JPH10141597A - カセットボンベの蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】特別な道具を使わなくても蓋を反転させてカセ
ットボンベに装着するだけで簡単に残存ガスを抜くこと
が出来、万が一ガスに引火してもガス自身の炎ですぐに
消えるようなカセットボンベの蓋を提供する。 【解決手段】上下外周縁部に蓋固定部（６ａ，６ｂ）を
有するカセットボンベの蓋（１）の内部に、中蓋固定部
（３）に向けたガス逃がし穴（４ａ，４ｂ）を設けた凸
部（５）を有する中蓋（２）を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、通常カセットボ
ンベの蓋として用い、カセットボンベ廃棄時にその蓋を
反転させて装着するだけで容易に残存ガスを除去するこ
とのできるカセットボンベの蓋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来はカセットボンベの蓋は蓋だけの機
能として用いられ、カセットボンベ廃棄時には爆発の危
険を避けるため、穴あけ専用の道具を使用するか、釘な
どを用いて穴をあけ残存ガスを抜いていたので大変面倒
であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】カセットボンベにガス
が残ったままごみとして廃棄すると、ごみ収集の時に爆
発の危険があるので、ガス抜きを行ってから廃棄するよ
う呼びかけられていた。しかしながらガス抜きを行うに
は穴あけ専用の道具を用いるか、釘などを使用して穴を
あけなければならなかった。

【０００４】ここで一番危惧されることは、穴あけ専用
の道具や釘などは金属で出来ており、穴をあけたときに
火花が出てガスに引火することであり、又は穴をあけて
ガス抜きを行っているときに近くの何らかの火に引火し
てしまうことであり、一度火がつけばガスがなくなるま
で消えないということである。又、釘などを用いて穴を
あけるときに怪我をする事があるということである。そ
のためにガス抜きを行わずにそのままカセットボンベを
廃棄する人が大変多く爆発事故が多発し、社会問題とな
っていた。本発明は、以上の欠点を解決するためになさ
れたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために金属で出来た道具で穴をあけるのでは
なく、通常使われているカセットボンベの蓋の内部にカ
セットボンベのノズルを押圧し続けるガス抜き穴を有し
た中蓋を設け、蓋を反転してカセットボンベに装着する
だけでガス抜きを行う方法である。

【０００６】又、ガス抜きを行っている最中にそのガス
に引火しても、引火した炎自身で中蓋を支えている中蓋
固定部を溶かしノズルを押圧し続けている中蓋をノズル
の反発力で押上げ、ガス抜きを中断させるものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
例に基きこの発明を詳細に説明する。図１と図２に示す
ように、中蓋（２）は中蓋固定部（３）により支えられ
ており中央にガス逃がし穴（４ａ）が上下方向に、ガス
逃がし穴（４ｂ）が凸部（５）を介してガス逃がし穴
（４ａ）より中蓋固定部（３）に向けて設けられてお
り、蓋（１）の上下外周縁部にはガスボンベ本体に装着
するための蓋固定部（６ａ，６ｂ）が設けられている。

【０００８】又、通常の蓋として用いる場合は、蓋
（１）装着時には凸部（５）がノズル（９）に当接しな
い高さに、ガス抜きとして用いる場合には、中蓋（２）
がノズル（９）を押圧し続ける高さに形成されている。

【０００９】図３を示してガス抜きの場合を詳細に説明
する。蓋（１）を反転させてカセットボンベ（１０）に
装着するとノズル（９）が中蓋（２）により押圧され続
けガスが出てくる。そのとき蓋（１）は蓋固定部（６
ａ）によりカセットボンベ（１０）に固定され外れるこ
とはない。またガス逃がし穴（４ａ）を通ったガスはガ
ス逃がし穴（４ｂ）を通って中蓋固定部（３）に向けて
噴出する。もしその時何らかの火により引火した場合ガ
ス自身の炎により中蓋固定部（３）を溶かし、ノズル
（９）の反発力により中蓋（２）は持ち上げられガスの
噴出は止まり炎は消える。そのため引火の危険性は最小
限にくい止められる。

【００１０】尚、この発明では蓋（１）の正逆誤使用を
防止するため、上蓋（（７ａ，７ｂ）を設けるのが望ま
しく、図４、図５、図６、を示して説明する。上蓋（７
ａ）の中央にノズル差し込み穴（８）を設け、ノズル差
し込み穴（８）の周囲とノズル差し込み穴（８）から放
射状に溝（１１）を設ける。そのため上蓋（７ａ）には
小さな穴があいているだけなので誤使用されることはな
い。この蓋（１）をガス抜きとして使用するときは、ノ
ズル（９）をノズル差し込み穴（８）に差し込み少し力
を入れて押し込むと溝が割れて内側に折れ曲がり蓋
（１）がカセットボンベ（１０）に装着される。それ以
降は上記の説明と同様である。

【００１１】又、図７を示して他の実施の形態を説明す
る。蓋（１）の上部に上蓋（７ｂ）を着脱自在に形成
し、普通の蓋として使用するときは上蓋（７ｂ）を装着
して使い、ガス抜きとして使用するときは上蓋（７ｂ）
を外して蓋（１）を反転させカセットボンベ（１０）に
装着する。それ以降は上記の説明と同様である。。

【００１２】又この発明は、他のガスボンベにも使用す
ることが可能である。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。

【００１４】蓋の内部にガス逃がし穴を有する中蓋を設
けることにより、蓋を反転させてカセットボンベに装着
するだけでガス抜きが行え、釘などで穴をあける時に怪
我をする心配もなく至便である。

【００１５】さらに、中蓋固定部に向けられたガス逃が
し穴を有することにより、万が一引火してもガス自身の
炎により中蓋固定部を溶かすので、ノズルを押し続ける
力がなくなりガスの噴出が止まるので安全性がすこぶる
高い。

【００１６】ゆえに、この蓋をカセットボンベの蓋とし
て使用することによりガス抜きを行う人と清掃作業員の
人達の安全が確保される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面図である。

【図２】本発明の断面図である。

【図３】本発明の使用状態を示す断面図である。

【図４】本発明の他の実施例を示す外観斜視図である。

【図５】本発明の他の実施例の使用状態を示す断面図で
ある。

【図６】本発明の他の実施例の使用状態を示す断面図で
ある。

【図７】本発明の他の実施例を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 蓋 ２ 中蓋 ３ 中蓋固定部 ４ ガス逃がし穴 ５ 凸部 ６ 蓋固定部 ７ 上蓋 ８ ノズル差し込み穴 ９ ノズル １０ カセットボンベ １１ 溝

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】中蓋固定部（３）に向けたガス逃がし穴
   （４ｂ）を設けた凸部（５）を有する中蓋（２）を、上
   下外周縁部に蓋固定部（６ａ，６ｂ）を有する蓋（１）
   の内部に設けたカセットボンベの蓋。
2. 【請求項２】周辺に溝（１１）を設けたノズル差し込み
   穴（８）を有する上蓋（７ａ）を設けた請求項１に記載
   のカセットボンベの蓋。
3. 【請求項３】着脱自在に冠着される上蓋（７ｂ）を設け
   た請求項１に記載のカセットボンベの蓋。