JPH10112208A - 太陽光採光装置 - Google Patents

太陽光採光装置

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JPH10112208A
JPH10112208A JP3078597A JP3078597A JPH10112208A JP H10112208 A JPH10112208 A JP H10112208A JP 3078597 A JP3078597 A JP 3078597A JP 3078597 A JP3078597 A JP 3078597A JP H10112208 A JPH10112208 A JP H10112208A
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JP
Japan
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light guide
lighting
light
opening
port
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Withdrawn
Application number
JP3078597A
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English (en)
Inventor
Ryoji Yokoya
良二 横谷
Masao Yamaguchi
昌男 山口
Toshihiko Sakaguchi
敏彦 阪口
Seigou Mori
星豪 森
Tadashi Murakami
忠史 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で朝から夕方まで太陽光を効率よく
採光可能とする。 【解決手段】導光パネル1は、一方向に延びる微小なプ
リズム2を一方の面に多数互いに略平行に具備するシー
ト材(例えば、3M社製 Optical Lighting Film )に
て矩形平板状に形成してある。この導光パネル1は、プ
リズム2の長手方向に沿った方向で所定の範囲から平滑
面に入射する光は全反射し、それ以外の範囲から入射す
る光はほぼ透過させるという光学性能を有している。導
光パネル1は、太陽の軌跡面に対してプリズム2の長手
方向が略平行になるとともに、太陽の軌跡面Mとプリズ
ム面並びに平滑面とが略直交し且つ平滑面が採光口30
と対向するように鉛直方向に対して東側から西側へ傾斜
させて採光口30の屋外側の西側端縁に取着されてい
る。よって、導光パネル1の平滑面での反射光が採光口
30に入射されるから、朝方の採光量を増加させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光を採光口に
導く太陽光採光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図57はある地点(東京北緯35度40
分の地点)における年間を通した太陽の軌跡(日の出か
ら日没までの太陽が通る道筋)を模式的に表しており、
また、図58は任意の1日における太陽の軌跡を表した
斜視図である。図57からも明らかなように、太陽の軌
跡は季節によって変化し、その変化は春分並びに秋分の
頃を中心として夏至及び冬至の頃に最大となるが、その
変化はさほど大きなものではなく、1日の中では東から
西へ一平面上を移動している。ここで、図58における
1日の太陽の軌跡を含む上記平面を太陽の軌跡面Mと呼
ぶことにする。
【0003】ところで、従来より、太陽光を建物の中に
導いて採光するために、建物の外壁や屋根に採光窓W’
を設けることが行われていた。しかしながら、単純な採
光窓W’のみであると、図59(a)に示すように日の
出後暫くの間や日没前には採光窓W’に対する太陽光の
なす角度θが90度よりも小さくなって、太陽の側から
みた採光窓W’の有効範囲(図59(b)参照)が狭く
なって充分な光量を得ることができない。すなわち、採
光窓W’の長さ寸法をLとすれば、上記有効範囲の長さ
寸法はLsinθとなる。
【0004】一方、プリズムやレンズを使って太陽光を
所望の方向へ導くようにした太陽光採光装置が従来より
種々提案されている。例えば、特開平7−326214
号公報に記載されている太陽光採光装置は、第1及び第
2の平板プリズムを上下に所定間隔を隔てて配置し、こ
れらの各平板プリズムを独立して回転駆動可能としたも
のであり、プリズムによる太陽光の光路を変化させ、太
陽高度の低い光線から高い光線までの出射角度を制御
し、太陽光を取り込むことができる。あるいは、特開平
5−295863号公報に記載されているものは、一方
向に長く延びるプリズムを多数並列して成るプリズムシ
ートを、そのプリズムの長手方向がほぼ東西方向に向く
ように天窓に配置して成り、天頂から南北方向にある角
度をもって斜め方向から入射する太陽光をほぼ直下方向
へ曲げて導光できる。さらに、特開平5−288980
号公報に記載のものでは、太陽光をレンズやミラーなど
で集光し、光ファイバを用いて伝送する装置であって、
集光面を常に太陽の方向に追尾させて効率よく光を集め
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記第1の
従来例では、太陽高度が低いときに平板プリズム全体に
当たる太陽光の光量が上記有効範囲と同様にLsinθ
の関係で小さくなり、従って朝夕の採光量が減少すると
いう問題や、太陽追尾のための駆動機構が必要となるた
め、装置構成が大掛かりとなり、コストアップとなった
り駆動部分のメンテナンスが必要になるという問題があ
る。また、上記第2の従来例では、朝夕の採光量が減少
するという上記問題の他に、昼間の光量が非常に大きく
なることから太陽高度による光量の差が大きくなり、一
日の中で均一な採光ができないという問題がある。さら
に、上記第3の従来例では、駆動機構が必要であるから
コストアップやメンテナンスが必要になるという上記問
題の他に、レンズやミラーを用いるために集光部分での
コストもかかるという問題がある。
【0006】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、簡単な構造で朝から夕方まで太陽光を効率よ
く採光できる太陽光採光装置を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、略板状の導光体を採光口の近傍
に配設し、この導光体により太陽光を採光口に導く太陽
光採光装置において、一方の面に一方向に延びる多数の
プリズムを列設するとともに他方の面を略平滑な面とし
た略透明板状の導光体を備え、年間のうちの少なくとも
一時期の太陽の軌跡面に対してプリズムの長手方向が略
平行になるとともに太陽の軌跡面とプリズム面並びに平
滑面とが略直交し且つ平滑面が採光口と対向するように
鉛直方向に対して傾斜させて導光体を採光口の近傍に配
設して成ることを特徴とし、太陽高度が低い朝方(ある
いは夕方)には、導光体の平滑面側から入射した太陽光
が採光口の方へ反射されるため、直接入射する光の分に
導光体による反射光の分が加わり、採光口に入射する光
の光量(採光量)を格段に増加させることができる。し
かも、太陽高度が比較的に高い昼間の太陽光は導光体の
プリズム面側から入射し、導光体を透過して採光口に入
射することになり、従来例に比較して導光体における透
過損失分だけ昼間の採光量を減少させることができ、そ
の結果、一日を通して略平均化された採光を簡単な構造
で効率よく行うことができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、複数の導光体を備え、各導光体の鉛直方向に対する
傾斜向きが互いに逆向きとなるように各導光体を採光口
の近傍に配設して成ることを特徴とし、複数の導光体に
よって朝方及び夕方の両方において採光量を増加させる
ことができる。請求項3の発明は、請求項1又は2の発
明において、冬至の頃の太陽の軌跡面に対してプリズム
の長手方向が略平行となるように導光体を採光口の近傍
に配設して成ることを特徴とし、朝方及び夕方の太陽高
度が最も低くなる冬至の頃の軌跡面に合わせることで、
冬場の採光量を増加させることができる。
【0009】請求項4の発明は、請求項1又は2の発明
において、春分あるいは秋分の頃の太陽の軌跡面に対し
てプリズムの長手方向が略平行となるように導光体を採
光口の近傍に配設して成ることを特徴とし、ほぼ1年を
通じて安定して朝夕の採光量を確保することができる。
請求項5の発明は、請求項1又は2の発明において、東
西方向に略一致した回動軸の回りに回動自在となるよう
に導光体を採光口の近傍に配設して成ることを特徴と
し、季節によって変化する太陽の軌跡面に合わせて導光
体を回動すれば、1年を通じて安定して朝夕に充分な採
光量を確保することができる。
【0010】請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか
の発明において、平滑面が凹面となるように湾曲して成
る導光体を備えたことを特徴とし、導光体で反射した反
射光の採光口への入射領域を小さくでき、採光口の寸法
を小型化することができる。請求項7の発明は、請求項
1〜6の何れかの発明において、透光性並びに可撓性を
有し、一方向に延びる微小なプリズムを一方の面に多数
具備するシート材にて導光体を形成したことを特徴と
し、導光体の加工が容易に行え、種々の形状の導光体を
得ることができる。
【0011】請求項8の発明は、請求項1〜7の何れか
の発明において、導光体の北側又は南側の少なくとも一
方の側面に鏡面を有する平板状の反射板を設けて成るこ
とを特徴とし、季節の変化に応じて生じる太陽の軌跡面
の南北方向へのずれに対し、導光体端部での反射光を側
面に設けた反射板で反射させて採光口に導くことがで
き、かかる季節変化による太陽の軌跡面のずれに対し
て、朝方又は夕方の採光をより安定して行うことができ
る。また、反射板で導光体を支持するようにすれば、導
光体の支持強化が図れる。
【0012】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、冬至の頃の太陽の軌跡面に対してプリズムの長手方
向が略平行となるように導光体を採光口の近傍に配設す
るとともに導光体の南側側面に反射板を配設したことを
特徴とし、春から秋にかけての季節変化による太陽の軌
跡面のずれに対して、朝方又は夕方の採光をより安定し
て行うことができる。
【0013】請求項10の発明は、請求項8の発明にお
いて、夏至の頃の太陽の軌跡面に対してプリズムの長手
方向が略平行となるように導光体を採光口の近傍に配設
するとともに導光体の北側側面に反射板を配設したこと
を特徴とし、秋から春にかけての季節変化による太陽の
軌跡面のずれに対して、朝方又は夕方の採光をより安定
して行うことができる。
【0014】請求項11の発明は、請求項8の発明にお
いて、春分あるいは秋分の頃の太陽の軌跡面に対してプ
リズムの長手方向が略平行となるように導光体を採光口
の近傍に配設するとともに導光体の南北両側面に反射板
を配設したことを特徴とし、季節変化による太陽の軌跡
面のずれに対して、朝方又は夕方の採光をより安定して
行うことができる。また、反射板で導光体を支持するよ
うにすれば、導光体の支持強化が図れる。
【0015】請求項12の発明は、請求項1〜10の何
れかの発明において、一方の面にプリズムが形成された
平板状のプリズム板を導光体に隣接して略水平且つプリ
ズム面を上側にして配設したことを特徴とし、昼間の太
陽光をプリズム板によって採光口へ導くことができ、昼
間の採光効率を向上させることができる。請求項13の
発明は、請求項2の発明において、太陽高度が所定角度
以上の太陽光を採光し、採光口の東西方向の両開口端か
ら開口面に対して各々所定角度をなす直線と各導光体と
が交差する交線より上側を導光体として成ることを特徴
とし、かかる交線の下側部分から昼間の太陽光が直接採
光口に入射し、昼間の採光量を増加させることができ
る。また、導光体上に埃がたまりにくい。
【0016】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、採光口の東西方向の両開口端から開口面に対し
て各々所定角度をなす2本の直線の交点に各導光体の下
端部を一致させて成ることを特徴とし、採光口の開口面
から導光体の上端までの高さ寸法が大きくなり、導光体
の平滑面での反射による有効面積が増加する分だけ朝方
又は夕方の採光量が増加し、朝方又は夕方の太陽光をさ
らに効率的に採光することができる。
【0017】請求項15の発明は、請求項1の発明にお
いて、一端が採光口と連通する採光ダクトと、採光口周
縁に設けられて採光口に直接照射される光の方向を採光
ダクトに略沿う方向に変換する照射方向変換手段とを備
えたことを特徴とし、朝方や夕方の太陽高度の低いとき
の太陽光が採光口に照射される光の方向を、採光ダクト
に沿う方向に変換することによって採光ダクト内での反
射回数を低減し、反射による光のロスを小さくでき、朝
方又は夕方の太陽光をより効率的に採光できる。
【0018】請求項16の発明は、請求項15の発明に
おいて、照射方向変換手段がプリズムから成ることを特
徴とし、採光ダクト内での反射回数を低減し、反射によ
る光のロスを小さくでき、朝方又は夕方の太陽光をより
効率的に採光できるとともに、照射方向変換手段が小型
化でき、結果的に装置全体の小型化が可能となる。請求
項17の発明は、請求項15の発明において、照射方向
変換手段が光ファイバから成ることを特徴とし、朝方や
夕方の太陽高度の低いときの太陽光が採光口に照射され
る光の方向を、採光ダクトに沿う方向に変換することに
よって採光ダクト内での反射回数を低減し、反射による
光のロスを小さくでき、朝方又は夕方の太陽光をより効
率的に採光できるとともに、照射方向変換手段が小型化
でき、結果的に装置全体の小型化が可能となる。
【0019】請求項18の発明は、請求項1の発明にお
いて、導光体が、少なくとも水平面投影に関して所定間
隔の隙間が設けられて成ることを特徴とし、隙間によっ
て朝夕の採光量の増加率は小さくなるが、昼間の太陽光
の一部が隙間を通して採光口に直接入射されるため、昼
間の採光量を増加させることができ、また、導光体にほ
こりがたまりにくい。
【0020】請求項19の発明は、請求項18の発明に
おいて、導光体が、鉛直面投影に関しては隙間が形成さ
れないようにして成ることを特徴とし、朝夕の太陽光が
導光体を素通りすることがないことから朝夕の採光量も
増加させることができ、且つ昼間の太陽光の一部は隙間
を通して採光口に直接入射されるために昼間の採光量を
増加させることができ、また、導光体にほこりがたまり
にくい。
【0021】請求項20の発明は、請求項1の発明にお
いて、太陽の軌跡面に略平行な方向の寸法をn、鉛直方
向に対する傾斜角をθとする導光体と、導光体の下端と
交わる位置から長手方向の一端部までの長さ寸法をx、
他端部までの長さ寸法をmとする採光口とを備え、導光
体の先端で反射した光が採光口に入射する最低の太陽高
度をξ、導光体が採光口に直接入射し得ない太陽光を導
光体の平滑面で反射させて採光口に入射できる最大の太
陽高度をδとしたときに、導光体の寸法nが下記式1
【0022】
【式4】
【0023】を満足し、且つ導光体の傾斜角θが下記式
【0024】
【式5】
【0025】の角度δを最大として成ることを特徴と
し、朝方又は夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的
に採光できると同時に導光体の寸法を小さくでき、導光
体材料のコストダウンが図れるともに装置全体の小型化
が可能となる。請求項21の発明は、請求項20の発明
において、採光口の長さ寸法を2xとしたとき、導光体
の傾斜角θを30°とするとともに、導光体の寸法nを
xとして成ることを特徴とし、朝方又は夕方の太陽光を
さらに安定して且つ効率的に採光できると同時に導光体
の寸法を小さくでき、導光体材料のコストダウンが図れ
るともに装置全体の小型化が可能となる。
【0026】請求項22の発明は、請求項6の発明にお
いて、放物線状に湾曲する導光体が、一端を採光口の東
西方向略中央部に位置するように採光口上に配置され、
導光体の焦点が在る側と逆側の採光口端部を基端として
導光体へ接線を想定したとき、導光体の他端が接線の導
光体との接点より少なくとも先端側へ延伸されて成るこ
とを特徴とし、反射によって採光が可能となる限界の太
陽高度を高くすることができる。
【0027】請求項23の発明は、請求項6の発明にお
いて、採光口の開口面に沿う方向をx軸、採光口の開口
面の法線方向をy軸とする直交座標系でxy平面投影が
2=4pxで表される放物線形状を有し、焦点pが採
光口と同一平面上に在る導光体を備え、この放物線y2
=4px上の任意の点を(pt2 ,2pt)、この点
(pt2 ,2pt)を通る接線の傾きをφ、x軸上にお
ける採光口端部の座標を各々(N,0),(−N、
0)、採光口から導光体先端までの高さ寸法をh、導光
体で反射した光が採光口に入射する最低の太陽高度を
ξ、導光体により光を反射して採光可能な有効限界太陽
高度をδとしたとき、任意の変数tに対して下記式3
【0028】
【式6】
【0029】を満足する焦点pの最大値を選択し、高さ
寸法hを2(pN)1/2 、接線のx軸切片が採光口端部
の何れかの座標(N,0),(−N、0)と一致すると
きのtanφ=(p/N)1/2 を満足するφの値を有
効限界太陽高度δとして成ることを特徴とし、朝方又は
夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光できる
と同時に導光体の寸法を小さくでき、導光体材料のコス
トダウンが図れるともに装置全体の小型化が可能とな
る。
【0030】請求項24の発明は、請求項22又は23
の発明において、導光体の焦点を採光口の東西方向の端
部に一致させて成ることを特徴とし、日の出から朝方又
は夕方から日の入りまでの太陽光を安定して且つ効率的
に採光できると同時に導光体の寸法を小さくでき、導光
体材料のコストダウンが図れるともに装置全体の小型化
が可能となる。
【0031】請求項25の発明は、請求項22の発明に
おいて、採光口上に位置する端部を中心として各導光体
を上方に回転移動し、中心上方で回転により形成された
各導光体の交点に下側端部が位置するように各導光体を
配設して成ることを特徴とし、導光体の勾配を急にする
ことで採光口からの導光体の高さを高くでき、その結
果、朝方又は夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的
に採光できて採光量が増加すると同時に導光体の寸法を
小さくでき、導光体材料のコストダウンが図れるともに
装置全体の小型化が可能となる。
【0032】請求項26の発明は、請求項22の発明に
おいて、採光口上に位置する端部を中心として各導光体
を上方に回転移動し、中心上方で回転により形成された
各導光体の交点に下側端部が位置するとともに、焦点が
採光口と同一平面上に位置するように各導光体を配設し
て成ることを特徴とし、朝方又は夕方の太陽光をさらに
安定して且つ効率的に採光できて採光量が増加すると同
時に導光体の寸法を小さくでき、導光体材料のコストダ
ウンが図れるともに装置全体の小型化が可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1〜図6を参照して本発明の実施形態
1を説明する。本実施形態は、図4に示すように家屋H
の屋根に設けた採光窓Wや採光ダクトDの採光口30の
一端縁に導光体たる導光パネル1を配設するとともに、
透光性を有するガラス製のグローブ20が導光パネル1
及び採光口30を覆うように取着して構成してある。
【0034】導光パネル1は、図5に示すようにポリカ
ーボネイト樹脂等の透光性並びに可撓性を有する材料か
ら成り、一方向に延びる微小なプリズム2を一方の面に
多数互いに略平行に具備するシート材(例えば、3M社
製 Optical Lighting Film)にて矩形平板状に形成し
てあり、プリズム2のない他方の面は略平滑な面となっ
ている。なお、導光パネル1の最大厚みは約457μ
m、プリズム2部分の高さ寸法が約160μm、プリズ
ム2のピッチが約320μm、プリズム2の隣合う面の
角度が約90度となっている。このようなシート材を用
いることにより、厚みが薄いために曲面形状等の種々の
形状に容易に加工することができ、また、面積の大きな
導光パネル1が作成できる。
【0035】図6は上記シート材から成る導光パネル1
の光学特性を説明するための図であり、平滑面側から中
心点Oに入射する光のうち、プリズム2の長手方向に±
φ、垂直方向(平滑面に垂直な方向)に±γの角度を有
する範囲A1 を通る光は全反射し、その外側の範囲A2
を通る光はプリズム面側へ透過するとともに、プリズム
面側から入射する光は大部分が透過するという光学性能
を導光パネル1は備えている。
【0036】図1及び図2に示すように上記導光パネル
1は、年間のうちの少なくとも一時期の太陽の軌跡面M
に対してプリズム2の長手方向が略平行になるととも
に、太陽の軌跡面Mとプリズム2のある面(プリズム
面)並びに平滑面とが略直交し且つ平滑面が採光口30
と対向するように鉛直方向に対して東側から西側へ傾斜
させて採光口30の屋外側の西側端縁に取着されてい
る。ここで、採光口30と導光パネル1とのなす角度は
90度未満としてある。そして、導光パネル1のプリズ
ム面に周面を対向させるようにして、円柱を半分に切っ
たような略カマボコ型に形成されたガラス製のグローブ
20が採光口30の周縁に取着してある。なお、採光口
30と導光パネル1とはほぼ同程度の寸法としてある。
【0037】次に図3を参照して本実施形態の機能を説
明する。従来技術のところで説明したように、日の出か
らしばらくの間の太陽高度の低いときには、採光口30
の有効範囲が狭いために採光口30へ直接入射する光量
は非常に少なくなる。しかしながら、本実施形態では、
平滑面を東の方向へ向けた状態で、図6に示した光学特
性を有する導光パネル1が採光口30の屋外側の西側端
縁に取着してあり、しかも、導光パネル1のプリズム2
の長手方向が太陽の軌道面Mと略平行となり且つ太陽の
軌跡面Mと導光パネル1の平滑面及びプリズム面が略直
交するようにしているから、導光パネル1の平滑面側か
ら入射する太陽光の殆どが全反射されることになる。さ
らに、導光パネル1は平滑面が採光口30と対向するよ
うに鉛直方向に対して東側から西側へ90度未満の角度
で傾斜させて採光口30の屋外側の西側端縁に取着して
あるから、導光パネル1による反射光の大部分が採光口
30へ入射することになる。その結果、採光口30には
直接光の他に上記反射光が入射するため、太陽高度が比
較的に低い朝方の入射光量(採光量)を格段に増加させ
ることができる。なお、導光パネル1の傾斜角度を調節
することで、朝方の採光量を容易に調整することができ
る。
【0038】一方、太陽高度が導光パネル1の傾斜角度
よりも大きくなる昼間から夕方にかけては、太陽光が導
光パネル1のプリズム面側から入射するため、太陽光の
大部分が導光パネル1を透過して採光口30に入射する
ことになる(図3参照)。このため、従来装置では昼間
の採光量が過多になる傾向があったが、本実施形態の場
合には導光パネル1を透過する際の透過損失分だけ採光
量を抑制することができる。また、採光口30及び導光
パネル1はガラス製のグローブ20で覆われているか
ら、採光口30から雨水や風が入り込むことが防止でき
る。そして、採光口30に入射した太陽光は、図4に示
すように直接あるいは採光ダクトDを通して屋内に導か
れる。
【0039】本実施形態によれば、導光パネル1によっ
て朝方の採光量を増加させるとともに昼間の採光量を抑
制することができ、一年を通じて特に朝方の太陽光を効
率的に採光することができ、しかも、構造が簡単である
ことから従来例に比較して製造コストを低くすることが
できる。また、屋内に居る人は朝の太陽光の変化を感じ
ることができ、快適な目覚めや爽やかで自然な朝の生活
を送ることが可能となり、一部の角度を除いて屋内から
の外観を損ねることもない。
【0040】なお、本実施形態では採光口30及び導光
パネル1の形状を矩形としたがこれに限定する主旨では
なく、適宜任意の形状とすることができる。また、導光
パネル1は採光口30の一端縁に取着してあるが、特に
採光口30と導光パネル1とを接触させる必要はなく、
導光パネル1による反射光が採光口30に入射されるよ
うな採光口30の近傍に導光パネル1を配設すればよ
い。さらに、本実施形態では朝方の採光量を増加させて
いるが、採光口30の東側端縁に導光パネル1を取着
し、鉛直方向に西側から東側へ傾斜させるようにすれ
ば、本実施形態とは逆に夕方の採光量を増加させること
ができる。
【0041】また、本実施形態では3M社製のOLF
(Optical Lighting Film )を用いて導光パネル1を形
成したが、一面側に微小なプリズムが多数列設されると
ともに他方の面が平滑面とされた透光性を有する部材で
あればよい。また、グローブ20は特にガラス製に限定
されるものではなく、例えばアクリル等の透光性を有す
る合成樹脂によって形成してもよい。
【0042】(実施形態2)本発明の実施形態2を図7
〜図10を参照して説明する。上記実施形態1が1枚の
導光パネル1によって朝方の採光量を増加させるもので
あるのに対し、本実施形態は2枚の導光パネル11 ,1
2 を用いて朝方と夕方の採光量を増加させる点に特徴が
ある。なお、実施形態1と共通する部分については同一
の符号を付して説明は省略する。
【0043】本実施形態においては、矩形の採光口30
の東西方向の寸法が実施形態1の場合の約2倍となって
おり、採光口30の長手方向の中央から2枚の導光パネ
ル1 1 ,12 を所定の距離だけ離して配設してある。す
なわち、図7及び図8に示すように、2枚の導光パネル
1 ,12 が、太陽の軌跡面Mに対してプリズム2の長
手方向が略平行になるとともに、太陽の軌跡面Mとプリ
ズム面並びに平滑面とが略直交し且つ平滑面が採光口3
0と対向するように鉛直方向に対して東側から西側、並
びに西側から東側へそれぞれ傾斜させて採光口30の周
縁に取着してある。
【0044】本実施形態によれば、朝方には一方の導光
パネル11 の平滑面側から太陽光が入射するため、実施
形態1と同様に導光パネル11 による反射光によって朝
方の採光量が増加し、さらに、夕方には他方の導光パネ
ル12 の平滑面側から太陽光が入射するため、導光パネ
ル12 による反射光によって夕方の採光量が増加するこ
とになる。また、昼間の太陽光の大部分は2枚の導光パ
ネル11 ,12 のプリズム面側から入射し、導光パネル
1 ,12 における透過損失分だけ昼間の採用量が抑制
される。その結果、図10に示すように、従来例に比較
して朝方及び夕方の採光量を増加させるとともに昼間の
採光量を抑制することができるから、実施形態1の作用
効果に加えて、一日を通して略平均化された採光が可能
となる。なお、2枚の導光パネル11 ,12 の傾斜角度
をそれぞれ調節することにより、朝方及び夕方の採光量
が調節可能であることはいうまでもない。
【0045】(実施形態3)本発明の実施形態3を図1
1〜図15を参照して説明する。本実施形態は、2枚の
導光パネル11 ,12 を採光口30の長手方向の中央に
近接させて配設し略V字型とした点に特徴があり、他の
構成については実施形態2と共通するため、共通する部
分については同一の符号を付して説明は省略する。
【0046】上記実施形態2では2枚の導光パネル
1 ,12 を所定の距離だけ離して配設しているのに対
し、本実施形態では2枚の導光パネル11 ,12 の一端
縁を採光口30の長手方向の中央で採光口30の周縁に
取着してある。このため、導光パネル11 ,12 の間隔
が実施形態2に比較して狭くなり、導光パネル11 ,1
2による反射光の採光口30への入射領域も狭くなるか
ら、採光口30の長手方向(東西方向)の寸法を実施形
態2に比較して小さくすることができる。また、導光パ
ネル11 ,12 の間隔を狭くしたことにより、太陽高度
が高い昼間の太陽光が採光口30へ直接入射する光量が
減少するので、実施形態2に比べて昼間の採光量をさら
に抑制することができる(図13参照)。
【0047】ところで、従来技術のところで説明したよ
うに、年間を通じた太陽の軌跡は、春分及び秋分の頃を
ほぼ中心として夏至の頃と冬至の頃との間で僅かではあ
るが変化している。従って、図14に示すように春分
(あるいは秋分)の頃の太陽の軌跡面に対して導光パネ
ル1のプリズム2の長手方向が略平行となるように、言
い換えると、V字型をなす2枚の導光パネル11 ,12
の軸PQが春分(あるいは秋分)の頃の南中高度に一致
するように、導光パネル11 ,12 を採光口30の長手
方向中央に配設すれば、太陽高度と導光パネル11 ,1
2 の軸PQとのなす角の季節による最大変化量を最も小
さくすることができる。その結果、導光パネル11 ,1
2 を固定した状態でも、ほぼ一年を通じて安定して朝夕
の採光量を確保することができる。しかも、従来例のよ
うに可動部を必要としないから、製造コストを低くする
ことができるという利点もある。
【0048】また、図15に示すように、冬至の頃の太
陽の軌跡面に対して導光パネル1のプリズム2の長手方
向が略平行となるように、言い換えると、2枚の導光パ
ネル11 ,12 の軸PQが冬至の頃の南中高度に一致す
るように、導光パネル11 ,12 を採光口30の長手方
向中央に配設すれば、一年のうちで太陽高度が低いため
に元々採光量が少なくなる冬場の採光を最も効率よく行
うことができる。
【0049】(実施形態4)図16は本発明の実施形態
4を示しており、採光口30の長手方向(東西方向)に
略一致した回動軸3を設け、この回動軸3の回りに回動
自在となるように導光パネル11 ,12 を採光口30の
長手方向中央に配設した点に特徴があり、他の構成につ
いては実施形態3と共通するため、共通する部分につい
ては同一の符号を付して説明は省略する。
【0050】円柱状の回動軸3は採光口30の屋外側に
設置されており、その両端は軸受部41 ,42 によって
回動自在に枢支してある。また、一方の軸受部41 には
回動軸3を回動させるための回動機構が具備されてお
り、屋内等の離れた場所に設置された切換操作部5によ
って回動機構が駆動されるようになっている。切換操作
部5には把手5bの付いたハンドル5aが設けてあり、
把手5bを持ってハンドル5aを時計回りあるいは反時
計回りに回動させれば、回動軸3が軸受部41 ,42
対して回動するようになっている。但し、切換操作部5
の前面にはハンドル5aの回動位置に応じて「夏」、
「春,秋」及び「冬」の文字が記されている。なお、上
記回動機構は従来周知の技術を用いて実現可能であっ
て、回動機構自体は本発明の要旨ではないから詳しい説
明は省略する。
【0051】一方、2枚の導光パネル11 ,12 は、そ
れぞれ長手方向の一端部において回動軸3が挿通され、
回動軸3のほぼ中央(採光口30の長手方向中央)に略
V字型になるように固定されている。而して、切換操作
部5のハンドル5aを回動させることにより、2枚の導
光パネル11 ,12 の軸PQが、太陽の軌跡面と略直交
する平面内で回動軸3の回りに回動することになり、春
分及び秋分の頃にはハンドル5aを回動して「春」の位
置に合わせれば、上記軸PQが春分(あるいは秋分)の
頃の南中高度に一致し、また、「夏」及び「冬」の位置
に合わせれば、それぞれ夏至及び冬至の頃の南中高度に
一致させることができるようになっている。このため、
季節によって使用者が切換操作部5のハンドル5aを操
作し、各季節に応じた角度に導光パネル11 ,12 を傾
斜させることができ、季節に応じた最も適した状況で採
光を行うことができる。
【0052】本実施形態によれば、2枚の導光パネル1
1 ,12 を回動軸3の回りに回動自在に配設したから、
季節に応じて使用者が手動で導光パネル11 ,12 の軸
PQを春分・秋分、夏至、冬至の頃の各南中高度に略一
致させることができる。その結果、一年を通じて効率よ
く朝夕の採光量を確保することができる。また、手動で
回動させる代わりに、図17に示すように導光パネル1
1 ,12の軸PQが常に南中高度に略一致するように自
動的に回動軸3を回動させる自動回動機構部6を設けれ
ば、使用者が特に煩わしい操作をすることなく、一年を
通じて常に最も効率よく採光を行うことができる。な
お、自動回動機構部6は、例えばマイクロコンピュータ
を具備し、予め与えられる南中高度のデータと日付のデ
ータとに基づいて回動軸3を所定の向きに回動させるよ
うなものであって、従来周知の技術を用いて実現するこ
とができる。
【0053】上述のように、自動回動機構部6により回
動軸3を自動的に回動させ、導光パネル11 ,12 の軸
PQを常に南中高度に略一致させるようにすれば、一年
を通じて常に最も効率よく採光を行うことができ、しか
も、導光パネル11 ,12 の軸PQを常に南中高度に略
一致させるために必要とする回動機構は一軸のみで済む
ため、従来例のようなセンサ及び時間による回転機構に
比べて構成が簡単であり、小型化が可能になるという利
点がある。
【0054】(実施形態5)図18は本発明の実施形態
5を示しており、長手方向が南北方向に一致した採光口
31に対して、2枚の導光パネル11 ,12 を採光口3
1の長手方向(南北方向)に並べて配設した点に特徴が
あり、他の構成について実施形態2,3と共通であるか
ら、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0055】本実施形態では、2枚の導光パネル11
2 が、太陽の軌跡面に対してプリズム2の長手方向が
略平行になるとともに、太陽の軌跡面とプリズム面並び
に平滑面とが略直交し且つ平滑面が採光口31と対向す
るように鉛直方向に対して東側から西側、並びに西側か
ら東側へそれぞれ傾斜させ、採光口30の長手方向(南
北方向)に並べて採光口30の周縁に取着してある。上
述のように本実施形態によれば、長手方向が南北方向に
一致するために東西方向の寸法が充分に採れないような
採光口31に対しても、2枚の導光パネル1 1 ,12
用いて朝夕の採光量を増加させることができる。
【0056】(実施形態6)図19は本発明の実施形態
6を示しており、実施形態3においてV字型に配設され
た2枚の導光パネル11 ,12 の上方に、同一のV字型
の2枚の導光パネル13 ,14 を配設した点に特徴があ
り、他の構成については実施形態3と共通であるから、
共通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。
【0057】ここで、上側の2枚の導光パネル13 ,1
4 は、鉛直方向の中心軸が下側の導光パネル11 ,12
の中心軸に一致し、対向する導光パネル11 と13 、1
2 と14 が採光口30に対して同一の傾斜角度を有して
いる。本実施形態によれば、朝方や夕方の太陽光度の低
いときの太陽光が一対の導光パネル11 と13 、12
4 に反射されて採光口30に入射されるから、朝夕の
採光量がさらに増加し、採光効率を向上させることがで
きる。また、太陽高度の高い昼間の太陽光は、2枚の導
光パネル11 と13 、12 と14 を透過してくるため、
実施形態3に比べて透過損失分が増し、昼間の採光量を
さらに抑制することができる。
【0058】なお、上側の導光パネル13 ,14 の下端
が下側の導光パネル11 ,12 の上端を含む平面上に位
置するようにれば、朝夕の採光効率を最も向上させるこ
とができる。 (実施形態7)本発明の実施形態7を図20〜図22を
参照して説明する。本実施形態は、2枚の導光パネル7
1 ,72 を平滑面が凹面となるように湾曲させた点に特
徴があり、他の構成については実施形態3と共通するた
め、共通する部分については同一の符号を付して説明は
省略する。
【0059】本実施形態における導光パネル71 ,72
は、図22に示すようにプリズム2の長手方向に沿った
形状が採光口30の中心下方に焦点Sをとる略放物面形
状となるように湾曲されており、凹面となった平滑面が
採光口30に対向するように、各導光パネル71 ,72
の一端縁が採光口30の長手方向の中央で採光口30の
周縁に取着してある。なお、導光パネル71 ,72 のプ
リズム2の長手方向が太陽の軌道面Mと略平行となり、
且つ太陽の軌跡面Mと導光パネル71 ,72 の平滑面及
びプリズム面が略直交するようにしてある点は実施形態
3と共通である。また、導光パネル71 ,72 の軸PQ
は上記軌跡面Mにおける南中方向に略一致させてある。
【0060】而して、朝方及び夕方における導光パネル
1 ,72 の凹面となった平滑面での反射光は、採光口
30の中心下方に位置する上記焦点S付近に集光される
ことになるから、反射光が採光口30へ入射する領域が
狭くなる。そのため、採光口30の長手方向(東西方
向)の寸法を実施形態3に比較してさらに小さくするこ
とができる。
【0061】本実施形態によれば、朝夕の採光量を増加
させることができるとともに、採光口30の長手方向
(東西方向)の寸法を短くでき、装置全体の小型化が図
れるという利点がある。なお、本実施形態では導光パネ
ル71 ,72 を略放物面形状としたが、例えば略楕円形
状や、略楕円と放物面とを組み合わせた形状であっても
よい。
【0062】(実施形態8)図23は本発明の実施形態
8を示しており、実施形態4に対して導光パネル8 1
2 の形状を略半円板状に形成するとともに、ガラス製
のグローブ21を略半球状に形成した点に特徴があり、
導光パネル81 ,82 が固定された回動軸3を回動自在
とした構成等は実施形態4と共通であり、共通する部分
には同一の符号を付して説明は省略する。
【0063】導光パネル81 ,82 は、OLFのような
可撓性を有するシート材を半円板状にして形成されてお
り、略中心部に挿通された回動軸3に固定されている。
なお、導光パネル81 ,82 のプリズム2の長手方向が
太陽の軌跡面Mと略平行となり、且つ太陽の軌跡面Mと
導光パネル81 ,82 の平滑面及びプリズム面が略直交
し、さらに、導光パネル81 ,82 の軸PQが上記軌跡
面Mにおける南中高度に略一致させてある。
【0064】而して、本実施形態においても切換操作部
5にて回動軸3を回動させることによって、導光パネル
1 ,82 の軸PQを春分及び秋分、夏至、冬至の頃の
南中高度に略一致させることができ、実施形態4と同様
に一年を通じて朝夕の採光量を増加させて効率のよい採
光を行うことができる。しかも、本実施形態では導光パ
ネル81 ,82 を略半円板状に形成するとともにグロー
ブ21を略半球状に形成したので、回動軸3とともに回
動する導光パネル81 ,82 の周縁がグローブ21の内
周面に沿って移動することになる。このことは、朝方及
び夕方の採光量を調節する目的で導光パネル81 ,82
の傾斜角度を調節する場合も同様である。したがって、
導光パネル81 ,82 の変位に伴うグローブ21との干
渉を避けるためにグローブ21に無駄なスペースを設け
る必要がなくなり、グローブ21の小型化、ひいては装
置全体の小型化が可能になる。
【0065】本実施形態によれば、一年を通じて効率よ
く朝夕の採光量を確保することができるとともに、装置
全体の小型化が図れるという利点がある。ところで、上
述の実施形態1〜8の各太陽光採光装置が設置されるの
は、図4に示した一般の家屋のみには限らない。例え
ば、図24に示すような吹き抜けの中庭(アトリウム)
Cを有するビルBの屋上の採光口30の部分に複数の導
光パネル11 …と、略カマボコ型のグローブ20’とを
配設することにより、中庭(アトリウム)Cへの採光を
行うことも可能である。この場合には、導光パネル1 1
…によって朝夕の太陽光を効率的に採光できるだけでな
く、透光性を有するグローブ20’で中庭(アトリウ
ム)Cの屋根を兼ねることができる。
【0066】(実施形態9)図25は本発明の実施形態
9を示しており、夏至の頃の太陽の軌跡面に対して導光
パネル1のプリズム2の長手方向が略平行となるように
(2枚の導光パネル11 ,12 の軸PQが夏至の頃の南
中高度に一致するように)、且つ太陽の軌跡面とプリズ
ム面並びに平滑面とが略直交するように導光パネル
1 ,12 を採光口30の長手方向(東西方向)中央に
配設した実施形態3と同様の構成において、導光パネル
1 ,12 の北側側面に鏡面を有する反射板9が設けて
ある点に特徴がある。なお、実施形態3と共通する部分
には同一の符号を付して説明は省略する。
【0067】ところで、導光パネル1のプリズム2の長
手方向を夏至の頃の太陽の軌跡面と略平行且つプリズム
面並びに平滑面とが太陽の軌跡面と略直交するようにし
た場合、導光パネル11 ,12 に対する太陽光の入射角
が、夏至の頃の最適な角度から、季節の変化に応じて南
方向にずれることになり、折角導光パネル11 ,12
平滑面で反射した光が採光口30に入射しなくなる。
【0068】そこで、導光パネル11 ,12 の北側側面
に鏡面を有する反射板9を立設することにより、季節変
化によって太陽光の入射角が南方向にずれた場合に、図
26(a)に示すように導光パネル11 ,12 の平滑面
で反射した光を反射板9で反射して採光口30に入射さ
せたり、あるいは同図(b)に示すように太陽光を直接
反射板9に反射させて採光口30に入射させることがで
きる。
【0069】反射板9は矩形平板状に形成され、その一
辺部分が採光口30の北側開口端縁近傍に取着されて、
導光パネル11 ,12 の軸方向に沿って立設されてい
る。さらに、導光パネル11 ,12 の北側端面が反射板
9に当接させてあり、反射板9によって導光パネル
1 ,12 を支持して、導光パネル11 ,12 の形状支
持力を強化することができる。この場合、導光パネル1
1 ,12 と反射板9を当接面にて接着等の適宜の方法で
固定するのが望ましい。
【0070】上述のように本実施形態によれば、季節の
変化に応じて生じる太陽の軌跡面の南北方向へのずれに
対し、導光パネル11 ,12 端部での反射光を側面に設
けた反射板9で反射させて採光口30に導くことがで
き、かかる季節変化による太陽の軌跡面のずれに対し
て、朝方又は夕方の採光をより安定して行うことがで
き、また、反射板9で導光パネル11 ,12 を支持し
て、導光パネル11 ,12 の形状支持力を強化できると
いう利点がある。
【0071】なお、導光パネル1のプリズム2の長手方
向を冬至の頃の太陽の軌跡面と略平行且つプリズム面並
びに平滑面とが太陽の軌跡面と略直交するようにした場
合には、導光パネル11 ,12 の南側側面に反射板9を
設けることで上記と同様の効果を得ることができる。ま
た、実施形態7と同様に平滑面が凹面(例えば放物面)
となるように湾曲させた導光パネル71 ,72 を用いて
もよい。
【0072】(実施形態10)図27は本発明の実施形
態10を示しており、V字型をなす2枚の導光パネル1
1 ,12 が、その軸PQを春分(あるいは秋分)の頃の
南中高度に一致させるように採光口30の長手方向中央
に配設され、且つ導光パネル11 ,12 の南北両側の側
面に矩形平板状の反射板91 ,92 が設けてある。
【0073】本実施形態においても実施形態9と同様
に、導光パネル11 ,12 の南北両側の側面に鏡面を有
する反射板91 ,92 を立設することにより、季節変化
によって太陽光の入射角が南北方向にずれた場合に、図
28(a)に示すように導光パネル11 ,12 の平滑面
で反射した光を反射板91 ,92 で反射して採光口30
に入射させることで採光量の減少を防止したり、あるい
は同図(b)に示すように太陽光を直接反射板9に反射
させて採光口30に入射させることで採光量を増加させ
ることができる。また、導光パネル11 ,12 の軸PQ
を春分(あるいは秋分)の頃の南中高度に一致させてい
るために、太陽高度と導光パネル11 ,1 2 の軸PQと
のなす角の季節による最大変化量が最も小さくなるの
で、導光パネル11 ,12 の南北両側に反射板91 ,9
2 を立設しても、太陽光入射角の季節によるずれ角が小
さく、反射板91 ,92 が採光口30への太陽光の入射
を妨げることは殆どない。
【0074】上述のように本実施形態によれば、季節の
変化に応じて生じる太陽の軌跡面の南北方向へのずれに
対し、導光パネル11 ,12 端部での反射光を側面に設
けた反射板91 ,92 で反射させて採光口30に導くこ
とができ、かかる季節変化による太陽の軌跡面のずれに
対して、朝方又は夕方の採光をより安定して採光するこ
とができ、また、反射板9で導光パネル11 ,12 を支
持して、導光パネル1 1 ,12 の形状支持力を強化でき
るという利点がある。なお、平滑面が凹面(例えば放物
面)となるように湾曲させた導光パネル71 ,72 を用
いてもよい。
【0075】(実施形態11)図29は本発明の実施形
態11を示しており、基本的な構成は実施形態9と共通
であるから、共通する部分については同一の符号を付し
て説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分について
のみ説明する。本実施形態は、一方の面(プリズム面と
呼ぶ)に鋸刃状の多数のプリズム10aが列設された平
板状のプリズム板10を、V字型をなす2枚の導光パネ
ル11 ,12 に隣接して略水平且つプリズム面を上側に
して配設している点に特徴がある。
【0076】プリズム板10は水平方向から見ると図3
0に示すような形状を有し、上側のプリズム面に鋸刃状
のプリズム10aが多数列設してあり、反射板9と反対
側の導光パネル11 ,12 の南側に配設されている。而
して、図30に示すように、鉛直方向からの太陽光がプ
リズム板10のプリズム面に入射し、プリズム10aの
厚みが厚い方へ屈折する。従って、プリズム板10を通
った光が採光口30へ入射するように、プリズム10a
の向きを設定しておけば、真昼の太陽光をプリズム板1
0によって採光口30へ集光することができ、採光効率
を向上させることができる。なお、真昼前後にプリズム
板10を通過する光は、太陽の真昼の位置からのずれに
よって採光口30からずれてしまうが、その一部は直接
あるいは導光パネル11 ,12 及び反射板9にて反射さ
れて採光口30に入射するため、採光効率が向上でき
る。このことは、太陽の軌跡面が季節変化によって南北
方向にずれた場合も同様である。
【0077】上述のように本実施形態によれば、プリズ
ム面に鋸刃状の多数のプリズム10aが列設された平板
状のプリズム板10を、V字型をなす2枚の導光パネル
1,12 に隣接して略水平且つプリズム面を上側にし
て配設しているので、昼間の太陽光をプリズム板10に
よって採光口30へ導くことができ、昼間の採光効率を
向上させることができる。
【0078】(実施形態12)図31は本発明の実施形
態12を示しており、基本的な構成は実施形態3と共通
であるから、共通する部分については同一の符号を付し
て説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分について
のみ説明する。本実施形態は、太陽高度が所定角度以上
の太陽光を採光し、採光口の東西方向の両開口端部から
開口面に対して各々所定角度をなす直線と各導光パネル
とが交差する交線より上側を導光パネルとした点に特徴
がある。ここで、所定角度とは、導光パネル11 ,12
で有効に採光できる最低太陽高度、言い換えれば、V字
型をなす2枚の導光パネル11 ,12 の先端で反射され
る光が採光口30に入射される限界の太陽高度を意味し
ており、以下ではθと表す。
【0079】図32に示すように、本実施形態では採光
口30の東側開口端E1 から採光口30の開口面と角度
θをなす平面L1 が西側に位置する導光パネル11 と交
差する交線C1 、及び採光口30の西側開口端E2 から
採光口30の開口面と角度θをなす平面L2 が東側に位
置する導光パネル12 と交差する交線C2 より各々導光
パネル11 ,12 の下側部分を除去し、各導光パネル1
1 ,12 の下部に開口部1a,1aが設けてある(図3
1参照)。
【0080】つまり、最低太陽高度θ以上の太陽高度の
光を効率よく採光しようとする場合には、導光パネル1
1 ,12 の下部に設けた開口部1a,1aを通過する光
が採光口30に直接入射するため、実施形態3の場合と
比較しても採光量に変動がなく、特に導光パネル11
2 の平滑面で反射させる必要がない。しかも、太陽高
度が高い昼間の光が開口部1a,1aを通して直接採光
口30に入射するから、昼間の採光量を増加させること
ができる。さらに、開口部1a,1aを設けたことで導
光パネル11 ,12 上に埃等が蓄積するのを防止できる
という利点もある。なお、平滑面が凹面(例えば放物
面)となるように湾曲させた導光パネル7 1 ,72 を用
いてもよい。
【0081】(実施形態13)図33は本発明の実施形
態13を示しており、基本的な構成は実施形態3と共通
であるから、共通する部分については同一の符号を付し
て説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分について
のみ説明する。本実施形態は、図34に示すように、最
低太陽高度θ以上の太陽光を採光し、採光口30の東西
方向の両開口端E1 ,E2 から採光口30の開口面に対
して角度θをなす平面L1 ,L2 の交点Dが、V字型を
なす2枚の導光パネル11 ,1 2 の頂点と一致するよう
に、導光パネル11 ,12 を上方にシフトした点に特徴
がある。ここで、導光パネル11 ,12 は採光口30の
中央近傍に立設された支柱11,11によって支持され
ており、採光口30の開口面と導光パネル11 ,12
下端との間が開口させてある。
【0082】従って、本実施形態においては、実施形態
12と同様に、最低太陽高度θ以上の太陽高度の光を効
率よく採光しようとする場合に、導光パネル11 ,12
の下部を通過する光が採光口30に直接入射するために
採光量に変動がなく、特に導光パネル11 ,12 の平滑
面で反射させる必要がないとともに、太陽高度が高い昼
間の光が開口部1a,1aを通して直接採光口30に入
射するから、昼間の採光量を増加させることができる。
さらに、図35に示すように、導光パネル11,12
頂点が採光口30の開口面と一致している場合(イの位
置)に比較して、本実施形態の場合(ロの位置)には採
光口30の開口面から導光パネル11 ,12 先端までの
高さが高くなることから、導光パネル11 ,12 の平滑
面での反射による有効面積が増加し、朝方及び夕方の採
光量が増加することになる。
【0083】このように本実施形態によれば、導光パネ
ル11 ,12 を上方にシフトするだけで、朝方及び夕方
の太陽光をさらに効率的に採光することができるという
利点がある。なお、平滑面が凹面(例えば放物面)とな
るように湾曲させた導光パネル71 ,72 を用いてもよ
い。 (実施形態14)図36は本発明の実施形態14を示し
ており、基本的な構成は実施形態7と共通するので、共
通する部分については同一の符号を付して説明は省略
し、本実施形態の特徴となる部分についてのみ説明す
る。
【0084】本実施形態は、一端が採光口30と連通す
るように採光口30の下側に配設された採光ダクト12
と、採光口30の東西方向両端周縁に設けられた照射方
向変換手段たるプリズム131 ,132 とを備えた点に
特徴がある。採光ダクト12は角筒状に形成されてお
り、採光口30から採光した光を目的の場所まで導く
(導光する)役割を果たすものである。また、プリズム
131 ,132 は、厚みが大きい方の部位が採光口30
の開口端周縁に取着してある。
【0085】而して、プリズム131 ,132 を設けて
いない場合には、図37に示すように、朝夕の太陽高度
が低い場合の太陽光のうち採光口30に直接入射する光
並びに導光パネル71 ,72 の下部で反射する光(図中
点線で示す)については、採光ダクト12の内壁面に対
する入射角度が深い(大きい)ので、採光ダクト12に
よる導光過程において採光ダクト12の内壁面での反射
回数が多くなって減衰(導光ロス)が大きくなってしま
う。
【0086】それに対して、本実施形態のようにくさび
形のプリズム131 ,132 を採光口30の東西方向両
端周縁に設けると、上記のように採光口30に直接入射
する光並びに導光パネル71 ,72 の下部で反射する光
は、プリズム131 ,132に入射してその厚み方向に
屈折し(図中実線で示す)、採光ダクト12の内壁面に
略沿う方向に進行方向が変換される。その結果、プリズ
ム131 ,132 を設けない場合に比較して採光ダクト
12の内壁面における反射回数を低減でき、導光ロスを
小さくすることができる。
【0087】上述のように本実施形態によれば、採光口
30の東西方向両端周縁に設けた照射方向変換手段たる
プリズム131 ,132 により、朝夕の太陽高度が低い
場合の太陽光をプリズム131 ,132 で屈折し、その
進行方向を採光ダクト12の内壁面に略沿う方向に変換
しているので、採光ダクト12の内壁面における反射回
数を低減し、反射による導光ロスを小さくでき、結果と
して朝方又は夕方の太陽光を効率的に採光することがで
きる。
【0088】なお、プリズム131 ,132 の形状はこ
れに限定されるものではなく、例えば、図38に示すよ
うな鋸刃状の形状としてもよい。このようにプリズム1
1’,132 ’の形状を鋸刃状とすれば、上述の場合
と同様の効果を奏するだけでなく、プリズム131 ’,
132 ’がコンパクトにできるため、装置全体もコンパ
クトになるという利点がある。
【0089】(実施形態15)図39は本発明の実施形
態15を示している。本実施形態は、照射方向変換手段
として実施形態14におけるプリズム131 ,132
代わりに複数の光ファイバ14を用いた点に特徴があ
る。なお、他の構成は実施形態14と共通であるから、
共通する部分については同一の符号を付して説明は省略
する。
【0090】光ファイバ14は複数本が束ねられ、一端
部を採光口30の東西方向両端近傍から突出させ且つ他
端部を採光ダクト12の内壁面に沿わせるようにして列
設されており、突出部分の端面の法線方向を朝夕の低い
太陽高度に略一致させてある。而して、図40に示すよ
うに朝夕の太陽高度が低いときには、採光口30に直接
入射する光並びに導光パネル71 ,72 の下部で反射す
る光が、光ファイバ14の突出した一端部側から入射
し、且つ採光ダクト12の内壁面に沿うように配置され
ている他端部から出射され、採光ダクト12の内壁面に
略沿う方向に進行方向が変換される。その結果、採光ダ
クト12の内壁面における反射回数を低減でき、導光ロ
スを小さくすることができる。
【0091】上述のように本実施形態によれば、採光口
30の東西方向両端周縁に設けた複数の光ファイバ14
により、朝夕の太陽高度が低い場合の太陽光を光ファイ
バ14の一端部へ入射し且つ採光ダクト12内に配置さ
れた他端部から出射することで、その進行方向を採光ダ
クト12の内壁面に略沿う方向に変換しているので、採
光ダクト12の内壁面における反射回数を低減し、反射
による導光ロスを小さくでき、結果として朝方又は夕方
の太陽光を効率的に採光することができる。
【0092】(実施形態16)図41は本発明の実施形
態16を示しており、基本的な構成は実施形態3と共通
するので、共通する部分については同一の符号を付して
説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分についての
み説明する。本実施形態は、プリズム2の長手方向と略
直交して一定の間隔に並ぶ多数のスリット15を導光パ
ネル11 ,12 に設け、図42に示すように導光パネル
1,12 の水平面投影並びに鉛直面投影の双方で一定
間隔の隙間SH ,SV を形成している点に特徴がある。
【0093】このようにスリット15にて導光パネル1
1 ,12 の水平面投影並びに鉛直面投影の双方で一定間
隔の隙間SH ,SV を形成しているので、実施形態3の
場合に比較して朝夕の太陽高度が低い場合の採光量の増
加率は小さくなるものの、昼間の太陽高度が高い場合に
導光パネル11 ,12 の上方から入射する光の一部が、
上記隙間SV (スリット15)を通過して採光口30に
直接入射するようになり、昼間の採光量を増加させるこ
とができる。また、スリット15を設けることで導光パ
ネル11 ,12 上に埃等がたまりにくくなるという利点
もある。なお、スリット15は必ずしも一定間隔で設け
る必要はなく、またスリット15の形状も本実施形態に
限定されず任意の形状でよい。
【0094】(実施形態17)図43は本発明の実施形
態17を示している。本実施形態は、プリズム2の長手
方向と略直交する方向で導光パネル161 ,162 を分
割した複数の帯状のパーツ16aを、導光パネル1
1 ,162 としての傾斜角は保ちつつ採光口30の中
心から外側(東西の方向)に順次スライドさせて配設す
ることにより、水平面投影のみで一定間隔の隙間SH
形成され、鉛直面投影では隙間が形成されないような導
光パネル161 ,162 を備えている。
【0095】上述のように本実施形態によれば、導光パ
ネル161 ,162 には水平面投影のみで隙間SH が形
成され、鉛直面投影では隙間が形成されないことから、
実施形態16のように朝夕の太陽高度が低い場合の光が
鉛直面投影での隙間を通過して採光口30に入射しなく
なるようなことがなく、昼間の採光量の増加と同時に朝
夕の採光量の増加率の減少を抑えることができるという
利点がある。また、導光パネル161 ,162 に埃等が
たまりにくいという利点もある。
【0096】(実施形態18)本発明に係る太陽光採光
装置は、採光口30上に導光パネル1を設けることによ
り、太陽高度が低い朝夕の太陽光を導光パネル1の平滑
面で反射させて採光口30に入射させ、朝夕における採
光量を増加させることに特徴がある。ここで、このよう
な効果を効率的且つ最大に発揮する条件は、導光パネル
1の平滑面における反射光が効果的に採光できる、すな
わち採光口30に直接入射し得ない角度の太陽光を導光
パネル1の平滑面における反射によって入射可能となる
最大の太陽高度を最大とし(これを有効限界太陽高度δ
と定義する)、且つその際の採光量を最大とする、言い
換えれば導光パネル1の高さ寸法h(太陽の軌跡面に略
平行な方向の導光パネル1の長さ寸法nと、鉛直方向
(南中方向)に対する導光パネル1の傾斜角θとで求ま
る)を最大にすることである。
【0097】したがって、本実施形態では、実施形態1
あるいは実施形態3の構成において、導光パネル11
2 で有効に採光できる最低太陽高度がξ(>0)以上
である場合に、導光パネル11 ,12 の平滑面での反射
光を全て採光口30に入射させるとともに、上記有効限
界太陽高度δを最大にし、且つ上記導光パネル11 ,1
2 の高さ寸法hが最大となる導光パネル11 ,12 の寸
法nの最適値を求めている。
【0098】以下、図44を参照して具体的に説明す
る。同図において、太陽の軌跡面に略平行な方向の導光
パネル11 ,12 の長さ寸法をn、鉛直方向(南中方
向)に対する導光パネル11 ,12 の傾斜角をθ及び採
光口30の東西方向の長さ寸法を各々x,mとする。な
お、最低太陽高度ξは、導光パネル11 ,12 の先端で
反射される光が採光口30に入射される限界の太陽高度
と定義される。
【0099】(1)m=0(実施形態1に相当)の場合 有効限界太陽高度δはπ/2−θで求まり、導光パネル
1と採光口30とのなす角度に一致する。よって、導光
パネル1の傾斜角θが小さくなる程に有効限界太陽高度
δは大きくなるが、反対に導光パネル1の寸法nが小さ
くなってしまうために採光量の増加が図れなくなる。そ
こで、以下のようにして最適値を求める。
【0100】図44に示すように、導光パネル1の先端
から採光口30への垂線が導光パネル1の先端と採光口
30の東側開口端とを結ぶ線分となす角をη、上記垂線
が採光口30の開口面と交わる点と採光口30の東側開
口端との長さ寸法をyとしたとき、η及びyは各々以下
の式で表される。 η=π/2−2θ−ξ y=ncosθcot(2θ+ξ) このとき、採光口30の長さ寸法xは、 x=nsinθ+ncosθcot(2θ+ξ) で表されるので、導光パネル1の寸法nは下記式1で表
される。
【0101】
【式7】
【0102】よって、導光パネル1の傾斜角θの最適値
は、上記式1の寸法nを最大とする角度θとして求める
ことができるので、この場合には、導光パネル1の高さ
寸法h=ncosθ、有効限界太陽高度δ=θのように
最適値を求めることができる。 (2)m>0(実施形態3に相当)の場合 この場合には、有効限界太陽高度δは傾斜角θの関数と
して下記式2で表される。
【0103】
【式8】
【0104】したがって、上記式2で有効限界太陽高度
δが最大値をとるときの傾斜角θと、その時の最大値が
有効限界太陽高度δの最適値となり、さらに、上記式1
に傾斜角θの値を代入することで導光パネル11 ,12
の寸法nの最適値を求めることができる。なお、上述の
場合には有効限界太陽高度δを優先させているが、この
有効限界太陽高度δが決定されている場合には、上記式
1及び式2を用いて導光パネル11 ,12 の寸法n及び
傾斜角θの最適値を決定すればよい。
【0105】ここで、上記式1及び式2に基づいて有効
限界太陽高度δ、導光パネル11 ,12 の傾斜角θ並び
に導光パネル11 ,12 の長さ寸法nに対する採光口3
0の寸法x+mの最小サイズの倍率の関係を図45のグ
ラフに示す。同図から明らかなように、有効限界太陽高
度δは傾斜角θが30°のときに極大(最大)となって
δ=30°となり、このときの導光パネル11 ,12
長さ寸法nに対して採光口30の寸法は、x=m=nで
あるから2nとなる。また、この時には最低太陽高度ξ
は0°となる。なお、導光パネル11 ,12 の高さ寸法
hはh=ncos30°で求まる。したがって、実施形
態3と同様の構成においては、図46に示すように傾斜
角θ=30°、採光口30の寸法2nに対して導光パネ
ル11 ,12 の長さ寸法をnとしたときに最も効率的且
つ効果的に朝夕の採光量を増加させることができる。
【0106】図47は、1日の太陽高度に対する採光量
を有効受光面積比(南中時を2とした比率)で表したも
のである。但し、導光パネル11 ,12 の平滑面での反
射率並びにプリズム面からの透過率を各々100%とし
て計算している。同図から判るように、太陽高度が有効
限界太陽高度δ(=30°)以下の場合、導光パネル1
1 ,12 による反射光によって採光量が増加している
(実線)。つまり、図48に示すように、導光パネル1
1 の無い場合(同図(a))に比べて導光パネル11
設けた場合(同図(b))には太陽入射有効面積Sが増
大することになる。
【0107】上述のように本実施形態によれば、朝方又
は夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光でき
ると同時に導光パネル11 ,12 の寸法nを小さくで
き、導光パネル11 ,12 の材料のコストダウンが図れ
るともに装置全体の小型化が可能となる。特に、導光パ
ネル11 ,12 の傾斜角θを30°とした場合に導光パ
ネル11 ,12 の寸法nが最小となり(導光パネル
1 ,12 の高さ寸法hは最大)、且つ最低太陽高度ξ
が最小(=0°)となるから、最も効率的且つ効果的に
採光量が増加できる。
【0108】なお、導光パネル11 ,12 の平滑面での
反射による採光効率は低下する(早朝の導光パネル11
による反射光の一部が採光口30に入射しない)が、上
記構造よりも導光パネル11 ,12 の長さ寸法nを大き
くすれば、導光パネル11 ,12 によって採光が可能な
太陽高度(限界高度)をさらに高くすることができ、且
つ太陽高度が限界高度に近いときの採光量を増加させる
ことができる。
【0109】(実施形態19)本実施形態では、導光パ
ネル71 ,72 を放物面形状とした実施形態7の構成に
おいて、導光パネル71 ,72 で有効に採光できる最低
太陽高度がξ(>0)以上である場合に、導光パネル7
1 ,72 の平滑面での反射光を全て採光口30に入射さ
せるとともに、有効限界太陽高度δを最大にし、且つ導
光パネル71 ,72 の高さ寸法hが最大となる導光パネ
ル71 ,72 の寸法の最適値を求めている。
【0110】図49及び図50に示すように、導光パネ
ル71 ,72 の基端が取着されている採光口30の中央
を原点とし、東西方向に沿って採光口30の開口面と同
一面上にx軸、鉛直方向(南中方向)に沿ってy軸をと
ったとき、焦点pが採光口30の開口面と同一面の東西
方向に配置されているとすれば、このxy面における導
光パネル71 ,72 の形状は、放物線y2 =4pxで表
される。なお、採光口30の東西方向の両端座標を
(N,0)、(−N,0)とする。
【0111】焦点pを採光口30の開口面と同一面上の
東西方向に配置したことにより、導光パネル71 ,72
の平滑面での反射光のうち日の出時の略水平に近い太陽
光の反射光を焦点p付近に集光し、その後太陽高度が高
くなるにつれて徐々に採光口30の中心(xy直交座標
系の原点)方向にずれるようになる。ここで、採光した
い最低の太陽高度をξとしたとき、導光パネル71 ,7
2 の平滑面での反射光が採光口30の東西方向両端縁近
傍に入射するように焦点pを設定すれば、その後太陽高
度が移動しても導光パネル71 ,72 の平滑面での反射
光が全て採光口30に入射する。このとき、有効限界太
陽高度δは、採光口30の東(あるいは西)側の開口端
縁を含む直線が西(あるいは東)側の導光パネル71
2 の放物線の接線と採光口30の開口面とのなす角に
一致する。而して、太陽高度がこの有効限界太陽高度δ
よりも高くなると、導光パネル71 ,72 が無い状態で
の採光口30への直接入射する採光量と等しくなってし
まう。また、導光パネル7 1 ,72 の長さ寸法nについ
ては、上記接線と放物線との接点近傍までの寸法に等し
くすれば、太陽高度が有効限界太陽高度δより小さい間
は導光パネル71 ,72 の平滑面前面で太陽光を反射し
て採光することができる。
【0112】すなわち、太陽高度が最低太陽高度ξ(>
0)と一致するときの導光パネル7の平滑面での反射光
のうち、採光口30の開口面と同一平面上で最も東寄り
の反射光が採光口30の東側端部に入射するような焦点
位置を、上記同一平面上で採光口30よりも東側に設定
し、その時の上記接線の傾きを、接点までの高さh、接
点までの導光パネル7の長さnを決定する。このように
焦点pを導光パネル7と採光口30の交点(原点)から
なるべく離して設定すれば、導光パネル7の放物面形状
の勾配が急になるため、有効限界太陽高度δ及び有効な
導光パネル7の高さhも高くなって採光量が増加するこ
とになる。
【0113】以下、図50を参照して具体的に説明す
る。 (1)放物線y2 =4px上の任意の点の接線の一般式
から、採光口30の端点(−N,0)を通る接線Lと放
物線との接点Aの座標を求める。媒介変数tを用いて放
物線y2 =4px上の任意の点の座標を(pt2 ,2p
t)とし、放物線の式y2 =4pxをxで微分した式に
代入すれば、上記点(pt2 ,2pt)を通る接線の傾
きがdy/dt=2p/y=1/tとなり、接線Lの傾
き角φは下記式で表される。
【0114】 φ=tan-1(1/t) … よって、放物線y2 =4pxの接線の一般式は下記式
で表される。 y=(1/t)x+pt … 式にy=0を代入してx切片の座標Bが(−pt2
0)となり、このx切片の座標Bが採光口30の端点
(−N,0)と一致する場合、t=(N/p)1/2とな
るから、接点Aの座標は(N,2(Np)1/2 )と求ま
る。よって、有効な導光パネル7の高さh=2(Np)
1/2 と決定される。このときの接線Lの傾き角φが有効
限界太陽高度δと一致するので、tanδ=(p/N)
1/2 より、δ=tan-1{(p/N)1/2 }として有効
限界太陽高度δが決定される。
【0115】一方、上記接点Aに角度ξの方向から入射
する光の反射光の式(直線Mの式)を求める。y=ta
n(2φ−ξ)x+bの一般式で表される直線が接点A
を通るという条件より、b=2pt−tan(2φ−
ξ)pt2 となり、結局直線Mは下記式で表される。 y=tan(2φ−ξ)x+{2pt−tan(2φ−ξ)pt2 }… 上記式にy=0を代入して、直線Mのx切片の座標C
を求める。そして、採光口30の端点(N,0)の座標
が上記x切片の座標Cよりも東側、すなわちCのx座標
<Nとなる最大の焦点pを求める(下記式3参照)。
【0116】
【式9】
【0117】なお、nは中央(原点)から一端(N,
0)までの採光口30の寸法である。ここで、上記式3
を満足する最大の焦点pは、図51に示すようにφ=4
5°のときにp=nとして求めることができる。このと
き、有効限界太陽高度δ=45°、導光パネル71 ,7
2 の高さ寸法h=2n=2pと決定される。図52は、
1日の太陽高度に対する採光量を有効受光面積比(南中
時を2とした比率)で表したものである。但し、導光パ
ネル71 ,72 の平滑面での反射率並びにプリズム面か
らの透過率を各々100%として計算している。同図か
ら判るように、太陽高度が有効限界太陽高度δ(=45
°)以下の場合、導光パネル71 ,72による反射光に
よって採光量が増加している(実線)。そして、太陽高
度が有効限界太陽高度δよりも高くなると、太陽光が片
方の導光パネル71 又は72 の平滑面全面に照射されな
くなる。なお、図53に示すように、反射によって採光
口30に入射する反射成分が(2p−ptanδ)co
sδ+psinδ(δ≦45°)又は2psinδ(δ
>45°)、直接採光口30に入射する直接入射成分が
psinδと表される。
【0118】上述のように本実施形態によれば、朝方又
は夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光でき
ると同時に導光パネル71 ,72 の寸法nを小さくで
き、導光パネル71 ,72 の材料のコストダウンが図れ
るともに装置全体の小型化が可能となる。特に、導光パ
ネル71 ,72 の寸法nと放物線の焦点pとを一致させ
るとともに有効限界太陽高度δが45°となるようにし
た場合に、日の出から朝方又は夕方から日の入りまでの
太陽光を安定して且つ効率的に採光できると同時に導光
パネル71 ,72 の寸法を最も小さくでき、導光パネル
1 ,72 の材料のさらなるコストダウンが図れるとも
に装置全体のより一層の小型化が可能となる。
【0119】なお、導光パネル71 ,72 の長さnを接
点Aの位置以上に大きくした場合、最低太陽高度ξの近
傍では採光量が増加するが、太陽高度が有効限界太陽高
度δに近づくにつれて、導光パネル71 ,72 の先端部
から次第に太陽光がプリズム面側に入射するようになる
ため、導光パネル71 ,72 の平滑面全面で反射しなく
なり、採光効率が低下してしまう。
【0120】(実施形態20)図54及び図55は本発
明の実施形態20を示している。本実施形態は、実施形
態19の構成において、採光口30の中央に取着されて
いる導光パネル71 ,72 の基端を中心として、採光口
30の中央より東側の導光パネル72 を反時計回りに、
中央より西側の導光パネル71 を時計回りに各々回転さ
せ、回転の結果生じた導光パネル71 ,72 の交点Kよ
り下側部分を取り除いて、交点Kを導光パネル71 ,7
2 の基端に一致させた点に特徴がある。なお、採光口3
0の開口面と、採光口30の東西方向両端及び導光パネ
ル71 ,72 の交点Kを結ぶ直線とのなす角は最低太陽
高度ξ以下となっている。
【0121】本実施形態によると、導光パネル71 ,7
2 の勾配を急にすることで、実施形態19の場合に比較
して導光パネル71 ,72 の高さ寸法hが大きくなるた
め、導光パネル71 ,72 の平滑面での反射によって有
効限界太陽高度δが大きくなる。また、焦点pが上方へ
シフトする分だけ、太陽高度がξの近傍では導光パネル
1 ,72 の平滑面での反射光の一部が採光口30に入
射しないために採光量の増加は見込めないが、有効に採
光できる最大の太陽高度δの近傍では導光パネル71
2 の高さ寸法hが増加した分だけ採光量が増加する。
その結果、朝方又は夕方の太陽光をさらに安定して且つ
効率的に採光できて採光量が増加すると同時に導光パネ
ル71 ,72 の寸法を小さくでき、導光パネル71 ,7
2 の材料のコストダウンが図れるともに装置全体の小型
化が可能となる。
【0122】ここで、図56に示すように、各導光パネ
ル71 ,72 の焦点pが採光口30の開口面と同一平面
上に位置するように、導光パネル71 ,72 全体を鉛直
下向きに移動させれば、太陽高度が最低太陽高度ξ近傍
の場合における導光パネル7 1 ,72 の平滑面での反射
光も全て採光口30に入射させることができる。また、
導光パネル71 ,72 の高さ寸法hは上記の場合と同等
であるから、採光量がさらに増加することになる。
【0123】
【発明の効果】請求項1の発明は、略板状の導光体を採
光口の近傍に配設し、この導光体により太陽光を採光口
に導く太陽光採光装置において、一方の面に一方向に延
びる多数のプリズムを列設するとともに他方の面を略平
滑な面とした略透明板状の導光体を備え、年間のうちの
少なくとも一時期の太陽の軌跡面に対してプリズムの長
手方向が略平行になるとともに太陽の軌跡面とプリズム
面並びに平滑面とが略直交し且つ平滑面が採光口と対向
するように鉛直方向に対して傾斜させて導光体を採光口
の近傍に配設して成るので、太陽高度が低い朝方(ある
いは夕方)には導光体の平滑面側から入射した太陽光が
採光口の方へ反射されるため、直接入射する光の分に導
光体による反射光の分が加わり、採光口に入射する光の
光量(採光量)を格段に増加させることができ、しか
も、太陽高度が比較的に高い昼間の太陽光は導光体のプ
リズム面側から入射し、導光体を透過して採光口に入射
することになり、従来例に比較して導光体における透過
損失分だけ昼間の採光量を減少させることができ、その
結果、一日を通して略平均化された採光を簡単な構造で
効率よく行うことができるという効果がある。
【0124】請求項2の発明は、複数の導光体を備え、
各導光体の鉛直方向に対する傾斜向きが互いに逆向きと
なるように各導光体を採光口の近傍に配設して成るの
で、複数の導光体によって朝方及び夕方の両方において
採光量を増加させることができるという効果がある。請
求項3の発明は、冬至の頃の太陽の軌跡面に対してプリ
ズムの長手方向が略平行となるように導光体を採光口の
近傍に配設して成るので、朝方及び夕方の太陽高度が最
も低くなる冬至の頃の軌跡面に合わせることで、冬場の
採光量を増加させることができるという効果がある。
【0125】請求項4の発明は、春分あるいは秋分の頃
の太陽の軌跡面に対してプリズムの長手方向が略平行と
なるように導光体を採光口の近傍に配設して成るので、
ほぼ1年を通じて安定して朝夕の採光量を確保すること
ができるという効果がある。請求項5の発明は、東西方
向に略一致した回動軸の回りに回動自在となるように導
光体を採光口の近傍に配設して成るので、季節によって
変化する太陽の軌跡面に合わせて導光体を回動すれば、
1年を通じて安定して朝夕に充分な採光量を確保するこ
とができるという効果がある。
【0126】請求項6の発明は、平滑面が凹面となるよ
うに湾曲して成る導光体を備えたので、導光体で反射し
た反射光の採光口への入射領域を小さくでき、採光口の
寸法を小型化することができるという効果がある。請求
項7の発明は、透光性並びに可撓性を有し、一方向に延
びる微小なプリズムを一方の面に多数具備するシート材
にて導光体を形成したので、導光体の加工が容易に行
え、種々の形状の導光体を得ることができるという効果
がある。
【0127】請求項8の発明は、導光体の北側又は南側
の少なくとも一方の側面に鏡面を有する平板状の反射板
を設けて成るので、季節の変化に応じて生じる太陽の軌
跡面の南北方向へのずれに対し、導光体端部での反射光
を側面に設けた反射板で反射させて採光口に導くことが
でき、かかる季節変化による太陽の軌跡面のずれに対し
て、朝方又は夕方の採光をより安定して行うことができ
という効果があり、また、反射板で導光体を支持するよ
うにすれば、導光体の支持強化が図れるという効果があ
る。
【0128】請求項9の発明は、冬至の頃の太陽の軌跡
面に対してプリズムの長手方向が略平行となるように導
光体を採光口の近傍に配設するとともに導光体の南側側
面に反射板を配設したので、春から秋にかけての季節変
化による太陽の軌跡面のずれに対して、朝方又は夕方の
採光をより安定して行うことができるという効果があ
る。
【0129】請求項10の発明は、夏至の頃の太陽の軌
跡面に対してプリズムの長手方向が略平行となるように
導光体を採光口の近傍に配設するとともに導光体の北側
側面に反射板を配設したので、秋から春にかけての季節
変化による太陽の軌跡面のずれに対して、朝方又は夕方
の採光をより安定して行うことができるという効果があ
る。
【0130】請求項11の発明は、春分あるいは秋分の
頃の太陽の軌跡面に対してプリズムの長手方向が略平行
となるように導光体を採光口の近傍に配設するとともに
導光体の南北両側面に反射板を配設したので、季節変化
による太陽の軌跡面のずれに対して、朝方又は夕方の採
光をより安定して行うことができるという効果があり、
また、反射板で導光体を支持するようにすれば、導光体
の支持強化が図れるという効果がある。
【0131】請求項12の発明は、一方の面にプリズム
が形成された平板状のプリズム板を導光体に隣接して略
水平且つプリズム面を上側にして配設したので、昼間の
太陽光をプリズム板によって採光口へ導くことができ、
昼間の採光効率を向上させることができるという効果が
ある。請求項13の発明は、太陽高度が所定角度以上の
太陽光を採光し、採光口の東西方向の両開口端から開口
面に対して各々所定角度をなす直線と各導光体とが交差
する交線より上側を導光体として成るので、かかる交線
の下側部分から昼間の太陽光が直接採光口に入射し、昼
間の採光量を増加させることができるという効果があ
り、また、導光体上に埃がたまりにくいという効果があ
る。
【0132】請求項14の発明は、採光口の東西方向の
両開口端から開口面に対して各々所定角度をなす2本の
直線の交点に各導光体の下端部を一致させて成るので、
採光口の開口面から導光体の上端までの高さ寸法が大き
くなり、導光体の平滑面での反射による有効面積が増加
する分だけ朝方又は夕方の採光量が増加し、朝方又は夕
方の太陽光をさらに効率的に採光することができるとい
う効果がある。
【0133】請求項15の発明は、一端が採光口と連通
する採光ダクトと、採光口周縁に設けられて採光口に直
接照射される光の方向を採光ダクトに略沿う方向に変換
する照射方向変換手段とを備えたので、朝方や夕方の太
陽高度の低いときの太陽光が採光口に照射される光の方
向を、採光ダクトに沿う方向に変換することによって採
光ダクト内での反射回数を低減し、反射による光のロス
を小さくでき、朝方又は夕方の太陽光をより効率的に採
光できるという効果がある。
【0134】請求項16の発明は、照射方向変換手段が
プリズムから成るので、採光ダクト内での反射回数を低
減し、反射による光のロスを小さくでき、朝方又は夕方
の太陽光をより効率的に採光できるとともに、照射方向
変換手段が小型化でき、結果的に装置全体の小型化が可
能となるという効果がある。請求項17の発明は、照射
方向変換手段が光ファイバから成るので、朝方や夕方の
太陽高度の低いときの太陽光が採光口に照射される光の
方向を、採光ダクトに沿う方向に変換することによって
採光ダクト内での反射回数を低減し、反射による光のロ
スを小さくでき、朝方又は夕方の太陽光をより効率的に
採光できるとともに、照射方向変換手段が小型化でき、
結果的に装置全体の小型化が可能となるという効果があ
る。
【0135】請求項18の発明は、導光体が、少なくと
も水平面投影に関して所定間隔の隙間が設けられて成る
ので、隙間によって朝夕の採光量の増加率は小さくなる
が、昼間の太陽光の一部が隙間を通して採光口に直接入
射されるため、昼間の採光量を増加させることができる
という効果があり、また、導光体にほこりがたまりにく
いという効果がある。
【0136】請求項19の発明は、導光体が、鉛直面投
影に関しては隙間が形成されないようにして成るので、
朝夕の太陽光が導光体を素通りすることがないことから
朝夕の採光量も増加させることができ、且つ昼間の太陽
光の一部は隙間を通して採光口に直接入射されるために
昼間の採光量を増加させることができるという効果があ
り、また、導光体にほこりがたまりにくいという効果が
ある。
【0137】請求項20の発明は、太陽の軌跡面に略平
行な方向の寸法をn、鉛直方向に対する傾斜角をθとす
る導光体と、導光体の下端と交わる位置から長手方向の
一端部までの長さ寸法をx、他端部までの長さ寸法をm
とする採光口とを備え、導光体の先端で反射した光が採
光口に入射する最低の太陽高度をξ、導光体が採光口に
直接入射し得ない太陽光を導光体の平滑面で反射させて
採光口に入射できる最大の太陽高度をδとしたときに、
導光体の寸法nが下記式1
【0138】
【式10】
【0139】を満足し、且つ導光体の傾斜角θが下記式
【0140】
【式11】
【0141】の角度δを最大として成るので、朝方又は
夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光できる
と同時に導光体の寸法を小さくでき、導光体材料のコス
トダウンが図れるともに装置全体の小型化が可能となる
という効果がある。請求項21の発明は、採光口の長さ
寸法を2xとしたとき、導光体の傾斜角θを30°とす
るとともに、導光体の寸法nをxとして成るので、朝方
又は夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光で
きると同時に導光体の寸法を小さくでき、導光体材料の
コストダウンが図れるともに装置全体の小型化が可能と
なるという効果がある。
【0142】請求項22の発明は、放物線状に湾曲する
導光体が、一端を採光口の東西方向略中央部に位置する
ように採光口上に配置され、導光体の焦点が在る側と逆
側の採光口端部を基端として導光体へ接線を想定したと
き、導光体の他端が接線の導光体との接点より少なくと
も先端側へ延伸されて成るので、反射によって採光が可
能となる限界の太陽高度を高くすることができるという
効果がある。
【0143】請求項23の発明は、採光口の開口面に沿
う方向をx軸、採光口の開口面の法線方向をy軸とする
直交座標系でxy平面投影がy2 =4pxで表される放
物線形状を有し、焦点pが採光口と同一平面上に在る導
光体を備え、この放物線y2=4px上の任意の点を
(pt2 ,2pt)、この点(pt2 ,2pt)を通る
接線の傾きをφ、x軸上における採光口端部の座標を各
々(N,0),(−N、0)、採光口から導光体先端ま
での高さ寸法をh、導光体で反射した光が採光口に入射
する最低の太陽高度をξ、導光体により光を反射して採
光可能な有効限界太陽高度をδとしたとき、任意の変数
tに対して下記式3
【0144】
【式12】
【0145】を満足する焦点pの最大値を選択し、高さ
寸法hを2(pN)1/2 、接線のx軸切片が採光口端部
の何れかの座標(N,0),(−N、0)と一致すると
きのtanφ=(p/N)1/2 を満足するφの値を有
効限界太陽高度δとして成るので、朝方又は夕方の太陽
光をさらに安定して且つ効率的に採光できると同時に導
光体の寸法を小さくでき、導光体材料のコストダウンが
図れるともに装置全体の小型化が可能となるという効果
がある。
【0146】請求項24の発明は、導光体の焦点を採光
口の東西方向の端部に一致させて成るので、日の出から
朝方又は夕方から日の入りまでの太陽光を安定して且つ
効率的に採光できると同時に導光体の寸法を小さくで
き、導光体材料のコストダウンが図れるともに装置全体
の小型化が可能となるという効果がある。請求項25の
発明は、採光口上に位置する端部を中心として各導光体
を上方に回転移動し、中心上方で回転により形成された
各導光体の交点に下側端部が位置するように各導光体を
配設して成るので、導光体の勾配を急にすることで採光
口からの導光体の高さを高くでき、その結果、朝方又は
夕方の太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光できて
採光量が増加すると同時に導光体の寸法を小さくでき、
導光体材料のコストダウンが図れるともに装置全体の小
型化が可能となるという効果がある。
【0147】請求項26の発明は、採光口上に位置する
端部を中心として各導光体を上方に回転移動し、中心上
方で回転により形成された各導光体の交点に下側端部が
位置するとともに、焦点が採光口と同一平面上に位置す
るように各導光体を配設して成るので、朝方又は夕方の
太陽光をさらに安定して且つ効率的に採光できて採光量
が増加すると同時に導光体の寸法を小さくでき、導光体
材料のコストダウンが図れるともに装置全体の小型化が
可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す斜視図である。
【図2】同上の機能を説明するための説明図である。
【図3】同上の機能を説明するための説明図である。
【図4】(a)及び(b)は同上の設置状態を説明する
ための図である。
【図5】同上の要部を示す断面図である。
【図6】同上における導光パネルの光学性能を説明する
ための説明図である。
【図7】実施形態2を示す斜視図である。
【図8】同上の機能を説明するための説明図である。
【図9】同上の機能を説明するための説明図である。
【図10】実施形態2の機能を説明するための説明図で
ある。
【図11】実施形態3を示す斜視図である。
【図12】同上の機能を説明するための説明図である。
【図13】同上の機能を説明するための説明図である。
【図14】同上の設置状況を説明するための説明図であ
る。
【図15】同上の他の設置状況を説明するための説明図
である。
【図16】実施形態4を示す概略構成図である。
【図17】同上における別の構成を示す概略構成図であ
る。
【図18】実施形態5を示す斜視図である。
【図19】実施形態6を示す斜視図である。
【図20】実施形態7を示す斜視図である。
【図21】同上の機能を説明するための説明図である。
【図22】同上の機能を説明するための説明図である。
【図23】実施形態8を示す概略構成図である。
【図24】同上における設置状況を説明するための説明
図である。
【図25】実施形態9を示す斜視図である。
【図26】(a)及び(b)は同上の太陽光の反射のよ
うすを示す平面図である。
【図27】実施形態10を示す斜視図である。
【図28】(a)及び(b)は同上の太陽光の反射のよ
うすを示す平面図である。
【図29】実施形態11を示す斜視図である。
【図30】同上の太陽光の反射のようすを示す図であ
る。
【図31】実施形態12を示す斜視図である。
【図32】同上を説明するための説明図である。
【図33】実施形態13を示す斜視図である。
【図34】同上を説明するための説明図である。
【図35】同上を説明するための説明図である。
【図36】実施形態14を示す斜視図である。
【図37】同上を説明するための説明図である。
【図38】同上の他の構成を示す斜視図である。
【図39】実施形態15を示す斜視図である。
【図40】同上を説明するための説明図である。
【図41】実施形態16を示す斜視図である。
【図42】同上を説明するための説明図である。
【図43】実施形態17を示す平面図である。
【図44】実施形態18の説明図である。
【図45】同上を説明するための説明図である。
【図46】同上において傾斜角を30°した場合の説明
図である。
【図47】同上において傾斜角を30°した場合の説明
図である。
【図48】(a)及び(b)は同上において傾斜角を3
0°した場合の説明図である。
【図49】実施形態19を説明するための説明図であ
る。
【図50】同上を説明するための説明図である。
【図51】同上において最適値を設定した場合の説明図
である。
【図52】同上において最適値を設定した場合の説明図
である。
【図53】同上において最適値を設定した場合の説明図
である。
【図54】実施形態20を示す斜視図である。
【図55】同上を説明するための説明図である。
【図56】同上における他の構成を説明するための説明
図である。
【図57】年間を通じた太陽の軌跡を示す図である。
【図58】太陽の軌跡面を示す図である。
【図59】(a)及び(b)は従来技術の問題点を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 導光パネル 2 プリズム 20 グローブ 30 採光口
フロントページの続き (72)発明者 森 星豪 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 村上 忠史 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略板状の導光体を採光口の近傍に配設
    し、この導光体により太陽光を採光口に導く太陽光採光
    装置において、一方の面に一方向に延びる多数のプリズ
    ムを列設するとともに他方の面を略平滑な面とした略透
    明板状の導光体を備え、年間のうちの少なくとも一時期
    の太陽の軌跡面に対してプリズムの長手方向が略平行に
    なるとともに太陽の軌跡面とプリズム面並びに平滑面と
    が略直交し且つ平滑面が採光口と対向するように鉛直方
    向に対して傾斜させて導光体を採光口の近傍に配設して
    成ることを特徴とする太陽光採光装置。
  2. 【請求項2】 複数の導光体を備え、各導光体の鉛直方
    向に対する傾斜向きが互いに逆向きとなるように各導光
    体を採光口の近傍に配設して成ることを特徴とする請求
    項1記載の太陽光採光装置。
  3. 【請求項3】 冬至の頃の太陽の軌跡面に対してプリズ
    ムの長手方向が略平行となるように導光体を採光口の近
    傍に配設して成ることを特徴とする請求項1又は2記載
    の太陽光採光装置。
  4. 【請求項4】 春分あるいは秋分の頃の太陽の軌跡面に
    対してプリズムの長手方向が略平行となるように導光体
    を採光口の近傍に配設して成ることを特徴とする請求項
    1又は2記載の太陽光採光装置。
  5. 【請求項5】 東西方向に略一致した回動軸の回りに回
    動自在となるように導光体を採光口の近傍に配設して成
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽光採光装
    置。
  6. 【請求項6】 平滑面が凹面となるように湾曲して成る
    導光体を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか
    に記載の太陽光採光装置。
  7. 【請求項7】 透光性並びに可撓性を有し、一方向に延
    びる微小なプリズムを一方の面に多数具備するシート材
    にて導光体を形成したことを特徴とする請求項1〜6の
    何れかに記載の太陽光採光装置。
  8. 【請求項8】 導光体の北側又は南側の少なくとも一方
    の側面に鏡面を有する平板状の反射板を設けて成ること
    を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の太陽光採光
    装置。
  9. 【請求項9】 冬至の頃の太陽の軌跡面に対してプリズ
    ムの長手方向が略平行となるように導光体を採光口の近
    傍に配設するとともに導光体の南側側面に反射板を配設
    したことを特徴とする請求項8記載の太陽光採光装置。
  10. 【請求項10】 夏至の頃の太陽の軌跡面に対してプリ
    ズムの長手方向が略平行となるように導光体を採光口の
    近傍に配設するとともに導光体の北側側面に反射板を配
    設したことを特徴とする請求項8記載の太陽光採光装
    置。
  11. 【請求項11】 春分あるいは秋分の頃の太陽の軌跡面
    に対してプリズムの長手方向が略平行となるように導光
    体を採光口の近傍に配設するとともに導光体の南北両側
    面に反射板を配設したことを特徴とする請求項8記載の
    太陽光採光装置。
  12. 【請求項12】 一方の面にプリズムが形成された平板
    状のプリズム板を導光体に隣接して略水平且つプリズム
    面を上側にして配設したことを特徴とする請求項1〜1
    0の何れかに記載の太陽光採光装置。
  13. 【請求項13】 太陽高度が所定角度以上の太陽光を採
    光し、採光口の東西方向の両開口端から開口面に対して
    各々所定角度をなす直線と各導光体とが交差する交線よ
    り上側を導光体として成ることを特徴とする請求項2記
    載の太陽光採光装置。
  14. 【請求項14】 採光口の東西方向の両開口端から開口
    面に対して各々所定角度をなす2本の直線の交点に各導
    光体の下端部を一致させて成ることを特徴とする請求項
    13記載の太陽光採光装置。
  15. 【請求項15】 一端が採光口と連通する採光ダクト
    と、採光口周縁に設けられて採光口に直接照射される光
    の方向を採光ダクトに略沿う方向に変換する照射方向変
    換手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の太陽
    光採光装置。
  16. 【請求項16】 照射方向変換手段がプリズムから成る
    ことを特徴とする請求項15記載の太陽光採光装置。
  17. 【請求項17】 照射方向変換手段が光ファイバから成
    ることを特徴とする請求項15記載の太陽光採光装置。
  18. 【請求項18】 導光体は、少なくとも水平面投影に関
    して所定間隔の隙間が設けられて成ることを特徴とする
    請求項1記載の太陽光採光装置。
  19. 【請求項19】 導光体は、鉛直面投影に関しては隙間
    が形成されないようにして成ることを特徴とする請求項
    18記載の太陽光採光装置。
  20. 【請求項20】 太陽の軌跡面に略平行な方向の寸法を
    n、鉛直方向に対する傾斜角をθとする導光体と、導光
    体の下端と交わる位置から長手方向の一端部までの長さ
    寸法をx、他端部までの長さ寸法をmとする採光口とを
    備え、導光体の先端で反射した光が採光口に入射する最
    低の太陽高度をξ、導光体が採光口に直接入射し得ない
    太陽光を導光体の平滑面で反射させて採光口に入射でき
    る最大の太陽高度をδとしたときに、導光体の寸法nが
    下記式1 【式1】 を満足し、且つ導光体の傾斜角θが下記式2 【式2】 の角度δを最大として成ることを特徴とする請求項1記
    載の太陽光採光装置。
  21. 【請求項21】 採光口の長さ寸法を2xとしたとき、
    導光体の傾斜角θを30°とするとともに、導光体の寸
    法nをxとして成ることを特徴とする請求項20記載の
    太陽光採光装置。
  22. 【請求項22】 放物線状に湾曲する導光体が、一端を
    採光口の東西方向略中央部に位置するように採光口上に
    配置され、導光体の焦点が在る側と逆側の採光口端部を
    基端として導光体へ接線を想定したとき、導光体の他端
    が接線の導光体との接点より少なくとも先端側へ延伸さ
    れて成ることを特徴とする請求項6記載の太陽光採光装
    置。
  23. 【請求項23】 採光口の開口面に沿う方向をx軸、採
    光口の開口面の法線方向をy軸とする直交座標系でxy
    平面投影がy2 =4pxで表される放物線形状を有し、
    焦点pが採光口と同一平面上に在る導光体を備え、この
    放物線y2 =4px上の任意の点を(pt2 ,2p
    t)、この点(pt2 ,2pt)を通る接線の傾きを
    φ、x軸上における採光口端部の座標を各々(N,
    0),(−N、0)、採光口から導光体先端までの高さ
    寸法をh、導光体で反射した光が採光口に入射する最低
    の太陽高度をξ、導光体により光を反射して採光可能な
    有効限界太陽高度をδとしたとき、任意の変数tに対し
    て下記式3 【式3】 を満足する焦点pの最大値を選択し、高さ寸法hを2
    (pN)1/2 、接線のx軸切片が採光口端部の何れかの
    座標(N,0),(−N、0)と一致するときのtan
    φ=(p/N)1/2 を満足するφの値を有効限界太陽
    高度δとして成ることを特徴とする請求項6記載の太陽
    光採光装置。
  24. 【請求項24】 導光体の焦点を採光口の東西方向の端
    部に一致させて成ることを特徴とする請求項22又は2
    3記載の太陽光採光装置。
  25. 【請求項25】 採光口上に位置する端部を中心として
    各導光体を上方に回転移動し、中心上方で回転により形
    成された各導光体の交点に下側端部が位置するように各
    導光体を配設して成ることを特徴とする請求項22記載
    の太陽光採光装置。
  26. 【請求項26】 採光口上に位置する端部を中心として
    各導光体を上方に回転移動し、中心上方で回転により形
    成された各導光体の交点に下側端部が位置するととも
    に、焦点が採光口と同一平面上に位置するように各導光
    体を配設して成ることを特徴とする請求項22記載の太
    陽光採光装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007025455A1 (fr) * 2005-09-02 2007-03-08 Dingguo Pan Plaque à microprismes permettant de réfléchir les rayons du soleil
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JP2014089870A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Material House:Kk 採光装置
JP2016100219A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 大日本印刷株式会社 採光システム
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