JPH10108190A - 画像の動き検出方法 - Google Patents

画像の動き検出方法

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JPH10108190A
JPH10108190A JP25444896A JP25444896A JPH10108190A JP H10108190 A JPH10108190 A JP H10108190A JP 25444896 A JP25444896 A JP 25444896A JP 25444896 A JP25444896 A JP 25444896A JP H10108190 A JPH10108190 A JP H10108190A
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motion vector
image
motion
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JP25444896A
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Katsuaki Matsufuji
克明 松藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭いサーチ範囲でも少ない演算量で予測精度
を低下させない。 【解決手段】 画像の分割された各領域毎に予測誤差を
最小にする動きベクトルを検出することにより各領域の
大まかな動きを検出し(S1)、その動きベクトルを領
域内かまたはその領域の近辺にあるブロック(符号化ブ
ロック)のサーチ開始点として設定する(S2)。続い
て、比較的狭いサーチ範囲で各ブロックの動き検出を行
う(S3)。このとき、動き検出に伴って演算された各
ブロックの最小の予測誤差に基づいてしきい値を設定す
る。そして、予測誤差がしきい値より大きかったブロッ
クのみ拡大された次の範囲で動き検出を行う(S4)。
また、ここでは、さらにサーチ範囲を拡大するように予
測誤差のしきい値を更新する。そして、このようなしき
い値の更新により拡大された範囲でのサーチが、演算回
数が規定回数以上になるまで繰り返される(S5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の予測符号化
を行う際に用いられ、画像フレーム間の動きを検出する
画像の動き検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、隣接するフレームの動画像の間
では相関が高いことが多い。このため、すでに符号化さ
れた前フレームの画像を用いて次に符号化すべき現フレ
ームの画像をある程度予測することができる。したがっ
て、ある画像から次の画像を予測して、実際の次の画像
に対する予測された画像の誤差成分(予測誤差)のみを
符号化する、いわゆる予測符号化を用いれば、大幅な情
報圧縮が可能になる。
【0003】予測符号化に際しては、ある画像と次の画
像との間の動きを動きベクトルとして検出し、その動き
ベクトルを用いて予測画像を生成する。最も基本的な画
像の動き検出の手法としては、フルサーチ法が挙げられ
る。フルサーチ法は、符号化画像の空間的座標位置から
一定範囲にある参照画像(予測画像)の候補全てについ
て予測誤差(各画素値の絶対値和または二乗和)を求
め、この予測誤差が最小になる座標の相対位置を動きベ
クトルとして符号化する。
【0004】例えば、図7に示すように、符号化画像1
1において、座標(+100,+100)を中心座標O
とした16×16画素からなる符号化ブロック11aに
対し、予測画像12におけるサーチ範囲Rを(±24,
±24)画素、サーチ精度を1画素とするフルサーチを
行う場合は、次のようにして処理が行われる。
【0005】まず、符号化ブロック11aと、予測画像
12の座標(+100,+100)を中心座標Oとする
16×16画素からなる予測ブロック12aとの予測誤
差を求める。予測誤差の演算は、符号化ブロック11a
と予測ブロック12aとの間で、それぞれ対応する画素
値の絶対値和または二乗和を求めることにより得られ
る。このような予測誤差の演算を、予測ブロック12a
の中心座標を中心座標Oから(±24,±24)の範囲
で1画素単位で変化させて行う。
【0006】ここで、最小の予測誤差が得られた予測ブ
ロック12aの中心座標と符号化ブロック11aの中心
座標(+100,+100)との相対座標が、動きベク
トルMVとして検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、画像の動き
検出に上記のフルサーチを適用する場合には、次のよう
な問題がある。
【0008】例えば、テレビジョン信号程度の画質の信
号について上記の例のように動き検出を行う場合、サー
チを開始する中心座標Oが符号化ブロック11aの中心
座標と同じであり、かつ、いかなる場合でもサーチ範囲
Rが一定であるので、画面の処理に必要な演算総数が数
十億回と非常に多くなる。したがって、リアルタイムで
処理を行うには、演算処理能力の高い高価な演算回路が
必要になる。
【0009】逆に、低コスト化を図るには、サーチする
範囲を狭めて、演算量を削減すればよい。しかしなが
ら、画像によっては予測誤差が増大するので、その場合
は復号時の画質の劣化や符号量の増加が生じる。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、狭いサーチ範囲でも少ない演算量で予測誤
差を増大させない画像の動き検出方法を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の画像の動き検出方法は、上記の課題を解決するため
に、入力画像全体と参照画像との相関を示す第1動きベ
クトルを画素が間引かれた状態で検出した後に、上記入
力画像の符号化ブロックと上記参照画像との相関を示す
第2動きベクトルを検出する一方、上記第1動きベクト
ルの座標を上記第2動きベクトルを検出するための開始
点として決定することを特徴としている。
【0012】この動き検出方法では、第1動きベクトル
を検出することにより画像の大まかな動きが求められ
る。具体的には、入力画像全体と参照画像との相関が最
も高くなる動きベクトル、すなわち入力画像の参照画像
(例えば予測画像)に対する予測誤差を最小にする動き
ベクトルを第1動きベクトルとして検出する。このと
き、画素が間引かれているので、演算量を減少させるこ
とができる。また、入力画像全体について第1動きベク
トルを検出するので、領域の動き検出のための演算量が
少なくなる。
【0013】第1動きベクトルが検出されると、入力画
像の符号化ブロックと参照画像との相関を示す第2動き
ベクトルを検出する。このとき、第1動きベクトルの座
標を第2動きベクトルを検出するための開始点として決
定するので、第2動きベクトルを検出するサーチ範囲が
狭い場合でも、予測精度の低下すなわち予測誤差の増大
が少なくなる。
【0014】本発明の請求項2に記載の画像の動き検出
方法は、上記の課題を解決するために、複数の領域に分
割された入力画像の各領域と参照画像との相関を示す第
1動きベクトルを画素が間引かれた状態で検出した後
に、上記入力画像の符号化ブロックと上記参照画像との
相関を示す第2動きベクトルを検出する一方、上記第1
動きベクトルのベクトル座標を上記第2動きベクトルを
検出するための開始点として決定することを特徴として
いる。
【0015】この動き検出方法では、第1動きベクトル
を検出することにより、画像の領域毎の大まかな動きを
検出し、さらに第1動きベクトルの座標を開始点として
第2動きベクトルを検出する。したがって、上記請求項
1の動き検出方法と同様、第2動きベクトルを検出する
サーチ範囲が狭い場合でも、予測精度の低下すなわち予
測誤差の増大が少なくなる。ただし、この動き検出方法
では、第1動きベクトルを検出する際、上記請求項1の
動き検出方法とは異なり、複数の領域に分割された入力
画像に対し第1動きベクトルを検出するので、画像の局
所的な動きに対応することができる。
【0016】また、上記請求項1または2に記載の画像
の動き検出方法においては、本発明の請求項3に記載の
画像の動き検出方法のように、画像端付近を上記第1ま
たは第2動きベクトル検出の対象領域から除くことによ
り、画面外にある画像の予測領域について第1または第
2動きベクトル検出が行われなくなる。それゆえ、第1
または第2動きベクトルが誤って検出されることを回避
できる。
【0017】さらに、上記請求項1、2または3に記載
の画像の動き検出方法においては、本発明の請求項4に
記載の画像の動き検出方法のように、上記第2動きベク
トルを検出する際に行う予測誤差の演算時に過去の予測
誤差の最小値を越えると、その予測誤差の演算を中断す
ることにより、演算回数を減少させることができる。こ
れは、前述のように、絶対値和または二乗和のような演
算により、予測誤差が単調に増加する値になることか
ら、一度過去の最小値を上回った場合は、その演算値は
最小値になり得ないからである。
【0018】本発明の請求項5に記載の画像の動き検出
方法は、上記の課題を解決するために、入力画像の符号
化ブロックと参照画像との相関を示す動きベクトルを所
定のサーチ範囲内でのサーチにより検出する一方、上記
動きベクトルを検出する際に演算される予測誤差の値に
応じて上記サーチ範囲を拡大して再度動きベクトルを検
出することを特徴としている。
【0019】この動き検出方法では、予測誤差の値に応
じて再度動きベクトルを検出する。例えば、予測誤差の
所定条件を満たさない符号化ブロックについてサーチ範
囲を拡大して再度動きベクトルを検出するようにする。
これにより、サーチ範囲が狭いために予測精度が低下す
る符号化ブロックについて、拡大されたサーチ範囲で再
度動きベクトルを検出すれば、そのような符号化につい
ても予測精度を向上させることができる。
【0020】上記請求項5に記載の画像の動き検出方法
においては、具体的には、本発明の請求項6に記載の画
像の動き検出方法のように、符号化画像における上記各
符号化ブロックの最小予測誤差の中で最も大きな値を用
いて上記予測誤差のしきい値を設定し、そのしきい値よ
り大きな予測誤差を有する符号化ブロックのみについて
上記サーチ範囲を拡大する。
【0021】一方、上記請求項5に記載の画像の動き検
出方法においては、具体的には、本発明の請求項7に記
載の画像の動き検出方法のように、上記各符号化ブロッ
クの予測誤差の統計を求め、その統計値の順序に基づい
て上記各符号化ブロックのサーチ範囲を拡大する。
【0022】画像の符号化においては、一般に、予測誤
差が小さいほど符号化効率を上げることができる。この
ため、限られた演算量の中で符号化効率を上げるには、
予測誤差の大きな符号化ブロックを重点的にサーチする
ことが有用である。
【0023】したがって、上記請求項6の検出方法で
は、各符号化ブロックの最小予測誤差の中で最も大きな
ものを選び、例えば、これより僅かに小さい値をしきい
値とすることによって、予測誤差がしきい値より大きく
なるブロックを選択する。この方法では、少ない演算量
で予測誤差の大きな符号化ブロックを選択できる。ただ
し、この方法では、誤差値のばらつきに応じて選択する
符号化ブロックの数が変化するので、画像によって予測
精度にばらつきが生じる可能性がある。
【0024】また、上記請求項7の検出方法では、各符
号化ブロックの予測誤差の統計をとり、例えば、その誤
差値の大きな方から定められた数の符号化ブロックを選
択する。この方法では、選択する符号化ブロック数が固
定されており、画像への依存度が低い演算が可能にな
る。しかしながら、演算量は、請求項6の方法に比べて
若干増加する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図6に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0026】本実施の形態に係る画像の動き検出方法
は、図1に示す手順にしたがって行われる。
【0027】まず、ステップS1において、一画面分の
画像をいくつかの領域に分割し、各領域毎に予測誤差を
最小にする動きベクトルを検出する。ここで、各領域の
予測誤差演算を全ての画素について行うと、目的とする
演算量の削減ができなくなる。そこで、各画素を直接間
引くか、あるいは画像からローパスフィルタにより高周
波成分を除いた後に画素を間引いてから演算を行う。な
お、画素の間引きは、周知の方法を利用する。
【0028】ここで、画像(画像信号)をローパスフィ
ルタに通過させると、画像に含まれるノイズなどの高周
波成分が除去され、予測の精度が向上するが、フィルタ
リングのための演算が必要になる。
【0029】ステップS2では、ステップS1で検出さ
れた動きベクトルを、領域内かまたはその領域の近辺に
ある符号化ブロック(すでに符号化されたブロック)の
サーチ開始点として設定する。なお、符号化ブロック
(以降、単にブロックと称する)は、動き検出の単位と
なる。
【0030】ステップS3では、各ブロックの動き検出
を行う。ここでは、例えば、中心座標に対し縦方向およ
び横方向に±6画素程度の比較的狭い範囲で、上記のサ
ーチ開始点からサーチを行う。このとき演算された各ブ
ロックの最小の予測誤差を記憶しておき、この最小の予
測誤差に基づいて後述するステップS4で用いる予測誤
差のしきい値を設定する。
【0031】続いて、ステップS4では、ステップS3
で得られた各ブロックの予測誤差によって、各ブロック
における次の範囲のサーチを行う。例えば、予測誤差の
大きかった数個のブロックのみ次の範囲をサーチする。
また、ステップS4では、さらにサーチ範囲を拡大する
ように予測誤差のしきい値を更新する。
【0032】そして、ステップS5では、演算回数が規
定値以上であるか否かを判定する。このステップS5に
より、ステップS4の処理が規定回数に達した時点で動
き検出の処理が終了する。
【0033】次に、上記のステップS1ないしS4につ
いて詳細に説明する。
【0034】ステップS1では、図2に示すような範囲
で第1動きベクトルとしての動きベクトルMV…を検出
する。図2において、破線で描かれた格子はブロック
(符号化ブロック)1…を表し、実線で描かれた格子は
分割された領域2…を表す。この領域2は、16個のブ
ロック1…からなっている。
【0035】図2または図3において、矢印で表される
のは動きベクトルMVであり、矢印の始点(矢のない
端)は、最小予測誤差となった予測領域(参照画像)ま
たは予測ブロック(参照画像)の中心座標を表し、矢印
の終点(矢のある端)は、符号化領域またはブロック1
の中心座標を表す。
【0036】なお、領域数は特に限定されないので、領
域数を1として画面全体を一つの領域に割り当ててもよ
い。領域数を少なくする場合、例えば、上記のように領
域数を1とする場合では、画面における画像の局所的な
動きには対応できないが、領域の動き検出のための演算
量が少なくなる。逆に、領域数を多くする場合、演算量
が増加するが、画像の局所的な動きに対応できる。
【0037】また、領域2…は、画面周縁のエッジ部を
除いた箇所に設定されている。これは、狭いサーチ範囲
でサーチを行う際のブロック予測精度の向上に寄与す
る。例えば、画像の動きの方向が図3に示すように、画
面の外側から内側に向く場合、予測領域が画面外にある
と予測誤差が正しく演算できない。このため、エッジ部
にまで領域2…が設定された場合、領域2…における多
数のブロック1…は、外側から内側へ向く動きベクトル
を有するにも関わらず、誤って検出された動きベクトル
により本来サーチを開始すべき座標とは全く異なる座標
からサーチが開始されることになる。したがって、この
ような不都合を回避するために、領域2…の設定範囲を
上記のように限定することにより、画面内の予測領域の
みについて動きを検出するようにしている。
【0038】ステップS2では、図2において矢印で示
す各領域2…の動きベクトルを、図3に示すように、あ
る領域2内またはその近傍の各ブロック1…のサーチ開
始点として設定する。具体的には、図3において、矢印
で始点(矢のない端)が、各ブロック1…のサーチ開始
点として用いられる。
【0039】ステップS3では、図4に示すように、各
ブロック1…において、矢印の始点に付された微小な方
形で表されるサーチ範囲Aでサーチを行う。このとき、
ステップS1・S2により設定された、予測誤差が最小
になると推測される位置からサーチが開始されるので、
多数のブロック1…は、サーチ範囲Aのように狭い範囲
におけるサーチでも十分な予測精度を得ることができ
る。
【0040】このように、ステップS3におけるサーチ
により多数のブロック1…で十分なサーチ精度が得られ
ている。したがって、ステップS4では、十分なサーチ
精度が得られなかったと推測される一部のブロック1…
を重点的にサーチする。
【0041】具体的には、ステップS3の処理におい
て、各ブロック1…の最小予測誤差の最大値より僅かに
小さい値がしきい値に設定されているので、このしきい
値より予測誤差が大きいブロック1…についてのみ次の
範囲をサーチする。この方法では、少ない演算量で予測
誤差の大きなブロック1…を選択することができる。し
かしながら、誤差値のばらつきによって、選択するブロ
ック1…の数が変化するので、画像によって予測精度に
ばらつきが生じる可能性がある。
【0042】また、他の方法では、各ブロック1の予測
誤差の統計をとり、予測誤差の大きい順に定められたブ
ロック1…について次の範囲をサーチする。例えば、誤
差値の大きな方から定められた数(例えば30個)の符
号化ブロックを次のサーチ候補として選択する。この方
法では、選択する符号化ブロックの数が固定されている
ので、演算の画像への依存度が低くなるが、上記のしき
い値を用いる方法に比べて演算量が若干増加する。
【0043】したがって、演算量または予測精度のいず
れを重視するかによって、最適な方法が選択される。
【0044】このような方法に基づいて、図5に示すよ
うに、例えば、予測誤差がしきい値より大きかった9個
のブロック1…について、サーチ範囲Aよりやや広いサ
ーチ範囲Bにまでサーチを行う。
【0045】そして、このようなサーチが終了した時点
で、しきい値をさらに小さい値に再設定し、演算回数が
ステップS5で設定された規定値に達するまで、S4の
処理、すなわち拡大されたサーチ範囲でのサーチおよび
しきい値の更新を行う。例えば、図6に示す例では、図
5に示す状態からしきい値が更新され、サーチ範囲Bで
のサーチの結果、更新されたしきい値より予測誤差の大
きかった6個のブロック1…について、サーチ範囲Bよ
りやや広いサーチ範囲Cにまでサーチを行う。
【0046】なお、S4でしきい値が更新される毎に、
全ブロック1…が更新されたしきい値により拡大された
サーチ範囲でサーチされる候補になる。
【0047】上記のような処理においては、各ブロック
1の演算中の予測誤差が過去に演算した最小値を越えた
場合は、その演算を中断するようになっている。これ
は、予測誤差は、符号化画像と予測画像との間で対応す
る画素値の絶対値の総和または二乗和という単調に増加
する演算により得られるので、演算中の予測誤差は、過
去の最小値を上回ると、もはや最小値となり得ないから
である。このように、演算を中断することにより、演算
効率を向上させることができる。
【0048】このとき、前記のステップS1における予
測誤差の演算が、演算中断による演算効率の向上に寄与
する。すなわち、早期に小さい予測誤差を求めておくこ
とにより、上記のような予測誤差の演算の特性により、
後続の予測誤差の演算が中断される可能性が高くなるか
らである。
【0049】以上述べたように、本実施例に係る画像の
動き検出方法は、一画面の画像が分割された複数の領域
2…について大まかな動きベクトルを求め、この動きベ
クトルをブロック1…のサーチ開始点として設定してい
る。これにより、動き検出のためのサーチ範囲をサーチ
範囲Aのように縮小しても、予測誤差が増大することは
少なくなる。また、サーチ範囲の縮小によって誤差が増
大したブロック1…のみサーチ範囲を拡大して予測誤差
を演算する処理を繰り返すことにより、少ない演算回数
で動き検出を行うことができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の画像の動き検出方法は、入力画像全体と参照画像との
相関を示す第1動きベクトルを画素が間引かれた状態で
検出した後に、上記入力画像の符号化ブロックと上記参
照画像との相関を示す第2動きベクトルを検出する一
方、上記第1動きベクトルの座標を第2動きベクトルを
検出するための開始点として決定する。
【0051】このように、第1動きベクトルの検出で画
像の大まかな動きが求められ、第1動きベクトルの座標
を第2動きベクトルを検出するための開始点として決定
することにより、最も小さい予測誤差が得られると予想
されるサーチ範囲を重点的にサーチする。それゆえ、第
2動きベクトルを検出するサーチ範囲が狭い場合でも、
予測精度の低下すなわち予測誤差の増大が少なくなる。
また、入力画像全体について第1動きベクトルを検出す
るので、領域の動き検出のための演算量が少なくなる。
したがって、無駄な演算を削減し、少ない演算回数でも
高い予測精度を達成することができるという効果を奏す
る。
【0052】本発明の請求項2に記載の画像の動き検出
方法は、複数の領域に分割された入力画像の各領域と参
照画像との相関を示す第1動きベクトルを画素が間引か
れた状態で検出した後に、上記入力画像の符号化ブロッ
クと上記参照画像との相関を示す第2動きベクトルを検
出する一方、上記第1動きベクトルのベクトル座標を上
記第2動きベクトルを検出するための開始点として決定
する。
【0053】これにより、上記請求項1の動き検出方法
と同様、第2動きベクトルを検出するサーチ範囲が狭い
場合でも、予測精度の低下が少なくなる。ただし、この
動き検出方法では、第1動きベクトルを検出する際、上
記請求項1の動き検出方法とは異なり、複数の領域に分
割された入力画像に対し第1動きベクトルを検出するの
で、画像の局所的な動きに対応することができる。した
がって、より精度の高い動き検出を実現することができ
るという効果を奏する。
【0054】本発明の請求項3に記載の画像の動き検出
方法は、上記請求項1または2に記載の画像の動き検出
方法において、画像端付近を上記第1または第2動きベ
クトル検出の対象領域から除くので、画面外にある画像
の予測領域について第1または第2動きベクトル検出が
行われなくなる。それゆえ、第1または第2動きベクト
ルが誤って検出されることを回避できる。したがって、
サーチ範囲が狭い場合でも予測精度を向上させることが
できるという効果を奏する。
【0055】本発明の請求項4に記載の画像の動き検出
方法は、上記請求項1、2または3に記載の画像の動き
検出方法において、上記第2動きベクトルを検出する際
に行う予測誤差の演算時に過去の予測誤差の最小値を越
えると、その予測誤差の演算を中断するので、演算回数
を減少させることができる。したがって、演算回数の大
幅な削減が可能になり、演算処理速度の向上を図ること
ができるという効果を奏する。
【0056】本発明の請求項5に記載の画像の動き検出
方法は、上記の課題を解決するために、入力画像の符号
化ブロックと参照画像との相関を示す動きベクトルを所
定のサーチ範囲内でのサーチにより検出する一方、上記
動きベクトルを検出する際に演算される予測誤差の値に
応じて上記サーチ範囲を拡大して再度動きベクトルを検
出する。
【0057】これにより、この動き検出方法では、予測
誤差の値に応じて再度動きベクトルを検出するので、サ
ーチ範囲が狭いために予測精度が低下する符号化ブロッ
クについて、拡大されたサーチ範囲で再度動きベクトル
を検出すれば、そのような符号化についても予測精度を
向上させることができる。したがって、サーチ範囲を縮
小化しても、効率的に予測精度を向上させることができ
るという効果を奏する。
【0058】本発明の請求項6に記載の画像の動き検出
方法は、上記請求項5に記載の画像の動き検出方法にお
いて、符号化画像における上記各符号化ブロックの最小
予測誤差の中で最も大きな値を用いて上記予測誤差のし
きい値を設定し、そのしきい値より大きな予測誤差を有
する符号化ブロックのみについて上記サーチ範囲を拡大
するので、少ない演算量で予測誤差の大きな符号化ブロ
ックを選択できる。したがって、上記請求項5に記載の
画像の動き検出方法と同様、効率的に予測精度を向上さ
せることができ、さらに演算量の削減を容易に図ること
ができるという効果を奏する。
【0059】本発明の請求項7に記載の画像の動き検出
方法は、上記請求項5に記載の画像の動き検出方法にお
いて、上記各符号化ブロックの予測誤差の統計を求め、
その統計値の順序に基づいて上記各符号化ブロックのサ
ーチ範囲を拡大するので、選択する符号化ブロック数が
固定されており、画像への依存度が低い演算が可能にな
る。したがって、上記請求項5に記載の画像の動き検出
方法と同様、効率的に予測精度を向上させることがで
き、さらに画像によらず予測精度を安定させることがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る画像の動き検出方
法の手順を示すフローチャートである。
【図2】上記手順において領域毎の動きを検出するステ
ップの処理を示す説明図である。
【図3】上記手順においてブロックのサーチ開始点を決
定するステップの処理を示す説明図である。
【図4】ブロック毎の動きを検出するステップの処理を
示す説明図である。
【図5】各ブロックの拡大された範囲での動きを検出す
るステップの処理を示す説明図である。
【図6】各ブロックのさらに拡大された範囲での動きを
検出するステップの処理を示す説明図である。
【図7】従来の動き検出方法の一例であるフルサーチ法
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 符号化ブロック 2 領域 A〜C サーチ範囲 MV 動きベクトル(第1動きベクトル)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像全体と参照画像との相関を示す第
    1動きベクトルを画素が間引かれた状態で検出した後
    に、上記入力画像の符号化ブロックと上記参照画像との
    相関を示す第2動きベクトルを検出する一方、上記第1
    動きベクトルの座標を上記第2動きベクトルを検出する
    ための開始点として決定することを特徴とする画像の動
    き検出方法。
  2. 【請求項2】複数の領域に分割された入力画像の各領域
    と参照画像との相関を示す第1動きベクトルを画素が間
    引かれた状態で検出した後に、上記入力画像の符号化ブ
    ロックと上記参照画像との相関を示す第2動きベクトル
    を検出する一方、上記第1動きベクトルのベクトル座標
    を上記第2動きベクトルを検出するための開始点として
    設定することを特徴とする画像の動き検出方法。
  3. 【請求項3】画像端付近を上記第1または第2動きベク
    トル検出の対象領域から除くことを特徴とする請求項1
    または2に記載の画像の動き検出方法。
  4. 【請求項4】上記第2動きベクトルを検出する際に行う
    予測誤差の演算時に過去の予測誤差の最小値を越える
    と、その予測誤差の演算を中断することを特徴とする請
    求項1、2または3に記載の画像の動き検出方法。
  5. 【請求項5】入力画像の符号化ブロックと参照画像との
    相関を示す動きベクトルを所定のサーチ範囲内でのサー
    チにより検出する一方、上記動きベクトルを検出する際
    に演算される予測誤差の値に応じて上記サーチ範囲を拡
    大して再度動きベクトルを検出することを特徴とする画
    像の動き検出方法。
  6. 【請求項6】符号化画像における上記各符号化ブロック
    の最小予測誤差の中で最も大きな値を用いて上記予測誤
    差のしきい値を設定し、そのしきい値より大きな予測誤
    差を有する符号化ブロックのみについて上記サーチ範囲
    を拡大することを特徴とする請求項5に記載の画像の動
    き検出方法。
  7. 【請求項7】上記各符号化ブロックの予測誤差の統計を
    求め、その統計値の順序に基づいて上記各符号化ブロッ
    クのサーチ範囲を拡大することを特徴とする請求項5に
    記載の画像の動き検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003087799A (ja) * 2001-09-17 2003-03-20 Fujitsu Ltd 追跡型動きベクトル探索方法及び装置
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