JPH10123386A - レンズ保持装置 - Google Patents

レンズ保持装置

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JPH10123386A
JPH10123386A JP8273232A JP27323296A JPH10123386A JP H10123386 A JPH10123386 A JP H10123386A JP 8273232 A JP8273232 A JP 8273232A JP 27323296 A JP27323296 A JP 27323296A JP H10123386 A JPH10123386 A JP H10123386A
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JP
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lens
component
cemented
lens element
holding device
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JP8273232A
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English (en)
Inventor
Tomohiko Yamahiro
知彦 山広
Hitoshi Kaizu
均 海津
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズ鏡筒部の構造を光学部品の製作誤差の観
点から見直し、空気間隔調整を最小限にして生産性を向
上させること。 【解決手段】 少なくとも接合レンズ成分(L1,L2)とこ
の接合レンズ成分とは別のレンズ成分(L3)とを所定の光
軸(Ax)に沿って保持するレンズ保持装置であって、接合
レンズ成分は、少なくとも第1レンズ(L1)と、この第1
レンズに接合された第2レンズ(L2)とを含み;第1レン
ズ(L1)の外径は第2レンズ(L2)の外径よりも大きく構成
されており;別のレンズ成分(L3)と第1レンズ(L1)と
は、第2レンズ(L2)を挟むように配置されており;第1
レンズ(L1)の第2レンズ側のレンズ面(L1b)と、別のレ
ンズ成分(L3)の第2レンズ側のレンズ面(L3a)とに突き
当てられるように配置されて、第1レンズ(L1)と別のレ
ンズ成分(L3)との光軸方向の間隔を決定する間隔決定部
材(1)を有し;第2レンズ(L2)の中心厚の総和をΣdL
とし、第2レンズと別のレンズ成分(L3)との空気間隔を
dAとするとき、ΣdL+dA=一定を満足するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光軸に沿って複数
のレンズを保持する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズ鏡筒部におけるレンズの保
持方法としては、例えば投げ込み方式や枠内心出し方
式、玉押し方式などが知られている。ここで、投げ込み
方式とは、レンズを保持するレンズ枠を機械加工し、単
に心取りが完了したレンズを無作為にレンズ枠にはめ込
んだ後に固定し、このレンズ枠を積み重ねて組み上げる
方式(無調整組立方式)である。
【0003】また、枠内心出し方式とは、レンズ枠にレ
ンズをはめ込み、この状態で心出しをした後にレンズを
固定し、このレンズ枠を積み重ねて組み上げる方式であ
る。そして、玉押し方式とは、レンズ枠のレンズ穴に心
取りの完了したレンズを挿入する際に、レンズにガタ・
偏心がないようにレンズ穴を追加工し、その後、別のレ
ンズ枠をネジ連結して組み上げる方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来の保持方法では、単にレンズ枠あるいはスペー
サを積み重ねることによって、あるレンズと別のレンズ
との間隔を所定の間隔にしようとしていた。レンズ加工
においては、金物部品の加工とは異なり、その中心厚を
所定の値に加工すること(中心厚制御)が容易ではな
い。ここで、レンズの中心厚に誤差が生じた場合には、
この誤差に起因する収差が発生する。従来では、この収
差を補正するために、レンズ枠或いはスペーサを削る、
あるいはレンズ枠、スペーサの間に座金などの間隔調整
用の部材を入れて、レンズ間の間隔を調整していた。こ
のような調整は、非常に手間がかかるものであり、生産
性の低下を招く問題がある。
【0005】そこで、本発明は、レンズ鏡筒部の構造を
光学部品の製作誤差の観点から見直し、空気間隔調整を
最小限にして生産性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明にかかるレンズ保持装置は、少なくとも接
合レンズ成分とこの接合レンズ成分とは別のレンズ成分
とを所定の光軸に沿って保持するレンズ保持装置であっ
て、接合レンズ成分は、少なくとも第1レンズと、この
第1レンズに接合された第2レンズとを含み;第1レン
ズの外径は第2レンズの外径よりも大きく構成されてお
り;別のレンズ成分と第1レンズとは、第2レンズを挟
むように配置されており;第1レンズの第2レンズ側の
レンズ面と、別のレンズ成分の第2レンズ側のレンズ面
とに突き当てられるように配置されて、第1レンズと別
のレンズ成分との光軸方向の間隔を決定する間隔決定部
材を有し;第2レンズの中心厚の総和をΣdLとし、第
2レンズと別のレンズ成分との空気間隔をdAとすると
き、 ΣdL+dA=一定 を満足するものである。
【0007】また、本発明によれば、第1レンズの第2
レンズ側のレンズ面から別のレンズ成分の第2レンズ側
のレンズ面までを通過する近軸光線の換算傾角が同符号
であることが好ましい。また、間隔決定部材は、レンズ
外枠と嵌合可能であって円筒形状をなすスペーサである
ことが好ましい。
【0008】なお、本発明において、「レンズ面」と
は、その面を通過する光線に対して光学的な作用を与え
る研磨面及びこの研磨面を形成する工程と同一の工程に
よって形成される研磨面に連続的に続く面を指し、例え
ば面取りしてある面は、本発明では「レンズ面」に含ま
ない。また、上記研磨面は曲率を有している面ばかりで
はなく平面であっても良い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明にか
かる実施の形態を説明する。ここで、図1は、本発明の
レンズ保持装置を顕微鏡の対物レンズ鏡筒に適用した例
の断面図である。図1において、対物レンズ系は、標本
側(図中左側)から順に、両凹形状の負レンズ素子L
1、この負レンズ素子L2に接合された両凸形状の正レ
ンズ素子L2、両凸形状の2枚の正レンズ素子L3,L
4及び標本側に凸面を向けたメニスカス形状の負レンズ
素子L5から構成されている。
【0010】また、これら対物レンズ系を構成する各レ
ンズ素子L1〜L5を内蔵するために外筒10は、ほぼ
円筒形状をなしており、胴付面10aの像側(図中右
側)に顕微鏡本体のレボルバに螺合するためのネジ部1
0bが設けられている。ここで、負レンズ素子L1が本
発明の第1レンズに対応しており、正レンズ素子L2が
本発明の第2レンズに対応しており、正レンズ素子L3
が本発明の別のレンズ成分に対応している。
【0011】第1レンズとしての負レンズ素子L1は、
外筒10の内径とほぼ等しいレンズ径を有する。負レン
ズ素子L1においては、その標本側が面取りされてお
り、像側(図中右側)は、全面がレンズ面となってい
る。すなわち、負レンズ素子L1の加工においては、ま
ずレンズ面L1a,L1bを研削・研磨により形成した
後、負レンズ素子L1の外径が外筒10の内径とほぼ等
しくなるように、心取り(光軸を合わせて周縁部を所定
の外径に削る作業)を行う。その後、レンズ面L1a側
を面取りする。
【0012】第2レンズとしての正レンズ素子L2は、
第1レンズとしての負レンズ素子L1の外径よりも小さ
い外径となるように形成されている。従って、負レンズ
素子L1のレンズ面L1aの径は、正レンズ素子L2の
レンズ面L2a,L2bよりも大きくなる。このように
形成された負レンズ素子L1と正レンズ素子L2とを偏
心のない状態で接合して、本実施の形態における接合レ
ンズ成分を得る。なお、本実施の形態では、正レンズ素
子L3,L4及び負レンズ素子L5は外筒10の内径に
ほぼ等しい外径となるように各々心取りされる。
【0013】次に、対物レンズ系を構成する各レンズ素
子L1〜L5を外筒10内に組み込む手順について説明
する。まず、接合レンズ成分L1,L2を負レンズ素子
が標本側に位置するように外筒10内に挿入する。その
後、外筒10内に間隔決定部材としてのスペーサ1を挿
入する。このスペーサ1は、外筒10の内径とほぼ等し
い外径を有し、かつ正レンズ素子L2の外径よりも大き
な内径を有する円筒形状の部材である。次に、正レンズ
素子L3をレンズ面L3aが正レンズ素子L2側に向く
ように外筒10内に挿入した後、スペーサ2、正レンズ
素子L4、スペーサ3、負レンズ素子L5の順で、これ
らの部材を外筒10内に挿入する。ここで、スペーサ
2,3は、ともに外筒10の内径とほぼ等しい外径を有
する円筒形状の部材である。その後、外周部にネジ部4
aが設けられているレンズ押え環4を外筒10の内径側
に設けられたネジ部10cに螺着する。
【0014】このように、本実施の形態では、間隔決定
部材としてのスペーサ1が、負レンズ素子L1のレンズ
面L1b(第1レンズの第2レンズ側のレンズ面)と、
正レンズL3のレンズ面L3a(別のレンズ成分の第2
レンズ側のレンズ面)とに突き当てられるように配置さ
れている。このスペーサ1は、第2レンズとしての正レ
ンズ素子L2の中心厚の総和をΣdLとし、この正レン
ズ素子L2と別のレンズ成分としての正レンズ素子L3
との空気間隔をdAとするとき、 ΣdL+dA=一定 を満足する。なお、第2レンズが接合レンズ成分で構成
される場合(すなわち接合レンズ成分が3枚以上のレン
ズ素子から構成される場合)には、中心厚の総和ΣdL
は、第1レンズに接合される接合レンズ成分の中心厚の
総和と見なす。
【0015】この構成により、正レンズ素子L2自体の
中心厚が加工の際にばらついていたとしても、負レンズ
素子L1と正レンズ素子L3との間隔は、なんら変動は
ないという効果を奏する。さらに、加工時の中心厚の制
御が困難なレンズの中心厚の公差を緩くでき、製造コス
トが低減できるという利点もある。ものである。
【0016】また、本実施の形態の手法によれば、正レ
ンズ素子L2の外径を小さくできるので、正レンズ素子
L2の研磨時における貼りつけ個数を増やすことがで
き、さらには、正レンズ素子L2の硝材費が少なくなる
ため、低コスト化につながる効果もある。さて、本実施
の形態では、図2(a)に示すように、間隔保持部材と
してのスペーサ1を接合レンズ成分を構成している負レ
ンズ素子L1のレンズ面に突き当てる構成としている。
ここで、図2(b)に示すように、負レンズ素子L1の
正レンズ素子L2側(第2レンズ側)を面取りする構成
も考えられるが、このときには、面取り加工の際の光軸
方向の削り量Gの誤差ΔGが、負レンズ素子L1と正レ
ンズ素子L3との間隔の誤差として加算されるため好ま
しくない。また、面取りされた面が光軸に対して垂直に
ならないと、この面に突き当てられているスペーサ1以
降の光学素子が光軸に対して傾いた状態となり結像性能
の悪化を招くため好ましくない。なお、負レンズ素子L
1を面取りすることは、余分な工数が増えることによる
コスト高を招く意味でも好ましくない。
【0017】言い換えると、本実施の形態では、負レン
ズ素子L1における正レンズ素子L2側の面取りを不要
にして、工数の削減を図るだけではなく、負レンズ素子
L1と正レンズ素子L3との間隔の精度を向上できる利
点がある。図1に戻って、本実施の形態によれば、第1
レンズの第2レンズ側のレンズ面(負レンズ素子L1の
レンズ面L1b)から別のレンズ成分の第2レンズ側の
レンズ面(正レンズ素子L3のレンズ面L3a)までを
通過する近軸光線の換算傾角(α2〜α4)が同符号で
あることが好ましい。言い換えると、間隔決定部材とし
てのスペーサ1が突き当てられているレンズ面の間で
は、これらのレンズ面を通過する近軸光線の換算傾角が
同符号であることが好ましい。なお、換算傾角の定義に
ついては、「レンズ設計法」松居吉哉著 共立出版発行
第20頁に記載されている。
【0018】上述における「近軸光線の換算傾角が同符
号である」ということは、それらのレンズ面の間におい
て、近軸光線が常に発散或いは収斂していることを意味
する。このときには、第2レンズとしての正レンズ素子
L2の中心厚が変化したとき、これに伴って正レンズ素
子L2と正レンズL3との間に形成される空気レンズの
中心厚が変動し、正レンズ素子L2の中心厚変化による
収差発生を空気レンズの中心厚変動による収差発生で打
ち消すように低減させることができる。
【0019】この構成により、正レンズ素子L2の中心
厚が加工の際にばらついて所定の設計値から外れたとし
ても、外枠に組み込んだ際に収差が打ち消されるので、
従来のもののようにレンズ間隔を調整する量が減り、製
造が容易になり安価に製品を供給できる効果がある。さ
て、上述において説明した実施の形態では、本発明を投
げ込み方式で組み立てられる顕微鏡対物レンズに適用し
た例を示したが、本発明は投げ込み方式のみには限定さ
れず、例えば、枠内心出し方式や玉押し形式にも適用で
きる。
【0020】また、上述の実施の形態では、間隔保持部
材としてのスペーサが外筒と別個の部材であったが、こ
の間隔保持部材は外筒と一体であっても良い。図3は、
間隔保持部材を外枠と一体化した例を示す断面図であ
る。図3において、外筒20の内側には、例えば旋盤加
工によって形成された段差部20aが設けられており、
この段差部20aの一方の端面20a1には、正レンズ
素子L11のレンズ面が突き当てられている。ここで、
正レンズ素子L11には、この正レンズ素子L11の外
径よりも小さな外径を有する負レンズ素子L12が接合
されている。この正レンズ素子L11は、外筒20と螺
合可能なレンズ押え環11により固定されている。ま
た、段差部20aの他方の端面20a2には、正レンズ
素子L13が突き当てられており、この正レンズ素子L
13は、外筒20と螺合可能なレンズ押え環12により
固定されている。この図3に示す例においても、負レン
ズ素子L11と正レンズ素子L13との間隔は、なんら
変動はなく、加工時の中心厚の制御が困難なレンズの中
心厚の公差を緩くでき、製造コストが低減できるという
利点がある。
【0021】なお、以上の説明において、第1レンズに
接合される第2レンズが接合レンズであっても良いこと
は説明したが、第1レンズそのものが接合レンズであっ
ても良いことはいうまでもない。
【0022】
【実施例】以下、図1に示す実施の形態の数値例と、図
4に示す従来例とを比較する。ここで、図4に示す従来
例では、図1に示す実施の形態の数値例と同じ曲率半
径、面間隔、屈折率及びアッベ数の光学諸元を有してお
り、図4において、図1のものと同一の機能を有する部
材には同一の符号を付している。
【0023】図4の従来例において図1のものと異なる
点は、接合レンズ成分とその像側に配置されるレンズと
の間隔の決め方である。すなわち、図4のものでは、接
合レンズ成分を構成する正レンズ素子L20が負レンズ
素子L1と同じ外径を有しており、この接合レンズ成分
L1,L20と正レンズ素子L3との間隔を決めるスペ
ーサ13は、正レンズ素子L20と正レンズ素子L3と
に突き当てられている。従って、正レンズ素子L20に
中心厚の変化があった場合には、負レンズ素子L1と正
レンズ素子L3との間隔は、正レンズ素子L20の中心
厚の変化に応じて変化することになる。以下の表1に図
1(図4)の数値例の諸元を示す。
【0024】表1において、fは焦点距離、βは後述の
第2対物レンズと組み合わせたときの横倍率、N.A.
は物体側の開口数である。また、表1において、riは
第i面の曲率半径、diは第i面と第i+1面との間の
面間隔、ndiは第i面と第i+1面との間の媒質のd
線(λ=587.6nm)に対する屈折率(空白は媒質
が空気であることを示す)であり、νdiは第i面と第
i+1面との間の媒質のd線(λ=587.6nm)に
対するアッベ数(空白は媒質が空気であることを示す)
である。
【0025】
【表1】 f=20mm β=-10× N.A.=0.25 r1 = -12.264 d1 = 8.96 nd1 =1.6889 νd1 =31.1 r2 = +44.184 d2 = 5.27 nd2 =1.4978 νd2 =82.5 r3 = -14.935 d3 = 1.05 r4 = +88.709 d4 = 2.97 nd4 =1.5186 νd4 =70.0 r5 = -37.364 d5 = 0.48 r6 = +37.364 d6 = 2.97 nd6 =1.5186 νd6 =70.0 r7 = -88.709 d7 = 23.25 r8 = +31.604 d8 = 5.66 nd8 =1.5474 νd8 =53.5 r9 = +16.385 なお、以下の計算においては、厚さ0.17mm、d線に対す
る屈折率nd=1.522、d線に対するアッベ数νd=58.
8であるカバーガラスを含めて計算している。
【0026】この表1に示す対物レンズ系において、図
1の鏡筒構造を採用した際に、間隔決定部材としてのス
ペーサ1が当接するレンズ面(r2〜r4)における近
軸光線の換算傾角の値を以下に示す。 α2 = -17.54 α3 = - 8.60 α4 = - 6.97 なお、上記換算傾角の値は、以下に示す第2対物レンズ
の最像側のレンズ面からの近軸光線の換算傾角の値αen
dをαend=1と定めたときのものである。さて、この表
1に示す対物レンズ系は無限遠設計であり、例えば以下
の表2に示す第2対物レンズと組み合わせて使用され
る。なお、表2において、riは第i面の曲率半径、d
iは第i面と第i+1面との間の面間隔、ndiは第i
面と第i+1面との間の媒質のd線(λ=587.6n
m)に対する屈折率(空白は媒質が空気であることを示
す)であり、νdiは第i面と第i+1面との間の媒質
のd線(λ=587.6nm)に対するアッベ数(空白
は媒質が空気であることを示す)である。
【0027】
【表2】 r1 = +75.045 d1 = 5.1 nd1 =1.6228 νd1 =57.0 r2 = -75.045 d2 = 2.0 nd2 =1.7495 νd2 =35.2 r3 =+1600.580 d3 = 7.5 r4 = +50.256 d4 = 5.1 nd4 =1.6676 νd4 =42.0 r5 = -84.541 d5 = 1.8 nd5 =1.6127 νd5 =44.4 r6 = +36.911 なお、表1に示す対物レンズ系と表2に示す第2対物レ
ンズとの間隔は、80〜200mmの間の何れの位置でも良い
が、以下の図5〜図7に示す比較においては、この間隔
を140mmとしている。
【0028】ここで、図5は、基準状態(表1及び表2
に示す諸元そのものの状態)の球面収差図であり、図6
は、図1に示す鏡筒構造を用いた際に正レンズ素子L2
の中心厚が+0.3mm変化した状態(正レンズ素子L2と正
レンズ素子L3との空気間隔は-0.3mm変化)の球面収差
図であり、図7は、図4に示す従来の鏡筒構造を用いた
際に正レンズ素子L2の中心厚が+0.3mm変化した状態
(正レンズ素子L2と正レンズ素子L3との空気間隔は
変化せず)の球面収差図である。なお、各球面収差図に
おいて、NAは標本側開口数、dはd線(λ=587.
6nm)、FはF線(λ=486.1nm)、CはC線
(λ=656.3nm)、gはg線(λ=435.8n
m)をそれぞれ表している。
【0029】これら図5,図6から明らかなように、本
発明にかかる鏡筒構造を適用した図1の例では、正レン
ズ素子L2の中心厚が+0.3mm変化しても、収差の変動が
非常に少ないことがわかる。それに対して、図4に示す
従来の鏡筒構造を適用したものでは、図7から明らかな
ように、正レンズ素子L2と同じ曲率半径・レンズ厚・
屈折率・アッベ数を有する正レンズ素子L20の中心厚
を図6と同様に+0.3mm変動させると、図5の基準状態に
比べて収差の変動が著しく発生していることが分かる。
【0030】このように、本発明にかかる実施例では、
正レンズ素子L2の公差を緩くすることができ、それに
より製造コストの低減を図れるという極めて優れた効果
を奏する。
【0031】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、空気間隔調
整を最小限にして生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるレンズ保持装置を顕微鏡対物レ
ンズに適用した例を示す断面図である。
【図2】本発明のレンズ保持装置の機能を説明するため
の図であって、(a)は本発明によるもの、(b)は比
較例によるものである。
【図3】本発明のレンズ保持装置の変形例を示す断面図
である。
【図4】レンズ保持装置の比較例を示す断面図である。
【図5】対物レンズ系の基準状態の球面収差図である。
【図6】図1に示す本発明のレンズ保持装置を用いた場
合におけるレンズ中心厚変動があったときの球面収差図
である。
【図7】図4に示す比較例のレンズ保持装置を用いた場
合におけるレンズ中心厚変動があったときの球面収差図
である。
【符号の説明】
L1:正レンズ素子(第1レンズ) L2:負レンズ素子(第2レンズ) L3:正レンズ素子(別のレンズ成分) 1 :スペーサ(間隔決定部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも接合レンズ成分と該接合レンズ
    成分とは別のレンズ成分とを所定の光軸に沿って保持す
    るレンズ保持装置において、 前記接合レンズ成分は、少なくとも第1レンズと該第1
    レンズに接合された第2レンズとを含み;前記第1レン
    ズの外径は前記第2レンズの外径よりも大きく構成され
    ており;前記別のレンズ成分と前記第1レンズとは、前
    記第2レンズを挟むように配置されており;前記第1レ
    ンズの前記第2レンズ側のレンズ面と、前記別のレンズ
    成分の前記第2レンズ側のレンズ面とに突き当てられる
    ように配置されて、前記第1レンズと前記別のレンズ成
    分との光軸方向の間隔を決定する間隔決定部材を有し;
    前記第2レンズの中心厚の総和をΣdLとし、前記第2
    レンズと前記別のレンズ成分との空気間隔をdAとする
    とき、 ΣdL+dA=一定 を満足することを特徴とするレンズ保持装置。
  2. 【請求項2】前記第1レンズの前記第2レンズ側のレン
    ズ面から前記別のレンズ成分の前記第2レンズ側のレン
    ズ面までを通過する近軸光線の換算傾角が同符号である
    ことを特徴とする請求項1記載のレンズ保持装置。
  3. 【請求項3】前記間隔決定部材は、レンズ外枠と嵌合可
    能であって円筒形状をなすスペーサであることを特徴と
    する請求項1または2記載のレンズ保持装置。
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