JPH10130606A - ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

ホットメルト接着剤組成物

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JPH10130606A
JPH10130606A JP30355096A JP30355096A JPH10130606A JP H10130606 A JPH10130606 A JP H10130606A JP 30355096 A JP30355096 A JP 30355096A JP 30355096 A JP30355096 A JP 30355096A JP H10130606 A JPH10130606 A JP H10130606A
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JP
Japan
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weight
vinyl acetate
ethylene
melt adhesive
content
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JP30355096A
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Ichigen Watanabe
一玄 渡辺
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NUC Corp
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Nippon Unicar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱接着性を改善するとともに、耐寒接着性
や作業性にも優れたエチレン−酢酸ビニル共重合体系ホ
ットメルト接着剤組成物を提供すること。 【解決手段】2種類のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA);(A) メルトインデックス(MI) 80
0〜12000g/10分、酢酸ビニル含有量(VA)
5〜20重量%、Mw/Mn 2.0〜4.0、低分子量
成分の含有量 24重量%以下で、融点(MP)、M
I、VAが式、 MP≧120−4.1[log(MI)]−1.33VA を満たす第一のEVAおよび(B) MI 10〜800
g/10分、VA 21〜50重量%、Mw/Mn 2.
0〜4.0、低分子量成分の含有量 24重量%以下で、
MP、MI、VAが前記式を満たす第二のEVAを含有
してなるホットメルト接着剤組成物並びにこれに更に粘
着性付与剤および/またはワックスを加えてなるホット
メルト接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホットメルト接着剤
組成物に関し、より詳しくは、エチレン−酢酸ビニル共
重合体を主成分とし、耐熱接着性、耐寒接着性および作
業性が良好なホットメルト接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ホットメルト接着剤は無溶剤で接着スピ
ードが早く、比較的広範囲の被着体に接着し、接着工程
の自動化・省力化が図れるなど、その衛生性、経済性、
利便性から従来の溶剤形接着剤やエマルジョン形接着剤
に替えて使用されており、その使用量は年々増加してい
る。このホットメルト接着剤は、一般的には熱可塑性樹
脂を主成分とし、これに必要に応じて粘着性付与剤やワ
ックスを配合した後、これらを溶融混合することにより
製造される。
【0003】ホットメルト接着剤において、主成分とし
て用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン
系、ポリアミド系、ポリエステル系、合成ゴム系等が例
示される。 この中でもポリオレフィン系、特にエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体は、その種類や他の配合成分を
変えることによって、溶融粘度の高いものや低いもの、
固化速度の早いものや遅いものなどを自由に調製できる
ため、各々の用途に合ったものを製造することが可能で
あるほか、価格的にも他のホットメルト用熱可塑性樹脂
に比べて安く、包装、製本、木工など広い用途に大量に
使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体系ホットメルト接着剤は耐熱接
着性が低いという欠点があった。 例えば、夏期に接着
した品物を倉庫に保管した場合、倉庫内が高温になる結
果、接着剤の軟化等により、接着が剥がれてしまうトラ
ブルを起こしたりすることがあった。 この欠点を解消
するため、耐熱接着性を改善しようとすると、耐寒接着
性が劣るようになったり、また溶融粘度が高くなって作
業性が悪くなるという問題が生じていた。
【0005】本発明は、上記のようなトラブルを解消す
るために耐熱接着性を改善するとともに、耐寒接着性や
作業性にも優れたエチレン−酢酸ビニル共重合体系ホッ
トメルト接着剤の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、耐熱接着性
と耐寒接着性、作業性とを両立したエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体系ホットメルト接着剤を得べく鋭意研究した
結果、比較的メルトインデックスが高く酢酸ビニル含有
量が少ない特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体と、比
較的メルトインデックスが低く酢酸ビニル含有量が多い
特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体とを組合わせるこ
とにより、上記目的が達成できることを見出し、さらに
検討を重ねて本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、次の2種類のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、(A) メルトインデックス
が800〜12000g/10分、酢酸ビニル含有量が
5〜20重量%で、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.0〜4.0、ポ
リスチレン換算で15,000以下の低分子量成分の含
有量が24重量%以下であり、かつ融点(MP)とメル
トインデックス(MI)と酢酸ビニル含有量(VA)と
が次式、 MP≧120−4.1[log(MI)]−1.33VA (式中、MPの単位は℃、MIの単位はg/10分、V
Aの単位は重量%である)の関係式を満たす第一のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体と、(B) メルトインデッ
クスが10〜800g/10分、酢酸ビニル含有量が2
1〜50重量%で、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.0〜4.0、ポ
リスチレン換算で15,000以下の低分子量成分の含
有量が24重量%以下であり、かつ融点(MP)とメル
トインデックス(MI)と酢酸ビニル含有量(VA)と
が次式: MP≧120−4.1[log(MI)]−1.33VA (式中、MP、MIおよびVAの単位は前記と同じ)の
関係式を満たす第二のエチレン−酢酸ビニル共重合体を
含有してなるホットメルト接着剤組成物を提供するもの
である。
【0008】また本発明は、上記ホットメルト接着剤組
成物100重量部に、200重量部までの粘着性付与剤
および/または150重量部までのワックスを加えてな
るホットメルト接着剤組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用するエチレン−酢酸
ビニル共重合体(以下、「EVA」と略称する)は、以
下の物性を有するものである: (1)比較的メルトインデックスが高く酢酸ビニル含有
量が少ない第一のEVA ・ メルトインデックス 800〜12000g/10分 ・ 酢酸ビニル含有量 5〜20重量% ・ 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と
の比(以下、「Mw/Mn比」と略記する) 2.0〜
4.0 ・ ポリスチレン換算で15,000以下の低分子量成分
の含有量(以下、「低分子成分含量」と略記する) 2
4重量%以下 ・ 融点(MP)とメルトインデックス(MI)と酢酸
ビニル含有量(VA)とが下の関係式を満たす(以下、
この式を「融点特性式」という)。 MP≧120−4.1[log(MI)]−1.33VA (式中、MPの単位は℃、MIの単位はg/10分、V
Aの単位は重量%)
【0010】(2)比較的メルトインデックスが低く酢
酸ビニル含有量が多い第二のEVA ・ メルトインデックス 10〜800g/10分 ・ 酢酸ビニル含有量 21〜50重量% ・ Mw/Mn比 2.0〜4.0 ・ 低分子成分含量 24重量%以下 ・ 融点、メルトインデックスおよび酢酸ビニル含有量
が前記融点特性式を満たす。
【0011】上記の各EVAに要求される物性は、それ
ぞれ以下の方法により求められる。
【0012】[メルトインデックス]JIS K721
0に準拠して温度190℃、荷重2160gの条件で測
定される。 なお、MIが100g/10分以上のもの
は上記測定条件(温度190℃、荷重2160g)での
測定がむつかしいため、温度125℃、荷重325gの
測定条件(JIS K7210、表1の条件1)で測定
した値(MI')から、次式、 log(MI)=0.87[log(MI')]+1.8 (式中、MIおよびMI'の単位はいずれもg/10
分)により、温度190℃、荷重2160gの測定条件
で測定した値(MI)に換算する。
【0013】[ 酢酸ビニル含有量 ]JIS K673
0に準拠して測定される。
【0014】[ Mw/Mn比 ]サイズ排除クロマトグ
ラフィーにより測定された重量平均分子量(Mw)と数
平均分子量(Mn)から、これらの比として求められ
る。
【0015】[ 低分子成分含量 ]サイズ排除クロマト
グラフィーにより、分子量15,000のポリスチレン
より分子量の小さい成分として測定される。。
【0016】[ 融 点 ]示差走査熱量計により測定さ
れる。
【0017】なお、各EVAが前記融点特性式を満たす
か否かは、上記方法により測定された、融点(MP)、
メルトインデックス(MI)および酢酸ビニル含有量
(VA)の値を融点特性式に代入し、計算することによ
り判定される。
【0018】前記の数値のうち、Mw/Mn比は、分子
量分布の指標となる値であり、小さい程、分子量分布が
狭く、分子量の均一性が増すことになる。 そしてこの
数字が2.0未満のものは高圧法での製造が困難であ
り、また、4.0を越えると耐熱接着性が劣るので本発
明の目的には好ましくない。 同様に低分子成分含量が
24重量%を越えると耐熱接着性が改善されないので、
好ましくない。
【0019】一方、前記融点特性式を満足するEVA
は、同じMIおよびVAを有する通常のEVAに比べて
高融点であり、従ってこれを配合することによりホット
メルト接着剤組成物の耐熱接着性を大きく改善すること
ができる。
【0020】本発明に使用するEVAは、従来のEVA
に比べて分子量分布が狭く、融点の高いものであるが、
このようなEVAはいずれも従来の重合条件より反応圧
力を高くした高圧ラジカル重合法と呼ばれる方法で製造
することができる。
【0021】この方法は、例えば、モノマーであるエチ
レンと酢酸ビニルとを高圧ポンプを使用して反応器に圧
送し、反応器内で高温、高圧の条件下、有機過酸化物等
のラジカル発生触媒を用いて共重合させ、次いで、高圧
分離器内で、共重合体と未反応モノマーとを分離させる
方法である。
【0022】この重合方法に使用する反応器は管状の反
応器であり、その反応器の長さ対直径の比は、通常、2
50:1〜12000:1程度のものである。重合反応
圧力は反応器入口で測定した圧力であり、従来の高圧ラ
ジカル重合法では150〜230MPaであったが、上
記重合方法においては235〜300MPaが採用さ
れ、240〜280MPaがさらに望ましい。
【0023】また、重合反応ピーク温度も、従来は28
0〜330℃であったが、上記重合方法においては20
0〜260℃が採用され、220〜250℃がさらに望
ましい。
【0024】更に、従来の高圧ラジカル重合方法では連
鎖移動剤を使用しないが、前記重合方法においては連鎖
移動剤を使用する。 この連鎖移動剤としては、α−オ
レフィレン類、アルコール類、ケトン類およびアルデヒ
ド類等が例示される。
【0025】連鎖移動剤として使用されるα−オレフィ
ン類の具体例としては、プロピレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン
−1、オクテン−1、デセン−1等が挙げられる。 ま
た、アルコール類の具体例としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチ
ルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、オクチルアルコール等が挙げられる。
【0026】更に、連鎖移動剤として用いられるケトン
類の具体例としては、アセトン、ジエチルケトン、ジア
ミルケトン、ジイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン、エチルブチルケトン、
エチルプロピルケトン、ジイソアミルケトン等が挙げら
れ、アルデヒド類の具体例としては、ホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブ
チルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、イソバレルア
ルデヒド、n−カプロアルデヒド、n−カプリルアルデ
ヒド等が挙げられる。
【0027】これらの連鎖移動剤の中で、好ましいもの
としては、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類が挙
げられる。
【0028】前記重合方法において、使用される連鎖移
動剤の量は、反応器に供給する原材料の合計量に対し、
0.2〜10モル%が望ましく、0.5〜5モル%がさら
に望ましい。
【0029】更にまた、前記重合方法において使用する
ラジカル発生触媒としては、通例の触媒でよく、例え
ば、有機過酸化物、アゾ化合物、酸素等があげられる。
このラジカル発生触媒の使用量は、従来、反応器に供
給する原材料の合計量に対し55重量ppm以上であっ
たが、前記重合方法においては1〜50重量ppmが望
ましく、5〜30重量ppmがさらに望ましい。
【0030】本発明のホットメルト接着剤組成物におけ
る、各EVAの配合量は、好ましくは第一のEVAが
5〜60重量%、第二のEVAが95〜40重量%であ
る。第一のEVAの配合量が5重量%未満であると作業
性が低下し、また、第二のEVAが40重量%未満であ
ると耐寒接着性が劣るのでいずれも好ましくない。
【0031】本発明のホットメルト接着剤組成物は、上
記のように第一のEVAと第二のEVAを組合せ、配合
することにより調製しうるが、更に必要に応じて粘着性
付与剤やワックス類を配合することも可能である。
【0032】配合される粘着性付与剤としては、EVA
と相溶性がよく、当該ホットメルト接着剤組成物にホッ
トタック性を付与し、かつ塗布時の作業性を良くする等
の性能を有するものが望ましく、以下のものが例示され
る。
【0033】(1)テルペン樹脂 (2)ロジン、エステル化ロジン、水素添加ロジン等の
ロジン類 (3)脂肪族系石油樹脂 (4)芳香族系石油樹脂 (5)脂肪族・芳香族共重合系石油樹脂 (6)クロマン・インデン樹脂
【0034】これらの粘着性付与剤は単独で用いてもよ
く、あるいは二種類以上混合して用いてもよい。 粘着
性付与剤の配合割合は、EVA100重量部(第一およ
び第二のEVAの合計量)に対して200重量部以下で
あり、好ましくは50〜150重量部である。 この配
合量が200重量部を越えると、接着後の強度が低下す
るので好ましくない。
【0035】また、配合されるワックスとしては、EV
Aと相溶性がよく、当該ホットメルト接着剤組成物の加
熱溶融時の流動性を増大させたり、塗布時の作業性を良
くしたり、場合によっては、耐熱接着性を向上させたり
する等の性能を有するものが望ましく、以下のものが例
示される。
【0036】(1)パラフィンワックス (2)マイクロクリスタリンワックス (3)フィッシャー・トロプシュワックス (4)ポリエチレンワックス (5)変性ワックス (6)α−オレフィンワックス
【0037】これらのワックスは単独で用いても、ある
いは二種類以上混合して用いてもよい。 ワックスの配
合割合は、EVA100重量部に対して150重量部以
下であり、好ましくは10〜100重量部である。 こ
の配合割合が150重量部を越えると、当該ホットメル
ト接着剤組成物の可撓性、耐寒性、耐衝撃性などが悪く
なるので好ましくない。
【0038】また、本発明のホットメルト接着剤組成物
には、更に必要に応じて各種添加剤、例えば、酸化防止
剤、充填剤、滑剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、加工助剤、可塑剤、発泡剤、および顔料等を配合す
ることができる。 更に、本発明のホットメルト接着剤
組成物にはその性能に影響を及ぼさない程度に少量の通
常のEVAやポリエチレンおよびその他のエチレン系共
重合体等を配合することができる。
【0039】本発明に係わるホットメルト接着剤組成物
を調製するには、前記各成分を容器内で加熱混合撹拌す
るだけでもよいし、通常のポリマーの溶融混合に用いら
れる、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機
等を用いてもよく、これを所望の形状例えばペレット
状、フレーク状、スラブ状等に成形すればよい。 この
ようにして得られたホットメルト接着剤組成物は、通常
のホットメルト用のアプリケーター等を用いて紙、布、
皮革、木材、各種合成樹脂、金属、石材などの被着体に
溶融塗布により適用される。
【0040】
【実施例】次に実施例、製造例、比較製造例および試験
例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は
これら実施例等になんら制約されるものではない。
【0041】製 造 例 1 EVA−Aの調製 :エチレン中に、他の原材料である
酢酸ビニルを6.9モル%、連鎖移動剤としてエチルブ
チルケトンを2.3モル%、ラジカル発生触媒としてt
−ブチルパーオキシベンゾエートを25重量ppmを加
えた。 この混合物を高圧ポンプを使って管状反応器に
圧送し、反応圧力260MPa、反応ピーク温度240
℃の重合条件でエチレンと酢酸ビニルとを共重合させて
EVA−Aを得た。 得られたEVA−Aの物性値(酢
酸ビニル(VA)含有量、メルトインデックス、Mw/
Mn比、低分子成分含量、融点)並びにその値から下記
式(1)、120−4.1[log(MI)]−1.33
VA … … (1)で求めた計算値をカッコ内に記載し
た(実測した融点と計算値の比較も併せ記載した)。
この結果は下記の通りである。
【0042】VA含有量:15重量% メルトインデックス(MI): 850g/10分 Mw/Mn比: 3.5 低分子成分含量: 23重量% 融 点: 89℃ 計算値: 88.0( 融点の方が高い )
【0043】製 造 例 2 EVA−Bの調製 :エチレン中に、酢酸ビニルを8.0
モル%、連鎖移動剤を2.5モル%、ラジカル発生触媒
を30重量ppmを加えた混合物を用い、反応圧力25
0MPa、反応ピーク温度250℃とする以外は製造例
1と同様にしてEVA−Bを調製した。
【0044】得られたEVAの物性値および式(1)の
計算値は下の通りである。 VA含有量: 17重量% メルトインデックス: 2000g/10分 Mw/Mn比: 3.6 低分子成分含量: 24重量% 融 点: 84℃ 計算値: 83.9( 融点の方が高い )
【0045】製 造 例 3 EVA−Cの調製 :エチレン中に、酢酸ビニルを9.7
モル%、連鎖移動剤を2.0モル%、ラジカル発生触媒
を25重量ppmを加えた混合物を用い、反応圧力24
0MPa、反応ピーク温度250℃とする以外は製造例
1と同様にしてEVA−Cを調製した。
【0046】得られたEVAの物性値および式(1)の
計算値は下の通りである。 VA含有量: 27重量% メルトインデックス: 360g/10分 Mw/Mn比: 3.4 低分子成分含量: 22重量% 融 点: 76℃ 計算値: 73.6( 融点の方が高い )
【0047】製 造 例 4 EVA−Dの調製 :エチレン中に、酢酸ビニルを9.2
モル%、連鎖移動剤を1.8モル%、ラジカル発生触媒
を10重量ppmを加えた混合物を用い、反応圧力25
5MPa、反応ピーク温度240℃とする以外は製造例
1と同様にしてEVA−Dを調製した。
【0048】得られたEVAの物性値および式(1)の
計算値は下の通りである。 VA含有量: 28重量% メルトインデックス: 150g/10分 Mw/Mn比: 3.7 低分子成分含量: 21重量% 融 点: 75℃ 計算値: 73.8( 融点の方が高い )
【0049】比較製造例 1 EVA−Eの調製 :エチレン中に、他の原材料である
酢酸ビニルを7.2モル%、ラジカル発生触媒を125
重量ppmを加えた(連鎖移動剤は使用しなかった)。
この混合物を高圧ポンプを使って管状反応器に圧送
し、反応圧力170MPa、反応ピーク温度320℃の
重合条件でエチレンと酢酸ビニルとを共重合させてEV
A−Eを得た。
【0050】得られたEVAの物性値および式(1)の
計算値は下の通りである。 VA含有量: 15重量% メルトインデックス: 850g/10分 Mw/Mn比: 5.2 低分子成分含量: 31重量% 融 点: 77℃ 計算値: 88.0( 融点の方が低い )
【0051】比較製造例 2 EVA−Fの調製 :エチレン中に、酢酸ビニルを10.
0モル%、ラジカル発生触媒を105重量ppmを加え
た混合物を用い、反応圧力180MPa、反応ピーク温
度330℃とする以外は比較製造例1と同様にしてEV
A−Eを調製した。
【0052】得られたEVAの物性値および式(1)の
計算値は下の通りである。 VA含有量: 27重量% メルトインデックス: 360g/10分 Mw/Mn比: 4.8 低分子成分含量: 29重量% 融 点: 63℃ 計算値: 73.6( 融点の方が低い )
【0053】実 施 例 ホットメルト接着剤組成物の調製:下記表1に示した原
材料組成により、本発明品1〜3および比較品1〜3の
ホットメルト接着剤組成物を調製した。 すなわち、ま
ず、300mlステンレスビーカーにワックスを入れ、
温度180℃に加熱し溶融させる。 次いで、温度を1
80℃に保持しながら当該ビーカーにEVAを徐々に加
え、撹拌しながら溶解させ、均一な溶解状態にする。
更に、温度を180℃に保持しながら当該ビーカーに粘
着付与剤を徐々に加え、撹拌しながら、溶解させ、均一
な溶解状態としてホットメルト接着剤組成物を調製し
た。
【0054】[ 原材料組成 ]
【表1】
【0055】表1中、本発明品1〜3は全て本発明の要
件を満足するEVAを用いた組成物であるのに対し、比
較品1、2は、それぞれ本発明品1、2に対応する従来
のEVAを用いた組成物であり、比較品3は比較的メル
トインデックスが低く酢酸ビニル含有量が多いEVAを
1種類のみ用いた組成物である。
【0056】試 験 例 ホットメルト接着剤組成物の性能試験:実施例で得られ
た各ホットメルト接着剤組成物について、下記評価方法
により、溶融粘度、耐熱クリープ特性および低温接着性
を評価した。 この結果を表2に示した。
【0057】[ 評 価 方 法 ] (1)溶融粘度 ホットメルト接着剤試験法JAI−7に準じて測定し
た。 なお、測定温度は180℃である。
【0058】(2)耐熱クリープ特性 ホットメルト接着剤試験法JAI−7に準じて測定し
た。 JAI−7の手順に従って作成した試験片を温度
50℃、荷重300gfの条件下で試験片が剥離するま
での時間を測定し、半数の試験片が剥離する時間
(F50)で評価した。
【0059】(3)低温接着性 ホットメルト接着剤試験法JAI−7に準じて測定し
た。 JAI−7の手順に従って作成した試験片を温度
−20℃で24時間静置してから剥離させた後の剥離面
を観察し、80%以上の試験片において接着型塗布部分
の50%以上が基材破壊していれば合格とする。
【0060】
【表2】
【0061】表2の結果から明らかなように、本発明品
は耐熱クリープ特性が優れ、作業性、耐寒性とも良好で
あるのに対し、比較品1、2は耐熱クリープ特性が劣
り、また比較品3は溶融粘度が高く従って作業性が劣る
ものであった。
【0062】
【発明の効果】本発明のホットメルト接着剤組成物は、
主成分のEVAとして従来のものに比べて分子量分布が
狭く、低分子量成分が少なく、また融点の高いものを用
いているので、耐熱接着性が大幅に向上した。 さら
に、比較的メルトインデックスが高く酢酸ビニル含有量
が少ないEVAと比較的メルトインデックスが低く酢酸
ビニル含有量が多いEVAとを組み合わせることによ
り、耐熱接着性が向上したにもかかわらず、低温接着性
や作業性も良好なホットメルト接着剤組成物とすること
が可能となった。
【0063】このように、本発明のホットメルト接着剤
組成物は、広い温度範囲における優れた接着性と作業性
を有するため、包装、製本、木工などの広い用途に有利
に使用することができるものである。 以 上

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の2種類のエチレン−酢酸ビニル共重
    合体、 (A) メルトインデックスが800〜12000g/
    10分、酢酸ビニル含有量が5〜20重量%で、重量平
    均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw
    /Mn)が2.0〜4.0、ポリスチレン換算で15,0
    00以下の低分子量成分の含有量が24重量%以下であ
    り、かつ融点(MP)とメルトインデックス(MI)と
    酢酸ビニル含有量(VA)とが次式、 MP≧120−4.1[log(MI)]−1.33VA (式中、MPの単位は℃、MIの単位はg/10分、V
    Aの単位は重量%である)の関係式を満たす第一のエチ
    レン−酢酸ビニル共重合体と、 (B) メルトインデックスが10〜800g/10
    分、酢酸ビニル含有量が21〜50重量%で、重量平均
    分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
    Mn)が2.0〜4.0、ポリスチレン換算で15,00
    0以下の低分子量成分の含有量が24重量%以下であ
    り、かつ融点(MP)とメルトインデックス(MI)と
    酢酸ビニル含有量(VA)とが次式: MP≧120−4.1[log(MI)]−1.33VA (式中、MP、MIおよびVAの単位は前記と同じ)の
    関係式を満たす第二のエチレン−酢酸ビニル共重合体を
    含有してなるホットメルト接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 第一のエチレン−酢酸ビニル共重合体の
    含有量が5〜60重量%であり、第二のエチレン−酢酸
    ビニル共重合体の含有量が95〜40重量%である請求
    項第1項記載のホットメルト接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 第一のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    が、管状反応器を使用し、重合反応圧力は235〜30
    0MPa、重合反応ピーク温度は200〜260℃、反
    応器に供給する原材料の合計量に対する連鎖移動剤の濃
    度は0.2〜10モル%、反応器に供給する原材料の合
    計量に対するラジカル発生触媒の濃度は1〜50重量p
    pmの条件で重合させたものである請求項第1項または
    第2項記載のホットメルト接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 第二のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    が、管状反応器を使用し、重合反応圧力は235〜30
    0MPa、重合反応ピーク温度は200〜260℃、反
    応器に供給する原材料の合計量に対する連鎖移動剤の濃
    度は0.2〜10モル%、反応器に供給する原材料の合
    計量に対するラジカル発生触媒の濃度は1〜50重量p
    pmの条件で重合させたものである請求項第1項または
    第2項記載のホットメルト接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項第1項ないし第4項記載のホット
    メルト接着剤組成物100重量部に対し、200重量部
    までの粘着性付与剤および/または150重量部までの
    ワックスを加えてなるホットメルト接着剤組成物。
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