JPH1011455A - 検索条件式の評価方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特許、実用新案等の公報を機械検索するとき
に使用される検索条件式について、その検索条件式を構
成する検索キーを定量的に評価し、有効性の低い検索キ
ーを検索条件式から排除することによって担当者の負担
を軽減する。 【解決手段】 検索式作成評価部３は、検索式ファイル
１２中の検索条件式を単一の検索キーに分割し、この検
索条件式によってヒットする公報に含まれる公報であっ
て選択された公報の番号のいずれかと単一の検索キーと
のアンド条件で構成される検索式１４をそれぞれ一時フ
ァイル１３上に出力する。公報検索部２は、検索式１４
に基づいて公報ファイル１１を検索し、各々ヒットする
公報の件数を公報ヒット件数１５として出力する。検索
式作成評価部３は、ヒットした公報件数が所定数に達し
ない検索キーを削除するように検索式ファイル１２の検
索条件式を更新する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特許、実用新案な
どに関する公報の機械検索に係わり、特に検索条件式を
構成する検索キーの有効性を評価する方法に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】特許、実用新案など工業所有権について
過去に発行された公報の数は膨大なものであり、特定の
技術分野、出願人等を絞った目的の公報を抽出するため
に電子計算機を利用する機械検索が普及している。特に
最近は検索条件式を計算機に登録しておいて定期的に検
索を実行するＳＤＩ（Ｓｅｌｅｃｔｉｖｅ Ｄｉｓｓｅ
ｍｉｎａｔｉｏｎ ｏｆ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）検
索と呼ばれる形態の検索が行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ＳＤＩ検索に使用され
る検索条件式は繰り返し使用される検索式であり、漏れ
がない検索式であるとともになるべくノイズとなる公報
を拾わないような検索式であることが望ましい。しかし
検索条件式を評価することは難しく、これまで担当者の
経験と勘に頼って検索条件式の作成と保守が行われてい
た。このため検索条件式が有効性の低い検索キーを含
み、結果として無駄に出力された多くの公報をチェック
する担当者の負担が大きいという問題があった。

【０００４】本発明は、検索条件式を構成する検索キー
を定量的に評価し、有効性の低い検索キーを検索条件式
から排除することによって担当者の負担を軽減すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、検索条件式を
その構成要素である単一の検索キーに分割し、担当者に
よって注目され選択された公報の番号のいずれかと単一
の検索キーとのアンド条件で構成される検索式の各々に
よって公報ファイルを検索して各々ヒットする公報の件
数を出力し、ヒットする公報件数が所定数に達しない検
索キーを削除するように検索条件式を更新する検索条件
式の評価方法を特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。

【０００７】図１は、本実施形態の検索条件式の評価支
援システムの構成図である。公報ファイル１１は、特
許、実用新案などに関する公報を格納するファイルであ
る。検索式ファイル１２は、公報ファイル１１を検索す
るときの検索条件式を格納するファイルである。一時フ
ァイル１３は、一時的に使用されるファイルであり、検
索式１４及び公報ヒット件数１５を含む。プリンタ１６
は、検索の結果としてヒットした公報を印刷出力する装
置である。表示装置１７は、検索キーの評価テーブル等
を表示する装置である。入力装置１８は、選択された公
報番号を入力したり、検索キーを選択する条件を指定す
るための装置である。公報検索部２は、検索式１４を入
力して公報ファイル１１を検索し、検索条件に合致する
公報をプリンタ１６上に出力し、ヒットした公報の件数
を公報ヒット件数１５として出力する処理部である。な
お公報検索部２は、定期的に検索式ファイル１２を入力
して公報ファイル１１を検索し、検索結果をプリンタ１
６や記憶装置上に出力する。検索式作成評価部３は、本
発明の特徴となる処理部であり、検索式ファイル１２を
入力して検索条件式を使用されている個々の検索キーに
分割し、単一検索キーのみから成る検索式を作成して検
索式１４に格納した後、公報検索部２に制御を渡す。公
報検索部２が検索式１４に従って公報ファイル１１を検
索し、検索結果を公報ヒット件数１５及びプリンタ１６
に出力した後、検索式作成評価部３は、入力装置１８か
ら問題となる公報の番号が入力された後、単一検索キー
と選択入力された公報番号とから検索キーの評価のため
の検索式を作成して検索式１４に格納した後、公報検索
部２に制御を渡す。公報検索部２が検索式１４に従って
公報ファイル１１を検索し、検索結果を公報ヒット件数
１５に出力した後、検索式作成評価部３は公報のヒット
件数及び問題公報のヒット件数などから検索キーを評価
するためのテーブルを作成して表示装置１７に出力し、
入力装置１８から検索キーを選択する条件が入力された
とき、指定された条件に合致する検索キーのみを残すよ
うに検索式ファイル１２の検索条件式を更新して検索式
ファイル１２に格納する。

【０００８】公報ファイル１１、検索式ファイル１２及
び一時ファイル１３は、処理装置１０に接続される記憶
装置上に格納される。プリンタ１６、表示装置１７及び
入力装置１８は、この処理装置１０に接続される入出力
装置である。公報検索部２及び検索式作成評価部３は、
処理装置１０の記憶装置に格納するプログラムを実行す
ることによって実現される。

【０００９】図２は、検索式ファイル１２に格納される
検索条件式であり、定期的にＳＤＩ検索のために用いら
れる検索条件式の例を示す図である。この検索条件式
は、ＩＰＣに関する３つの検索キー、出願人に関する１
つの検索キー及び３つのフリーキーワードから構成さ
れ、これら７つの検索キーをオア条件によって接続した
ものである。

【００１０】図３は、公報検索部２及び検索式作成評価
部３の処理の流れを示すフローチャートである。検索式
作成評価部３は、検索式ファイル１２から検索条件式を
読み込み（ステップ２１）、検索条件式を各検索キーに
分割して（ステップ２２）、単一検索キーのみから成る
検索式を作成して単一検索キーの検索式１４−１に出力
する（ステップ２３）。図４は単一検索キーの検索式１
４−１の例を示す図である。次に制御は公報検索部２に
移り、公報検索部２は単一検索キーの検索式１４−１を
入力して公報ファイル１１を検索し、各検索キーごとに
公報ヒット件数１５−１を一時ファイル１３に出力し、
ヒットした公報をプリンタ１６上に出力する（ステップ
２４）。各公報はその第１ページのみ出力するのでもよ
い。図５は公報ヒット件数１５−１の例を示す図であ
る。

【００１１】次に担当者によってプリンタ１６に出力さ
れた公報の中から問題となる公報が選択される。選択さ
れた問題公報は、検索式ファイル１２中の元の検索条件
式が各検索キーをオア条件で結合するものであれば、こ
の検索条件式によって公報ファイル１１を検索した結果
ヒットする公報の中に含まれているはずである。元の検
索条件式の中にアンド条件が含まれている場合には、こ
こで選択された問題公報が必ずしも検索条件式に基づく
検索範囲に含まれるとは限らない。しかし問題公報の抽
出において検索条件式に漏れがないことを前提とするな
らば、ここで選択された問題公報が元の検索条件式に基
づく検索範囲に含まれていると考えてよい。なお元の検
索条件式によって公報ファイル１１を検索した結果ヒッ
トする公報がすべてここでプリンタ１６に出力された公
報の中に含まれることは言うまでもない。

【００１２】次に入力装置１８から選択された公報番号
が入力されると（ステップ２５）、検索式作成評価部３
は単一検索キーの検索式１４−１を入力し、単一検索キ
ーと問題公報番号とをアンド条件で接続する検索キー評
価のための検索式を作成して評価検索式１４−２として
一時ファイル１３に格納し（ステップ２６）、公報検索
部２に制御を渡す。図６は評価検索式１４−２の例を示
す図である。評価検索式１４−２は、各検索キーについ
て問題公報が何件ヒットするかをみるための検索式であ
る。ＰＮによって指定される数字は問題公報番号であ
る。公報検索部２は評価検索式１４−２を入力して公報
ファイル１１を検索し、各検索キーについての評価検索
式ごとに問題公報ヒット件数１５−２を一時ファイル１
３に出力する（ステップ２７）。図７は問題公報ヒット
件数１５−２の例を示す図であり、各検索キーに係わる
評価検索式ごとにヒット件数を出力する。次に制御は検
索式作成評価部３に戻り、検索式作成評価部３は公報ヒ
ット件数１５−１と問題公報ヒット件数１５−２を入力
し、各検索キーごとに問題公報ヒット件数が公報ヒット
件数中に占めるヒット率を算出し、各検索キーの評価テ
ーブルを作成する（ステップ２８）。図８は評価テーブ
ルの例を示す図である。次に検索式作成評価部３は、評
価テーブルを表示装置１７上に表示し、検索キーを選択
する条件を入力するテーブルを表示装置１７上に表示す
る（ステップ２９）。

【００１３】図９は、表示装置１７上に表示される検索
キーを選択する条件を入力するテーブルの例を示す図で
ある。評価項目は検索式作成評価部３が出力する評価テ
ーブル中の評価項目の名称である。演算子、条件値及び
論理式の内容は、入力装置１８から入力される。図９
（ａ）は、問題公報ヒット件数が０でない検索キーを選
択するという条件である。図９（ｂ）は、公報ヒット件
数が５０以上、問題公報ヒット件数が２以上、かつヒッ
ト率が５％以上の検索キーを選択するという条件であ
る。演算子として、“≧”、“＞”、“≠”、“≦”、
“＜”等の指定が可能である。演算子“＜”及び“≦”
は、ヒット件数が多すぎる検索キーを除外する場合に使
用できる。

【００１４】入力装置１８から検索キーを選択する条件
が入力されたとき、検索式作成評価部３は検索キーの評
価テーブルを参照して入力された条件に合致する検索キ
ーを抽出する（ステップ２９）。なお評価テーブル及び
検索キー選択条件の入力画面のほかに検索式ファイル１
２の検索条件式も参考のために表示装置１７上に表示し
てもよい。最後に検索式作成評価部３は、抽出した検索
キーのみを残すように検索条件式を更新し、検索式ファ
イル１２に格納する（ステップ３０）。

【００１５】図１０は、評価テーブルから入力された条
件に合致する検索キーを抽出する経過を説明する図であ
る。図１０（ａ）に示す評価テーブルが与えられたと
き、図９（ｂ）に示す検索キーの選択条件が入力されれ
ば、図１０（ｂ）に示すように条件に合致する検索キー
が選択される。

【００１６】図１１は、選択された検索キーに基づいて
元の検索条件式を更新する経過を説明する図である。図
１０（ｂ）に示す検索キーが残された結果、図１１
（ａ）の検索条件式が図１１（ｂ）のように更新され
る。

【００１７】なお上記実施形態では、検索式ファイル１
２に格納される検索条件式は各検索キーをオア条件で結
合する例であるが、検索条件式の中にアンド条件が含ま
れていても上記処理ステップの通り実行できる。ただし
ステップ２４がプリンタ１６に出力する公報の量が多い
場合には、あらかじめ公報検索部２が検索式ファイル１
２中の検索条件式を入力し公報ファイル１１を検索して
検索結果の公報をプリンタ１６に出力するものとし、ス
テップ２４の公報出力を抑止すればよい。もちろん検索
式ファイル１２の検索条件式がどうであれ、すでに検索
結果の公報が得られているのであればそれを利用し、ス
テップ２４の公報出力を抑止してよい。また公報ヒット
件数１５−１を評価の対象とせず、問題公報ヒット件数
１５−２のみを評価の対象とするのであれば、ステップ
２４の処理で公報ヒット件数１５−１を出力する必要は
なく、公報の印刷も不要であればステップ２４の処理が
不要である。ステップ２４の処理が不要であれば、ステ
ップ２３の処理は単一の検索キーの各々を記憶装置上に
出力するだけでよい。ステップ２６の処理は、各検索キ
ーと問題公報番号とから評価検索式１４−２を作成して
一時ファイル１３に格納する。また上記実施形態ではス
テップ２９の評価によって選択条件を満足しない検索キ
ーを検索条件式から削除したが、検索キーが一時的に選
択条件を満足しない可能性もあるので、評価結果を記憶
装置に保存し、何回かの期間について検索キーが選択条
件を満足しない場合に検索条件式から削除するようにし
てもよい。なお検索式ファイル１２中の検索条件式への
新しい検索キーの追加は、本発明には関係しない別の問
題である。

【００１８】なお本発明を実施するためのシステム構成
は、図１のシステム構成に限定されるものではなく、他
のシステム構成をとっても本発明を実施できることは明
らかである。例えば公報ファイル１１、プリンタ１６及
び公報検索部２をサーバとなる情報処理装置に設け、検
索式ファイル１２、表示装置１７、入力装置１８及び検
索式作成評価部３をクライアントとなる情報処理装置に
設け、サーバとクライアントとの間をネットワークで接
続してクライアントからサーバへ検索式１４を転送し、
サーバからクライアントへ検索結果の公報ヒット件数１
５を返送するようにしてもよい。このようなシステム構
成においてもネットワークを介する検索式１４及び公報
ヒット件数１５の転送を考慮するならば、図３に示す処
理の流れがそのまま適用できる。あるいは表示装置１７
及び入力装置１８を端末装置とし、それ以外の処理装置
１０を中心とするシステムをホストコンピュータとし、
端末装置とホストコンピュータとの間をネットワークで
接続するような構成によっても図３に示す処理の流れが
そのまま適用できる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、検
索条件式を構成する検索キーの有効性を定量的に評価で
きるため、有効性の低い検索キーを検索条件式から排除
でき、もって検索結果として出力される公報の数を削減
でき、担当者の負担を軽減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態のシステムの構成図である。

【図２】検索式ファイル１２の検索条件式の例を示す図
である。

【図３】実施形態の公報検索部２及び検索式作成評価部
３の処理の流れを示すフローチャートである。

【図４】単一検索キーの検索式１４−１の例を示す図で
ある。

【図５】公報ヒット件数１５−１の例を示す図である。

【図６】評価検索式１４−２の例を示す図である。

【図７】問題公報ヒット件数１５−２の例を示す図であ
る。

【図８】評価テーブルの例を示す図である。

【図９】検索キーを選択する条件を入力するテーブルの
例を示す図である。

【図１０】評価テーブルから入力された条件に合致する
検索キーを抽出する過程を説明する図である。

【図１１】選択された検索キーに基づいて元の検索条件
式を更新する過程を説明する図である。

【符号の説明】

２：公報検索部、３：検索式作成評価部、１１：公報フ
ァイル、１２：検索式ファイル、１４：検索式、１５：
公報ヒット件数

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 剛 東京都江東区新砂一丁目６番27号 株式会 社日立製作所公共情報事業部内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】検索条件式をその構成要素である単一の検
   索キーに分割し、該検索条件式によって公報ファイルを
   検索してヒットする公報に含まれる公報であって選択さ
   れた公報の番号のいずれかと該単一の検索キーとのアン
   ド条件で構成される検索式の各々によって該公報ファイ
   ルを検索して各々ヒットする公報の件数を出力し、公報
   件数が所定数に達しない検索キーを削除するように該検
   索条件式を更新することを特徴とする検索条件式の評価
   方法。