JPH10117511A - 催芽種子の製造方法 - Google Patents
催芽種子の製造方法Info
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- JPH10117511A JPH10117511A JP28424096A JP28424096A JPH10117511A JP H10117511 A JPH10117511 A JP H10117511A JP 28424096 A JP28424096 A JP 28424096A JP 28424096 A JP28424096 A JP 28424096A JP H10117511 A JPH10117511 A JP H10117511A
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Abstract
子と不活性種子との選別及びそれら種子の取扱いが容易
であり、播種後に高い発芽率で迅速かつ均一に発芽する
催芽種子を得ることができる催芽種子の製造方法を提供
する。 【解決手段】 水を吸収した吸水性シート状材料を運動
させることにより、吸水性シート状材料とプライミング
処理された種子とを接触させて活性のある種子を催芽さ
せ、催芽していない不活性種子を種子ロット中から除去
する。
Description
法に関する。詳しくは、播種前に活性のある種子(活性
種子)を催芽させ、幼根発生をもとに活性種子と不活性
種子とを選別する催芽種子の製造方法に関する。さらに
詳しくは、播種後の種子の迅速且つ均一な発芽を可能と
し不良環境下での発芽力改善と、不活性種子を除去する
ことによる種子ロットの品質向上とを目的とする、播種
前の種子に施す催芽種子の製造方法に関する。
分、温度、酸素、光等の環境条件が適当な状態に揃った
場合に、種子内部で様々な代謝活動が開始された後、完
全な植物体となるべく生長を始めた状態をいい、「活性
種子」とは、発芽することが可能な種子をいい、「不活
性種子」とは、上記のような条件でも発芽が不可能な種
子をいう。また、「催芽種子」とは、幼根が種皮から突
出しているが、その他の植物器官が種子から出ていない
状態の種子をいう。
力の軽減や生産物の高品質化のために、機械化や大規模
な育苗施設の利用がすすめられている。このような生産
形態の中では、使用する作物の種子ロットの発芽率が1
00%近くで、しかも迅速且つ均一に発芽することが要
望されている。しかし、実際には、採種時の自然条件や
その後の輸送、保存条件等により、もともとの種子の発
芽力は、同じ作物、品種であっても変動し、発芽率が1
00%に近い種子ロットを常に生産することは困難であ
る。また、採種直後には100%近い発芽率を持つ種子
ロットであっても、保存中に自然劣化し、播種時にはそ
の発芽率が低下する場合も多い。
用される種子は、採種から播種までの過程で精選、選別
等の作業により品質改善がはかられている。これらの改
善方法には、篩分け、比重選別、色彩選別等がある。
めに、発芽可能な活性種子と発芽不能な不活性種子とを
選別する技術として、今までに様々な方法が考案されて
きた。例えば、液体中で種子を催芽させ、肉眼で催芽種
子を選別する方法(W. E. Finch-Savage and J. M. T.
McKEE, Ann. appl. Biol, 114;587-595 )、催芽した活
性種子と不活性種子との比重差異により選別する方法
(A. G. Taylor, S. W. Searcy, J. E. Motes, and L.
O. Roth, Hort Science. 16(2);198-200)、劣化したア
ブラナ科作物種子からの種子組成物であるシナピンの漏
出をもとに活性種子と不活性種子を選別する方法(特公
平6−81562号)、劣化種子からの化学発光に基づ
く方法(特開平2−72802号)等が知られている。
に、催芽した種子を播種する方法がイネやホウレンソウ
等の種子に対して行われていることはよく知られてい
る。例えば、液体中で催芽させた催芽種子を液体ととも
に播種する流体播種が行われている(Wallace G. Pill,
Hort Technology, Oct/Dec. 1991 )。
ために、水中で種子を催芽させた後、ポリエチレングリ
コール溶液等の浸透圧溶液中に数日間置くことによって
催芽種子の耐乾燥性を高めようとする方法も知られてい
る(P. VAN der Toorn, G. T.Burggink, Seed Science
Research. 5;1-4)。
として、種子と水を撹拌、流動化させて処理する装置に
関する技術も知られている(特開平5−268805
号、特開平6−169644号)。
つ均一にするための発芽改善方法として、様々なプライ
ミング処理技術が開発考案され、その幾つかは実用化さ
れてきた(Horticultural reviews volume. 16;109-13
4)。ここで、「プライミング処理」とは、発芽に向か
う種子内部での代謝活動を開始させるには充分であるが
催芽や発芽を起こさせるには不十分な水分、時間及び温
度で種子を処理する方法をいう。これらの方法には、例
えば、連続的に通気されたポリエチレングリコールや無
機塩類等の高浸透圧水溶液中で種子を処理する方法(W.
Heydecker, P. Coolbear, Seed Science and Technolo
gy. 5;353-425 )や、水分保持力の高い粒状固体に水分
を吸収させ種子と混合して処理する方法(特開平1−5
03437号)等がある。
芽種子の製造・利用、発芽改善方法はいずれも効果が認
められているが、それぞれ次のような欠点を有してい
る。
は、種子の持つ大きさ、比重、色等の物理的な特性に基
づくものであり、種子内部の活性の程度に基づくもので
はない。したがって、これらの方法では、発芽可能な活
性種子と発芽不能な不活性種子とを100%確実に選別
することができない。
芽種子を肉眼や比重により選別する方法では、催芽処理
が液体中でなされるため、種子同士が付着して処理後の
取扱性に劣るという問題がある。また、特に、比重選別
する方法では、作物により種子比重が異なり、また極僅
かな比重差異で選別するために、比重溶液の調整が煩雑
で、大量の種子を選別する場合、作業が著しく困難であ
る。一方、種子内部からのシナピン漏出に基づく方法
は、使用対象作物がアブラナ科作物に限定される点で汎
用性がない。また、劣化種子からの化学発光による方法
は、種子の発光程度と活性程度の相関関係を決めるのが
煩雑で、実際の測定には高価な装置と高度技術を要する
等の問題がある。
た後、種子を液体とともに播種する流体播種では、発芽
の均一化や迅速化の効果が得られるものの、使用する種
子ロットの発芽率自体は向上しない。
圧溶液中に置いて催芽種子の耐乾燥性を高める方法で
は、催芽種子と未催芽種子との機械的な選別は可能であ
るが、浸透圧溶液を除去する必要があるため、処理後の
種子の取り扱いが容易とは言えず、また次のような欠点
を有する。種子を催芽させる過程で、催芽の早い種子と
遅い種子との催芽の同調性を得ることが困難であり、ま
た、急激に種子に吸水させる点や種子への酸素供給が不
十分になりやすい点から、種子の活性が低下している種
子ロットでは、処理そのものがさらに活性を低下させる
原因となる。
せて催芽種子を製造する方法では、種子表面に付着した
水分等のために種子の流動性が低く、活性種子と不活性
種子との選別や取扱いが容易でない。
ためのプライミング処理は、活性種子の発芽を改善する
ものであって、不活性種子の発芽力を回復させるもので
はないため、処理後にそのまま播種したのでは発芽率の
向上にはつながらない。これらのプライミング処理方法
により催芽種子を製造することは可能であるが、以下の
ような問題がある。ポリエチレングリコールや無機塩類
等の高浸透圧水溶液中でプライミング処理する方法で
は、その浸透圧を下げることにより種子の吸水量が増加
して催芽するが、この際に溶液物質が幼根にダメージを
及ぼすという問題がある。また、催芽後に種子から該水
溶液を除去しなければならず、通常は種子を水洗してい
るが、その際に種子が大量の水にさらされるため、必要
以上に幼根が伸長したり、損傷を受けたりするという問
題がある。また、水分保持力の高い粒状固体に水分を吸
収させ種子と混合して処理する方法では、粒状固体に水
を加えることにより種子を催芽させることは可能である
が、催芽状態が確認できず、処理後に種子と該粒状固体
を篩分けする必要があり、また幼根に該粒状固体が付着
しやすくその後の選別を困難にする等の問題がある。
し、その種子ロット中の発芽力のある活性種子と発芽力
のない不活性種子とを効率的に選別し、且つそれらの種
子の取り扱いが容易であるような技術はまだないのが現
状である。
し、種子ロット中からの活性種子の選別と取り扱いが容
易で、播種後に高い発芽率で迅速且つ均一な発芽を可能
にする、催芽種子の製造方法を提供する処にある。
種類の作物の種子ロット中から発芽力のある活性種子を
選別し、播種後に高い発芽率で迅速且つ均一な発芽をす
る催芽種子を生産する技術を検討した結果、水を吸収し
た吸水性シート状材料とプライミング処理した吸水種子
をそのまま又は乾燥した後に接触させて、活性のある種
子を均一に催芽させることにより、活性種子の選別及び
取り扱いが容易で、播種後に高い発芽率で迅速且つ均一
な発芽をする催芽種子を生産する技術を見出し、本発明
を完成した。
は、水を吸収した吸水性シート状材料とプライミング処
理された種子とを接触させて、活性のある種子を催芽さ
せるものである。
又はプライミング処理された種子を運動させることによ
り、吸水性シート状材料とプライミング処理された種子
とを接触させて活性のある種子を催芽させ、催芽してい
ない不活性種子を種子ロット中から除去する。
媒体として吸水性シート状材料を用いており、この吸水
性シート状材料が保持する水分を種子が一定量吸収す
る。そのため、上記従来の液体中で催芽させる場合のよ
うに、種子同士が付着することがなく、また、催芽種子
と他の材料とを分離したり、洗浄する必要がない。さら
に、種子表面に過剰な水分が付着していないため、種子
の流動性が高く、催芽種子と催芽していない不活性種子
とを、既存の種子色彩選別機や画像解析による選別機等
で容易に選別でき、その後の輸送等の取扱いも容易であ
る。このように選別が容易であるため、不活性種子を効
率的に除去して、種子ロットの発芽率を高くすることが
できる。
理された種子を用いているため、活性種子内部の発芽過
程が同調しており、そのため、催芽段階で活性の高い種
子だけが先に催芽してしまうことがなく、同じ状態の催
芽種子を効率よく生産することができる。
子と不活性種子との選別及びそれら種子の取扱いが容易
であり、播種後に高い発芽率で迅速かつ均一に発芽する
催芽種子を得ることができる。
料とプライミング処理された種子との接触は、必ずしも
連続的である必要はなく、該接触には、前記吸水性シー
ト状材料及び/又は前記種子を運動させることによっ
て、断続的又は間欠的に両者が接触する場合も含まれ
る。
ミング処理された種子とは、上述したように、発芽に向
かう種子内部での代謝活動を開始させるには充分である
が、催芽や発芽を起こされるには不十分な水分、時間及
び温度で処理された種子をいう。このようなプライミン
グ処理方法としては、上記した高浸透圧水溶液中で種子
を処理する方法や、水分保持力の高い粒状固体に水分を
吸収させ種子と混合して処理する方法の他、回転するド
ラム内の種子に水を直接噴霧し種子水分量を調節する方
法(GB−2192781A)、種子の含水量を高める
ように種子に水を含浸し、その後相対湿度、温度を制御
した環境に種子を保持する方法(Fujikura, Karssen, S
eed and Technology. 21;639-642; 特開平7−2890
21号)、高吸水性ポリマーに水分を吸水させ種子と混
合して処理する方法(特開平8−51809号)、吸水
性シート状材料よりなる容器や撹拌器具等を用いて、水
を吸収させた該シート状材料を運動させ該シート状材料
と種子とを接触させることにより処理する方法(特願平
8−29687号)等が挙げられる。そのうち、吸水性
シート状材料と種子とを接触させて処理する方法が、プ
ライミング処理と本発明の方法とを連続的に行なうこと
ができるという点から好ましい。
は、例えばタマネギ、ネギ等のユリ科作物、ニンジン、
セルリー、ミツバ等のセリ科作物、キャベツ、ブロッコ
リー、ハクサイ、ダイコン、ナタネ等のアブラナ科作
物、レタス、サラダナ、シュンギク、ゴボウ、ヒマワリ
等のキク科作物、ホウレンソウ、フダンソウ等のアカザ
科作物、トマト、ナス、ピーマン、トルバム、アカナ
ス、タバコ等のナス科作物、キュウリ、メロン、スイ
カ、カボチャ、カンピョウ等のウリ科作物、トウモロコ
シ、イネ、コムギ、オオムギ等のイネ科作物、エンド
ウ、ソラマメ、インゲン、ダイズ等のマメ科作物等の食
用作物および飼料用、工芸用作物およびパンジー、アフ
リカホウセンカ、ユーストマ、ナデシコ、ゼラニュウ
ム、シクラメン、バーベナ等の花卉類の種子を挙げるこ
とができる。
材料は、水吸水性を有するシート状材料であり、その水
分保持および吸水機構は、毛管力のように物理的なもの
や高吸収性ポリマーのように化学的な原理に基づくもの
等いずれでも構わない。これらのシート状材料の水分吸
収力は、吸水した水の量により変るので、一概にいうこ
とはできない。処理される種子に供水できる量の水分を
含有するようシート状材料の量(大きさ、厚み)及び水
の量を設定して使用する。
る場合には、孔隙の大きさが処理対象の種子の大きさよ
りも小さく、種子がこの孔隙に捕捉されなければよい。
クロンのフィルム状のものから、10mm程度の厚さの
ものが用いられる。好ましくは20μ〜3mm程度が実
際上使用しやすい。このようなシート状材料を例示すれ
ば、親水性多孔質焼結樹脂、尿素樹脂、ロックウール、
高吸水性ポリマー、セラミックス、硬質および軟質スポ
ンジ状物質等よりなるシート状材料、または、不織布、
フェルト状の布、セロハン等の半透性膜等が挙げられ
る。望ましくは、表面の濡れが少なく、水滴等が直ちに
内部に吸水し、種子と接触して過剰な水分が種子表面に
付着しない材料が好ましい。
れた種子とを接触させる方法としては、吸水性シート状
材料を用いて構成された容器内に該種子を入れ、該容器
を運動させる方法、吸水性シート状材料を用いて構成さ
れた撹拌器具で該種子を撹拌する方法、あるいは吸水性
シート状材料の表面で該種子を運動させる方法などがあ
る。
該吸水性シート状材料を全面的あるいは部分的に設置し
たもの、あるいは該吸水性シート状材料そのものからな
るもの等が挙げられ、また、その形状は、円柱状、角柱
状、球状、椀状など特に限定されない。そして、それを
運動させるとは、これらの容器を回転、振動、傾斜等さ
せることをいう。
器内の種子を撹拌するプロペラ、スクリュー等の器具に
該吸水性シート状材料を設置したもの、あるいは該吸水
性シート状材料そのものでできた器具等が挙げられる。
そして、該撹拌器具で種子を撹拌することにより、該吸
水性シート状材料と種子との接触が図れる。
させる方法としては、前記の吸水性シート状材料よりな
る容器に、該種子を入れ、これを通常の撹拌器具で撹拌
する方法等が挙げられる。
に障害を及ぼさないものであれば、特に限定されず、種
子伝染性病防除のためや発芽代謝過程を促進したり、処
理後の発芽力をさらに向上させるために、様々な物質を
添加することができる。これらの物質には例えば、殺菌
剤、ジベレリン、サイトカイニン、アブシジン酸、ブラ
シノステロイド等の植物ホルモン、硝酸カリウム、チオ
尿素、アミノ酸類、糖類等の植物栄養分が挙げられる。
必要に応じてこれらの物質の水溶液を前記吸水性シート
状材料に吸収させればよい。
しては、プライミング処理された種子を催芽させる段階
における種子の水分含有率が20〜60%生重量(種子
の重量に対する種子の含有水分量の割合)、好ましくは
40〜50%生重量になるように設定することが好まし
い。このような所定の種子の水分含有率を達成するため
に該シート状材料に加える水の量は、処理対象となる種
子の作物種類や、種子ロット及びプライミング処理後の
種子の含有水分率等により異なるが、催芽処理前の種子
の水分含有率と処理種子量より容易に算出できる。
となる作物種類や、種子ロット及びプライミング処理方
法、処理温度等によっても異なるが、これは大量処理を
する前に小規模な予備試験で容易に設定することができ
る。
類等により異なるが、おおよそ対象となる作物の発芽適
温かまたは数℃低い温度で行う。
容易に確認できる。なお、自然状態では土壌粒子中を幼
根が侵入するため、幼根先端部の根冠は他の根組織より
も構造的に強いが、必要以上に幼根が伸長した場合には
折れる可能性がある。そのため、本発明の目的に適した
催芽種子の幼根長は、幼根の種皮からの突出が種子外部
より肉眼あるいは色彩選別機あるいは画像解析装置で確
認できる長さから1cm程度までであり、好ましくは
0.1〜3mmである。
不活性種子を除去する方法としては、上記したように、
幼根が発生しているか否かを基準として、肉眼や、既存
の種子色彩選別機、画像解析選別機等により、活性種子
と不活性種子とを選別して行なうことができる。かかる
選別により不活性種子を除去して、活性種子のみからな
る種子ロットを作成する。
後に催芽種子を乾燥させてもよい。かかる乾燥は、上記
選別の前でも後でもよい。乾燥方法としては、催芽処理
後にその処理容器に通風したり、あるいは該容器を相対
湿度の低い環境に置くことで可能であり、催芽処理工程
と乾燥工程とを連続的に行なうことができる。また、該
容器から催芽処理後の種子を取り出して、他のいかなる
種子乾燥方法を取ることもできる。かかる乾燥温度及び
時間は、種子種類や種子ロットおよび処理量によって一
概には言えないが、温度20〜40℃、好ましくは20
〜30℃で、乾燥時間4時間〜7日間、好ましくは1〜
4日間にわたりゆっくりと乾燥させるのが望ましく、催
芽種子の最終的な種子の水分含有率が10〜50%生重
量、好ましくは20〜40%生重量になるまで乾燥させ
ればよい。
30℃、好ましくは5〜20℃で密封して保存すること
が望ましい。
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものでは
ない。
0、2mm厚シート、20×10cm、旭化成工業株式
会社製)により、図1(a)に示すように、円筒形の容
器を作成し、該樹脂の含有水分率が35重量%になるよ
うに水を加えた。
使用してプライミング処理をした後に乾燥させたアフリ
カホウセンカ(Impatiens sultanii HOOKf)種子(2)
(含有水分率8%生重量)10gを、該容器(1)に入
れた状態で、全体をポリエチレンフィルム(3)で被覆
し、両端の開放部に直径1cmの通気口(4)(4)を
開けた。
(1)を、図1(b)に示すように、2本の回転軸
(5)(5)上に載置し、両回転軸(5)(5)を回転
させることにより、20℃の温度条件の下、3rpmで
回転させて、2日間処理を行った。2日目の種子の含有
水分率は42%生重量であり、幼根長が1〜2mmの催
芽種子が多数得られた。これらの種子(2)を該容器
(1)から取り出したが、種子表面には過剰な水分が付
着しておらず種子の流動性は高かった。幼根の発生をも
とに催芽種子と未催芽種子を肉眼で選別し、100%催
芽種子の種子ロットを作成した。
東セロ株式会社製、20×30cm)を10分間、水に
浸漬し充分に吸水させた。次に、該フィルム(11)
を、図2に示すように、上方に開口する透明なプラスチ
ック製の箱(12)(20×30×5cm)の底部に敷
設した。無機塩類水溶液でプライミング処理を行った
後、表面の水分を拭い取っただけで乾燥させていないキ
ュウリ(Cucumis sativa)種子20g(13)(含有水
分率38生重量%)を、該箱(12)に入れ、その上面
をポリエチレンフィルム(14)で被覆した。
(12)を、水平方向に振とうさせる振とう機(15)
上に載置して、25℃の温度条件で1日間、ゆっくりと
振とうさせて行った。1日後には、幼根長1〜2mmの
多数の催芽種子が得られた。これらの種子(13)を該
箱(12)から取り出し、20℃の温度条件で1日間乾
燥させた後、催芽種子と未催芽種子とを肉眼で選別し、
100%催芽種子の種子ロットを得た。
に、その樹脂の含有水分率が25重量%になるように水
を加えた。
L)種子(2)(含有水分率8%生重量)を該容器
(1)に入れた状態で全体をポリエチレンフィルム
(3)で被覆し、両端の開放部に直径1cmの通気口
(4)(4)を開けた。
(1)を、図1(b)に示すように、2本の回転軸
(5)(5)を回転させることにより、25℃の温度条
件の下、3rpmで回転させて、5日間プライミング処
理を行った。5日目の種子の含有水分率は38%生重量
であり、催芽している種子はなかった。また該樹脂の含
有水分率は1重量%であった。
るように水を加え、全体をポリエチレンフィルム(3)
で被覆し、さらに1日間、回転軸(5)(5)上で回転
させた。1日目の種子の含有水分率は42%生重量であ
り、幼根長が1〜2mmの催芽種子が多数得られた。該
容器(1)の開放部以外の部分からポリエチレンフィル
ム(3)を取り去り、20℃の温度条件の下、2日間回
転軸(5)(5)上で回転させ、該種子(2)を乾燥さ
せた。2日後の該種子の含有水分率は25%生重量であ
った。該種子(2)を該容器(1)から取り出し、幼根
の発生をもとに催芽種子と未催芽種子を肉眼で選別し、
100%催芽種子の種子ロットを作成した。
無処理種子、プライミング処理種子とをそれぞれ400
粒シャーレに置床し発芽試験を行った。試験方法は国際
種子検査規定(1993年)に準じて行った。結果を表
1に示す。
は、無処理種子に比べて発芽が迅速且つ均一で総発芽率
も高くなり、プライミング処理種子に比べて総発芽率が
高くなった。
無処理種子、プライミング処理種子とをそれぞれ200
粒、慣行法に従って200穴のセル成型苗用トレイに播
種し、発芽試験を行った。結果を表2に示す。
て発芽が迅速且つ均一で総発芽率も高くなり、プライミ
ング処理種子に比べて総発芽率が高くなった。
無処理種子とをそれぞれ200粒、慣行法に従って20
0穴のセル成型苗用トレイに播種し、発芽試験を行っ
た。結果を表3に示す。
て発芽が迅速且つ均一で総発芽率も高くなった。
広範囲な種類の作物に対して、活性種子と不活性種子と
の選別及びそれら種子の取扱いが容易であり、播種後に
高い発芽率で迅速かつ均一に発芽する催芽種子を得るこ
とができる。
るための図であって、(a)は、当該方法に用いる容器
の斜視図であり、(b)は、製造時における容器の要部
欠截斜視図である。
の容器の要部欠截斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 水を吸収した吸水性シート状材料とプラ
イミング処理された種子とを接触させて、活性のある種
子を催芽させる催芽種子の製造方法。 - 【請求項2】 前記吸水性シート状材料を運動させるこ
とにより、吸水性シート状材料とプライミング処理され
た種子とを接触させることを特徴とする請求項1に記載
の方法。 - 【請求項3】 吸水性シート状材料を用いて構成された
容器内にプライミング処理された種子を入れ、該容器を
運動させることにより、吸水性シート状材料とプライミ
ング処理された種子とを接触させることを特徴とする請
求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 吸水性シート状材料とプライミング処理
された種子とを接触させて活性のある種子を催芽させた
後、催芽していない種子を除去することを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の催芽種子の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方
法により得られた催芽種子。
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JPH10117511A true JPH10117511A (ja) | 1998-05-12 |
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JP (1) | JP3680448B2 (ja) |
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