JPH10110690A - スクロール形流体機械 - Google Patents

スクロール形流体機械

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JPH10110690A
JPH10110690A JP21439197A JP21439197A JPH10110690A JP H10110690 A JPH10110690 A JP H10110690A JP 21439197 A JP21439197 A JP 21439197A JP 21439197 A JP21439197 A JP 21439197A JP H10110690 A JPH10110690 A JP H10110690A
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orbiting scroll
orbiting
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Application number
JP21439197A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Takao
邦彦 高尾
Hirokatsu Kosokabe
弘勝 香曽我部
Masahiro Takebayashi
昌寛 竹林
Isao Hayase
功 早瀬
Kenji Tojo
健司 東條
Kenichi Oshima
健一 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自転防止手段への確実な給油を行ない、高い
駆動回転数時でも確実に旋回スクロールを支持し、安定
に旋回スクロールを旋回させるスクロール形流体機械を
提供する。 【解決手段】 前記駆動軸内に形成された潤滑油溜に連
通する軸内給油通路と、旋回スクロール半径方向に形成
された軸受給油路と、ラップを有した端板の外周中央部
に設けられた自転防止手段と、自転防止手段が嵌入され
るスライド孔と前記軸受給油路とを連通した給油通路
と、前記自転防止手段表面の一部を窪ませた凹部あるい
は溝状の切り欠きの少なくとも一方を備えて潤滑油を保
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容積形流体機械の
一種であるスクロール形流体機械に係り、特に両歯・軸
貫通型スクロール形流体機械の自転防止手段の構成およ
び潤滑を改良したスクロール形流体機械に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来よりスクロール形流体機械の一形式
として、特開平1−138387号公報に開示されてい
るように、端板の両面に渦巻状のラップを備えた旋回ス
クロールと、その旋回スクロールの両側に配設されてい
る片面に旋回スクロールの渦巻状のラップのそれぞれと
噛み合って圧縮室を形成することのできるラップを備え
た一対の固定スクロールとを備え、旋回スクロールを公
転させて圧縮室の気体を圧縮して、ラップの最内側から
圧縮された気体を吐出するための駆動軸が、旋回スクロ
ールと少なくとも一方の固定スクロールとを貫通して配
設されている両歯・軸貫通型のものがある。
【0003】そして、このスクロール形流体機械の従来
技術例においては、旋回スクロールラップが両歯で構成
されていることから、旋回スクロールの自転を阻止して
所定の公転運動を行わせるための自転防止手段が、旋回
スクロールの外周部側面に複数個形成されている。この
自転防止手段は、ピン部と、そのピン部の基部にピン軸
と垂直方向に設けられた側板部から成るスライドピンの
ピン部を、旋回スクロール部材の半径方向に形成したス
ライド孔に、圧縮ばねを介挿して嵌入し、前記側板部を
圧縮機本体に設けたスライド面で摺動させて、旋回スク
ロールを支持する構成を有している。
【0004】また、旋回スクロールの端板外周に自転防
止手段を設けない場合の従来技術の例として、特開平7
−286586号公報に開示されているように、旋回ス
クロールのラップの旋回運動の障害とならないように、
自転防止手段が旋回スクロールの端板外周部より更に外
側に設けられているものがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平1−13
8387号公報に開示されている従来技術では、駆動軸
中心部に配設された給油路から自転防止手段への給油経
路は考慮されておらず、自転防止手段への確実な給油が
困難となり、自転防止手段の耐久性を低下させていると
いうことについて配慮されていなかった。
【0006】さらに、自転防止手段のスライドキーの側
板部がスライド面と摺動して旋回スクロールを支持する
ために、スライドキーをスライド面に対して垂直に、つ
まり旋回スクロールの半径方向に押圧する圧縮ばねをス
ライド孔に介挿している。このため、旋回スクロールの
旋回時にばね長が変化して、スライドキーをスライド面
に押し付ける力、すなわち旋回スクロールの旋回方向の
支持力が変動して、安定な旋回を妨げるという点につい
ても配慮されていなかった。
【0007】また、ガス移動通路は旋回スクロールと固
定スクロールとの組み合わせにより形成される端板の両
側の圧縮室を連通しているが、下側の圧縮室から吐出さ
れる流体は圧縮機の吐出口には連通されておらず、上側
の圧縮室に吐出され後、同室でさらに圧縮されて圧縮機
の吐出口に吐出される構成となっている。したがって、
上下の圧縮室の設計容積比が異なるとともに、下側の圧
縮室においても、ガス移動通路が概略円形であることか
ら旋回内線室と旋回外線室の設計容積比が異なることか
ら吐出行程での圧縮損失が発生し、圧縮機の性能を低下
させているということについて配慮されていなかった。
【0008】また、前記特開平7−286586号公報
に開示されている従来技術においては、貫通した駆動軸
内に配設された給油路から自転防止手段への給油経路が
長くなり、自転防止手段への確実な給油が困難になると
いうことについて考慮されていなかった。
【0009】さらに、吐出口と連通する貫通孔が固定ス
クロールラップの最内側部に設けられており、旋回内線
室と旋回外線室の設計容積比が異なることから吐出行程
での圧縮損失が発生し、圧縮機の性能を低下させている
ということについて配慮されていなかった。さらに、貫
通孔が固定スクロールラップの最内側の壁面の一部に設
置されていることから、貫通孔の位置精度や加工性を低
下させているということについても配慮されていなかっ
た。
【0010】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、本発明の第1の目的は、自転防止手段への
確実な給油を行ない、耐久性と寿命を向上させたスクロ
ール形流体機械を提供することにある。
【0011】本発明の第2の目的は、高い駆動回転数時
でも確実に旋回スクロールを支持し、安定に旋回スクロ
ールを旋回させる自転防止手段を有して高い信頼性を有
するスクロール形流体機械を提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、吐出行程での圧縮
損失の低減を図り、性能を向上させたスクロール形流体
機械を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明に係るスクロール形流体機械では、
密閉容器内に、電動機部と該電動機部に連結された圧縮
機構部と、潤滑油の貯溜部とを有し、前記圧縮機構部
は、一つの端板の両面に渦巻状のラップを設けた旋回ス
クロールと、該旋回スクロールの両面側に前記ラップの
それぞれと噛み合って圧縮室を形成するラップを設けた
二つの固定スクロールと、前記旋回スクロールおよび固
定スクロールを貫通して設けられて、前記旋回スクロー
ルを前記固定スクロールに対して旋回運動させる駆動軸
と、前記旋回スクロールを自転することなく旋回運動さ
せる自転防止手段とを備えており、前記駆動軸内に前記
密閉容器内の潤滑油の貯溜部に連通する軸内給油路を備
えてなるスクロール形流体機械において、前記旋回スク
ロールに、前記軸内給油路と前記自転防止手段とを連通
し、かつ前記自転防止手段と前記旋回スクロールの外周
部とを連通した給油通路を備えて、前記潤滑油が前記軸
内給油路から前記自転防止手段を介して前記旋回スクロ
ールの外周部に移送される構成とするものである。
【0014】さらに上記第2の目的を達成するために、
本発明に係るスクロール形流体機械は、密閉容器内に、
電動機部と該電動機部に連結された圧縮機構部と、潤滑
油の貯溜部とを有し、前記圧縮機構部は、一つの端板の
両面に渦巻状のラップを設けた旋回スクロールと、該旋
回スクロールの両面側に前記ラップのそれぞれと噛み合
って圧縮室を形成するラップを設けた二つの固定スクロ
ールと、前記旋回スクロールおよび固定スクロールを貫
通して設けられて、前記旋回スクロールを前記固定スク
ロールに対して旋回運動させる駆動軸と、前記旋回スク
ロールを自転することなく旋回運動させる自転防止手段
とを備えており、前記前記駆動軸内に前記密閉容器内の
潤滑油の貯溜部に連通する軸内給油路と、該軸内給油路
から前記旋回スクロール軸受部に通じる軸受給油路とを
備えてなるスクロール形流体機械において、前記自転防
止手段は、前記旋回スクロールの端板中央部にその旋回
スクロールの半径方向に形成されたスライド孔と、前記
圧縮機構部のラップの最外周部の外側に形成されたスラ
イド面と、前記スライド孔に摺動可能に嵌入され、かつ
その端部が前記スライド面と摺動可能に支持されるピン
状の形状を有するスライドキーとを備えており、前記旋
回スクロールの内部に、前記スライド孔と前記軸受給油
路とを連通するスクロール内給油通路を備えて、前記潤
滑油が前記軸内給油路および前記軸受給油路及び前記ス
クロール内給油路を圧送されて、前記スライドキーを前
記旋回スクロールの半径方向に押圧する構成とするもの
である。
【0015】そして、前記自転防止手段は、前記旋回ス
クロールの端板中央部にその旋回スクロールの半径方向
に形成されたスライド孔と、前記圧縮機構部のラップの
最外周部の外側に形成されたスライド面と、ピン状の形
状をなす第1の摺動部と該第1の摺動部の基部に前記第
1の摺動部のピンの軸方向と略垂直をなす第2の摺動部
とを有して、前記第1の摺動部が前記スライド孔に摺動
可能に嵌入され、かつ前記第2の摺動部が前記スライド
面と摺動可能に支持されるスライドキーとを備えてお
り、前記スライドキーに前記第1の摺動部の表面の一部
を窪ませた凹部あるいは溝状の切り欠きの少なくとも一
方を備え、前記凹部あるいは溝状切り欠きに潤滑油を保
持する構成とするものである。
【0016】さらに、旋回スクロールは、前記旋回スク
ロールと前記固定スクロールとの組み合わせにより形成
される端板の両側の圧縮室を、相互に連通する流路を備
える構成とするものである。また、前記自転防止手段を
複数個配設し、前記旋回スクロールは、前記スライドキ
ーが嵌入されるスライド孔を相互に連通する流路を備え
る構成とするものである。また、前記自転防止手段は、
前記スライドキー内部に前記第1の摺動部と前記第2の
摺動部の表面を連通する潤滑油通路を備える構成とする
ものである。また、前記旋回スクロールの端板外周部に
環状に溝部が形成され、さらに前記スライド孔と環状溝
部とが連通された構成とするものである。
【0017】上記第3の目的を達成するために、密閉容
器内に、電動機部と該電動機部に連結された圧縮機構部
と、この圧縮機構部により圧縮される作動流体が吐出さ
れる吐出空間とを有し、前記圧縮機構部は、一つの端板
の両面に渦巻状のラップを設けた旋回スクロールと、該
旋回スクロールの両面側に前記ラップのそれぞれと噛み
合って作動流体室を形成するラップを設けた二つの固定
スクロールと、前記旋回スクロールおよび固定スクロー
ルを貫通して設けられて、前記旋回スクロールを前記固
定スクロールに対して旋回運動させる駆動軸と、前記旋
回スクロールを自転することなく旋回運動させる自転防
止手段とを有し、前記固定スクロールに設けられ前記圧
縮室内と前記吐出空間部とを連通する吐出通路を備えて
なるスクロール形流体機械において、前記作動流体室
は、前記旋回スクロールのラップの前記駆動軸側の表面
と前記固定スクロールのラップ表面とで前記第1の作動
流体室と、前記旋回スクロールのラップの前記密閉容器
側の表面と前記固定スクロールのラップとが囲む第2の
作動流体室とを有し、前記旋回スクロールに設けられ前
記第1の作動流体室と前記第2の作動流体室とを連通す
る連通路を備えて、前記吐出通路が前記第2の作動流体
室と連通したものである。さらに、前記連通路は、前記
旋回スクロールの端板の両面側に形成される前記作動流
体室を連通したものである。
【0018】また、前記連通路は、前記旋回スクロール
のラップの最内側円弧部と、前記固定スクロールのラッ
プ曲線と、前記旋回スクロールのラップ曲線とで構成さ
れたものである。
【0019】上記のような構成を有することによる作用
について説明する。上記の軸内給油通路を通って、密閉
容器の底部に貯油された潤滑油は上部へと圧送される、
さらに半径方向に穿孔された給油路を介して、自転防止
手段へ流入する。潤滑油は自転防止手段を潤滑した後、
旋回スクロールの流体吸入側へ運ばれる。さらに、圧縮
機の駆動に伴い流体とともに圧縮高圧側に吐出されて、
電動機部を潤滑した後に、密閉容器底部の潤滑油貯溜部
へ戻るという、循環系を形成する。
【0020】また、軸内給油経路を移送されてきた潤滑
油は、半径方向に穿孔された軸受給油路を介し連通路を
通って自転防止手段であるスライドキーのスライド孔へ
流入する。スライド孔の潤滑油は、円筒部の凹所部に保
持される。この凹所部は、油ポケットとしてスライドキ
ーとスライド孔との表面間の潤滑性を高める作用をす
る。
【0021】また、上下圧縮室を連通する流路により、
液圧縮やその他の異常圧縮時の上下圧縮室の圧力が均一
に保たれ、スクロールの軸方向の圧力リリースによる移
動量が低減する。旋回スクロールの旋回半径方向に運動
する自転防止手段を有する圧縮機構部を備えたスクロー
ル形流体機械の、旋回及び固定スクロールのラップ同士
の接触による異常な荷重の発生を防ぐ。
【0022】旋回スクロールに設けられた連通路と給油
路は、スライドキーの円筒部が旋回スクロールに形成さ
れた複数個ののスライド孔内を往復摺動するとき、円筒
部とスライド孔で形成される密閉空間の容積変化をゼロ
にする。このことが、スライドキーを旋回スクロールの
半径方向外側に押圧して旋回スクロールを支持する力を
駆動中も一定とする。
【0023】スライドキーの凹所部内に保持された油
は、スライドキーの潤滑をおこなった後、スライドキー
円筒部とスライド孔との隙間を介して、一部の油は、旋
回スクロールの端板の外周中央部へ運ばれる。端板の外
周中央部へ運ばれた潤滑油は、環状に形成された切欠き
溝を通して吸入側に至る。一方スライドキーの板部と圧
縮機構部に設けられたスライド面の潤滑をした油も切欠
き溝を通して吸入側に至る。環状溝は、自転防止手段に
供給され、自転防止手段から運ばれる潤滑油を、確実に
圧縮機構部の吸入側へ運び、潤滑油の循環量を大きくす
る。
【0024】上記旋回スクロールと上記固定スクロール
との組み合わせにより形成された旋回スクロール端板の
両側の圧縮室にて圧縮された作動流体は、ラップの最内
側へと圧送され、旋回スクロール端板に設けられた第1
吐出連通手段を介して合流し、密閉容器内の吐出空間部
に吐出される。
【0025】また、旋回スクロール端板の両側の圧縮室
にて圧縮された作動流体は、ラップの最内側へと圧送さ
れ、旋回スクロール端板に設けられた第1吐出連通手段
を介して合流するとともに、両側の圧縮室のそれぞれの
旋回内線室側と旋回外線室側作動流体は、第2吐出連通
手段によって合流し、第1吐出連通手段および第2吐出
連通手段あるいは第3吐出連通手段を介して、密閉容器
内の吐出空間部に吐出される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るいくつかの実
施の形態を、本発明を冷凍空調用スクロール形圧縮機に
適用した場合について、図を用いて説明する。
【0027】〔実施の形態1〕まず、本発明の第1の実
施の形態を図1ないし図8、及び図12ないし図17に
より説明する。図1は、本発明に係るスクロール形圧縮
機の第1の実施の形態の全体構造の縦断面図である。図
2は、図1に示したスクロール形圧縮機の旋回スクロー
ルの横断面図、図3は、図2に示した旋回スクロールの
A−O−A断面図、図4は、図1に示したスクロール形
圧縮機の自転防止機構を部分的に拡大した縦断面図、図
5は、図4に示した自転防止機構のB−B面での断面
図、図6および図7は、図1に示したスクロール形圧縮
機のフレームの正面図およびフレームと第2固定スクロ
ールの組立て横断面図、図8は、図1に示したスクロー
ル形圧縮機のフレームと第2固定スクロールおよび旋回
スクロールの組立て横断面図である。さらに、図12
は、図2に示したスクロール形圧縮機の旋回スクロール
を部分的に拡大した横断面図、図13は、図1に示した
スクロール圧縮機のクランク軸の回転角度に対する圧縮
室の容積変化を示すグラフ、図14は、図12に示した
旋回スクロールの連通手段を部分的に拡大した横断面
図、図15は、図14のB−B断面図、図16は、図1
に示したスクロール形圧縮機の第1固定スクロールの正
面図、図18は、図1に示したスクロール圧縮機のクラ
ンク軸の回転角度に対する圧縮室の圧力変化を示した図
である。
【0028】図1を用いて、本発明に係るスクロール形
圧縮機の全体構造とその機能の概略を説明する。図1に
示したスクロール形圧縮機は、両端が密閉され軸心をほ
ぼ鉛直にして配置された円筒形の密閉容器1と、密閉容
器1内に、フレーム3と第1、第2の固定スクロール
4、5と旋回スクロール6と旋回スクロールを駆動する
駆動軸8とを有して、気体を圧縮する圧縮機構部と、駆
動軸8に連結されて圧縮機構部を駆動する電動機部7
a、7bと、密閉容器内を潤滑する潤滑油の貯溜部22
とで構成されている。
【0029】圧縮機構部は、密閉容器1内の上部に、軸
心を前記密閉容器1の軸心と一致させて固定されたフレ
ーム3と、このフレーム3に軸心を一致させ、かつラッ
プ5aを上方に向けてはめ合わされた第2固定スクロー
ル5と、ラップ5aにラップ6a’を噛み合わせて上記
第2固定スクロール5の上方に配置された旋回スクロー
ル6と、該旋回スクロール6上方に配置されラップ6a
にラップ4aを噛み合わせた第1固定スクロール4とを
有している。
【0030】また、このスクロール形圧縮機では、前記
第1固定スクロール4および第2固定スクロール5と軸
心を一致させて、電動機固定子7aおよび電動機回転子
7bとが前記フレーム3の下方に配置されて駆動軸8に
固定されている。この電動機回転子7fbが回転するこ
とにより、駆動軸8及び旋回軸受6b、6b’を介して
前記旋回スクロール6が回転駆動される。
【0031】さらに、第1固定スクロール4のラップ4
aおよび第2固定スクロール5のラップ5aと旋回スク
ロール6のラップ6a,6a’とで形成される空間に被
圧縮気体を供給する吸入管9と、圧縮された気体を密閉
容器1の外に吐出する吐出管10とが、密閉容器1の壁
面を貫通して配設されている。
【0032】フレーム3は密閉容器1の内周壁面に固定
され、第1固定スクロール4は、第2固定スクロール5
との間に設置されたスペース部材20を介して旋回スク
ロール6を軸心の周りに偏心円運動可能にサンドイッチ
状に挟持した状態で前記フレーム3にボルト2で固定さ
れる。
【0033】第1固定スクロール4は、その中心部に、
密閉容器1と同心円状に設けられた第1固定スクロール
軸受4bを有し、その周囲に渦巻状の第1固定スクロー
ルラップ(以下単にラップともいう)4aを備えてい
る。第1固定スクロール軸受4bとラップ4aの中心側
終端部分に挟まれた位置に吐出穴4eが形成され、この
吐出穴4eは、吐出通路4hにより吐出空間1aに連通
されている。第1固定スクロール4のラップ4aの最外
周部近傍には、密閉容器1の壁面を貫通して配置された
吸入管9に連通する吸入口(図示せず)が貫通して開口
されている。
【0034】また、第1固定スクロール4の最外周部分
は環状の壁をなしており、この壁に軸方向に貫通する複
数個のねじ穴4fが形成されるとともに、密閉容器1の
上部の吐出空間1aに吐出されたガスや潤滑油を前記吐
出管10に導くための凹所部(図示せず)が形成されて
いる。
【0035】第2固定スクロール5は、第1固定スクロ
ール4と同様に、密閉容器1と同心状に固定され、駆動
軸の周囲に渦巻状のラップ5aを備えている。第2固定
スクロール5のフレーム3に対向する面には、フレーム
3のフレーム軸受3aと同心にリング状凹部5eが形成
され、リング状凹部5eの底部と圧縮室17とを連通す
る連通孔5fが設けられている。
【0036】駆動軸8は、電動機回転子7bに固定され
たモータ軸8dと、該モータ軸8dから上方に延び前記
フレーム軸受3aに支持された下支持軸8bと、該下支
持軸8bの上方に延び前記旋回軸受6b、6b’に支持
された偏心軸8aと、該偏心軸8aから上方に延び前記
第1固定スクロール4の中心に固定された第1固定スク
ロール軸受4bに支持された上支持軸8cと、前記モー
タ軸8dから下方に延び前記密閉容器1の壁面に固定さ
れた補助フレーム11に形成された補助軸受12に支持
された下端支持軸8eとから成っている。
【0037】偏心軸8aの中心軸線は、モータ軸8d、
下支持軸8bの中心軸線から旋回スクロールの旋回半径
の大きさだけ偏心している。下支持軸8b、上支持軸8
c、モータ軸8d、及び下端支持軸8eの中心軸線は同
一で、密閉容器1の軸線と一致している。また、旋回ス
クロール6の遠心力および遠心力によるモーメントを打
ち消して振動の発生を防止するために、下支持軸8bに
バランスウェイト13が、電動機回転子7bの下端部に
カウンターウェイト14が、それぞれ取り付けられてい
る。
【0038】なお、前記フレーム軸受3aはつば付き軸
受構造となっており、つば上面で駆動軸8と電動機回転
子7bの自重を受け、これをフレーム3に伝えるように
なっている。
【0039】次に、旋回スクロール6を、図2、3及び
図7を用いて説明する。旋回スクロール6は、後述する
ように、その断面がT字形に形成されたスライドキー
(T字形オルダムキー)15により自転、すなわち前述
の偏心軸8aの周囲の回転をしないように拘束され、回
転駆動されて偏心(旋回)運動を行なう。図2及び3に
示すように、旋回スクロール6は、中央部に旋回軸受6
b,6b’が形成されている。端板6f(図3参照)の両
面にはラップ6a,6a’が形成されている。いわゆる
両歯構造となっている。両歯構造とすることによりガス
圧縮にともなう軸方向のスラスト力を互いに打ち消しあ
うようにすることができる。端板6fの両面に形成され
たラップ6a、6a’の形状は、基本渦曲線を半円と、
該半円とは中心が異なる円弧と、前記半円と円弧を接続
する直線あるいは曲線とを順に接続して構成している。
そして、旋回スクロールラップ6a,6a’の外側曲線
の終端部は端板6fの周縁と一致させる構造とし、旋回
スクロール6の端板外形を小さくしている。旋回軸受6
aの外周部には吐出口6eが設置されている。
【0040】ここで、フレーム3の構造について図6を
用いて詳しく説明する。フレーム3は、その中心に密閉
容器1と同心状に固定されたフレーム軸受3aを有し、
上面にはフレーム軸受3aと同心状にリング状凸部3f
が形成されている。フレーム軸受3aは上部につばの付
いたつば付き軸受構造となっている。フレーム3上面の
リング状凸部である3fの外周側にはリング状凸部3f
の外周壁を内径側の壁面とする環状溝19が形成されて
いる。さらに、リング状凸部3fの外周壁及び内周壁に
はシールリング3eが形成されている。環状溝19の外
周側は第2固定スクロール5が載置されるリング状平面
3gとなり、さらにその外側はリング状平面3gよりも
一段高いスペース部材取付け部3hとなっている。3g
上には3の上にはめ合わされる第2固定スクロール5の
位置を決めるノックピン3iが嵌入されて配設されてい
る。
【0041】このような構成により、フレーム3上での
第2固定スクロール5の位置が確実に規定されて固定さ
れるので、組立工程が簡便化される。さらに、後述する
ように、第2固定スクロール5は、フレーム3上面と第
2固定スクロール5の下面表面との間の空間(図1の作
動室18参照)に導かれる圧縮気体圧力により、下側か
ら支持されている。このフレーム3と第2固定スクロー
ル5下面とで構成される作動室18内の気体は前記シー
ルリングによりシールされて、適切な圧力が維持され
る。
【0042】図6ないし図8を用いて、第2固定スクロ
ール5とフレーム3と旋回スクロール6との接合につい
て説明する。フレーム3のスペース部材取付け部3hの
内周壁には、前記オルダムキー15の頭部との摺動面と
なるように切欠き部3b、3b’が設けられ、さらに、
第1固定スクロール4のボルト穴4fに対向する位置に
ねじ穴3cが設けられている。また、スペース部材取付
け部3hの外周壁の複数個所には上下方向に延びる凹所
部3dが形成されており、該凹所部3dは、第1固定ス
クロール4の凹所部(図示せず)とともに密閉容器1の
上部の吐出空間1aに吐出されたガスや潤滑油を前記吐
出管10に導くための連通溝となる。
【0043】図7に示すように、第2固定スクロール5
の外周部には前記T字形オルダムキー15の頭部との摺
動面となるように切欠き部5b、5cが形成されてい
る。第2固定スクロールラップ5aの最外周部近傍に
は、前記第1固定スクロール4に設けられた吸入口(図
示せず)に連通するように吸入口5dが設置されおり、
前記吸入管9が吸入口5dに連通するように構成されて
いる。
【0044】フレーム3と第2固定スクロール5とは、
ノックピン21で止められており、該ノックピン21に
より第2固定スクロール5は、フレーム3に対して軸方
向には微動可能に、また回転方向には拘束するように係
合されている。
【0045】フレーム3と第2固定スクロール5、旋回
スクロール6の組み立て時の相互の組合せの様子は図8
に、駆動軸8の軸方向に垂直な面に沿った断面図として
示した。
【0046】つぎに、図1をもとに、第2固定スクロー
ル5のリリース構造について説明する。旋回スクロール
6のラップ6a’と第1固定スクロール4のラップ4a
に挟まれた区画は圧縮室16を、ラップ6aと第2固定
スクロール5のラップ5aに挟まれた区画は圧縮室17
をそれぞれ形成しており、該圧縮室17は前記吐出口6
eに、該圧縮室16は前記吐出穴4eを介して吐出通路
4hに連通している。
【0047】上記構成の圧縮機において、駆動軸8の回
転駆動によって旋回スクロール6が偏心(旋回)運動す
ることによって、被圧縮流体は吸入管9から吸入され、
圧縮室16および17で圧縮され、所定の圧力(吐出圧
力)に達した後、吐出口6e、吐出穴4eおよび吐出通
路4hから前記密閉容器1の上部の吐出空間1aに吐出
された後、吐出管10を経て密閉容器1外へ吐出され
る。
【0048】フレーム3の第2固定スクロール5側端面
部には、シールリング3eを有したリング状凸部3fが
形成されており、該リング状凸部3fが前記シールリン
グ3eを介して前記第2固定スクロール5に形成された
リング状凹部5eにはめ合わされてリング状凹部5eに
作動室18が設けられている。作動室18は、第2固定
スクロール5に設けられた連通孔5fによって前記圧縮
室17とつながっている。ここで、作動室18内の圧力
は吸入圧力以外であれば任意に設定することが可能であ
る。つまり、中間圧もしくは吐出圧力となっている。
【0049】前記第2固定スクロール5の端板最外周部
の軸方向端面は、通常動作しているときは、スペース部
材20の一方の面に当接している。すなわち、この軸方
向端面は図6に示したフレーム3のスペース部材取付け
部3h面と同一面上に位置している。したがって、旋回
スクロールラップ6aのラップ先端と第2固定スクロー
ルラップ5aのラップ先端に性能や信頼性の観点からあ
る適正な間隙が生じるように、各々のラップの軸方向寸
法が決められている。
【0050】一方、同様に、第1固定スクロール4の端
板最外周部の軸方向端面は、スペース部材20の他方の
面に当接していることから、性能や信頼性の観点からあ
る適正な間隙を設定して、第2固定スクロールラップ5
aのラップ長さを基準にして旋回スクロールラップ6a
のラップの軸方向寸法が決められている。
【0051】次に、圧縮機が作動している時の上記旋回
スクロールラップ6aのラップ先端と第2固定スクロー
ルラップ5aのラップ先端との間隙の設定について述べ
る。第2固定スクロール5に働く軸方向の力は、まず、
第2固定スクロール5を上方向(第2固定スクロール5
を旋回スクロール6)に押し付ける力として、(1)第
2固定スクロール5の中央部で駆動軸8と前記リング状
凹部5eの内周側壁面で形成される空間5gの軸方向投
影面積に吐出圧力を乗じた力(F1)、(2)前記作動
室18の軸方向投影面積に作動室18内圧力を乗じた力
(F2)、(3)前記リング状凹部5eの外周側壁面と
フレーム3の壁面で形成される空間の軸方向投影面積に
吸入圧力を乗じた力(F3)が作用する。
【0052】一方、第2固定スクロール5を下方向(第
2固定スクロール5を旋回スクロール6から離そうとす
る方向)に押しつける力としては、(4)前記圧縮室1
7の圧力に圧縮室の面積(ラップ面積も含む)を乗じた
力(F4)が作用する。その結果、第2固定スクロール
5に働く軸方向の力は、上記力F1からF3の合力とF
4との釣り合いで決定される。ここで、 F1、F3お
よびF4は、圧縮機の運転条件が設定されれば決まる力
であり、力F2によって上記旋回スクロールラップ6a
のラップ先端と第2固定スクロールラップ5aのラップ
先端との間隙が決まることになる。換言すれば、性能や
信頼性の観点から決定されるある適正な間隙になるよう
に、力F2すなわち前記作動室18の軸方向投影面積あ
るいは作動室18内圧力を決めることになる。
【0053】つぎにスクロール圧縮時のガスリリースの
動作について図1を用いて説明する。上記のように構成
されたスクロール圧縮機が運転されると、通常では上記
力のバランスは、F1+F2+F3≧F4となるように
設定し、旋回スクロールラップ6a、6a’のラップ先
端、第2固定スクロールラップ5aおよび第1固定スク
ロールラップ4aのラップ先端とそれぞれ対向する面の
間に適正な(設定した)間隙値を保持しながら、旋回ス
クロール6が旋回運動される。
【0054】このような状態から、例えば液圧縮や圧縮
室内圧力の異常上昇などの現象が生じた場合には、上記
力のバランスがF1+F2+F3<F4となり、第2固
定スクロール5を旋回スクロール6から離そうとする力
によって、第2固定スクロール5の端板外周部の軸方向
端面は、スペース部材20面からあらかじめ設定したリ
リース量だけ押し下げられて、旋回スクロールラップ6
a,6a’のラップ先端、第2固定スクロールラップ5
aおよび第1固定スクロールラップ4aのラップ先端と
の接触が回避され、同摺接面での異常な荷重が回避され
ることになる。
【0055】さらに、図2に示すように、上下の固定ス
クロール4,5と旋回スクロール6のラップにより画成
される圧縮室(図1の16、17参照)相互を連通する
流路6kを設けることができる。この連通流路6kによ
り、前記液圧縮や圧縮室内圧力の異常上昇時に、上下圧
縮室の圧力が均一に保たれ、これにより旋回スクロール
の軸方向の移動を低減し、旋回スクロール旋回面内にオ
ルダムキーが配設されている場合に、オルダムキーとス
ライド面との間の摩擦力による抵抗がある場合でも、固
定及び旋回両スクロールのラップ同士の接触によるラッ
プ先端の摺動面の異常荷重の発生を防ぐことができる。
【0056】また、この連通路6kの位置および大きさ
は、前記圧縮室16,17が旋回スクロール6と固定ス
クロール4,5との相対運動によりラップの低圧側から
再内側まで移動するまでの全行程の間に、連通されない
位置がないように決めなければならない。また、前記オ
ルダムキーが嵌入する孔6c,6dと交差しない限り、
スクロール形流体機械の求められる性能に応じて適宜決
定できる。図2では、例として相互に旋回スクロール回
転軸中心についてほぼ180度ずつ離れた位置に形成さ
れているが、本願発明の効果はこの位置に規定されるも
のではなく、本願発明の実施の形態は図2の連通孔の位
置及び大きさに限定されるものではない。
【0057】つぎに、前記オルダムキー15への給油構
造について図1ないし図3を用いて説明する。図1に示
すように駆動軸8の中心部には、前記密閉容器1の底部
に貯油された潤滑油22を給油するための給油通路23
が形成されている。図2及び3に示すように、該給油通
路23には、前記した各軸受部に給油するための給油路
が形成されており、前記旋回軸受6b,6b’には給油
路24,25が半径方向に穿孔されている。旋回軸受6
bと6b’の間には、環状の給油路6jが形成されてお
り、旋回スクロール6に形成されたキー穴6c(6d)
とは連通路6g(6h)で連通している。したがって、
キー穴6cとキー穴6dとは、環状給油路6jと連通路
6gおよび連通路6hによって連通している。
【0058】一方、図2および図3に示されているよう
に、旋回スクロール6の端板6fの外周中央部には、環
状に形成された切欠き溝6iが設けられている。該切欠
き溝6iは、旋回スクロール6のラップ6a,6a’を
機械加工するときに設ける溝でもある。したがって、キ
ー穴6cとキー穴6dとは、環状の切欠き溝6iによっ
ても連通している。さらに、環状の切欠き溝6iの一部
は、前記第2固定スクロール5に設けられた吸入口5d
にも連通している。
【0059】ここで、図4および図5を用いて、本発明
の第1の実施の形態のスクロール圧縮機の自転防止機構
である、オルダムキーについて詳しく説明する。前述し
たように、T字形に形成されたオルダムキー15は、矩
形板状の頭部15a、頭部15aに直立された円筒部1
5b、該円筒部15bに設けられた凹所部15cおよび
複数個の給油孔15dから構成されている。また、本実
施の形態では、円筒部15bは頭部15aの面の中心部
ではなく側方に偏って設けられている。このような形状
とすることにより、第1固定スクロール4のスペース部
材20との接合面をラップ4aの端部と同一面上とし、
第1定スクロール4にオルダムキー15aの摺動のため
の凹所部を設けないので、オルダムキーの頭部15bの
位置に拘束されずに第1固定スクロール4のフレーム3
上に接合でき、接合の際の調整の自由度を大きくでき
る。
【0060】旋回スクロール6の旋回に伴い、このオル
ダムキー15の円筒部15bは、上記した旋回スクロー
ル6の2か所のキー穴6c,6d内を半径方向に摺動す
る。一方、頭部15aは、フレーム3に形成された凹所
部3b内を周方向に摺動する。ここで、旋回スクロール
6に設けられた連通路6gおよび連通路6hと給油路6
jは、オルダムキー15の円筒部15bが旋回スクロー
ル6に形成された2か所のキー穴6c,6d内を往復摺
動するとき、円筒部とキー穴で形成される密閉空間の容
積変化をゼロにするためでもある。
【0061】上記した給油構造を有することによる給油
循環動作を説明する。密閉容器1の底部に貯油された潤
滑油22は、後述する圧力差によって、給油通路23を
上部へと圧送され、半径方向に穿孔された給油路24お
よび25を介して、それぞれ旋回軸受6bおよび6b’
に給油される。旋回軸受6bおよび6b’を給油した油
は、環状の給油路6jに流入して、連通路6gおよび6
hを通じてそれぞれキー穴6cおよび6dへと流入す
る。
【0062】キー穴6cに流入した油は、オルダムキー
15の複数個の給油孔15dを介して凹所部15cに保
持される。この凹所部15cは、油ポケットとしてオル
ダムキー15とキー穴6c,6dとの表面間の潤滑性を
高める作用をするとともに、オルダムキー15に働く潤
滑油の軸推力を低減する役目もある。すなわち、この凹
所部15cの形状を適宜設計することで、オルダムキー
15を3b,3b’及びスペース部材20に形成された
スライド面に押圧する力を制御して、圧縮機の性能に応
じてオルダムキーの耐久性及び信頼性を向上させること
ができる。
【0063】この凹所部15c内に保持された油は、オ
ルダムキー15の潤滑をおこなった後、オルダムキー1
5とキー穴6cとの隙間を介して、一部の油は、旋回ス
クロール6の端板6fの外周中央部へ運ばれる。端板6
fの外周中央部へ運ばれた潤滑油は、環状に形成された
切欠き溝6jを通して吸入側に至る。一方、オルダムキ
ー15の矩形板状の頭部15aとフレーム3の凹所部3
b内の潤滑をした油も切欠き溝6iを通して吸入側に至
る。
【0064】このように、密閉容器1の底部に貯油され
た高圧(吐出圧力)下の潤滑油22は、旋回軸受6bお
よび6b’の軸受隙間やオルダムキー15の円筒部15
bとキー穴6cとの隙間の抵抗、上記した給油孔や給油
通路などの通路抵抗などによって減圧され、最終的には
吸入側に至る。
【0065】ここで、旋回スクロール6端板に設けられ
た第1吐出連通手段の構成について図12ないし図16
および図8を用いて説明する。図8に示したように、旋
回スクロール6と固定スクロール(図8では第2固定ス
クロール5を示す)とのラップの組み合わせにより圧縮
室17が形成される。ここで、旋回スクロールラップ6
aの外線(ラップ上の任意の位置で貫通軸中心に関して
外側となるラップの形状を表す曲線)と第2固定スクロ
ール5の内線(ラップ上の任意の位置で貫通軸中心に関
して内側となるラップの形状を表す曲線)とで形成され
る圧縮室を旋回外線室17a(第1固定スクロール4で
は16a)と呼称し、旋回スクロールラップ6aの内線
と第2固定スクロール5の外線とで形成される圧縮室を
旋回内線室17b(同様に、第1固定スクロール4では
16b)と呼称する。このように、圧縮室17は、複数
個の旋回外線室17aおよび旋回内線室17bで形成さ
れ、クランク軸の回転とともに外周側から内周側へとそ
の容積を漸次減少させ、吸入、圧縮および吐出の行程を
行なう。
【0066】図13のグラフに示すように、ある回転角
度までは旋回外線室17aと旋回内線室17bの容積は
ほぼ等しいが、旋回スクロールと固定スクロールのラッ
プのシール点が(図12に示すように)、旋回スクロー
ル6の最内周円弧6m開始点を通過直後に、旋回内線室
17bの容積は急激に減少し、旋回外線室17aと旋回
内線室17bの容積にアンバランスを生じながら進行
し、シール点が上記最内周円弧6m終了点を通過したの
ち両室は合流し両室の圧力が均等化され、図1に示した
吐出穴4eから作動流体が吐出空間1aへ吐出される。
【0067】この旋回内線室17a及び旋回外線室17
bの容積変化のアンバランスは、圧縮および吐出行程に
おいて旋回外線室17aと旋回内線室17bの内部の圧
力のアンバランスを引き起こし、どのような圧力条件で
も過圧縮や圧縮不足を生じ、損失を増加させる原因にな
ることがわかった。特に軸貫通型のスクロール圧縮機で
はラップの中央部にクランク軸があるため、旋回スクロ
ールのラップ最内周部は円弧により接続しなければなら
ず、したがって、上記したように旋回内線室の容積比と
旋回外線室の容積比がアンバランスとなる問題が発生す
る。
【0068】上記した容積変化のアンバランスを解決し
圧力損失を低減する手段として、吐出工程の開始時に前
記両室の圧力の差をできるだけ小さくする手段を講じる
必要がある。そこで、本発明のスクロール形圧縮機で
は、吐出工程の開始前に旋回内線室と旋回外線室とを連
通して両室の内部の圧力の差を低減する構成とした。そ
の一つの実施の例として、図12に示す本発明の実施の
形態に係るスクロール形圧縮機では、旋回スクロール6
の端板の、旋回内線室17bの容積比が旋回外線室17
aの設計容積比になるような位置に第1吐出連通手段6
eを設けている。すなわち、第1吐出通路手段6eを、
シール点が前記最内周円弧6m終了点にあるときの固定
スクロールラップの内線と、シール点が旋回内線室の容
積比と旋回外線室の設計容積比(圧縮過程における旋回
外線室の最小の容積比)が同じ値になるような位置にあ
るときの固定スクロールラップの外線および前記最内周
円弧で形成される、いわゆる、まゆ型形状の連通路とし
た。また、この第1吐出連通手段6eは、旋回スクロー
ル6の下側の圧縮室17と上側の圧縮室16を連通して
いる。さらに、後述するが図8に示した第1固定スクロ
ールに設けられた吐出穴4eとも連通する構成としてい
る。
【0069】次に、図14および図15、図17を用い
てガスの流れと圧力の変化について詳細に説明する。上
記のような第1吐出連通手段6eを備えていない従来の
技術のスクロール形圧縮機における旋回スクロールは、
旋回スクロール6の上/下側の圧縮室16および17の
旋回外線室16aおよび17aは、第1固定スクロール
に設けられた吐出穴4eに近接しており、吐出行程はス
ムーズに行なわれるが、旋回内線室16bおよび17b
は、吐出穴4eから離れていることから、背固定スクロ
ールのラップが吐出穴4eの位置にきて旋回内線室16
b、17bが吐出空間1aと連通する位置となったと
き、旋回外線室16a、17aの作動流体とともに吐出
される。このときに、旋回内線室と旋回外線室との圧力
差から吐出時に圧力損失が大きくなる。
【0070】本発明では図15に示すように、旋回スク
ロール6の下側圧縮室17の旋回外線室17a内のガス
は、第1吐出連通手段6eを介して、旋回スクロール6
の上側圧縮室16の旋回外線室16aと合流し、第1固
定スクロールに設けられた吐出穴4eに吐出される。一
方、旋回内線室17bおよび16bは、第1吐出連通手
段6eおよび上側圧縮室16の旋回外線室16aを介し
て吐出穴4eに吐出される。つまり、それぞれの旋回内
線室および旋回外線室は、第1吐出連通手段6eを介し
て吐出穴4eに通じていることになる。
【0071】上記構成とすることによって、本実施の形
態のスクロール形圧縮機は、図17に示すように、旋回
内線室は、ある回転角度から旋回外線室より早く圧縮工
程と同時に吐出行程を行ない圧力のアンバランスを解消
できる。また、本実施の形態では連通孔6eを旋回スク
ロールの端板に設けているが、吐出空間1aへの連通手
段を備えれば固定スクロールに上記のような旋回内線室
の吐出工程を旋回外線室より早くする連通孔6eを設け
ても同様の効果を奏するものである。この吐出工程を早
くするタイミング、即ち、旋回内線室を吐出穴4eと連
通する行程上のタイミングは、求められる圧縮機の性能
に応じて任意に定められる。
【0072】上記構成の圧縮機においては、駆動軸8の
回転駆動によって旋回スクロール6が偏心(旋回)運動
することによって、被圧縮流体は吸入管9から吸入さ
れ、圧縮室16および17で圧縮され、所定の圧力(吐
出圧力)に達したのち、第1吐出連通手段6e、吐出穴
4eおよび吐出通路4hから前記密閉容器1の上部の吐
出空間1aに吐出され、吐出管10を経て密閉容器1外
へ吐出される。
【0073】以上のような構成とすることにより、本願
のスクロール形流体機械を用いたスクロール形圧縮機で
は、旋回スクロール端板外周に設けられた自転防止機構
であるオルダムキーが、旋回駆動中も一定の押圧力によ
って摺動して旋回スクロールを支持するので、高い回転
数まで自転防止作用を確実に動作させて、旋回スクロー
ルを安定に駆動させることができ、耐久性と信頼性とを
高くすることができる。
【0074】また、潤滑油の給油経路を高圧側から低圧
側に向かう経路とし、潤滑油を積極的に循環させ、かつ
その循環系路上にオルダムキーを配設して自転防止機構
とすることにより、自転防止機構への給油経路を短小化
して、確実に自転防止機構に潤滑油を供給して、該スク
ロール圧縮機の耐久性と寿命を向上させることができ
る。
【0075】さらに、旋回スクロールの鏡板の両側の圧
縮室を連通させることにより、上下の圧縮室圧を均等化
し、液圧縮や異常圧力発生時の旋回スクロールの移動量
を低減して、旋回スクロールのラップ同士の接触による
ラップ先端の摺動面の異常荷重の発生を防ぐことができ
る。
【0076】さらには、旋回スクロール鏡板に設けられ
た第1吐出連通手段である連通路は、旋回スクロール端
板の上下に形成される圧縮室を連通させて上下の圧縮室
の圧力バランスを適正にし、連通路をコンパクトに構成
することができ、効率を高くすることができる。
【0077】また、連通路を上下圧縮室の中間部である
旋回スクロール端板に設けているので、ガスの流路を短
小化して、スクロール形圧縮機の圧力損失を低減し性能
を向上させることができる。
【0078】さらに、旋回内線室の圧縮・吐出行程を旋
回外線室より早く行なわせることで、旋回内線室と旋回
外線室との内部の圧力のアンバランスを解消することが
できて、スクロール形圧縮機の性能を向上させることが
できる。
【0079】また、上記実施の形態における上下圧縮室
を連通する構成として図18ないし図21に示すような
構成としても良い。図18は、上記第1の実施の形態に
係るスクロール形圧縮機の旋回スクロールの第1吐出連
通手段および第2吐出連通手段を部分的に拡大した横断
面図、図19は、図18のC−C断面図、図20は、本
発明の第5の実施の形態に係るスクロール形圧縮機の第
1吐出通路手段および第2吐出連通手段を部分的に拡大
した組み立て体横断面図、図21は、図20のD−D断
面図である。ここで、図12に示した実施の形態と比較
して同一部品には同一符合を付記したのでその部分の構
造の説明は省略する。
【0080】本形態の特徴は、上記した上/下側の圧縮
室に形成された旋回外線室16aおよび17aと旋回内
線室16bおよび17bとをより積極的に連通すること
にある。つまり、前記第1吐出連通手段6eとは別に、
旋回スクロール6のラップ最内周側のラウンド部に第2
吐出連通手段である有底状の連通溝6n(6n’)を設
けたものである。図18に示すように、第2吐出連通手
段である連通溝6n(6n’)の一方の点Pは、旋回ス
クロールラップの最内周円弧6mの終了点であり、他方
の点Qは、旋回スクロールと固定スクロールのラップの
シール点が、旋回内線室の容積比が旋回外線室の設計容
積比と同じ値になる位置である。また、連通溝6n(6
n’)の断面積の大きさは、第1固定スクロールに設け
られた吐出穴4eの断面積の大きさに応じて決定される
ものであるが、図20に示すように、旋回内線室の容積
比が旋回外線室の設計容積比と同じ値になる位置にシー
ル点がある時、吐出穴4eの断面積の大きさと同じ大き
さにすることが望ましい。つまり、旋回内線室が吐出を
開始するとき、吐出穴4eに開口する断面積が最大とな
るように構成する。
【0081】このような吐出通路構造とすることによっ
て、図21に示すように、旋回スクロール6の下側圧縮
室17の旋回外線室17a内のガスは、第1吐出連通手
段6eを介して、旋回スクロール6の上側圧縮室16の
旋回外線室16aと合流し、第1固定スクロールに設け
られた吐出穴4eに吐出される。一方、旋回内線室17
bおよび16b内のガスは、第1吐出連通手段6eおよ
び上側圧縮室16の旋回外線室16aを介して吐出穴4
eに吐出されるガスと、第2吐出連通手段である連通溝
6nおよび6n’、第1吐出連通手段6e、旋回外線室
16aを介して吐出穴4eに吐出されるガスと合流し、
吐出穴4eおよび吐出通路4hから前記密閉容器1の上
部の吐出空間1aに吐出され、吐出管10を経て密閉容
器1外へ吐出される。この際に、吐出工程を早くするタ
イミング即ち、旋回内線室を吐出穴4eと連通するタイ
ミングは、求められる圧縮機の性能に応じて任意に定め
られる。
【0082】さらには、図22および図23に示す構成
としても上記の実施の形態と同様な効果を奏することが
できる。図22は、この実施の形態に係るスクロール形
圧縮機における旋回スクロールの第1吐出連通手段、第
2吐出連通手段および第3吐出連通手段を部分的に拡大
した横断面図、図23は、図22のE−E断面図であ
る。ここで、図18および図19に示した実施の形態と
比較して同一部品には同一符合を付記したのでその部分
の構造の説明は省略する。
【0083】本形態の特徴は、旋回スクロール6の端板
の下側の圧縮室に形成された旋回外線室17aおよび旋
回内線室17bを直接第1固定スクロールに設けられた
吐出穴4eに連通することにある。つまり、旋回スクロ
ール6のラップ最内周側のラウンド部に設けられ二つの
第2吐出連通手段の連通溝6nおよび6n’を連通する
第3の吐出連通手段である連通穴6rを設けたものであ
る。ここで、第3の吐出連通手段である連通穴6rの断
面積の大きさは、流通する作動流体は下側の圧縮室から
のみものとなるので量に適合するように適宜選択される
ものである。また、本実施の形態では、旋回スクロール
6の端板に第1吐出連通手段である連通路6eを連通孔
6rと併設しているが、連通孔6rを吐出過程での圧力
損失を考慮して設けたものである場合には連通路6eは
設ける必要はないことは云うまでもない。
【0084】上記した吐出通路構造とすることによっ
て、旋回スクロール6の下側圧縮室17の旋回外線室1
7aおよび旋回内線室17b内のガスは、第2吐出連通
手段の連通溝6n’および第3の吐出連通手段である連
通穴6rを介して、第2吐出連通手段の連通溝6nに吐
出され、一方、旋回スクロール6の上側圧縮室16の旋
回外線室16aおよび旋回内線室16b内のガスは、第
2吐出連通手段の連通溝6nに吐出され、上記したガス
と合流して第1固定スクロールに設けられた吐出穴4e
に吐出される。
【0085】以上の構成により、旋回スクロール端板の
上下に形成される圧縮室や該圧縮室に形成される旋回外
線室および旋回内線室を確実に固定スクロールに設けら
れた吐出穴4eに連通させることができ、さらに圧力損
失を低減して圧縮機の効率を高くすることができる。
【0086】〔実施の形態2〕つぎに、本発明の第2の
実施の形態を図9を用いて説明する。図9は、本発明の
第2の実施の形態を示す自転防止機構を部分的に拡大し
た縦断面図である。ここで、図4に示した実施の形態と
比較して同一部品には同一符合を付記したのでその部分
の構造の説明は省略する。
【0087】本実施の形態の特徴は、オルダムキー15
の頭部15aにも積極的に給油することにある。つま
り、オルダムキー15の円筒部15bの中央部には、頭
部15aのスペース部材20側端面に開口する給油穴1
5eが設けられており、該給油穴15eと前記凹所部1
5cとを連通する連通孔15fが設けられている。
【0088】上記した給油構造とすることによって、密
閉容器1の底部に貯油された潤滑油22は、給油通路2
3、給油路24および25、旋回軸受6bおよび6
b’、環状の給油路6jおよび連通路6gを介してキー
穴6cへと流入する。キー穴6cに流入した油は、オル
ダムキー15の複数個の給油孔15dを介して凹所部1
5cに一旦保持されたあと、一部の潤滑油は、オルダム
キー15の円筒部の潤滑を行い、オルダムキー15とキ
ー穴6cとの隙間を介して旋回スクロール6の端板6f
の外周中央部に環状に形成された切欠き溝6iを介して
吸入側に至る。一方、他の潤滑油は、前記連通孔15f
および給油穴15eを介して、矩形板状頭部15aのス
ペース部材20側端面に給油され、同部の潤滑を行った
後切欠き溝6iを通して吸入側に至る。
【0089】〔実施の形態3〕つぎに、本発明の第3の
実施の形態を図10を用いて説明する。
【0090】図10は本発明の第3の実施の形態を示す
自転防止機構を部分的に拡大した断面図である。ここ
で、図9に示した実施の形態と比較して同一部品には同
一符合を付記したのでその部分の構造の説明は省略す
る。
【0091】本実施の形態の特徴は、オルダムキー15
の頭部15aにも積極的に給油することと給油穴の加工
の簡略化にある。つまり、オルダムキー15の円筒部1
5bの中央部に設けた給油穴15gは、頭部15aおよ
び円筒部15bを貫通する穴としオルダムキー15の円
筒部に設けられた複数個の給油孔15dを廃止してい
る。そして、該給油穴15gと前記凹所部15cとを連
通する連通孔15fが設けられている。
【0092】上記した給油構造とすることによって、給
油通路23、給油路24および25、旋回軸受6bおよ
び6b’、環状の給油路6jおよび連通路6gを介して
キー穴6cへと流入した潤滑油のうち、一部は給油穴1
5gを通って矩形板状頭部15aのスペース部材20側
端面に給油され、同部の潤滑を行った後切欠き溝6iを
通して吸入側に至る。一方、他の潤滑油は、前記連通孔
15fを介して凹所部15cに入り、オルダムキー15
の円筒部の潤滑をおこなったあと、オルダムキー15と
キー穴6cとの隙間を介して旋回スクロール6の端板6
fの外周中央部に環状に形成された切欠き溝6iを通し
て吸入側に至る。
【0093】〔実施の形態4〕つぎに、本発明の第4の
実施の形態を図11を用いて説明する。
【0094】図11は本発明の第4の実施の形態を示す
自転防止機構を部分的に拡大した縦断面図である。ここ
で、図9および図10に示した実施の形態と比較して同
一部品には同一符合を付記したのでその部分の構造の説
明は省略する。
【0095】本実施の形態の特徴は、オルダムキー15
の頭部15aへの給油をより積極的に実施することにあ
る。さらに、オルダムキー15の頭部15aへの給油経
路と、オルダムキー15の円筒部15bへの給油経路を
別々に構成することで、各部への給油をより確実にでき
る。
【0096】オルダムキー15の円筒部15bの中央部
には、オルダムキー15を貫通する給油穴15gが設置
されており、頭部15aには該給油穴15gに連通する
ように給油孔15hが軸方向に穿孔され、さらに、該給
油孔15hに連通するように給油孔15iが穿孔されい
る。また、オルダムキー15の円筒部には複数個の給油
孔15dが設けられている。
【0097】上記した給油構造とすることによって、各
給油通路を経てキー穴6cへ流入した潤滑油のうち、一
部は給油穴15gを通って矩形板状頭部15aのスペー
ス部材20側端面、第2固定スクロール5側端面および
第1固定スクロール4側端面に給油され、各部の潤滑を
行った後、切欠き溝6iを通して吸入側に至る。一方、
他の潤滑油は、給油孔15dを介して凹所部15cに入
り、オルダムキー15の円筒部の潤滑をおこなったの
ち、オルダムキー15とキー穴6cとの隙間を介して旋
回スクロール6の端板6fの外周中央部に環状に形成さ
れた切欠き溝6iを通して吸入側に至る。
【0098】以上の第2ないし第4の実施の形態の構成
により、潤滑油貯溜部22から駆動軸内経路23を通
り、オルダムキー15を潤滑して循環する潤滑油の量を
増大させ、かつ確実にオルダムキー15の摺動部を潤滑
させることができる。したがって、スクロール形圧縮機
の耐久性と寿命を向上させることができる。
【0099】また、前記オルダムキーの形状は、円筒部
15bが頭部15aの面の中心部ではなく側方に偏って
設けらた形状に限ったものではなく、第1固定スクロー
ル4に、オルダムキー15の頭部15bを摺動させるス
ライド面を設ける、あるいは、スペース部材20の駆動
軸8の方向の大きさを、スペース部材20の第1固定ス
クロールとの接合面がラップ4aの基部の位置とほぼ等
しくなる大きさとすることで、オルダムキーの形状をい
わゆる軸対称の形状とすることができる。この場合に
は、オルダムキーを摺動用凹部に押圧する力により、オ
ルダムキーに生じるモーメントが小さくなり、オルダム
キーの耐荷重性能、耐久性能をさらに向上させることが
できる。
【0100】以上に述べた実施の形態は、オルダムキー
15に給油手段を有した構成としているが、本発明にお
いてはこの限りではなく、例えば、オルダムキーそのも
のに自己潤滑性をもたした材料で構成したり、あるい
は、旋回スクロールのキー穴に上記した自己潤滑性をも
たした材料をコーティングしたり、コーティングしたブ
ッシュを挿入したりした構成としてもよい。上記の自己
潤滑性を有する材料としては、CuにZuまたはPbを
なし地状に配合したもの、あるいは二硫化モリブデンを
配合したものが例として挙げられる。このような構成と
すれば、さらに自転防止機構の信頼性を向上させること
ができる。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、給油経路の途中に自転
防止機構を配置することによって、自転防止機構への確
実な給油を行ない、耐久性と寿命を向上させたスクロー
ル形流体機械を提供することができる。
【0102】また、高い駆動回転数時でも確実に旋回ス
クロールを支持し、安定に旋回スクロールを旋回させる
自転防止機構を構成して、高い信頼性を有するスクロー
ル形流体機械を提供することができる。
【0103】さらに、吐出連通手段への確実な吐出を行
なうとともに、圧縮および吐出行程での圧力損失を低減
でき、性能を向上させたスクロール形流体機械を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクロール形圧縮機の第1の実施
の形態の全体構造の縦断面図である。
【図2】図1に示したスクロール形圧縮機の旋回スクロ
ールの横断面図である。
【図3】図2に示した旋回スクロールのA−O−A面で
の断面図である。
【図4】図1に示したスクロール形圧縮機の自転防止機
構を部分的に拡大した縦断面図である。
【図5】図4に示した自転防止機構のB−B面での断面
図である。
【図6】図1に示したスクロール形圧縮機のフレームの
正面図である。
【図7】図1に示したスクロール形圧縮機のフレームと
第2固定スクロールの組立て横断面である。
【図8】図1に示したスクロール形圧縮機のフレームと
第2固定スクロールおよび旋回スクロールの組立て横断
面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す自転防止機構
を部分的に拡大した縦断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態を示す自転防止機
構を部分的に拡大した縦断面図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態を示す自転防止機
構を部分的に拡大した縦断面図である。
【図12】図2に示したスクロール形圧縮機の第1吐出
連通手段を部分的に拡大した横断面図である。
【図13】図1に示したスクロール形圧縮機のクランク
軸の回転角度に対する圧縮室の容積変化を示した図であ
る。
【図14】図12に示した第1吐出連通手段を部分的に
拡大した横断面図である。
【図15】図14のB−B断面図である。
【図16】図1に示したスクロール形圧縮機の第1固定
スクロールの正面図である。
【図17】図1に示したスクロール形圧縮機のクランク
軸の回転角度に対する圧縮室の圧力変化を示した図であ
る。
【図18】図1に示したスクロール形圧縮機の旋回スク
ロールの第1吐出連通手段および第2吐出連通手段を部
分的に拡大した横断面図である。
【図19】図18のC−C断面図である。
【図20】図18に示した第1吐出通路手段および第2
吐出連通手段を部分的に拡大した組み立て体横断面図で
ある。
【図21】図20のD−D断面図である。
【図22】図1に示したスクロール形圧縮機の旋回スク
ロールの第1吐出連通手段、第2吐出連通手段および第
3吐出連通手段を部分的に拡大した横断面図である。
【図23】図22のE−E断面図である。
【符号の説明】
1…密閉容器、1a…吐出空間、2…ボルト、3…フレ
ーム、3a…フレーム軸受、3b、3b’…凹所部、3
c…ねじ穴、3d…凹所部、3e…シールリング、3f
…リング状凸部、3g…リング状平面、3h…スペース
部材取付け部3h、4…第1固定スクロール、4a…第
1固定スクロールラップ、4b…第1固定スクロール軸
受、4e…吐出穴、4f…ボルト穴、4h…吐出通路、
5…第2固定スクロール、5a…第2固定スクロールラ
ップ、5b…切欠き部、5c…切欠き部、5d…吸入
口、5e…リング状凹部、5f…連通孔、5g…空間、
6…旋回スクロール、6b、3b…旋回スクロールラッ
プ、6b…旋回軸受、6c…キー穴、6d…キー穴、6
e…第1吐出連通手段、6f…端板、6g…連通路、6
h…連通路、6i…切欠き溝、6j…環状の給油路、6
m…旋回スクロール6の最内周円弧、6n、6n’…第
2吐出連通手段、6r…第3吐出連通手段、7a…電動
機固定子、7b…電動機回転子、8…駆動軸、8a…偏
心軸、8b…下支持軸、8c…上支持軸、8d…モータ
軸、8e…下端支持軸、9…吸入管、10…吐出管、1
1…補助フレーム、12…補助軸受、13…バランスウ
ェイト、14…カウンターウェイト、15…オルダムキ
ー、15a…頭部、15b…円筒部、15c…凹所部、
15d…複数個の給油孔、15e…給油穴、15f…連
通孔、15g…給油穴、15h…給油孔、15i…給油
孔、16、17…圧縮室、16a、17a…旋回外線
室、16b、17b…旋回内線室、18…作動室、19
…環状溝、20…スペース部材、21…ノックピン、2
2…潤滑油貯溜部、23…給油通路、24…給油路、2
5…給油路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早瀬 功 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 東條 健司 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内 (72)発明者 大島 健一 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器内に、電動機部と該電動機部に連
    結された圧縮機構部と、潤滑油の貯溜部とを有し、 前記圧縮機構部は、一つの端板の両面に渦巻状のラップ
    を設けた旋回スクロールと、該旋回スクロールの両面側
    に前記ラップのそれぞれと噛み合って圧縮室を形成する
    ラップを設けた二つの固定スクロールと、前記旋回スク
    ロールおよび固定スクロールを貫通して設けられて、前
    記旋回スクロールを前記固定スクロールに対して旋回運
    動させる駆動軸と、前記旋回スクロールを自転すること
    なく旋回運動させる自転防止手段とを備えており、 前記駆動軸内に前記密閉容器内の潤滑油の貯溜部に連通
    する軸内給油路を備えてなるスクロール形流体機械にお
    いて、 前記旋回スクロールに、前記軸内給油路と前記自転防止
    手段とを連通し、かつ前記自転防止手段と前記旋回スク
    ロールの外周部とを連通した給油通路を備えて、 前記潤滑油が前記軸内給油路から前記自転防止手段を介
    して前記旋回スクロールの外周部に移送されることを特
    徴とするスクロール形流体機械。
  2. 【請求項2】密閉容器内に、電動機部と該電動機部に連
    結された圧縮機構部と、潤滑油の貯溜部とを有し、 前記圧縮機構部は、一つの端板の両面に渦巻状のラップ
    を設けた旋回スクロールと、該旋回スクロールの両面側
    に前記ラップのそれぞれと噛み合って圧縮室を形成する
    ラップを設けた二つの固定スクロールと、前記旋回スク
    ロールおよび固定スクロールを貫通して設けられて、前
    記旋回スクロールを前記固定スクロールに対して旋回運
    動させる駆動軸と、前記旋回スクロールを自転すること
    なく旋回運動させる自転防止手段とを備えており、 前記駆動軸内に前記密閉容器内の潤滑油の貯溜部に連通
    する軸内給油路と、該軸内給油路から前記旋回スクロー
    ル軸受部に通じる軸受給油路とを備えてなるスクロール
    形流体機械において、 前記自転防止手段は、前記旋回スクロールの端板中央部
    にその旋回スクロールの半径方向に形成されたスライド
    孔と、 前記圧縮機構部のラップの最外周部の外側に形成された
    スライド面と、 前記スライド孔に摺動可能に嵌入され、かつその端部が
    前記スライド面と摺動可能に支持されるピン状の形状を
    有するスライドキーとを備えており、 前記旋回スクロール内に前記スライド孔と前記軸受給油
    路とを連通するスクロール内給油通路を備えて、 前記潤滑油が前記軸内給油路および前記軸受給油路及び
    前記スクロール内給油路を圧送されて、前記スライドキ
    ーを前記旋回スクロールの半径方向に押圧することを特
    徴とするスクロール形流体機械。
  3. 【請求項3】密閉容器内に、電動機部と該電動機部に連
    結された圧縮機構部と、潤滑油の貯溜部とを有し、 前記圧縮機構部は、一つの端板の両面に渦巻状のラップ
    を設けた旋回スクロールと、該先回スクロールの両面側
    に前記ラップのそれぞれと噛み合って圧縮室を構成する
    ラップを設けた二つの固定スクロールと、前記旋回スク
    ロールおよび固定スクロールを貫通して設けられて、前
    記旋回スクロールを前記固定スクロールに対して旋回運
    動させる駆動軸と、前記旋回スクロールを自転すること
    なく旋回させる自転防止手段とを備えており、 前記駆動軸内に前記密閉容器内の潤滑油の貯溜部に連通
    する軸内給油路と、該軸内給油路から前記旋回スクロー
    ル軸受部に通じる軸受給油路とを備えてなるスクロール
    形流体機械において、 前記自転防止手段は、前記旋回スクロールの端板中央部
    にその旋回スクロールの半径方向に形成され、かつ前記
    軸受給油路と連通したスライド孔と、 前記圧縮機構部のラップの最外周部の外側に形成された
    スライド面と、 ピン状の形状をなす第1の摺動部と該第1の摺動部の基
    部に前記第1の摺動部のピンの軸方向と略垂直をなす第
    2の摺動部とを有して、前記第1の摺動部が前記スライ
    ド孔に摺動可能に嵌入され、かつ前記第2の摺動部が前
    記スライド面と摺動可能に支持されるスライドキーとを
    備えており、 前記スライドキーに前記第1の摺動部の表面の一部を窪
    ませた凹部あるいは溝状の切り欠きの少なくとも一方を
    備え、前記凹部あるいは溝状切り欠きに潤滑油を保持す
    ることを特徴とするスクロール形流体機械。
  4. 【請求項4】前記旋回スクロールは、この旋回スクロー
    ルと前記固定スクロールとの組み合わせにより形成され
    る端板の両側の圧縮室を、相互に連通する流路を備えた
    を特徴とする請求項2または3記載のいずれかのスクロ
    ール形流体機械。
  5. 【請求項5】前記自転防止手段を複数個配設し、 前記旋回スクロールは、前記スライドキーが嵌入される
    スライド孔を相互に連通する流路を備えたことを特徴と
    する請求項2ないし4記載のいずれかのスクロール形流
    体機械。
  6. 【請求項6】前記自転防止手段は、前記スライドキーの
    内部に前記第1の摺動部と前記第2の摺動部の表面とを
    連通する潤滑油通路を備えたことを特徴とする前記請求
    項2ないし5記載のいずれかのスクロール形流体機械。
  7. 【請求項7】前記旋回スクロールは、該旋回スクロール
    の端板外周部に環状に溝部を備えることを特徴とする請
    求項2ないし6記載のいずれかのスクロール形流体機
    械。
  8. 【請求項8】前記スライド孔と環状溝部とが連通された
    ことを特徴とする請求項2ないし7記載のいずれかのス
    クロール形流体機械。
  9. 【請求項9】前記自転防止手段は、その自転防止手段を
    構成する部材の少なくとも表面が自己潤滑性材料で構成
    されていることを特徴とする請求項1ないし8記載のい
    ずれかのスクロール形流体機械。
  10. 【請求項10】密閉容器内に、電動機部と該電動機部に
    連結された圧縮機構部と、この圧縮機構部により圧縮さ
    れる作動流体が吐出される吐出空間とを有し、前記圧縮
    機構部は、一つの端板の両面に渦巻状のラップを設けた
    旋回スクロールと、該旋回スクロールの両面側に前記ラ
    ップのそれぞれと噛み合って作動流体室を形成するラッ
    プを設けた二つの固定スクロールと、前記旋回スクロー
    ルおよび固定スクロールを貫通して設けられて、前記旋
    回スクロールを前記固定スクロールに対して旋回運動さ
    せる駆動軸と、前記旋回スクロールを自転することなく
    旋回運動させる自転防止手段とを有し、前記固定スクロ
    ールに設けられ前記圧縮室内と前記吐出空間部とを連通
    する吐出通路を備えてなるスクロール形流体機械におい
    て、 前記作動流体室は、前記旋回スクロールのラップの前記
    駆動軸側の表面と前記固定スクロールのラップ表面とで
    前記第1の作動流体室と、前記旋回スクロールのラップ
    の前記密閉容器側の表面と前記固定スクロールのラップ
    とが囲む第2の作動流体室とを有し、 前記旋回スクロールに設けられ前記第1の作動流体室と
    前記第2の作動流体室とを連通する連通路を備えて、 前記吐出通路が前記第2の作動流体室と連通したスクロ
    ール形流体機械。
  11. 【請求項11】前記連通路は、前記旋回スクロールの端
    板の両面側に形成される前記作動流体室を連通する前記
    請求項10記載のスクロール形流体機械。
  12. 【請求項12】前記連通路は、前記旋回スクロールのラ
    ップの最内側円弧部と、前記固定スクロールのラップ曲
    線と、前記旋回スクロールのラップ曲線とで構成され前
    記請求項10または11記載のスクロール形流体機械。
  13. 【請求項13】密閉容器内に、電動機部と該電動機部に
    連結された圧縮機構部と、この圧縮機構部により圧縮さ
    れる作動流体が吐出される吐出空間とを有し、前記圧縮
    機構部は、一つの端板の両面に渦巻状のラップを設けた
    旋回スクロールと、該旋回スクロールの両面側に前記ラ
    ップのそれぞれと噛み合って作動流体室を形成するラッ
    プを設けた二つの固定スクロールと、前記旋回スクロー
    ルおよび固定スクロールを貫通して設けられて、前記旋
    回スクロールを前記固定スクロールに対して旋回運動さ
    せる駆動軸と、前記旋回スクロールを自転することなく
    旋回運動させる自転防止手段とを有し、前記固定スクロ
    ールに設けられ前記圧縮室内と前記吐出空間部とを連通
    する吐出通路を備えてなるスクロール形流体機械におい
    て、 前記作動流体室は、前記旋回スクロールのラップの前記
    駆動軸側の表面と前記固定スクロールのラップ表面とで
    前記第1の作動流体室と、前記旋回スクロールのラップ
    の前記密閉容器側の表面と前記固定スクロールのラップ
    とが囲む第2の作動流体室と含んでなり、 前記旋回スクロールに設けられ前記旋回スクロールの端
    板の両面側に形成される前記作動流体室を連通する第1
    の連通路と、前記旋回スクロールに設けられ前記第1の
    作動流体室と前記第2の作動流体室とを連通する第2の
    連通路とを備えて、 前記吐出通路が前記第2の作動流体室と連通したスクロ
    ール形流体機械。
  14. 【請求項14】前記旋回スクロールに設置した前記第2
    吐出連通手段は、旋回内線室側の吐出行程開始時にその
    開口断面積が最大となるように形成したことを特徴とす
    る前記請求項13記載のスクロール形流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019208951A1 (ko) * 2018-04-26 2019-10-31 엘지전자 주식회사 스크롤 압축기
KR20200037964A (ko) * 2018-10-02 2020-04-10 엘지전자 주식회사 유체압축기

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