JPH10119657A - 車両用ルーフラック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 未使用時に着脱不要で車両のルーフ上に格納
かつ任意の位置にスライド移動および起倒自在にできる
こと。 【解決手段】 連結バー３は車両ルーフ１の両側に設け
られた左右一対のルーフレール２、２間にルーフレール
２に沿って車両前後方向にスライド移動自在および起倒
自在に設けられている。フロントルーフスポイラ５はル
ーフレール２の前端において両ルーフレール２、２間に
上方に展開可能に設けられ、ルーフレール２に沿って前
方へ移動および倒伏させた連結バー３をルーフ１とで形
成される空間に格納可能とされている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両のルーフ上に
荷物を積載するためのルーフラックに関する。

【０００２】

【従来の技術】ルーフレール２ａを備えた車両用のルー
フラックとしては、図７、８に示すようにルーフラック
本体３ａの両端にステー３ｂを設け、このステー３ｂを
ルーフパネル１の両側に設けられた左右一対のルーフレ
ール２ａに固定ねじ４ａにより固定するのが普通であ
る。図７中６はリヤルーフスポイラでルーフレール２ａ
の後端に固定されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のルーフラックによるとルーフラックの未使用時にそ
の保管場所を探すのに苦労する他、ルーフラックの取付
取外し作業が面倒でありルーフラックの取扱いが煩わし
いという難点がある。そのため、ルーフラックの未使用
時でもルーフラックをそのまま装着しておく場合が多い
が、これは車両の外観見栄えが悪く、車両走行時にはル
ーフラックが直接外気流にさらされることから風切り音
が生じて騒音の原因となる等の問題があった。

【０００４】そこで本発明は、未使用時でも取外すこと
なく車両のルーフ上に格納することができると共に、使
用時には簡単な操作で任意の使用位置に、スライド移動
できる車両用ルーフラックを提供することを課題とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係わる車両用ル
ーフラックは上記課題を達成するために、車両ルーフの
両側に左右一対のルーフレールを設け、これら両ルーフ
レール間にルーフレールに沿ってスライド移動自在およ
び起倒自在に連結バーを設けると共に、上記ルーフレー
ルの前端において両ルーフレール間に上方に展開可能に
フロントルーフスポイラを設けて、不使用時には上記フ
ロントルーフスポイラを上方へ展開し、上記連結バーを
ルーフレールに沿って前方へ移動および倒伏させること
により、連結バーをルーフとフロントルーフスポイラ間
に格納可能とする構造とする（請求項１）。これによれ
ば、未使用時にフロントルーフスポイラとルーフとの間
に形成された空間に連結バーを格納して外観見栄えを向
上し、車両走行時に連結バーが外気流に直接さらされる
ことがない。また積荷の形態により連結バーの使用位置
を任意の位置にスライド移動することができる。

【０００６】上記連結バーをスライド移動自在および起
倒自在とする手段としては、上記両ルーフレールの対向
面に断面Ｔ字形のガイド部を長手方向に設け、該ガイド
部に、一端に縦割りスリットを有する断面円形のパイプ
の各分割端に係合片を固着してなるスライダーを係合片
にてガイド部を狭持するように係合せしめ、該スライダ
ーのパイプの他端は、上記連結バーの両端に形成された
筒状部に嵌挿し、連結バーの筒状部に配設した固定ねじ
により連結バーとスライダーおよびスライダーとルーフ
レールを同時に固定する構造とする（請求項２）。これ
によれば、固定ねじを回すだけで連結バーとスライダー
およびスライダーとルーフレールの固定および固定解除
を同時に行えるため取扱いが容易になる。

【０００７】また、上記フロントルーフスポイラ下面
に、ルーフとフロントルーフスポイラ間に格納された連
結バーを位置固定するためクッションゴムを配設せしめ
ることで、車両走行時の連結バーのガタ付き防止と、固
定ねじの弛みを抑えることができる（請求項３）。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は本発明の実施形態を示す全
体斜視図で、連結バー３は車両ルーフ１の両側に設けら
れた左右一対のルーフレール２、２間にルーフレール２
に沿って車両前後方向にスライド移動自在および起倒自
在に設けられている。

【０００９】５は、フロントルーフスポイラであって、
ルーフレール２の前端に於いて両ルーフレール２、２間
に上方に展開可能に設けられ、ルーフレール２に沿って
前方へ移動および倒伏させた連結バー３をルーフ１とで
形成される空間に格納可能に形成されている。６はルー
フレール２の後端に設けられた固定式リヤルーフスポイ
ラである。

【００１０】図２、３は上記連結バー３をスライド移動
自在および起倒自在とする手段を示すもので、ルーフレ
ール２、２はその対向面に夫々断面Ｔ字形を成すガイド
部２１を有する。該ガイド部２１には連結バー３を移動
および起倒するためのスライダー７が係合されている。
スライダー７は一端に縦割りスリット９１を有する断面
円形のパイプ９のスリットによる各分割端に断面コ字形
の係合片８、８を対向して固着して成り、上記ガイド部
２１を上下方向より狭持するように係合し、該パイプ９
の他端は連結バー３の両端に形成された筒状部３１に嵌
挿される。該筒状部３１に配設された固定ねじ４によ
り、連結バー３とスライダー７およびスライダー７とル
ーフレール２とは同時に固定可能な構造とされている。
固定ねじ４は連結バー３の筒状部３１に設けられたナッ
ト１０に螺着されている。

【００１１】上記構造により、固定ねじ４を締めること
により連結バー３がスライダー７に固定されるととも
に、スライダー７のパイプ９の縦割りスリット９１が撓
みルーフレール２のガイド部２１をスライダー７の係合
片８、８が喰え込むことによりスライダー７がルーフレ
ール２に固定され、固定ねじ４を弛めることにより、上
記縦割りスリット９１が弛み、ガイド部２１は係合片
８、８の喰え込みから解放され、連結バー３は前後方
向、回転方向、左右方向に自由に動くことができる。即
ち、前後方向は積荷に対応して連結バー３を任意の使用
位置に移動変更することができ、左右方向はルーフレー
ル２、２間の前後幅の違いを吸収することができる。ま
た、回転方向は連結バー３をフロントルーフスポイラー
５内に格納する場合に倒伏することが出来る。

【００１２】図４ないし６は上記フロントルーフスポイ
ラ５の構造を示すもので、ルーフ１両側の両ルーフレー
ル２、２間に前端側縁部を段付ボルト１１により回動自
在にルーフレール２、２内面に枢支され上方に展開可能
に取り付けられると共にフロントルーフスポイラ５を閉
鎖した時はフロントルーフスポイラ５後端側縁に形成さ
れた凸状ロケーション１２をルーフレール２のガイド部
２１の壁面に穿孔された係合孔２２にフロントルーフス
ポイラ５の撓みを利用して嵌合し固定される。

【００１３】図４に示す１３はフロントルーフスポイラ
５の内面の両端部に設けられたクッションゴムでありフ
ロントルーフスポイラ５とルーフ１間の空間内に格納
（倒伏状態）された連結バー３を固定するものである。

【００１４】上記構造により、連結バー３をフロントル
ーフスポイラ５内に格納するには、フロントルーフスポ
イラ５の後部をルーフ１より上方に開き、連結バー３の
固定ねじ４を弛めた状態でフロントルーフスポイラ５の
位置までルーフレール２に沿ってスライド移動させて来
る。次いで、連結バー３を倒伏して固定ねじ４を締めて
ルーフレール２に固定状態にする。その後、フロントル
ーフスポイラ５を閉鎖する。閉鎖時に上記フロントルー
フスポイラ５内裏に設けられたクッションゴム１３の凹
部に連結バー３が喰え込まれることによりガタツキと固
定ねじ４の弛みをおさえることができる。なお、フロン
トルーフスポイラ５の固定手段は上記ロケーション１２
の変わりにスプリングとプッシュロッドによることもで
きる。

【００１５】

【発明の効果】本発明の車両用ルーフラックによれば、
未使用時にはルーフレール前端に設けたフロントルーフ
スポイラとルーフ間に連結バーを格納できるため見栄え
が良く、かつ車両の走行時において風切り音をなくする
ことができる。

【００１６】また、短尺物から長尺物まで積荷の形態に
応じて連結バーの使用位置を任意に移動および起立可能
であると共にそのスライド移動および起立を１個の固定
ねじにより同時に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の車両用ルーフラックの全体斜視図であ
る。

【図２】本発明の車両用ルーフラックの要部斜視図であ
る。

【図３】図２におけるＡ矢視図である。

【図４】本発明の車両用ルーフラックの前方位置に設け
られたフロントルーフスポイラの部分断面斜視図であ
る。

【図５】図４におけるＶ−Ｖ線に沿う断面図である。

【図６】図４におけるＶＩ−ＶＩ線に沿う断面図であ
る。

【図７】従来の車両用ルーフラックの全体斜視図であ
る。

【図８】図７におけるＢ部拡大斜視図である。

【符号の説明】

２…ルーフレール ２１…ガイド部 ２２…係合孔 ３…連結バー ３１…筒状部 ４…固定ねじ ５…フロントルーフスポイラ ７…スライダー ８…係合片 ９…パイプ ９１…縦割りスリット １１…段付ボルト １２…凸状ロケーション

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両ルーフの両側に設けられた左右一対
   のルーフレールと、これら両ルーフレール間にルーフレ
   ールに沿ってスライド移動自在および起倒自在に設けら
   れた連結バーと、上記ルーフレールの前端において両ル
   ーフレール間に上方へ展開可能に設けられたフロントル
   ーフスポイラとからなり、 不使用時には上記フロントルーフスポイラを上方へ展開
   し、上記連結バーをルーフレールに沿って前方へ移動お
   よび倒伏させることにより、連結バーをルーフとフロン
   トルーフスポイラ間に格納可能としたことを特徴とする
   車両用ルーフラック。
2. 【請求項２】 上記両ルーフレールの対向面に断面Ｔ字
   形のガイド部を長手方向に沿って設け、該ガイド部に、
   一端に縦割りスリットを有する断面円形のパイプと、該
   パイプのスリットによる分割端に各々固着された係合片
   とからなるスライダーを係合片にてガイド部を狭持する
   ように係合せしめ、該スライダーのパイプの他端は上記
   連結バーの両端に形成された筒状部に嵌挿し、連結バー
   の筒状部に配設した固定ねじにより連結バーとスライダ
   ーおよびスライダーとルーフレールを同時に固定するよ
   うにしたことを特徴とする請求項１記載の車両用ルーフ
   ラック。
3. 【請求項３】 上記フロントルーフスポイラ下面に、ル
   ーフとフロントルーフスポイラ間に格納された連結バー
   を位置固定するためのクッションゴムを配設したことを
   特徴とする請求項１または２記載の車両用ルーフラッ
   ク。