JPH10114054A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10114054A
JPH10114054A JP26825596A JP26825596A JPH10114054A JP H10114054 A JPH10114054 A JP H10114054A JP 26825596 A JP26825596 A JP 26825596A JP 26825596 A JP26825596 A JP 26825596A JP H10114054 A JPH10114054 A JP H10114054A
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JP
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ink
roller
master
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Application number
JP26825596A
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English (en)
Inventor
Takahiko Manda
隆彦 萬田
Mitsuharu Endo
光治 遠藤
Ryozo Akiyama
良造 秋山
Osamu Tsuchiya
修 土屋
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TEC CORP
Original Assignee
TEC CORP
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Publication date
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インク供給部の洗浄を不要にしてメンテナンス
フリーを実現する。 【解決手段】インクローラ21からローラ25を介して
原版27に非硬化性であるUVインクをパターンに対応
して転写し、この原版から用紙29に転写パターンに対
応したインクを転写して印刷を行う。また、インクロー
ラ21の周面にインク転写を行った後に残ったUVイン
クをインク回収用ブレード30により掻き落し、インク
溜め31に回収する。そして、インク溜め内のUVイン
クが満杯状態になると、シリンダ34を下降させてイン
ク溜め内のUVインクをインク循環用パイプ35を通し
てインクつぼ23内に戻す。このときインク循環用パイ
プの先端に取り付けたフィルタ36によりインク内に入
っている紙粉やごみなどの混入物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク転写により
画像形成を行う画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インク転写により画像形成を行う画像形
成装置としては、例えばオフセット印刷機がある。これ
は図8に示すように、インクローラ1の周面にブレード
2を添設してインクつぼ3を形成し、このインクつぼ3
に印刷用のインク4を充填している。そして、インクロ
ーラ1を版胴5の周面に巻装した原版6に接触して配置
している。原版6は、例えば、画像部と非画像部からな
るパターンを有する平版を使用している。インクローラ
1及び版胴5は図中矢印方向に回転し、インクローラ1
の周面にブレード2によってインク4の薄層を形成し、
このインクの薄層を原版6に転写している。
【0003】版胴5に巻装した原版6は、ゴムローラか
らなるブラン胴7に接触して配置し、原版6及びブラン
胴7が図中矢印方向に回転しつつ、原版6からブラン胴
7にインクを転写している。ブラン胴7には圧胴8が加
圧接触しており、ブラン胴7と圧胴8とのニップ間を通
過する用紙9に圧胴8から圧力を与えながらブラン胴7
から用紙9にインクを転写する。こうして、原版6のパ
ターンを用紙9に転写して画像形成、すなわち、印刷が
行われる。オフセット印刷機の通常の水有り印刷のイン
クの転写メカニズムは、インクに混練した湿し水が原版
6の非画像部を被い、水と油(インク)の反発性を利用
して非画像部へのインクの転写を防ぎ、画像部のみへイ
ンクを転写するようになっている。
【0004】ところで、オフセット印刷機の通常のイン
クには、溶剤が入っており、印刷時に混練させる水が蒸
発してしまうと硬化してしまう性質を持つ。また、用紙
9上の紙粉やごみはブラン胴7が用紙9と接触するとき
にこのブラン胴7に回り込み、さらにこのブラン胴7に
回り込んだ紙粉やごみはこのブラン胴7が原版6と接触
するときにこの原版6に回り込み、最終的にインクロー
ラ1に回り込んでインクつぼ3の中に入り込むことにな
る。紙粉やごみがインクつぼ3の中に入り込むとインク
4が汚れるためインクつぼ3を頻繁に洗浄しなければな
らなくなる。
【0005】そこで、従来では、図9に示すように、パ
ターン転写部の手前に用紙上の紙粉やごみを除去するた
めの粘着ローラ10を設けたり、図10に示すように、
原版6にインクを塗布する手前に原版上の紙粉やごみを
除去するための回収ローラ11を設けて紙粉やごみがイ
ンクつぼ3の中に入り込むのを極力防止し、インクつぼ
3を頻繁に洗浄するのを防止したものが知られている。
なお、図9及び図10ではブラン胴を外して原版6と圧
胴8とを直接接触させ、また、インクローラ1を他のロ
ーラ12に接触させ、このローラ12を原版6に接触さ
せる方式のオフセット印刷機を使用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の画像
形成装置では、インクとして通常の水有り印刷インクを
使用しているためインクつぼ内のインクは放置しておく
と硬化してしまう問題があり、また、粘着ローラや回収
ローラを使用しても紙粉やごみ等を十分に除去できずイ
ンクつぼ内に入り込んでしまう問題があった。このた
め、インクつぼを定期的に洗浄しなければならなかっ
た。
【0007】そこで、請求項1乃至5記載の発明は、イ
ンクとして非硬化性インクを使用するとともにインク供
給部のインクに紙粉やごみ等が入り込むのを確実に防止
でき、これにより、インク供給部の洗浄を不要にできる
画像形成装置を提供する。また、請求項2記載の発明
は、さらに、インク供給時に残ったインクをインク供給
部に戻すことでインクの使用効率を向上できる画像形成
装置を提供する。
【0008】また、請求項3記載の発明は、さらに、イ
ンク供給時に残ったインクをインク供給部に戻すときの
循環がスムーズにできる画像形成装置を提供する。ま
た、請求項4記載の発明は、さらに、原版から加圧ロー
ラ又は導電性ローラから加圧ローラへのインクの転写が
加圧ローラによる印圧を高くすること無くスムーズにで
き、これにより、装置の小形軽量化を図ることができる
とともに騒音を低下できる画像形成装置を提供する。ま
た、請求項5記載の発明は、さらに、インク供給部のイ
ンクに紙粉やごみ等が入り込むのを簡単な構成で確実に
防止できる画像形成装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
転写パターンを有する原版にインクを塗布しこの原版の
転写パターンに対応したインクを記録媒体に転写して画
像形成を行う画像形成装置において、インクとして非硬
化性インクを使用し、原版にこの非硬化性インクを塗布
するためにローラの周面に薄層に保持して供給するイン
ク供給手段と、このインク供給手段のローラの周面に残
った非硬化性インクを回収するインク回収手段とを備え
たものである。
【0010】請求項2記載の発明は、転写パターンを有
する原版にインクを塗布しこの原版の転写パターンに対
応したインクを記録媒体に転写して画像形成を行う画像
形成装置において、インクとして非硬化性インクを使用
し、原版にこの非硬化性インクを塗布するためにローラ
の周面に薄層に保持して供給するインク供給手段と、こ
のインク供給手段のローラの周面に残った非硬化性イン
クを回収するインク回収手段と、このインク回収手段に
より回収した非硬化性インクから紙粉やごみなどの混入
物をフィルタで除去してインク供給手段に戻すインク再
生手段とを備えたものである。
【0011】請求項3記載の発明は、転写パターンを有
する原版にインクを塗布しこの原版の転写パターンに対
応したインクを記録媒体に転写して画像形成を行う画像
形成装置において、インクとして非硬化性インクを使用
し、原版にこの非硬化性インクを塗布するためにローラ
の周面に薄層に保持して供給するインク供給手段と、こ
のインク供給手段のローラの周面に残った非硬化性イン
クを回収するインク回収手段と、このインク回収手段に
より回収した非硬化性インクから紙粉やごみなどの混入
物を除去してインク供給手段に戻すインク再生手段と、
このインク再生手段が再生する非硬化性インクの粘度を
加熱により低減するインク粘度低減手段とを備えたもの
である。
【0012】請求項4記載の発明は、転写パターンを有
する原版にインクを塗布しこの原版の転写パターンに対
応したインクを記録媒体に転写して画像形成を行う画像
形成装置において、インクとして非硬化絶縁性インクを
使用し、原版にこの絶縁性インクを塗布する導電性部材
からなるインク塗布手段と、このインク塗布手段が塗布
する絶縁性インクを帯電するインク帯電手段と、原版に
対して直接、又は導電性ローラを介して間接的に対向配
置し、通過する記録媒体を加圧して原版のインクを記録
媒体に転写させる導電性部材からなる加圧ローラと、イ
ンク塗布手段と原版との間及び原版と加圧ローラとの間
又は導電性ローラと加圧ローラとの間に所望の電圧を印
加する電圧印加手段と、インク転写前の前記記録媒体を
帯電する記録媒体帯電手段とを備えたものである。
【0013】請求項5記載の発明は、転写パターンを有
する原版にインクを塗布しこの原版の転写パターンに対
応したインクを記録媒体に転写して画像形成を行う画像
形成装置において、インクとして非硬化絶縁性インクを
使用し、原版にこの絶縁性インクを塗布する導電性部材
からなるインク塗布手段と、このインク塗布手段が塗布
する絶縁性インクを帯電するインク帯電手段と、原版に
対して所定の距離を隔てて直接、又は導電性ローラを介
して間接的に対向配置し、通過する記録媒体を支持する
導電性支持部材と、インク塗布手段と原版との間及び原
版と導電性支持部材との間又は導電性ローラと導電性支
持部材との間に所望の電圧を印加する電圧印加手段とを
備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1に示すように、インクローラ
21の周面にインク供給量を調整するインク調整用ブレ
ード22を添設してインクつぼ23を形成し、これによ
りインク供給手段を構成している。そして、前記インク
つぼ23に印刷用のインクとして紫外線を照射したとき
のみ硬化する非硬化性でかつ絶縁性を有するUVインク
24を充填している。そして、前記インクローラ21を
もう1つのローラ25に接触して配置し、このローラ2
5を版胴26の周面に着脱自在に巻装した原版27に接
触して配置している。前記原版27としては水無し平版
を使用している。なお、原版27を版胴26に一体に固
定支持したものであっても良い。
【0015】前記UVインク24の組成は、色料、ビヒ
クル、光重合開始剤、添加剤からなり、色料として顔料
(無機顔料、有機顔料)を使用し、ビヒクルとして合成
樹脂(モノマー、オリゴマー)を使用し、添加剤として
光重合促進剤、重合防止剤、接着性付与剤、ミスチング
防止剤、ワックスを使用している。
【0016】前記インクローラ21、ローラ25及び版
胴26は図中矢印方向に回転し、インクローラ21の周
面にはインク調整用ブレード22によってUVインク2
4の薄層が形成され、このUVインク24の薄層がロー
ラ25に転写し、さらにローラ25から前記原版27に
転写するようになっている。前記版胴26に巻装した原
版27には、圧胴28を圧接して対向配置している。そ
して、前記圧胴28を図中矢印方向に回転するようにな
っている。前記原版27と圧胴28との圧接によるニッ
プ部に記録媒体である用紙29を通過させ、このニップ
部で原版27から転写パターンに対応したインクを用紙
29に転写して印刷を行うようになっている。
【0017】前記インクローラ21の周面には、また、
インク調整用ブレード22と反対側にインク回収用ブレ
ード30を接触して配置している。前記インク回収用ブ
レード30は、前記インクローラ21がローラ25と接
触してインク転写を行った後に残ったUVインク24a
を掻き落すようになっている。そして、この掻き落した
UVインク24aをインク溜め31に回収している。前
記インク回収用ブレード30とインク溜め31はインク
回収手段を構成している。
【0018】前記インク溜め31にインク圧送機構32
及びセンサ33を設け、このインク圧送機構32は油圧
シリンダ、クランク機構等からなり、前記センサ33が
インク溜め31内のUVインクが満杯状態になったこと
を検知すると、シリンダ34を図中点線の位置(印刷中
はこの位置にある。)から実線の位置へ移動させること
でインク溜め31内のUVインクに圧力をかけ、このU
Vインクをインク循環用パイプ35を通して前記インク
つぼ23内に戻すようになっている。前記インク循環用
パイプ35の先端にはUVインク内に混入した紙粉やご
み等の混入物を除去するフィルタ36を交換可能に取り
付けている。前記インク圧送機構32、インク循環用パ
イプ35及びフィルタ36はインク再生手段を構成して
いる。
【0019】そして、前記インクつぼ23内にもセンサ
37を設け、このセンサ37がインクつぼ23内のUV
インク24が満杯状態になったことを検知すると前記イ
ンク圧送機構32の動作が停止するようになっている。
前記インク溜め31及びインク循環用パイプ35の周囲
に、UVインク24の粘度を加熱により低減するヒータ
38,39をそれぞれ配置している。なお、ヒータはい
ずれか一方のみであっても良い。
【0020】このような構成においては、インクつぼ2
3内のUVインク24はインクローラ21の回転とイン
ク調整用ブレード22によりインクローラ21の周面に
UVインク24の薄層が形成され、このUVインク24
の薄層がローラ25に転写し、さらにローラ25から原
版27に転写する。原版27においては画像部にインク
が付着し非画像部にはインクが付着しない。そして、原
版27と圧胴28が圧接したニップ部において通過する
用紙29に対して画像部のインクを転写する。こうして
原版27上の画像パターンが用紙29に転写されること
になる。この用紙29に転写したインクはその後紫外線
を照射することで短時間で硬化し印刷が完了することに
なる。
【0021】インクローラ21においてローラ25に転
写せずに残ったインクはインク回収用ブレード30によ
って掻き落されインク溜め31に回収される。そして、
インク溜め31内のインクの量が満杯状態になるとセン
サ33がそれを検知し、インク圧送機構32が動作を開
始する。すなわち、シリンダ34が下降してインク溜め
31内のインクに圧力をかけ、これによりインクはイン
ク循環用パイプ35を通してインクつぼ23内に戻され
る。このとき、インク内に紙粉やごみなどの混入物が入
っていてもフィルタ36によって除去されるので、イン
クつぼ23内のUVインク24に紙粉やごみ等が入り込
むのを確実に防止でき、インクつぼ23内のUVインク
24は常に混入物のない純度の高いUVインクとなる。
そして、UVインク24には溶剤が入っていないので、
放置しておいても硬化することはなく、循環に適してい
る。
【0022】このようにインクとして非硬化性のUVイ
ンク24を使用しているので長期間放置してもインクつ
ぼ23内でインクが硬化することはない。従って、イン
クつぼ23を頻繁に洗浄する必要はない。しかも、ロー
ラ25に転写せずに残ったインクはインク溜め31に回
収された後、インク循環用パイプ35を通してさらにフ
ィルタ36で紙粉やごみなどの混入物が除去されてイン
クつぼ23内に戻されるので、UVインク24を無駄無
く有効に使用でき、使用効率を向上できる。そして、イ
ンクつぼ23に戻されるUVインク24は混入物が除去
されているので、インクつぼ23内のUVインク24は
常に混入物が入っていない状態となり、これによりイン
クつぼ23の洗浄をさらに不要にでき、メンテナンスフ
リーの印刷機が実現できる。
【0023】また、UVインク24は通常のインクより
も粘度が高いが、インクの循環時において、インク溜め
31内のインクはヒータ38により加熱されて粘度が低
減され、また、インク循環用パイプ35を通過するイン
クもヒータ39により加熱されて粘度が低減されるの
で、インクの循環はスムーズに行われる。従って、イン
ク圧送機構32としてパワーの比較的小さい小形のもの
が使用できる。しかも、UVインク24はヒートサイク
ルで物性が変わらないので、印刷品質に悪影響を及ぼう
ことはない。
【0024】(第2の実施の形態)図2に示すように、
インク塗布手段を構成するインクローラ41の周面にイ
ンク供給量を調整するインク調整用ブレード42を添設
してインクつぼ43を形成し、このインクつぼ43に印
刷用のインクとして紫外線を照射したときのみ硬化する
非硬化性でかつ絶縁性を有するUVインク44を充填し
ている。そして、前記インクローラ41を版胴45の周
面に着脱自在に巻装した原版46に接触して配置してい
る。前記原版46として水無し平版を使用している。な
お、原版46を版胴45に一体に固定支持したものであ
っても良い。
【0025】前記UVインク44の組成は、前述した第
1の実施の形態のUVインク24と同様である。このU
Vインク44は、一般のオフセット印刷用インクの組成
とは異なって、カーボンブラックは入っているが、ほと
んど絶縁体で形成されるインクであり、帯電させること
が可能なインクである。
【0026】前記インクローラ41は、導電性の材質か
らなり、このインクローラ41に対して−Vr の電位を
与えている。前記原版46は、アルミ板46aをシリコ
ン46bでコートした構造の水無し平版で、導電性部と
非導電性部のパターンを持ち、前記アルミ板46aに−
Vp の電位を与えている。
【0027】前記インクローラ41及び版胴45は図中
矢印方向に回転し、このインクローラ41の周面にはイ
ンク調整用ブレード42によってUVインク44の薄層
が形成され、このUVインク44の薄層が前記原版46
に転写するようになっている。前記版胴45に巻装した
原版46には、導電性の材質からなる加圧ローラである
圧胴47を圧接して対向配置している。そして、前記圧
胴47に−Vprの電位を与え、図中矢印方向に回転する
ようになっている。前記原版46と圧胴47との圧接に
よるニップ部に記録媒体である用紙48を通過させ、こ
のニップ部で原版46からUVインクのパターンを用紙
48に転写して印刷を行うようになっている。また、前
記原版46と圧胴47とのニップ部の手前にはインク転
写前の用紙48を帯電する用紙帯電用チャージャ49を
配置している。
【0028】このような構成においては、インクつぼ4
3内のUVインク44は絶縁性の性質からインクローラ
41の回転とインク調整用ブレード42により+電位に
摩擦帯電される。そして、インクローラ41の回転とイ
ンク調整用ブレード42によりインクローラ41の周面
にインク44の薄層が形成される。
【0029】摩擦帯電したインクローラ41の周面上の
UVインク44はインクローラ41と原版46とのニッ
プ部において原版46の導電性部に転写される。すなわ
ち、原版46の導電性部(アルミ板46aの露出部)に
おいては、図3の(a) に示すように、+の電荷qを帯び
たUVインク44に働く主な力は、インクローラ41に
与えられた電位−Vr と原版46のアルミ板46aに与
えられた電位−Vp により形成される電界E1 による静
電気力F1 とUVインク44の凝集力f0 とUVインク
44の原版46(アルミ板46aの露出部)への付着力
f1 がある。そして、静電気力F1 には、F1 =qE1
の関係が成立する。各力の作用方向は図3の(a) に矢印
で示す方向になり、f1 >F1 +f0 、の関係が成り立
つように設定すれば、インクローラ31上のUVインク
34はちぎれて原版36の導電性部に転写される。
【0030】また、原版26の非導電性部(アルミ板4
6aをシリコン46bで覆った部分)においては、図3
の(b) に示すように、+の電荷qを帯びたUVインク4
4に働く主な力は、インクローラ41に与えられた電位
−Vr と原版46のアルミ板46aに与えられた電位−
Vp により形成される電界E2 による静電気力F2 とU
Vインク44の凝集力f0 とUVインク44の原版46
(シリコン部)への付着力f2 がある。各力の作用方向
は図3の(b) に矢印で示す方向になり、F1 +f0 >f
2 、の関係が成り立つように設定すれば、インクローラ
41上のUVインク44は原版46の非導電性部に転写
されることはない。
【0031】このように、インクとして帯電が可能なU
Vインク44を使用し、また、インクローラ41に−V
r の電位を与え、原版46のアルミ板46aに−Vp の
電位を与え、電界による静電気力、UVインク44の凝
集力、UVインク44の原版46への付着力の関係を使
用して導電性部にインクを転写し、非導電性部にはイン
クを転写させない制御を行っているので、非導電性部へ
のインクの付着、すなわち、地汚れを防止でき、また、
印刷荷重を低減できる。これにより、良好な画像形成が
できるとともに装置の小形化、コスト低下を図ることが
できる。
【0032】原版46に転写したUVインク44は、原
版46と圧胴47とのニップ部を通過する用紙48にさ
らに転写される。このニップ部においては、UVインク
44に働く力は、図4に示すように、原版46のアルミ
板46aに与えられた電位−Vp と圧胴47に与えられ
た電位−Vprにより形成される電界E3 による静電気力
F3 とUVインク44の凝集力f0 と用紙48の毛細管
力f3 がある。そして、静電気力F3 には、F3 =qE
3 の関係が成立する。各力の作用方向は図4に矢印で示
す方向になり、F3 +f3 >f0 、の関係が成り立つよ
うに設定すれば、原版46上のUVインク44はちぎれ
て用紙48に転写される。こうして、原版46上のパタ
ーンがスムーズに用紙48に転写され画像形成が行われ
る。そして、パターンの転写が終了した用紙48は排出
されるが、このとき用紙48に紫外線を照射させること
で用紙上のUVインク44を迅速に硬化させることがで
きる。
【0033】このように、原版46に−Vp の電位を与
え、圧胴47に−Vprの電位を与え、電界による静電気
力、UVインク44の凝集力、用紙48の毛細管力の関
係を使用して原版46上のUVインク44を用紙48に
転写させる制御を行っているので、圧胴47による原版
46の荷重を高めて印圧を高くすること無くインクの転
写がスムーズにできる。すなわち、軽荷重でインクの用
紙への転写がスムーズにできる。従って、装置全体の小
形軽量化、コスト低下及び低騒音化を図ることができ、
オフイスユースに適した装置が実現できる。
【0034】ところで、この一連の動作において、原版
46と圧胴47とのニップ部に送られる用紙48は、手
前において用紙帯電用チャージャ49により帯電される
ので、用紙48上の紙粉やごみも帯電されて+の電荷q
0 を帯びる。そして、このニップ部において紙粉やごみ
に働く力は、図5に示すように、原版46のアルミ板4
6aに与えられた電位−Vp と圧胴47に与えられた電
位−Vprにより形成される電界E3 による静電気力F31
と原版46への付着力f4 と紙粉やごみの用紙48への
付着力f5 がある。そして、静電気力F31には、F31=
q0 E3 の関係が成立する。各力の作用方向は図5に矢
印で示す方向になり、F31+f5 >f4、の関係が成り
立つように設定すれば、用紙上の紙粉やごみが原版46
に付着するのを回避できる。
【0035】従って、静電気力F31と原版46への付着
力f4 と紙粉やごみの用紙48への付着力f5 がこのよ
うな関係を満足するように電位−Vp 、−Vprを設定す
れば用紙上の紙粉やごみが原版46に付着することはな
く、用紙48に付着したままニップ部を通過するので、
紙粉やごみが原版46からインクローラ41に回り込み
ことは無くインクつぼ43内に紙粉やごみが混入するこ
とはない。従って、この実施の形態においても、インク
つぼ43の洗浄を不要にでき、メンテナンスフリーの印
刷機が実現できる。
【0036】(第3の実施の形態)この実施の形態は基
本的には第2の実施の形態と同一の構成で、異なる点は
用紙48を帯電する用紙帯電用チャージャ49を省略
し、かつ圧胴47に代えて導電性の支持ローラ50を使
用し、この支持ローラ50を原版46から所定の距離L
だけ離して配置した点である。すなわち、この支持ロー
ラ50は原版46に圧接することはなく、単に用紙48
の搬送を支持するものである。この支持ローラ50には
圧胴47と同様に−Vprの電位が与えられている。
【0037】この構成では、用紙48は原版46に接触
すること無く原版46と支持ローラ50との間を通過す
る。このとき、用紙上の紙粉やごみに働く力は、図6に
示すように、原版46のアルミ板46aに与えられた電
位−Vp と支持ローラ50に与えられた電位−Vprによ
り形成される電界E4 による静電気力F41と紙粉やごみ
の用紙48への付着力f5 である。そして、静電気力F
41には、F41=q0 E4 の関係が成立する。各力の作用
方向は図6に矢印で示す方向になり、F41+f5 >f4
(但し、f4 =0)、の関係が成り立つように設定すれ
ば、用紙上の紙粉やごみが原版46に付着することはな
い。
【0038】従って、静電気力F41と紙粉やごみの用紙
48への付着力f5 がこのような関係を満足するように
電位−Vp 、−Vprを設定すれば用紙上の紙粉やごみが
原版46に付着することはなく、用紙48に付着したま
ま原版46と支持ローラ50との間を通過するので、紙
粉やごみが原版46からインクローラ41に回り込みこ
とは無くインクつぼ43内に紙粉やごみが混入すること
はない。従って、この実施の形態においても、インクつ
ぼ43の洗浄を不要にでき、メンテナンスフリーの印刷
機が実現できる。しかも原版46と支持ローラ50との
間を距離Lだけ隔てるのみなので構成は簡単である。
【0039】また、原版46のUVインク44に働く力
は、図7に示すように、原版46のアルミ板46aに与
えられた電位−Vp と支持ローラ50に与えられた電位
−Vprにより形成される電界E4 による静電気力F4 と
UVインク44の凝集力f0と用紙48の毛細管力f3
がある。そして、静電気力F4 には、F4 =qE4 の関
係が成立する。各力の作用方向は図7に矢印で示す方向
になり、F4 +f3 >f0 (但し、f3 =0)、の関係
が成り立つように設定すれば、原版46上のUVインク
44はちぎれて用紙48に転写される。こうして、原版
46上のパターンがスムーズに用紙48に転写され画像
形成が行われる。
【0040】なお、前記各実施の形態では原版を圧胴や
支持ローラに直接対向配置したものについて述べたが必
ずしもこれに限定するものではなく、原版と圧胴や支持
ローラとの間に別途導電性ローラを1又は複数介在さ
せ、原版のUVインクをこの導電性ローラを介して用紙
に転写させるものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上、請求項1乃至5記載の発明によれ
ば、インクとして非硬化性インクを使用するとともにイ
ンク供給部のインクに紙粉やごみ等が入り込むのを確実
に防止でき、これにより、インク供給部の洗浄を不要に
できる。また、請求項2記載の発明によれば、さらに、
インク供給時に残ったインクをインク供給部に戻すこと
でインクの使用効率を向上できる。
【0042】また、請求項3記載の発明によれば、さら
に、インク供給時に残ったインクの粘度を低減してイン
ク供給部に戻すので、循環がスムーズにできる。また、
請求項4記載の発明によれば、さらに、原版から加圧ロ
ーラ又は導電性ローラから加圧ローラへのインクの転写
が加圧ローラによる印圧を高くすること無くスムーズに
でき、これにより、装置の小形軽量化を図ることができ
るとともに騒音を低下できる。また、請求項5記載の発
明によれば、さらに、インク供給部のインクに紙粉やご
み等が入り込むのを簡単な構成で確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す要部の概略構
成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す要部の概略構
成図。
【図3】同実施の形態におけるインクローラから原版へ
のインク転写の原理を説明するための図。
【図4】同実施の形態における原版から用紙へのインク
転写の原理を説明するための図。
【図5】同実施の形態における用紙から原版への紙粉や
ごみの付着を回避させる原理を説明するための図。
【図6】本発明の第3の実施の形態における用紙から原
版への紙粉やごみの付着を回避させる原理を説明するた
めの図。
【図7】同実施の形態における原版から用紙へのインク
転写の原理を説明するための図。
【図8】従来例を示す要部の概略構成図。
【図9】紙粉回収のための粘着ローラを備えた従来例を
示す斜視図。
【図10】紙粉回収のための回収ローラを備えた従来例
を示す斜視図。
【符号の説明】
21…インクローラ 22…インク調整用ブレード 23…インクつぼ 24…UVインク 26…版胴 27…原版 28…圧胴 29…用紙 30…インク回収用ブレード 31…インク溜め 32…インク圧送機構 35…インク循環用パイプ 38,39…ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 修 静岡県三島市南町6番78号 株式会社テッ ク技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写パターンを有する原版にインクを塗
    布しこの原版の転写パターンに対応したインクを記録媒
    体に転写して画像形成を行う画像形成装置において、 インクとして非硬化性インクを使用し、前記原版にこの
    非硬化性インクを塗布するためにローラの周面に薄層に
    保持して供給するインク供給手段と、このインク供給手
    段のローラの周面に残った非硬化性インクを回収するイ
    ンク回収手段とを備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 転写パターンを有する原版にインクを塗
    布しこの原版の転写パターンに対応したインクを記録媒
    体に転写して画像形成を行う画像形成装置において、 インクとして非硬化性インクを使用し、前記原版にこの
    非硬化性インクを塗布するためにローラの周面に薄層に
    保持して供給するインク供給手段と、このインク供給手
    段のローラの周面に残った非硬化性インクを回収するイ
    ンク回収手段と、このインク回収手段により回収した非
    硬化性インクから紙粉やごみなどの混入物をフィルタで
    除去して前記インク供給手段に戻すインク再生手段とを
    備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 転写パターンを有する原版にインクを塗
    布しこの原版の転写パターンに対応したインクを記録媒
    体に転写して画像形成を行う画像形成装置において、 インクとして非硬化性インクを使用し、前記原版にこの
    非硬化性インクを塗布するためにローラの周面に薄層に
    保持して供給するインク供給手段と、このインク供給手
    段のローラの周面に残った非硬化性インクを回収するイ
    ンク回収手段と、このインク回収手段により回収した非
    硬化性インクから紙粉やごみなどの混入物を除去して前
    記インク供給手段に戻すインク再生手段と、このインク
    再生手段が再生する非硬化性インクの粘度を加熱により
    低減するインク粘度低減手段とを備えたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  4. 【請求項4】 転写パターンを有する原版にインクを塗
    布しこの原版の転写パターンに対応したインクを記録媒
    体に転写して画像形成を行う画像形成装置において、 インクとして非硬化絶縁性インクを使用し、前記原版に
    この絶縁性インクを塗布する導電性部材からなるインク
    塗布手段と、このインク塗布手段が塗布する絶縁性イン
    クを帯電するインク帯電手段と、前記原版に対して直
    接、又は導電性ローラを介して間接的に対向配置し、通
    過する記録媒体を加圧して前記原版のインクを前記記録
    媒体に転写させる導電性部材からなる加圧ローラと、前
    記インク塗布手段と原版との間及び前記原版と加圧ロー
    ラとの間又は導電性ローラと加圧ローラとの間に所望の
    電圧を印加する電圧印加手段と、インク転写前の前記記
    録媒体を帯電する記録媒体帯電手段とを備えたことを特
    徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 転写パターンを有する原版にインクを塗
    布しこの原版の転写パターンに対応したインクを記録媒
    体に転写して画像形成を行う画像形成装置において、 インクとして非硬化絶縁性インクを使用し、前記原版に
    この絶縁性インクを塗布する導電性部材からなるインク
    塗布手段と、このインク塗布手段が塗布する絶縁性イン
    クを帯電するインク帯電手段と、前記原版に対して所定
    の距離を隔てて直接、又は導電性ローラを介して間接的
    に対向配置し、通過する記録媒体を支持する導電性支持
    部材と、前記インク塗布手段と原版との間及び前記原版
    と導電性支持部材との間又は導電性ローラと導電性支持
    部材との間に所望の電圧を印加する電圧印加手段とを備
    えたことを特徴とする画像形成装置。
JP26825596A 1996-10-09 1996-10-09 画像形成装置 Pending JPH10114054A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105015161A (zh) * 2015-07-31 2015-11-04 湖州佳宁印刷有限公司 使用液压千斤顶控制墨池升降的凸版印刷机
CN109228616A (zh) * 2018-09-18 2019-01-18 杭州中粮包装有限公司 一种钢桶uv油墨印刷设备及光固化方法

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