JPH10118094A - 高周波焼灼電源装置 - Google Patents

高周波焼灼電源装置

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JPH10118094A
JPH10118094A JP8278336A JP27833696A JPH10118094A JP H10118094 A JPH10118094 A JP H10118094A JP 8278336 A JP8278336 A JP 8278336A JP 27833696 A JP27833696 A JP 27833696A JP H10118094 A JPH10118094 A JP H10118094A
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JP
Japan
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output
frequency
resonance circuit
coagulation
switch
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JP8278336A
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English (en)
Inventor
Takashi Mitsubori
貴司 三堀
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に切開性能、凝固性能等の複数の機能選
択時の各性能を同時に向上できるようにする。 【解決手段】 高周波焼灼装置の高周波電力生成部1
は、出力トランス12の一次巻線13とコンデンサ15
とで構成される並列共振回路を有しており、波形生成部
7及びスイッチング手段11と可変電源回路8との組み
合わせによって前記並列共振回路の充放電を制御するこ
とにより、高周波電力を発生させて高周波処置具2に供
給するようになっている。主制御部6は、操作パネル5
の操作による出力モードの選択に応じて、切開出力時と
凝固出力時とで切替手段10を切替えて並列共振回路に
接続する放電用抵抗を高抵抗値の放電用抵抗器16,低
抵抗値の放電用抵抗器17のいずれかに切替え、並列共
振回路のQ値を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電流により
生体組織を切除、凝固する高周波焼灼装置の電源装置に
関し、特に高周波焼灼電源装置の基本性能である切開能
力及び凝固能力を決定する高周波電力生成部の構成に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、患者の処置部位に処置具を当
接させて体表面に電流帰還用の対極板を配置し、この処
置具に高周波電流を供給することにより、生体組織を切
除、凝固できる高周波焼灼装置(電気メス装置とも称す
る)が広く用いられている。
【0003】近年の高周波焼灼装置の高周波電力生成部
には、装置の小型化、及び電力変換率の高効率化を計る
ために、スイッチング手段を用いた共振型インバータを
使用することが主流となりつつある。
【0004】このような共振型インバータを用いた高周
波焼灼装置では、基本性能である切開能力及び凝固能力
を決定するファクターの一つとして、出力回路を構成す
る共振回路のQ値が挙げられる。Q値とはその共振回路
の同調特性を示しており、この数値が高いほど周波数選
択性が高くなり、なおかつ、共振回路内での損失も低減
でき、出力波形の低歪み化、及び電力変換率の向上を計
ることができる。
【0005】即ち、患者に対して効率よく高周波電力を
供給するためには、この共振回路のQ値が高い方が一般
的には望ましい。特に患者に対して切開作用を与えるよ
うな場合には、出力端において安定したアーク放電を供
給し続けてやる必要があり、高い出力電圧が必要とな
る。このような切開出力時において切開性能を向上させ
るためには、共振回路内での損失を抑え、効率よく高周
波電力を患者に供給する必要がある。
【0006】一方、凝固作用を与えるような場合には、
短時間内のうちに高周波電力を供給するほど、止血性能
は向上する。このため、凝固出力の波形は負荷開放時に
は減衰波形となっており、凝固性能を向上させるために
はこの減衰速度を速くする必要がある。従って、凝固出
力に関しては、共振回路内での損失を故意に増大させ、
出力波形の減衰速度を向上させた方が凝固性能の向上に
つながる。更に、前記減衰速度の向上に伴い、負荷開放
時における出力電圧値の実効値が低下するために意図し
ない経路に漏れる電流(高周波漏れ電流)も低下し、安
全性を向上させることも可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高周波焼灼装置の共振回路の構成では、切開波形と凝固
波形を生成するための共振回路が同一のものであったた
めに、出力モードに応じて最適なQ値とはなっておら
ず、すべての出力モードに対して必ずしも十分な基本性
能が得られていなかった。
【0008】また、特に切開性能の向上を重視して共振
回路のQ値を高く設定している場合には、負荷開放時に
おける凝固出力波形の減衰速度が遅くなってしまうため
に、短時間内に電力を供給することができず、凝固波形
を出力しているにも関わらず切開作用が出てしまった
り、更には出力電圧の実効値が向上して高周波漏れ電流
が増大してしまい、患者もしくは術者に対して熱傷を与
えるおそれが生じるなどの問題点があった。
【0009】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、容易に切開性能、凝固性能等の複数の機能選択
時の各性能を同時に向上させ得ることができ、なおかつ
高周波漏れ電流を低減させることで安全性をも向上させ
ることが可能な高周波焼灼電源装置を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による高周波焼灼
電源装置は、少なくとも2つの異なる機能を発揮するた
めの高周波出力電流を選択的に出力可能な装置におい
て、前記高周波電流の出力ラインに設けられた共振回路
と、前記高周波電流の選択に応じて前記共振回路の共振
特性を変更する切替手段とを具備したものである。
【0011】上記構成において、切替手段で高周波電流
の選択に応じて共振回路の共振特性を変更することによ
り、一つの共振回路にて切開性能、凝固性能等の複数の
機能選択時の各性能を同時に向上させることが可能とな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図3は本発明の第1の
実施形態に係り、図1は高周波焼灼装置の全体構成を示
すブロック図、図2は出力操作を行った後の高周波電力
生成部の動作を示すフローチャート、図3は凝固出力波
形を示す作用説明図である。
【0013】本実施形態の高周波焼灼装置は、装置本体
となる高周波電力生成部1を有し、この高周波電力生成
部1に処置用の高周波処置具2,高周波電流帰還用の帰
還電極となる対極板3,出力操作用のフットスイッチ4
等の出力スイッチが接続されて構成されている。
【0014】高周波電力生成部1には外部に面して操作
パネル5が設けられている。この操作パネル5は使用者
と高周波焼灼装置とのインターフェイスとも言うべきも
のであり、詳細は図示しないが、使用者が出力モード及
び出力電力設定値を選択するためのスイッチ群と、選択
された出力モード及び出力電力設定値を表示するための
表示手段とを有している。
【0015】また、高周波電力生成部1は、各部の制御
を行う主制御部6を有しており、この主制御部6に操作
パネル5,波形生成部7,可変電源回路8,出力スイッ
チ検知部9,切替手段10が接続されている。
【0016】前記フットスイッチ4等の出力スイッチは
高周波電力生成部1内の出力スイッチ検知部9に接続さ
れており、出力スイッチの操作状態が出力スイッチ検知
部9にて検出され、出力スイッチの操作状況に応じたス
イッチ検知信号が生成される。これらの出力スイッチの
操作状態を示すスイッチ検知信号、及び操作パネル5に
よる出力モード選択信号,出力電力設定値の設定信号
は、すべて主制御部6に取り込まれるようになってお
り、主制御部6は、出力モード,出力電力設定値,及び
出力スイッチ操作状態に応じた高周波出力電力を生成す
るように波形生成部7と可変電源回路8とに出力指示信
号を送信する。
【0017】波形生成部7にはスイッチング手段11が
接続されており、波形生成部7は、主制御部6からの出
力指示信号に応じて各種出力波形を生成し、この波形に
よりスイッチング手段11を駆動する。スイッチング手
段11は、出力トランス12の一次巻線13の一端に接
続されており、この一次巻線13の他端には可変電源回
路8が接続されている。
【0018】可変電源回路8は、主制御部6からの出力
指示信号に応じた直流電力を発生し、スイッチング手段
11との組み合わせによって、出力トランス12の一次
巻線13とこの一次巻線13に並列に接続されたコンデ
ンサ15とで構成される並列共振回路の充放電を制御す
ることにより、高周波電力を発生させる。
【0019】前記並列共振回路の一端には、並列に2つ
の放電用抵抗器16,17が接続されており、これらの
放電用抵抗器16,17の他端はそれぞれ切替手段10
に接続され、この切替手段10を介して並列共振回路の
他端に接続されている。前記2つの放電用抵抗器16,
17のうち、一方の放電用抵抗器16は数kΩ以上の比
較的高い抵抗値を有し、もう一方の放電用抵抗器17は
数百Ω以下の低い抵抗値を有している。そして、これら
2つの放電用抵抗器16,17は、主制御部6から送出
される出力モード及び出力スイッチ操作状態に応じた切
替信号に基づいて切替手段10が作動することによっ
て、並列共振回路に対していずれか一方が接続されるよ
う接続状態を切り替えることが可能となっている。
【0020】前記出力トランス12の二次巻線14の一
端には、導線18を介して高周波処置具2が接続され、
他端には導線19を介して帰還電極となる対極板3が接
続されている。前記並列共振回路にて生成された高周波
電力は、出力トランス12の二次巻線14側に伝達さ
れ、二次巻線14の一方に接続されている導線18を介
して高周波処置具2に導かれる。なお、導線18,19
には、感電防止のための低周波除去用のコンデンサ2
0,21が直列に接続されている。
【0021】処置を行う際には、図1に示すように患者
の処置部位の生体組織22に高周波処置具2を当接させ
てこの高周波処置具2と対向するよう体表面に対極板3
を配置し、高周波電力生成部1,高周波処置具2,生体
組織22,対極板3によって閉ループを構成することに
より、高周波電流の経路が形成でき、生体組織22に対
して切除処置,凝固処置等を行うことが可能となる。
【0022】上述のように構成された高周波焼灼装置の
作用を説明する。使用者は、まず操作パネル5上の主電
源(図示せず)を投入した後に、所望の出力モード、及
び出力電力設定を操作パネル5上で行う。その後、例え
ばフットスイッチ4等の出力スイッチを踏むことで、出
力操作がなされる。
【0023】図2に出力操作を行った後の高周波電力生
成部1の動作シーケンスを示す。初めにステップS1
で、主制御部6は、操作パネル5から出力モード選択信
号を、出力スイッチ検知部9から出力スイッチ検知信号
をそれぞれ取り込む。そして、ステップS2で切開出力
スイッチがオンか否か、すなわち切開出力モードが選択
されているか否かを判断し、切開出力モードの場合はス
テップS3に進んで切開出力モード時の処理を行う。
【0024】切開出力モードでは、ステップS3で主制
御部6より切替手段10に切替信号を出力し、ステップ
S4で並列共振回路に接続する放電用抵抗を高抵抗値側
の放電用抵抗器16に切替える。その後、ステップS5
で20msだけ遅延時間をとり、ステップS6で可変電
源回路8及び波形生成部7に出力指示を送出する。これ
により、可変電源回路8及び波形生成部7が作動して出
力トランス12の一次巻線13とコンデンサ15とで構
成される並列共振回路が充放電され、切開出力モードに
適した高周波電力が出力トランス12の二次巻線14に
発生して高周波処置具2に供給される。
【0025】ステップS2で切開出力スイッチがオフの
場合は、続いてステップS7で凝固出力スイッチがオン
か否か、すなわち凝固出力モードが選択されているか否
かを判断し、凝固出力モードの場合はステップS8に進
んで凝固出力モード時の処理を行う。
【0026】凝固出力モードでは、ステップS8で主制
御部6より切替手段10に切替信号を出力し、ステップ
S9で並列共振回路に接続する放電用抵抗を低抵抗値側
の放電用抵抗器17に切替える。その後、切開出力モー
ドの場合と同様にステップS5で20msだけ遅延時間
をとり、ステップS6で可変電源回路8及び波形生成部
7に出力指示を送出することにより、凝固出力モードに
適した高周波電力が出力トランス12の二次巻線14に
発生して高周波処置具2に供給される。
【0027】ステップS7で凝固出力スイッチがオフの
場合、すなわち切開出力モード、凝固出力モードのいず
れも選択されていない場合は、ステップS10で主制御
部6は可変電源回路8及び波形生成部7に出力停止指示
を送出し、ステップS11で20msの遅延時間をとっ
た後、ステップS12で切替手段10へ切替指示を送出
してステップS13で切替手段10を初期状態に戻す。
【0028】例えば、操作パネル5の図示しない切開出
力スイッチをオンして切開出力モードを選択し、フット
スイッチ4等の出力スイッチで出力操作した場合、主制
御部6は、切替手段10に切替信号を送出して並列共振
回路に接続する放電用抵抗を高い抵抗値を有する放電用
抵抗器16側に切換える。ここで、第1の実施形態の並
列共振回路のQ値は下式にて表される。
【0029】 即ち、切開出力操作をした場合には、この出力モードの
選択及び出力スイッチの操作状況に応じた切替信号が主
制御部6から切替手段10に送出され、高い抵抗値を有
する放電用抵抗器16側に切替手段10が切り替わるた
めに、(1)式のRが大きくなり並列共振回路のQ値を
高く設定することができる。
【0030】従って、切開出力時において共振回路内で
の損失を低減でき、効率よく高周波電力を生成すること
ができるために、出力電圧を高く維持でき、出力端にお
けるアーク放電を安定して供給することが可能となり、
これにより切開性能の向上を実現できる。またこれと同
時に、同調性能も向上するために出力波形の歪みも低減
でき、高周波漏れ電流を低減することができる。
【0031】なお、可変電源回路8及び波形生成部7に
出力指示を送出する際には、切替手段10が安定した状
態で出力指示を出さないとチャタリング等の影響で出力
スイッチオン直後の高周波電力出力が不安定となり、出
力の立ち上りで性能を充分に発揮できなくなるおそれが
ある。このため、本実施形態では図2のフローチャート
中で示したように20msの遅延をおいてから可変電源
回路8及び波形生成部7に出力指示を送出するようにし
ている。
【0032】一方、操作パネル5の図示しない凝固出力
スイッチをオンして凝固出力モードを選択し、フットス
イッチ4等の出力スイッチで凝固出力操作をした場合に
は、この出力モードの選択及び出力スイッチの操作状況
に応じた切替信号が主制御部6から切替手段10に送出
され、並列共振回路に接続する放電用抵抗が低い抵抗値
を有する放電用抵抗器17側に切り替わるために、
(1)式のRが小さくなり並列共振回路のQ値を意図的
に低く設定することができる。
【0033】通常、凝固出力波形はその性質上、短時間
内のうちに生体組織に対して高周波電力を供給するほど
凝固性能は向上するため、図3に示すような減衰波形が
使用される。共振回路のQ値を低くして凝固出力波形の
インターバルt1 に対してその減衰時間をt2 からt3
のように短くし減衰速度を速くするほど、短時間内に電
力を供給できるようになるため、より凝固性能は向上す
る。従って、凝固出力時には共振回路内に蓄積されてい
るエネルギーを意図的に短時間で消費させるために出力
波形の減衰速度を向上でき、凝固性能を向上させること
が可能となる。更に、減衰速度が向上すると、負荷開放
時における出力電圧の実効値を低下させることができる
ために、高周波漏れ電流も低減できる。
【0034】図4は本発明の第2の実施形態に係る高周
波焼灼装置の全体構成を示すブロック図である。
【0035】第2の実施形態の高周波電力生成部31
は、共振回路として第1の実施形態の並列共振回路の代
わりに直列共振回路を有して構成されている。
【0036】主制御部36は、第1の実施形態と同様に
操作パネル35,波形生成部37,可変電源回路38,
出力スイッチ検知部39,切替手段40が接続されてお
り、フットスイッチ4等の出力スイッチの操作状態を示
すスイッチ検知信号を出力スイッチ検知部39を介して
取り込むと共に、操作パネル35による出力モード選択
信号,出力電力設定値の設定信号を取り込み、出力モー
ド,出力電力設定値,及び出力スイッチ操作状態に応じ
た高周波出力電力を生成するように波形生成部37と可
変電源回路38とに出力指示信号を送信する。
【0037】波形生成部37にはスイッチング手段41
が接続されており、波形生成部37は、主制御部36か
らの出力指示信号に応じて各種出力波形を生成し、この
波形によりスイッチング手段41を駆動する。スイッチ
ング手段41は、出力トランス42の一次巻線43の一
端に接続されており、この一次巻線43の他端には可変
電源回路38が接続されている。また、前記一次巻線4
3の一端にはコンデンサ45が接続されており、このコ
ンデンサ45の他端は接地されている。
【0038】可変電源回路38は、主制御部36からの
出力指示信号に応じた直流電力を発生し、スイッチング
手段41との組み合わせによって、出力トランス42の
一次巻線43とこの一次巻線43に直列に接続されたコ
ンデンサ45とで構成される直列共振回路の充放電を制
御することにより、高周波電力を発生させる。
【0039】前記直列共振回路の一端には、第1の実施
形態と同様に並列に2つの放電用抵抗器46,47が接
続されており、これらの放電用抵抗器46,47の他端
はそれぞれ切替手段40に接続され、この切替手段40
を介して直列共振回路の他端に接続されている。前記2
つの放電用抵抗器46,47のうち、一方の放電用抵抗
器46は数kΩ以上の比較的高い抵抗値を有し、もう一
方の放電用抵抗器47は数百Ω以下の低い抵抗値を有し
ている。そして、これら2つの放電用抵抗器46,47
は、主制御部36から送出される出力モード及び出力ス
イッチ操作状態に応じた切替信号に基づいて切替手段4
0が作動することによって、直列共振回路に対していず
れか一方が接続されるよう接続状態を切り替えることが
可能となっている。
【0040】前記出力トランス42の二次巻線44の一
端には、導線48を介して高周波処置具2が接続され、
他端には導線49を介して帰還電極となる対極板3が接
続されている。前記直列共振回路にて生成された高周波
電力は、出力トランス42の二次巻線44側に伝達さ
れ、二次巻線44の一方に接続されている導線48を介
して高周波処置具2に導かれる。なお、導線48,49
には、感電防止のための低周波除去用のコンデンサ5
0,51が直列に接続されている。
【0041】処置を行う際には、図4に示すように患者
の処置部位の生体組織22に高周波処置具2を当接させ
てこの高周波処置具2と対向するよう体表面に対極板3
を配置し、高周波電力生成部31,高周波処置具2,生
体組織22,対極板3によって閉ループを構成すること
により、高周波電流の経路が形成でき、生体組織22に
対して切除処置,凝固処置等を行うことが可能となる。
【0042】第2の実施形態の高周波焼灼装置の作用を
説明する。第1の実施形態と同様に、使用者は、まず操
作パネル35上の主電源を投入した後に、所望の出力モ
ード、及び出力電力設定を操作パネル35上で行う。そ
の後、例えばフットスイッチ4等の出力スイッチを踏む
ことで、出力操作がなされる。
【0043】出力操作を行った後の高周波電力生成部3
1の動作シーケンスは、放電用抵抗器の切替え方が図2
に示した第1の実施形態の場合と逆になるだけで、基本
的には同様である。
【0044】例えば、操作パネル35の図示しない切開
出力スイッチをオンして切開出力モードを選択し、フッ
トスイッチ4等の出力スイッチで出力操作した場合、主
制御部36は、切替手段40に切替信号を送出して直列
共振回路に接続する放電用抵抗を低い抵抗値を有する放
電用抵抗器47側に切換える。ここで、第2の実施形態
の直列共振回路のQ値は下式にて表される。
【0045】 即ち、切開出力操作をした場合には、この出力モードの
選択及び出力スイッチの操作状況に応じた切替信号が主
制御部36から切替手段40に送出され、低い抵抗値を
有する放電用抵抗器47側に切替手段40が切り替わる
ために、(2)式のRが小さくなり直列共振回路のQ値
を高く設定することができる。
【0046】従って、切開出力時において共振回路内で
の損失を低減でき、効率よく高周波電力を生成すること
ができるために、出力電圧を高く維持でき、出力端にお
けるアーク放電を安定して供給することが可能となり、
これにより切開性能の向上を実現できる。またこれと同
時に、同調性能も向上するために出力波形の歪みも低減
でき、高周波漏れ電流を低減することができる。
【0047】一方、操作パネル35の図示しない凝固出
力スイッチをオンして凝固出力モードを選択し、フット
スイッチ4等の出力スイッチで凝固出力操作をした場合
には、この出力モードの選択及び出力スイッチの操作状
況に応じた切替信号が主制御部36から切替手段40に
送出され、直列共振回路に接続する放電用抵抗が高い抵
抗値を有する放電用抵抗器46側に切り替わるために、
(2)式のRが大きくなり直列共振回路のQ値を意図的
に低く設定することができる。
【0048】従って、凝固出力時には共振回路内に蓄積
されているエネルギーを意図的に短時間で消費させるた
めに出力波形の減衰速度を向上でき、短時間内のうちに
生体組織に対して高周波電力を供給可能として凝固性能
を向上させることができる。更に、減衰速度が向上する
と、負荷開放時における出力電圧の実効値を低下させる
ことができるために、高周波漏れ電流も低減できる。
【0049】以上のように、上記各実施形態によれば、
出力モードの選択状況、及び出力スイッチ操作状況に応
じて出力モードに最適な共振回路のQ値を容易な構成に
て自動的に選択できるようになるので、一つの共振回路
にて切開性能と凝固性能を同時に向上させ得ることが可
能となる。更に、本実施形態の構成によれば切開出力時
には高調波歪みを低減でき、凝固出力時には出力電圧の
実効値を下げることができるため、高周波漏れ電流を低
減することが可能となり、使用時の安全性についてもよ
り向上させることが可能となる。
【0050】[付記] (1) 少なくとも2つの異なる機能を発揮するための
高周波出力電流を選択的に出力可能な高周波焼灼電源装
置において、前記高周波電流の出力ラインに設けられた
共振回路と、前記高周波電流の選択に応じて前記共振回
路の共振特性を変更する切替手段とを具備したことを特
徴とする高周波焼灼電源装置。
【0051】(2) 異なる機能を発揮する第1の高周
波出力電流および第2の高周波出力電流を選択的に出力
可能な高周波焼灼電源装置において、前記第1および第
2の高周波出力電流を出力可能な高周波電流出力回路
と、前記高周波電流出力回路で発生された高周波電流を
装置の外部に出力可能な高周波電流出力端と、前記高周
波電流出力回路と前記高周波電流出力端との間に設けら
れた共振回路と、前記第1の高周波電流または前記第2
の高周波電流の出力を選択的に指示する出力選択手段
と、前記出力選択手段の選択に応じて前記高周波電流出
力回路を制御すると共に、前記共振回路の共振特性を変
更する制御手段と、を具備したことを特徴とする高周波
焼灼電源装置。
【0052】(3) 前記共振回路の共振特性を変更す
る切替回路を前記共振回路とは別に設け、前記制御手段
は、前記出力選択手段の選択に応じて前記切替回路を切
替えることを特徴とする付記2に記載の高周波焼灼電源
装置。
【0053】(4) 前記異なる機能として生体組織を
切除するための第1の高周波出力電流と凝固するための
第2の高周波出力電流とを選択的に出力可能であり、前
記制御手段は、前記出力選択手段によって切開用の第1
の高周波出力電流の出力が選択された場合には前記共振
回路のQ値を高く設定し、前記出力選択手段によって凝
固用の第2の高周波出力電流の出力が選択された場合に
は前記共振回路のQ値を低く設定するよう共振特性を変
更することを特徴とする付記2に記載の高周波焼灼電源
装置。
【0054】(5) 生体組織を切除するための第1の
高周波出力電流と凝固するための第2の高周波出力電流
とを選択的に出力可能な高周波焼灼電源装置において、
一次巻線と二次巻線とを有し、前記第1および第2の高
周波出力電流を出力可能な出力トランスと、前記出力ト
ランスの一次巻線と並列、或いは直列に接続され、この
一次巻線とにより共振回路を構成するコンデンサと、前
記共振回路に接続され、高い抵抗値を有する1個、或い
は複数の第1の放電用抵抗器と、前記共振回路に接続さ
れ、低い抵抗値を有する1個、或いは複数の第2の放電
用抵抗器と、前記第1の高周波電流または前記第2の高
周波電流の出力を選択的に指示する出力選択手段と、前
記出力選択手段の選択に応じて前記第1の放電用抵抗器
と第2の放電用抵抗器とを切り替え、前記共振回路の共
振特性を変更する切替手段と、を具備したことを特徴と
する高周波焼灼電源装置。
【0055】(6) 前記切替手段は、前記出力選択手
段によって切開用の第1の高周波出力電流の出力が選択
された場合には前記共振回路のQ値を高く設定し、前記
出力選択手段によって凝固用の第2の高周波出力電流の
出力が選択された場合には前記共振回路のQ値を低く設
定するよう共振特性を変更することを特徴とする付記5
に記載の高周波焼灼電源装置。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、容
易に切開性能、凝固性能等の複数の機能選択時の各性能
を同時に向上させ得ることができ、なおかつ高周波漏れ
電流を低減させることで安全性をも向上させることが可
能な高周波焼灼電源装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高周波焼灼装置
の全体構成を示すブロック図
【図2】出力操作を行った後の高周波電力生成部の動作
を示すフローチャート
【図3】凝固出力波形を示す作用説明図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る高周波焼灼装置
の全体構成を示すブロック図
【符号の説明】
1…高周波電力生成部 2…高周波処置具 4…フットスイッチ 5…操作パネル 6…主制御部 7…波形生成部 8…可変電源回路 9…出力スイッチ検知部 10…切替手段 11…スイッチング手段 12…出力トランス 15…コンデンサ 16,17…放電用抵抗器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの異なる機能を発揮する
    ための高周波出力電流を選択的に出力可能な高周波焼灼
    電源装置において、 前記高周波電流の出力ラインに設けられた共振回路と、 前記高周波電流の選択に応じて前記共振回路の共振特性
    を変更する切替手段とを具備したことを特徴とする高周
    波焼灼電源装置。
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