンの周辺部から中央部に向って
漸増しているものである。このため反射層3の反射面は
マット層2を反映した凹凸面となる。これにより、光拡
散性が中央部から周辺部に向かって漸増されるため、中
央部と周辺部の明るさの差が少なく、軽量かつ安価な反
射型スクリーンが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクタ用の
反射型スクリーンに係り、特にスクリーン中央部と周辺
部との光量差の少ない反射型スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプロジェクタから投射される光
は、中央部の光量が多く、周辺部は少なくなっている。
このため、従来よりプロジェクタ用の反射型スクリーン
として、スクリーン周辺部の光量を上げるために光拡散
層を備えたものが用いられている。この場合、観賞者か
ら見てスクリーンの中央部の画面を明るくするために
は、あまり光拡散性を高くすることはできない。このた
め光拡散性の低いスクリーンを使用すると中央部の画面
は明るくなるが、周辺部はプロジェクタからの光量が少
ないことに加え、スクリーンの光拡散性が低いこととの
相乗効果で更に暗くなってしまう。また極端に光拡散性
の低いスクリーンを使用するとプロジェクタの光源、所
謂ホットスポットが生じ非常に見にくい映像となる。
【0003】一方、光拡散性の高いスクリーンを使用す
ると、周辺部においてスクリーンから反射される光の拡
散光線反射率が高くなるため、観賞者から見た周辺部と
中央部の明るさの差は少なくなる。しかしこのような高
い光拡散性をもつスクリーンを使用すると、反射される
光量の絶対値が小さくなるため、全体的に暗い画面とな
ってしまう。
【0004】このような中央部と周辺部との光量差を解
消するために、再帰反射を利用した反射型スクリーン、
即ち非常に大きな粒子径のガラスビーズを用い、このビ
ーズの半分が突起するように加工した反射型スクリーン
が提案されている(特開平8−152684号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
再帰反射利用型のスクリーンは、ガラスビーズを使用し
ているためスクリーンの重量が大きく、持ち運びに不便
であり、また高価なものとなる。一方、軽量かつ安価な
プロジェクタが開発されつつある今日においては、スク
リーンも軽量かつ安価なものを提供する必要がある。
【0006】そこで本発明は、軽量かつ安価であり、ス
クリーンの中央部と周辺部との明るさの差が少なく、し
かも十分なSG値を有する反射型スクリーンを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために反射型スクリーンの反射層の光拡散性
と光量との関係について鋭意研究した結果、均一な光拡
散性をもつスクリーンでは、プロジェクタからスクリー
ンに到達する光量の周辺部と中央部との差が、均一な反
射層により更に助長されるため、周辺部において暗くな
るが、光拡散性に分布(勾配)を設けることにより、周
辺、水平光量比を高くすることが可能であることを見出
し、本発明に至った。
【0008】即ち、本発明の反射型スクリーンは、基材
と、基材上に形成された反射層とを備えたものであっ
て、反射層はスクリーンの中央部から周辺部に向って漸
増する光拡散性を有するものである。
【0009】また、基材と、基材上に形成されたマット
層と、マット層上に形成された反射層とを備えた反射型
スクリーンであって、マット層の表面の凹凸が反射型ス
クリーンの中央部から周辺部に向って漸増しているもの
である。
【0010】或いは、基材と、基材上に形成されたマッ
ト層と、マット層上に形成された反射層とを備えた反射
型スクリーンであって、マット層は樹脂とマット剤とを
含み、マット層の樹脂の厚さが反射型スクリーンの周辺
部から中央部に向って漸増しているものである。
【0011】好適にはこのような反射型スクリーンは、
鮮明な画像を得るためのコントラスト向上手段を備えた
ものである。このコントラスト向上手段は、例えば反射
層の表面に偏光フィルムを積層することによって、ま
た、最表面に黒色に着色された着色層を設けることによ
っても実現できる。更に、反射面の上に拡散層を設けた
場合には、この層を黒色に着色することによっても達成
できる。
【0012】このような反射型スクリーンにおける光拡
散性は、光反射面での光散乱により生じるものであり、
光反射面である反射層の光拡散性は、その下の層である
マット層の凹凸により支配される。このマット層の凹凸
は、前述したようにマット剤を埋め込む樹脂の厚さによ
っても達成できる。
【0013】このように構成される反射型スクリーンで
は、スクリーン周辺部においては光拡散性が高いので、
プロジェクタからスクリーン周辺部へ投射される光量が
減少するにも拘らず周辺部からの光がより多く反射さ
れ、観賞者に到達する。一方、中央部にいくにつれスク
リーンへ投射される光量は増加するが光拡散性が低いの
で、光軸に沿った光を相対的に多く反射することにな
り、観賞者に到達する光量は相対的に減少する。これに
よりスクリーン中央部と周辺部との投射光量の差が緩和
され、全体として均一な光量に近づく。
【0014】尚、光拡散性が低い場合、中央部では正面
に出る光量が増大し、ホットスポットが目立つ可能性が
あるため、中央部はホットスポットが生じない程度に光
拡散性をもたせるように設定する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の反射型スクリーン
について詳細を説明する。
【0016】図1に示す本発明の反射型スクリーンの1
実施例は、基材1、マット層2、反射層3、粘着層4及
び偏光フィルム5がこの順に積層されたものである。
【0017】基材1は、メタクリル酸メチル、アクリル
酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステルの単独若しく
は共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン等の熱可塑性樹脂、或いは放射線硬化性樹脂等の樹脂
シートを使用することができる。耐候性、加工性の点か
らは特にポリエステルが好適である。また、反射層3を
透過した光を前面に戻すため、シリカ、チタニア、ジル
コニア、アルミナ等の金属酸化物、或いは炭酸カルシウ
ム等の金属炭酸塩といった白色顔料を練り込んだものが
好ましい。
【0018】また、基材1の裏面(マット層2積層面と
反対面)から外部光が入り込んでくることを防止するた
め、バインダー樹脂にカーボンブラック等の黒色顔料や
染料を含有させた光遮断層を、基材1の裏面に設けるこ
とができる。
【0019】マット層2は、バインダー樹脂中に光拡散
性を有するマット剤が均一に分散された層からなり、光
拡散性がスクリーン中央部から周辺部に向かって漸増す
るように、マット層2の表面の凹凸をスクリーン中央部
から周辺部に向かって漸増させたものである。
【0020】バインダーとしては上述した基材1となる
プラスチックフィルムと接着性のよい樹脂が好適に用い
られ、このような樹脂として(メタ)アクリル樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ポリウレタン等の樹脂が挙げられる。
【0021】マット剤としては、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、酸化チタン、タルク、シリカ等の無機材料か
らなる粒子およびシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ナイ
ロン樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ベンゾグ
アナミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂粒子を用いること
ができる。
【0022】マット剤の粒子径としては、平均粒子径と
して1〜30μmのものが好適に用いられる。
【0023】バインダー樹脂中に分散されるマット剤の
量は、バインダー樹脂100重量部に対して、マット剤
50〜200重量部が好ましい。50重量部より少ない
と、スクリーン周辺部の充分な光拡散性を得ることがで
きず、200重量部より多い場合にはスクリーン中央部
での光拡散成分が多くなり、中央部の明るさを確保する
ことが困難となる。
【0024】またマット層2には、バインダー樹脂に帯
電防止剤等公知の添加剤を含有させることができる。
【0025】マット層2は、このようなバインダー樹脂
をマット剤とともに溶剤に溶解、分散させたものを基材
1の表面に塗布、乾燥することによりケミカルマット層
を形成する。このための溶剤としては、メチルエチルケ
トン、トルエン、酢酸ブチル、キシレン、シクロヘキサ
ノン等の汎用溶剤を用いることができる。また塗布方法
としては、印刷法、スプレー法、ロールコーター法、グ
ラビアコーター法、バーコーター法などを採用できる。
【0026】このようにマット層2を塗工により形成す
る際、得られるスクリーンの中央部から周辺部に向っ
て、光拡散性が増大するようにする。このため、1)バ
インダー樹脂に分散されるマット剤の含有量又は粒子径
を中央部から周辺部に向けて傾斜をつける、2)マット
剤を均一に分散させ、バインダー樹脂の層の厚さを中央
部から周辺部に向けて傾斜をつけることが考えられる
が、製造の容易さの観点から後者が好ましい。
【0027】後者によりマット層2の厚さを任意に変え
るためには、上述した塗布方法のうち、特にグラビアコ
ーター法が好適である。また他の塗布方法の場合でも、
図2に示すように段階的にマット層2を積層していくこ
とにより、中央部が厚く周辺部にいくにつれ薄い塗膜を
形成することが可能である。マット層2の厚さは含有さ
れるマット剤の種類、量等により異なり、特に限定され
ないが、典型的には中央部(最も厚い部分)で10〜5
0μm、好ましくは20〜30μm、周辺部(最も薄い
部分)で3〜20μm、好ましくは5〜15μmであ
る。これにより、マット層2の中央部ではマット剤がバ
インダー樹脂に埋まった状態となって凹凸の少ない面を
形成し、周辺部ではマット剤がバインダー樹脂から露出
している状態となって凹凸の多い面を形成する。
【0028】反射層3は、マット層2の上にアルミ蒸着
することにより得られる。また、マット層2の上に、ア
ルミペーストと必要に応じてバインダー樹脂とを適当な
溶剤とともに塗布、乾燥することにより光沢を抑えた反
射層3を形成することもできる。バインダー樹脂として
は、酢酸ビニル樹脂、変性酢酸ビニル樹脂、変性酢酸ビ
ニル/アクリル共重合樹脂、エチレン/酢酸ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル共重合樹脂、アクリル
シリコン系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル/酢酸
ビニル共重合樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、
エポキシ系樹脂、変性ポリビニルアルコール系樹脂、ア
クリロニトリルゴムなどから選ばれる1種又は2種以上
を混合して使用することができる。樹脂に含有されるア
ルミペーストの量は、樹脂100重量部に対し10〜4
0重量部、好適には20〜30重量部程度とする。アル
ミペーストの量が少なすぎると光沢が抑制されすぎ、多
すぎると塗膜とマット層2との接着性が低下してしま
う。
【0029】このようにして得られる反射層3の厚さ
は、光拡散性を保持するためにマット層2の表面の凹凸
を反映できる厚さであることが必要である。この厚さ
は、マット層の表面形状によって一概にはいえないが、
10nm〜10μmの範囲、特に30nm〜1μm程度
が良好である。このように薄い層であることが必要であ
るため、アルミ蒸着による反射層3の形成が好適であ
る。これにより、反射面3もマット化された面となり、
スクリーンの中央部から周辺部に向かって光拡散性が漸
増する。
【0030】本発明の反射型スクリーンでは、上述した
基材1、マット層2及び反射層3に加えて、鮮明な画像
を得るためのコントラスト向上手段として、反射層3に
偏光フィルム5を積層することができる。
【0031】偏光フィルム5は、プロジェクタとして偏
光プロジェクタを用いた場合に、プロジェクタから照射
される光の偏光方向と同一の透過軸を有するフィルムで
ある。本発明の反射型スクリーンにおいて必須のもので
はないが、これを用いることにより、外光のスクリーン
面における反射を抑制するとともに、有色(一般に濃灰
色)であることから着色層と同様本来黒色の部分の濃度
を高めることができ、明室においても高コントラストの
映像を得ることができる。尚、偏光フィルム5は粘着層
4を介して積層される。
【0032】また偏光フィルム5に代えて、コントラス
ト向上手段として着色層を設けることも可能である。着
色層は、プロジェクタからの光が照射されない部分、即
ち本来黒色の部分の濃度を高めるための層で、この層を
設けることにより特に明室において高コントラストの映
像を得ることができる。着色層は、バインダー樹脂にカ
ーボンブラック等の黒色顔料や染料を含有せしめたもの
で、薄い灰色に着色されていることが好ましい。バイン
ダー樹脂としては前述のマット層2に用いた樹脂と同様
の樹脂を用いることができる。尚、この層は粘着層4に
よる接着又は反射層3へのコーティングにより形成され
る。
【0033】偏光フィルム5や着色層は、その表面がマ
ット化されていることが望ましい。マット化することに
よりホットスポットを抑制するとともに表面反射のギラ
ツキを防止することができる。マット化はケミカルマッ
ト、サンドブラスト等公知のマット化法を適用すること
ができる。
【0034】粘着層4は、偏光フィルム5或いは貼着に
よって着色層を設ける場合には着色層を反射層3に積層
するための層で、偏光フィルム5や着色層を用いない場
合或いは着色層を塗布によって直接反射層3上に形成す
る場合には必要ない。粘着層4としては、アクリル系樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン系樹
脂、ゴム系接着剤などからなる公知の透明粘着剤を用い
ることができる。
【0035】また、光の拡散性を更に向上させるため、
反射層3上に光拡散層(図示せず)を積層してもよい。
光拡散層は、マット層と同様の樹脂中に樹脂ビーズ等の
光拡散剤を分散させた層で、反射層3或いは偏光フィル
ム5又は着色層上にコーティングによって形成すること
ができる。この場合、この拡散層(図示せず)にカーボ
ンブラック等の黒色顔料や染料を含有させることにより
コントラストを向上させることができる。
【0036】以上のように構成される反射型スクリーン
では、プロジェクタから投射された光は偏光フィルム5
及び粘着層4を透過し、凹凸のある反射層3で反射さ
れ、この反射光によって鑑賞者はスクリーン上に形成さ
れた映像を見ることができる。マット層2に含まれるマ
ット剤の凹凸は、スクリーン中央部から周辺部に向かっ
て漸増しているため、反射層3の凹凸も同様にスクリー
ン中央部から周辺部に向かって漸増し、このためスクリ
ーン中央部から周辺部に向かって光拡散性も漸増する。
これにより周辺部の反射光と中央部の反射光との光量差
を極力少なくすることができる。
【0037】尚、以上の説明ではマット層2がケミカル
マットの場合についてのみ説明したが、エンボス法など
の物理的な方法によりマット化して、マット層2の凹凸
をスクリーン中央部から周辺部に向けて漸増することも
可能である。また、マット層2を特に設けず、基材1自
身をマット化してもよい。更に、反射層3の光拡散性に
勾配をもたせるためには、マット層2を設けたり、基材
1をマット化することなく、基材1上に形成された反射
層3の光拡散性を変化させてもよく、例えば光拡散性の
異なるアルミ蒸着とアルミペーストの塗布とをスクリー
ンの面方向に適当に組み合わせることにより実現でき
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0039】実施例 厚さ100μmの白色ポリエステルフィルム(ルミラー
E20:東レ社)に、下記処方のマット層用塗布液を
グラビアコーター法(マイクログラビア)により塗布乾
燥してケミカルマットを形成した。なお使用したグラビ
アロールは中央部で30線、周辺部で90線となるよう
に中央部から周辺部にいくにつれ浅くなるようにグラビ
アメッシュが彫刻されたものを用いた。マット層は中央
部で20μm、周辺部で10μmであった。 アクリルポリオール 20重量部 (アクリディックA-807:大日本インキ化学工業社) アクリル樹脂粒子 15μm 20重量部 (MR-15G:綜研化学社) 酢酸エチル 30重量部 酢酸ブチル 25重量部 イソシアネート 5重量部 (タケネートD110N:武田薬品工業社) 上記のマット層の上に、40nmのアルミ蒸着層を形成
した。
【0040】一方、60μmの偏光フィルム(MT−N
H60:三井東圧化学社)の一方の面に下記処方の、ケミ
カルマット層を乾燥厚3μmとなるようにバーコーター
により塗布・乾燥した。このケミカルマット層の光沢は
15%であった。 ポリエステル樹脂 15重量部 (バイロン300:東洋紡績社) シリカ顔料 5重量部 (サイシリア730:富士シリシア化学社) 酢酸エチル 30重量部 酢酸ブチル 30重量部 この偏光フィルムの他方の面に下記処方の粘着層を乾燥
厚10μmとなるようにバーコーターにより塗布・乾燥
した。 アクリル樹脂 100重量部 (リキダインAR−2100:リキダイン社) 硬化剤(L−45:綜研化学社) 10重量部 酢酸エチル 200重量部 このように一方の面にケミカルマット層、他方の面に粘
着層を形成した偏光フィルムを粘着層を介して、上記ア
ルミ蒸着層に貼り合わせ、反射型スクリーンを得た。
【0041】この反射型スクリーンについて、液晶プロ
ジェクタ(XV-P3:シャープ社)を用いて投射を行い、
SG値、周辺光量比および水平光量比を測定した。SG
値は式SG=(B/E)×π(式中、Bはスクリーン面
の輝度(cd/m2=nit)、Eは照度(lm/m2=lux)を表す)
により求めた。周辺光量比および水平光量比について
は、図3に示すように60インチのスクリーンの縁部か
ら10%内側の6点およびスクリーン中央部の1点につ
いて輝度を測定し、下式 水平光量比=[{(B2+B6)/2}/B4]×100 周辺光量比=[{(B1+B3+B5+B7)/4}/B
4]×100 により求めた。なお式中B1〜B7は、それぞれ点〜
における各輝度を表す。結果を表1に示した。
【0042】
【表1】 比較例1 実施例と同じポリエステルフィルムに、実施例と同様の
マット層用塗布液を乾燥厚さが均一になるようにバーコ
ーターにより塗布・乾燥し、15μmのアクリル樹脂粒
子径以下である10μmの厚さのマット層を形成した。
このマット層の上に実施例と同様に反射層を形成した。
また、実施例と同様に粘着層及び偏光フィルムを設け、
反射型スクリーンを得た。得られた反射型スクリーンに
ついて実施例と同様にSG値、周辺光量比、水平光量比
を測定した。結果を表1に示した。
【0043】比較例2 実施例と同じポリエステルフィルムに、実施例と同様の
マット層用塗布液を乾燥厚さが均一になるようにバーコ
ーターにより塗布・乾燥し、15μmのアクリル樹脂粒
子径以上である20μmの厚さのマット層を形成した。
このマット層の上に実施例と同様に反射層を形成した。
また、実施例と同様に粘着層及び偏光フィルムを設け、
反射型スクリーンを得た。得られた反射型スクリーンに
ついて実施例と同様にSG値、周辺光量比、水平光量比
を測定した。結果を表1に示した。
【0044】表1に示す結果からも明らかなように、ス
クリーンの明るさを示す尺度であるSG値については、
比較例2が最も明るく、実施例がそれに続き、比較例1
が最も暗い。また、周辺光量比および水平光量比につい
ては、比較例1が最も大きく、実施例がそれに続き、比
較例2は最も小さい。
【0045】これは、粒子径15μmのマット剤に対
し、比較例1のようにそれよりも薄いマット層を均一に
形成した場合には、マット層のマット剤に起因する凹凸
の大きい塗膜が得られるので光拡散性は大きくなり、こ
のため周辺部は明るくなるが、中央部が暗くなるためで
ある。また、比較例2のように粒子径よりも厚いマット
層を均一に形成した場合には、マット剤はマット層に埋
没してしまい凹凸の少ない塗膜が得られるので全体的に
光拡散性が喪失され、このため反射層での鏡面反射成分
が多くなり、中央部だけが特に明るく周辺部は暗くなる
ためである。これに対し、実施例は、SG値、周辺光量
比及び水平光量比の全てについてバランスのよいスクリ
ーンであることが認められた。
【0046】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の反射型スクリーンは、スクリーン中央部から周辺部
に向って光拡散性に傾斜をもたせることにより、スクリ
ーン全体の光量の差が少なく鮮明な映像を映し出すこと
ができる。
【0047】また、光拡散性に傾斜をもたせるためマッ
ト層に用いられるマット剤及びバインダー樹脂は、いず
れも軽量かつ安価な材料でよいため、軽量かつ安価な反
射型スクリーンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による反射型スクリーンの1実施例を示
す断面図。
【図2】本発明によるマット層の形成方法を説明する
図。
【図3】反射型スクリーンにおける周辺および水平光量
比の測定方法を説明する図。
【符号の説明】
1・・・・・・基材 2・・・・・・マット層 3・・・・・・反射層 4・・・・・・粘着層 5・・・・・・偏光フィルム(コントラスト向上手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と、前記基材上に形成された反射層と
    を備えた反射型スクリーンにおいて、前記反射層は前記
    反射型スクリーンの中央部から周辺部に向って漸増する
    光拡散性を有することを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 【請求項2】基材と、前記基材上に形成されたマット層
    と、前記マット層上に形成された反射層とを備えた反射
    型スクリーンにおいて、前記マット層の表面の凹凸が前
    記反射型スクリーンの中央部から周辺部に向って漸増し
    ていることを特徴とする反射型スクリーン。
  3. 【請求項3】基材と、前記基材上に形成されたマット層
    と、前記マット層上に形成された反射層とを備えた反射
    型スクリーンにおいて、前記マット層は樹脂とマット剤
    とを含み、前記マット層の前記樹脂の厚さが前記反射型
    スクリーンの周辺部から中央部に向って漸増しているこ
    とを特徴とする反射型スクリーン。
  4. 【請求項4】更に鮮明な画像を得るためのコントラスト
    向上手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3いず
    れか1項記載の反射型スクリーン。
JP8296171A 1996-11-08 1996-11-08 反射型スクリーン Pending JPH10142699A (ja)

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