JPH10106631A - 蓄電手段の種類等判定装置 - Google Patents

蓄電手段の種類等判定装置

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JPH10106631A
JPH10106631A JP8280403A JP28040396A JPH10106631A JP H10106631 A JPH10106631 A JP H10106631A JP 8280403 A JP8280403 A JP 8280403A JP 28040396 A JP28040396 A JP 28040396A JP H10106631 A JPH10106631 A JP H10106631A
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JP
Japan
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charging
storage means
power storage
voltage
current
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JP8280403A
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English (en)
Inventor
Takashi Toyomura
隆 豊村
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Mitsuoka Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Mitsuoka Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄電手段に過剰な電圧を印加することなく、
安全かつ確実に蓄電手段の種類等の属性を判定する。 【構成】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達後の
充電電流により蓄電手段における蓄電素子の直列個数、
蓄電手段の種類、容量、蓄電量等の属性を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として蓄電手
段の充電装置等の一部として利用される、蓄電手段の種
類等の属性の判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄電手段の従来の標準的な充電方法とし
ては、蓄電手段の容量[Ah]の1/10程度の比較的
小さな電力で、8時間〜15時間程度かけて充電するも
のが知られている。また、このような標準的な充電方法
では充電時間が長くかかり過ぎるという問題に鑑み、蓄
電手段の容量に対して比較的大きな電力を供給し、−d
V、dT/dt等の満充電検出方法を用いて短時間で充
電を行うようにした、急速充電の方法も知られている。
【0003】また、このような急速充電では対象となる
蓄電手段の範囲が限定されるという問題に鑑み、充電に
先だって充電装置に蓄電手段の種類等をスイッチ等で指
定するようにし、これに基づいて充電方法を切り換える
ことにより、広い範囲の蓄電手段に対応することができ
るようにした充電装置も提案されている。
【0004】また、蓄電手段のパッケージ等に蓄電手段
の種類を表す識別情報を設け、これにより蓄電手段の種
類を判別し、蓄電手段の種類に応じた充電を行うように
した充電装置が提案されている。例えば、蓄電手段のパ
ッケージに蓄電手段の種類の識別端子を設け、この端子
が蓄電手段の負極側に接続されているか否かにより蓄電
手段の種類を判別したり、蓄電手段の負極側と識別端子
の間に抵抗器を設け、この抵抗値の大小により蓄電手段
の種類、容量等を識別するようにしたものが提案されて
いる。
【0005】また、蓄電手段のパッケージに蓄電手段の
種類に応じた凹凸を設け、この凹凸の有無を光センサや
マイクロスイッチ等により検出して蓄電手段の種類を判
別するようにしたものも提案されている。また、蓄電手
段の種類や充電電流、充電電圧、充電時間、満充電検出
方法等の情報を、蓄電手段のパッケージ内のメモリ等に
記憶しておき、充電時にこの情報を読み取り、これに従
って充電を行うようにした充電装置も提案されている。
【0006】また、未知の蓄電手段を確実に満充電まで
充電するためには、蓄電量の把握が不可欠である。この
ような蓄電量の判定については、蓄電手段の解放電圧に
基づいて判定する方法や、充電時の蓄電手段の電圧に基
づいて判定する方法、蓄電手段を放電し、放電時の蓄電
手段の電圧に基づいて判定する方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の標
準充電型の充電装置では、充電したい蓄電手段のメーカ
ーや容量が、その本来対象とされている蓄電手段と多少
相違していてもある程度は実用になるが、充電時間が非
常に長くかかってしまうという問題があった。また、蓄
電手段の容量や蓄電量の大小等に係わらず一律に充電す
ることとなるため、容量の小さな蓄電手段に充電した場
合や蓄電量の大きな蓄電手段に充電した場合に過充電等
の問題が避けられなかった。
【0008】また、上記のような従来の急速充電型の充
電装置は、充電時間は短縮できるものの、制御方法の困
難さや安全性の問題等のため、特定の蓄電手段専用の充
電装置とならざるを得ず、従って汎用性がないという問
題があった。このような従来の急速充電型の充電装置を
もって、本来対象とされる蓄電手段とは容量や直列個
数、特性等の異なる蓄電手段に無理に充電を行なった場
合、満足な充電が行えないばかりか、過電流、過充電等
により蓄電手段の寿命を著しく縮めてしまうおそれがあ
った。
【0009】例えば、蓄電手段にはその容量に応じた最
適な充電電流があり、容量の異なる蓄電手段に充電を行
った場合には、過大電流により蓄電手段の寿命を縮める
等の問題があった。また、蓄電手段にはその種類やセル
数に応じた最適な充電電圧があり、必要以上に高い電圧
で充電を行った場合には寿命を縮めるという問題があっ
た。特に、Liイオン二次電池のような過電圧に弱い蓄
電手段に過剰な電圧が印加された場合には非常に危険で
あった。
【0010】また、蓄電手段はその種類に応じて定電流
充電、定電圧充電等、最適な充電方法が異なるため、た
とえ容量等が同じでも、種類の異なる蓄電手段に充電を
行うのは、安全性等の面で問題があった。
【0011】また、蓄電手段はその種類に応じて−dV
検出、温度微分検出、電流検出等、最適な満充電検出方
法が異なるため、異なる種類の蓄電手段を充電した場合
には検出失敗による過充電等の問題があった。
【0012】また、たとえ蓄電手段の種類が同じでも、
直列セル数や容量によって満充電検出の最適な感度等が
異なるため、例えば直列個数の少ない蓄電手段に充電し
ようとした場合には−dVの検出失敗等により過充電に
なる等の問題があった。また、たとえ種類やセル数が同
じでも、容量の大小により電圧の変化量が異なるので、
例えば容量の大きな蓄電手段に充電した場合に−dVの
検出失敗等により過充電になる等の場合があった。
【0013】また、たとえ種類が同じでも、容量の大小
により最適な充電時間が異なるため、たとえば容量の大
きな蓄電手段を充電しようとした場合には充電が途中で
打ち切られて十分な充電が行えなかったり、逆に、容量
の小さな蓄電手段を充電した場合には過充電になる等の
問題があった。
【0014】このように、従来の充電装置にあっては、
汎用性を求めようとすれば充電時間が長くかかってしま
う等の問題が生じ、急速充電を行おうとすれば対象とな
る蓄電手段が特定のものに限られてしまうという問題が
あった。
【0015】また、このような問題の解決策として、上
記したように蓄電手段の種類等をスイッチ等により設定
する方法が提案されているが、人手による方法では誤設
定のおそれがあり、安全性の面で十分とは言えなかっ
た。
【0016】また、識別端子や凹凸により蓄電手段の種
類等を判別する方法では、識別端子やその付属回路等が
必要になるため、あるいは金型が別途必要になるため、
コストが上昇するという問題があった。また、識別端子
の接触の信頼性の問題があり、接触不良等により種類等
を誤判定するおそれがあった。また、このような方法で
は判別できる種類等の数が限られ、汎用性の面で十分で
なかった。
【0017】蓄電手段のパッケージ内のメモリ等の情報
に基づいて充電方法を切り換える方法では、汎用性は多
少改善されるが、メモリや通信手段等のためコストが上
昇するという問題があった。また、このような識別端
子、凹凸、メモリ等による方法では、これら識別端子等
の設けられていない蓄電手段や、他種製品用の蓄電手
段、他社の蓄電手段等には全く対応できなかった。
【0018】また、このような問題に鑑み、蓄電手段に
一定時間充電を行った後に充電を一旦停止し、停止後の
電圧の変化等により蓄電手段の種類を判別する等の試み
もなされている。しかし、このような方法では当該一定
時間の充電中に蓄電手段の電圧が適正範囲を超えて過剰
な電圧となるおそれがあり、安全性の面で問題があっ
た。また、充電停止後の蓄電手段の電圧の変化は微小な
ものであり、一般的な8ビット程度のA/Dコンバータ
程度では満足に捉えることができないという問題があっ
た。また、充電の停止中は充電電流が流れないので、種
類の判定のために充電時間が遅延するという問題があっ
た。
【0019】また、蓄電素子の直列個数については、蓄
電手段の解放電圧または充電時の電圧に基づいて判定し
ようとしたり、一定時間充電後充電を停止して、停止後
の蓄電手段の電圧に基づいて判定しようとする試みがな
されている。しかし、蓄電手段の電圧は蓄電量の大小に
応じて比較的大きく変動するのが通例であり、蓄電手段
が電気二重層コンデンサやLiイオン二次電池等である
場合には特に顕著である。このため、直列個数にもよる
が、蓄電量の大小により蓄電素子の数個分程度の電圧差
は容易に生じ得る。従って、係る方法では蓄電量による
影響のため直列個数を誤判定する場合があった。
【0020】また、蓄電手段の容量を判定する方法とし
ては、充電時の蓄電手段の電圧の単位時間当たりの変化
率等に基づいて判定する方法が考えられるが、NiCd
電池、NiMH電池等の電圧特性が比較的フラットな蓄
電手段においては正確な判定が困難であるという問題が
あり、さらには電圧の温度特性等を考慮する必要があっ
た。
【0021】また、上記した従来の蓄電量の判定方法の
うち、蓄電手段の解放電圧に基づいて判定する方法で
は、蓄電手段の解放電圧は放電停止後放置すると次第に
回復し、また、充電後放置すると次第に低下するので、
放置時間の大小等により誤判定を生じ、精度の良い判定
が行えなかった。また、充電時の蓄電手段の電圧に基づ
いて判定する方法では、NiCd電池、NiMH電池等
の電圧特性が比較的フラットな蓄電手段においては正確
な判定が困難であるという問題があり、さらには電圧の
温度特性等を考慮する必要があった。
【0022】また、Liイオン二次電池、鉛蓄電池のよ
うに定電圧充電が一般的に用いられる蓄電手段では、こ
のような方法では定電圧領域に入っている場合には蓄電
量の判定が行えないという問題があった。また、放電時
の蓄電手段の電圧に基づいて判定する方法についても上
記と同様の問題があり、さらには蓄電量の判定のために
一旦放電しなければならないので充電時間が著しく遅延
するという問題があった。本発明は、上記のような問題
に鑑み、蓄電手段の種類等の属性を、迅速、安全、的確
に判定する手段を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
後の充電電流により蓄電手段における蓄電素子の直列個
数を判定する。
【0024】また、蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧
到達後の充電電流により蓄電手段の種類を判定する。
【0025】また、蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧
到達後の充電電流により蓄電手段の容量を判定する。
【0026】また、蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧
到達後の充電電流により蓄電手段の蓄電量を判定する。
【0027】また、蓄電手段に充電または放電を行い、
充電または放電の開始直後の蓄電手段の電圧に基づいて
蓄電手段の種類を判定する。
【0028】また、蓄電手段の電圧が所定未満であれば
第1の方法により蓄電手段の種類等の属性を判定し、所
定以上であれば第2の方法により蓄電手段の属性を判定
する。
【0029】また、蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧
到達後に充電電流及び充電電流の時間当たり変化率を測
定し、両者の関係に基づいて蓄電手段の属性を判定す
る。
【0030】また、蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧
到達後に少なくとも2回にわたって充電電流または充電
電流の時間当たり変化率のうちの少なくとも1つをそれ
ぞれ測定し、これらの関係に基づいて蓄電手段の属性を
判定する。
【0031】
【発明の実施の形態】まず、蓄電素子の直列個数判定の
原理について説明する。図4は、同じNiCd電池を5
セル直列接続した場合と6セル直列接続した場合とにお
いて、7.6[V]0.5[C]の定電流定電圧でそれ
ぞれ充電した場合の定電圧到達後の充電電流の変化を表
したものである。
【0032】図のように、5セルの場合は定電圧領域で
の充電電流の減少は比較的緩やかだが、6セルの場合は
急激に低下し、短時間のうちに0に近い状態となってい
る。従って、このような充電電流の動向を捉えることに
より、いずれの直列セル数の組電池であるかを容易に判
定することができる。なお、このような現象はNiCd
電池に限らず種々の蓄電手段でも現れ、同様にして直列
個数の判定を行うことが可能である。
【0033】この方法によれば、判定時の電圧が所定の
定電圧に制限されるため、蓄電手段に必要以上に高い電
圧が印加される心配がない。従って、内容の不明な蓄電
手段であっても、安全に判定することができる。また、
上記の例のように、直列個数の違いによる充電電流の相
違は極めて顕著であり、簡易な方法でありながら高確度
の判定が行える。また、定電圧の設定精度は、蓄電素子
1個当たりの電圧の数分の1程度あれば十分であるた
め、簡易かつ容易に実現することができる。
【0034】以上のような原理に基づき、蓄電手段を充
電し、定電圧領域に達した後の充電電流により、蓄電素
子の直列個数を判定することができる。
【0035】図1は、その実施の一態様を表すものであ
り、定電圧充電可能な電源手段1と、充電電流を検出す
る電流検出手段2と、定電圧到達後の電流検出手段2の
検出結果により蓄電手段3における蓄電素子の直列個数
を判定する判定手段4から構成される。
【0036】蓄電手段3は、少なくとも1つの蓄電素子
からなる。蓄電素子としては、二次電池、電気二重層コ
ンデンサ、電力貯蔵用コンデンサ等のあらゆる種類の蓄
電素子が適用できる。また、二次電池としては、Liイ
オン二次電池等の非水系二次電池や鉛蓄電池等の、一般
的に定電圧充電が適しているとされている種類の二次電
池はもちろん、上記の例のようにNiCd電池、NiM
H電池等のアルカリ系二次電池のように一般的には定電
圧充電は不向きとされている種類の二次電池にも適用す
ることができ、その他あらゆる種類の二次電池が適用で
きる。
【0037】電源手段1による充電は、定電圧回路等に
よる定電圧充電が好ましいが、上述のように設定精度や
安定度はさほど重要ではなく、充電電圧がある程度制限
されれば足り、準定電圧でもよい。また、電圧の上昇が
制限されていれば足り、電圧が低い場合に強制的に電圧
を上昇させるよう制御するようなことまでは必ずしも必
要としない。従って、定電圧回路等による充電の場合に
限定されるものではなく、過電圧保護回路のようなもの
により充電する場合も含まれる。このように、充電方法
等は厳密な意味での「定電圧」である必要はないが、技
術内容の理解の容易のため、適宜「定電圧」、「定電圧
領域」の如き用語を用いている。これは他の部分の記述
についても同様である。
【0038】また、電圧が制限されれば十分であるが、
さらに何らかの電流制限が加えられているほうが、蓄電
手段の保護のため好ましい。この電流制限は、例えば電
源トランスの鉄損銅損等の電源の内部抵抗や、電流制限
用の直列抵抗器等によるものでもよいが、定電流回路を
設けるとさらに好ましい。なお、判定が終了した後は、
判定結果に応じた充電電圧、充電電流等により充電を行
うようにするとよい。
【0039】電流検出手段2による充電電流の検出は、
例えばCT(カレントトランス)等により検出するよう
にしてもよいし、直列接続した微小抵抗の電圧降下から
求めるようにしてもよいし、その他一旦熱や光に変換し
て検出する方法等のあらゆる方法が適用できる。また、
検出結果はアナログ情報であるとデジタル情報であると
を問わない。
【0040】定電圧領域に到達したかどうかは、定電圧
領域への到達に伴う充電電流の減少により、判断するこ
とができる。これは例えば、電流検出手段2の検出結果
が、電源手段1の出力電流として設定されている電流よ
りも小さくなったことで判断することができる。
【0041】また、充電電流の動向を監視することによ
っても判断することができる。例えば、充電電流をA/
D変換して検出する場合には、例えば、一定時間間隔毎
に充電電流をサンプリングして記憶し、今回のサンプル
値と前回のサンプル値とを比較して、前回のサンプル値
よりも今回のサンプル値の方が低下していることをもっ
て定電圧域に達したものと判断することができる。ま
た、例えば今回のサンプル値と前回のサンプル値とを比
較して、前回のサンプル値よりも今回のサンプル値の方
が所定値以上低下していることをもって定電圧域に達し
たものと判断するようにすれば、ノイズ等の影響を回避
することができ、さらに好ましい。
【0042】また、例えば前前回のサンプル値も記憶し
ておき、前前回のサンプル値よりも前回のサンプル値の
方が小さく、かつ、前回のサンプル値よりも今回のサン
プル値の方が小さいことをもって定電圧域に達したもの
と判断するようにすれば、同様にノイズ等の影響を回避
することができ、さらに好ましい。その他IIR等のデ
ジタルフィルタを構成したり、単純平均、移動平均等を
とる等の方法によりサンプリング値を平滑化するように
すれば、ノイズ等の影響を回避でき、さらに好ましい結
果が得られる。
【0043】なお、定電圧に達したか否かは、蓄電手段
の電圧を測定し、測定値が定電圧値に達したか否かによ
って判断することもできる。しかし、この方法では部品
の誤差や測定誤差等により、充電回路の定電圧値や蓄電
手段の電圧の測定値がずれる場合がある。この結果、充
電回路側では既に定電圧に達しているにも係わらず、い
つまで経っても定電圧に達したことが認識されなかった
り、逆に、充電回路側で未だ定電圧に達していないにも
係わらず早期に定電圧に達したと誤って判断されてしま
う場合がある。
【0044】また、蓄電手段の電圧の変化を監視し、こ
れが上昇から平衡に転ずることを検出することにより、
定電圧領域に達したことを判断する方法も考えられる。
しかし、NiMH電池等のような、充電時の電圧変化の
少ない蓄電手段の場合や、充電電流が小さい場合には、
充電時の電圧の上昇が元々緩慢なため、A/Dコンバー
タの分解能の問題等により、蓄電手段の電圧が平衡に転
じたことを検出するのは困難である。
【0045】また、充電回路の出力から蓄電手段までの
間の配線の抵抗分や、配線と蓄電手段との接続部分にお
ける接触抵抗等により電圧降下が生じるため、定電圧領
域に移行する周辺での電圧の上昇はさらに緩慢なものと
なってしまい、検出がさらに困難となる。このように、
蓄電手段の電圧に基づいて定電圧に達したことを判断す
るのは困難である。
【0046】これに対し、定電圧に達したことに伴う充
電電流の変化(減少)は顕著であり、上記したような方
法で容易に検出できる。また、このような方法によれ
ば、電圧検出手段を必要としない。従って、上記の例の
ように充電電流により検出するのが好ましい方法であ
る。もっとも、電圧検出手段を設け、電圧によって検出
するようにしてもよいのはもちろんである。
【0047】定電圧に達した後の充電電流による直列個
数の判定方法としては、定電圧到達後の充電電流の変化
の傾きや、所定時間経過後の電流値や、所定時間経過前
後の電流値の差や、所定の電流値になるまでの時間や、
電流値の差が所定値になるまでの時間による方法等、種
々の方法を採り得る。
【0048】例えば、定電圧に達した直後の電流の時間
当たり変化率を調べ、これを所定の基準値と比較した場
合の大小により、いずれの直列個数であるかを判定する
ことができる。この方法では、定電圧到達の直後の変化
率により判定するので、極めて迅速に判定することがで
きる。
【0049】また、例えば定電圧に達してから所定時間
経過後の充電電流により判定することができる。この方
法は、充電電流の検出精度が高い場合や充電電流をあま
り頻繁に測定できないような場合に有用である。
【0050】また、例えば定電圧に達する前と到達後所
定期間経過後の充電電流の差や比により判定することが
できる。この方法は、充電電流が定電流化されていない
場合に充電電流の影響を回避等することができるので、
特に効果がある。
【0051】また、例えば定電圧到達から第1の所定時
間経過後の充電電流と、第2の所定時間経過後の充電電
流との差や比に基づいて判定することができる。この方
法は、充電電流が安定化されていない場合に特に効果が
ある。
【0052】また、例えば定電圧領域に達した時点から
充電電流が所定値以下になるまでの時間により判定する
ようにしてもよい。この方法は、充電電流の検出の分解
能が低いような場合に特に効果がある。
【0053】また、例えば定電圧領域に達した後充電電
流が第1の所定値以下になった時から第2の所定値以下
になるまでの時間を計測し、この時間により判別するよ
うにしてもよい。この方法は、充電電流の検出の分解能
が低いような場合に特に効果がある。
【0054】なお、上記の例では定電圧領域に達しなけ
れば充電電流が上記第1の所定値以下になることはない
ので、定電圧領域に達したか否かの判定を行わなければ
ならない特段の必要性はない。また、例えば蓄電手段の
容量や残存状態等が同じで直列個数のみ異なるような場
合には、たとえば、充電開始から所定時間(確実に定電
圧領域に入るような時間に設定する。)経過後の充電電
流をもって直列個数を判定するようにすることもでき、
この場合も定電圧域に達したかどうかの判定は必要とし
ない。
【0055】このように、本発明は定電圧領域に達した
後の充電電流により直列個数を判定するものではある
が、これは事実上定電圧領域に達していれば足りるので
あって、定電圧領域に達したか否かの判断を行うような
ことまでもが発明構成上の必須の要件とされているわけ
ではない。これは他の発明についても同様である。
【0056】なお、上記説明では主として2種類の直列
個数のうちのいずれに該当するかの判定の場合について
述べたが、本発明はこのような用途に限られるものでは
なく、同様にして複数の種類の直列個数の別を判定する
ことができる。例えば、定電圧到達後の充電電流の変化
率の絶対値が所定の第1の値以上であれば7セル、第1
の値未満で第2の値以上であれば6セル、第2の値未満
であれば5セル、のように、直列個数を判定することが
できる。これは上述した他の各種判別方法についても同
様に適用できる。
【0057】また、第1の定電圧で充電を行い上述した
ような各種判定方法により直列個数を判定し、その結果
所定セル数以上と判定された場合にはさらに第1の定電
圧よりも高い第2の定電圧で充電を行い、再度セル数を
判定するようにすれば、広範なセル数の判定が行えると
ともに、判定の確実性をさらに向上させることができ
る。さらに、第3の定電圧、第4の定電圧...の如
く、このような操作を必要回数繰り返し行うようにすれ
ば、さらに広範で確実な直列個数の判定が行える。
【0058】また、充電開始前に蓄電手段の電圧を測定
するようにし、上記定電圧は、該電圧に対して適切な値
を選択するようにすれば、定電圧に達するまでの時間を
短縮することができ、迅速な判定が行える。例えば、定
電圧値として選択設定可能な電圧をE1、E2、E
3...En (En-1<En) とすると、充電開始前の
蓄電手段の電圧がE1よりも大きくE2よりも小さい場合
には、定電圧としてE2を設定するようにする等すると
よい。このようにすれば、判定時間を短縮することがで
きるばかりでなく、蓄電手段に印加する電圧を必要最小
限に止めることができるので、内容の不明な蓄電手段に
対しても安全に判定を行うことができる。
【0059】また、充電電圧を第1の定電圧に設定して
充電を開始した後、蓄電手段の電圧が第1の定電圧に比
べ低い場合に、充電電圧を第1の定電圧よりも低い第2
の定電圧に設定し直すようにしてもよい。このようにす
れば、同様に定電圧に達するまでの時間を短縮すること
ができ、迅速な判定が行える。
【0060】また、充電開始後の蓄電手段の電圧を測定
し、この測定値またはこの値に所定値を加えた値等を定
電圧の設定電圧として設定するようにすれば、蓄電手段
の電圧の大小に係わらず即座に定電圧領域に移行できる
ので、極めて迅速な判定が可能になる。また、充電開始
前の蓄電手段の電圧を測定し、この測定値またはこの値
に所定値を加えた値等を定電圧値として設定するように
してもよい。
【0061】なお、このような方法は、予め直列個数が
判っている蓄電手段に充電する場合に、蓄電手段の異常
を検出する方法としても極めて有用である。例えば、蓄
電手段の蓄電素子の一部に内部短絡等が発生した場合に
は、定電圧領域に達した後の充電電流は、直列個数の少
ない蓄電手段の場合と同様の様相を呈するので、これを
検出することにより、蓄電手段の異常が判定できる。
【0062】次に、蓄電手段の種類判定の原理について
説明する。図5は、Liイオン二次電池1セルとNiC
d電池3セルにそれぞれ4.2Vの定電流定電圧充電を
行った場合の、定電圧到達後の充電電流の変化を表した
ものである。図のように、Liイオン二次電池の場合に
は、充電電流が0となる方向に向けて収束するようなカ
ーブを描く。一方、NiCd電池の場合には、定電圧領
域に達した直後の電流の減少は大きいが、その後減少の
度合いが小さくなり、いつまでも充電電流が流れ続けよ
うとする。このように、定電圧到達後の充電電流には、
蓄電手段の種類により相違がある。従って、充電電流の
このような相違を捉えることにより、蓄電手段の種類の
別を判定することができる。
【0063】なお、Liイオン二次電池やNiCd電池
に限らず、他の種類の蓄電手段においても、それぞれ蓄
電手段の種類に応じて異なった特性が現れるため、これ
らの特徴を捉えることにより種々の蓄電手段の種類の判
定を行うことが可能である。
【0064】以上のような原理に基づき、蓄電手段を充
電し、定電圧領域に達した後の充電電流により、蓄電手
段の種類を判定することができる。蓄電手段の種類に
は、Liイオン二次電池やNiCd電池、NiMH電池
等の種類の他、グループ(非水系、アルカリ系等)、材
料(グラファイト、コークス、Co、Ni、Mn等)、
製造メーカーの別等も含まれる。
【0065】この場合の構成も図1と同様であるが、判
定手段4は、定電圧到達後の検出手段2の検出結果によ
り蓄電手段3における蓄電手段の種類を判定する。蓄電
手段、充電電流の検出等については既に述べたと同様で
ある。
【0066】充電電流による蓄電手段の種類の判定方法
としては、直列個数の判定方法の説明で述べたと同様の
種々の方法をとり得る。例えば、定電圧到達後の充電電
流の変化の傾きの大小により判定するようにしてもよい
し、定電圧到達から所定時間経過後の電流値の大小や、
所定時間経過前後の電流値の差や、定電圧到達から所定
の電流値になるまでの時間や、電流値の差が所定値にな
るまでの時間による方法等、種々の方法を採り得る。
【0067】なお、単に定電圧到達直後またはそれから
所定時間経過後の充電電流の時間当たり変化率のみによ
り判定する方法や、単に定電圧到達から所定時間経過後
の充電電流のみにより判定する方法や、単に定電圧到達
から所定電流に到達するまでの時間により判定するよう
な方法によっても、蓄電手段の種類の判定は可能であ
る。しかし、このような方法では蓄電量の大小等による
充電電流への影響を避けることができないので、判定時
に蓄電手段の残存状態が判明している場合や、判定の開
始前には必ず特定の残存状態(例えば完全放電状態)に
なっている等の特別の条件が調わない限り、正確な判定
は行えない。このような問題を避けるため、充電電流と
充電電流の時間当たり変化率等の如き複数種類の要素の
組み合わせにより判定するようにするとよい。
【0068】例えば、定電圧到達から所定時間経過後の
充電電流と充電電流の時間当たり変化率とに基づいて判
定するようにするとよい。すなわち、定電圧到達から所
定時間経過後の充電電流は残存状態等により左右され、
定電圧到達から所定時間経過後の充電電流の時間当たり
変化率もまた残存状態等により左右されるが、両者を総
合することにより残存状態等の影響を相殺することがで
き、より正確な判定が行える。
【0069】具体的には、後述する図7のように各種の
残存状態等における定電圧到達後所定時間経過後の充電
電流と充電電流の時間当たり変化率との関係を各種蓄電
手段についてそれぞれ予め実験等により求めておき、判
定する際に、得られた充電電流と充電電流の時間当たり
変化率とをこれと比較して、一致不一致の判断等を行う
ようにするとよい。
【0070】また、充電電流等の測定を、時間間隔をお
いて複数回行うようにし、これらの相互の関係に基づい
て判定するようにするとよい。このようにすれば、充電
電流の変化カーブの特徴を確実に捉えることができるた
め、残存状態等をも把握することができ、したがって、
残存状態等の影響を排して正確な判定が行える。
【0071】実施態様としては、例えば、定電圧到達か
ら第1の時間経過後の第1の充電電流と、第2の時間経
過後の第2の充電電流とに基づいて判定するようにする
とよい。具体的には、後述する図7のように各種の残存
状態等における第1の充電電流と第2の充電電流との関
係を各種蓄電手段についてそれぞれ予め実験等により求
めておき、判定する際に、得られた第1及び第2の充電
電流をこれと比較して、一致不一致の判断等を行うよう
にするとよい。このようにすれば、単に定電圧到達から
所定時間経過後の充電電流により判定するような方法に
比べて、充電電流の変化カーブの特徴を確実に捉えるこ
とができ、残存状態等による問題が回避できる。
【0072】また、定電圧到達から第1の時間経過後の
第1の充電電流変化率と、第2の時間経過後の第2の充
電電流変化率とに基づいて判定するようにするとよい。
このようにすれば、単に定電圧到達から所定時間経過後
の充電電流により判定するような方法に比べて、充電電
流の変化カーブの特徴を確実に捉えることができ、残存
状態等による問題が回避できる。
【0073】また、定電圧到達から第1の時間経過後の
充電電流変化率と、第2の時間経過後の充電電流とに基
づいて判定するようにするとよい。また、定電圧到達か
ら第1の時間経過後の充電電流と、第2の時間経過後の
充電電流変化率とに基づいて判定するようにするとよ
い。このようにすれば、単に定電圧到達から所定時間経
過後の充電電流により判定するような方法に比べて、充
電電流の変化カーブの特徴を確実に捉えることができ、
残存状態等による問題が回避できる。
【0074】また、上記のような数回の測定に留まら
ず、連続的に監視して判定することもできる。例えば、
充電電流の時間当たり変化率が第1の所定値になった後
第2の所定値になるまでの経過時間により判定するよう
にするとよい。このようにすれば、定電圧域に達したか
どうかの判定が不要となり、また、変化率の検出分解能
が低い場合でも確実に判定でき、さらに残存状態等によ
る問題が回避できる。
【0075】また、充電電流の時間当たり変化率が所定
値になってから所定時間経過後の充電電流の大きさや時
間当たり変化率により判定するようにするとよい。この
ようにすれば、定電圧域に達したかどうかの判定が不要
になり、また、充電電流の変化カーブの特徴を確実に捉
えることができ、残存状態等による問題が回避できる。
【0076】また、充電電流の時間当たり変化率が所定
値になった時の充電電流の大きさにより判定するように
するとよい。このようにすれば、定電圧域に達したかど
うかの判定が不要となり、また、第2の所定値等になる
まで待たなくて済むので迅速に判定できる。さらに、充
電電流の変化カーブの特徴を確実に捉えることができ、
残存状態等による問題が回避できる。
【0077】また、充電電流が所定値になった時点での
充電電流の時間当たり変化率の大きさにより判定するよ
うにするとよい。このようにすれば、定電圧域に達した
かどうかの判定が不要となり、また、第2の所定値等に
なるまで待たなくて済むので迅速に判定できる。さら
に、充電電流の変化カーブの特徴を確実に捉えることが
でき、残存状態等による問題が回避できる。
【0078】また、定電圧到達から充電電流の時間当た
り変化率が所定値になるまでの経過時間により判定する
ようにするとよい。このようにすれば、蓄電手段の種類
に応じた充電電流の変化カーブの特徴を確実に捉えるこ
とができる。
【0079】また、図5のような経過時間と電流値との
関係のデータを各種の蓄電手段について予め実験により
求めておき、種類の判定の際に、被検蓄電手段の充電電
流を時間の経過とともにこれと逐次比較して、一致不一
致や一致の蓋然性の大小等により判定するようにしても
よい。例えば、被検蓄電手段の充電電流が、図5のよう
な標準的な充電電流特性に対して温度や蓄電手段個別の
特性のばらつき等を考慮した一定範囲内にあれば、同種
の蓄電手段であると判定するようにするとよい。さら
に、このようなデータを後述する図7のように各種残存
状態についてそれぞれ用意しておき、同様にして逐次比
較し合致するものを選択等するようにすれば、残存状態
等による問題が回避でき、さらには種類のみならず蓄電
量の判定も可能になる。
【0080】また、標準的な特性にどれだけ近似してい
るかを、被検蓄電手段の充電電流と標準的な充電電流特
性との差や比、時間当たり変化率の相違、特定の充電電
流値になるまでの時間の相違等から求めて一致の蓋然性
を定量化し、これをLiイオン二次電池、NiCd電池
等の各種蓄電手段についてそれぞれ求め、これらの結果
を比較して最も一致の蓋然性が高いと認められるものを
選択することにより、種類を判定するようにしてもよ
い。
【0081】また、各種蓄電手段のそれぞれについて上
記のような一致の蓋然性を求めた後、各種蓄電手段を非
水系、アルカリ系等にグループ分けし、例えばグループ
内の各種蓄電手段に対する蓋然性の総和、平均、最大
値、最小値等を求める等によりグループ単位での一致の
蓋然性を求め、いずれのグループに属するかを判定する
ようにしてもよい。このようにすれば、例えば、個々の
蓄電手段に対しての一致の蓋然性が低いためにNiCd
電池、NiMH電池等の個別の種類までは特定できない
ような場合であっても、アルカリ系に該当する蓋然性が
高い等の判定を行うことができ、この結果、例えばこの
場合にはその後の充電を定電流充電に切り替える等の制
御を行うことができる。この場合、各種蓄電手段のそれ
ぞれについての一致の蓋然性を求めるまでもなく、グル
ープ内での平均的な充電電流特性やその特徴を基に、初
めからグループ単位での蓋然性を求めるようにしてもよ
い。
【0082】なお、上記したような各種の方法は、蓄電
手段の種類の判定のみならず、直列個数や容量、蓄電量
等の判定の場合にもそのまま適用できる。
【0083】上記のような方法によれば、判定の際に蓄
電手段に必要以上に高い電圧が印加されることがないの
で、過電圧に弱い蓄電手段の場合にも安全に種類を判定
することができる。また、定電圧領域では充電電流は多
少減少はするものの充電はなお継続しているので、充電
器に応用した場合には、一旦充電を停止して判定する方
法や一旦放電して判定する方法等のように充電が中断あ
るいは後退してしまうようなこともなく、短時間で充電
を行うことができる。
【0084】次に、蓄電手段の容量判定の原理について
説明する。図6は、同一種類で容量の異なるNiCd電
池をそれぞれ3セル直列接続したものに対し、4.2
[V]0.3[A]の定電流定電圧充電を行った場合の
定電圧到達後の充電電流の変化を表したものである。
【0085】図のように、容量の大小により、定電圧到
達後の充電電流の減少の度合いが異なる。従って、定電
流到達後の充電電流を調べることにより、蓄電手段の容
量を判定することができる。
【0086】なお、このような現象は、NiCd電池に
限らず、Liイオン二次電池等、その他の種々の蓄電手
段でも同様に現れるため、同様にして種々の蓄電手段の
容量の判定を行うことが可能である。
【0087】以上のような原理に基づき、蓄電手段を充
電し、定電圧領域に達した後の充電電流により、蓄電手
段の容量を判定することができる。なお、蓄電手段の容
量の判定の中には、容量そのものの判定のみならず、容
量の大小の判定や、蓄電素子を複数個並列接続すること
で容量を増した場合の並列個数の判定のようなものも含
まれる。
【0088】この場合の構成も図1と同様であるが、判
定手段4は、定電圧到達後の電流検出手段2の検出結果
により蓄電手段3の容量を判定する。蓄電手段、充電電
流の検出等については既に述べたと同様である。
【0089】充電電流による蓄電手段の容量の判定方法
としては、直列個数判定や種類判定の説明で述べたと同
様の種々の方法をとり得る。例えば、定電圧到達後の充
電電流の変化の傾きの大小により判定するようにしても
よいし、定電圧到達から所定時間経過後の電流値の大小
や、所定時間経過前後の電流値の差や、定電圧到達から
所定の電流値になるまでの時間や、電流値の差が所定値
になるまでの時間による方法等、種々の方法を採り得
る。
【0090】充電器等に応用する場合には、容量の判定
は、充電期間中に繰り返して行うようにするとよい。例
えば、第1の定電圧、第1の定電流で充電を行い、定電
圧に達した後の充電電流により容量を判定し、容量の大
きな蓄電手段と判定された場合には第1の定電圧よりも
高い第2の定電圧及び第1の定電流よりも大きい第2の
定電流を設定して充電を行い、定電圧に達した後の充電
電流により再度容量を判定し、の如きを繰り返すように
すれば、迅速かつ適切な充電が行える。
【0091】定電圧の設定電圧は、充電開始前や開始直
後の蓄電手段の電圧に応じて可変設定するようにすれ
ば、充電開始から判定までに要する時間を短縮できるこ
とも、既に述べたと同様である。
【0092】充電器等への応用にあっては、容量の判定
結果に応じて、その後の充電の充電電流を可変するよう
にするとよい。例えば、容量が所定以上と判定された場
合には、より大きな充電電流に変更するようにすれば、
充電時間を短縮することができる。また、判定された容
量に応じた種々の充電電流に可変設定するようにすれ
ば、種々の蓄電手段の容量に対応した最も適切な充電電
流で充電することができ、さらに好ましい結果が得られ
る。
【0093】また、充電電流が一定の場合は、蓄電手段
の容量の大小により蓄電手段の電圧やその変化量が変わ
るので、満充電の検出感度等を、判定された容量に応じ
て可変するようにするとよい。例えば、蓄電手段の電圧
がピーク電圧から所定値低下したことをもって満充電と
判定する場合には、判定された容量に応じて該所定値を
可変するようにするとよい。また、例えば蓄電手段の電
圧が所定値に達したことをもって満充電と判断するよう
な場合には、容量の大小により該所定値を変更するよう
にするとよい。このようにすることで、蓄電手段の容量
の大小に係わりなく、過不足無く適切に満充電まで充電
することができる。
【0094】また、安全のため蓄電手段の電圧が所定値
に達した場合に異常と判断し充電を打ち切るようにする
場合には、判定された容量に応じて該所定値を可変する
ようにするとよい。
【0095】また、充電タイマにより所定時間充電する
ような場合には、判定された容量に応じて充電タイマの
設定時間等を可変するようにするとよい。例えば、判定
された容量に応じて、容量が大きいほど長時間充電が継
続されるようタイマの設定時間を設定するようにすると
よい。このようにすれば、容量の大きな蓄電手段が満充
電に至る前に充電タイマにより充電を打ち切られてしま
ったり、容量の小さな蓄電手段が長時間充電され過充電
されてしまうのを防ぐことができる。
【0096】次に、蓄電手段の蓄電量判定の原理につい
て説明する。図7は、NiCd電池3セルを直列接続し
予め種々の蓄電量だけ充電しておいたものに対し、それ
ぞれ4.2[V]0.4[C]の定電流定電圧充電を行
った場合の定電圧到達後の充電電流の変化を表したもの
である。
【0097】図のように、蓄電量の多い状態から充電し
た場合ほど、定電圧到達後の充電電流の減少の度合いが
大きい。従って、定電圧到達後の充電電流を調べること
により、蓄電手段の蓄電量を判定することができる。
【0098】なお、NiCd電池に限らず、Liイオン
二次電池等、その他の種々の蓄電手段でも同様の特性が
現れるため、これを捉えることにより、同様にして種々
の蓄電手段の蓄電量の判定を行うことが可能である。
【0099】以上のような原理に基づき、蓄電手段を充
電し、定電圧領域に達した後の充電電流により、蓄電量
を判定することができる。この場合の構成も図1と同様
であるが、判定手段4は、定電圧到達後の電流検出手段
2の検出結果により蓄電手段3の蓄電量を判定する。蓄
電手段、充電電流の検出等については既に述べたと同様
である。
【0100】充電電流による蓄電量の判定方法として
は、直列個数判定、種類判定等の説明で既に述べたと同
様の方法が適用できる。たとえば、定電圧到達から所定
時間経過後の充電電流の大小に基づいて蓄電量を判定す
ることができる。この場合、予め実験により図7のよう
に種々の蓄電量の場合における充電電流のデータを取得
し、充電電流と蓄電量との関係を求めておき、被検蓄電
手段に充電した場合における充電電流をこれと比較対照
することで判定するようにするとよい。
【0101】また、例えば定電圧到達後第1の時間経過
後に蓄電量を判定し、さらに第2の時間経過後に蓄電量
を判定して、両者の平均をとる等するとよい。
【0102】次に、蓄電手段の種類判定の原理について
説明する。図8(a)、(b)は、充電開始前の電池電
圧がほぼ同等なLiイオン二次電池1セル(定格3.6
V)及びNiCd電池3セル(定格3.6V)にそれぞ
れ定電流充電を行った場合の、充電開始前後の電池電圧
の変化を表したものである。時間の基準点は、充電を開
始した時点としている。図のように、いずれの場合も充
電開始直後に電池電圧が急上昇しているが、この電圧上
昇は、Liイオン二次電池に比べてNiCd電池の方が
著しく大きい。また、このような関係は、蓄電量等には
あまり左右されず、どのような残存状態から充電を行っ
ても同様に現れる。従って、充電開始直後の電圧を調べ
ることにより、電池種類の別を判定することができる。
【0103】また、Liイオン二次電池やNiCd電池
に限らず他の種類の蓄電手段においても、充電開始直後
の電圧には蓄電手段の種類に応じた特徴が同様に現れる
ため、これを捉えることにより、種々の蓄電手段の種類
の判定を行うことが可能である。また、このような現象
は、充電した場合のみならず放電した場合にも現れるの
で、同様にして放電開始直後の蓄電手段の電圧を調べる
ことにより、蓄電手段の種類を判定することができる。
【0104】以上のような原理に基づき、蓄電手段に充
電または放電を行い、充電または放電の開始直後の蓄電
手段の電圧に基づいて蓄電手段の種類を判定することが
できる。
【0105】図2は、この場合の実施の一態様を表すも
のであり、電源手段1と、放電手段6と、蓄電手段3の
電圧を検出する電圧検出手段5と、電圧検出手段5の検
出結果により蓄電手段3の種類を判定する判定手段4か
ら構成される。なお、充電により判定する場合には放電
手段6は不要であり、放電により判定する場合には電源
手段1は不要である。また、電源手段1による充電につ
いては、この場合は定電圧である必要はなく、定電流充
電、定電力充電等のいかなる充電方法をも適用できる。
放電手段6による放電についても、抵抗放電、定電流放
電、定電力放電その他の任意の方法が適用できる。蓄電
手段等については既に述べたと同様である。
【0106】電圧検出手段5による電圧の検出は、アナ
ログ電圧のままで検出するようにしてもよいし、A/D
コンバータ等でデジタル値に変換しするようにしてもよ
いし、その他一旦熱や光に変換して検出する方法等のあ
らゆる方法が適用できる。
【0107】蓄電手段3の電圧は、蓄電手段3の端子か
ら直接得るようにしても良いし、電源手段1の出力端か
ら得るようにしてもよいが、電源手段1から蓄電手段3
までの配線の抵抗分等による影響を避けるため、蓄電手
段3の端子近くで得るようにするのが好ましい。また、
このような抵抗分等の影響を補償するよう構成してもよ
い。
【0108】また、必ずしも蓄電手段3の電圧そのもの
を検出する場合に限定されるべきものではなく、例え
ば、充電開始前の電圧と充電開始後の電圧との差を検出
するような場合も含まれる。例えば、充放電開始前の蓄
電手段3の電圧をアナログスイッチ等を介してコンデン
サ等に充電し記憶しておき、充放電開始と同時に当該ア
ナログスイッチ等を開路状態にしてこのコンデンサ等へ
の充電を禁止することで充放電開始直前の電圧をホール
ドするようにし、このホールドした電圧と充放電開始後
の蓄電手段3の電圧との差を差動増幅器等により検出す
るようにしてもよい。
【0109】種類判定の方法としては、例えば、蓄電手
段の電圧を測定した後に充電または放電を開始し、充電
または放電の開始から所定時間経過後の蓄電手段の電圧
を再度測定し、両者の差を求め、この値が所定値未満の
場合はLiイオン二次電池、所定値以上の場合はNiC
d電池の如く判定するようにするとよい。当該所定時間
は、電源の立ち上がり時間や蓄電手段の応答時間等によ
り適切な時間が左右されるが、10msから100s程
度が適当であり、判定の確実性や迅速性の面で100m
sから10s程度が特に好ましい。
【0110】また、上述のような方法の他、充電開始直
後の電圧上昇の過渡期における蓄電手段の電圧の時間当
たり上昇率を求め、この値の大小により判定するように
してもよい。例えば、充電開始から第1の所定期間経過
後に蓄電手段の電圧を測定し、さらに第2の所定期間経
過後に再度電圧を測定し、両者の差を求め、この値の大
小により判定するようにしてもよい。
【0111】また、充電または放電の開始後、蓄電手段
の電圧が所定値だけ上昇または下降するまでの時間を計
測し、この時間の大小により判定するようにしてもよ
い。
【0112】この方法は充電または放電の開始直後の蓄
電手段の電圧に基づいて蓄電手段の種類を判定するもの
であるため、充電または放電の開始後即座に蓄電手段の
種類を判定することができるという顕著な利点を有す
る。また、図のように電池種類の相違による電圧上昇の
相違は顕著であり、充電停止後の電池電圧の変化に基づ
いて判定するような方法に比べ、正確に判定することが
できる。
【0113】また、充電により判定する場合、判定時の
充電電流は通常の充電における充電電流と全く同じ電流
が適用できるので、充電器に応用した場合でも、判定に
伴い充電時間が遅延する等の問題は生じない。また、放
電により判定する場合でも、上記のように判定は極めて
短時間で終わるので、放電量は極めて少量で済む。従っ
て、充電器に応用した場合にも、充電時間の遅延の問題
を避けることができる。
【0114】なお、同様に、蓄電手段に充電または放電
を行い、充電または放電の開始直後の蓄電手段の電圧に
基づいて蓄電手段の異常または蓄電手段の接続の異常等
を判定するようにするとよい。すなわち、充電用電源と
蓄電手段との接続、または負荷と蓄電手段との接続は、
一般にコネクタ等の接続端子、ネジ止め端子、バネ式接
点等によるが、この接続が不完全であったり、接点の汚
損、腐食等により、過度の接触抵抗等が生ずる場合があ
る。また、蓄電手段が劣化して内部抵抗が増大するよう
な場合がある。これをこのまま放置して充電や放電を行
うと、接続部分が過熱したり、接点や蓄電手段の損傷を
招くおそれがある。
【0115】このような場合の対策として、蓄電手段や
接点の過熱等を温度センサ等により検出する方法も考え
られる。しかしこのような方法では、既に発熱等してし
まった後に事後的に異常が判明することとなるので、こ
の時点で充電を停止したとしても、既に致命傷を与えて
しまっている場合が少なくない。また、充放電用の大電
力の配線に近接して温度センサ等の微小信号の配線を設
けるのは、ノイズや安全性等の面で好ましくない。ま
た、絶縁距離の確保等の問題から、温度センサ等を接点
等に近接して配置することができないような場合もあ
り、このような場合には熱伝導等に支障があるため満足
な検出が行えない。
【0116】他方、このような場合にはこれら接触抵抗
等による電圧降下の影響により、充放電開始直後の電圧
は正常時の場合と比べて著しく大きく上昇または下降す
るので、これを捉えることにより、容易に異常検出を行
うことができる。この場合の検出方法としては上述のよ
うな種々の方法を取り得るが、例えば、充電開始前後の
電圧差が所定よりも大きい場合には、接続不良や電池異
常として充放電を中止等するようにするとよい。
【0117】この方法によれば、蓄電手段の異常や端子
の接触不良等を、充放電開始直後の極めて短時間のうち
に判定できる。このため、上記のような他の方法と異な
り、異常が判明するまでに異常な状態で長時間充放電さ
れることがなく、異常発熱等を未然に防止することがで
きる。従って、充電装置等に過大な負担を与えることが
なく、また、蓄電手段や接点等の損傷を最小限に抑える
ことができる。
【0118】次に、蓄電手段の種類等の属性を安全に判
定する他の方法について説明する。従来の、所定時間充
電後充電を一旦停止して蓄電手段の電圧を測定し蓄電手
段の種類を判定する方法等や、上述の充電または放電直
後の電圧により蓄電手段の種類等を判定する方法等は、
NiCd電池、NiMH電池等の種類の蓄電手段に対し
ては、特に支障なくそのままの形で適用することができ
る。
【0119】しかし、このような方法においてLiイオ
ン二次電池等を対象にした場合、何らの電圧制限をも設
けない場合には、蓄電手段の容量や残存状態等によって
は、判定のための充電により、蓄電手段の電圧が適正範
囲を超えて過電圧となってしまう場合がある。
【0120】上記した充電または放電直後の電圧により
蓄電手段の種類等を判定する方法の場合には、電池種類
の判定は既述の如く極めて短時間で行え、また、種類が
判明した後はその種類に応じた適切な充電電圧に速やか
に切り替えることができるから、この場合でも過電圧が
印加されるのはごく短時間にとどめることができる。し
かし、たとえ短時間とは言っても、過大な電圧が蓄電手
段に印加されるのは安全上好ましいことではない。
【0121】このような問題の解決策として、定電圧回
路や過電圧保護回路等により、充電時の最大電圧を制限
し、蓄電手段に過電圧が印加されるのを防止する方法も
考えられる。しかしこの方法では、充電による蓄電手段
の電圧上昇がこの電圧制限によりクリップされた場合に
は、電池種類の判定が正しく行えない。また、電圧がク
リップしたことにより電流も制限を受けるので、電流に
より種類を判定する方法等の場合でも同様の問題が生ず
る。
【0122】これを改善する方法として、電圧制限の下
で充電を行い、蓄電手段の電圧がクリップしたかどうか
を監視し、クリップしていない場合には原則通り充電に
より蓄電手段の種類を判定する一方、クリップした場合
には、この方法では種類の判定は不可能であるから、そ
の後他の方法により判定する、例えば放電により蓄電手
段の種類を判定する、という方法も考えられる。しかし
この方法では、一旦充電してしまった後であるため、例
えば放電開始前に蓄電手段の電圧が安定するまで放置す
る等の必要があり、このため判定結果が得られるまでに
著しく長時間を要してしまうことになる。
【0123】そこで、充電開始前に蓄電手段の電圧を測
定し、蓄電手段の電圧が充電を行っても過電圧になるお
それのない範囲内であれば、充電により蓄電手段の種類
等を判定するようにし、他方、充電を行えば過電圧とな
るおそれがある場合には、他の判定方法により判定する
ようにすれば、蓄電手段に過電圧が印加されることなく
安全かつ速やかに蓄電手段の種類等を判定することがで
きる。
【0124】また、同様の問題は、放電により蓄電手段
の種類等を判定する場合にも現れる。すなわち、放電に
より蓄電手段の種類等を判定する方法では、蓄電手段の
容量や残存状態によっては、この放電により、蓄電手段
の電圧が適正範囲を超えて過放電になってしまう場合が
ある。そこで、放電開始前に蓄電手段の電圧を測定し、
放電を行っても過放電になるおそれのない範囲内であれ
ば放電により蓄電手段の種類等を判定するようにし、他
方、放電を行えば過放電となるおそれがある場合には他
の判定方法により判定するようにすれば、過放電される
ことなく安全かつ速やかに蓄電手段の種類等を判定する
ことができる。
【0125】また、このような問題は、上述の例に限ら
ず、充電または放電により蓄電手段の種類等の属性を判
定する従来の方法等について共通する問題でもある。し
かし、かかる従来の方法についても、上述のような方法
を用いれば、安全に蓄電手段の属性を判定することがで
きる。
【0126】以上のような原理に基づき、蓄電手段の電
圧が所定未満であれば第1の方法により蓄電手段の種類
等の属性を判定し、所定以上であれば第2の方法により
蓄電手段の属性を判定するようにすることにより、安全
に蓄電手段の属性を判定することができる。この場合の
構成は図2と同様であるが、判定手段4は、蓄電手段の
電圧が所定未満であれば第1の方法により蓄電手段の属
性を判定し、所定以上であれば第2の方法により蓄電手
段の属性を判定する。また、第1の判定方法及び第2の
判定方法の如何によっては構成が多少異なったものとな
り、例えば、充電のみにより判定する場合には、放電手
段6は不要である。また、放電のみにより判定する場合
には、電源手段1は不要である。また、電流と電圧によ
り判定する場合には、電流検出手段2を図1に示すよう
な関係で図2に追加して適用する。
【0127】蓄電手段の属性としては、例えば、蓄電手
段における蓄電素子の直列個数、蓄電手段の種類、容
量、蓄電量等がある。蓄電手段、充電電流の検出等につ
いては既に述べたと同様である。
【0128】蓄電手段の属性の第1の判定方法及び第2
の判定方法としては、例えば、上述の充電または放電直
後の電圧に基づいて判定する方法が適用できる。また、
これに限らず、充電または放電により判定する方法であ
れば、従来の方法等、任意の方法が適用できる。
【0129】例えば、第1の方法は大きな充電電流によ
る充電により判定する方法とし、第2の方法は第1の方
法よりも小さな充電電流による充電により判定する方法
にするとよい。すなわち、電圧が所定未満の場合には、
大きな充電電流で充電しても過電圧になるおそれがない
ので、第1の方法により大電流で充電を行い、属性を判
定する。この場合には、充電時の電圧の上昇幅が大きく
なり捉え易くなるので、確実性の高い判定が行える。一
方、電圧が所定以上の場合には、第2の方法により、小
さな電流で充電を行い、属性を判定する。この場合に
は、充電電流が小さいため充電時の電圧上昇が抑えられ
るので、過電圧になるのを避けることができ、安全に判
定することができる。
【0130】また、第1の方法は充電により判定する方
法とし、第2の方法は、放電により判定する方法にする
とよい。すなわち、電圧が所定値未満の場合には充電に
よる方法により判定し、所定値以上の場合には放電によ
り判定する方法にするとよい。
【0131】この場合の所定値は、充電による判定を行
っても過電圧とならない電圧にするとよい。すなわち、
蓄電手段の電圧を測定し、これが所定値未満であれば充
電を行っても過電圧になるおそれがないので、充電によ
り蓄電手段の属性を判定する。他方、所定値以上であれ
ば充電を行えば過電圧となるおそれがあるので、この場
合には放電により蓄電手段の属性を判定する。このよう
にすれば、過電圧が印加されることなく速やかに蓄電手
段の属性を判定することができる。
【0132】また、この場合の所定値は、放電による判
定を行っても過放電とならない電圧にするとよい。すな
わち、蓄電手段の電圧を測定し、これが所定値以上であ
れば放電を行っても過放電になるおそれがないので、放
電により蓄電手段の属性を判定するようにする。他方、
所定値未満であれば放電を行えば過放電となるおそれが
あるので、この場合には充電により蓄電手段の属性を判
定するようにする。このようにすれば、過放電させてし
まう心配もなく、迅速に蓄電手段の属性を判定すること
ができる。
【0133】当該所定値は、充放電電流の大小や対象と
なる蓄電手段の属性、判定に要する時間、判定方法等に
よって適切な値が相違するが、判定に要する時間とその
間の電圧の変化幅を勘案し、判定期間中の電圧変化によ
っても蓄電手段の充放電時の定格電圧の上限または下限
を超えないような値に設定するとよい。
【0134】なお、同様に第2の所定値、第3の所定値
等を設け、これと比較した結果に基づいてそれぞれ判定
方法を変えるようにしてもよいのは勿論である。また、
本発明により過電圧、過放電は避けられるが、さらに定
電圧回路、過電圧保護回路等を設け、二重に保護するよ
うにしてもよいのは勿論である。
【0135】
【実施例】本出願に係る発明には種々の用途が考えられ
るが、代表的なものとして、充電器に利用した場合の例
を掲げる。まず、第1の実施例について説明する。図3
は、第1の実施例の構成を表す図である。なお、同図は
他の実施例の説明にも流用するようにしたため、本実施
例にとっては不必要なものも含まれている。
【0136】電池パック30の内部には、NiCd電池
の基本セルが複数個内蔵され、互いに直列接続されてい
るが、その個数は不明である。また、電池パック30の
内部には、電池に密接してサーミスタ温度センサ70が
設置されている。
【0137】マイコン40は1チップマイコンであり、
CPU41、ROM42、RAM43、8ビットA/D
コンバータ44、D/Aコンバータ45、出力ポート4
6、タイマ47等を内蔵している。
【0138】電源回路10は、定電流定電圧回路からな
る。このうちの定電圧は、CPU41からD/Aコンバ
ータ45を介して可変設定することができるようになっ
ている。また、CPU41からポート46を操作するこ
とにより、電源回路10の出力のON/OFFの制御が
可能となっている。
【0139】電流検出回路20は、微小抵抗と電圧増幅
器からなり、充電電流により微小抵抗の両端に生じた電
位差を電圧増幅器で増幅し、充電電流に比例した電圧を
出力する。A/Dコンバータ44は、電池電圧及び電流
検出回路20の出力及びサーミスタ温度センサ70の出
力をデジタル値に変換する。
【0140】ROM42には、プログラム及びテーブル
1、テーブル2、テーブル3が記憶されている。テーブ
ル1は、A/Dコンバータ44の出力データ(256段
階)にそれぞれ対応する256の要素からなり、充電開
始前の電池電圧に対応してテーブル2のテーブル番号
(1〜10)が記憶されている。テーブル2は、上記テ
ーブル番号にそれぞれ対応する10の要素からなり、各
テーブル番号に対応してD/Aコンバータに設定する定
電圧の設定電圧値が記憶されている。
【0141】テーブル3は、上記テーブル番号にそれぞ
れ対応する10の要素からなり、各テーブル番号に対応
して−dV検出の感度を定める敷居値が記憶されてい
る。RAM43には、今回電流値メモリ、前回電流値メ
モリ、前前回電流値メモリ等がマッピングされている。
放電回路60は、定電流放電回路であり、CPU41か
らポート46を介して放電のON/OFFの制御が可能
となっている。なお、放電回路60は、第1の実施例で
は必要はない。
【0142】まず、電源が投入されると、CPU41は
充電電流及び電池電圧をそれぞれA/Dコンバータ44
により0.125秒間隔で4回サンプリングし、4回分
のデータを平均する。この結果は今回電流値メモリ及び
今回電圧値メモリに記憶する。この処理は、以後ずっと
この周期で繰り返し行われる。すなわち、今回電流値メ
モリの内容と今回電圧値メモリの内容は、0.5秒毎に
新たな値に更新される。
【0143】電池パック30が接続され充電開始が指示
されると、CPU41は、充電開始前の今回電圧値メモ
リの値を参照し、ROM42のテーブル1の中からこの
値に対応するものを索引することで、充電開始前の電池
電圧に対応するテーブル番号を得る。
【0144】この結果、例えば、充電開始前の電池電圧
が6.0Vであれば5、7.2Vであれば6の如くテー
ブル番号が得られる。次に、このテーブル番号に対応す
る設定電圧値をテーブル2から読み出し、D/Aコンバ
ータ45に設定する。例えば、テーブル番号が5であれ
ば、テーブル2の5番目の要素が読み出され設定される
結果、充電回路10の出力電圧はこのテーブル番号に対
応する電圧(例えば6.8V)に設定される。この後C
PU41は、出力ポート46により充電回路10の出力
をONにする。さらに、この2秒後の今回電流値メモリ
の内容を、前回電流値メモリにコピーする。
【0145】この後CPU41は、1分毎に充電電流を
監視し、定電圧領域に達したかどうかを判定する。すな
わち、前回電流値メモリの値よりも今回電流値メモリの
値の方が所定値以上小さくなった場合、定電圧域に達し
たものと判断する。この結果、定電圧領域に入ったこと
が検出されると、CPU41はタイマ47に5分を設定
し、タイマ計測を開始する。
【0146】タイマ47がタイムアップした時点で、C
PU41はこのときの今回電流値メモリの内容すなわち
この時点での充電電流を、所定値と比較する。この充電
電流が所定値以上であれば、このときのテーブル番号の
値が、求めるセル数となる。所定値未満の場合は、テー
ブル番号を1だけインクリメントし、テーブル2からこ
れに対応した定電圧値を取得してD/Aコンバータ45
に設定した後、上記と同様の処理を繰り返す。
【0147】このようにしてセル数が判定すると、CP
U41は、このセル数に対応する敷居値をテーブル3か
ら読み出し、敷居値メモリに設定する。例えば、テーブ
ル番号即ちセル数が5であれば、テーブル3の5番目の
要素を読み出し、この値(例えば200mV)を敷居値
メモリに設定する。また、この時の今回電圧値メモリの
内容を、ピーク値メモリにコピーする。また、D/Aコ
ンバータ45に最大値FFHを設定することで電圧制限
を事実上無くし、定電流充電が行われるようにする。
【0148】この後、CPU41は、1分間ごとに今回
電圧値メモリの内容とピーク値メモリの値とを比較す
る。今回電圧値の方が大きければ、この値をピーク値メ
モリにコピーする。逆に今回電圧値の方が小さければ、
ピーク値メモリの値と今回値メモリの値との差の絶対値
を求め、敷居値メモリの値と比較する。当該絶対値が敷
居値メモリの値以上であれば、満充電と判断し、充電を
終了する。
【0149】本実施例は以上のように構成したので、簡
易な方法で確実に直列個数を判定できる。また、判定時
の印加電圧を充電開始前の蓄電手段の電圧に応じてそれ
ぞれ適正な値に制限するよう設定するようにしたので、
迅速な判定が可能であるとともに、蓄電手段に必要以上
に大きな電圧が印加されることがなく、内容の不明な蓄
電手段であっても安全に蓄電手段の種類を判定すること
ができる。また、判定動作を必要に応じ繰り返すように
したので、高い確度で判定することができる。
【0150】また、判定中も充電電流が流れ続けるの
で、判定を行うことによる充電時間の遅延は最小限に抑
えることができる。また、判定結果に応じて満充電の検
出感度を可変するようにしたので、判定後は蓄電素子の
直列個数に応じた最も適切な充電を行うことができ、過
不足無く安全に的確に充電が行える。
【0151】なお、本実施例では4ビットマイコン等の
A/Dの分解能や変換精度の低いマイコンを使用するこ
とを前提に、検出を確実にするため設定時間を長めに取
っているが、精度が十分確保できるならばさらに短時間
で検出することが可能である。
【0152】次に、第2の実施例について説明する。本
実施例の構成は、第1の実施例の場合と同様である。電
池パック30には、Liイオン二次電池1セル(3.6
V)のものとNiMH電池3セル(3.6V)のものの
2種類があり、いずれが接続されるかは不明となってい
る。テーブル1には、充電電流(256段階)に対応し
て、それぞれ時間当たり電流変化率の値が記憶されてい
る。
【0153】電源が投入されると、CPU41は第1の
実施例と同様にして電池電圧及び充電電流を測定する。
また、これらと同様の方法で温度センサ70により電池
温度を測定し、今回温度値メモリに記憶する。
【0154】電池パック30が接続され充電開始が指示
されると、CPU41は、D/Aコンバータ45に所定
値を設定して定電圧を4.2Vに設定する。この後CP
U41は、ポート46により充電回路をONにする。さ
らに、この2秒後の今回電流値メモリの内容を、前回電
流値メモリ及び前前回電流値メモリにコピーする。
【0155】この後CPU41は、1分毎に充電電流を
監視し、定電圧領域に達したかどうかを判定する。すな
わち、前前回電流値メモリの値よりも前回電流値メモリ
の値の方が小さく、かつ、前回電流値メモリの値よりも
今回電流値メモリの値の方が小さいかまたは等しいこと
をもって定電圧域に達したものと判断する。
【0156】この結果、定電流領域に達していないと判
断した場合には、前回電流値メモリの内容を前前回電流
値メモリにコピーし、今回電流値メモリの内容を前回電
流値メモリにコピーする。他方、定電圧領域に達したと
判断した場合には、CPU41はタイマに8分を設定
し、タイマ計測を開始する。このタイマがタイムアップ
した時点で、CPUはこのときの今回電流値メモリの内
容すなわちこの時点での充電電流をもとに、テーブル1
を索引し、テーブル値を得る。また、前々回電流値メモ
リの内容と今回電流値メモリの内容とに基づいて、2分
当たりの電流変化率を求める。この電流変化率がテーブ
ル値と比較して所定範囲内であれば、種類をLiイオン
と判定する。
【0157】LIイオンと判定した場合には、定電圧設
定はそのままで、そのまま充電を続け、充電電流が所定
値以下となったとき充電を終了する。
【0158】他方、NiMH電池と判定された場合に
は、この時の今回電圧値メモリの内容を、ピーク値メモ
リにコピーする。また、D/Aコンバータ45の設定値
を大きな値とすることで電圧制限を事実上無くし、定電
流充電にする。
【0159】この後、CPU41は、1分間ごとに今回
温度値メモリの値と前前回温度値メモリの値との差を求
め、2分間当たりの温度上昇率を求める。温度上昇率が
2℃/2分以上となれば、さらにその1分後に同様にし
て温度上昇率を求め、これも2℃/2分以上となれば満
充電と判断し、充電を終了する。
【0160】本実施例は以上のように構成したので、簡
易な方法で確実に電池種類を判定できる。また、印加電
圧がLiイオン二次電池の定格電圧以下に制限された状
態で種類を判定するようにしたので、蓄電手段に過剰な
電圧が印加されるおそれがなく、安全に蓄電手段の種類
を判定することができる。
【0161】また、定電流到達から所定時間経過後の充
電電流と充電電流の変化率とに基づいて判定するように
したので、蓄電量の大小による影響を回避することがで
きる。従って、単に定電圧到達から所定時間経過後の充
電電流のみにより判定する方法や、単に定電圧到達から
所定時間経過後の充電電流の変化率のみに基づいて判定
する方法や、単に定電圧到達から所定電流に到達するま
での時間により判定するような方法に比べて信頼性の高
い判定が行える。
【0162】また、判定中も充電電流が流れ続けるの
で、判定を行うことによる充電時間の遅延は最小限に抑
えることができる。また、判定結果に応じてその後の充
電方法を切り替えるようにしたので、判定後は蓄電手段
の種類に応じた最も適切な充電を行うことができ、迅速
かつ的確に充電が行える。
【0163】次に、第3の実施例について説明する。本
実施例の構成は、第1の実施例の場合と同様であるが、
充電回路10はポート46の設定により出力電流を0
(OFF)、0.8A、1.2Aの3段階に設定される
よう構成されている。電池パック30は、Liイオン1
セル(3.6V)で、1.2AhのL電池と0.8Ah
のS電池の2種類があり、いずれが接続されるかは不明
となっている。
【0164】本実施例では、充電開始前の電池電圧
(2.7〜4.2V程度の範囲にある)を4つの区分に
分け、何れの区分に属するかによって定電圧の設定値を
変えるようにしている。テーブル1は、上記区分に対応
する4つの要素からなり、上記充電開始前の電池電圧の
各区分に対応する定電圧の設定値が記憶されている。テ
ーブル2は、上記区分に対応する4つの要素からなり、
容量判定の敷居値が記憶されている。
【0165】電源が投入されると、CPU41は第1の
実施例と同様にして電池電圧及び充電電流を測定する。
【0166】電池パック30が接続され充電開始が指示
されると、CPU41は、充電開始前の今回電圧値メモ
リの値を参照し、定電圧の設定電圧を定める。まず、充
電開始前の電池電圧が上記4つの区分の何れに属するか
を判断し、区分番号(1〜4)を得る。次に、テーブル
1からこの区分番号に対応する要素を選択してその内容
を読み出し、これをD/Aコンバータ45に設定する。
この結果、例えば、充電開始前の電池電圧が3.6Vで
あれば4.0Vの如く定電圧が設定される。この後、C
PU41はポート46により充電電流を0.8Aに設定
して充電を開始する。さらに、この2秒後の今回電流値
メモリの内容を、前回電流値メモリ及び前前回電流値メ
モリにコピーする。
【0167】この後CPU41は、1分毎に充電電流を
監視し、定電圧領域に達したかどうかを判定する。すな
わち、前前回電流値メモリの値よりも前回電流値メモリ
の値の方が小さく、かつ、前回電流値メモリの値よりも
今回電流値メモリの値の方が小さいかまたは等しいこと
をもって定電圧域に達したものと判断する。この結果、
定電圧領域に入ったことが検出されると、CPU41は
タイマに4分を設定し、タイマ計測を開始する。このタ
イマがタイムアップした時点で、CPU41は、テーブ
ル2から上記区分番号に対応する要素を選択してその内
容を読み出し、これとこのときの今回電流値メモリの内
容すなわちこの時点での充電電流を比較する。この充電
電流が所定値以上であればL電池、所定値以下であれば
S電池と判定する。
【0168】S電池と判定された場合には、CPUはD
/Aコンバータ45により定電圧を4.2Vに設定し充
電を行う。L電池と判定された場合には、CPUはポー
ト46により充電電流を1.2Aに設定するとともに、
定電圧を4.2Vに設定し充電を行う。
【0169】本実施例は以上のように構成したので、簡
易な方法で確実に蓄電手段の容量を判定できる。また、
蓄電手段に印加する電圧を充電開始前の蓄電手段の電圧
に応じて可変設定するようにしたので、充電開始後速や
かに容量判定を行うことができる。また、蓄電手段に過
剰な電圧が印加されるおそれがなく、内容の不明な蓄電
手段であっても安全に容量を判定することができる。
【0170】また、判定中も充電電流が流れ続けるの
で、判定に伴う充電時間の遅延は最小限に抑えることが
できる。また、判定結果に応じてその後の充電方法を切
り替えるようにしたので、判定後は蓄電手段の容量に応
じた最も適切な充電を行うことができ、迅速かつ的確に
充電が行える。
【0171】次に、第4の実施例について説明する。本
実施例の構成は、第2の実施例の場合と同様である。電
池パック30は、NiMH電池3セル(3.6V、1A
h)である。テーブル1は256の要素からなり、A/
D変換された充電電流値(256段階)に対応して、そ
れぞれ充電タイマの設定値が記憶されている。
【0172】電源が投入されると、CPU41は第1の
実施例と同様にして電池電圧及び充電電流を測定し、ま
た、これらと同様の方法で電池温度を測定し、今回温度
値メモリに記憶する。
【0173】電池パック30が接続され充電開始が指示
されると、CPU41は、D/Aコンバータ45に値を
設定し、定電圧を所定値(例えば4.4V)に設定す
る。この後CPU41は、ポート46により充電回路を
ONする。さらに、この2秒後の今回電流値メモリの内
容を、前回電流値メモリ及び前前回電流値メモリにコピ
ーする。
【0174】この後CPUは、1分毎に充電電流を監視
し、定電圧領域に達したかどうかを判定する。この結
果、定電圧領域に入ったことが検出されると、CPUは
タイマに3分を設定し、タイマ計測を開始する。このタ
イマがタイムアップした時点で、CPUはこのときの今
回電流値メモリの内容すなわちこの時点での充電電流を
もとにテーブル1を索引し、得られた値を充電タイマに
設定する。また、D/Aコンバータ45の設定値を大き
な値とすることで電圧制限を事実上無くし、定電流充電
にする。
【0175】この後充電を継続し、第2の実施例の場合
の如く蓄電手段の温度の時間当たり上昇率が所定以上と
なった場合か、または充電タイマがタイムアップした時
点で充電電流を小電流に切り替え、その後30分間充電
を継続した後、充電を終了する。
【0176】上記のように、本実施例は、蓄電手段を所
定の定電圧で充電し、定電圧到達から所定時間経過後の
充電電流を測定し、これに基づいて蓄電手段の蓄電量を
判定し、判定結果に基づいて充電時間を可変するように
したものである。本実施例は以上のように構成したの
で、簡易な方法で確実に蓄電量を判定できる。また、印
加電圧が所定電圧以下に制限された状態で蓄電量を判定
するようにしたので、蓄電手段に過剰な電圧が印加され
るおそれがなく、内容の不明な電池、種類の異なる電池
等が接続された場合にも安全性が確保できる。
【0177】また、判定中も充電電流が流れ続けるの
で、判定に伴う充電時間の遅延は最小限に抑えることが
できる。また、判定結果に応じて充電タイマの設定を変
えるようにしたので、判定後は蓄電量に応じた最も適切
な充電を行うことができ、迅速かつ的確に過不足の無い
充電が行える。
【0178】なお、蓄電量判定時の定電圧の値は、蓄電
手段の解放時の電圧よりも高く、かつ、充電中に蓄電手
段の電圧がこれに達する値の範囲内で選択するとよい。
この値を低めに設定した場合には、充電開始後速やかに
蓄電量の判定が行えるとともに、蓄電量の少ない領域で
の蓄電量の判定確度が向上する効果が得られる。また、
この値を高めに設定した場合には、蓄電量の少ない蓄電
手段に充電した場合には蓄電量の判定が遅れることにな
るものの、蓄電量の多い領域での蓄電量の判定確度が向
上する効果が得られる。
【0179】充電器に応用する場合には、この定電圧値
を高めに設定するとよい。充電器の場合は最終的に満充
電まで確実に充電できれば十分であり、判定までに長時
間を要しても特に支障はなく、蓄電量の多い領域(満充
電に近い領域)での蓄電量の判定確度が要求されるから
である。また、満充電までの所要時間の予報表示等を行
う場合には、早期に判定が行われるよう、低めの値に設
定するとよい。
【0180】また、Liイオン二次電池のように残存状
態によって充電開始前の電圧の分布幅が比較的大きい種
類の蓄電手段の場合には、第1の実施例や第3の実施例
の如く、充電開始前の蓄電手段の電圧に応じて定電圧値
を可変設定するようにするとよい。このようにすれば、
蓄電量に応じた適切な定電圧値を設定することが可能と
なり、迅速かつ確度の高い判定が行えるため、残量計等
への応用に好適である。
【0181】また、充電開始時点では低めの第1の定電
圧値を設定し、定電圧領域に達したところで蓄電量を判
定し、さらにこれよりも高い第2の定電圧値を設定して
再度蓄電量を判定し、の如く、繰り返し判定を行うよう
にしてもよい。このようにすれば、蓄電量が0の場合か
ら満充電の場合まで幅広い範囲で正確な蓄電量を判定す
ることができる。また、このようにして蓄電量を継続的
に判定し、例えば1回目の判定で得た蓄電量と2回目の
判定で得た蓄電量との相違を求め、これと1回目の判定
から2回目の判定までの経過時間との関係から、蓄電手
段の容量を求めることもできる。また、蓄電手段の容量
が予め判っている場合には、このようにして得られた容
量と予め判明している容量との関係から、蓄電手段の劣
化状況を把握することもできる。
【0182】また、判定した蓄電量に応じて充電電圧、
充電電流等を可変するようにしてもよい。例えば、充電
量が大きい場合には充電電流を少なくするようにすれ
ば、蓄電手段に優しい充電が行える。
【0183】次に、第5の実施例について説明する。本
実施例の構成は、第1の実施例の場合と同様である。電
池パック30には、Liイオン二次電池1セル(3.6
V)のものとNiCd電池3セル(3.6V)のものの
2種類があり、いずれが接続されるかは不明となってい
る。
【0184】電源が投入されると、CPU41は第1の
実施例と同様にして電池電圧及び充電電流を測定し、ま
た、これらと同様の方法で電池温度を測定し、今回温度
値メモリに記憶する。
【0185】電池パック30が接続され充電開始が指示
されると、CPU41は、電池電圧の測定結果が出るの
を待った後、今回電圧値メモリの内容を前回値メモリに
コピーするとともに、今回電圧値メモリの内容を、所定
値(例えば3.9V)と比較する。この結果、所定値未
満であれば以下のように第1の方法により蓄電手段の種
類を判定し、所定値以上であれば第2の方法により蓄電
手段の種類を判定する。
【0186】第1の方法では、CPU41は、D/Aコ
ンバータ45を操作することにより定電圧を4.2Vに
設定し、この後、ポート46により充電回路10をON
する。次に、充電回路10をONしてから5秒後の今回
電圧値メモリの内容すなわちこの時点での電圧値を、前
回値メモリに記憶していた充電開始前の電圧値と比較す
る。この結果、例えば両者の電圧の差が160mV以上
あればNiCd電池、それ未満であればLiイオン二次
電池であると判定する。
【0187】第2の方法では、CPU41は、ポート4
6により放電回路60をONする。そしてこの5秒後の
今回電圧値メモリの内容を、前回値メモリに記憶してい
た放電開始前の電圧値と比較する。この結果、例えば両
者の電圧の差が160mV以上あればNiCd電池、そ
れ未満であればLiイオン二次電池であると判定する。
【0188】上記第1の方法または第2の方法により電
池種類がLiイオン二次電池であると判定した場合に
は、定電圧を4.2Vに設定して充電を行い、充電電流
が所定値以下となったとき満充電として充電を終了す
る。
【0189】他方、NiCd電池と判定された場合に
は、この時の今回電圧値メモリの内容を、ピーク値メモ
リにコピーする。また、D/Aコンバータ45に大きな
値を設定することで電圧制限を事実上無くし、定電流充
電を行う。この後は、第2の実施例や第4の実施例の場
合と同様、温度微分検出により満充電まで充電を行う。
【0190】以上説明したように、本実施例は、充電開
始前の蓄電手段の電圧を測定し、これが所定値未満であ
れば第1の方法により蓄電手段の種類を判定し、他方、
所定値以上であれば第2の方法により蓄電手段の種類を
判定し、これらの判定結果に基づいて充電方法を可変す
るようにした充電装置である。
【0191】本実施例では、蓄電手段の電圧が所定値未
満である場合に限って第1の方法を用いるようにしたの
で、判定に際して蓄電手段に過剰な電圧が印加されるお
それがなく、安全に蓄電手段の種類を判定することがで
きる。また、同様に、蓄電手段の電圧が所定値以上ある
場合に限って第2の方法を用いるようにしたので、判定
に際して蓄電手段が過放電となる心配もない。
【0192】また、第1の方法及び第2の方法は、いず
れも充電開始前の蓄電手段の電圧と充電または放電の開
始から短時間経過後の蓄電手段の電圧との相違に基づい
て蓄電手段の種類を判定するようにしたので、充電また
は放電の開始直後の極めて短時間の内に蓄電手段の種類
を判定することができる。また、蓄電手段の種類の相違
による充電または放電開始前後の電圧差の相違は顕著で
あり、簡易な方法で確実に電池種類を判定できる。
【0193】また、充電により判定する方法では判定中
も通常通りの充電電流が流れるので、判定を行っても充
電時間の遅延の問題は生じない。また、蓄電手段の電圧
が所定以上ある場合に限って放電による判定方法を用い
るようにしたので、放電が行われる機会は最小限に抑え
られるため、充電時間の遅延は最小限に抑えることがで
きる。また、放電を行う場合でも、放電時間は上述のよ
うに極めて短時間で済むので、実質上充電時間の遅延の
問題は生じないと考えてよい。
【0194】また、判定結果に応じてその後の充電方法
を変えるようにしたので、判定後は蓄電手段の種類に応
じた最も適切な充電を行うことができ、迅速かつ的確に
充電が行える。
【0195】なお、上記の各実施例では充電器に応用し
た場合の態様について示したが、これに限らず、メモリ
効果除去用の放電装置や、バッテリー診断装置、残量
計、UPS等の各種用途に適用できる。
【0196】また、電圧が温度に左右されやすい種類の
蓄電手段を対象とする場合には、蓄電手段の温度や周囲
温度等に応じて定電圧値を可変するようにするとよい。
また、定電圧値のほうは固定とし、判定基準の方を可変
するようにしてもよい。例えば、テーブルの内容を各種
温度に応じて用意しておき、充電時の温度に応じてこれ
を選択するようにするとよい。
【0197】また、充電開始から定電圧に到達するまで
の経過時間により判定する方法等、他の方法と組み合わ
せて総合的に判定するようにしてもよい。
【0198】なお、本出願に係る発明の可能な変形例と
しては、以下のようなものがある。定電圧充電可能な電
源手段1と、充電電流を検出する電流検出手段2と、定
電圧到達後の電流検出手段2の検出結果により蓄電手段
3の蓄電素子の直列個数、蓄電手段3の種類、容量、蓄
電量等の属性を判定する判定手段4からなる蓄電手段の
属性判定装置。
【0199】電源手段1と、蓄電手段3の電圧を検出す
る電圧検出手段5と、電源手段1による蓄電手段3の充
電の開始前後における電圧検出手段5の検出結果により
蓄電手段3の種類を判定する判定手段4からなる蓄電手
段の種類判定装置。
【0200】放電手段6と、蓄電手段3の電圧を検出す
る電圧検出手段5と、放電手段6による蓄電手段3の放
電の開始前後における電圧検出手段5の検出結果により
蓄電手段3の種類を判定する判定手段4からなる蓄電手
段の種類判定装置。
【0201】電源手段1と、放電手段6と、蓄電手段3
の電圧を検出する電圧検出手段5と、判定手段4からな
り、判定手段4は、判定開始前の電圧検出手段5の検出
結果が所定値未満であれば電源手段1により蓄電手段3
に充電を行い充電開始前後の電圧検出手段5の検出結果
に基づいて蓄電手段の種類を判定する一方、判定開始前
の電圧検出手段5の検出結果が所定値以上であれば放電
手段6により蓄電手段3を放電し放電開始前後の電圧検
出手段5の検出結果に基づいて蓄電手段3の種類を判定
するものである、蓄電手段の種類判定装置。
【0202】蓄電手段の電圧の大小に応じて可変設定し
た定電圧で充電し、定電圧到達後の充電電流により蓄電
手段の属性を判定する、蓄電手段の属性判定方法。
【0203】蓄電手段の電圧が所定電圧未満であれば第
1の定電圧で充電する一方、所定電圧以上であれば第2
の定電圧で充電し、それぞれ定電圧到達後の充電電流に
より蓄電手段の属性を判定する、蓄電手段の属性判定方
法。
【0204】蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達後
の充電電流により蓄電手段の異常を判定する、蓄電手段
の異常判定方法。
【0205】蓄電手段に充電または放電を行い、充電ま
たは放電の開始後の蓄電手段の電圧に基づいて蓄電手段
の異常または蓄電手段の接続の異常を判定する、蓄電手
段の異常判定方法。
【0206】
【発明の効果】本出願に係る発明は、以上説明したよう
に構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0207】定電圧到達後の充電電流により蓄電素子の
直列個数を判定するようにしたので、極めて簡単な構成
でありながら、蓄電素子の直列個数を正確に判定でき
る。直列個数の相違による充電電流の差は顕著であるた
め容易に検出できるので、電圧により判定する方法等の
従来の方法に比べて正確に判定することができる。ま
た、判定時に蓄電手段に印加される電圧が所定の定電圧
に制限されるため、蓄電手段に対して必要以上に高い電
圧が印加される心配がない。従って、内容の不明な蓄電
手段を対象とする場合であっても、安全に判定すること
ができる。また、判定中においても充電電流は流れ続
け、充電が進行するという利点を有する。このため、充
電器等に応用した場合には、他の方法と異なり判定のた
めに充電が中断等されるようなことがなく、短時間で充
電することができる。
【0208】また、定電圧到達後の充電電流により蓄電
手段の種類を判定するようにしたので、簡単な構成であ
りながら蓄電手段の種類を正確に判定できる。この場合
も同様に蓄電手段に対して必要以上に高い電圧が印加さ
れる心配がないため、内容の不明な蓄電手段を対象とす
る場合であっても、安全に判定することができる。ま
た、判定中においても充電電流は流れ続けるので、充電
器等に応用した場合に判定のために充電が中断等される
ようなことがなく、短時間で充電することができる。
【0209】また、定電圧到達後の充電電流により蓄電
手段の容量を判定するようにしたので、簡単な構成であ
りながら蓄電手段の容量を正確に判定できる。この場合
も同様に蓄電手段に対して必要以上に高い電圧が印加さ
れる心配がないため、内容の不明な蓄電手段を対象とす
る場合であっても、安全に判定することができる。ま
た、判定中においても充電電流は流れ続けるので、充電
器等に応用した場合に判定のために充電が中断等される
ようなことがなく、短時間で充電することができる。
【0210】また、定電圧到達後の充電電流により蓄電
手段の蓄電量を判定するようにしたので、簡単な構成で
ありながら蓄電手段の蓄電量を正確に判定できる。この
場合も同様に蓄電手段に対して必要以上に高い電圧が印
加される心配がないため、内容の不明な蓄電手段を対象
とする場合であっても、安全に判定することができる。
また、判定中においても充電電流は流れ続けるので、充
電器等に応用した場合に判定のために充電が中断等され
るようなことがなく、短時間で充電することができる。
【0211】また、充電または放電の開始直後の蓄電手
段の電圧に基づいて蓄電手段の種類を判定するようにし
たので、充電または放電の開始後即座に蓄電手段の種類
を判定することができるという顕著な利点を有する。ま
た、電池種類の相違による差は顕著であり、充電停止後
の電池電圧の変化に基づいて判定するような方法に比
べ、正確に判定することができる。また、充電による場
合は判定中も通常の充電と同じ量の電流を流すことがで
き、放電による場合も極めて短時間の放電で済むため、
充電器等に応用した場合に充電時間の遅延の問題がな
い。
【0212】また、蓄電手段の電圧が所定未満であれば
第1の方法により蓄電手段の属性を判定し、所定以上で
あれば第2の方法により蓄電手段の属性を判定するよう
にしたので、蓄電手段に対して必要以上に高い電圧が印
加されたり、または過放電となる心配がなく、内容の不
明な蓄電手段を対象とする場合であっても、安全に判定
することができる。
【0213】また、定電圧到達後に充電電流及び充電電
流の時間当たり変化率を測定し、両者の関係に基づいて
蓄電手段の属性を判定するようにしたので、蓄電手段の
残存状態等の他の要素が判定に及ぼす影響を排除するこ
とができ、正確に蓄電手段の属性を判定することができ
る。
【0214】また、定電圧到達後に少なくとも2回にわ
たって充電電流または充電電流の時間当たり変化率のう
ちの少なくとも1つをそれぞれ測定し、これらの関係に
基づいて蓄電手段の属性を判定するようにしたので、蓄
電手段の残存状態等の他の要素が判定に及ぼす影響を排
除することができ、正確に蓄電手段の属性を判定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を表す図
【図2】 本発明の別の構成を表す図
【図3】 実施例の構成を表す図
【図4】 直列個数判定の原理を説明する図
【図5】 種類判定の原理を説明する図
【図6】 容量判定の原理を説明する図
【図7】 蓄電量判定の原理を説明する図
【図8】 種類判定の原理を説明する図
【符号の説明】
1 電源手段 2 電流検出手段 3 蓄電手段 4 判定手段 5 電圧検出手段 6 放電手段 10 充電回路 20 電流検出回路 30 電池パック 40 1チップマイコン 41 CPU(中央処理装置) 42 ROM(読み出し専用メモリ) 43 RAM(読み書き両用メモリ) 44 A/Dコンバータ 45 D/Aコンバータ 46 出力ポート 47 タイマ 60 放電回路 70 サーミスタ温度センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
    後の充電電流により蓄電手段における蓄電素子の直列個
    数を判定する、蓄電素子の直列個数判定装置。
  2. 【請求項2】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
    後の充電電流により蓄電手段の種類を判定する、蓄電手
    段の種類判定装置。
  3. 【請求項3】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
    後の充電電流により蓄電手段の容量を判定する、蓄電手
    段の容量判定装置。
  4. 【請求項4】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
    後の充電電流により蓄電手段の蓄電量を判定する、蓄電
    手段の蓄電量判定装置。
  5. 【請求項5】 蓄電手段に充電または放電を行い、充電
    または放電の開始直後の蓄電手段の電圧に基づいて蓄電
    手段の種類を判定する、蓄電手段の種類判定装置。
  6. 【請求項6】 蓄電手段の電圧が所定未満であれば第1
    の方法により蓄電手段の属性を判定し、所定以上であれ
    ば第2の方法により蓄電手段の属性を判定する、蓄電手
    段の属性判定装置。
  7. 【請求項7】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
    後に充電電流及び充電電流の時間当たり変化率を測定
    し、両者の関係に基づいて蓄電手段の属性を判定する、
    蓄電手段の属性判定方法。
  8. 【請求項8】 蓄電手段を定電圧に充電し、定電圧到達
    後に少なくとも2回にわたって充電電流または充電電流
    の時間当たり変化率のうちの少なくとも1つをそれぞれ
    測定し、これらの関係に基づいて蓄電手段の属性を判定
    する、蓄電手段の属性判定方法。
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