JPH10121358A - 不織布製品の製造方法 - Google Patents
不織布製品の製造方法Info
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- JPH10121358A JPH10121358A JP8267386A JP26738696A JPH10121358A JP H10121358 A JPH10121358 A JP H10121358A JP 8267386 A JP8267386 A JP 8267386A JP 26738696 A JP26738696 A JP 26738696A JP H10121358 A JPH10121358 A JP H10121358A
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- Japan
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- nonwoven fabric
- cocoon
- predetermined
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Abstract
(57)【要約】
【課題】繭糸を用いて生糸以外の製品、具体的には不織
布からなる所定の立体形状物又は所定の平面形状物を呈
する不織布製品を、複雑な工程を有することなく製造し
得る、新規な製造方法を提供する。 【解決手段】繰糸湯3で解舒した繭4から引き出した濡
れたままの繭糸5を、巻取体2に巻き付けると共にセリ
シンにより相互に接着させ、しかる後乾燥させて円筒形
の不織布製品を得る。セリシンを有効に利用すること
で、繭4から引き出した繭糸5を、撚糸,合糸等の製糸
工程やその他の複雑な工程を介在することなく、直接的
に所定形状の不織布製品に成形することが可能になる。
布からなる所定の立体形状物又は所定の平面形状物を呈
する不織布製品を、複雑な工程を有することなく製造し
得る、新規な製造方法を提供する。 【解決手段】繰糸湯3で解舒した繭4から引き出した濡
れたままの繭糸5を、巻取体2に巻き付けると共にセリ
シンにより相互に接着させ、しかる後乾燥させて円筒形
の不織布製品を得る。セリシンを有効に利用すること
で、繭4から引き出した繭糸5を、撚糸,合糸等の製糸
工程やその他の複雑な工程を介在することなく、直接的
に所定形状の不織布製品に成形することが可能になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不織布製品の製造方
法に関し、詳しくは、繭から解きほぐした繭糸を利用し
て不織布製品を得る方法に関するものである。
法に関し、詳しくは、繭から解きほぐした繭糸を利用し
て不織布製品を得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繭から繭糸を解きほぐし、これを数本引
き揃えて所要の太さの生糸に加工する、所謂製糸につい
ては従来から周知の技術である。一方、繭糸を生糸以外
の用途に利用する、例えば繭糸を原料として和紙等を製
造する等の思想も一部提案されているが、本発明者の知
り得る範囲で、工業上有効に利用出来る技術はいまだ提
案されていない。
き揃えて所要の太さの生糸に加工する、所謂製糸につい
ては従来から周知の技術である。一方、繭糸を生糸以外
の用途に利用する、例えば繭糸を原料として和紙等を製
造する等の思想も一部提案されているが、本発明者の知
り得る範囲で、工業上有効に利用出来る技術はいまだ提
案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、
繭糸を用いて生糸以外の製品、具体的には不織布からな
る所定の立体形状物又は所定の平面形状物である不織布
製品を、複雑な工程を有することなく製造し得る、新規
な不織布製品の製造方法を提供することである。
来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、
繭糸を用いて生糸以外の製品、具体的には不織布からな
る所定の立体形状物又は所定の平面形状物である不織布
製品を、複雑な工程を有することなく製造し得る、新規
な不織布製品の製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の不織布製品の製造方法は請求項1記載の
ように、繰糸湯中で解舒した繭から引き出した濡れたま
まの繭糸を、セリシンにより相互に接着させて所定の立
体形又は平面形に成形することを要旨とする。このよう
に、セリシンを有効に利用することで、繭から引き出し
た繭糸を、撚糸,合糸等の製糸工程やその他の複雑な工
程を介在することなく、直接的に所定形状の不織布製品
に成形することが可能になる。
めに、本発明の不織布製品の製造方法は請求項1記載の
ように、繰糸湯中で解舒した繭から引き出した濡れたま
まの繭糸を、セリシンにより相互に接着させて所定の立
体形又は平面形に成形することを要旨とする。このよう
に、セリシンを有効に利用することで、繭から引き出し
た繭糸を、撚糸,合糸等の製糸工程やその他の複雑な工
程を介在することなく、直接的に所定形状の不織布製品
に成形することが可能になる。
【0005】所定の立体形状を呈する不織布製品を得る
場合は、請求項2記載の発明のように、繰糸湯中で解舒
した繭から引き出した濡れたままの繭糸を、所定形状の
巻取型に巻き付けると共にセリシンにより相互に接着さ
せ、しかる後乾燥又は半乾燥状態で型抜きして所定の立
体形に成形することが好ましい。このような手段を用い
ることで、巻取型の周面に繭糸を巻き付けるだけの極め
て簡単な作業で、所定の立体形状を呈する不織布製品を
得ることができる。ここで、巻取型の形状は、真円形や
略円形,楕円形等の円柱体又は円筒体若しくはこれ等に
相当する枠体、三角形,四角形,五角形以上又は異形状
の角柱体若しくは角筒体若しくはこれらに相当する枠体
等を、得ようとする不織布製品の立体形状に合わせて適
宜に選択するものである。
場合は、請求項2記載の発明のように、繰糸湯中で解舒
した繭から引き出した濡れたままの繭糸を、所定形状の
巻取型に巻き付けると共にセリシンにより相互に接着さ
せ、しかる後乾燥又は半乾燥状態で型抜きして所定の立
体形に成形することが好ましい。このような手段を用い
ることで、巻取型の周面に繭糸を巻き付けるだけの極め
て簡単な作業で、所定の立体形状を呈する不織布製品を
得ることができる。ここで、巻取型の形状は、真円形や
略円形,楕円形等の円柱体又は円筒体若しくはこれ等に
相当する枠体、三角形,四角形,五角形以上又は異形状
の角柱体若しくは角筒体若しくはこれらに相当する枠体
等を、得ようとする不織布製品の立体形状に合わせて適
宜に選択するものである。
【0006】所定の平面形状を呈する不織布製品を得る
場合は、請求項3記載の発明のように、繰糸湯中で解舒
した繭から引き出した濡れたままの繭糸を、所定形状の
巻取型に巻き付けると共にセリシンにより相互に接着さ
せ、しかる後乾燥又は半乾燥状態で型抜きして所定の立
体形状物を得、該立体形状物に圧潰,切欠,切開等の所
定の加工を施して所定の平面形に成形することが好まし
い。ここでも巻取型は、上記した各種形状のものを、得
ようとする不織布製品の平面形状に合わせて適宜に選択
するものである。
場合は、請求項3記載の発明のように、繰糸湯中で解舒
した繭から引き出した濡れたままの繭糸を、所定形状の
巻取型に巻き付けると共にセリシンにより相互に接着さ
せ、しかる後乾燥又は半乾燥状態で型抜きして所定の立
体形状物を得、該立体形状物に圧潰,切欠,切開等の所
定の加工を施して所定の平面形に成形することが好まし
い。ここでも巻取型は、上記した各種形状のものを、得
ようとする不織布製品の平面形状に合わせて適宜に選択
するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。まず、所定の立体形状を呈する不織布製品の製造
に係る実施形態の一例を図1を参照して説明すると、図
1において1は繰糸槽、2は巻取型を示し、繰糸槽1中
では繰糸湯3によって複数の繭4が煮繭されている。
する。まず、所定の立体形状を呈する不織布製品の製造
に係る実施形態の一例を図1を参照して説明すると、図
1において1は繰糸槽、2は巻取型を示し、繰糸槽1中
では繰糸湯3によって複数の繭4が煮繭されている。
【0008】繰糸湯3は繭4から繭糸5をスムーズに解
きほぐすことができ、且つ繭糸5のセリシンの溶解が適
度になされるよう温度調整されている。また本例では、
繰糸湯3中に所定の染料を単独で、若しくは媒染剤と共
に溶解または分散させ、繭糸5を繰糸槽1から引き出す
際に該繭糸5に着色を施すことができるようになってい
る。このような手段を採用することで、製造後の不織布
に着色を施す必要がなく、着色工程を省略できるので、
不織布製造後に着色を施す場合に比べ、工程の簡略化と
それに伴う経済的効果が得られると共に、製造後に着色
した場合とは異なる独特の風合い、染色性が得られる
等、多くの利点がある。
きほぐすことができ、且つ繭糸5のセリシンの溶解が適
度になされるよう温度調整されている。また本例では、
繰糸湯3中に所定の染料を単独で、若しくは媒染剤と共
に溶解または分散させ、繭糸5を繰糸槽1から引き出す
際に該繭糸5に着色を施すことができるようになってい
る。このような手段を採用することで、製造後の不織布
に着色を施す必要がなく、着色工程を省略できるので、
不織布製造後に着色を施す場合に比べ、工程の簡略化と
それに伴う経済的効果が得られると共に、製造後に着色
した場合とは異なる独特の風合い、染色性が得られる
等、多くの利点がある。
【0009】媒染剤および染料はこの種技術分野におい
て従来から一般に使用されるものが好適に使用でき、例
えば、媒染剤としてはタンニン酸、五倍子の抽出液、合
成タンニン、各種金属塩類などがあげられ、染料として
は天然染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、直接染
料、分散染料、蛍光増白剤などを単独であるいは上記媒
染剤と共に使用できる。
て従来から一般に使用されるものが好適に使用でき、例
えば、媒染剤としてはタンニン酸、五倍子の抽出液、合
成タンニン、各種金属塩類などがあげられ、染料として
は天然染料、酸性染料、塩基性染料、媒染染料、直接染
料、分散染料、蛍光増白剤などを単独であるいは上記媒
染剤と共に使用できる。
【0010】繰糸湯3により適度に解舒された夫々の繭
4から引き出された複数の繭糸5は、図1のように、不
図示の接緒器あるいは集束器等を介して1本に集束さ
れ、該集束された繭糸群6を巻取型2の外周面2aに巻
き付けるか、若しくは図示しないが、複数の繭糸5を集
束せずに各々巻取型2の外周面2aに巻き付ける。
4から引き出された複数の繭糸5は、図1のように、不
図示の接緒器あるいは集束器等を介して1本に集束さ
れ、該集束された繭糸群6を巻取型2の外周面2aに巻
き付けるか、若しくは図示しないが、複数の繭糸5を集
束せずに各々巻取型2の外周面2aに巻き付ける。
【0011】またいずれの場合も、巻取型2の軸方向一
端側から他端側に向けて、繭糸群6若しくは複数本の繭
糸5相互間に隙間が生じないように巻き付けると共に、
繰糸湯3中から引き出した各繭糸5を濡れたままの状態
に保持しながら前記の如く巻き付ける。
端側から他端側に向けて、繭糸群6若しくは複数本の繭
糸5相互間に隙間が生じないように巻き付けると共に、
繰糸湯3中から引き出した各繭糸5を濡れたままの状態
に保持しながら前記の如く巻き付ける。
【0012】このようにして巻取型2の外周面2aのほ
ぼ全域にわたって巻き付けられた繭糸群6若しくは複数
本の繭糸5は、繭糸5のセリシンが持つ接着機能により
相互に接着するようになる。すなわち、巻き付け終了後
に所定時間静置して自然乾燥、あるいはヒーター等の強
制乾燥手段(不図示)を用いて強制乾燥すると、乾燥が
進むに伴い前記接着機能が次第に高まって保形性を有す
るようになり、巻取型2から抜き取り可能な状態まで乾
燥が進行した半乾燥時点、あるいは完全に乾燥した時点
で巻取型2から脱型し、半乾燥時点で脱型を行った場合
はさらに自然乾燥又は強制乾燥により完全に乾燥させれ
ば、所定形状、本例では図2に示すように円筒形状の不
織布製品10となる。この不織布製品10は図示のよう
な照明器具20のカバーやランプ枠、若しくはナツメ、
カゴ、一輪挿し、花瓶などの器、帽子、あるいはその他
適宜用途に用いることができる。
ぼ全域にわたって巻き付けられた繭糸群6若しくは複数
本の繭糸5は、繭糸5のセリシンが持つ接着機能により
相互に接着するようになる。すなわち、巻き付け終了後
に所定時間静置して自然乾燥、あるいはヒーター等の強
制乾燥手段(不図示)を用いて強制乾燥すると、乾燥が
進むに伴い前記接着機能が次第に高まって保形性を有す
るようになり、巻取型2から抜き取り可能な状態まで乾
燥が進行した半乾燥時点、あるいは完全に乾燥した時点
で巻取型2から脱型し、半乾燥時点で脱型を行った場合
はさらに自然乾燥又は強制乾燥により完全に乾燥させれ
ば、所定形状、本例では図2に示すように円筒形状の不
織布製品10となる。この不織布製品10は図示のよう
な照明器具20のカバーやランプ枠、若しくはナツメ、
カゴ、一輪挿し、花瓶などの器、帽子、あるいはその他
適宜用途に用いることができる。
【0013】尚、上述したセリシンによる接着機能が不
足すると判断された場合や、補強のためにより高い接着
機能を要求する場合は、ふのりや所定の接着剤を用いて
その接着強度を補完するようにしても良い。それら接着
剤の添加は、繭糸群6(若しくは複数本の繭糸5)を巻
取体2に巻き付ける際に同時に行うか、あるいは巻き付
け終了後の半乾燥時点で行うか、あるいは乾燥終了後の
立体形状物に直接添加することも可能である。
足すると判断された場合や、補強のためにより高い接着
機能を要求する場合は、ふのりや所定の接着剤を用いて
その接着強度を補完するようにしても良い。それら接着
剤の添加は、繭糸群6(若しくは複数本の繭糸5)を巻
取体2に巻き付ける際に同時に行うか、あるいは巻き付
け終了後の半乾燥時点で行うか、あるいは乾燥終了後の
立体形状物に直接添加することも可能である。
【0014】巻取型2は、得ようとする不織布製品の立
体形状に対応して適宜形状のものが用いられるが、本例
では円筒状のものを用いている。また巻取型2は、金属
製、合成樹脂製、木製等種々の材料からなるものが使用
可能であるが、少なくともその表面、すなわち繭糸5の
巻き付け面となる外周面2aは、巻き付け終了後におけ
る半乾燥時点あるいは乾燥終了時点で上記脱型がスムー
ズになされるような平滑面とする。該平滑面は前記外周
面2aの表面を研磨するなどして鏡面仕上げするか、あ
るいは樹脂コーティング等により形成することも出来
る。
体形状に対応して適宜形状のものが用いられるが、本例
では円筒状のものを用いている。また巻取型2は、金属
製、合成樹脂製、木製等種々の材料からなるものが使用
可能であるが、少なくともその表面、すなわち繭糸5の
巻き付け面となる外周面2aは、巻き付け終了後におけ
る半乾燥時点あるいは乾燥終了時点で上記脱型がスムー
ズになされるような平滑面とする。該平滑面は前記外周
面2aの表面を研磨するなどして鏡面仕上げするか、あ
るいは樹脂コーティング等により形成することも出来
る。
【0015】図3では、所定の平面形状を呈する不織布
製品(換言すれば、立体形状物ではない偏平状の不織布
製品)の製造に係る実施形態の一例を示す。この例で
は、繰糸湯中から引き出した濡れたままの繭糸群を、巻
取型に巻き付けると共にセリシンにより相互に接着さ
せ、しかる後半乾燥時点で型抜きして円筒形状物を得る
までの工程及びそれに用いる繰糸槽1、巻取型2、繰糸
湯3等は、図1に示す実施形態に係る記載と同じである
ため、ここでは図示及び説明を省略する。
製品(換言すれば、立体形状物ではない偏平状の不織布
製品)の製造に係る実施形態の一例を示す。この例で
は、繰糸湯中から引き出した濡れたままの繭糸群を、巻
取型に巻き付けると共にセリシンにより相互に接着さ
せ、しかる後半乾燥時点で型抜きして円筒形状物を得る
までの工程及びそれに用いる繰糸槽1、巻取型2、繰糸
湯3等は、図1に示す実施形態に係る記載と同じである
ため、ここでは図示及び説明を省略する。
【0016】すなわちこの例では、巻取体2への繭糸群
6若しくは複数の繭糸5の巻き付けが終了し、巻取型2
から抜き取り可能な状態まで乾燥が進行した半乾燥時点
で脱型を行い、該半乾燥状態の円筒形状物2’を径方向
に圧潰させて、半乾燥状態の偏平形状物30’を得、該
偏平形状物30’の相重なる平坦部30a同士を上記セ
リシンの接着機能により相互に接着させ、しかる後自然
乾燥又は強制乾燥により完全に乾燥した時点で、略四角
形状の偏平な不織布製品30を得ることができる。この
不織布製品30はそのまま、あるいは所定の大きさに切
断することで、例えばテーブルクロス、若しくは花瓶,
灰皿,コップ等の器具用の敷物、ダスター、カーテン、
壁張り等として使用することが出来る。
6若しくは複数の繭糸5の巻き付けが終了し、巻取型2
から抜き取り可能な状態まで乾燥が進行した半乾燥時点
で脱型を行い、該半乾燥状態の円筒形状物2’を径方向
に圧潰させて、半乾燥状態の偏平形状物30’を得、該
偏平形状物30’の相重なる平坦部30a同士を上記セ
リシンの接着機能により相互に接着させ、しかる後自然
乾燥又は強制乾燥により完全に乾燥した時点で、略四角
形状の偏平な不織布製品30を得ることができる。この
不織布製品30はそのまま、あるいは所定の大きさに切
断することで、例えばテーブルクロス、若しくは花瓶,
灰皿,コップ等の器具用の敷物、ダスター、カーテン、
壁張り等として使用することが出来る。
【0017】またこの例でも、図1に係る実施形態同
様、接着剤等を用いてセリシンによる接着強度を補完す
ることができると共に、繭糸5を繰糸槽1から引き出す
際に着色を施すことができることもちろんである。
様、接着剤等を用いてセリシンによる接着強度を補完す
ることができると共に、繭糸5を繰糸槽1から引き出す
際に着色を施すことができることもちろんである。
【0018】図4では、所定の平面形状の不織布製品の
製造に係る実施形態の他例を示す。この例でも、繰糸湯
から引き出した濡れたままの繭糸を、巻取型に巻き付け
ると共にセリシンにより相互に接着させ、しかる後適宜
程度まで乾燥させて型抜きし円筒形状物を得るまでの工
程及びそれに用いる繰糸槽1、巻取型2、繰糸湯3等は
図1に示す実施形態に係る記載と同じであるため、図示
及び説明を省略する。
製造に係る実施形態の他例を示す。この例でも、繰糸湯
から引き出した濡れたままの繭糸を、巻取型に巻き付け
ると共にセリシンにより相互に接着させ、しかる後適宜
程度まで乾燥させて型抜きし円筒形状物を得るまでの工
程及びそれに用いる繰糸槽1、巻取型2、繰糸湯3等は
図1に示す実施形態に係る記載と同じであるため、図示
及び説明を省略する。
【0019】すなわちこの例では、巻取体2への繭糸群
6若しくは複数の繭糸5の巻き付けが終了し、巻取型2
から抜き取り可能な状態まで乾燥が進行した時点で脱型
して円筒状の立体形状物40’を得、該立体形状物4
0’の周壁所定箇所を軸方向に切断して切り開き、その
両端部を所定の治具で保持したり重しを乗せる等して平
らにした状態で自然乾燥又は強制乾燥することで、略四
角形で薄幕状の不織布製品40を得ることができる。こ
の不織布製品40はそのまま、あるいは所定の大きさに
切断することで、例えば日除け用、室内装飾用のスクリ
ーンやシェード,のれん、その他各種用途に用いること
ができる。
6若しくは複数の繭糸5の巻き付けが終了し、巻取型2
から抜き取り可能な状態まで乾燥が進行した時点で脱型
して円筒状の立体形状物40’を得、該立体形状物4
0’の周壁所定箇所を軸方向に切断して切り開き、その
両端部を所定の治具で保持したり重しを乗せる等して平
らにした状態で自然乾燥又は強制乾燥することで、略四
角形で薄幕状の不織布製品40を得ることができる。こ
の不織布製品40はそのまま、あるいは所定の大きさに
切断することで、例えば日除け用、室内装飾用のスクリ
ーンやシェード,のれん、その他各種用途に用いること
ができる。
【0020】またこの例でも、図1に係る実施形態同
様、接着剤等を用いてセリシンによる接着強度を補完す
ることができると共に、繭糸5を繰糸槽1から引き出す
際に着色を施すことができることもちろんである。
様、接着剤等を用いてセリシンによる接着強度を補完す
ることができると共に、繭糸5を繰糸槽1から引き出す
際に着色を施すことができることもちろんである。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、繰糸湯中
で解舒した繭糸を濡れたまま引き出し、セリシンにより
該繭糸を相互に接着させて所定の立体形又は平面形の不
織布製品を得る新規な製造方法としたので、以下の効果
を奏する。すなわち、繭糸の持つセリシンを有効に利用
して、繭から引き出した繭糸から直接的に所定形状の不
織布製品を成形することが出来、撚糸や合糸等の製糸工
程を介在することがないので、絹の持つ独特な風合いを
備えた新規な不織布製品を、簡単な工程で経済的に製造
でき、しかも繭糸を生糸以外の新たな用途に用いて需要
拡大を図ることができるので、工業上極めて有用であ
る。
で解舒した繭糸を濡れたまま引き出し、セリシンにより
該繭糸を相互に接着させて所定の立体形又は平面形の不
織布製品を得る新規な製造方法としたので、以下の効果
を奏する。すなわち、繭糸の持つセリシンを有効に利用
して、繭から引き出した繭糸から直接的に所定形状の不
織布製品を成形することが出来、撚糸や合糸等の製糸工
程を介在することがないので、絹の持つ独特な風合いを
備えた新規な不織布製品を、簡単な工程で経済的に製造
でき、しかも繭糸を生糸以外の新たな用途に用いて需要
拡大を図ることができるので、工業上極めて有用であ
る。
【0022】また請求項2記載の発明においては、濡れ
たまま引き出した繭糸を巻取型の周面に巻き付け、しか
る後乾燥させるだけの作業で、所定の立体形状を呈し且
つ絹の持つ独特な風合いを備えた新規な不織布製品を、
極めて容易に得ることができる。
たまま引き出した繭糸を巻取型の周面に巻き付け、しか
る後乾燥させるだけの作業で、所定の立体形状を呈し且
つ絹の持つ独特な風合いを備えた新規な不織布製品を、
極めて容易に得ることができる。
【0023】さらに請求項3記載の発明においては、濡
れたまま引き出した繭糸を巻取型の周面に巻き付け、し
かる後乾燥させて得た立体形状物に圧延,圧潰,切欠等
の加工を施すだけの作業で、所定の平面形状を呈し且つ
絹の持つ独特な風合いを備えた新規な不織布製品を極め
て容易に得ることができる。
れたまま引き出した繭糸を巻取型の周面に巻き付け、し
かる後乾燥させて得た立体形状物に圧延,圧潰,切欠等
の加工を施すだけの作業で、所定の平面形状を呈し且つ
絹の持つ独特な風合いを備えた新規な不織布製品を極め
て容易に得ることができる。
【図1】本発明に係る不織布製品の製造方法の実施の形
態を示す説明図で、繭糸を巻取型に巻き付ける工程を示
す。
態を示す説明図で、繭糸を巻取型に巻き付ける工程を示
す。
【図2】本発明の方法で得られた立体形状の不織布製品
の使用の一例を示す斜視図。
の使用の一例を示す斜視図。
【図3】本発明に係る製造方法の実施の形態を示す説明
図で、巻取型から脱型した立体形状物を圧潰して所定厚
の偏平な不織布製品を得る工程を示す。
図で、巻取型から脱型した立体形状物を圧潰して所定厚
の偏平な不織布製品を得る工程を示す。
【図4】本発明に係る製造方法の実施の形態を示す説明
図で、巻取型から脱型した立体形状物を切り開いて薄幕
状の不織布製品を得る工程を示す。
図で、巻取型から脱型した立体形状物を切り開いて薄幕
状の不織布製品を得る工程を示す。
【図5】本発明の方法で得られた所定の平面形状を呈す
る不織布製品の一例を示す正面図。
る不織布製品の一例を示す正面図。
1:繰糸槽 2:巻取型 3:繰糸湯 4:繭 5:繭糸 10,30,40:不織布製品
Claims (3)
- 【請求項1】 繰糸湯中で解舒した繭から引き出した濡
れたままの繭糸を、セリシンにより相互に接着させて所
定の立体形又は平面形に成形することを特徴とする不織
布製品の製造方法。 - 【請求項2】 繰糸湯中で解舒した繭から引き出した濡
れたままの繭糸を、所定形状の巻取型に巻き付けると共
にセリシンにより相互に接着させ、しかる後乾燥又は半
乾燥状態で型抜きして所定の立体形に成形することを特
徴とする請求項1記載の不織布製品の製造方法。 - 【請求項3】 繰糸湯中で解舒した繭から引き出した濡
れたままの繭糸を、所定形状の巻取型に巻き付けると共
にセリシンにより相互に接着させ、しかる後乾燥又は半
乾燥状態で型抜きして所定の立体形状物を得、該立体形
状物に圧潰,切欠,切開等の所定の加工を施して所定の
平面形に成形することを特徴とする請求項1記載の不織
布製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8267386A JPH10121358A (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | 不織布製品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8267386A JPH10121358A (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | 不織布製品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10121358A true JPH10121358A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17444134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8267386A Pending JPH10121358A (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | 不織布製品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10121358A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102787371A (zh) * | 2012-07-20 | 2012-11-21 | 崔丽荣 | 用于蚕茧的制丝装置 |
KR20180057328A (ko) * | 2016-11-22 | 2018-05-30 | 경북대학교 산학협력단 | 실크 부직포 및 그의 제조 방법 |
CN115262249A (zh) * | 2022-08-12 | 2022-11-01 | 北京服装学院 | 一种基于热煮染色的缫丝方法及缫丝设备 |
-
1996
- 1996-10-08 JP JP8267386A patent/JPH10121358A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102787371A (zh) * | 2012-07-20 | 2012-11-21 | 崔丽荣 | 用于蚕茧的制丝装置 |
KR20180057328A (ko) * | 2016-11-22 | 2018-05-30 | 경북대학교 산학협력단 | 실크 부직포 및 그의 제조 방법 |
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