JPH10136786A - 土壌埋込材 - Google Patents

土壌埋込材

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JPH10136786A
JPH10136786A JP29643596A JP29643596A JPH10136786A JP H10136786 A JPH10136786 A JP H10136786A JP 29643596 A JP29643596 A JP 29643596A JP 29643596 A JP29643596 A JP 29643596A JP H10136786 A JPH10136786 A JP H10136786A
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water
bag
filler
soil
embedding material
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JP29643596A
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English (en)
Inventor
Fukashi Hamano
傅可志 濱野
Kanayo Hamano
佳奈代 濱野
Tetsuo Matsushita
哲夫 松下
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KANEPAALE SERVICE KK
KYOEI KENSETSU KOGYO KK
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
KANEPAALE SERVICE KK
KYOEI KENSETSU KOGYO KK
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で透水性、通気性に優れるとともに適度
な保水性を有し、土壌中に埋設することにより樹木等を
より健全に育成することが可能な作業性に優れた土壌埋
込材を提供すること。 【解決手段】 透水性を有する袋状体2内に、軽量充填
材3が充填されると共に、吸水性を有する保水材4が内
装されてなる土壌埋込材1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は土壌埋込材に関し、
更に詳しくは、軽量で、かつ透水性、通気性に優れると
共に保水性に優れた土壌埋込材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市の高機能化が進むにつれて都市の過
密化は進む一方であり、都市居住者の憩いの場としての
緑への欲求はますます高まっている。こうした中で公園
に植栽される樹木等をより健全に育成するために前記樹
木等の根部近傍に有孔管を埋設することが行われてい
る。前記有孔管とは表面に多数の孔を有する例えば硬質
の塩化ビニル製の管であり、この有孔管の埋設によれ
ば、根部近傍の通気性及び排水性が良好になるため、樹
木等の根腐れが起こりにくいといった利点がある。ま
た、前記有孔管に対し地表面と通じる塩化ビニル等のパ
イプを連結させれば、根部近傍の通気性をより向上させ
ることができる。
【0003】しかしながら例えば植栽用土壌にはある程
度の保水性が要求されるのに対し、上記有孔管が埋設さ
れた土壌では通気性・排水性は良好であるものの保水性
に欠けるため、樹木等に必要とされる水分までも排水さ
れてしまうといった問題がある。また、有孔管は表面に
形成された孔の存在によってのみ機能するものであり、
前記孔が泥土等によって目詰まりして開孔率が低下した
場合には通気性・排水性が悪化してしまうといった問題
がある。
【0004】一方、高騰した都市空間の中に新たに緑化
スペースを確保するのが非常に困難になってきている現
在、公園のみならず、建築物の屋上、地下駐車場、ベラ
ンダのように元来はコンクリートで覆われていた部分を
緑地帯として利用しようとする試みがなされており、こ
うしたコンクリートで覆われた部分に植物を植え付けて
育成可能とする場合、コンクリート上に客土して、植栽
用の土壌を形成することが必要になるため、例えば建築
物の屋上に緑地帯を形成しようとする場合、公園の場合
よりも一層雨水などを効率的に排水することが必要にな
ると共に、樹木等の必要とする水分は十分保水すること
が必要になる。これに対しても前記有孔管が埋設された
土壌では保水性に欠けるといった課題が残ると共に、前
記孔が泥土等によって目詰まりして開孔率が低下した場
合には通気性・排水性が悪化してしまうといった課題が
残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の有孔管では土壌に埋設した場合に通気性・排水性には
優れるものの保水性に欠けるといった課題があった。本
発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、軽量で透
水性、通気性に優れると共に適度な保水性を有し、土壌
中に埋設することにより例えば樹木等をより健全に育成
することが可能な作業性に優れた土壌埋込材を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係る土壌埋込材は、透水性を有
する袋状体内に、軽量充填材が充填されると共に、吸水
性を有する保水材が内装されてなることを特徴としてい
る。前記軽量充填材は、例えば略球形に成形された発泡
成形充填材が挙げられる。前記保水材は、例えば、綿、
軟質発泡ポリウレタン、グラスウール、その他繊維製品
のいずれか単品又は混合品、又は複合品、あるいは袋状
体と同一の素材からなっているのが好ましい。
【0007】本発明に係る土壌埋込材によれば、充填さ
れる充填材自体が非常に軽量であることから埋込材全体
の軽量化が容易であり、袋状体内に充填されるため取り
扱いが容易である。また、前記充填材をほぼ球形とした
場合は、袋状体内に充填された各充填材間に常に一定の
空隙を確実に形成することができ、透水性、通気性を確
保することができる。また、例えば前記充填材として平
均径が30〜200mmと大きい球形の充填材を用いた
場合には、充填材の強度を十分大きくすることができる
ことから、変形やへたりが少ない埋込材とすることがで
きる。また、前記充填材として例えばEPS(発泡ポリ
スチレン系樹脂)などの合成樹脂発泡体を用いた場合に
は、これらが化学的に極めて安定であることから、耐久
性を向上させることができる。さらに前記充填材の成形
の際に難燃剤の添加が可能であり、前記難燃剤の添加量
が自由に選択できるので、用途に応じた難燃性のコント
ロールも自由に行うことができる。
【0008】また、本発明に係る土壌埋込材は、吸水性
を有する保水材が袋状体内に前記充填材と共に充填され
ているため、散水あるいは降雨等により袋状体内に水が
浸透した時、浸透した水を前記保水材が吸収し、保持す
ることとなる。保水材に保持された水分は土壌が乾燥し
てきた時に適宜土壌中に移行することとなり、移行した
水分を樹木等が適宜吸水することが可能となる。また、
前記袋状体は透水性を有しているため、散水あるいは降
雨等による水を阻むことなく埋込材内方に取り込むこと
ができ、前記保水材による含水を可能ならしめることが
できると共に、前記保水材に保持された水分の土壌への
移行をスムーズにすることができる。特に保水材の材質
を綿、軟質発泡ポリウレタン、グラスウール、その他繊
維製品のいずれか単品又は混合品、又は複合品とした場
合は、これらが一般に普及しており、価格も安価である
ため、コストの上昇を抑えることができる。また、保水
材の材質を袋状体の材質と同一とした場合は、袋状体作
製時の切れ端等を利用して保水材を作製することも可能
であるため、コストの削減が可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態に係
る土壌埋込材を示した模式的断面図であり、図2はその
模式的斜視図である。土壌埋込材1は、透水性を有する
袋状体2の内部に、発泡性合成樹脂を成形してなる充填
材3が充填され、また、吸水性を有する保水材4が内装
されたものである。充填材3は袋状体2の容量に対して
例えば充填率70〜75%の範囲で充填されており、保
水材4は袋状体2の容量に対して占有容量割合が例えば
15〜25%の範囲で内装されており、さらに充填材
3、保水材4を併せた占有容量割合は袋状体2の容量に
対して例えば90〜95%程度となっている。
【0010】この軽量埋込材1の形状、換言すれば袋状
体2の大きさは、使用目的により適宜設定することが可
能であるが、一般的には、図例のような円筒形状で、そ
の直径D1 が300〜1000mm程度、好ましくは3
50〜400mm、また、長さL1 が400〜3000
mm程度、好ましくは500〜2000mm程度で、人
が一人で持つことができる程度の大きさが、作業性など
の観点から好ましい。
【0011】この袋状体2の材質については、透水性を
有し、また、内部に充填される充填材3がこぼれないよ
うなものであれば、特に限定はない。例えば、麻などの
天然繊維、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステルなどの合成繊維、さらには、それらを
混紡したものなどの各種繊維からなる編織布、不織布な
どの布状物、あるいは網状物等が挙げられる。前記不織
布の一例としてはマントル(東レ株式会社製)等が挙げ
られる。また、アルミ、鉄などの針金よりなる金網も使
用でき、従来から砕石などを入れて使用されている金網
なども好ましい。また、ポリプロピレンなどの合成樹脂
で袋状物または網状物を作成した場合には、化学的に極
めて安定であることから、長期間の使用に充分耐えるこ
とができる。例えば、一般に玉葱などを入れて運搬、保
管するのに使用されている合成繊維製の網状物からなる
袋状体や、より太い素材の網状物を用いた袋状体や、よ
り太い素材の網状物を用いた袋状体なども好ましい。さ
らに、麻などの天然繊維とポリプロピレンなどの合成繊
維とを組み合わせたり、あるいは金網などを組み合わせ
ることで、スベリ防止と耐久性との両方を兼ね備えたも
のとすることもできる。
【0012】前記袋状体2を作成するには、例えば網状
体を連続した長尺の筒状に形成したものを、適宜長さに
切断し、内部に充填材3及び保水材4を充填し両端開口
部を紐5などで縛っても封止してもよいし、図3(イ)
に示すように、開口部に、あらかじめ締め紐5を設けて
おいたり、図3(ロ)に示すように、充填材3を充填す
る前に一方の開口部をあらかじめ逢着しておいてもよ
い。
【0013】次に、上記のような袋状体2内に充填され
る充填材3について説明する。この充填材3としては、
例えば発泡性合成樹脂を所定の形状に成形した合成樹脂
の発泡体が挙げられる。この樹脂の種類については特に
限定はないが、従来から合成樹脂発泡体の原料として一
般に使用されている、ポリスチレン等のスチレン系樹
脂、ポリエチレンもしくはポリプロピレンなどのポリオ
フィン系樹脂、ABS等の各種共重合体樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂など、各種の
ものが使用できる。このなかでも、圧縮強度が大きく、
成形が容易なポリスチレンが好ましい。また、酸、アル
カリ、溶剤等の耐薬品性が必要な場合はポリオレフィン
が好ましい。この充填材3は、前記のような合成樹脂の
発泡性ビーズを原料として型内発泡成形法等により所定
の形状、大きさに成形される。
【0014】この場合、充填材成形用の発泡性ビーズに
は、難燃剤を含有させておくことが、難燃性付与の観点
から好ましい。何故なら、火災などの危険を考慮する
と、保管時などの安全性から前記した配慮が望まれるか
らである。
【0015】本発明で使用される難燃剤は、ハロゲン系
難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤等が例示される。
ハロゲン系難燃剤としては、例えば塩素化パラフィン、
塩素化ポリエチレンパークロロペンタシクロデカン、ヘ
キサブロモベンゼン、デカブロモジフェニルオキサイ
ド、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシク
ロドデカン等が挙げられる。リン系難燃剤としては、例
えばトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、トリクレジルジフェニルホスフェート等の非含ハ
ロゲン系;トリス(ハロプロピル)ホスフェート、トリ
ス(ハロエチル)ホスフェート等の含ハロゲン系等が挙
げられる。無機系難燃剤としては、例えばアンモニウム
ブロマイド等の含ハロゲン系;三酸化アンチモン、アン
チモン酸塩メタ硼酸バリウム、硼酸亜鉛、硼砂、酸化ジ
ルコニウム、水酸化アルミニウム等の非含ハロゲン系等
があげられる。これらの中でも、難燃効果が高いハロゲ
ン系難燃剤が好ましく、ヘキサブロモベンゼン、デカブ
ロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノー
ルA、ヘキサブロモシクロドデカン等の臭素系難燃剤が
特に好ましい。
【0016】上記難燃剤の含有量は、発泡性合成樹脂
中、好ましくは0.5〜3重量%、より好ましくは0.
7〜1.5重量%である。難燃剤の含有量が0.5重量
%未満の場合、発泡性合成樹脂に充分な難燃効果を持た
せることができず、逆に3重量%を超える場合、難燃剤
の分解による発泡性合成樹脂の劣化を充分に防止できな
い。
【0017】本発明の発泡性合成樹脂中には、さらに着
色剤、紫外線防止剤等、他の通常の添加剤を適宜含有さ
せることができる。
【0018】この合成樹脂成形体からなる充填材3は、
例えば図4に示すように、その直径D2 が30〜200
mm程度でほぼ球形に成形される。この充填材3は、直
径30mm以上の大きさに成形することで、袋状体2内
に充填して埋込材1とした場合に、通気性、排水性を確
保しうる充分な間隙率と強度を得ることができる。充填
材3の直径の上限については特に制限はないものの、あ
まり大きい場合には袋状体2内に充填した場合に袋状体
2表面の凹凸が大きくなり、また、充填材3を発泡成形
した際の冷却効率も低下することから、200mm程度
に止めることが好ましい。この充填材3の直径D2 は、
より好ましくは50〜110mm程度であり、さらに型
内発泡成形の際の生産性などを考慮した場合、70mm
程度とすることが好ましい。また、充填材3の発泡倍率
は、使用目的により要求される強度が異なるので一概に
はいえないが、通常の場合、30〜80倍程度の範囲
で、適宜設定される。植栽用土壌に埋設する場合には、
それほど大きな強度は要求されないことから、50〜8
0倍程度の比較的高い倍率で発泡成形され、その際の圧
縮強度は0.5〜1.3kgf/cm2 程度、また成形品密度
は0.02〜0.012g/cc程度が好ましい。
【0019】また、例えば図5に示すように、充填材3
の周面に単数又は複数の溝7を形成しておけば、この充
填材3を袋状体2内に充填した場合に、袋状体2内に通
気、排水のための空間を充分に確保することができる。
また、例えば図6に示すように、充填材3を貫通して単
数または複数の貫通孔8を設けておけば、前記溝7の場
合と同様に、袋状体2内に通気、排水のための空間を確
実に確保することができるだけでなく、充填材3を発泡
成形する際の冷却効率がよく、生産性が向上するので好
ましい。さらに、例えば図7に示すように、充填材3の
周面を、多面体状に形成することで、埋込材1の通気
性、排水性を確保することもできる。また、図示しない
が、前記の通気性、排水性の観点から、充填材3の表面
に各種の凹凸を設けておいてもよい。なお、前記のよう
な溝7、貫通孔8、あるいは多面体形状などを適宜組み
合わせた充填材3としてもよいことは勿論である。ま
た、充填材3をこれら図5〜図7に示す形状として通気
性、排水性を向上させた場合は、保水性とのバランスを
維持するために保水材の割合を増加させることが望まし
い。
【0020】次に、袋状体2内に内装される保水材4に
ついて説明する。保水材4としては吸水性を有し、しか
も所定時間保水し得る素材のものであれば何ら規制され
るものではない。例えば天然の無機多孔質材であるパー
ライトを用いてもよいが、その場合は1m3 当たり3〜
5万円程度とかなり高価となる。従って、コストを抑え
得る点からは、例えば綿、軟質発泡ポリウレタン、グラ
スウール、その他繊維製品等が好ましい。これらの単品
を保水材4として用いてもよいし、これらのうち数種類
の混合物を保水材4として用いてもよいし、また、これ
らの複合品を作成して保水材4として用いてもよい。さ
らに、袋状体2と同一の材質を用いて保水材4を形成し
てもよい。
【0021】更に、例えば土壌保水材としても近年用い
られるようになってきた高吸水性ポリマーを前記綿、軟
質発泡ポリウレタン、グラスウール、その他繊維製品等
に含有させて保水材4として用いてもよい。前記高吸水
性ポリマーはその驚異的な吸水力及び一旦吸収した液は
多少の圧力をかけても離水しないという保持性を有して
いるため、土壌中の水分率を大幅に高めることができ
る。この高吸水性ポリマーが含有された保水材4を用い
ることにより、土壌中の植物が吸収し得る有効水分率を
大幅に増大させることができるとともに、肥料成分が吸
収、保持されることにより前記肥料成分の溶脱量を低減
することができる。前記高吸水性ポリマーの形態として
は粉末状や繊維状が挙げられ、これら高吸水性ポリマー
が含有された保水材4を形成するにあたっては、例えば
積層パルプや不織布中に前記粉末状や繊維状の高吸水性
ポリマーを固着させたり、封入したりして前記高吸水性
ポリマーが袋状体2の外に流出しにくくすると効果的で
ある。
【0022】保水材4の形状としては何ら規制されるも
のでなく、充填材3と同様に略球形であっても、またブ
ロック状であっても、シート状であってもよい。保水材
の大きさとしては、袋状体2を透過しない程度に大き
く、また、吸水して例えば体積が膨張した場合であって
も埋込材1の埋設時の形状を変形させない程度に小さい
のが好ましい。図8に保水材4の一例を示す。なお、何
らこれに限定されるものでない。図例の保水材4は例え
ば不織布製の長方形のシート形状であり、例えば図中の
縦方向寸法L2 が1000mm程度、横方向寸法Wが2
50mm程度である。この保水材4は例えば縦横100
0mm程度の正方形状のシート体が横方向あるいは縦方
向に4つ折りにされ、所々が縫い止められたものであ
る。この保水材4を袋状体2中に内装して埋込材1とす
るには、例えば袋状体2の開口部(図3)から保水材4
を入れ、この保水材4の上にある程度の充填材3を充填
した後にまた保水材4を入れて前記開口部を閉じればよ
い。図例の保水材4はシート形状であるが、何らこれに
限定されるものでなく、例えば前記した正方形状のシー
ト体を巻回して棒状にしたものを保水材4として用いて
もよい。
【0023】また、保水材4がウレタンチップ等、塊状
物である場合は、埋込材1中に略均等に分散して内装さ
れているのが好ましく、この条件を考慮した場合、分散
時の保水材4の形状は略均一であって充填材3同士の隙
間に入り込める程度の大きさを有しているのがより好ま
しい。
【0024】このように、埋込材1によれば、充填され
る充填材3自体が非常に軽量であることから埋込材1全
体の軽量化が容易であり、袋状体2内に充填されるため
取り扱いが容易である。また、充填材3がほぼ球形であ
る場合は、袋状体2内に充填された充填材3間に常に一
定の空隙を確実に形成することができ、透水性、通気性
を確保することができる。また、充填材3として平均径
が30〜200mmと大きい球形のものを用いた場合に
は、充填材3の強度を十分大きくすることができること
から、変形やへたりが少ない埋込材1とすることができ
る。また、例えばEPSなどの合成樹脂発泡体を用いた
場合には、前記EPSが化学的に極めて安定であること
から、耐久性を向上させることができる。さらに前記充
填材の成形の際に難燃剤の添加が可能であり、前記難燃
剤の添加量が自由に選択できるので、用途に応じた難燃
性のコントロールも自由に行うことができる。
【0025】また、袋状体2内には吸水性を有する保水
材4が内装されているため、散水あるいは降雨等により
袋状体2内に水が浸透した時、浸透した水を保水材4が
吸収し、保持することとなる。保水材4に保持された水
分は土壌が乾燥してきた時に適宜土壌中に移行すること
となり、移行した水分を樹木等が適宜吸水することが可
能となる。また、袋状体2は透水性を有しているため、
散水あるいは降雨等による水を阻むことなく埋込材3内
方に取り込むことができ、保水材4による含水を可能な
らしめることができる。
【0026】また、袋状体2への充填材3及び保水材4
を併せた占有容積割合が、袋状体2の90〜95%程度
である場合は、埋込材1は埋設時に必要以上に変形した
りへたったりすることがなく、しかも埋設箇所に対する
ある程度の形状追随性を保持することができる。また、
袋状体2への充填材3の充填率が、袋状体2の容量に対
して70〜75%程度である場合は、埋込材1全体の重
量に対する充填材3の重量が占める割合を確保すること
ができ、充填材3を極めて軽量化し得ることから埋込材
1全体をも軽量化することができる。また袋状体2への
保水材4の占有容量割合が、袋状体2の容量の15〜2
5%程度である場合は、例えば保水材4が100%含水
した場合であっても埋込材1全体の重量が許容重量以上
に増加するのを防ぐことができ、また埋込材1の排水性
に対する保水材4による保水性のバランスを良好とする
ことができる。
【0027】また、保水材4として一般に普及してお
り、価格も安価な綿、軟質発泡ポリウレタン、グラスウ
ール、その他繊維製品等を用いた場合は、コストの上昇
を抑えることができる。また、保水材4の材質を袋状体
2の材質と同一とした場合は、袋状体2作製時の切れ端
等を利用して保水材4を作製することも可能であるた
め、コストの削減が可能である。さらに、保水材4が、
埋込材1の長手方向寸法L1 又は直径D1 と同程度の長
さ寸法を有したシート状又は棒状の形状を呈している場
合は、保水材4に埋込材1の芯材としての機能を付する
ことも可能であり、また、保水材4の内装箇所において
は略均一な保水性を提供することができ、前記混入又は
配置箇所が埋込材1の長手方向又は直径方向の略全長に
渡ることから、埋込材1全体に略均一に保水性を付加さ
せることができる。
【0028】次に、上記のような本発明に係る土壌埋込
材1を用いた例として、植栽用土壌の例を示す。まず、
図9に示す模式的部分断面図は、公園等における樹木等
の植栽例である。公園土壌10に樹木11を植栽するに
あたって、公園土壌10中であって樹木11の根部11
a近傍を円状あるいは矩形状に取り囲むように土壌埋込
材1を埋設しておく。これにより例えば降雨により雨水
が土壌10中に浸透した場合には、埋込材1が埋設され
ていることから根部11a近傍の通気性・排水性が確保
され、根腐れ等が発生することは殆どない。また、埋込
材1は保水材4を有していることから土壌10中に浸透
した雨水は埋込材1の袋状体2を通過して保水材4中に
吸収され、保水材に吸収された水分は土壌10が乾燥し
た時に土壌中に分散することとなるため樹木11はこれ
を吸水することができる。
【0029】埋込材1は図例のように根部11a近傍を
円状あるいは矩形状に取り囲むように配置されていても
よいし、別の実施の形態においては根部11aの下方に
水平に敷設されていてもよい。
【0030】次に図10に示すものは、コンクリート上
への植物の植栽例である。この場合、まずコンクリート
20上に通常の土21等を客土し、この上に例えば略水
平に埋込材1を敷設して、埋込材1上にさらに土21を
客土すると共に樹木11を定植する。このように吸水性
・通気性のないコンクリート20上に樹木11が植栽さ
れる場合であっても、降雨や散水等の水が埋込材1によ
って排水されると共に、通気性も確保されるため、根腐
れ等が発生することは殆どない。また、保水材4による
保水性の確保により樹木11に適度に給水する事もでき
る。
【0031】埋込材1は図例のように必ずしも土中にサ
ンドされる必要はなく、別の実施の形態ではコンクリー
ト20上に直接埋込材1が敷設されていてもよい。さら
に保水量を増加させたい場合等には、他の実施態様とし
て、埋込材1の下部の一部を覆う浅いEPS製の容器の
ごときものにより埋込材から排水される水の一部を一時
貯水するような工夫も適宜実施し得る。埋込材1の厚さ
tは、定植される樹木11の種類、この植栽用土壌が形
成される場所等により適宜選定することができるが、通
常は袋状体2の直径Dに匹敵し、300〜1000mm
程度、好ましくは350〜400mm程度であるのが好
ましい。客土される土の厚さについても同様に適宜選定
することができるが、植栽される植物の種類によって一
概に特定はできないが、通常は50〜1500mm程
度、好ましくは100〜1000mm程度である。この
ように埋込材1の厚さと同等以下の厚さの土21を客土
した場合であっても、埋込材1の通気性及び排水性が良
好であることから埋込材1の浮き上がりを十分に防止す
ることができる。また、保水材4による保水効果によっ
て樹木11に適度に給水する事ができる。よって埋込材
1を浮き上がらせることなく植栽用土壌全体の一層の軽
量化及び保水性の確保を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る土壌埋込材を示し
た模式的部分断面図。
【図2】 実施の形態に係る土壌埋込材の一例を示す、
一部を破断した斜視図。
【図3】 (イ)、(ロ)ともに、埋込材の袋状体の端
部開口部の封止例を示す斜視図。
【図4】 埋込材の袋状体内に充填される充填材の一例
を示す斜視図。
【図5】 充填材の他例を示す斜視図。
【図6】 充填材の他例を示す斜視図。
【図7】 充填材の他例を示す斜視図。
【図8】 実施の形態に係る埋込材に内装される保水材
の一例を示す模式的斜視図。
【図9】 実施の形態に係る埋込材を土壌中に埋設した
例を示す模式的部分断面図。
【図10】 実施の形態に係る埋込材をコンクリート上
の客土中に埋設した例を示す模式的部分断面図。
【符号の説明】
1 土壌埋込材 2 袋状体 3 発泡成形充填材 4 保水材 5 紐 7 溝 8 貫通孔 10 土壌 11 樹木 20 コンクリート 21 土
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱野 佳奈代 京都市北区西賀茂蛙ケ谷町1−33 (72)発明者 松下 哲夫 京都市中京区新町夷川上ル弁財天町309

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透水性を有する袋状体内に、軽量充填材
    が充填されると共に、吸水性を有する保水材が内装され
    てなる土壌埋込材。
  2. 【請求項2】 軽量充填材が、略球形に成形された発泡
    成形充填材であることを特徴とする請求項1記載の土壌
    埋込材。
  3. 【請求項3】 保水材が、綿、軟質発泡ポリウレタン、
    グラスウール、その他繊維製品のいずれか単品又は混合
    品、又は複合品、あるいは袋状体と同一材からなってい
    ることを特徴とする請求項1記載の土壌埋込材。
JP29643596A 1996-11-08 1996-11-08 土壌埋込材 Pending JPH10136786A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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