JPH10131767A - ガスタービンにおけるタイボルトの冷却構造 - Google Patents

ガスタービンにおけるタイボルトの冷却構造

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JPH10131767A
JPH10131767A JP30244496A JP30244496A JPH10131767A JP H10131767 A JPH10131767 A JP H10131767A JP 30244496 A JP30244496 A JP 30244496A JP 30244496 A JP30244496 A JP 30244496A JP H10131767 A JPH10131767 A JP H10131767A
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JP
Japan
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turbine
tie
bolt
tie bolt
shaft end
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JP30244496A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Yonekubo
義春 米窪
Tadashi Tatsuzawa
正 龍澤
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作高温の燃焼ガスの輻射熱によって加熱され
るタイボルトの軸端締結部の熱伝導を向上させることに
よって温度を低下させ、締結力を保持して耐久性を高め
ることのできるガスタービンにおけるタイボルトの冷却
構造を提供する。 【解決手段】 タイボルト30の締結端部の軸心部に、
熱伝導部材室81がその軸端から当該タイボルト30の
外周とタービンディスク15の中心孔15Aの内周との
間に形成された冷却空気通路40の近傍に達する深さに
形成されると共に、当該熱伝導部材室81に金属ナトリ
ウム82が充填されてその軸端開口部が密栓83によっ
て密封されて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンの圧
縮機翼車及びタービン翼車等の回転体の中央を貫通して
当該回転体を一体的に締結するガスタービンにおけるタ
イボルトの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮機とタービンが直列に配設されて成
るガスタービンには、圧縮機翼車とタービン翼車等の回
転体の中央を貫通するタイボルトで一体的に締結されて
構成されるものがある。
【0003】このようなもののうち、特にタービンの燃
焼ガス入口部位にタイボルトの軸端が位置し、この軸端
に螺合するナットによって回転体を締結するように構成
されたものでは、ナットによる締結端部が高温の燃焼ガ
スに曝されることとなるが、この熱による不具合を防ぐ
ために当該部位を覆うコーン部材が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近時、高効
率化のためにガスの高温化・高圧力比化が望まれ、この
ため、燃焼ガスのタービン入口温度が高温化する傾向に
ある。
【0005】その結果、上記のごとくタイボルトの締結
端部がタービン入口に位置する構成では、輻射熱の遮断
がより困難となって従来以上に加熱されることとなり、
軸端のネジ部の強度が低下すると共に、熱膨張によって
締結力が低下するためにガタによる振動が生じて運転不
能に陥るという不具合が生ずる。
【0006】また、運転・停止を繰り返すことによりネ
ジ部の弾性が低下して降伏することによって締結力が次
第に低下する。
【0007】更に、熱膨張によって雄ねじと雌ねじが焼
き付いてかじりを生じ、分解不能となってナットやタイ
ボルトの切断を余儀なくされ、その結果、タイボルトを
新たなものとしなければならないために保守コストが上
昇するという問題もある。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、高温の燃焼ガスの輻射熱によって加
熱されるタイボルトの軸端締結部の熱伝導を向上させる
ことによって温度を低下させ、締結力を保持して耐久性
を高めることのできるガスタービンにおけるタイボルト
の冷却構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係るガスタービンのタイボルトは、ガスタービンの
圧縮機翼車及びタービン翼車等の回転体の中央を貫通し
て当該回転体を一体的に締結するものであって、タービ
ン側の締結端部の軸心部に、熱伝導部材室がその軸端か
ら前記回転体の内周とタイボルトの外周の間の冷却空気
通路近傍に達する深さに形成されると共に、当該熱伝導
部材室に金属ナトリウムが充填されてその軸端開口部が
閉止部材によって密封されて構成されていることを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明に係るガスタービ
ンにおけるタイボルトの冷却構造の一構成例を適用した
ガスタービンのタービン部位の断面図,図2はそのタイ
ボルトの軸端部の拡大断面図,図3は図2のA−A断面
図である。
【0011】図示ガスタービンは、タービン10の図1
中左側の省略部位に圧縮機が直列に配設されると共に、
図1中右側の端部に燃焼器20が配設されて構成され、
圧縮機によって圧縮された空気が燃焼器20に供給され
て燃料と混合して燃焼し、その燃焼ガスがタービン10
に流入してそのタービン翼を回転駆動するようになって
いるものである。このように燃焼器20とタービン10
が直列に配置された構成では、燃焼器20からの高温の
燃焼ガスが直接タービン10に流入するために燃焼ガス
のタービン入口温度を高くすることができ、高効率を得
ることができる。
【0012】タービン10は、図示しない圧縮機部位と
一体のタービンケーシング1内に、図中右側の燃焼器2
0に近い側から高圧タービン静翼11,高圧タービン動
翼12,低圧タービン静翼13及び低圧タービン動翼1
4が配設されて構成されている。
【0013】高圧タービン静翼11はその外周側の端部
がタービンケーシング1の内周面に固定されると共に内
周側が後述するノーズコーン60に支持され、低圧ター
ビン静翼13はその外周側の端部がタービンケーシング
1の内周面に固定されて設けられている。
【0014】高圧タービン動翼12と低圧タービン動翼
14は、それぞれ回転体としてのタービンディスク1
5,16の外周に固定され、タービンディスク15,1
6の中央に形成された中心孔15A,16Aに挿通され
たタイボルト30によって図1中左側に位置する図示し
ない圧縮機の動翼と一体に結合されている。
【0015】タイボルト30は、端部に締結用のネジ部
31が形成されると共に、その支持するタービン動翼1
2,14と対応する位置にそれぞれ大径の支持嵌合部3
2,33が形成され、更に、高圧タービン動翼12と対
応する嵌合部32に隣接して周方向に不連続な冷却フィ
ン34が設けられている。そのタービン側(図中右側)
の端部には、座金51を介してナット52が螺合してお
り、このナット52によって前述のタービン翼12,1
4(タービンディスク15,16)及び圧縮機の動翼が
締結されている。この軸端締結部は、ノーズコーン60
によって覆われている。尚、当該タイボルト30は、図
示しない圧縮機との間で軸受部によって回転自在に支持
されているものである。
【0016】タイボルト30の支持嵌合部32,33以
外の部位では、その外周面とタービンディスク15,1
6の中心孔15A,16Aの内周面との間に隙間を有
し、また、低圧タービン翼12と対応する嵌合突出部3
3は周方向に複数の線条33Aによって形成されてお
り、このタービンディスク15,16の中心孔15A,
16Aとの間の隙間が冷却空気通路40を構成するよう
になっている。
【0017】冷却空気通路40は、タイボルト30の軸
端側は高圧タービン動翼12と対応する嵌合部32によ
って閉塞され、高圧タービン動翼12のタービンディス
ク15のボスに放射状に形成された冷却空気噴出孔15
Bによって外部に連通している。この冷却空気通路40
には、図示しない圧縮機側から冷却空気が供給されるよ
うになっており、冷却空気は図2中矢印で示すようにタ
ービンディスク15の冷却空気噴出孔15Bから周方向
に噴出するようになっているものである。
【0018】ノーズコーン60は、外形が略半球状であ
って、内部に断熱材61が充填されると共に内周面に遮
熱板62が配設され、その中央先端部でステー63によ
って燃焼器20側から支持されると共に、外周部が高圧
タービン静翼11の内周に固定されて設けられている。
遮熱板62の内面とタイボルト30の軸端締結部との間
には、所定の容積の熱遮断空間70が形成されている。
【0019】上記のごとき構成のガスタービンでは、タ
イボルト30の軸端締結部が燃焼器20からの高温の燃
焼ガスに直接曝されるのをノーズコーン60が防ぐと共
に、冷却通路40を介して供給される冷却空気が冷却フ
ィン34を介してタイボルト30の熱を奪いつつタービ
ンディスク15の噴出孔15Bから噴出し、この冷却空
気がノーズコーン60の端面と高圧タービン動翼12の
基部の間の隙間から外部(燃焼ガス通路)に漏出し、当
該隙間を介して高温の燃焼ガスがノーズコーン60の熱
遮断空間70に侵入してタイボルト30の軸端締結部を
加熱することを防ぐ。しかしながら、本構成では前述の
ごとく燃焼器20とタービン10が直列に配設されて燃
焼ガスのタービン入口温度が高いため、タイボルト30
の軸端締結部はノーズコーン60を介した輻射熱によっ
て加熱されることとなる。
【0020】ここで、タイボルト30の軸端には、本発
明に係るガスタービンにおけるタイボルトの冷却構造の
一構成例としての熱伝導促進機構80が設けられてい
る。
【0021】熱伝導促進機構80は、タイボルト30の
軸端に熱伝導部材室81が形成され、この熱伝導部材室
81に金属ナトリウム82が充填されると共に、その端
部開口部が閉止部材としての密栓83によって閉止され
て構成されている。
【0022】熱伝導部材室81は、所定径の円柱状であ
って、タイボルト30の端面から冷却空気通路40の端
部(冷却フィン34部位)近傍に達する深さに形成され
ている。
【0023】密栓83は、円柱状のネジプラグであっ
て、先端側は先細りのテーパー状の凹部83Aが形成さ
れており、熱伝導部材室81の端部開口部のネジ部に螺
合して当該端部開口部を閉塞すると共に、その外縁部が
溶接によって接合されて熱伝導部材室81を密閉してい
るものである。
【0024】而して、上記のごとき構成の熱伝導促進機
構80は、タイボルト30の軸端締結部の熱を熱伝導部
材室81に充填された金属ナトリウム82を介して冷却
空気通路40を流れる冷却空気によって冷却される部位
まで迅速に伝導し、これによってタイボルト30の軸端
の温度を低下させることができる。
【0025】即ち、熱伝導部材室81に充填される金属
ナトリウム82は、融点は約98℃であって比較的低温
で液状化するが飽和蒸気圧及び体積膨張は小さいために
これらによって不具合を生ずることはなく、液状化する
ことによって金属面に対して極めて良好なぬれ性を示し
て熱伝導部材室81の金属内周面に密着して良好な熱伝
導状態となると共に、タイボルト30を形成する耐熱鋼
に比較して熱伝導率が数倍大きいために熱を冷却空気通
路40を流れる冷却空気によって冷却される部位まで迅
速に伝達することができるものである。また、金属ナト
リウム82の比重は1以下で小さいために軸受部からの
オーバーハング部位に配設しても軽量化に寄与すること
はあってもこれによって不具合を生ずることはないもの
である。
【0026】また、密栓83の凹部83Aは、熱伝導部
材室81内の金属ナトリウム82に充填隙間があった場
合、タービン10運転中は溶融した金属ナトリウム82
が熱伝導部材室81の周壁に遠心力で張り付いた状態と
なって凹部83Aの先端に無い空間が生じ、タービン1
0の停止時に金属ナトリウム82がそのまま固化する
(空間が中心部に位置する)ことで、金属ナトリウム8
2が遍在することによるアンバランスによって再始動が
困難となることを防ぐことができるようになっているも
のである。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本願発明に係るガス
タービンにおけるタイボルトの冷却構造によれば、ター
ビン側の締結端部の軸心部に形成された冷却空気通路近
傍に達する深さの熱伝導部材室内に充填された金属ナト
リウムが、高温の燃焼ガスの輻射熱によって加熱された
タイボルトの締結端部の熱を、冷却空気による冷却部位
まで迅速に伝導することができる。これにより、タイボ
ルトの締結端部がタービン入口に位置すると共に燃焼ガ
スのタービン入口温度が高いガスタービンであっても、
タイボルトの締結端部の温度を低下させることができ、
過熱による不具合の発生を抑え、締結力を保持して耐久
性を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るガスタービンにおけるタイ
ボルトの冷却構造の一構成例を適用したガスタービンの
タービン部位の断面図である。
【図2】タイボルトの軸端部の拡大断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【符号の説明】
10 タービン 15,16 タービンディスク(回転体) 20 タイボルト 40 冷却空気通路 80 熱伝導促進機構 81 熱伝導部材室 82 金属ナトリウム 83 密栓(閉止部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンの圧縮機翼車及びタービン
    翼車等の回転体の中央を貫通して当該回転体を一体的に
    締結するものであって、 タービン側の締結端部の軸心部に、熱伝導部材室がその
    軸端から前記回転体の内周とタイボルトの外周の間の冷
    却空気通路近傍に達する深さに形成されると共に、当該
    熱伝導部材室に金属ナトリウムが充填されてその軸端開
    口部が閉止部材によって密封されて構成されていること
    を特徴とするガスタービンのタイボルトの冷却構造。
JP30244496A 1996-10-28 1996-10-28 ガスタービンにおけるタイボルトの冷却構造 Pending JPH10131767A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101675269B1 (ko) * 2015-10-02 2016-11-11 두산중공업 주식회사 가스터빈 디스크

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101675269B1 (ko) * 2015-10-02 2016-11-11 두산중공업 주식회사 가스터빈 디스크
US10533422B2 (en) 2015-10-02 2020-01-14 DOOSAN Heavy Industries Construction Co., LTD Gas turbine disk

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