JPH10122143A - クライオポンプ - Google Patents

クライオポンプ

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JPH10122143A
JPH10122143A JP28923596A JP28923596A JPH10122143A JP H10122143 A JPH10122143 A JP H10122143A JP 28923596 A JP28923596 A JP 28923596A JP 28923596 A JP28923596 A JP 28923596A JP H10122143 A JPH10122143 A JP H10122143A
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JP
Japan
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heat conduction
cooling
cooling panel
cryopump
gas
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JP28923596A
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English (en)
Inventor
Tatsunori Koizumi
達則 小泉
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Canon Anelva Corp
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Anelva Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B37/00Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00
    • F04B37/06Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means
    • F04B37/08Pumps having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B35/00 for evacuating by thermal means by condensing or freezing, e.g. cryogenic pumps

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さいサイズで安価に製作でき、冷却パネル
等を高温でベーキングでき、高い真空環境を作ることの
できる実用的なクライオポンプを提供する。 【解決手段】 冷却ステージ12a,12b に冷却パネル13-1
6 を備えたヘリウム冷凍機12を有し、冷却パネルでの気
体の凝縮作用で容器内の気体を排気する。ヘリウム冷凍
機と冷却パネルを熱伝導特性を変化させる機構17,18 で
結合し、この機構は、冷却パネルが冷却されるとき熱伝
導特性が高くなり、冷却パネルが加熱ベーキングされる
とき熱伝導特性が低くなるように構成される。ヘリウム
冷凍機を過熱することなく冷却パネル等を高温に加熱ベ
ーキングできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクライオポンプに関
し、特に、冷却ステージに冷却パネルを備えた例えば機
械式ヘリウム冷凍機を用いて、被排気対象である容器内
の気体を冷却により凝縮排気して真空状態を作るクライ
オポンプの改良構造に関する。
【0002】
【従来の技術】クライオポンプは、冷凍機と、この冷凍
機によって冷却される冷却パネルを備える。冷却パネル
は複数設けられ、複数の温度段階が形成される。最も一
般的な温度段階は2段階である。例えば2段の温度段階
を有するクライオポンプでは、1段目の冷却パネルは1
00〜60K程度に冷却され、水分子や二酸化炭素など
の比較的高い温度で凝縮される気体分子を凝縮・排気
し、2段目の冷却パネルは20〜10K程度に冷却さ
れ、窒素や酸素、アルゴンなどの気体分子を凝縮・排気
する。かかるクライオポンプによって、10-1Pa以下
の低い圧力状態が作られる。
【0003】一方、ヘリウム、ネオン、水素の各気体は
高い飽和蒸気圧を有するので、20〜10K程度の低温
に冷却するだけでは排気が不十分となり、容器内の圧力
を十分に低下できない。そこで、例えば、2段目の冷却
パネルに活性炭などの低温吸着材を取り付けた吸着パネ
ルを付設し、低温での吸着材の吸着効果を利用して上記
各気体を排気するようにしている。また低温吸着材を用
いない場合には、2段目の冷却パネルの温度を数K程度
の極低温にまで下げたり、あるいは、ジュールトムソン
膨張を利用した冷却回路を追加して冷却パネルを3段構
成とし、この3段目の冷却パネルの温度を数K程度の極
低温まで到達させて水素などの飽和蒸気圧を十分に低く
し、低圧力を達成するようにしている。
【0004】ところで、クライオポンプを用いて非常に
圧力の低い超高真空から極高真空状態、例えば10-8
10-9Paあるいはそれ以下の低圧力状態を作ろうとす
る場合、被排気対象である容器だけではなく、クライオ
ポンプ自体についても、ポンプ容器等の構成部品の表面
から放出されるガスを考慮しなければならない。かかる
低圧状態では、クライオポンプを構成する各種部品から
放出されるガスの量を十分に低減させることが不可欠と
なり、そのため、クライオポンプ自体を、例えば200
℃またはそれ以上の高い温度でベーキングし、脱ガスを
行う必要が生じる。
【0005】しかし、従来の一般的なクライオポンプで
は、特に冷凍機を構成する材料の耐熱温度の制約を受
け、70℃程度にまでしか加熱できない。そのため、冷
凍機自体、およびクライオポンプの容器や冷却パネルを
十分に高温で加熱し、脱ガスベーキングを行うことがで
きない。この場合に、冷凍機の構成材料を変更すること
で、耐熱温度を百数十℃程度まで改善することは可能で
ある。しかし、上記のような超高真空〜極高真空の達成
を目的とする場合、百数十℃のベーキング温度では不十
分である。また耐熱温度に余裕がないため、ベーキング
温度の変動によって冷凍機部分が耐熱温度を超えて過熱
され、破損することも予想される。
【0006】そこで最近では、冷凍機部分と冷却パネル
の距離を大きくして両者を分離し、それぞれを隣接した
別の容器に収容し、冷却パネルが設けられたポンプ部分
だけを真空容器に接続し、当該ポンプ部分を高温でベー
キングするようにしたクライオポンプがいくつか提案さ
れている(松井ら:真空34(1991)37、松井ら:J.Vac.Te
chnol.A11(2),Mar/Apr(1993)422 、八木ら:真空35(199
2)106 など)。これらの提案によるクライオポンプによ
れば、ポンプ部分について十分な脱ガスを行える。提案
されたいずれのクライオポンプにおいても、冷凍機部分
と冷却パネルを含むポンプ部分との距離を大きくして両
者を分離し、冷凍機部分はベーキングせず、ポンプ部分
だけを150℃〜200℃あるいはそれ以上の高い温度
で脱ガスベーキングできる構造としている。これにより
クライオポンプ自体のガス放出を通常のクライオポンプ
より大幅に低減でき、非常に圧力の低い超高真空から極
高真空状態を作ることができ、研究用途に応用されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の各クライ
オポンプは、冷凍機の冷却ステージと対応する冷却パネ
ルとの間の距離を大きくしたため、ポンプ全体の大きさ
が一般的なクライオポンプの例えば2倍近くまで大きく
なり、またコストが大幅に上昇するため、学術的な研究
レベルでは十分に有効であるものの、一般的な生産装置
として応用を目指すには実用的でない。
【0008】本発明の目的は、上記問題を解決すること
にあり、クライオポンプを大きくせずかつ製作コストを
上昇させず、ポンプ容器や冷却パネルなどの主要な構成
部分を高温でベーキングできるようにし、超高真空から
極高真空の至る高い真空環境を作ることができる産業面
で実用的なクライオポンプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
クライオポンプは、上記目的を達成するために、次のよ
うに構成される。
【0010】第1の本発明(請求項1に対応)に係るク
ライオポンプは、前提となる基本的構成として、少なく
とも1つ以上の冷却ステージに冷却パネルを備えたヘリ
ウム冷凍機を有し、ヘリウム冷凍機で冷却パネルを冷却
することにより冷却パネルでの気体の凝縮作用を利用し
て被排気対象である容器内の気体を排気する。かかる構
成において、さらに、ヘリウム冷凍機と冷却パネルを熱
伝導特性を変化させる機構(以下では説明の簡易化のた
め「熱伝特性可変機構」と記す)によって結合し、この
熱伝特性可変機構は、冷却パネルが冷却されるときには
その熱伝導特性が高くなり、また冷却パネルが加熱ベー
キングされるときにはその熱伝導特性が低くなるように
構成される。このように、ヘリウム冷凍機の冷却ステー
ジと冷却パネルとの間の結合部に、熱伝導特性を変化さ
せることのできる熱伝特性可変機構を組み込むことによ
り、ヘリウム冷凍機を過熱することなく冷却パネルやポ
ンプ容器などを高温に加熱ベーキングすることができ
る。
【0011】第1の発明によれば、上記熱伝特性可変機
構によって、ヘリウム冷凍機を過熱して破損させること
なく、冷却パネルやクライオポンプ容器を十分に高温ベ
ーキングできるため、冷却パネルやポンプ容器などのク
ライオポンプ自体の各部表面からのガス放出を大幅に低
減でき、超高真空から極高真空状態、例えば10-8〜1
-9Paあるいはそれ以下の低圧力状態を作るためのク
ライオポンプを容易に実現できる。また、ヘリウム冷凍
機と冷却パネルとの距離を大きくする必要がないため、
クライオポンプの外形形状は、従来の一般的なクライオ
ポンプと比較してもほとんど変わらず、クライオポンプ
を接続する真空排気装置に対する形状的な制約を大きく
しない。さらに、コスト的にも、冷凍機部分とポンプ部
分を分離した加熱型クライオポンプに比較して大幅な低
減が可能である。
【0012】第2の本発明(請求項2に対応)に係るク
ライオポンプは、第1の発明において、熱伝特性可変機
構が、ガス圧力により伸縮自在な伸縮部を含む良熱伝導
部材で構成され、外部のガス供給・排出機構によってガ
スを供給されるとき伸縮部が伸びて良熱伝導部材がヘリ
ウム冷凍機と冷却パネルを熱伝導の面で良好な接続状態
になり、ガス供給・排出機構によってガスが排出される
とき伸縮部が縮んで良熱伝導部材がヘリウム冷凍機と記
冷却パネルを熱伝導の面で遮断(分離)するように構成
される。
【0013】第3の本発明(請求項3に対応)に係るク
ライオポンプは、第2の発明において、好ましくは、伸
縮部が少なくとも1つのベローズから構成される。
【0014】第4の本発明(請求項4に対応)に係るク
ライオポンプは、第1の発明において、好ましくは、冷
却パネルの近傍に加熱機構が設けられる。
【0015】第5の本発明(請求項5に対応)に係るク
ライオポンプは、第1の発明において、熱伝特性可変機
構が、周囲環境の温度により伸縮自在な伸縮部を含む良
熱伝導部材であり、冷却パネル等の近傍には加熱機構が
設けられ、加熱機構が非発熱状態のとき伸縮部が伸びて
良熱伝導部材がヘリウム冷凍機と冷却パネルを熱伝導の
面で接続し、加熱機構が発熱状態のとき伸縮部が縮んで
良熱伝導部材がヘリウム冷凍機と前記冷却パネルを熱伝
導の面で遮断するように構成される。
【0016】第6の本発明(請求項6に対応)に係るク
ライオポンプは、第5の発明において、好ましくは、伸
縮部が形状記憶合金支持体である。
【0017】第7の本発明(請求項7に対応)に係るク
ライオポンプは、第6の発明において、好ましくは、伸
縮部が、形状記憶合金支持体とベローズとの組合せで構
成される。
【0018】第8の本発明(請求項8に対応)に係るク
ライオポンプは、第7の発明において、好ましくは、外
部にガス供給・排出機構を設け、このガス供給・排出機
構によるベローズ内の空間へのガスの供給または前記空
間からのガスの排出と、前記形状記憶合金支持体の伸縮
との組合せによって、前記ローズを伸縮させ、熱伝導特
性を変化するように構成される。
【0019】第9の本発明(請求項9に対応)に係るク
ライオポンプは、第3または第7の発明において、好ま
しくは、ベローズは良熱伝導ベローズであることを特徴
とする。
【0020】上記熱伝特性可変機構、すなわち前述の熱
伝導特性を変化させる機構は、大別して、ヘリウム冷凍
機と冷却パネルとの間の接続部に例えばヘリウムガスを
供給するガス導入機構を備えた構造と、当該接続部に形
状記憶合金支持体を備えた構造で形成される。いずれ
も、クライオポンプが作動して冷却パネルが冷却される
際は良好な熱的接触を保つ一方、クライオポンプを加熱
ベーキングする際は熱伝導特性を低く保ち、加熱された
冷却パネル側から冷凍機側に熱が伝わりにくいように構
成している。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図1〜図7に基づいて説明する。
【0022】図1〜図5は本発明の第1の実施形態を示
す。図1は第1実施形態に係るクライオポンプの構成を
示した概略断面図、図2〜図5は、冷凍機の冷却ステー
ジと冷却パネルの間に結合部として組み込まれた熱伝導
特性を変化させる機構の具体例を示す図である。
【0023】第1の実施形態によるクライオポンプで
は、ヘリウム冷凍機の冷却ステージと冷却パネルの間に
設けられた熱伝導特性を変化させる機構は、ヘリウム
(He)ガス導入機構を利用して構成される。このヘリ
ウムガス導入機構は、熱伝導特性を変化させる機構の内
部に形成された伸縮部内の空間にヘリウムガスを供給す
る機能と、当該空間からヘリウムガスを排出する機能を
有する。
【0024】図1において、11はポンプ容器であり、
12は一般的に用いられる2段階の冷却ステージを備え
るヘリウム冷凍機である。図1中、ポンプ容器11の上
部は被排気対象である容器(図示せず)に接続され、ポ
ンプ容器11の下側には他の排気ポンプ(図示せず)が
設けられる。ヘリウム冷凍機12では、図1中下側に1
00〜60K程度に冷却された1段目の冷却ステージ1
2a、上側に20〜10K程度に冷却された2段目の冷
却ステージ12bが設けられる。1段目の冷却ステージ
12aに対しては、主に外部から2段目の冷却ステージ
12bへの輻射熱を遮断するための輻射シールド13が
設けられ、当該輻射シールド13の上部開口部には主に
水分子を凝縮し排気するためのルーバー14が取り付け
られる。輻射シールド13とルーバー14は、1段目の
冷却ステージ12aに対応する1段目の冷却パネルとし
て機能し、以下では冷却パネルともいう。2段目の冷却
ステージ12bに対しては、20〜10K程度まで冷却
された2段目の冷却パネル15が取り付けられる。この
冷却パネル15によって、窒素や酸素、アルゴンなどを
凝縮して排気する。また通常のクライオポンプでは2段
目の冷却ステージ12bに、さらに活性炭などの低温吸
着材を付加した吸着パネル16が取り付けられ、20〜
10K程度に冷却するだけでは凝縮されない主に水素な
どを排気している。当該吸着パネル16も冷却パネルと
して機能し、以下では冷却パネルともいう。
【0025】冷却ステージ12a,12bの各々では、
対応する冷却パネルとの間において、冷却ステージと冷
却パネルとの間の熱伝導特性を変化させる機構17,1
8が設けられる。より詳細には、1段目の冷却ステージ
12aとその冷却パネル13,14との間には両者の結
合部として熱伝導特性を変化させる機構17が設けら
れ、2段目の冷却ステージ12bとその冷却パネル15
との間には両者の結合部として熱伝導特性を変化させる
機構18が設けられる。以下の説明においても、(課題
を解決するための手段および作用)の説明の場合と同様
に、熱伝導特性を変化させる機構17,18を説明の便
宜上「熱伝特性可変機構17,18」と呼ぶことにす
る。
【0026】熱伝特性可変機構17,18は、いずれ
も、クライオポンプが作動して各冷却パネルがヘリウム
冷凍機12によって冷却される際には各冷却パネルが十
分に冷却されるように冷却ステージと冷却パネルとの間
で良好な熱的接触状態(熱伝導の面で接続状態)を保
ち、反対に、クライオポンプを加熱ベーキングする際に
は加熱された各冷却パネル等からヘリウム冷凍機12へ
熱が伝わりにくくなるように熱伝導特性を低く保つ(熱
伝導の面で遮断状態)作用を有する。
【0027】本実施形態による熱伝特性可変機構17,
18ではヘリウムガス導入機構19から供給されるヘリ
ウムガスの供給・排出を利用して熱伝導特性が変化する
ように構成される。ヘリウムガス導入機構19は、熱伝
特性可変機構17,18の各々の所定の内部空間に接続
されたガス導入管20と、ヘリウムガスを供給するため
のガス供給バルブ21と、ヘリウムガスを排出するため
のガス排出バルブ22とから構成される。ヘリウムガス
導入機構19では、ガス供給バルブ21を介してヘリウ
ムガス供給源(図示せず)に接続され、ガス排出バルブ
22を介して真空ポンプ(図示せず)に接続されてい
る。ガス供給バルブ21とガス排出バルブ22は、図示
されるごとく、一般的にはクライオポンプの外部に設置
される。
【0028】なお真空ポンプとしては、クライオポンプ
が取り付けられている真空排気装置において必ず使用さ
れている粗引き用のポンプをそのまま利用することがで
き、新たに真空ポンプを必要とするものではない。また
熱伝特性可変機構17,18に導入されるガスは、クラ
イオポンプの冷却ステージが到達する温度で凝縮しない
ガスが使用される。安全性などを考慮すると、ヘリウム
(He)ガスが望ましい。
【0029】ヘリウムガス導入機構19からのヘリウム
ガスの供給、および熱伝特性可変機構17,18の所定
内部空間からのヘリウムガスの排出によって、熱伝特性
可変機構17,18の熱伝導特性が変化する理由は、熱
伝特性可変機構17,18の内部構造を明らかにするこ
とにより後述される。
【0030】またクライオポンプでは、各冷却パネル1
3,14,15,16およびポンプ容器等を加熱するた
めの加熱機構が付設される。図示例では、加熱機構とし
て、ポンプ容器11の外側にパネル状またはシース状の
外部ヒータユニット23を備えると共に、ポンプ容器1
1の内側の冷却パネル15等の近傍にシース状またはラ
ンプ状の内部ヒータユニット24を備えている。外部ヒ
ータユニット23と内部ヒータユニット24のうちいず
れか一方を設けるだけでもよい。外部ヒータユニット2
3と内部ヒータユニット24を組み合わせると、より効
率的な高温での加熱ベーキングが可能となる。なお、2
5はポンプ容器11内に形成したヒータユニットに電力
を導入するための内部ヒータユニット用電流導入端子で
ある。図1において、各ヒータユニット23,24に必
要な電力を供給する電源の図示は省略されている。
【0031】また加熱機構については、適当な抵抗線か
らなるヒータ線を冷却パネルに直接に接触させることも
可能である。しかし、この場合は、冷却時において、加
熱機構自体が冷却の負荷となる点に注意する必要があ
る。
【0032】次に、図2〜図5を参照して、上記第1実
施形態によるクライオポンプにおける上記熱伝特性可変
機構の具体的な構成について説明する。
【0033】図2は2段目の冷却ステージ12bに設け
られた熱伝特性可変機構18の第1の構成例を示し、図
2で、(A)は高い熱伝導特性を有する場合(良好な熱
的接触状態を保つ場合)の構成、(B)は低い熱伝導特
性を有する場合の構成をそれぞれ示す。この構成例で
は、ヘリウムガス導入機構19から熱伝特性可変機構1
8へのガス供給と、熱伝特性可変機構18からのガス排
出に連動して伸縮する伸縮部としてベローズ構造を利用
している。このベローズ構造では複数のベローズ部分を
備えている。また図示例では2段目の冷却パネルの一部
としての吸着パネル16の部分のみが示され、冷却パネ
ル15の全体の図示は便宜上省略されている。
【0034】熱伝特性可変機構18は、ヘリウム冷凍機
12の冷却ステージ12bと吸着パネルを含む冷却パネ
ル(15,16)との間に設けられる。この熱伝特性可
変機構18は、冷却ステージ12bに固定された良熱伝
導支持体30をベース部材とし、肉厚の薄いステンレス
パイプなどで形成された低熱伝導連結体31を介して、
機械的に十分に強い強度で、冷却パネル15,16に接
続されている。低熱伝導連結体31の内部には、上記の
良熱伝導支持体30を基礎にして良熱伝導接触体32、
良熱伝導ベローズ33が設けられる。良熱伝導支持体3
0と良熱伝導接触体32と良熱伝導ベローズ33は、溶
接またはロー付けでリークが生じないように接合され、
内部に気密な空間が形成される。良熱伝導支持体30に
はガス導入管20が接続され、ガス導入管20を介し
て、熱伝特性可変機構18内の上記空間にヘリウムが供
給され、また当該空間からヘリウムが排出されるように
構成される。
【0035】上記熱伝特性可変機構18において、その
熱伝導特性を変化させる機構自体は、良熱伝導支持体3
0と、良熱伝導接触体32と、良熱伝導ベローズ33
と、ガス導入管20とによって実現される。これらの構
成部品によって形成された上記内部空間に、ヘリウムガ
ス導入機構19およびガス導入管20によってヘリウム
ガスが導入されても、真空側には影響は出ない。ガス導
入管20の大気側は、図1に示すごとく、ガス導入バル
ブ21を介してヘリウムガス供給源に接続され、またガ
ス排出バルブ22を介して真空ポンプに接続される。
【0036】上記良熱伝導ベローズ33は、内部と外部
の差圧に応じて伸縮するように設計されており、内部と
外部の圧力差がない状態では長さが短くなって良熱伝導
接触体32と冷却パネル15,16とが接触しない、す
なわち熱伝導の面で遮断されるように構成される。逆に
内部にヘリウムガスが供給され、外圧よりも内圧の方が
大きくなった状態では良熱伝導ベローズ33の長さが伸
び、良熱伝導接触体32と冷却パネル15,16が密着
する、すなわち熱伝導の面で接続されるように構成され
る。また良熱伝導ベローズ33自体は、銅あるいは銅合
金などの良好な熱伝導特性を有する材料で形成され、ヘ
リウム冷凍機12が冷却された場合には、各冷却パネル
が必要な低温にまで冷却されるのに十分な熱伝導特性を
有するように設計されている。
【0037】図2の(A)は、クライオポンプが通常に
作動し、ヘリウム冷凍機12で冷却が行われる場合の各
構成部品の相互位置関係を示す。クライオポンプを運転
開始する場合は、先ずクライオポンプ内部が真空に排気
される。この状態で、ガス供給バルブ21を開け、良熱
伝導ベローズ33の内部空間に1気圧程度にまでヘリウ
ムガスを導入する。そうすると、図2の(A)に示すご
とく良熱伝導接触体32と冷却パネル15,16が密着
し、良熱伝導ベローズ33の熱伝導特性と共に内部に導
入されたヘリウムガスの対流による熱伝導で、冷却パネ
ル15,16が冷却される。クライオポンプが運転され
ている間はこの状態が保たれる。
【0038】図2の(B)は、冷却パネル15や吸着パ
ネル16を加熱ベーキングする場合の各構成部品の相互
位置関係を示す。冷却パネル15や吸着パネル16を加
熱ベーキングする場合は、ガス排出バルブ22を開け、
真空ポンプを利用して良熱伝導ベローズ33の内部のヘ
リウムガスを排出する。そうすると、良熱伝導ベローズ
33の内部と外部の圧力差がなくなって当該ベローズが
縮まり、図2の(B)に示すごとく良熱伝導接触体32
と冷却パネル15,16が離れ、熱伝導がほとんど無視
できる状態に保持される。なおクライオポンプの再生や
ベーキングの過程で放出されたガスによって一時的に良
熱伝導ベローズ33の外部の方が圧力的に高くなる場合
があるが、当該ベローズの伸縮に影響はなく、問題では
ない。特に多量のガスを排気した後のクライオポンプの
再生時に、ベローズ内部が真空状態でかつ一時的にポン
プ内すなわちベローズの外側が大気圧、または大気圧を
越えてより大きな圧力に上昇する場合があるが、ベロー
ズが縮んだままの状態で保持されるだけで、熱伝特性可
変機構18の本来の動作に影響はなく、ガス導入操作を
行うなどの処置も不要である。
【0039】図3は2段目の冷却ステージ12bに設け
られた熱伝特性可変機構18の第2の構成例を示し、図
2と同様な図である。図3で、(A)は高い熱伝導特性
を有する場合(良好な熱的接触状態を保つ場合)の構
成、(B)は低い熱伝導特性を有する場合の構成をそれ
ぞれ示す。図3の(A),(B)において、図2で説明
した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付して
いる。この構成例でも、ヘリウムガス導入機構19から
熱伝特性可変機構18へのガス供給と、熱伝特性可変機
構18からのガス排出に連動して伸縮するベローズ構造
を利用している。図2の構成と相違する点は、1個のベ
ローズ部分を備えた良熱伝導ベローズ34を使用してい
る点である。基本的な動作原理は図2で説明したものと
同じであり、詳細な説明は省略する。
【0040】図4は2段目の冷却ステージ12bに設け
られた熱伝特性可変機構18の第3の構成例を示し、ガ
ス導入を利用した構造をさらに簡略化した例である。こ
の構成例では、ベローズ部分の伸縮によって熱伝導を変
化させる構成を採用せず、導入したヘリウムガスの対流
による熱伝導だけによって冷却時に必要な熱伝導特性を
確保するものである。従って、図4に示した熱伝特性可
変機構18では、良熱伝導支持体30と低熱伝導連結体
31と良熱伝導接触体32が設けられ、良熱伝導ベロー
ズの部分は存在しない。良熱伝導支持体30と低熱伝導
連結体31と良熱伝導接触体32によって形成される熱
伝特性可変機構18の内部空間は伸縮等の変化を生じな
い。第3の構成例に係る熱伝特性可変機構18によれ
ば、必要な熱伝導量と確保できるガス導入部分の断面積
などの条件に基づいて、ガス導入管20を介して導入さ
れるヘリウムガスの対流による熱伝導の寄与だけで、冷
却パネル15,16を必要な温度範囲まで冷却すること
が可能となる。
【0041】図5は、図4に示した熱伝特性可変機構1
8の第3の構成例の変形してなる第4の構成例を示す。
第4の構成例に係る熱伝特性可変機構18は、寸法的な
制約からヘリウム冷凍機12の冷却ステージと冷却パネ
ルとの間の距離を小さくするために、低熱伝導連結体の
形状を変化させた例を示す。本構成例の低熱伝導連結体
35では、折返し部35aを形成することによって、低
熱伝導連結体35の軸方向の長さ、すなわち、冷却ステ
ージと冷却パネルとの間の熱伝導路の距離を大きくして
いる。
【0042】図6は、1段目の冷却ステージ12aと冷
却パネル(輻射シールド)13の間に設けられた熱伝特
性可変機構17の基本的な構成例を示し、図6で、
(A)は高い熱伝導特性を有する場合(良好な熱的接触
状態を保つ場合)の構成、(B)は低い熱伝導特性を有
する場合の構成をそれぞれ示す。この構成例では、ヘリ
ウムガス導入機構19から熱伝特性可変機構17へのガ
ス供給と、熱伝特性可変機構17からのガス排出に連動
して伸縮するベローズ構造を利用する。このベローズ構
造では複数のベローズ部分を備えている。また図示例で
は、1段目の冷却パネルの一部としての輻射シールド1
3の部分のみが示される。
【0043】図6(A)では、クライオポンプが通常に
作動し冷却されている場合の各構成部品の相互位置関係
が示され、図6(B)では、冷却パネルを加熱ベーキン
グする場合の各構成部品の相互位置関係が示され、それ
ぞれ、前述した図2の(A),(B)で示したものと同
じである。すなわち、熱伝特性可変機構17は、冷却ス
テージ12aに固定された環状の良熱伝導支持体41を
ベース部材とし、肉厚の薄いステンレスパイプなどで形
成され、環状の空間を形成する低熱伝導連結体42を介
して、機械的に十分に強い強度で、冷却パネル13の下
面との間に設けられる。低熱伝導連結体42の内部に
は、上記の良熱伝導支持体41を基礎にして良熱伝導接
触体43、複数の良熱伝導ベローズ44が設けられる。
良熱伝導支持体41と良熱伝導接触体43と良熱伝導ベ
ローズ44は、リークが生じないように接合され、内部
に気密な空間が形成される。良熱伝導支持体41にはガ
ス導入管20が接続され、ガス導入管20を介して、熱
伝特性可変機構18内の上記の気密空間にヘリウムが供
給され、また当該気密空間からヘリウムが排出されるよ
うに構成される。以上の構成において、基本的な動作原
理は、前述した2段目の冷却ステージ12bで説明した
原理と同じである。ここでは前述の説明を援用し、詳細
な説明を省略する。
【0044】また、1段目の冷却ステージ12aに設け
られる熱伝特性可変機構17についても、前述したよう
に、単一のベローズ部分を用いて構成したり、あるいは
図4や図5に示した構成を採用することもできる。
【0045】次に、図7と図8を参照して本発明の第2
の実施形態を説明する。図7は第2実施形態に係るクラ
イオポンプの構成を示した概略断面図、図8はヘリウム
冷凍機の冷却ステージと冷却パネルの間に組み込まれた
熱伝導特性を変化させる機構の具体的一例を示す。第2
の実施形態では、ヘリウム冷凍機の冷却ステージと冷却
パネルとの間の熱伝特性可変機構として形状記憶合金支
持体を利用する。
【0046】図7に示されたクライオポンプの基本的構
成は、図1に示した構成と同じである。図7において、
図1で示した要素と実質的に同一の要素には同一の符号
を付し、詳細な説明を省略する。図7に示した構成にお
いて、図1の構成と相違する点は、1段目の冷却ステー
ジ12aと冷却パネル(輻射シールド)13との間に熱
伝特性可変機構51が設けられ、かつ2段目の冷却ステ
ージ12bと冷却パネル15,16との間に熱伝特性可
変機構52が設けられる点である。これらの熱伝特性可
変機構51,52は、第1の実施形態のものとは異な
り、熱伝導特性を変化させることにおいてヘリウムガス
の供給・排気を利用しない内部構造を有し、そのため第
1実施形態とは異なる符号51,52を付している。ま
たヘリウムガスを利用しないことから、図7で明らかな
ように、ヘリウム導入機構、ガス導入管、ガス供給バル
ブ、ガス排気バルブ等の構成は示されない。その他の構
成については第1の実施形態で説明した構成と同じであ
り、同一要素には同一の符号を付している。
【0047】図8を参照して、冷却ステージ12bと冷
却パネル(吸着パネル)16との間に設けられた熱伝特
性可変機構52の内部構造を説明する。本実施形態で
は、上述の通り、ガス導入機構を用いず、その代わり
に、周囲温度によって形状を変化させることができる形
状記憶合金支持体と伸縮可能なベローズ構造を組み合わ
せて熱伝導特性を変化させる機構を形成している。すな
わち、温度条件に基づく形状記憶合金支持体の変形動作
によってベローズ構造の伸縮を行うように構成される。
熱伝導特性を変化させるためのその他の基本構成、およ
び熱伝導に関するベローズ構造の役割は第1の実施形態
と同じである。
【0048】熱伝導特性を変化させる機構すなわち熱伝
特性可変機構52は、冷却ステージ12bと冷却パネル
15,16の間に、良熱伝導支持体53をベースに、低
熱伝導連結体54を介して、機械的に十分な強度で設け
られる。熱伝導特性を変化させる機構自体は、良熱伝導
支持体53をベースにして良熱伝導接触体55、良熱伝
導ベローズ56、および形状記憶合金支持体57で構成
される。これらの構成部品は、溶接あるいはロー付けで
接合され、また良熱伝導ベローズ56の内部と外部で差
圧が生じないように開放された構造で形成される。
【0049】上記形状記憶合金支持体57は、例えばコ
イル形状に形成され、良熱伝導ベローズ56の中心位置
であって、かつ良熱伝導支持体53と良熱伝導接触体5
5との間に両端が固定した状態で設けられる。良熱伝導
ベローズ56は、通常の周囲環境の温度条件つまり室温
程度以上の温度状態では長さが短くなって良熱伝導接触
体55と冷却パネル15,16が接触しないようにし、
逆に、温度が低下した状態では長さが伸び、良熱伝導接
触体55と冷却パネル15,16が密着するように構成
される。また良熱伝導ベローズ56は銅あるいは銅合金
などの良好な熱伝導特性を有する材料で形成され、ヘリ
ウム冷凍機12が冷却された場合に冷却パネルが目的と
する低温状態に冷却されるのに十分な熱伝導特性を有す
るように設計されている。
【0050】図8において、(A)はクライオポンプが
通常に作動し冷却を行っている場合の各構成部品の相互
位置関係を、(B)は冷却パネルや吸着パネルを加熱ベ
ーキングする場合の各構成部品の相互位置関係をそれぞ
れを示す。
【0051】図8(A)に示すごとく、ヘリウム冷凍機
12が運転開始されて形状記憶合金支持体57の温度が
低下し始め、形状記憶合金の変態温度に達すると、形状
記憶合金支持体57が伸びて良熱伝導ベローズ56を伸
ばし、良熱伝導接触体55と冷却パネル15,16が密
着する。これによって良熱伝導ベローズ56による熱伝
導で冷却パネル15,16が冷却されることになる。ク
ライオポンプが運転されている間はこの状態が保たれ
る。冷却パネル15,16を加熱ベーキングする場合
は、図8(B)に示すごとく、通常はヘリウム冷凍機1
2が停止された上で加熱し、形状記憶合金支持体57の
温度を上昇させ、形状記憶合金の変態温度を超えたとこ
ろで形状記憶合金支持体57の寸法が縮まって良熱伝導
接触体55と冷却パネル(吸着パネル)等とが離れ、熱
伝導がほとんど無視できる状態に保持される。以上のご
とく、熱伝特性可変機構52によって、冷却時と加熱ベ
ーキング時に応じて、その条件に合うように熱伝導特性
を変化させることができる。
【0052】形状記憶合金支持体57を応用して構成さ
れる熱伝特性可変機構52では、図8に示す構成におい
て、さらに、形状記憶合金支持体57の伸縮に対する回
復応力よりも弱い力の範囲内で適当な圧力にまで良熱伝
導ベローズ56内にヘリウムなどのガスを封入し、ガス
の対流による熱伝導特性を、補助的に付加することも可
能である。
【0053】上記熱伝特性可変機構52において、ベロ
ーズ構造は任意に変形することができる。また熱伝特性
可変機構51についても、熱伝特性可変機構52と同様
に、形状記憶合金支持体とベローズ構造を利用して構成
される。
【0054】ベローズ構造部分の内部空間にガスを封入
した場合でベローズの動作が問題になるのは、冷却パネ
ルや吸着パネルを加熱ベーキングする際であって形状記
憶合金支持体57が変形して良熱伝導ベローズ56を縮
めようとしたとき、当該ベローズの外部が真空のため、
内部が加圧された分だけベローズ自体が伸びようとする
力が作用する場合である。この場合、ベローズの内部と
外部の差圧によるベローズが伸びる方向の力よりも、形
状記憶合金支持体57の回復応力の方が大きければ、動
作上の問題はない。
【0055】また、将来的に形状記憶合金の成形性が向
上してより自由な形状が使用できるようになった場合、
全体形状や断面形状を工夫することで形状記憶合金支持
体自体の熱伝導特性だけで、冷却時に必要な熱伝導を確
保するように構成することも可能である。
【0056】また、コストアップや構造の複雑化の問題
を解消することにより、上記第2実施形態による形状記
憶合金支持体57を用いた構造に、第1実施形態による
ヘリウムガス導入機構を併用することも可能である。さ
らに、前述の熱伝導特性を変化させる機構は、クライオ
ポンプのヘリウム冷凍機の冷却ステージの段数には関係
なく、例えば冷凍機が3段構成になった場合にも、それ
ぞれの冷却ステージと冷却パネルの間に容易に付設する
ことが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、クライオポンプにおいて、各冷却ステージと対応
する冷却パネルとを熱伝導特性を変化させる機構で結合
し、当該機構の熱伝導特性を、通常の冷却作動時には良
好にし、加熱ベーキング時には低減するように構成した
ため、ヘリウム冷凍機を熱で破損させることなく、ポン
プ容器や冷却パネルを十分な高温で加熱ベーキングする
ことができ、これによってポンプ容器や冷却パネルなど
のクライオポンプ自体の各部表面からのガス放出を大幅
に低減でき、超高真空から極高真空状態、例えば10-8
〜10-9Paあるいはそれ以下の低圧力状態を作るのに
最適な実用的なクライオポンプを、外形サイズやコスト
をそれほどアップさせることなく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るクライポンプの
概略縦断面図である。
【図2】2段目の冷却ステージにおける熱伝導特性を変
化させる機構の内部構造の構成例を示す部分断面図であ
り、(A)は熱伝導特性が高い状態(接続状態)を示
し、(B)は熱伝導特性が低い状態(遮断状態)を示
す。
【図3】2段目の冷却ステージにおける熱伝導特性を変
化させる機構の内部構造の他の構成例を示す部分断面図
であり、(A)は熱伝導特性が高い状態(接続状態)を
示し、(B)は熱伝導特性が低い状態(遮断状態)を示
す。
【図4】2段目の冷却ステージにおける熱伝導特性を変
化させる機構の内部構造の他の構成例を示す部分断面図
である。
【図5】2段目の冷却ステージにおける熱伝導特性を変
化させる機構の内部構造の他の構成例を示す部分断面図
である。
【図6】1段目の冷却ステージにおける熱伝導特性を変
化させる機構の内部構造の構成例を示す部分断面図であ
り、(A)は熱伝導特性が高い状態(接続状態)を示
し、(B)は熱伝導特性が低い状態(遮断状態)を示
す。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るクライポンプの
概略縦断面図である。
【図8】第2の実施形態において、2段目の冷却ステー
ジでの熱伝導特性を変化させる機構の内部構造の構成例
を示す部分断面図であり、(A)は熱伝導特性が高い状
態(接続状態)を示し、(B)は熱伝導特性が低い状態
(遮断状態)を示す。
【符号の説明】
11 ポンプ容器 12 ヘリウム冷凍機 12a.12b 冷却ステージ 13 輻射シールド(冷却パネルの一
部) 14 ルーバー(冷却パネルの一部) 15 冷却パネル 16 吸着パネル(冷却パネルの一部) 17,18 熱伝導特性を変化させる機構(熱
伝特性可変機構 19 ヘリウムガス導入機構 30,53 良熱伝導支持体 31,54 低熱伝導連結体 32,55 良熱伝導接触体 33,56 良熱伝導ベローズ 51,52 熱伝導特性を変化させる機構(熱
伝特性可変機構 57 形状記憶合金支持体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却ステージに冷却パネルを備えたヘリ
    ウム冷凍機を有し、前記ヘリウム冷凍機で前記冷却パネ
    ルを冷却することにより前記冷却パネルでの気体の凝縮
    作用を利用して被排気対象である容器内の気体を排気す
    るクライオポンプにおいて、 前記ヘリウム冷凍機と前記冷却パネルは熱伝導特性を変
    化させる機構によって結合され、熱伝導特性を変化させ
    る前記機構は、前記冷却パネルが冷却されるときその熱
    伝導特性が高くなり、前記冷却パネルが加熱ベーキング
    されるときその熱伝導特性が低くなるように構成される
    ことを特徴とするクライオポンプ。
  2. 【請求項2】 熱伝導特性を変化させる前記機構は、ガ
    ス圧力により伸縮自在な伸縮部を含む良熱伝導部材であ
    り、外部のガス供給・排出機構によってガスを供給され
    るとき前記伸縮部が伸びて前記良熱伝導部材が前記ヘリ
    ウム冷凍機と前記冷却パネルを熱伝導の面で接続し、前
    記ガス供給・排出機構によってガスが排出されるとき前
    記伸縮部が縮んで前記良熱伝導部材が前記ヘリウム冷凍
    機と前記冷却パネルを熱伝導の面で遮断するように構成
    されることを特徴とする請求項1記載のクライオポン
    プ。
  3. 【請求項3】 前記伸縮部は、少なくとも1つのベロー
    ズからなることを特徴とする請求項2記載のクライオポ
    ンプ。
  4. 【請求項4】 前記冷却パネルの近傍に加熱機構が設け
    られることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のクライオポンプ。
  5. 【請求項5】 熱伝導特性を変化させる前記機構は、周
    囲温度により伸縮自在な伸縮部を含む良熱伝導部材であ
    り、前記冷却パネルの近傍には加熱機構が設けられ、前
    記加熱機構が非発熱状態のとき前記伸縮部が伸びて前記
    良熱伝導部材が前記ヘリウム冷凍機と前記冷却パネルを
    熱伝導の面で接続し、前記加熱機構が発熱状態のとき前
    記伸縮部が縮んで前記良熱伝導部材が前記ヘリウム冷凍
    機と前記冷却パネルを熱伝導の面で遮断するように構成
    されることを特徴とする請求項1記載のクライオポン
    プ。
  6. 【請求項6】 前記伸縮部は、形状記憶合金支持体であ
    ることを特徴とする請求項5記載のクライオポンプ。
  7. 【請求項7】 前記伸縮部は、前記形状記憶合金支持体
    とベローズとの組合せで構成されることを特徴とする請
    求項6記載のクライオポンプ。
  8. 【請求項8】 外部にガス供給・排出機構を設け、この
    ガス供給・排出機構による前記ベローズ内の空間へのガ
    スの供給または前記空間からのガスの排出と、前記形状
    記憶合金支持体の伸縮との組合せによって、前記ベロー
    ズを伸縮させ、熱伝導特性を変化するように構成したこ
    とを特徴とする請求項7記載のクライオポンプ。
  9. 【請求項9】 前記ベローズは良熱伝導ベローズである
    ことを特徴とする請求項3または7記載のクライオポン
    プ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227765A (ja) * 2001-02-01 2002-08-14 Stmp Kk 真空ポンプ
US20100011783A1 (en) * 2007-05-17 2010-01-21 Canon Anelva Technix Corporation Cryotrap and vacuum processing device with cryotrap
JP2017020737A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 アルバック・クライオ株式会社 クライオトラップ

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