JPH10123437A - 光分波装置 - Google Patents

光分波装置

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JPH10123437A
JPH10123437A JP8274916A JP27491696A JPH10123437A JP H10123437 A JPH10123437 A JP H10123437A JP 8274916 A JP8274916 A JP 8274916A JP 27491696 A JP27491696 A JP 27491696A JP H10123437 A JPH10123437 A JP H10123437A
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均 小栗
Tomomi Yanagimachi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長分割多重伝送方式光通信システムにおい
て、波長多重化された信号光を精度よく高感度で分離し
て取り出すための簡便な光分波装置を得る。 【解決手段】 照射コリメータ1から重信号光ビームb
mを、傾斜角θが変化する透過型干渉フィルタ3に照射
し、これを透過した信号光の少なくとも一部を受光コリ
メータ2に受光する光分波装置10で、受光コリメータ
2が、透過型干渉フィルタ3が挿入されない状態で上記
ビームbmの伝送損失が最小となる基準アライメント位
置L0 から、傾斜された干渉フィルタ3の一方の端部3
eに近づく方向に一定距離dだけ平行移動した位置L1
に配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長分割多重伝送
方式光通信システムにおいて、波長多重化された信号光
を精度よく高感度で分離するための簡易な光分波装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】21世紀初頭に向けて光通信によるマル
チメディア構想の実現が急がれている。このマルチメデ
ィア構想においては業務用ばかりでなく、一般家庭にま
で光ファイバ網が布設されて個人単位での情報入手や双
方向通信が可能になるといわれ、ハード面でもソフト面
でも膨大な需要と雇用が期待されている。この構想の実
現には大容量の光多重伝送技術が不可欠であり、この技
術として、波長帯の異なる複数の信号光を多重化して伝
送し、個々の信号光を分離して取り出す波長分割多重伝
送方式光通信システムが採用される。このシステムで
は、特に波長帯の異なる個々の信号光を精度よく分離す
るための簡易な光分波装置が求められる。
【0003】従来一般に用いられている光分波装置の一
例を図7に示す。図7において、この光分波装置40は
概略、照射コリメータ41、透過型干渉フィルタ(以
下、単に「干渉フィルタ」という)42、受光コリメー
タ43および傾斜角制御系44から構成されている。照
射コリメータ41は入力用光ファイバ45から伝送され
る波長多重化された信号光(以下単に「多重光」とい
う)を平行ビームbmとして照射する。干渉フィルタ4
2は誘電体多層膜を有する透過型の干渉フィルタであ
る。この干渉フィルタを多重光のビームbmに対して傾
斜させることにより、多重光ビームbmから特定波長帯
の信号光(以下単に「特定光」という)を、それぞれの
波長に応じた角度で選択して受光コリメータ43に受光
させる。受光コリメータ43は、選択された特定光のビ
ームb1 を受光し、出力用光ファイバ46を経由して、
図示しないが例えば光電変換装置などへ伝送する。この
際、受光コリメータ43に特定光ビームb1 を受光させ
るように、傾斜角制御系44が干渉フィルタ42のビー
ムbmに対する角度(傾斜角)を回転制御する。ここで
「傾斜角」とは、干渉フィルタが多重光ビームに垂直の
状態から傾斜した角度をいう。
【0004】この従来の光分波装置40の光学系の概要
を図8(a)(b)に示す。この光学系では、対向する
照射コリメータ41と受光コリメータ43とは、干渉フ
ィルタが挿入されていない状態(以下、「空状態」とい
う)でビームbmが照射コリメータ41から受光コリメ
ータ43に至る光学系の損失(以下、「伝送損失」とい
う)Δが最小となるように、相対的なアライメントが調
整されている。干渉フィルタ42は、ガラス基板47上
にそれぞれの厚みが約1/2波長または1/4波長とな
るように蒸着された高屈折率誘電体と低屈折率誘電体と
が交互に積層され、40層程度の干渉膜48から形成さ
れてなっている。
【0005】図8(a)において、照射コリメータ41
から、波長λ1、λ2(λ1>λ2)を含む多重光ビームb
m(λ1,λ2)が、干渉フィルタ42のガラス基板47
に向けて照射される。図7の傾斜角制御系44で回転可
能とされた干渉フィルタ42は、このビームbmに対し
て垂直の状態を0°とするとき、その傾斜角θを0°な
いし90°の範囲で変化させることができる。特に波長
分割多重伝送方式の場合は、この傾斜角θを0゜ないし
25゜の範囲内で変化させる。
【0006】いま、この干渉フィルタ42の傾斜角をθ
1 に固定し、照射コリメータ41から多重光ビームbm
を照射すると、この多重光はガラス基板47に入射後、
干渉膜48部分で、図8(a)に示すように、光の干渉
作用により、傾斜角θ1 に対応する特定波長(λ1 )の
ビームb1 のみが透過して受光コリメータ43に入射
し、それ以外の波長(λ2 )のビームb2 は反射する。
【0007】次に干渉フィルタ42の傾斜角をθ1 より
大きいθ2 に変えると、この角度では、ビームb1 の波
長λ1 より短い波長λ2 を有するビームb2 が受光コリ
メータ43に入射することになる。このときビームb1
は干渉膜48によって反射され、受光コリメータ43に
は入射しない。
【0008】同様に干渉フィルタ42の傾斜角を適宜に
変更すると、その傾斜角θの大きさに依存する波長の特
定光ビームが受光コリメータ43に受光され、それぞれ
の特定光に含まれる信号が傾斜角θの変化により個別に
取り出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来タイプの光
分波装置40においては、干渉フィルタ42の傾斜角θ
を大きくすると、光学系に干渉フィルタ42を挿入した
ことによる光伝送損失(以下、「挿入損失」という)δ
がその傾斜角θに依存して増大するという問題があっ
た。また、受光コリメータ43に受光される特定光の半
値幅λh も傾斜角θに依存して増大することがわかっ
た。挿入損失δが増大すると、特定光の波長に依存した
出力変動をもたらすので、波長分割多重伝送方式光通信
システムの全体に悪影響を及ぼす。また、半値幅λh
増大すると、隣接する他の特定光との分離不良を招くの
で、混信の可能性が増大し、このため一定波長帯域にお
ける多重度が大きくできないという問題が生じる。本発
明は、上記の問題を解決するためになされたものであ
り、従ってその目的は、挿入損失δと半値幅λh の双方
が小さく、しかも干渉フィルタ2の傾斜角θが変動して
もそれらの変動が少ない簡易な光分波装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、多重光を
平行なビームとして照射する照射部とこの多重光の少な
くとも一部を受光する受光部とからなる対向光学系の光
路に、上記ビームに対する傾斜角を変化させ得る干渉フ
ィルタが挿入されてなる光分波装置であって、上記の受
光部が、空状態で上記ビームの伝送損失が最小となる基
準アライメント位置から、傾斜された干渉フィルタの一
方の端部に近づく方向に一定距離だけ平行移動した位置
に配設されてなる光分波装置を提供することによって解
決できる。
【0011】上記の受光部が平行移動した距離は、空状
態で、基準アライメント位置における伝送損失値より1
dBないし2dBの範囲内で利得が低下する距離範囲内
とすることが好ましい。また上記の平行移動距離は10
0μmないし250μmの範囲内とすることが好まし
い。上記の照射部と上記の受光部とはそれぞれ光ファイ
バに接続されたコリメータからなることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例により図面を用いて説明する。図1は本発明の光分波
装置の一実施例を示している。図1において、この光分
波装置10は概略、多重光を平行なビームbmとして照
射する照射コリメータ1と、この多重光ビームbmの少
なくとも一部を受光する受光コリメータ2とからなる対
向光学系の光路に、このビームbmに対する傾斜角θを
変化させ得る干渉フィルタ3が挿入されてなっている。
【0013】この干渉フィルタ3は、水平な光学台4の
下部に設置された傾斜角制御部5によって水平面内で回
転するようになっている。照射コリメータ1は多重光を
入力する入力用光ファイバ6に接続され、受光コリメー
タ2は特定光を出力する出力用光ファイバ7に接続され
ている。
【0014】この受光コリメータ2は、干渉フィルタ3
が挿入されない状態(空状態)で上記ビームbmの伝送
損失が最小となる基準アライメント位置L0 から、傾斜
された干渉フィルタ3の一方の端部3eに近づく方向Y
に距離dだけ平行移動した位置L1 に配設されている。
【0015】この受光コリメータ2が平行移動した距離
dは、空状態での基準アライメント位置L0 における伝
送損失値(以下、「基準伝送損失」という)Δ0 より1
dBないし2dBの範囲内で利得が低下する距離範囲内
で選択されている。また、この平行移動の距離dは、1
00μmないし250μmの範囲内とすることが好まし
い。
【0016】この光分波装置10の照射コリメータ1に
入力用光ファイバ6から多重光を入力し、干渉フィルタ
3の傾斜角θを適宜に変化させると、それぞれの傾斜角
θに対応した特定光ビームが受光コリメータ2に受光さ
れる。このとき受光された特定光ビームは、いずれの波
長帯のものも、受光コリメータが基準アライメント位置
0 に配設された従来型の光分波装置よりその半値幅λ
h が小さく、かつ干渉フィルタ3を光路に挿入したこと
により生じる損失(挿入損失)δも小さいことがわかっ
た。しかも干渉フィルタ3の傾斜角θが変動してもそれ
らの変動が少ない。
【0017】例えば、照射コリメータ1に、1560n
m、1550nm、1540nmおよび1525nmの
中心波長を有する4回線の多重光を入力し、干渉フィル
タ3の傾斜角θを、0°、10°、15°、および20
°に変化させて、それぞれの角度で出力用光ファイバ7
から出力される信号光の中心波長λ、その半値幅λh
および挿入損失δを測定したところ、それぞれ傾斜角θ
の順に1560nm、1550nm、1540nmおよ
び1525nmに中心波長を有する信号光が取り出さ
れ、このとき、従来型の光分波装置に比べて半値幅λh
は、図4に示すように、1525nmにおいて0.63
nmから0.39nmと小さくなり、約2/3に減少し
た。しかも従来型の光分波装置では、半値幅λh が信号
光の波長に依存して0.63nmから0.33nmまで
変動したのに対して、本発明の光分波装置での変動幅
は、0.39nmから0.33nmの範囲内に減少し、
波長に依存する半値幅λh の変動量が少なくなってい
る。
【0018】また、挿入損失δは、図5に示すように、
1525nmにおいて従来型の5dBが3dBに低下
し、約3/5に減少している。しかも従来型の光分波装
置では、挿入損失δが信号光の波長に依存して5dBか
ら0.8dBまで変動したのに対して、本発明の光分波
装置での変動幅は、3dBから1.5dBの範囲内に減
少し、波長に依存する挿入損失δの変動量も少なくなっ
ている。
【0019】受光部2の配設位置を基準アライメント位
置L0 からL1 へ平行移動したことによって、分離され
た各特定光の半値幅λh と挿入損失δとが改善される理
由は、この理論によって本発明が制約されるものではな
いが、次のように考えられる。図2に示すように干渉フ
ィルタ3は、ガラス基板3a上に高屈折率誘電体と低屈
折率誘電体とが交互に蒸着された多層の干渉膜3bから
なるものであるので、この干渉膜3bを通過する光が膜
内で複雑な反射と透過を繰り返すことになる。これによ
って、特定光の放射位置Eはビームbmがガラス基板3
aに入射するときの屈折方向とは逆の方向に、干渉膜3
bの面に沿って移動する。そこで、放射位置Eの移動距
離に対応する距離dだけ受光部2を基準アライメント位
置L0 からずらすことによって、受光部2は干渉膜スペ
クトルにおける特定光の中心波長λを捕えることがで
き、またこれによって半値幅λh と挿入損失δとが改善
されることになる。
【0020】受光部2の平行移動距離dは、空状態での
基準アライメント位置における伝送損失値(基準伝送損
失)Δ0 より1dBないし2dBの範囲内で利得が低下
する距離範囲内で選択することが好ましい。利得の低下
が1dB未満または2dBを越える距離を選択すると、
半値幅λh と挿入損失δとの改善効果が十分に得られな
いことがわかった。またこの平行移動距離dは、実際の
干渉フィルタ3における干渉膜3bの積層数などに依存
して、100μmないし250μmの範囲内から選択す
ることが好ましい。
【0021】(試験例1)本発明の効果を更に明確に示
すために、以下に実施例と従来例とを比較した試験例に
ついて説明する。この試験例に用いた光分波装置の構成
を図3に示す。この光分波装置20は、照射コリメータ
21、受光コリメータ22、干渉フィルタ23を有して
いる。照射コリメータ21は、入力用光ファイバ24に
よってLED発光器25に接続されている。受光コリメ
ータ22は、出力用光ファイバ26によって光スペクト
ルアナライザー27に接続されている。このLED発光
器25はエッジエミッション型のLEDを内蔵し、波長
約1560nmから約1520nmまでの範囲内の光を
放射することができる。光スペクトルアナライザー27
は、干渉タイプで精度が0.1nmである。また、この
LED発光器25および光スペクトルアナライザー27
とは別に、アライメント調整用に1.5μmLDおよび
光パワーメータを用意した。
【0022】照射コリメータ21および受光コリメータ
22は、対向して、それぞれ独立に水平・垂直位置を調
整できるXYZ3軸微動台28、29に固定されてい
る。この照射コリメータ21と受光コリメータ22との
対向距離は10mmである。干渉フィルタ23はホルダ
ー31に着脱自由に支持され、このホルダー31は、パ
ルスモータ駆動によりその傾斜角θを調整し得るXYZ
θ4軸微動台30に固定されている。
【0023】用いた干渉フィルタ23は、直径30m
m、厚さ0.3ないし1mmのガラス基板に酸化ケイ
素、酸化タンタルをイオンアシスト蒸着法を用いて交互
に積層数39ないし43となるように蒸着し、4mm×
5mmのチップに切断したものである。この干渉フィル
タ23の中心波長は1560nm付近であり、半値幅は
約0.3nmであった。
【0024】入/出力用光ファイバ24、26としては
1.3μmシングルモード光ファイバを用い、その端面
は5°以上の角度で研磨して無反射コートを施し、戻り
光の影響を最小化した。照射コリメータ21および受光
コリメータ22は、いずれも非球面レンズを用いて製作
した。
【0025】まず、空状態において、照射コリメータ2
1と受光コリメータ22との相対的な基準アライメント
位置を調整した。入/出力用光ファイバ24、26に、
LED発光器25、光スペクトルアナライザー27の代
わりにそれぞれ1.5μmLDおよび光パワーメータを
接続し、干渉フィルタ23をホルダー31に装着せず
(空状態)、照射コリメータ21から1.5μmLD光
を受光コリメータ22に向けて照射し、XYZ3軸微動
台28、29をそれぞれ独立に微調整して対向光学系の
基準伝送損失Δ0 を0.5dB以下とした。基準伝送損
失Δ0 の実測値は0.3dBであった。
【0026】次に、空状態のまま、受光コリメータ22
側のXYZ3軸微動台29を、基準アライメント位置よ
りY軸方向(ビーム光軸に対して直角方向)に移動し
て、受光コリメータ22における伝送損失Δ1 が1.5
dBとなるように調整した。このときの平行移動距離d
は200μmであった。これにより、本発明の実施例の
光分波装置が構成された。
【0027】干渉フィルタ23をホルダー31に装着
し、またそれぞれのコリメータから1.5μmLDおよ
び光パワーメータを外し、代わりにそれぞれLED発光
器25および光スペクトルアナライザー27を接続し
た。
【0028】干渉フィルタ23をLED光の平行ビーム
に対して垂直(傾斜角θ=0°)になるように設定し、
そのままXYZθ4軸微動台30をY軸方向に移動して
干渉フィルタ23をビーム光路から外し、一方、光スペ
クトルアナライザー27は、計測中心波長を1560n
m、計測波長幅を10nmに設定した。この状態でレフ
ァレンスレベルを調整し、レファレンスを測定した。
【0029】XYZθ4軸微動台30を駆動して干渉フ
ィルタ23をビーム光路に入れ、光スペクトルアナライ
ザー27で測定しながらレファレンスをノーマライズし
て、θ=0°における受光中心波長λ、半値幅λh 、お
よび干渉フィルタ23が挿入されたことによる挿入損失
δを測定した。
【0030】次に、XYZθ4軸微動台30のθ軸系を
駆動して干渉フィルタ23の一方の端部が受光コリメー
タ22に近づく方向に5°回転させた(θ=5°)。こ
の状態でXYZθ4軸微動台30をY軸方向に移動して
干渉フィルタ23をビーム光路から外し、一方、光スペ
クトルアナライザー27は計測中心波長を1555n
m、計測波長幅を10nmに設定した。レファレンスレ
ベルを調整し、レファレンスを測定した。
【0031】XYZθ4軸微動台30を駆動して干渉フ
ィルタ23をビーム光路に入れ、光スペクトルアナライ
ザー27で測定しながらレファレンスをノーマライズ
し、θ=5°における受光中心波長λ、半値幅λh およ
び挿入損失δを測定した。
【0032】同様な操作を繰り返し、ただし傾斜角θを
それぞれ10°、15°、20°に設定し、それぞれの
場合の計測中心波長を1550nm、1540nm、1
525nmとして、それぞれの受光中心波長λ、半値幅
λh および挿入損失δを測定した。
【0033】上記の操作により計測された実施例の光分
波装置の特性を図4および図5に示す。図4は、受光中
心波長λに対する半値幅λh を、図5は、受光中心波長
λに対する挿入損失δを示している。
【0034】(比較例1)空状態において、基準伝送損
失Δ0 が0.3dBとなる基準アライメント位置に照射
コリメータと受光コリメータとの相対位置を設定し、従
来の光分波装置と同様な構成とした。この比較例1の構
成を用いて、前記と同様に干渉フィルタ23を0°、5
°、10°、15°、および20°に回転し、それぞれ
の光スペクトルアナライザー27の計測中心波長を15
60nm、1555nm、1550nm、1540n
m、および1525nmとして、それぞれの受光中心波
長λ、半値幅λh および挿入損失δを測定した。比較例
1の光分波装置の特性を実施例と共に図4および図5に
示す。
【0035】図4の結果から、それぞれ分離された波長
帯域(受光中心波長λ)において、実施例の半値幅λh
は、従来構成の比較例1に比べて2/3以下であり、波
長による変動がきわめて少なくなっていることがわか
る。これは選定された波長帯域において本発明の光分波
装置が信号光の多重度を従来のものより大幅に増大でき
ることを示している。
【0036】また、図5の結果から、それぞれ分離され
た波長帯域(受光中心波長λ)において、実施例の挿入
損失δは、従来構成の比較例1に比べて約3/5であ
り、その変動も少なくなっていることがわかる。これは
本発明の光分波装置が広い波長帯域にわたって特定光を
高感度で分離できることを示している。
【0037】(試験例2)本発明の光分波装置におい
て、受光コリメータ22の配設位置L1 を変化させ、1
560nm、1550nm、1540nm、および15
25nmにおける挿入損失δを、上記試験例1と同様の
方法で光スペクトルアナライザで測定した。結果を図6
に示す。図6において、縦軸は挿入損失δを、横軸は受
光コリメータ22を基準アライメント位置L0 からL1
へ平行移動したときの配設位置L1 での伝送損失Δ1
示す。
【0038】図6に示す結果から、受光コリメータ22
の配設位置L1 を、基準アライメント位置L0 における
基準伝送損失Δ0 より1dBないし2dBの範囲内で利
得が低下する距離範囲内に選択した場合、挿入損失δの
最大値は3.3dB以下であり、受光コリメータ22の
配設位置をL0 としたときの挿入損失δ(最大値5d
B)より大幅に減少していることがわかる。
【0039】また、1560nmと1525nmにおけ
る挿入損失δの変動量は1.8dB以下となっており、
受光コリメータ22の配設位置をL0 としたときの挿入
損失δの変動量(約4dB)に比べ、約1/2以下の変
動量に抑えられている。ここで、基準アライメント位置
0 における伝送損失値より1dB利得を低下させると
きの平行移動距離dは100μmに相当し、同様に2d
B利得を低下させるときの平行移動距離dは250μm
に相当する。これにより、受光コリメータ22を平行移
動させる効果は明かとなった。
【0040】
【発明の効果】本発明の光分波装置は、受光部が、空状
態での基準伝送損失が最小となる基準アライメント位置
から、傾斜された干渉フィルタの一方の端部に近づく方
向に一定距離だけ平行移動した位置に配設されてなるも
のであるので、挿入損失と半値幅の双方が小さく、しか
も干渉フィルタの傾斜角が変動しても、それらの変動が
少ない。従って波長分割多重伝送方式光通信システムに
おいて、それぞれの信号光の中心波長を接近させて多重
度を高くしても、特定の信号光を精度よく分離すること
ができるようになる。またこの光分波装置は、従来型の
光分波装置のアライメントを変更するだけで得られるの
で容易に製造できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す平面図。
【図2】 本発明の光分波装置の作用を示す平面図。
【図3】 試験例に用いた光分波装置の構成を示す平面
図。
【図4】 中心波長と半値幅との関係を示すグラフ。
【図5】 中心波長と挿入損失との関係を示すグラフ。
【図6】 受光部の平行移動量と挿入損失との関係を示
すグラフ。
【図7】 従来の光分波装置の1例を示す縦断面図。
【図8】 (a)(b)いずれも光分波装置の一般的な
作用を示す平面図。
【符号の説明】
1…照射コリメータ 2…受光コリメータ 3…透過型干渉フィルタ 3e…透過型干渉フィルタ端部 10…光分波装置 L0 …基準アライメント位置 L1 …移動アライメント位置 d…平行移動距離 θ…透過型干渉フィルタの傾斜角度 bm…多重光ビーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長多重信号光を平行なビームとして照
    射する照射部と、この波長多重信号光の少なくとも一部
    を受光する受光部とからなる対向光学系の光路に、上記
    ビームに対する傾斜角を変化させ得る透過型干渉フィル
    タが挿入されてなる光分波装置であって、 上記の受光部が、透過型干渉フィルタが挿入されない状
    態で上記ビームの伝送損失が最小となる基準アライメン
    ト位置から、傾斜された透過型干渉フィルタの一方の端
    部に近づく方向に一定距離だけ平行移動した位置に配設
    されたことを特徴とする光分波装置。
  2. 【請求項2】 上記受光部の平行移動した距離が、上記
    の基準アライメント位置における伝送損失値より1dB
    ないし2dBの範囲内で利得が低下する距離の範囲内か
    ら選択されたことを特徴とする請求項1に記載の光分波
    装置。
  3. 【請求項3】 上記受光部の平行移動した距離が、10
    0μmないし250μmの範囲内から選択されたことを
    特徴とする請求項1に記載の光分波装置。
  4. 【請求項4】 照射部と受光部とが、それぞれ光ファイ
    バに接続されたコリメータからなることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光分波装置。
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