JPH1011476A - 集積回路の特性解析装置 - Google Patents

集積回路の特性解析装置

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JPH1011476A
JPH1011476A JP8185544A JP18554496A JPH1011476A JP H1011476 A JPH1011476 A JP H1011476A JP 8185544 A JP8185544 A JP 8185544A JP 18554496 A JP18554496 A JP 18554496A JP H1011476 A JPH1011476 A JP H1011476A
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input
node
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circuit diagram
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JP8185544A
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English (en)
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Hideyuki Nara
秀之 奈良
Hideki Sato
秀樹 佐藤
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計した集積回路中の任意の一部分につい
て、必要な特性解析のみを容易に行う。 【解決手段】 設計した集積回路(E1〜E5)の回路
情報を入力し、これをディスプレイ画面上に表示する。
マウスで領域境界線B1を描き、その内部を解析対象と
なる部分回路として抽出する。領域境界線B1上に存在
する節点の近傍をマウスで指示すると、条件設定用の入
力ウインドウW1,W2が開くとともに、その節点の配
線が二重線表示される。入力側の節点N2については、
波形なまりを示す条件として、波形立上がり時間「sl
ew値」を、出力側の節点N7については、後段に接続
される負荷容量値「cload値」を、それぞれ入力ウ
インドウを用いて入力する。入力した条件に基づいて、
部分回路に対するシミュレーションのみが実行され、信
号遅延時間が解析結果として出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積回路の特性解析
装置に関し、特に、集積回路の設計段階において、種々
の条件を設定したシミュレーションを実行することによ
り回路の特性を解析する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の設計作業は、通常、専用のC
ADシステムを利用して行われる。このCADシステム
には、過去の設計資産として、様々なデータライブラリ
が構築されており、設計者は、このデータライブラリの
データを適宜利用しながら、目的となる機能をもった新
たな集積回路を設計することになる。一般に、集積回路
は、膨大な数の論理素子や順序回路などから構成されて
いるため、設計途中で適宜特性解析を行っては、この解
析結果に基づいて設計を変更する、という作業が繰り返
されることになる。
【0003】設計途中の集積回路について特性解析を行
うには、専用の特性解析装置が用いられる。現在、一般
に利用されている特性解析装置は、所定の回路情報に基
づいて仮想の回路を仮定し、この仮想回路に所定の入力
信号波形を与えたときに、どのような出力信号波形が得
られるかをシミュレーションによって求めるものであ
る。通常は、入力信号波形に対する出力信号波形の遅延
時間が回路特性値として出力される。入力信号波形のな
まりや後段に接続される回路の負荷容量などのシミュレ
ーション条件をいろいろと変えることにより、種々の条
件下での解析結果を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、一般的に用いら
れている集積回路は、何万ゲートあるいは何十万ゲート
という膨大な数の論理素子や順序回路を含んでおり、回
路全体としては非常に複雑になってきている。このよう
な複雑な集積回路に対してその特性解析を行うと、回路
シミュレーション自体が非常に大掛かりなものとなり、
膨大な準備時間および演算時間が必要になる。実際、ご
く一般的な集積回路についての特性解析を行うのにも、
回路シミュレーションに何日もかかっているのが実情で
ある。
【0005】一方、設計者の立場からみれば、必ずしも
全回路についての解析を行う必要はなく、ある特定の部
分のみについての解析結果だけを知るだけで十分な場合
もある。特に、熟練した設計者であれば、自分が設計し
た回路全体の中で、動作不良が生じやすい箇所がどこに
あるか、という見当をつけることも容易である。このよ
うな場合、回路全体についての解析を行うことは非効率
的であり、ある特定の一部分のみについて解析が行われ
れば十分である。また、ある特定の部分について、「そ
の部分でどの程度の信号遅延が生じているか」を把握す
ることが、設計上必要な場合もある。このような場合に
も、その特定の一部分だけについて特性解析が実施でき
ると便利である。
【0006】そこで本発明は、設計した回路中の任意の
一部分のみについての特性解析を容易に行うことのでき
る集積回路の特性解析装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、集積回路の特性解析装置
において、解析対象となる集積回路を論理素子の集合と
して表現した回路情報を入力する回路情報入力手段と、
入力された回路情報を記憶する回路情報記憶手段と、回
路情報に基づいて回路図を表示する回路図表示手段と、
回路図表示手段によって表示されている回路図の一部分
を指定する指示入力に基づいて、回路情報記憶手段か
ら、所定の部分回路情報を抽出する回路情報抽出手段
と、抽出された部分回路情報に関する特性解析条件を入
力する条件入力手段と、個々の論理素子をトランジスタ
レベルの回路構成要素に置換するためのサブサーキット
を提供するサブサーキットライブラリと、半導体製造プ
ロセスにおけるプロセスパラメータを提供するプロセス
パラメータライブラリと、回路情報抽出手段によって抽
出された部分回路情報と、条件入力手段によって入力さ
れた特性解析条件と、に基づいて、回路シミュレーショ
ンを実行するシミュレータ手段と、を設けるようにした
ものである。
【0008】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る集積回路の特性解析装置において、回路情
報抽出手段が、回路図表示手段に表示されている回路図
に領域境界線を付加することにより、抽出部分を提示す
る機能をもち、条件入力手段が、回路図を構成する節点
のうち、領域境界線上に位置する節点を抽出し、抽出し
た節点ごとにそれぞれ所定の特性解析条件を入力する機
能をもつようにしたものである。
【0009】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第2
の態様に係る集積回路の特性解析装置において、条件入
力手段が、抽出した節点のうち入力側の節点について
は、シミュレーションに用いる入力信号波形の波形なま
りを示すmとおりの条件を入力し、出力側の節点につい
ては、後段に接続される負荷容量を示すnとおりの条件
を入力する機能をもち、シミュレータ手段が、所定の入
力側節点から出力側節点に至る経路についてのシミュレ
ーションを、m×nとおりの組み合わせ条件について実
行し、これらの結果を出力する機能をもつようにしたも
のである。
【0010】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第3
の態様に係る集積回路の特性解析装置において、条件入
力手段が、座標入力装置からの入力座標値に基づいて回
路図上の所定の節点を特定し、この節点に対応する入力
ウインドウを回路図上に表示し、この入力ウインドウを
用いて条件入力を行う機能をもつようにしたものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施形態
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る集積回路の特性解析装置の基本構成を示すブロック図
である。ここで、回路情報入力手段1は、解析対象とな
る集積回路を論理素子の集合として表現した回路情報を
入力する手段であり、設計者が設計した集積回路を特定
する情報が、この回路情報入力手段1によって入力さ
れ、回路情報記憶手段2内に格納されることになる。回
路図表示手段3は、回路情報記憶手段2に記憶されてい
る回路情報に基づいて回路図を表示する機能を有し、い
わゆるディスプレイ装置およびその表示画面上に画像を
表示するための処理装置によって構成される。
【0012】回路情報抽出手段4は、回路図表示手段3
によって表示されている回路図の一部分を指定する指示
入力を受け、回路情報記憶手段2から、所定の部分回路
情報aを抽出する機能を有する。すなわち、設計者が、
回路図表示手段3によって表示されている回路図を見な
がら、この回路図の一部分を指定する入力を回路情報抽
出手段4に対して行うと、この入力に基づいて、指定さ
れた部分に相当する部分回路情報aが、回路情報記憶手
段2内に記憶されている回路情報から切り出され、図1
に示すように、独立した部分回路情報aのファイルとし
て出力されることになる。このとき、回路図表示手段3
に表示されている回路図には、抽出部分を示すための領
域境界線が付加されるため、設計者は、回路図のどの部
分が抽出されたかを視覚的に把握することができる。
【0013】条件入力手段5は、回路情報抽出手段4に
よって抽出された部分回路情報aに関する特性解析条件
bを入力する機能を有し、より具体的には、回路図を構
成する節点のうち、領域境界線上に位置する節点を抽出
し、抽出した節点ごとにそれぞれ所定の特性解析条件b
を設定する機能を有する。こうして設定された特性解析
情報bも、図1に示すように、独立したファイルとして
出力される。
【0014】シミュレータ手段6は、回路情報抽出手段
4から出力された部分回路情報aおよび条件入力手段5
から出力された特性解析条件bを用いて回路シミュレー
ションを実行する装置である。この回路シミュレーショ
ンは、予め用意されているサブサーキットライブラリc
と、プロセスパラメータライブラリdとを利用すること
により行われる。サブサーキットライブラリcは、個々
の論理素子をトランジスタレベルの回路構成要素に置換
するためのサブサーキットの集合体である。部分回路情
報a内に含まれている個々の論理素子は、このサブサー
キットライブラリc内の特定のサブサーキットに置換さ
れ、トランジスタレベルの回路構成要素の接続関係を示
すネットリストが作成されることになる。実際の回路シ
ミュレーションは、このネットリストに基づいて行われ
る。また、プロセスパラメータライブラリdは、半導体
製造プロセスにおけるプロセスパラメータの集合体であ
り、たとえば、MOSトランジスタの酸化膜厚、不純物
の拡散濃度、といった製造プロセス上のパラメータを示
すデータから構成される。設計者は、シミュレーション
を行う際に、このライブラリdの中から所望のプロセス
パラメータを選択して用いることになる。結局、シミュ
レータ手段6は、部分回路情報aにサブサーキットライ
ブラリc内のサブサーキットを適用してネットリストを
作成し、このネットリストに対して、プロセスパラメー
タライブラリd内の所定のプロセスパラメータを選択
し、与えられた特性解析条件bのもとのでの回路シミュ
レーションを実行し、この回路シミュレーションの結果
を、解析結果eとして出力することになる。
【0015】
【実施例】続いて、図1に示す集積回路の特性解析装置
の動作を、より具体的な実施例について説明する。ここ
では、設計者が、図2の回路図に示されているような具
体的な集積回路を設計し、この集積回路についての特性
解析を行う具体例について以下の説明を行うことにす
る。なお、実際の集積回路は、通常、何万ゲートあるい
は何十万ゲートという膨大な数の論理ゲートから構成さ
れているが、ここでは説明の便宜上、図2に示すよう
に、5つのゲート(論理回路E1〜E5)から構成され
る非常に単純な回路を例にとって説明を行うことにす
る。
【0016】設計者は、図2に示すような回路を、CA
Dを利用した回路設計ツールで設計することになる。こ
のような回路設計ツールを利用して回路設計を行うと、
設計対象となる回路は、所定のフォーマットで記述され
たデジタルデータからなる回路情報として与えられるこ
とになる。この回路情報は、通常、個々の論理素子の結
合関係を示すデータとして用意される。回路情報入力手
段1は、このような回路情報を入力するための手段であ
り、入力された回路情報は、回路情報記憶手段2内に格
納される。回路情報記憶手段2は、メモリもしくはハー
ドディスクといった記憶媒体から構成され、図2に示す
回路に対応する回路情報がデジタルデータとしてこの記
憶媒体に記憶されることになる。
【0017】回路図表示手段3は、この回路情報記憶手
段2内に記憶されている回路情報に基づいて、図2に示
すような回路図をディスプレイ画面上に表示する機能を
有する。もっとも、実際の集積回路は、前述したように
膨大な数の論理ゲートから構成されているため、集積回
路全体を一画面上に表示すると、表示が非常に細かくな
ってしまう。そこで、回路図表示手段3は、この全集積
回路の一部分を拡大表示する機能を有し、設計者は、注
目したい部分のみを拡大してディスプレイ画面に表示さ
せることができる。
【0018】設計者は、回路情報抽出手段4を用いて、
回路図表示手段3によってディスプレイ画面上に表示さ
れている回路図の任意の一部分を指定することが可能で
ある。この実施例では、回路情報抽出手段4は座標入力
装置(たとえば、マウス)を利用して構成されており、
ディスプレイ画面上での任意の位置を指定することがで
きる。図3は、ディスプレイ画面上で回路図の任意の一
部分を指定する作業を行っている状態を示す図である。
設計者が、マウスを用いて、このディスプレイ画面上の
任意の2点を指定すると、この2点を対角とした矩形を
構成する領域境界線が形成され、この領域境界線の内側
部分の回路が、指定された部分回路として抽出されるこ
とになる。たとえば、図3に示すような領域境界線B1
が形成されるようにマウスで2点を指定すれば、この領
域境界線B1内に含まれる論理素子E1,E2,E3か
らなる部分回路が抽出対象として指定されることにな
り、この部分回路についての回路情報が回路情報記憶手
段2内の全回路情報から切り出され、部分回路情報aと
して出力されることになる。同様に、領域境界線B2を
形成すれば、論理素子E1〜E4からなる部分回路が抽
出されることになる。
【0019】このように、回路情報抽出手段4によって
部分回路を抽出する際には、抽出対象を示す情報が回路
図表示手段3に与えられ、ディスプレイ画面上には領域
境界線が表示される。したがって、設計者は、抽出対象
として全集積回路のどの部分を指定したのかを視覚的に
把握することができ、特性解析を行いたい所望の一部分
を容易に指定することができる。
【0020】こうして、回路情報抽出手段4によって特
定の部分回路が抽出されると、この抽出対象を示す情報
は、条件入力手段5にも与えられる。条件入力手段5
は、この抽出された部分回路に関する特性解析条件を入
力する処理を行う。ここでは、図3に示すように、領域
境界線B1を指定することにより、論理素子E1,E
2,E3からなる部分回路が抽出されたものとして以下
の説明を続けることにする。このように部分回路の抽出
が行われると、ディスプレイ画面上では、領域境界線B
1が表示されたままの状態となるので、続く特性解析条
件の入力作業は非常に簡単になる。すなわち、実際の特
性解析条件の入力作業は、回路図を構成する節点のう
ち、領域境界線B1上に位置する節点を抽出し、抽出し
た節点ごとにそれぞれ所定の特性解析条件を入力するだ
けでよい。この条件入力の具体的な作業を説明する前
に、この特性解析条件の実体について簡単に説明してお
く。
【0021】一般に、集積回路の特性解析を行う主目的
は、論理信号の伝播過程においてどの程度の遅延が生じ
るかを把握することであり、最終的に得られる特性解析
値とは、所定の条件に基づく遅延時間と言い換えること
ができる。したがって、この特性解析を行う上で設定す
べき特性解析条件とは、信号伝播の遅延時間に影響を与
える諸条件ということができる。このような諸条件の中
でも、特に大きな影響を与える重要な条件は、入力信号
の波形なまりと、解析対象となる回路の後段(出力段)
に接続される負荷容量とである。そこで、本実施例で
は、回路情報抽出手段4で抽出した部分回路について、
条件入力手段5によって、この2つの特性解析条件を入
力できるようにしている。
【0022】ここで留意すべき点は、この2つの特性解
析条件のうち、入力信号の波形なまりという条件は、抽
出した部分回路の入力端の節点について設定することが
できる条件であり、後段に接続される負荷容量という条
件は、抽出した部分回路の出力端の節点について設定す
ることができる条件である、という点である。すなわ
ち、いずれの条件も、部分回路を画定させるための領域
境界線上に位置する節点について設定できる条件とな
る。たとえば、図3に示すような領域境界線B1によっ
て、論理素子E1,E2,E3からなる部分回路が抽出
された場合、もとの集積回路に存在する全節点N1〜N
9のうち、領域境界線B1上に存在する節点N1,N
2,N3,N7を抽出し、これら4つの節点について解
析条件の設定を行えば、この部分回路についての特性解
析が可能になる。より具体的には、入力側の節点N1〜
N3については、それぞれの節点に与えられる入力信号
の波形なまりという条件が設定され、出力側の節点N7
については、この節点の後段に接続される回路の負荷容
量という条件が設定されることになる。
【0023】この実施例の解析装置では、このような条
件入力作業を、座標入力装置(たとえばマウス)を利用
して次のような方法で行うことにより、作業者(設計
者)の負担を軽減している。まず、条件入力手段5は、
回路情報抽出手段4から与えられる情報に基づいて、抽
出された部分回路に関する領域境界線上に位置する節点
を抽出する。上述の例の場合、4つの節点N1,N2,
N3,N7が抽出されることになる。そして、マウスに
よって、この抽出された節点の近傍位置が指示された場
合(たとえば、マウスポインタを近傍位置へもってゆ
き、マウスボタンをクリックした場合)、その節点に対
応する入力ウインドウがディスプレイ画面上に表示さ
れ、この入力ウインドウを用いた条件入力作業を行うこ
とが可能になる。
【0024】たとえば、図4に示すように、マウスによ
ってディスプレイ画面上に表示されている節点N2の近
傍を指示すると、この節点N2についての入力ウインド
ウW1が画面上に表示され、同様に、節点N7の近傍を
指示すると、この節点N7についての入力ウインドウW
2が表示される。しかも、この実施例では、表示された
入力ウインドウがそれぞれどの節点に対応したものかが
視覚的に容易に把握できるようにするため、図示のよう
に、対応する節点の配線を強調表示(図示の例では二重
線による表示)するとともに、この強調表示された節点
と入力ウインドウとの間に矢印が表示されるようにして
いる。なお、図4には、節点N2およびN7に対応する
入力ウインドウW1,W2が表示されている状態が示さ
れているが、節点N1,N3の近傍をマウスで指示すれ
ば、これらの節点に対応する入力ウインドウをそれぞれ
表示させることも可能である。また、多数の入力ウイン
ドウが表示画面上に同時に表示されると見にくくなる場
合には、新たに入力ウインドウを開くと、直前まで開か
れていた入力ウインドウが自動的に閉じるようにしても
よい。
【0025】図示の例では、入力側の節点N2に対応す
る入力ウインドウW1には、「slew」なる見出しと
ともに4つの条件入力欄が表示されている。これは、こ
の節点N2に与えられる入力信号の波形なまりを示す条
件として、「slew値」なるものを定義し、4とおり
までの条件入力が可能なことを示している。ここで、
「slew値」とは、この実施例では、図5に示すよう
に、入力信号の波形が遷移(論理値“0”→“1”もし
くは論理値“1”→“0”への変化)するときに、その
電圧値が10%→90%もしくは90%→10%へ遷移
するのに要する時間として定義している。したがって、
「slew値」が大きいほど、その波形が大きくなまっ
ていることを示している。「slew値」として、sl
ew=5ns,10ns,20nsの3とおりの条件を
設定するのであれば、作業者は、入力ウインドウW1内
の各条件入力欄に、たとえばキーボードによって、5,
10,20という数字を入力してゆけばよい。
【0026】また、図示の例では、出力側の節点N7に
対応する入力ウインドウW2には、「cload」なる
見出しとともに4つの条件入力欄が表示されている。こ
れは、図6に示すように、この節点N7の後段に負荷容
量Cが接続されたものとしたときに、この負荷容量Cの
容量値を示す条件として「cload値」なるものを定
義し、4とおりまでの条件入力が可能なことを示してい
る。一般に、「cload値」が大きくなるほど、この
部分回路における信号遅延時間も大きくなる。「clo
ad値」として、cload=0.5pF,1.0p
F,1.5pF,2.0pFの4とおりの条件を設定す
るのであれば、作業者は、入力ウインドウW2内の各条
件入力欄に、たとえばキーボードによって、0.5,
1.0,1.5,2.0という数字を入力してゆけばよ
い。
【0027】同様に、入力側の節点N1,N3について
も「slew値」の設定が行われ、条件入力手段5によ
って、領域境界線B1上のすべての節点N1,N2,N
3,N7についての条件設定が、それぞれの入力ウイン
ドウを利用して行われる。こうして入力された条件は、
特性解析条件bのファイルとして、条件入力手段5から
出力される。なお、特性解析条件bとしては、上述した
「slew値」および「cload値」の他、入力側の
各節点N1,N2,N3に対して与えられる入力論理信
号パターン(1もしくは0からなる論理値の羅列)と、
出力側の節点N7から出力されると期待される出力論理
信号パターンなども設定されるが、ここでは詳しい説明
は省略する。
【0028】さて、シミュレータ手段6は、前述したよ
うに、回路情報抽出手段4から出力された部分回路情報
a(抽出された論理素子E1,E2,E3についての接
続を示す情報)に、サブサーキットライブラリc内のサ
ブサーキットデータを適用してネットリストを作成し、
これにプロセスパラメータライブラリd内の所定のパラ
メータを適用して、更に、条件入力手段5によって入力
された特性解析条件bという条件下での回路シミュレー
ションを実行する。なお、このような回路シミュレーシ
ョンを実行するシミュレータ手段6としては、いわゆる
「SPICE」と呼ばれる装置などが一般に用いられて
いる。
【0029】ここで、条件入力手段5によって、各節点
に複数とおりの条件設定がなされている場合には、可能
なすべての組み合わせ条件について、シミュレーション
が実行される。たとえば、入力側の節点N2から出力側
の節点N7に至る経路についてのシミュレーション結果
が必要な場合、上述の例では、節点N2については3と
おりの「slew値」が設定されており、節点N7につ
いては4とおりの「cload値」が設定されているの
で、合計、3×4=12とおりの組み合わせ条件につい
てのシミュレーション結果が解析結果eとして得られる
ことになる。この実施例では、この12とおりのシミュ
レーション結果を、図7に示すような3枚のグラフとし
て出力させている。いずれのグラフも、節点N2からN
7に至る経路について、入力信号波形に対する出力信号
波形の遅延時間delayを示すものであり、1枚目の
グラフは節点N2に設定された「slew値」が5ns
という条件下での結果を示し、2枚目のグラフは「sl
ew値」が10nsという条件下での結果を示し、3枚
目のグラフは「slew値」が20nsという条件下で
の結果を示す。また、各グラフは、横軸に節点N7に設
定された「cload値」が示され、縦軸に結果として
の遅延時間delayが示されている。
【0030】このように、本発明に係る集積回路の特性
解析装置を用いれば、設計者は全集積回路のうち、動作
不良が予想されるといった理由により、特に特性を知り
たいと思う一部分の回路について、所望の特性解析条件
(「slew値」および「cload値」)を設定した
特性解析を実施することができ、必要な回路部分につい
て必要な解析結果だけを効率的に得ることができるよう
になる。また、シミュレータ手段6は、必要最小限のシ
ミュレーションを実行すればよいので、演算負担が大幅
に軽減され、比較的短時間で解析結果eを出力すること
が可能になる。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る集積回路の特
性解析装置によれば、設計した回路中の任意の一部分の
みについての特性解析を容易に行うことができるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る集積回路の特性解析
装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る特性解析装置による解析対象とな
る具体的な集積回路の一例を示す回路図である。
【図3】本発明に係る特性解析装置によって、ディスプ
レイ画面上で回路図の任意の一部分を指定する作業を行
っている状態を示す図である。
【図4】本発明に係る特性解析装置において、各節点に
ついて特性解析条件を入力するための入力ウインドウを
表示させた状態を示す図である。
【図5】本発明に係る特性解析装置において、特性解析
条件のひとつとして設定される波形なまりを示す条件
「slew値」を説明するための波形図である。
【図6】本発明に係る特性解析装置において、特性解析
条件のひとつとして設定される後段に接続される負荷容
量値を示す条件「cload値」を説明するための回路
図である。
【図7】本発明に係る特性解析装置によって出力される
特性解析結果のグラフの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…回路情報入力手段 2…回路情報記憶手段 3…回路図表示手段 4…回路情報抽出手段 5…条件入力手段 6…シミュレータ手段 a…部分回路情報 b…特性解析条件 c…サブサーキットライブラリ d…プロセスパラメータライブラリ e…解析結果 B1,B2…領域境界線 C…負荷容量 E1〜E5…論理素子 N1〜N9…節点 W1,W2…入力ウインドウ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析対象となる集積回路を論理素子の集
    合として表現した回路情報を入力する回路情報入力手段
    と、 入力された回路情報を記憶する回路情報記憶手段と、 前記回路情報に基づいて回路図を表示する回路図表示手
    段と、 前記回路図表示手段によって表示されている回路図の一
    部分を指定する指示入力に基づいて、前記回路情報記憶
    手段から、所定の部分回路情報を抽出する回路情報抽出
    手段と、 抽出された部分回路情報に関する特性解析条件を入力す
    る条件入力手段と、 個々の論理素子をトランジスタレベルの回路構成要素に
    置換するためのサブサーキットを提供するサブサーキッ
    トライブラリと、半導体製造プロセスにおけるプロセス
    パラメータを提供するプロセスパラメータライブラリ
    と、前記回路情報抽出手段によって抽出された部分回路
    情報と、前記条件入力手段によって入力された特性解析
    条件と、に基づいて、回路シミュレーションを実行する
    シミュレータ手段と、 を備えることを特徴とする集積回路の特性解析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の特性解析装置におい
    て、 回路情報抽出手段が、回路図表示手段に表示されている
    回路図に領域境界線を付加することにより、抽出部分を
    提示する機能を有し、 条件入力手段が、回路図を構成する節点のうち、前記領
    域境界線上に位置する節点を抽出し、抽出した節点ごと
    にそれぞれ所定の特性解析条件を入力する機能を有する
    ことを特徴とする集積回路の特性解析装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の特性解析装置におい
    て、 条件入力手段が、抽出した節点のうち入力側の節点につ
    いては、シミュレーションに用いる入力信号波形の波形
    なまりを示すmとおりの条件を入力し、出力側の節点に
    ついては、後段に接続される負荷容量を示すnとおりの
    条件を入力する機能を有し、 シミュレータ手段が、所定の入力側節点から出力側節点
    に至る経路についてのシミュレーションを、m×nとお
    りの組み合わせ条件について実行し、これらの結果を出
    力する機能を有することを特徴とする集積回路の特性解
    析装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の特性解析装置におい
    て、 条件入力手段が、座標入力装置からの入力座標値に基づ
    いて回路図上の所定の節点を特定し、この節点に対応す
    る入力ウインドウを回路図上に表示し、この入力ウイン
    ドウを用いて条件入力を行う機能を有することを特徴と
    する集積回路の特性解析装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2366422A (en) * 2001-03-02 2002-03-06 Mitel Semiconductor Ltd Design, test simulation and manufacture of a semiconductor device
JP2008250888A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujitsu Ltd 基板回路ブロック選択装置、基板回路ブロック選択方法および基板回路ブロック選択プログラム
KR20230123688A (ko) * 2022-02-17 2023-08-24 주식회사 싸이프 반도체 통합 모델링 솔루션 및 이를 이용한 반도체 모델링 수행 방법

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