JPH10136597A - 永久磁石形回転電機 - Google Patents

永久磁石形回転電機

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JPH10136597A
JPH10136597A JP8303763A JP30376396A JPH10136597A JP H10136597 A JPH10136597 A JP H10136597A JP 8303763 A JP8303763 A JP 8303763A JP 30376396 A JP30376396 A JP 30376396A JP H10136597 A JPH10136597 A JP H10136597A
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JP
Japan
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magnet
presser
electric machine
damper
end ring
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JP8303763A
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Masanori Nakamura
雅憲 中村
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子磁極表面に磁石を有する永久磁石形回転
電機において、フェライト磁石の場合は体積抵抗率が高
くダンパー効果がほとんどない。また、希土類磁石の場
合は体積抵抗率が鉄程度あるのでダンパー効果は期待で
きるが、うず電流による加熱によって熱減磁する危険が
あり、この点を解決することにある。 【解決手段】極間に配置された磁石押さえをダンパー兼
用にして、両端にエンドリングを配置してダンパー回路
を形成する。磁石押さえとエンドリングの断面積を適切
な大きさにすることによりダンパー効果の大きな回路を
形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁石形回転電機、特
に回転子磁極表面に磁石を有する回転電機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】回転子磁極表面に磁石を有する回転電機
において、該磁石が遠心力により回転子から飛散しない
ように接着剤での固定とさらに別の方法で固定を行い、
磁石固定に対する信頼性を向上させている。この固定手
段は、薄い非磁性の環を圧入し磁石を押さえる手段、非
磁性の針金あるいはガラスバイドテープなどで縛りつけ
る手段や、磁石間に磁石押さえをつけて磁石を押さえる
手段などが一般的である。
【0003】一方、磁石形回転電機は分類上からは同期
機の範疇になる。すなわち、回転子が定常状態で一定回
転しているとき、固定子で作られる磁束は回転子との交
鎖変化がない。しかしながら、回転子が定常回転してい
ても電源に高調波成分があれば、その高調波磁束成分は
回転子と鎖交変化を起こすことになり、うず電流を流す
要因になる。さらに、負荷などの急変により回転速度が
急変すれば、やはりその磁束成分は回転子と交鎖変化を
起こし、うず電流を流す要因になる。
【0004】ここで、磁石がフェライトのような体積抵
抗率が非常に高く、ほぼ絶縁物と同等である場合、前述
のように回転子と交鎖変化する磁束があっても電流は流
れることができない。すなわち、うず電流が流れないた
め、高調波を抑えるあるいは回転子の急峻な動きを抑制
する働きはないことになり、高調波に対して弱い回転電
機あるいは過渡応答特性の悪い回転電機ということが言
える。
【0005】一方、Sm−Co系またはNd−Fe−B
系などの希土類磁石の体積抵抗率は鉄と同程度であり、
前述のように回転子と交鎖変化する磁束があれば磁石内
にうず電流が流れることになる。この電流により高調波
を抑えるあるいは回転子の急峻な動きを抑制する働きを
することになるが、うず電流によって磁石内にうず電流
損が発生し磁石が加熱される。現在の磁石は200℃程
度で熱減磁するので、熱発生を抑制する工夫が必要とな
る。希土類磁石の場合、フェライト磁石に比べればうず
電流は流れやすいが、過渡応答特性からみるとうず電流
回路のインピーダンスは高く、十分な性能であるとは言
い難い。
【0006】図3はダンパー効果の違いによる過渡応答
特性を比較したもので、(a)はダンパー効果の少ない
場合、(b)はダンパー効果の大きい場合を示してい
る。両図とも横軸は時間、縦軸は負荷角で、t=0でス
テップ状の負荷を加えた時の時間経過に対する負荷角の
動きを示したものである。なお、電源は商用電源であ
り、制御は全くされていない場合である。このように、
ダンパー効果の大小により負荷角の乱調の度合は相当変
化し、ダンパー効果の大きい場合は乱調がすぐ収束する
ことがわかる。フィードバック回路を持つ制御装置にお
いても、回転電機自身の乱調に対する収束性はよいほう
が制御し易いので、システム全体の安定性向上のために
もダンパー効果は重要なものになってくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】回転電機の過渡応答特
性を改善し、高調波を効果的に吸収するためには強力な
ダンパー効果が重要であり、インピーダンスの低いダン
パー回路を構成することが必要となってくる。本発明は
上述した点に鑑みて創案されたもので、その目的とする
ところは、これらの欠点を解決する永久磁石形回転電機
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】その目的を達成するため
の手段は、永久磁石の間に磁石押さえを配置した構造の
回転電機において、その磁石押さえを良電性の材料と
し、極数個配置された該磁石押さえの両端をエンドリン
グで短絡した構成とする。磁石押さえは良電性の材料で
あるアルミ製の押出形材とし、ボルトでシャフトに締め
付け、磁石を固定する。この磁石押さえをダンパー兼用
としてエンドリングで短絡し、ダンパー回路を構成す
る。以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳述す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例を示した
横側面図であり、図2はそのA−O−A線断面図を示し
たものである。N極磁石1aとS極磁石1bそれぞれ2
個ずつ用いた4極機の例を示したのもであり、磁石押さ
え2はボルト4で軸6に固定される。極間に配置される
磁石押さえ2は固定子コイル(非図示)のほぼ全節巻に
等しいピッチで配置されることになる。図2に示される
ようにエンドリング3は回転子の両端に配置され、ボル
ト5で磁石押さえ2に固定される。図2において、エン
ドリング3は磁石押さえ2にボルトで固定されている
が、ろう付けまたは溶接などの方法でもよく、電気的、
機械的に強固に接続されていればよい。また、磁石と磁
石押さえは密着するように構成する。
【0010】磁石押さえ2とエンドリング3をアルミ製
とし、それぞれを結合することによりちょうど誘導電動
機のかご形巻線のような回路が形成される。磁石押さえ
2は磁石を押さえる役目のほか、ダンパーの役目および
磁石と密着することによって、磁石の固定位置の案内用
の役目も持つことになる。磁石の円周方向の中心をd軸
(直軸)とすると磁石押さえ2の位置はq軸(横軸)に
なる。すなわち、磁石押さえ2はq軸上にあり、そのピ
ッチが固定子巻線の全節巻にほぼ等しいダンパー回路を
形成することになる。このダンパー回路のインピーダン
スは磁石押さえ2とエンドリング3の断面積を適切な大
きさにすれば小さくすることができ、効果が期待でき
る。全節巻に近いダンパー回路は固定子巻線との漏れリ
アクタンスが小さく、密結合であるため、固定子巻線で
作られる磁束はほとんどこのダンパー回路と鎖交するこ
とになる。
【0011】ダンパー回路と交鎖していても鎖交磁束に
変化なければ、ダンパー回路に電流は流れない。ところ
が、負荷の急変などがあると交鎖磁束に変化が起こり、
ダンパー回路に電流が流れ、その変化を抑える方向に作
用する。また、電圧に高調波が含まれている場合も同じ
ように高調波を抑える効果があり、高調波の次数により
その短節係数が異なってくるので、次数毎の効果は異な
ってくるが、大部分の高調波は吸収できるいえる。磁石
押さえと磁石を密着させることにより、磁石固定時の案
内治具になり、磁石固定位置のばらつきの減少に効果が
期待できる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
石押さえをダンパー兼用とし、エンドリングによって低
インピーダンスのダンパー回路を形成することにより、
過渡応答特性が良く高調波に強い永久磁石形回転電機を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す横側面図であ
る。
【図2】図2は図1のA−O−A線断面図である。
【図3】図3はダンパー効果の過渡応答特性図である。
【符号の説明】
1a 永久磁石 1b 永久磁石 2 磁石押さえ 3 エンドリング 4 磁石押さえ用ボルト 5 エンドリング取付け用ボルト 6 軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子磁極鉄心の表面に永久磁石を有す
    る回転電機において、該永久磁石を固定する磁石押さえ
    を磁石間に配置し、この磁石押さえをアルミ製等からな
    るエンドリングで接続したことを特徴とする永久磁石形
    回転電機。
  2. 【請求項2】 磁石押さえをアルミ製の押出型材で製作
    し、該磁石押さえと磁石が密着させた請求項1記載の永
    久磁石形回転電機。
JP30376396A 1996-10-29 1996-10-29 永久磁石形回転電機 Expired - Fee Related JP3681842B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107612168A (zh) * 2017-09-07 2018-01-19 佛山特博科技有限公司 一种永磁转子表面式磁极固定辅助结构
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JPH08205433A (ja) * 1995-01-24 1996-08-09 Mitsuba Electric Mfg Co Ltd 回転電機の固定子
JPH08251844A (ja) * 1995-03-03 1996-09-27 Mitsuba Electric Mfg Co Ltd マグネットホルダおよびその成形方法

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