JPH10106600A - 固体高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

固体高分子電解質型燃料電池

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JPH10106600A
JPH10106600A JP8257960A JP25796096A JPH10106600A JP H10106600 A JPH10106600 A JP H10106600A JP 8257960 A JP8257960 A JP 8257960A JP 25796096 A JP25796096 A JP 25796096A JP H10106600 A JPH10106600 A JP H10106600A
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pure water
fuel cell
gas
polymer electrolyte
fuel
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JP8257960A
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Saneji Otsuki
実治 大槻
Junichi Fujita
淳一 藤田
Shinji Kinoshita
伸二 木下
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Kansai Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
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    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04089Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants
    • H01M8/04119Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of gaseous reactants with simultaneous supply or evacuation of electrolyte; Humidifying or dehumidifying
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
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    • H01M2300/0017Non-aqueous electrolytes
    • H01M2300/0065Solid electrolytes
    • H01M2300/0082Organic polymers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発電運転に伴い燃料電池本体のガス通流路に液
滴が付着しても、確実に除去され、特性の低下を引き起
こすことなく長期に渡り安定して運転できるものとす
る。 【解決手段】燃料電池本体31に燃料ガス供給装置32
からの燃料ガスを供給する燃料ガス供給配管32aと、
空気供給装置33からの空気を供給する空気供給配管3
3aに、加圧した純水を供給する純水供給装置34、純
水を加熱する加熱装置35、電磁弁37A,37Bおよ
び制御装置38からなる純水注入手段を連結し、制御装
置38により電磁弁37A,37Bを開閉して燃料ガス
供給配管32aと空気供給配管33aに周期的に純水を
注入し、燃料電池本体のガス通流路へ送って、付着した
液滴を合体させ、外部へと排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固体高分子電解
質膜を電解質層として電気化学反応により発電する固体
高分子電解質型燃料電池、特にガス通流溝に付着する余
剰な液滴を効果的に除去する手段を備えた固体高分子電
解質型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来より用いられている固体高
分子電解質型燃料電池の単電池の基本構成を示す断面図
である。固体高分子電解質膜からなる電解質層1の二つ
の主面にアノード2とカソード3を密接して配設し、さ
らにその外側面にガス不透過性のセパレータ4を配して
単電池が構成されている。図中左側のセパレータ4のア
ノード2に面する表面には、例えば水素や天然ガス等の
燃料ガスを通流させるガス通流溝5が形成されており、
反対側の表面には冷媒を通流する冷却溝6が備えられて
いる。また、もう一方のセパレータ4のカソード3に面
する表面には、例えば酸素あるいは空気等の酸化剤ガス
を通流させるガス通流溝5が形成されており、反対側の
表面には冷媒を通流する冷却溝6が備えられている。な
お、図示した例ではセパレータ4に冷却溝6が備えられ
ているが、別途冷却板を備える方式も採られている。
【0003】電解質層1として用いられる固体高分子電
解質膜としては、スルホン酸基を持つポリスチレン系の
陽イオン交換膜をカチオン導電性膜として使用したも
の、フロロカーボンスルホン酸とポリビニリデンフロラ
イドの混合膜、あるいはフロロカーボンマトリックスに
トリフロロエチレンをグラフト化したもの、パーフロロ
カーボンスルホン酸膜(米国デュポン社製,商品名ナフ
イオン膜)などが知られている。固体高分子電解質膜は
分子中にプロトン(水素イオン)交換基を有しており、
飽和に含水させることにより常温で 20 Ωcm2 以下の比
抵抗を示し、プロトン導電性電解質として機能する。膜
の飽和含水量は温度によって可逆的に変化する。
【0004】アノード2およびカソード3は、ともに、
触媒活物質を含む触媒層と、これを支持するとともに反
応ガスを供給し、さらに集電体としての機能を有する電
極基材からなる。触媒層は一般に微小な粒子状の白金触
媒と水に対するはっ水性を備えたフッ素樹脂から形成さ
れている。触媒層を固体高分子電解質膜と密着させ、ア
ノード側に水素を含む燃料ガスを、またカソード側に酸
素を含む酸化剤ガスを供給すると、それぞれの触媒層と
固体高分子電解質膜との間に三相界面が形成され、以下
のごとき電気化学反応が生じる。
【0005】
【化1】 アノード ; H2 → 2H+ +2e- カソード ; 2H+ + (1/2)O2 +2e- → H2 O すなわち、本電気化学反応においては、総合的にみて水
素と酸素が反応して水を生じることとなる。
【0006】電気化学反応により発生する単電池の電圧
は1V以下であるので、実用の燃料電池では、単電池を
多数直列に積層して発生電圧を高める方法が採られる。
また、膜の比抵抗を小さくして発電効率を高く維持する
ために、通常、50〜100 ℃の温度として運転される。図
7は、単電池を積層して構成される燃料電池積層体の構
成を示す断面図である。複数の単電池10を積層し、そ
の両端に集電板11を配し、さらにその外側に電気絶縁
と熱絶縁を担う絶縁板12を配したのち、締付板13で
挟み、締付ロッド14、皿バネ15、および締付ナット
16で加圧状態に締め付けて保持されている。
【0007】図8は、燃料電池積層体に用いられるセパ
レータ4の代表例を示す構成図で、(a)は電解質層側
から見た平面図、(b)は(a)のX−X’面における
断面図である。図の(a)に見られるように、反応に供
されるガスは、積層方向に連通するガス入口21より入
口マニホールド23へと供給され、電極域20に対応し
て並列に配されたガス通流溝5を通流したのち、出口マ
ニホールド24へと達し、積層方向に連通するガス出口
22より排出される。なお、連通孔25は、もう一方の
反応ガスを積層方向に通流させる入口側の連通孔であ
り、連通孔26は、出口側の連通孔である。
【0008】前述のように固体高分子電解質型燃料電池
では、固体高分子電解質膜を飽和に含水させることによ
り膜の比抵抗が小さくなり、膜はプロトン導電性電解質
として機能する。したがって、固体高分子電解質型燃料
電池の発電効率を高く維持するためには、膜の含水状態
を飽和状態に維持することが必要である。このため、反
応ガスに水を供給して反応ガスの湿度を高めて燃料電池
へ供給し、膜からガスへの水の蒸発を抑えて、膜の乾燥
を防ぐ方法が従来より採られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】既に述べたように、燃
料電池では発電に伴い反応生成物として水が生成する。
このため、単電池内の反応ガスの流れ方向でガス中に含
有される水の量に分布が生じ、上流側よりも下流側では
反応生成水に相当する量だけ多量に水が含有されること
となる。したがって、発電効率を高めるために反応ガス
を飽和状態に加湿して供給すると、下流側のガス中には
過飽和の水蒸気が含まれることとなり、液化してガス通
路に液滴として付着することとなる。このようにガス通
路に液滴が付着すると、ガス通路を流れる反応ガスの流
れを阻害し、電極反応部へのガス供給量が不足して発電
性能の低下を引き起こすこととなるので、付着した液滴
は早期に排除することが必要である。
【0010】付着した液滴の除去方法としては、毛管
力により吸い出す方法、加温、あるいは供給ガスの湿
度の低下により液滴の凝縮を防ぐ方法、ガスの圧力に
より押し出す方法等があるが、の方法では、構造が複
雑になり過ぎる難点があり、の方法では、電解質の乾
燥による性能低下を防ぎ同時に液滴の生成を防止するに
は極めて高度の温度、湿度の管理を要するという欠点が
あり、またの方法では、液滴の大きさがある程度以上
の大きさにならないと除去できず、小さい液滴は壁面に
残存し除去できないという難点がある。
【0011】本発明は上記のごとき従来技術の難点を考
慮してなされたもので、本発明の目的は、発電運転に伴
い燃料電池本体のガス通流路に液滴が付着する事態が生
じても、付着した液滴が確実に除去され、特性の低下を
引き起こすことなく長期にわたり安定して運転できる固
体高分子電解質型燃料電池を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明においては、固体高分子電解質膜よりなる
電解質層の両面に燃料電極と酸化剤電極とを配設し、燃
料ガス通流溝および酸化剤ガス通流溝を備えたガス不透
過性のセパレータを介装し積層して燃料電池本体を形成
し、燃料ガス通流溝に燃料ガスを、また酸化剤ガス通流
溝に酸化剤ガスを通流して、電気化学反応により発電す
る固体高分子電解質型燃料電池において、 (1)燃料ガス通流溝に燃料ガスを供給するガス供給配
管と酸化剤ガス通流溝に酸化剤ガスを供給するガス供給
配管のうち、少なくともいずれか一方のガス供給配管
に、燃料電池本体の温度が変化して特性が低下しない程
度に加熱された純水を注入する純水注入手段を連結する
こととする。
【0013】(2)さらに、上記(1)の純水注入手段
を、加圧した純水を製造供給する純水供給装置と、純水
を燃料電池本体の温度が変化して特性が低下しない程度
に加熱する加熱装置と、ガス供給配管への純水の注入を
調整する電磁弁と、電磁弁を周期的に開閉する制御信号
を発する制御装置から構成することとする。 (3)あるいは、上記(1)の純水供給手段を、加圧し
た純水を製造供給する純水供給装置と、純水を燃料電池
本体の温度が変化して特性が低下しない程度に加熱する
加熱装置と、ガス供給配管への純水の注入を調整する電
磁弁と、燃料電池本体よりセル電圧を入力信号として受
けて、セル電圧が所定値以下に達したとき所定時間の
間、弁を開状態に保持する制御信号を電磁弁に発する制
御装置から構成することとする。
【0014】固体高分子電解質型燃料電池を上記(1)
のごとく構成することとすれば、燃料ガス通流溝あるい
は酸化剤ガス通流溝に液滴が付着する事態が生じても、
ガス供給配管に連結された純水注入手段で注入される純
水を通流すれば、付着した液滴が合体して純水とともに
外部へと搬出されることとなる。また、純水は燃料電池
本体の温度が変化して特性が低下しない程度に加熱され
ているので、燃料電池の発電性能の低下を引き起こすこ
となく所定値に保持されることとなる。
【0015】具体的には、純水の温度は燃料電池本体の
温度±10℃に加熱して注入することが好ましい。また、
さらに上記(2)のごとくとすれば、純水供給装置の純
水が、加熱装置により適温に加熱され、制御装置の制御
信号により周期的に開閉する電磁弁を介してガス供給配
管に送られ、燃料ガス通流溝あるいは酸化剤ガス通流溝
に注入されるので、付着した液滴が純水に合体して、周
期的に除去される。したがって、特性の低下を引き起こ
すことなく長期間運転できることとなる。
【0016】また、上記(3)のごとくとすれば、純水
供給装置の純水が、加熱装置により適温に加熱され、セ
ル電圧が所定値以下に達したとき制御装置の制御信号に
より所定時間の間、開状態となる電磁弁を介してガス供
給配管に送られ、燃料ガス通流溝あるいは酸化剤ガス通
流溝に注入されるので、発電性能の低下をもたらす液滴
の付着量が許容値を越えれば、純水が注入され、付着し
た液滴が合体して除去されることとなる。したがって、
特性の低下を引き起こすことなく長期間運転できること
となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体高分子電解質
型燃料電池を実施例を挙げて説明する。 <実施例1>図1は本発明の固体高分子電解質型燃料電
池の実施例1の基本構成図である。燃料電池本体31
は、電極面積が 50cm2の固体高分子電解質型の燃料電池
で、燃料ガス供給装置32から燃料ガス供給配管32a
によって送られる水素をアノードへ供給し、空気供給装
置33から空気供給配管33aによって送られる空気を
カソードへ供給して、電気化学反応により発電する燃料
電池である。本実施例の燃料電池の特徴は、燃料ガス供
給配管32aに、加圧した純水を製造供給する純水供給
装置34と、純水を燃料電池本体の温度とほぼ同一温度
に加熱する加熱装置35と、ガス供給配管への純水の注
入を調整する手動弁36とからなる純水注入手段が連結
されていることにある。
【0018】本構成の燃料電池を、ガス圧力を水素、空
気ともに 0.1 MPaとし、燃料ガス(水素)を十分に加湿
した条件で供給し、一方の空気は加湿しない条件で供給
して、電流密度 0.4 A/cm2,電池温度 70 ℃で発電運転
を行った。なお、このときの燃料(水素)利用率は 80
%、空気利用率は 20 %であった。この条件において3
時間運転したのち、純水供給装置34で 0.3 MPaに加圧
され、加熱装置35で燃料電池本体の運転温度と同じ 7
0 ℃に加熱された純水を、手動弁36を約 0.5秒間開い
て、燃料ガス供給配管32aに注入した。
【0019】図2は、純水の注入による燃料ガス(水
素)のガス通流溝の液滴の排出状況を示す模式図であ
る。上記の条件で3時間運転を行ったとき、図2(a)
のごとく、燃料ガスのガス通流溝5の下流側、および下
部の出口マニホールド24の壁面に多数の液滴40の付
着が観察された。このとき、 70 ℃に加熱された純水を
注入すると、注入水41は、図2(b)のごとく入口マ
ニホールド23に滞留したのち、図2(c)のごとく各
ガス通流溝5に分流して重力とガス圧力により下方へと
移動し、付着していた液滴を合体して取り込み、図2
(d)のごとく下部の出口マニホールド24の下面へと
達し、外部に放出される。したがって、付着していた液
滴は本操作により外部へと排出されることとなる。な
お、本操作によって、60 mV のセル電圧の上昇が観測さ
れた。液滴の除去によりガス通流溝を流れる燃料ガス
(水素)の流量が改善され、発電特性が向上したことが
判る。 <実施例2>実施例1の燃料電池本体31と同様に電極
面積が 50cm2で、燃料ガスとして水素を、また酸化剤ガ
スとして空気を用いる燃料電池において、空気供給配管
に、実施例1と同様の純水供給装置34と加熱装置35
と手動弁36とからなる純水注入手段を連結し、空気を
十分に加湿した条件で供給し、一方の燃料ガス(水素)
は加湿しない条件で供給して、3時間運転を行った後、
実施例1と同様に純水を空気供給配管に注入した。その
結果、40 mV のセル電圧の上昇が観測された。本結果
は、空気を通流するガス通流溝に付着していた液滴が効
果的に除去されたことを示している。 <実施例3>図3は本発明の固体高分子電解質型燃料電
池の実施例3の基本構成図である。本構成の特徴は、燃
料ガス通流側と酸化剤ガス通流側の双方に純水注入手段
を組み込んだ点にあり、加圧した純水を製造供給する純
水供給装置34、純水を燃料電池本体の温度とほぼ同一
温度に加熱する加熱装置35、燃料ガス供給配管32a
への純水の注入を調整する電磁弁37A、空気供給配管
33aへの純水の注入を調整する電磁弁37B、および
電磁弁37Aと電磁弁37Bの開閉を制御する制御装置
38とからなる純水注入手段が連結されている。
【0020】本構成において、ガス圧力を水素、空気と
もに 0.1 MPaとし、ともに十分に加湿した条件で供給
し、電流密度 0.4 A/cm2,電池温度 70 ℃で発電運転を
行った。このときの燃料(水素)利用率は 80 %、空気
利用率は 20 %であった。この条件において 100時間運
転し、純水供給装置34で 0.3 MPaに加圧され、加熱装
置35で燃料電池本体の運転温度と同じ 70 ℃に加熱さ
れた純水を、電磁弁37Aおよび電磁弁37Bを制御装
置38による制御信号により20分の周期で約 0.5秒間
開くことにより、燃料ガス供給配管32aおよび空気供
給配管33aへ注入した。図4は、本実施例の特性を従
来例と比較して示す特性図で、セル電圧の時間的変動を
示したものである。図に見られるように、付着した液滴
の除去手段を備えていない従来例の燃料電池()では
時間経過とともにセル電圧が下降しているが、本実施例
の燃料電池()ではセル電圧の大きな低下はなくほぼ
同レベルのセル電圧が得られている。純水の注入により
ガス通流溝に付着した液滴が効果的に排除され、円滑な
ガス通流状態が得られていることを示している。
【0021】上記では純水を燃料電池本体の運転温度と
同じ 70 ℃の温度に加熱して注入しているが、別途行っ
た実験結果によれば、純水の温度を燃料電池本体の運転
温度より10℃低い60℃としても、また10℃高い80℃とし
ても、特に有意の差は見られず、いずれも、図4のの
ごとくほぼ一定のセル電圧が得られた。なお、本実施例
で示したものに限られず、燃料電池本体の運転温度が40
〜90℃である場合においても、当該運転温度±10℃に加
熱して注入することにより、一定のセル電圧が得られ
た。 <実施例4>図5は本発明の固体高分子電解質型燃料電
池の実施例4の基本構成図である。本実施例の構成と図
3に示した実施例3の構成との差異は、電磁弁37Aと
電磁弁37Bの開閉を制御する制御装置にあり、本実施
例に用いられている制御装置38Aは、燃料電池本体3
1のセル電圧を入力し、この電圧が所定値以下となった
とき電磁弁37Aと電磁弁37Bに短時間、例えば約
0.5秒間、開状態とする制御信号を送る機能を備えたも
のである。
【0022】したがって、本構成の燃料電池では、発電
に伴ってガス通流溝に液滴が付着しガスの流通が劣化し
てセル電圧が低下すると、純水が注入されて付着した液
滴が排除されることとなるので、長期間安定して運転で
きる。
【0023】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、固体高
分子電解質膜よりなる電解質層の両面に燃料電極と酸化
剤電極とを配設し、燃料ガス通流溝および酸化剤ガス通
流溝を備えたガス不透過性のセパレータを介装し積層し
て燃料電池本体を形成し、燃料ガス通流溝に燃料ガス
を、また酸化剤ガス通流溝に酸化剤ガスを通流して、電
気化学反応により発電する固体高分子電解質型燃料電池
において、 (1)燃料ガス通流溝に燃料ガスを供給するガス供給配
管と酸化剤ガス通流溝に酸化剤ガスを供給するガス供給
配管のうち、少なくともいずれか一方のガス供給配管
に、燃料電池本体の温度が変化して特性が低下しない程
度に加熱された純水を注入する純水注入手段を連結する
こととしたので、ガス通流路に液滴が付着する事態が生
じても、液滴が除去され、特性の低下を引き起こすこと
なく長期にわたり安定して運転できる固体高分子電解質
型燃料電池が得られることとなった。
【0024】(2)さらに、上記(1)の純水注入手段
を、加圧した純水を製造供給する純水供給装置と、純水
を燃料電池本体の温度とほぼ同一温度に加熱する加熱装
置と、ガス供給配管への純水の注入を調整する電磁弁
と、電磁弁を周期的に開閉する制御信号を発する制御装
置から構成することとすれば、ガス通流路に付着した液
滴が確実に除去されるので、特性の低下を引き起こすこ
となく長期にわたり安定して運転できる固体高分子電解
質型燃料電池として好適である。
【0025】(3)また、上記(1)の純水供給手段
を、加圧した純水を製造供給する純水供給装置と、純水
を燃料電池本体の温度とほぼ同一温度に加熱する加熱装
置と、ガス供給配管への純水の注入を調整する電磁弁
と、燃料電池本体よりセル電圧を入力信号として受け
て、セル電圧が所定値以下に達したとき所定時間の間、
弁を開状態に保持する制御信号を電磁弁に発する制御装
置から構成することとしても、ガス通流路に付着した液
滴が確実に除去されるので、特性の低下を引き起こすこ
となく長期にわたり安定して運転できる固体高分子電解
質型燃料電池として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体高分子電解質型燃料電池の実
施例1の基本構成図
【図2】実施例1の固体高分子電解質型燃料電池におけ
る純水の注入によるガス通流溝の液滴の排出状況を示す
模式図
【図3】本発明による固体高分子電解質型燃料電池の実
施例3の基本構成図
【図4】実施例3の固体高分子電解質型燃料電池のセル
電圧の時間的変動を従来例と比較して示す特性図
【図5】本発明による固体高分子電解質型燃料電池の実
施例4の基本構成図
【図6】固体高分子電解質型燃料電池の単電池の基本構
成を示す断面図
【図7】固体高分子電解質型燃料電池の燃料電池積層体
の構成を示す断面図
【図8】固体高分子電解質型燃料電池の燃料電池積層体
に用いられるセパレータの構成図で、(a)は電解質層
側から見た平面図、(b)は断面図
【符号の説明】
1 電解質層 2 アノード 3 カソード 4 セパレータ 5 ガス通流溝 21 ガス入口 22 ガス出口 23 入口マニホールド 24 出口マニホールド 31 燃料電池本体 32 燃料ガス供給装置 32a 燃料ガス供給配管 33 空気供給装置 33a 空気供給配管 34 純水供給装置 35 加熱装置 36 手動弁 37A,37B 電磁弁 38,38B 制御装置 40 液滴 41 注入水
フロントページの続き (72)発明者 木下 伸二 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体高分子電解質膜よりなる電解質層の両
    面に燃料電極と酸化剤電極とを配設し、燃料ガス通流溝
    および酸化剤ガス通流溝を備えたガス不透過性のセパレ
    ータを介装し積層して燃料電池本体を形成し、燃料ガス
    通流溝に燃料ガスを、また酸化剤ガス通流溝に酸化剤ガ
    スを通流して、電気化学反応により発電する固体高分子
    電解質型燃料電池において、 燃料ガス通流溝に燃料ガスを供給するガス供給配管と酸
    化剤ガス通流溝に酸化剤ガスを供給するガス供給配管の
    うち、少なくともいずれか一方のガス供給配管に、燃料
    電池本体の温度が変化して特性が低下しない程度に加熱
    された純水を注入する純水注入手段が連結されているこ
    とを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の固体高分子電解質型燃料
    電池において、前記の純水注入手段が、加圧した純水を
    製造供給する純水供給装置と、純水を燃料電池本体の温
    度が変化して特性が低下しない程度に加熱する加熱装置
    と、ガス供給配管への純水の注入を調整する電磁弁と、
    電磁弁を周期的に開閉する制御信号を発する制御装置か
    らなることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の固体高分子電解質型燃料
    電池において、前記の純水注入手段が、加圧した純水を
    製造供給する純水供給装置と、純水を燃料電池本体の温
    度が変化して特性が低下しない程度に加熱する加熱装置
    と、ガス供給配管への純水の注入を調整する電磁弁と、
    燃料電池本体よりセル電圧を入力信号として受けて、セ
    ル電圧が所定値以下に達したとき所定時間の間、弁を開
    状態に保持する制御信号を電磁弁に発する制御装置から
    なることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。
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