JPH10119671A - 車両用情報入出力装置、車両用情報管理装置、車両用情報多重伝送システム、車両情報処理方法および記憶媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】大容量の情報であっても、容易かつ速やかに、
効率よく授受する。 【解決手段】車両内のデータの授受を管理する中央制御
ユニット２００と、これに回線１０１を介して接続され
た複数のローカルユニット３００〜７００とを備える。
ローカルユニットの少なくとも一部（通信制御ユニット
３００と画像・音声制御ユニット４００）と、中央制御
ユニット２００とは、それぞれ、互いに非同期通信を行
う非同期通信手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両内部で取り扱
われる情報を統合的に管理する車両用情報多重伝送シス
テムと、該システムに用いられる車両用情報入出力装
置、車両用情報管理装置、および、車両情報処理方法
と、該方法を保持する記憶媒体とに関する。

【０００２】

【従来の技術】特開平７−４６６６７号公報や特開平６
−１６９４８７号公報には、自動車内の電子部品（電送
ユニット）間を結ぶ配線（ワイヤハーネス）の肥大化、
複雑化を解消し、軽量化、低価格化するために、車両内
の情報伝送に多重伝送を用いる技術が記載されている。
この多重伝送は、１つの配線上に複数のデータを時分割
多重で送出するもので、単純に接続する特に比較して、
データ処理系の負荷は重くなるものの、全体の重量は大
きく低減でき、また、全体のコストを低く抑えることが
できる。

【０００３】例えば、上述した特開平７−４６６６７号
公報記載の技術では、４か所のドアの開閉情報等をリン
グ状のＬＡＮ（ローカル・エリア・ネットワーク）に時
分割多重伝送している。これにより、１６本のデータ情
報を１つのリングＬＡＮにまとめている。

【０００４】また、特開平６−１６９４８７号公報記載
の技術では、エンジンの回転速度や車輪速度といった車
両制御情報を、バス形状のＬＡＮにより時分割多重伝送
している。この技術によれば、配線数を低減するととも
に、各センサをＬＡＮでつないでメモリを共有すること
で、結果として、メモリを大幅に低減している。

【０００５】上述のように、従来技術では、いずれの場
合も、機能ごとに閉じた形でネットワークを形成し、少
量のデータを多重化して伝送することにより、配線数を
減らしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ド
アの開閉情報やエンジンの回転速度などの比較的容量の
小さい情報を授受するのには適している。しかし、現在
では、車内で授受される情報には、車載ＴＶ（テレビジ
ョン）やＴＶ電話、ナビゲーションシステム、後部監視
カメラなどにより作成される画像情報などの大容量情報
（例えば動画の情報の場合１００Ｍｂｐｓ程度）が多く
なってきており、このような大容量情報の転送を行う場
合、上記従来技術では回線の負荷が過大になり、現実的
ではない。

【０００７】ＡＶ（オーディオビジュアル）機器、ナビ
ゲーションシステム、自動車電話等の更なるマルチメデ
ィア化に加えて、今後、ＩＴＳ（高度道路交通システ
ム）を代表とした道路網をも含んだハイテク化が予想さ
れる。先進安全自動車（ＡＳＶ）プロジェクト、道路交
通情報システム（ＶＩＣＳ）に代表される国家プロジェ
クトは、着々とその成果を上げつつある。これに伴い自
動車に対しても、スムーズなマルチメディア情報のハン
ドリングや、外部との多岐、大量の情報交換能力が要求
されてくると考えられる。

【０００８】そこで、本発明は、大容量の情報であって
も、容易かつ速やかに、効率よく授受することのできる
車両用情報多重伝送システムと、該システムに用いられ
る車両用情報入出力装置、車両用情報管理装置および車
両情報処理方法と、該方法を保持する記憶媒体とを提供
することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、車両内のデータの授受を管理する中央
制御ユニットと、中央制御ユニットに回線を介して接続
された複数のローカルユニットとを備える車両用情報多
重伝送システムが提供される。ここで、ローカルユニッ
トは、車両に備えられた入力手段からのデータの入力を
受け付け、中央制御ユニットへデータを通知する手段
と、中央制御ユニットからのデータの転送を受け付ける
手段との、少なくとも一方を備える。また、ローカルユ
ニットの少なくとも一部と、中央制御ユニットとは、そ
れぞれ、互いに非同期通信を行う非同期通信手段を備え
る。

【００１０】なお、本発明は、画像データのような大容
量データを扱う場合に、特に有効である。そこで、本発
明では、ローカルユニットとして、通信制御ユニット
と、画像制御ユニットとを備える車両用情報多重伝送シ
ステムが提供される。ここで、通信制御ユニットは、上
記入力手段として、車両外部からのデータ通信を受け付
けるアンテナと、地図の画像データを作成するナビゲー
ションシステムと、上記車両外部の状況を撮影する監視
カメラとの、少なくとも一つの画像データ出力手段を備
える。画像制御ユニットは、画像表示装置と、画像デー
タ出力手段から通信制御ユニットおよび中央制御ユニッ
トを介して転送された画像データを用いて、該画像表示
装置に画像を表示する手段とを備える。また、通信制御
ユニットと、画像制御ユニットとは、それぞれ、上述の
非同期通信手段をさらに備える。

【００１１】ここで、中央制御ユニットは、ローカルユ
ニットへ転送するデータを、転送先に応じてあらかじめ
定められたフォーマットに変換する手段を、さらに備え
ることが望ましい。このようにすれば、ネットワーク内
を伝送されるデータのフォーマットとして、例えば、公
共網で使用される規格のフォーマットや、車両内のみで
使用されるローカルフォーマットなどを混在させること
ができる。従って、外部の通信網（自動車電話、ＶＩＣ
Ｓ（道路交通情報システム）など）や車内の情報機器
（ナビゲーションシステム）などとの相互・オープン接
続化が、本発明によれば可能となる。すなわち、本発明
によれば、関連機器を結んだローカルなネットワークど
うしの間での情報の有機的な授受を自由に行うことがで
きる。

【００１２】また、通知されたデータの種別に応じて緊
急情報か否かを判断し、緊急情報であれば、所定のロー
カルユニットとの間に緊急コネクションを設定し、該ロ
ーカルユニットへ緊急処理指示を送信した後、上記緊急
コネクションの設定前のコネクションを復旧する手段
を、中央制御ユニットにさらに設けることが望ましい。
なお、緊急処理指示の内容および送信先は、通知された
データの種別に応じてあらかじめ定められている。この
ようにすることにより、緊急性の高い情報を優先的に処
理することができる。自動車には、車内外の安全に関す
る情報など、車両特有の緊急性の高い情報が多いため、
このような緊急処理の手段を備えることが好ましい。

【００１３】さらに、本発明では、上述のローカルユニ
ットとして機能する車両用情報入出力装置と、上述の中
央制御ユニットとして機能する車両用情報管理装置とが
提供される。

【００１４】また、本発明では、車両内のデータの授受
を管理する中央制御ユニットと、該中央制御ユニットと
の間でデータ転送を行う複数のローカルユニットとを備
える車両用情報多重伝送システムにおける車両情報処理
方法として、ローカルユニットの少なくとも一部と中央
制御ユニットとの間のデータの授受を、非同期通信によ
り行う車両用情報処理方法が提供される。なお、この方
法は、中央制御ユニットによる、通知されたデータの種
別に応じて緊急情報か否かを判断し、緊急情報であれ
ば、所定のローカルユニットとの間に緊急コネクション
を設定し、該ローカルユニットへ緊急処理指示を送信し
た後、上記緊急コネクションの設定前のコネクションを
復旧するステップを有することが望ましい。さらに、本
発明では、本発明の車両用情報処理方法を実行するプロ
グラムを保持する記憶媒体が提供される。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明は、車内のＬＡＮ環境にＡ
ＴＭ（Asynchronous Transfer Mode、非同期転送モー
ド）制御を取り入れることで、情報量および／または形
態の異なる画像、音声、車体情報等の情報を、１つのネ
ットワーク上で、ディジタル情報として並列に取り扱う
ものである。

【００１６】本発明によれば、各ローカルネットワーク
の取り扱う情報を、画像データのような大容量の情報か
ら、センサからの出力情報のような小容量の情報まで、
一つのネットワークにより、並列して有機的に利用する
ことができる。これにより、画像、音声、データ情報を
統合して扱うことができ、これまで各機種が独立してい
たため独自に備えていたハードウェア（メモリや出力手
段など）を、共用することで大幅に低減できる。また、
全ての情報をディジタル情報として統一的に扱うこと
で、ローカルユニットどうしの間のデータの授受を容易
にすると共に、各種画像情報の並列表示（例えばマルチ
ウインドウ表示）を行うことができるため、使い勝手が
向上する。

【００１７】なお、本発明では、ネットワークの形態
を、個々のローカルユニットが、それぞれ中央制御ユニ
ットに接続されているスター型構成とすることが望まし
い。これは、近年になって、従来なかった個別ユニット
間の情報のやり取りが必要になってきているためであ
る。情報を効率的にネットワーキングし、現状を統括的
に把握するには、中央に中央制御ユニットを配置するス
ター型構成とすることが有効である。また、スター型構
成を取ることで、非同期転送制御に関して、通信プロト
コル負荷を中央制御ユニットに極力集中し、システム全
体系の通信制御負荷低減を実現することができ、かつ、
システム全体のコストも低い。さらに、情報量がさほど
多くなく、ＡＴＭ通信ではオーバースペックであって、
単なるパケット通信が向くような情報を扱うローカルユ
ニットをネットワーク内に設ける場合にも、スター型構
成は、通信形態の差を中央制御ユニットで吸収すること
ができるため好ましい。

【００１８】なお、本発明の車両用情報多重伝送システ
ムでは、ローカルユニットの少なくとも一部がローカル
ネットワークを形成するようにしてもよい。この場合、
ローカルネットワークは、通信ノードおよび複数の入出
力ノードからなる。ここで、入出力ノードは、上記入力
手段からの入力を受け付ける手段と、中央制御ユニット
からの転送されたデータを処理する手段との、少なくと
もいずれかを備え、通信ノードは、中央制御ユニットと
間の通信を行う手段を有する。このように、ネットワー
クを階層化することで、ネットワークの柔軟性を確保す
ることができる。この場合、ローカルネットワークごと
の通信速度およびフォーマットの相違は、中央制御ユニ
ットがフォーマット変換を行うことにより吸収される。

【００１９】また、本発明の車両用情報多重伝送システ
ムでは、通信制御ユニットに、画像データを圧縮する手
段を設け、該通信制御ユニットの非同期通信手段に、上
記圧縮された画像データを、上記中央制御ユニットに転
送する手段を設け、また、中央制御ユニットの非同期通
信手段に、この圧縮された画像データを画像制御ユニッ
トに転送する手段を設け、さらに、画像制御ユニット
に、圧縮された画像データを、元の画像データに復元す
る手段を設けるようにすることが望ましい。このように
すれば、データ容量の大きい画像データによる回線の負
荷を軽減することができる。

【００２０】なお、負荷軽減のためには、ネットワーク
内を流れる情報量をなるべく減らすことが好ましい。し
かし、転送先のローカルユニットの符号デコード能力に
は限界がある。また、情報の種別によっては、圧縮方法
および通信フォーマットに制限がある場合がある。そこ
で、各ローカルユニットの転送手段は、データの種別に
応じて変換方法および／または通信方法を選択すること
が望ましい。例えば、車両内部のみで使用されるデータ
に対しては、圧縮率を優先したローカルコーディング／
デコーディング方法およびフォーマットを用い、車両外
部の通信網との授受を行うデータに対しては、その圧縮
率には拘りなく該通信網において定められた規格のコー
ディング／デコーディング方法およびフォーマットを用
いれば、通信に支障をきたすことなく、ネットワークの
負荷を軽減することができる。

【００２１】

【実施例】本発明の一実施例を、図面を用いてつぎに説
明する。

【００２２】Ａ．ネットワーク構成 本実施例の車両用情報多重伝送システム１００は、図１
に示すように、５つのローカルユニット（通信制御ユニ
ット３００、画像、音声制御ユニット４００、クルージ
ング制御ユニット６００、エンジン制御ユニット５０
０、車体情報制御ユニット７００）を、中央制御ユニッ
ト２００を中心としたスター型構成で接続したネットワ
ークシステムである。

【００２３】中央制御ユニット２００は、車体管理の中
枢を担い、各ローカルユニット３００〜７００からの入
出力データと通信線路上のデータ整合、コネクション制
御を行う。また、必要に応じて各ローカルユニット３０
０〜７００を制御する。各ローカルユニット３００〜７
００は、通常、ユーザの要求に従って自立分散的に、中
央制御ユニット２００から独立して情報を処理するが、
緊急事態が発生すると、中央制御ユニット２００の強制
制御の伏する。

【００２４】通信制御ユニット３００は、外部（ＴＶ、
ラジオ、通信ネットワーク（インターネット網、電話
網、ＩＳＤＮ（サービス総合デジタル網））、ナビゲー
ションシステム、道路情報入出力ターミナル）との間の
情報の授受を行うユニットである。これらナビゲーショ
ンシステムを筆頭とする外部の情報処理手段との間で授
受される情報には、車特有の情報がある点、多様な情報
が凝縮している点、個々の情報量の差が大きい点、トー
タルの伝送量が１００Ｍｂｐｓ以上と大容量になる点、
受信情報と送受信情報が混在している点、情報間に優先
順位が存在する点などの特徴が挙げられる。

【００２５】画像・音声制御ユニット４００は、ユーザ
の入力に応じた中央制御ユニットの指示に従って、ＡＶ
機器に対する通信情報を切り替え、該機器への統合出力
を行う。

【００２６】クルージング制御ユニット５００は、４Ｗ
Ｓ（四輪操舵システム）およびＡＢＳ（アンチロックブ
レーキシステム）の制御や、車輪制御等を行う。エンジ
ン制御ユニット６００は、最適なエンジン制御を行うと
共に、中央制御とエンジンの状態について情報のやり取
りを行う。車体情報制御ユニット７００は、中央制御部
から独立してユーザの要求（スイッチ入力等）に従っ
て、パワーウィンド、オートロック等のドライバを制御
する。また、上記車体情報を中央制御ユニットに通知す
る。

【００２７】中央制御ユニット２００と、各ローカルユ
ニット３００〜７００との間は、それぞれ回線１０１に
よって接続されている。本実施例では、回線１０１は、
有線回線であるが、無線回線としてもよい。

【００２８】通信制御ユニット３００および画像・音声
制御ユニット４００は、伝達する情報の量が多い。従っ
て、本実施例では、これらと中央制御ユニット２００と
を繋ぐ回線１０１ａにおいては、ＡＴＭ方式による通信
での情報交換を行う。本実施例では、この回線１０１ａ
として、光ファイバを用いた。

【００２９】一方、情報量の比較的少ないクルージング
制御ユニット５００、エンジン制御ユニット６００、車
体情報制御ユニット７００と中央制御ユニット２００と
を繋ぐ回線１０１ｂにおいては、同期パケット通信によ
る情報交換を行う。

【００３０】本実施例では、中央制御ユニット２００を
ネットワークセンタとすることで、車内情報の一元管理
と各ローカルユニットの分散管理とを両立した、効率の
良いネットワークを実現できる。本実施例によれば、個
々のユニットが機能別に独立していた従来時には不可能
な、ユニット相互のスムーズなデータ授受が可能であ
り、多彩な情報交換が必要となる将来の車内状況におい
て特に有効である。

【００３１】しかし、各ユニットをループ状にコネクシ
ョンする構成にしてもよい。このようにループ型ネット
ワークにすれば、負荷が分散され、柔軟なシステム構成
が可能となる。また、ユニット接続構成をバス構成とし
てよい。

【００３２】Ｂ．ユニット構成 以下に、各ユニットの構成例を具体的に説明する。

【００３３】（１）中央制御ユニット 中央制御ユニット２００は、図２に示すように、全体制
御部２０１と、通信ノード２０２と、データフォーマッ
ト変換部２０３と、メモリ部２０４と、コネクション制
御部２０５と、ユーザインタフェース管理部２０６とを
備える。

【００３４】中央制御ユニット２００は、車体管理の中
枢を担い、各ローカルユニット３００〜７００から通信
ノード２０２を介して通知された情報と、ユーザインタ
フェース管理部２０６を介して受け付けたユーザ要求と
に従って、車体管理が行う。なお、本実施例におけるユ
ーザ入力は、スイッチ類（ただし、車体情報制御ユニッ
ト７００内のパワウインドウ、ドアロック等を除く）か
らの入力である。これは、マルチメディアの入出力情報
を統合的に扱うのに適した環境を提供するためである。

【００３５】ユニット制御部２０１は、中央制御ユニッ
ト２００全体をコントロールし、各ユニットから送られ
てくる情報処理する。すなわち、ユニット制御部２０１
は、リアルタイム性が要求される情報については、該情
報の必要なローカルユニットへ通知し、必要に応じて主
記憶装置８０２に確保された記憶領域であるメモリ部２
０４へ格納する。また、ユニット制御部２０１は、リア
ルタイム性が要求されない情報については、メモリ部２
０４へ格納した上で、各ユニットの参照要求に応じて、
メモリ部２０４から読み出し、要求元へ通知する。本実
施例では、このような構成をとることで、リアルタイム
性を確保しつつ、各ユニットに分散してデータを保持す
ることによるハード負荷を低減している。これは、コス
ト的にも優位な手法である。さらに、ユニット制御部２
０１は、必要に応じて、各ローカルユニット３００〜７
００の強制制御を行う。

【００３６】ユーザインタフェース管理部２０６は、上
述のように、スイッチ類からの入力を受け付けて、全体
制御部２０１に通知する手段である。また、通信ノード
２０２は、各ローカルユニット３００〜７００との間の
通信を制御する手段である。なお、本実施例では、ユー
ザインタフェース管理部２０６は、位置および機能の類
似するスイッチ類ごとに設けられ、それぞれ、スイッチ
類の近傍に設けられている。このように、中央制御ユニ
ット２００を、ユーザインタフェース管理部２０６が分
散的に分布された構成にしている点で、本実施例のネッ
トワークシステムは、通常のクライアント・サーバ方式
と異なる。これは、従来個々に発展してきた各種ユニッ
トとの互換性を確保するためである。

【００３７】なお、通信ノード２０２についても、この
ような分散的な分布とすることができる。また、個々の
ユニットとの互換性を考慮する必要がない場合は、通信
ノード２０２およびユーザインタフェース管理部２０６
を、１ヶ所に集中しても構わない。

【００３８】各ローカルユニット３００〜７００からの
通信ノード２０２を介した入出力データと通信線路上の
データとの整合や、各ユニット間接続のコネクション制
御は、コネクション制御部２０５により行われる。ま
た、転送モードの異なるユニット間の通信整合は、デー
タフォーマット変換部２０３がタイミングの制御や情報
フォーマットの変換を行うことにより確保される。

【００３９】中央制御ユニット２００のハードウエア構
成を図８に示す。中央制御ユニット２００は、中央演算
処理装置（ＣＰＵ）８０１と、主記憶装置８０２と、外
部記憶装置８０３とを備える、マルチタスク処理が可能
な情報処理装置であり、上記各部２０１〜２０６は、外
部記憶装置８０３にあらかじめ保持され、主記憶装置８
０２に読み込まれたインストラクション（プログラム）
を、中央演算処理装置８０１が実行することにより実現
される。外部記憶装置８０３は、各部２０１〜２０６を
実現するためのインストラクション（プログラム）をあ
らかじめ保持する記憶媒体である。なお、このように、
本実施例では、中央制御ユニット２００の各部２０１〜
２０６は、ソフトウエアの実行により実現されるが、本
発明はこれに限られず、専用回路などのハードウエアに
より実現してもよい。

【００４０】（２）通信制御ユニット 通信制御ユニット３００は、図３に示すように、自車両
に備えられた通信関連機器（ＴＶ（テレビジョン）用ア
ンテナ３１１、ラジオ用アンテナ３１２、通信用アンテ
ナ３１３、ナビゲーションシステム用アンテナ３１４、
道路情報入出力ターミナル用アンテナ３１５、および、
自動車レーダ・監視カメラ３１６との間の通信を制御す
るユニットであり、通信ノード３０１、暗号・復号化部
３０２、ユニット制御部３０３、ＴＶノード３０４、ラ
ジオノード３０５、通信ネットワークノード３０６、ナ
ビゲーションノード３０７、道路情報入出力ターミナル
ノード３０８、および、自動車レーダ・監視カメラノー
ド３０９を備える。なお、一つのアンテナをアンテナ３
１１〜３１５として共用してもよい。

【００４１】本実施例の通信制御ユニット３００は、中
央制御ユニット２００と同様のハードウエア構成を有す
る情報処理装置であり、各のノード３０１，３０４〜３
０９および各部３０２，３０３は、外部記憶装置にあら
かじめ保持され、主記憶装置に読み込まれたインストラ
クション（プログラム）を、中央演算処理装置が実行す
ることにより実現される。しかし、本発明はこれに限ら
れず、専用回路などのハードウエアにより実現してもよ
い。なお、各ノードの少なくともいずれかを、独立の情
報処理装置または専用回路により実現することもでき
る。後述する各ローカルユニット４００〜７００も、こ
の通信制御ユニット３００と同様のハードウエア構成を
有する。

【００４２】通信関連機器３１１〜３１５および自動車
レーダ・監視カメラ３１６は、それぞれ、ノード３０４
〜３０９を介して通信制御ユニット３００の通信ノード
３０１に接続されており、通信ノード３０１を中心とし
たスター型ネットワークを構成している。通信制御ユニ
ット３００全体の管理は、ユニット制御部３０３にゆだ
ねられている。これは、負荷の大きいＡＴＭ通信部を通
信ノード３０１に集中することで、システム全体のハー
ドウエアの負荷や、各ノード３０４〜３０９およびユニ
ット制御部３０３の制御量増大による負荷を低減するた
めである。

【００４３】なお、通信ノード３０１は、中央制御ユニ
ット２００との間でＡＴＭ通信を行うと共に、各通信関
連機器３１１〜３１５およびレーダ等３１６と各ノード
３０４〜３０９との同期通信を非同期通信に変換する。
本実施例では、ＡＴＭを用いることで、各種情報を多重
化し一つの通信路を用いて伝送することが可能となる。

【００４４】ＴＶノード３０４およびラジオノード３０
５は、それぞれ、アンテナ３１１，３１２からの電波情
報を受信し、中央制御ユニッ２００を介して取得したユ
ーザによるチャンネル指定を元に、周波数のチューニン
グを行い、得られた情報をデジタル化して通信ノード３
０１に送る。

【００４５】通信ネットワークノード３０６は、アンテ
ナ３１３を介して公衆網等へアクセスし、ＴＶ電話、イ
ンターネット通信、ＶＯＤ（ビデオオンデマンド）等の
情報の送受信を行う。なお、通信ネットワークノード３
０６は、アンテナ３１３から得られた入力情報は、デジ
タルデータに統一して通信ノード３０１に送信する。ま
た、通信ノード３０１から得られた出力情報は、アクセ
ス先の要求するデータ仕様に変換して、アンテナ３１３
から送信する。

【００４６】ナビゲーションノード３０７は、人工衛星
からの位置情報信号をアンテナを介して受信すると共
に、中央制御ユニット２００に地図情報等を要求し、受
け取った地図情報等と、アンテナ３１４からの受信情報
と合わせてナビゲーション用地図画像データを作成し、
デジタル情報として通信ノード３０１に送る。なお、中
央制御ユニット２００は、あらかじめ、複数の地図情報
等をメモリ部２０４に保持し、通信ノード３０１を介し
たナビゲーションノード３０７の要求に応じて、ユーザ
インタフェース管理部２０６を介して受け付けた指示入
力に対応する地図情報等を、通信ノード３０１を介した
ナビゲーションノード３０７に通知する。

【００４７】道路情報入出力ターミナルノード３０８
は、ＩＴＳ（道路情報入出力）ターミナルからの道路情
報等をアンテナ３１５を介して受信し、デジタル情報と
して通信ノード３０１に送る。

【００４８】上述した通信関連機器に加えて、本実施例
の通信制御ユニット３００では、自動車レーダ・監視カ
メラノード３０９が、自車両に備えられた自動車レーダ
および監視カメラを介して得られた情報を取り込み、デ
ジタル情報に変換して、通信ノード３０１に送る。自動
車レーダ、監視カメラ等により得られた情報は、通信ノ
ード３０１を介して中央制御ユニット２００通知された
後、必要に応じて、中央制御ユニット２００から、画像
・音声制御ユニット４００、クルージング制御ユニット
５００、および／または、エンジン制御ユニット６００
へ通知され、各ユニット４００〜６００において利用さ
れる。

【００４９】暗号・復号化ノード３０２は、外部ネット
ワークとの通信手順を決定し、暗号化方法の決定を行
う。例えば、本実施例では、車両外部との間で授受され
るデータについては、必要に応じて機密性の高い通信方
法（暗号化・復号化方法を含む）、あるいは、外部の通
信手段によりあらかじめ定められた通信方法を用い、車
両内部で閉じたデータについては圧縮率を優先した通信
方法を用いる。従って、外部のネットワークに対して
は、該ネットワークとのアクセスに必要な手続をとり、
車両内部で閉じたデータについては、標準ではないロー
カルコーディング、デコーディング方式を採用すること
が可能である。これにより、本実施例のシステム１００
によれば、オープンネットワークを指向している通常の
ネットワークとローカルデータとが混在しているという
特徴を有する、車両に係る情報を、自由に組み合わせて
利用することができる。なお、通信方法は、具体的に
は、ネットワーク内で授受される情報量を減らすという
負荷軽減のための要求と、画像・音声制御ユニット４０
０での暗号デコード能力に鑑みて、情報の種類に応じて
あらかじめ定められており、暗号・復号化ノード３０２
は、授受する信号の種類に応じた通信方法を用いて暗号
・復号化を行うとともに、該通信方法を各ノード３０
１，３０４〜３０９に指示する。

【００５０】（３）画像・音声制御ユニット 画像・音声制御ユニット４００は、図４に示すように、
通信ノード４０１と、暗号・復号化部４０２と、ユニッ
ト制御部４０３と、ＡＶ機器ノード４０４と、通信制御
ノード４０５と、画像表示部４０６と、音声出力部４０
７とを備える。

【００５１】本実施例の車両は、ＡＶ機器（ＣＤ（コン
パクトディスク）装置、ＤＶＤ（デジタルビデオディス
ク）装置、ビデオ装置等）と、画像表示装置（本実施例
では液晶表示装置）と、スピーカとを備える。これらの
装置は、ＡＶ機器ノード４０４、画像表示部４０６、音
声出力部４０７を介して通信ノード４０１に接続されて
おり、通信ノード４０１を中心としたスター型ネットワ
ークを構成している。

【００５２】通信ノード４０１は、中央制御ユニット２
００との間でＡＴＭ通信を行うと共に、各ノードとの同
期通信を非同期通信に変換する。また、外部ネットワー
クデータのデコーディングは、通信制御ユニット３００
の暗号・復号化部３０２と同様、暗号・復号化部４０２
で行われる。なお、本実施例では、暗号・復号化部４０
２による各種情報のコーディングは並行して行われる。

【００５３】ＡＶ機器ノード４０４は、ＣＤ装置、ＤＶ
Ｄ装置、ビデオ装置等のローカルに閉じたＡＶ機器や、
ＴＶ用アンテナ、ラジオ用アンテナ等、外部との通信を
要するＡＶ機器用の画像および／または音声情報を、画
像表示部４０６および／または音声出力部４０７に出力
する制御を行う。

【００５４】通信情報ノード４０５は、通信ネットワー
ク、ナビゲーションシステム、ＩＴＳ、ＴＶ電話等の外
部との通信を要するメディアによる画像および／または
音声情報を、画像表示部４０６および／または音声出力
部４０７に出力する制御を行う。

【００５５】本実施例では、スピードやエンジン回転数
等の従来より計器盤（インストルメントパネル）により
表示されていた情報も、画像表示部４０６によって表示
される。従来の計器盤は、大きな面積を専有する割に情
報量が少なかったが、本実施例によれば、ひとつの表示
画面に多種多様なマルチメディアのマルチウインドウ表
示を行うことにより、これらの情報をコンパクトに表示
することができる。なお、画像表示部４０６により画像
表示される表示画面は、一カ所でもよいが、利便性、従
来互換、他の乗客者との共有の面から、複数の表示画面
を設け、それらに情報を分散表示することが望ましい。

【００５６】本実施例では、通常、映像と音声との切り
換えや、スピードやエンジン回転数等の車体の情報を示
す、表示画面中の固定表示部（従来技術では計器盤に相
当）における各種の画像データの切り換えは、ユーザイ
ンタフェース管理部２０６を介して受け付けられたユー
ザからの入力に応じた、中央制御ユニット２００による
指示に従って行われる。ただし、通信制御ユニット３０
０の道路情報入出力ターミナルノード３０８や自動車レ
ーダ・監視カメラノード３０９などを介して緊急事態を
示す情報が入力された場合、中央制御ユニット２００
は、ユーザからの入力の有無およびその内容に拘りな
く、強制的に、映像および／または音声をあらかじめ定
められた警報メッセージの出力などに切り換えることに
より、ユーザに注意を促す。

【００５７】なお、表示画面の表示は、マルチウインド
ウ表示とすることが好ましい。本実施例において表示さ
れる表示画面の例を、図１１に示す。ここで示した例で
は、表示画面１１０内に、ＴＶ用アンテナ３１１から通
信制御ユニット３００を介して転送されたＴＶ画像を表
示するウインドウ１１１と、通信用アンテナ３１３から
通信制御ユニット３００を介して転送されたＴＶ電話の
画像を表示するウインドウ１１２と、ナビゲーションノ
ード３０７から転送された地図の画像を表示するウイン
ドウ１１３が、重ねて表示されており、さらにその上
に、自動車レーダ３１６から通信制御ユニット３００を
介して転送された緊急情報を表示するウインドウ１１４
が重ねて表示されている。

【００５８】なお、ここでは、緊急情報の強制表示は、
すでに表示されているウインドウ１１１〜１１３の上に
重ねて（緊急状態の解除が通知されるまで他のウインド
ウに覆われないようにして）緊急情報を表示するウイン
ドウ１１４を表示することにより行われるが、すでに表
示されている画像をすべて消去して、緊急情報のみを表
示画面１１０に表示するようにしてもよい。

【００５９】（４）クルージング制御ユニット クルージング制御ユニット５００は、図５に示すよう
に、自車両に備えられた各車輪の速度センサ５１１〜５
１４と、四輪操舵システム部５１５と、ＡＢＳ部５１６
と、中央制御ユニット２００との間の通信を制御するユ
ニットであり、通信ノード部５０１、ユニット制御部５
０２、右前輪ノード５０３、左前輪ノード５０４、右後
輪ノード５０５、左後輪ノード５０６、４ＷＳノード５
０７、および、ＡＢＳノード５０８を備える。

【００６０】各速度センサ５１１〜３１４、四輪操舵シ
ステム部５１５、およびＡＢＳ部５１６は、それぞれ、
ノード５０４〜３０８を介して通信ノード５０１に接続
されており、通信ノード５０１を中心としたスター型ネ
ットワークを構成している。

【００６１】通信ノード５０１は、中央制御ユニット２
００との間の同期パケット通信を管理する。また、クル
ージング制御ユニット５００全体の管理は、ユニット制
御部５０２にゆだねられている。なお、クルージング制
御ユニット５００と中央制御ユニット２００との間の通
信は、負荷の大きいＡＴＭ通信ではなく、負荷の小さい
同期パケット通信であるため、このユニット制御部５０
２を設けず、ユニット５００全体の管理も、通信ノード
５０１が行うようにしてもよい。

【００６２】本実施例では、車輪のノード５０３〜５０
４は検出情報送出ノードとして機能し、４ＷＳノード５
０７およびＡＢＳノード５０８は、走行および制動の制
御のための制御ノードとして機能する。四輪の各ノード
５０３〜５０６は、それぞれ、その接続されている速度
センサ５１１〜５１４から車輪速度を示す検出信号を受
け付け、それを通信ノード５０１を介して中央制御ユニ
ット２００に通知する。

【００６３】車輪速信号の通知を受けた中央制御ユニッ
ト２００は、四輪すべての車輪速信号が通知されると、
該信号と、通信制御ユニット３００の自動車レーダ・監
視カメラノード３０９からの情報とを基に制御信号を作
成し、通信ノード５０１を介して４ＷＳノード５０７に
通知する。さらに、中央制御ユニット２００は、四輪す
べての車輪速信号と、通信制御ユニット３００の自動車
レーダ・監視カメラノード３０９からの情報と、エンジ
ン制御ユニット６００から通知されたエンジン回転数を
示す信号および車両走行速度を示す信号とを基に、制動
の制御信号を作成し、通信ノード５０１を介してＡＢＳ
ノード５０８に通知する。

【００６４】４ＷＳノード５０７およびＡＢＳノード５
０５には、それぞれ、各種のアクチュエータやモータ、
スイッチ等がグループ化された被制御部である４ＷＳシ
ステム部５１５またはＡＢＳ部５１６が接続されてい
る。中央制御ユニット２００から、通信ノード５０１を
介して制御信号を通知された４ＷＳノード５０７は、通
知された制御信号を４ＷＳシステム部５１５に供給する
ことにより、四輪操舵システムの制御を行う。同様に、
中央制御ユニット２００から、通信ノード５０１を介し
て制御信号を通知されたＡＢＳノード５０８は、通知さ
れた制御信号を４ＷＳシステム部５１６に供給すること
により、制動システムの制御を行う。

【００６５】なお、本実施例では、上述のように、各ノ
ードによりスター型ネットワークを形成したが、本発明
はこれに限られず、例えば、これらのノードによってＬ
ＡＮを構成してもよい。

【００６６】（５）エンジン制御ユニット エンジン制御ユニット６００は、図６に示すように、通
信ノード６０１と、エンジンノード６０２とを備え、エ
ンジンの回転数および車速の情報を採取するとともに、
イグニッションコイル６０３の動作を制御する。エンジ
ンノード６０２には、車両に設けられた、被制御部であ
るイグニッションコイル６０３と、エンジン回転数セン
サ６０４と、車速センサ６０５とが接続されている。す
なわち、イグニッションコイル６０３と、エンジン回転
数センサ６０４と、車速センサ６０５とは、エンジンノ
ード６０２を中心としたスター型ネットワークを構成し
ている。なお、通信ノード６０１は、中央制御ユニット
２００との間の同期パケット通信を管理する。

【００６７】エンジンノード６０２は、エンジン回転数
センサ６０４からの回転数を示す検出信号を受け付け、
それを通信ノード５０１を介して中央制御ユニット２０
０に通知する。また、エンジンノード６０２は、車速セ
ンサ６０５からの自車両の速度を示す検出信号を受け付
け、それを通信ノード５０１を介して中央制御ユニット
２００に通知する。

【００６８】これらの信号を受け付けた中央制御ユニッ
ト２００は、これら回転数信号および車速信号と、通信
制御ユニット３００の自動車レーダ・監視カメラノード
３０９からの情報とを基に制御信号を作成し、通信ノー
ド５０１を介してエンジンノード６０２に通知する。こ
の通知を受けたエンジンノード６０２は、受け付けた制
御信号をイグニッションコイル６０３に供給すること
で、イグニッション・コイル６０３を制御する。

【００６９】（６）車体情報制御ユニット 車体情報制御ユニット７００は、図７に示すように、自
車両の各ドアに備えられた窓（パワーウインドウ）の開
閉スイッチ７１１，７１５，７１８，７２０と、運転席
ドアに備えられたドアロックスイッチ７１２と、計器盤
（インストルメントパネル）に備えられた左右のサイド
ミラーの開閉スイッチ７２２，７２３とからの信号を受
け付け、自車両の各ドアに備えられた駆動系（窓の開閉
モータおよびドアロックのソレノイド）７１３，７１
６，７１９，７２１と、左右のサイドミラーのモータ７
１４，７１７との動作を制御するユニットである。

【００７０】車体情報制御ユニット７００は、通信ノー
ド部７０１、ユニット制御部７０２、運転席ドアノード
７０３、助手席ドアノード７０４、後右ドアノード７０
５、後左ドアノード７０６、および、計器盤ノード７０
７を備える。

【００７１】各ドア駆動系７１３，７１６，７１９，７
２１、各ミラーモータ７１４，７１７、および各スイッ
チ類７１１，７１２，７１５，７１８，７２０，７２
２，７２３は、それぞれ、ノード７０３〜７０７を介し
て通信ノード７０１に接続されており、通信ノード７０
１を中心としたスター型ネットワークを構成している。

【００７２】通信ノード７０１は、中央制御ユニット２
００との間の同期パケット通信を管理する。また、車体
情報制御ユニット７００全体の管理は、ユニット制御部
７０２にゆだねられている。なお、車体情報制御ユニッ
ト７００と中央制御ユニット２００との間の通信は、負
荷の小さい同期パケット通信であるため、ユニット制御
部７０２を設けず、ユニット５００全体の管理も通信ノ
ード７０１が行うようにしてもよい。

【００７３】窓開閉メインスイッチ７１１は、全てのド
アの窓ガラスに対応する４つのスイッチを備え、それぞ
れが、対応する窓ガラスを開閉するスイッチとなってい
る。このスイッチ７１１から運転席ドアノード７０３に
開閉信号が入力されると、該ノード７０３は、この窓開
閉信号と開閉対象とを、通信ノード７０１を介して中央
制御ユニット２００に通知する。この通知を受けた中央
制御ユニット２００は、通知内容に応じて、開閉対象の
ドア駆動系７１３，７１６，７１９または７２１に窓ガ
ラスの開閉を指示する制御信号を作成し、開閉対象のド
アのノードに通信ノード７０１を介して送信する。これ
を受けた各ドアのノードは、それぞれに接続されたドア
駆動系に対して、この制御信号を通知する。これによ
り、指示されたドアの窓ガラスが開閉される。

【００７４】ドアロックスイッチ７１２は、全てのドア
をロックするスイッチであり、このスイッチ７１２が押
下されたことを示す信号が運転席ドアノード７０３に通
知されると、該ノード７０３は、このドアロック信号
を、通信ノード７０１を介して中央制御ユニット２００
に通知する。この通知を受けた中央制御ユニット２００
は、各ドア駆動系７１３，７１６，７１９，７２１にド
アのロックを指示する制御信号を作成し、各ドアのノー
ド７０３〜７０６に、通信ノード７０１を介して送信す
る。これを受けた各ドアのノードは、それぞれに接続さ
れたドア駆動系に対して、この制御信号を通知する。こ
れにより、各ドアがすべてロックされる。

【００７５】運転席以外の各ドアの窓開閉スイッチ７１
５，７１８，７２０は、該ドアの窓ガラスのみの開閉を
指示するスイッチである。これらのスイッチから各ドア
ノード７０３〜７０６に開閉信号が入力されると、該ノ
ードは、この窓開閉信号を通信ノード７０１を介して中
央制御ユニット２００に通知するとともに、窓開閉信号
をもとに窓開閉のための制御信号を作成し、それぞれに
接続されたドア駆動系に対してこの制御信号を通知す
る。これにより、各ドアの窓ガラスがそれぞれ開閉され
る。なお、本実施例では、各ドアノードがそれぞれ制御
信号を作成するようにしたが、窓開閉メインスイッチ７
１１の場合と同様、中央制御ユニット２００によって作
成され、通知されるようにしてもよい。また、窓開閉メ
インスイッチ７１１による窓開閉信号またはそれに応じ
た制御信号を、中央制御ユニット２００を介することな
く、運転席ドアノード７０３が各ドアノード７０４〜７
０６に通知するようにしてもよい。

【００７６】左右のサイドミラースイッチ７２２，７２
３は、左右のサイドミラーの開閉を指示するスイッチで
ある。これらのスイッチから計器盤ノード７０７に開閉
信号が入力されると、該ノード７０７は、この信号を、
通信ノード７０１を介して中央制御ユニット２００に通
知する。この通知を受けた中央制御ユニット２００は、
制御対象のミラーモータ７１４または７１７に対する制
御信号を作成し、通信ノード７０１を介して制御対象の
ドアノード７０３または７０４に送信する。これを受け
た各ドアノード７０３，７０４は、右または左のサイド
ミラーモータ７１４，７１７に対して、この制御信号を
通知する。これにより、モータが駆動され、左右いずれ
か指定されたミラーが開閉する。なお、中央制御ユニッ
ト２００を介することなく、計器盤ノード７０７が、ミ
ラー開閉信号または制御信号を、運転席ドアノード７０
３または助手席ドアノード７０４に通知するようにして
もよい。

【００７７】本実施例では、上述のように、各ノードに
よりスター型ネットワークを形成したが、本発明はこれ
に限られず、例えば、これらのノードによってＬＡＮを
構成してもよい。また、本実施例では、ドアロック、窓
の開閉、およびサイドミラーの開閉の制御に本発明を適
用したが、照明の制御にも、同様に本発明を適用するこ
とができる。

【００７８】Ｃ．通信制御処理 つぎに、中央制御ユニット２００による通信制御処理に
ついて、図９および図１０を用いて説明する。

【００７９】（１）定常処理 中央制御ユニット２００の全体制御部２０１は、常時、
図９に示す定常処理を実行している。全体制御部２０１
は、この定常処理において、一定時間ごとに（ステップ
９０１）、各ローカルユニットの状態、異常の有無をチ
ェック（ポーリングチェック）し（ステップ９０２）、
その結果得られた情報（例えば、ローカルユニットの正
常／異常を示す情報や、その状態の概要情報など）をメ
モリ部２０４に確保された、ローカルユニットごとの記
憶領域に格納した後（ステップ９０３）、ローカルユニ
ットへ通知することがあらかじめ定められているもので
あれば（ステップ９０４）、ローカルユニットへの通知
を行って（ステップ９０５）、処理をステップ９０１に
戻す。

【００８０】なお、ステップ９０４において、ローカル
ユニットへ通知するか否かは、情報の種別ごとにあらか
じめ定められている。例えば、本実施例では、ローカル
ユニットの致命的な異常は、画像・音声制御ユニット４
００に通知することが定められている。画像・音声制御
ユニット４００は、この通知を受けて、異常の発生を画
像表示したり、警報音を発したりする。

【００８１】また、ステップ９０５において、全体制御
部２０１は、コネクション制御部２０５にコネクション
の設定を行わせ、さらに、データフォーマット変換部２
０３に、通知する情報をあらかじめ定められたデータフ
ォーマットへ変換させた後、通信ノード２０２を介し
て、通知先へ変換後の情報を送信する。

【００８２】（２）割込み処理 本実施例では、中央制御ユニット２００として、マルチ
タスク処理の可能な情報処理装置を用いている。ローカ
ルユニット３００〜７００から中央制御ユニット２００
にの割込み要求なされると、全体制御部２０１は、新た
にタスクを発生させ、図１０に示す割込み処理を行う。
なお、ローカルユニットによる割込み要求は、通知する
情報と、他のローカルユニットへのコネクション要求の
有無と、コネクション要求があればそのコネクション先
とを、中央制御ユニット２００の通信ノード２０２を介
して全体制御部２０１に送ることにより行われる。

【００８３】この割込み処理において、全体制御部２０
１は、まず、割込み要求により通知された情報が、緊急
情報としてあらかじめ定められた種別の情報であるか否
か検査する（ステップ１００１）。本実施例では、例え
ば、通信ネットワークノード３０６を介して公衆網から
通信制御ユニット３００に通知された事故情報などや、
自動車レーダ・監視カメラノード３０９を介して通知さ
れた危険障害物接近情報などが、この緊急情報にあた
る。

【００８４】通知された情報が緊急情報ではなければ、
全体制御部２０１は、通知された情報の優先順位を決定
し（ステップ１００２）、コネクション要求があれば
（ステップ１００３）、割込み要求において指定された
コネクション先のローカルユニットとのコネクションを
設定した上で（ステップ１００４）、通知された情報を
該ローカルユニットに送信し、通信が終了するまで待つ
（ステップ１００５）。なお、ステップ１００４におい
て、全体制御部２０１は、コネクション制御部２０５に
コネクションの設定とコネクション帯域の再設定とを行
わせ、さらに、データフォーマット変換部２０３に、通
知する情報をあらかじめ定められたデータフォーマット
へ変換させた後、通信ノード２０２を介して、通知先へ
変換後の情報を送信する。

【００８５】ここで、優先順位は、複数のタスクが並行
してメモリ部２０４を更新する際に、実際の格納順の決
定や、ローカルユニットとのコネクションの設定順の決
定などに用いるための順位であり、情報の種別に応じて
あらかじめ定められている。本実施例では、例えば、外
部との通信により得られた通信情報（ただし、ＴＶやラ
ジオの画像・音声情報を除く）は、車内で閉じた車内情
報（例えば、窓開閉情報など。ただし、ＴＶやラジオの
画像・音声情報を含む）より優先順位が高い。また、車
内情報の中では、各情報の優先順位は、スイッチ類（チ
ャネルを含む）から入力されたデータ（すなわち、ユー
ザの選択）に応じて定められる。

【００８６】つぎに、全体制御部２０１は、通知された
情報や通信結果に関する情報などをメモリ部２０４に確
保された、ローカルユニットごとの記憶領域に格納した
後（ステップ１００６）、ローカルユニットへ通知する
ことがあらかじめ定められているものであれば（ステッ
プ１００７）、ローカルユニットへの通知を行って（ス
テップ１００８）、処理を終了する。

【００８７】なお、ステップ１００７において、ローカ
ルユニットへ通知するか否かは、情報の種別ごとにあら
かじめ定められている。例えば、本実施例では、通信ユ
ニット３００の自動車レーダ・監視カメラノード３０９
から通知された情報は、画像・音声制御ユニット４００
と、クルージング制御ユニット５００とに通知すること
が定められている。画像・音声制御ユニット４００は、
この自動車レーダ・監視カメラノード３０９から通知さ
れた情報を用いて画像表示を行ったり、警報音を発した
りする。また、クルージング制御ユニット５００は、こ
の情報をＡＢＳ部５１６の制御に用いる。

【００８８】また、ステップ１００８において、全体制
御部２０１は、コネクション制御部２０５にコネクショ
ンの設定を行わせ、さらに、データフォーマット変換部
２０３に、通知する情報をあらかじめ定められたデータ
フォーマットへ変換させた後、通信ノード２０２を介し
て、通知先へ変換後の情報を送信する。

【００８９】ステップ１００１において、緊急情報であ
ると判断した場合、全体制御部２０１は、まず、処理内
容を決定する（ステップ１００９）。処理内容は、通知
された情報の種別および内容に応じてあらかじめ定めら
れており、緊急情報に対応するためのコネクション先
と、該コネクション先のローカルユニットに送信する緊
急処理指示の内容が含まれる。

【００９０】つぎに、全体制御部２００１は、コネクシ
ョン制御部２０５に、上記決定したコネクション先との
緊急コネクションを設定させ（ステップ１０１０）、上
記決定した緊急処理指示情報を、通信ノード２０２を介
して、該コネクション先へ送信し（ステップ１０１
１）、ローカルユニットから処理の終了が通知されるの
を待って（ステップ１０１２）、緊急処理前のコネクシ
ョンを復旧した後（ステップ１０１３）、上述のステッ
プ１００６に処理を進める。

【００９１】Ｄ．本実施例の効果 本実施例のシステム１００によれば、各ローカルユニッ
トの扱う情報を、有機的に組み合わることが容易にでき
る。例えば、中央制御ユニット２００のユーザインタフ
ェース管理部２０６を介して、監視カメラの画像表示指
示が入力されると、中央制御ユニット２００は、通信制
御ユニット３００の自動車レーダ・監視カメラノード３
０９に、画像データを要求し、該要求に応じて通信制御
ユニット３００から送られた画像データを、画像・音声
制御ユニット４００にデータ転送する。この画像データ
の転送を受けた画像・音声制御ユニット４００は、該デ
ータを用いて表示画面に画像を表示する。

【００９２】なお、画像データは容量が大きいため、本
実施例では、通信制御ユニット３００の暗号・復号化部
３０２が送信前にあらかじめ圧縮したバースト符号デー
タが、通信ノード３０１によってＡＴＭフォーマットに
変換された後、中央制御ユニット２００を介して画像・
音声制御ユニット４００に転送される。これを受けた画
像・音声制御ユニット４００では、受け付けたＡＴＭフ
ォーマットのデータをバースト符号データに変換した
後、暗号・復号化部４０２がこれを元の画像データに復
元して画像表示部４０６に同期転送し、画像表示部４０
６は、これを用いて画像表示に使用する。なお、この場
合、中央制御ユニットではデータ変換は行われない。

【００９３】このように、本実施例では画像データを圧
縮処理するため、通信の負荷を軽減できる。また、容量
の大きいデータを送受信する回線については、ＡＴＭに
より非同期に通信を行うため、回線を効率よく利用でき
る。なお、本実施例では、ＡＴＭ通信回線に光ファイバ
を用いたため、大量のデータを高速に授受することがで
きる。

【００９４】本実施例では、取り扱う情報の種別ごと
に、複数の入出力手段がまとめられてローカルユニット
を構成している。このように、空間条件ではなく、機能
によってローカルユニットを構成することにより、本実
施例では、設置場所および配置を基準にユニットを構成
する場合に比べて、コネクション設定待ちなどの無駄の
少ないデータ電送が可能となる。

【００９５】なお、本実施例では、ユーザインタフェー
スに関わるスイッチ類は、中央制御ユニット２００に含
めず、これらのスイッチ類からの入力は、ユーザインタ
フェース管理部２０６を介して全体制御部２０１に通知
されるものとしたが、本発明はこれに限られず、これら
のスイッチ類を中央制御ユニットに含め、ユーザインタ
フェース管理部２０６を省略してもかまわない。

【００９６】

【発明の効果】本発明によれば、大容量の情報であって
も、容易かつ速やかに、効率よく授受することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例における車両用情報多重伝送システム
のネットワーク構成図である。

【図２】 中央制御ユニットの機能構成図である。

【図３】 通信制御ユニットの機能構成図である。

【図４】 画像・音声制御ユニットの機能構成図であ
る。

【図５】 クルージング制御ユニットの機能構成図であ
る。

【図６】 エンジン制御ユニットの機能構成図である。

【図７】 車体情報制御ユニットの機能構成図である。

【図８】 中央制御ユニットのハードウエア構成図であ
る。

【図９】 中央制御ユニットの定常処理を示す流れ図で
ある。

【図１０】 中央制御ユニットの割込み処理を示す流れ
図である。

【図１１】 画像表示部による表示画面例を示す模式図
である。

【符号の説明】

１００…ネットワ…ク全体構成、１０１…通信回線、１
０１ａ…ＡＴＭ通信回線、１０１ｂ…同期パケット通信
回線、２００…中央制御ユニット、２０１…全体制御
部、２０２…通信ノード、２０３…データフォーマット
変換部、２０４…メモリ部、２０５…コネクション制御
部、２０６…ユーザインタフェース部、３００…通信制
御ユニット、３０１…通信ノード、３０２…暗号・復号
化部、３０３…ユニット制御部、３０４…ＴＶノード、
３０５…ラジオノード、３０６…通信ネットワークノー
ド、３０７…ナビゲーションノード、３０８…道路情報
入出力ターミナルノード、３０９…自動車レーダ・監視
カメラノード、３１１…ＴＶ用アンテナ、３１２…ラジ
オ用アンテナ、３１３…通信用アンテナ、３１４…ナビ
ゲーションシステム用アンテナ、３１５…道路情報入出
力ターミナル用アンテナ、３１６…自動車レーダ・監視
カメラ、４００…画像・音声制御ユニット、４０１…通
信ノード、４０２…暗号・復号化部、４０３…ユニット
制御部、４０４…ＡＶ機器ノード、４０５…通信制御ノ
ード、４０６…画像表示部、４０７…音声出力部、５０
０…クルージング制御ユニット、５０１…通信ノード
部、５０２…ユニット制御部、５０３…右前輪ノード、
５０４…左前輪ノード、５０５…右後輪ノード、５０６
…左後輪ノード、５０７…４ＷＳノード、５０８…ＡＢ
Ｓノード、５１１…右前車輪速度センサ、５１２…左前
車輪速度センサ、５１３…右後車輪速度センサ、５１４
…左後車輪速度センサ、５１５…四輪操舵システム部、
５１６…ＡＢＳ部、６００…エンジン制御ユニット、６
０１…通信ノード、６０２…エンジンノード、６０３…
イグニッションコイル、６０４…エンジン回転数セン
サ、６０５…車速センサ、７００…車体情報制御ユニッ
ト、７０１…通信ノード部、７０２…ユニット制御部、
７０３…運転席ドアノード、７０４…助手席ドアノー
ド、７０５…後右ドアノード、７０６…後左ドアノー
ド、７０７…計器盤ノード、７１１…右前窓開閉スイッ
チ、７１２…ドアロックスイッチ、７１３…右前ドア駆
動系、７１４…右サイドミラーのモータ、７１５…左前
窓開閉スイッチ、７１６…左前ドア駆動系、７１７…左
サイドミラーのモータ、７１８…右後窓開閉スイッチ、
７１９…右後ドア駆動系、７２０…左後窓開閉スイッ
チ、７２１…左後ドア駆動系、７２２…右サイドミラー
開閉スイッチ、７２３…左サイドミラー開閉スイッチ、
８０１…中央演算処理装置、８０２…主記憶装置、８０
３…外部記憶装置。

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車両内のデータの授受を管理する中央制御
   ユニットと、 上記中央制御ユニットに回線を介して接続された複数の
   ローカルユニットとを備え、 上記ローカルユニットは、 上記車両に備えられた入力手段からのデータの入力を受
   け付け、上記中央制御ユニットへデータを通知する手段
   と、 上記中央制御ユニットからのデータの転送を受け付ける
   手段との、少なくとも一方を備え、 上記ローカルユニットの少なくとも一部と、上記中央制
   御ユニットとは、それぞれ、互いに非同期通信を行う非
   同期通信手段を備えることを特徴とする車両用情報多重
   伝送システム。
2. 【請求項２】請求項１において、 上記ローカルユニットの少なくとも一部は、 上記入力手段からの入力を受け付ける手段と、上記中央
   制御ユニットからの転送されたデータを処理する手段と
   の、少なくともいずれかを備える、複数の入出力ノード
   と、 上記中央制御ユニットとの通信を行う通信ノードとを備
   え、 上記入出力ノードと上記通信ノードとは、ローカルネッ
   トワークを形成していることを特徴とする車両用情報多
   重伝送システム。
3. 【請求項３】請求項１において、 上記ローカルユニットの一つは、 上記入力手段として、上記車両外部からのデータ通信を
   受け付けるアンテナと、地図の画像データを作成するナ
   ビゲーションシステムと、上記車両外部の状況を撮影す
   る監視カメラとの、少なくとも一つの画像データ出力手
   段を備える通信制御ユニットであり、 上記ローカルユニットの他の一つは、 画像表示装置を備える画像制御ユニットであり、 上記画像制御ユニットは、 上記画像データ出力手段から、上記通信制御ユニットお
   よび上記中央制御ユニットを介して転送された画像デー
   タを用いて、上記画像表示装置に画像を表示する手段を
   備え、 上記通信制御ユニットと、上記画像制御ユニットとは、
   それぞれ、上記非同期通信手段をさらに備えることを特
   徴とする車両用情報多重伝送システム。
4. 【請求項４】請求項３において、 上記通信制御ユニットは、上記画像データを圧縮する手
   段をさらに備え、 上記通信制御ユニットの上記非同期通信手段は、上記圧
   縮された画像データを、上記中央制御ユニットに転送す
   る手段を備え、 上記中央制御ユニットの上記非同期通信手段は、上記圧
   縮された画像データを、上記画像制御ユニットに転送す
   る手段を備え、 上記画像制御ユニットは、上記圧縮された画像データ
   を、元の画像データに復元する手段をさらに備えること
   を特徴とする車両用情報多重伝送システム。
5. 【請求項５】請求項１において、 上記中央制御ユニットは、 上記ローカルユニットへ転送する上記データを、転送先
   に応じてあらかじめ定められたフォーマットに変換する
   手段を、さらに備えることを特徴とする車両用情報多重
   伝送システム。
6. 【請求項６】請求項１において、 上記中央制御ユニットは、 上記通知されたデータの種別に応じて、緊急情報か否か
   を判断し、緊急情報であれば、該情報の種別に応じてあ
   らかじめ定められた上記ローカルユニットとの間に緊急
   コネクションを設定し、該ローカルユニットへ、上記通
   知された情報の種別に応じてあらかじめ定められた緊急
   処理指示を送信した後、上記緊急コネクションの設定前
   のコネクションを復旧する手段を、さらに備えることを
   特徴とする車両用情報多重伝送システム。
7. 【請求項７】車両に備えられた入力手段からのデータの
   入力を受け付け、該データを通信回線を介して外部へ送
   信する手段と、 外部からのデータの転送を受け付ける手段との、少なく
   とも一方を備え、 上記データを非同期通信用フォーマットに変換するデー
   タ変換手段と、 上記変換されたデータを、非同期通信により送信する非
   同期通信手段とを、さらに備えることを特徴とする車両
   用情報入出力装置。
8. 【請求項８】入力手段からの入力を受け付ける手段と、
   外部から受け付けたデータを処理する手段との、少なく
   ともいずれかを備える車両用情報入出力装置からのデー
   タの通知を受け付ける手段と、 上記通知されたデータの種別に応じて、緊急情報か否か
   を判断し、緊急情報であれば、該情報の種別に応じてあ
   らかじめ定められた送信先との間に緊急コネクションを
   設定し、該送信先へ、上記通知された情報の種別に応じ
   てあらかじめ定められた緊急処理指示を送信した後、上
   記緊急コネクションの設定前のコネクションを復旧する
   手段とを、さらに備えることを特徴とする車両用情報管
   理装置。
9. 【請求項９】車両内のデータの授受を管理する中央制御
   ユニットと、該中央制御ユニットとの間でデータ転送を
   行う複数のローカルユニットとを備える車両用情報多重
   伝送システムにおける車両情報処理方法において、 上記ローカルユニットの少なくとも一部と、上記中央制
   御ユニットとの間のデータの授受は、非同期通信により
   行われることを特徴とする車両用情報処理方法。
10. 【請求項１０】請求項９において、 上記中央制御ユニットによる、 上記通知されたデータの種別に応じて、緊急情報か否か
    を判断し、緊急情報であれば、該情報の種別に応じてあ
    らかじめ定められた送信先との間に緊急コネクションを
    設定し、該送信先へ、上記通知された情報の種別に応じ
    てあらかじめ定められた緊急処理指示を送信した後、上
    記緊急コネクションの設定前のコネクションを復旧する
    ステップを有することを特徴とする車両用情報処理方
    法。
11. 【請求項１１】請求項９または１０記載の車両用情報処
    理方法を実行するプログラムを保持することを特徴とす
    る記憶媒体。